JP3658997B2 - 暖房床材の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖房床材の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図15に示すように、温水パイプ2を内蔵する暖房本体パネル3´を床下地材1上に敷設し、この暖房本体パネル3´の裏面側から引き出された温水パイプ2の両端部を床下に設置されている温水供給用ヘッダー4A及び温水回収用ヘッダー4Bにそれぞれ接続し、熱源機からの温水を温水供給用ヘッダー4Aから温水パイプ2内に供給することによって、暖房本体パネル3´を加温して暖房を行うようにしている。図中の30は大引き、31は根太である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来では、すべてのヘッダー4A,4Bが床下に事前に設置されているために、ヘッダー4A,4Bの配管を床下で行う必要があり、狭い場所での配管作業がきわめて面倒であり、しかも温水パイプ2を暖房本体パネル3´内部に埋め込んでいるため、暖房本体パネル3´の構造が複雑になるという問題もある。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、床下地材の上方から、温水パイプの施工と暖房床材の施工とを簡単にでき、施工性が良くなる上に、暖房本体パネルの耐荷重性を高めながら、熱効率、昇温性を向上させることができる暖房床材の構造を提供するにあり、別の目的とするところは、温水の熱損失を抑えて加温性を高めることができる暖房床材の構造を提供するにあり、また別の目的とするところは、蓋パネルと暖房本体パネルとを見栄え良くしかも簡単に施工することができる暖房床材の構造を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、床下地材1の表面に、裏面側に開口したパイプ収納溝17を有する暖房本体パネル3と、長手方向Aの一端部の裏面側に開口する幅方向B全長に亘って延びる2条の縦溝20と長手方向Aに延びる2条の横溝21とからなるヘッダー収納溝5を有する蓋パネル6とを並べて敷設し、暖房本体パネル3の表面からパイプ収納溝17の溝底17aまでの厚みLを3mm〜9mmに設定し、パイプ収納溝17内に温水パイプ2を収納すると共に、暖房本体パネル3の端部より露出させた温水パイプ2の延出部12を床下地材1上に設置されたヘッダー4に接続し、ヘッダー4の上から蓋パネル6を被せてヘッダー4をヘッダー収納溝5内に収納して成るから、床下地材1の上方から、温水パイプ2の施工(設備工事)と、床材の施工(大工工事)とがそれぞれ可能となり、施工性がきわめて良くなる上に、暖房本体パネル3はその表面からパイプ収納溝17の溝底17aまでの厚みLが3mm〜9mmに設定されているので、荷重に対して強くしかも熱効率、昇温性共に優れたものが得られる。
また、ヘッダー収納溝5を、蓋パネル6の長手方向Aの一端部の裏面側に開口する幅方向B全長に亘って延びる縦溝20と、蓋パネル6の長手方向Aに延びる横溝21とで構成したことで、外側の縦溝20内に長尺の出側ヘッダー4Bを収納した状態で、出側ヘッダー4Bとこれに接続される温水パイプ2の出側延出部12とを一方の横溝21内に収納できるものであり、また、隣合う蓋パネル6,6間にまたがるようにして短尺の入側ヘッダー4Aを内側の縦溝20内に片寄せ配置した状態で、この入側ヘッダー4Aの接続パイプ口23とこれに接続される温水パイプ2の出側延出部12とを他方の横溝21内に収納できるものであり、これにより、隣合う2枚の蓋パネル6,6を1種類のパネルで構成できるようになっている。
【0006】
また、上記暖房本体パネル3の両端部にそれぞれ開口した略直線状の凹溝によりパイプ収納溝17が構成されているのが好ましく、この場合、温水をストレートに流すことができ、温水の熱損失を抑えることができる。
【0007】
また、上記ヘッダー4を暖房本体パネル3の片側に寄せて設置するのが好ましく、この場合、温水パイプ2の施工(設備工事)を少ないエリアで楽に行うことができる。
【0008】
また、上記ヘッダー4を暖房本体パネル3の両側方に分けて設置するのが好ましく、この場合、暖房本体パネル3の1枚当たりの温水パイプ2の長さをそれぞれ短くでき、各暖房本体パネル3の加温性を高めることができる。さらに部屋の片側に設置されるヘッダー4を入側、他側に設置されるヘッダー4を出側とすることが可能となり、温水を一方通行にして温水の抵抗を減らすことができる。
【0009】
また、上記蓋パネル6と暖房本体パネル3との突き合わせ面を凹凸嵌合により接合させるのが好ましく、この場合、通常の床材と同様な実接合方法によって、蓋パネル6と暖房本体パネル3とを凹凸嵌合させることができるので、蓋パネル6と暖房本体パネル3との継ぎ目に目隙きが生じないように見栄え良くできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
本実施形態の暖房床材は、床下地材1上に、裏面側に開口したパイプ収納溝17を有する暖房本体パネル3と、裏面側に開口したヘッダー収納溝5を有する蓋パネル6とが並べて敷設されている。図3の実施形態では、部屋の中央部に複数の暖房本体パネル3が設置され、部屋の端部に複数の蓋パネル6が設置される場合を示している。
【0012】
上記暖房本体パネル3は、図1に示すように、表層板13と裏面板14との間に温水パイプ2が収納されている。暖房本体パネル3は、例えば耐熱性を有する合板から成る。この合板は乾燥による収縮を抑えるために、合板の含水率を8%以下にしたものを用いるのが望ましい。さらに合板製造時の接着剤は、例えばメラミン樹脂或いはフェノール樹脂等のような耐熱性、耐水性に優れたものを用いるのが望ましい。
【0013】
暖房本体パネル3には、図2、図4に示すように、その外周部の四辺のうちの隣接する二辺に接続用の凸部15が突設され、残りの隣接する二辺に該凸部15が嵌合する凹部16が凹設されており、複数の暖房本体パネル3を並べて床下地材1上に敷設する際に、隣合う暖房本体パネル3同士が凹凸嵌合により接合されるようになっている。
【0014】
表層板13の裏面には、図5に示すように、裏面側に開口した断面略U字状のパイプ収納溝17が形成されている。このパイプ収納溝17は、温水パイプ2を収納するためのものであり、本実施形態では、温水パイプ2の配管経路に沿って蛇行形状に形成され、パイプ収納溝17の長さ方向の両端部が表層板13の長手方向の一端部(蓋パネル6側の端部)にそれぞれ開口している。
【0015】
ここで、図2に示すように、暖房本体パネル3の表面3aからパイプ収納溝17の溝底17aまでの厚みLは3mm〜9mm、好ましくは4mmに設定されているのが望ましい。3mmよりも薄くなると、荷重に対する撓みが大きくなり、最悪の場合は破損する恐れがあり、また、9mmよりも厚いと熱効率及び昇温性が悪くなるからである。なお図2(b)中のD1,D2は例えば4mmに設定されているが、もちろんこの数値に限定されるものではない。
【0016】
温水パイプ2は、例えば変形自在なチューブで構成されている。なお、温水パイプ2は必ずしも変形自在である必要はなく、例えば硬質パイプ等で構成されても良い。この温水パイプ2の全長は、上記蛇行形状をしたパイプ収納溝17の全長よりも長く設定されており、温水パイプ2をパイプ収納溝17内に沿って収納した状態で、図4に示すように、温水パイプ2の入側延出部11と出側延出部12とが暖房本体パネル3の長手方向Aの一端部から外部にそれぞれ露出するようになっている。
【0017】
なお、パイプ収納溝17内の温水パイプ2と接触する部分には、アルミ箔等の均熱板18(図1)が接着されている。この均熱板18は温水パイプ2からの熱を表層材に均等に伝える作用をする。さらに、パイプ収納溝17の裏面開口部は、表層板13の裏面に貼着される裏面板14によって覆われるので、温水パイプ2の熱は床下地材1側から逃げにくい構造となっている。
【0018】
上記床下地材1上の暖房本体パネル3の側方に隣接した位置には、ヘッダー4が配置されている。図3に示す実施形態では、ヘッダー4は入側ヘッダー4Aと出側ヘッダー4Bとに分割されており、入側ヘッダー4Aは短尺に形成され、出側ヘッダー4Bは長尺に形成されており、各ヘッダー4の長手方向Aを暖房本体パネル3の幅方向Bに向けた状態で、暖房本体パネル3の端部に近い位置に短尺の入側ヘッダー4A、遠い位置に長尺の出側ヘッダー4Bがそれぞれ配置されている。
【0019】
一方、蓋パネル6は、例えば耐熱性を有する合板から成り、暖房本体パネル3と同じ厚み(12mm)を有している。また図8(b)に示すように、蓋パネル6の外周部の四辺のうち、隣接する二辺には接続用の凸部15が突設され、残りの隣接する二辺には該凸部15が嵌合する凹部16が凹設されており、複数の蓋パネル6を並べて床下地材1上に敷設する際に、隣合う蓋パネル6同士を凹凸嵌合によって容易に且つ見栄え良く接続できるようにしてある。
【0020】
この蓋パネル6の裏面には、裏面側に開口した断面略コ字状のヘッダー収納溝5が形成されている。蓋パネル6をヘッダー4の上方から被せて床下地材1上に敷設した状態で、ヘッダー収納溝5内にヘッダー4が収納される。このヘッダー収納溝5は、図6に示す実施形態では、蓋パネル6の長手方向Aの一端部側に形成されており、蓋パネル6の幅方向B全長に亘って延びる2条の縦溝20と、蓋パネル6の長手方向Aに延びる2条の横溝21とからなる。2条の横溝21の各一端部は縦溝20にそれぞれ連通し、各他端部は蓋パネル6の長手方向Aの一端部にそれぞれ開口している。これら縦溝20と横溝21は蓋パネル6の幅方向B中心部を中心として左右対称形状をしており、1種類の蓋パネル6を共通使用して、隣合う2枚1組の蓋パネル6を構成できるようになっている。つまり、図7に示すように、外側の縦溝20内に長尺の出側ヘッダー4Bを収納した状態で、出側ヘッダー4Bとこれに接続される温水パイプ2の出側延出部12とを一方の横溝21内に収納できるものであり、また、隣合う蓋パネル6,6間にまたがるようにして短尺の入側ヘッダー4Aを内側の縦溝20内に片寄せ配置した状態で、この入側ヘッダー4Aの接続パイプ口23とこれに接続される温水パイプ2の出側延出部12とを他方の横溝21内に収納できるものであり、これにより、隣合う2枚の蓋パネル6,6を1種類のパネルで構成できるようになっている。
【0021】
また、蓋パネル6のヘッダー収納溝5内には、図1に示すように、ヘッダー4A,4Bとの接触部に断熱材40が設けられている。温水が供給されるヘッダー4と接触する部分は最も高温となる部分であり、断熱材40は高温となる部分を断熱して、ヘッダー4の熱で蓋パネル6が局部的に加熱されるのを防止する働きと、蓋パネル6での熱損失を抑える働きとをする。
【0022】
また、床下地材1には、図1に示すように、上下に貫通する貫通孔7が形成されている。この貫通孔7は、蓋パネル6内に収納されている入側ヘッダー4Aの配管8を挿通する第1の貫通孔7aと、出側ヘッダー4Bの配管8を挿入する第2の貫通孔7bとからなり、各ヘッダー4A,4Bの配管8は床下地材11に貫設された貫通孔7a,7b内を通ってボイラー等の熱源機9側に接続されている。
【0023】
上記構成によれば、暖房本体パネル3の表面からパイプ収納溝17の溝底17aまでの厚みLを3mm〜9mmに設定したから暖房本体パネル3の強度等を確保できる。ちなみに、パイプ収納溝17の溝底17aから暖房本体パネル3の表面までの厚みLを薄くしすぎると、荷重に対する撓みが大きくなり、最悪の場合は破損する恐れがあり、逆に、パイプ収納溝17の溝底17aから暖房本体パネル3の表面までの厚みLを厚くしすぎると、熱効率及び昇温性が悪くなるが、本発明のように厚みLが3mm〜9mmの範囲だと、熱効率及び昇温性が共に良い上に荷重にも強い構造となる。
【0024】
また、入側ヘッダー4Aと出側ヘッダー4Bとを床下地材1の上に設置したことによって、床下地材1の上方から、温水パイプ2の施工(設備工事)と、床材の施工(大工工事)とを楽に行うことができ、施工性がきわめて良くなる。従って、従来のようにすべてのヘッダー4を床下で配管する場合と比較して、作業性が飛躍的に向上する。しかも、蓋パネル6を上から被せるだけで、蓋パネル6の裏面に設けたヘッダー収納溝5内にヘッダー4を収納できるのでヘッダー4や温水パイプ2の延出部10が邪魔にならずに、蓋パネル6を楽に施工することができ、蓋パネル6を床下の一部として使用できるだけでなく、ヘッダー4の収納カバーとしても使用できる。また、施工後の保守、点検、或いは修理、交換の際には、必要な蓋パネル6を取り外すだけでヘッダー4及び温水パイプ2の延出部10が露出するので、床上からメンテナンス作業ができ、床下地材1をめくる必要がないので、メンテナンス性も大幅に向上するものである。
【0025】
また、本実施形態では、ヘッダー4を入側ヘッダー4Aと出側ヘッダー4Bとに分割して、入側ヘッダー4Aを短尺に形成し、出側ヘッダー4Bを長尺に形成したことにより、ヘッダー4A,4Bの長さの違いを利用して温水パイプ2の入側延出部11と出側延出部12とが互いに干渉するのを防止でき、入側ヘッダー4Aと出側ヘッダー4Bとの接続が容易にできる。また、ヘッダー4を暖房本体パネル3の片側、つまり部屋の片側に寄せて設置したことによって、温水パイプ2の配管工事を1箇所で行うことができ、設備工事を楽に行えるようになる。
【0026】
さらに、ヘッダー収納溝5は、図6のように、左右対称形状の縦溝20と横溝21とで構成してあるので、1種類の蓋パネル6を共通使用して、隣合う2枚1組の蓋パネル6を構成できるようになり、施工ミスを防止できる上に、蓋パネル6の種類を減らすことにより、蓋パネル6の成形用金型のコストの低減を図ることができる。さらに、床下地材1に貫通孔7を形成することによって、床下地材1上にヘッダー4を配置したにもかかわらず、ヘッダー4の配管8を床下に出して熱源機9側に簡単に接続できると共に、ヘッダー4の配管8を床下に収めることができるという利点もある。
【0027】
なお、図7の実施形態では、上記出側ヘッダー4Bを2枚以上の蓋パネル6間にまたがる長尺形状とし、入側ヘッダー4Aを2枚の蓋パネル6間にまたがる短尺形状とした場合を示している。また、図7の横溝21の長さLを図8のように長く(L1,L2(>L))することが可能であり、さらに長さ以外に、縦溝20及び横溝21の溝幅等も温水パイプ2の延出部10の太さ等に応じて変更自在である。
【0028】
図9は、ヘッダー収納溝5の他の実施形態を示している。図9(a)は図6(b)のヘッダー収納溝5の変形例を示しており、図9(b)は図8のヘッダー収納溝5の変形例を示している。いずれも、短尺の入側ヘッダー4Aが収納される溝部を短尺に形成しており、不要な溝部分を省略してある。この場合、図6(b)のような1種類の蓋パネル6を共通使用して、隣合う2枚1組の蓋パネル6を構成できるという効果は得られないが、溝の長さを短くすることで、蓋パネル6の強度を確保できるという利点がある。
【0029】
図10〜図14は暖房本体パネル3の他の実施形態を示している。
【0030】
図10は、短尺の暖房本体パネル3A,3Bをその長さ方向に2枚並べて設置し、一方の暖房本体パネル3Aの温水パイプ2を部屋の片側に設置した入側及び出側のヘッダー4A,4Bにそれぞれ接続し、他方の暖房本体パネル3Bの温水パイプ2を部屋の他側に設置した入側及び出側のヘッダー4A,4Bに接続した場合を示している。他の構成は図3の実施形態と同様である。これにより、暖房本体パネルの1枚当たりの温水パイプ2の長さをそれぞれ短くでき、各暖房本体パネル3A,3Bの加温性を高めることができる。
【0031】
図11及び図12は他の実施形態を示している。この実施形態では、部屋の片側に入側ヘッダー4A、他側に出側ヘッダー4Bを設置し、入側ヘッダー4Aからの温水を温水パイプ2内を通して出側ヘッダー4Bに排出するように構成したものである。他の構成は図3の実施形態と同様である。このように、温水を1枚の暖房本体パネル3の一端部側から供給し、温水パイプ2を通過した温水を同じ暖房本体パネル3の他端部側から排出させることによって、温水を図11の矢印イ,ロで示すような一方通行にすることができ、これにより温水の抵抗を減らして、熱効率を高めることができる。
【0032】
図13は、暖房本体パネル3の両端部にそれぞれ開口した略直線状の凹溝によって、温水パイプ2を収納するためのパイプ収納溝5´を構成すると共に、暖房本体パネル3の片側に入側ヘッダー4A、他側に出側ヘッダー4Bを設置し、入側ヘッダー4Aからの温水を温水パイプ2内を通して出側ヘッダー4Bに排出するようにした場合を示している。図13(b)中の14は裏面材である。しかして、温水パイプ2に屈曲部分がなくなるので、温水をストレートに流すことができる。つまり、温水パイプ2が屈曲していると屈曲した部分は表面積が大きい上に流速が遅くなるので、この部分で冷え易くなるが、温水パイプ2をストレート状に形成することで、温水の熱損失を抑えることができるようになる。
【0033】
図14は、図13に示すストレート状のパイプ収納溝状5´を有する暖房本体パネル3の片側に入側ヘッダー4A、他側に出側ヘッダー4Bを設置したものを、複数並べて設置した場合を示しており、この場合、暖房本体パネルの1枚当たりの温水パイプ2の長さをそれぞれ短くでき、パイプ収納溝5´をストレート状に形成したこととあいまって、各暖房本体パネル3A,3Bの加温性をより高めることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明は、床下地材の表面に、裏面側に開口したパイプ収納溝を有する暖房本体パネルと、長手方向の一端部の裏面側に開口する幅方向全長に亘って延びる縦溝と長手方向に延びる横溝とからなるヘッダー収納溝を有する蓋パネルとを並べて敷設し、暖房本体パネルの表面からパイプ収納溝の溝底までの厚みを3mm〜9mmに設定し、パイプ収納溝内に温水パイプを収納すると共に、暖房本体パネルの端部より露出させた温水パイプの延出部を床下地材上に設置されたヘッダーに接続し、ヘッダーの上から蓋パネルを被せてヘッダーをヘッダー収納溝内に収納して成るから、床下地材上に暖房本体パネルを敷設し、暖房本体パネルから延出した温水パイプの延出部を床下地材上に設置したヘッダーに接続し、ヘッダーの上から蓋パネルを被せることで、蓋パネル内にヘッダーを収納することができる。従って、床下地材の上方から、温水パイプの施工(設備工事)と、床材の施工(大工工事)とがそれぞれ可能となり、施工性がきわめて良くなる。そのうえ、暖房本体パネルはその表面からパイプ収納溝の溝底までの厚みが3mm〜9mmに設定されているので、荷重に対して強くしかも熱効率、昇温性共に優れた暖房本体パネルが得られるものである。
また、ヘッダー収納溝を、蓋パネルの長手方向の一端部の裏面側に開口する幅方向全長に亘って延びる縦溝と、蓋パネルの長手方向に延びる横溝とで構成したことで、外側の縦溝内に長尺の出側ヘッダーを収納した状態で、出側ヘッダーとこれに接続される温水パイプの出側延出部とを一方の横溝内に収納できるものであり、また、隣合う蓋パネル間にまたがるようにして短尺の入側ヘッダーを内側の縦溝内に片寄せ配置した状態で、この入側ヘッダーの接続パイプ口とこれに接続される温水パイプの出側延出部とを他方の横溝内に収納できるものであり、これにより、隣合う2枚の蓋パネルを1種類のパネルで構成できるようになっている。
【0035】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、暖房本体パネルの両端部にそれぞれ開口した略直線状の凹溝によりパイプ収納溝が構成されているから、温水パイプに冷え易い屈曲部分を無くすことができるので、温水をストレートに流すことができ、温水の熱損失を抑えることができる。
【0036】
また請求項3記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、ヘッダーを暖房本体パネルの片側に寄せて設置したから、ヘッダーの設置個所を狭めることができ、温水パイプの施工(設備工事)を少ないエリアで楽に行うことができる。
【0037】
また請求項4記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、ヘッダーを暖房本体パネルの両側方に分けて設置したから、暖房本体パネルの1枚当たりの温水パイプの長さをそれぞれ短くでき、各暖房本体パネルの加温性を高めることができる。さらに部屋の片側に設置されるヘッダーを入側、他側に設置されるヘッダーを出側とすることが可能となり、これにより、温水を1枚の暖房本体パネルの一端部側から供給し、温水パイプ2を通過した温水を同じ暖房本体パネルの他端部側から排出させることができ、温水を一方通行にすることができるので、温水の抵抗を減らして、熱効率を高めることができる。
【0038】
また請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の効果に加えて、蓋パネルと暖房本体パネルとの突き合わせ面を凹凸嵌合により接合させて成るから、蓋パネルと暖房本体パネルとを接合するにあたり、通常の床材と同様な実接合方法によって、蓋パネルと暖房本体パネルの突き合わせ面を凹凸嵌合させることができるので、蓋パネルと暖房本体パネルとの継ぎ目に目隙きが生じないように見栄え良くできると共に、蓋パネルの浮き上がり等を無くして施工の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す断面図である。
【図2】(a)は同上の暖房本体パネルの断面図、(b)はパイプ収納溝と温水パイプの寸法の説明図である。
【図3】同上の暖房床材の温水の配管状態を説明する概略構成図である。
【図4】(a)は同上の暖房本体パネルの平面図、(b)は裏面図である。
【図5】(a)は同上の暖房本体パネルの表層板の裏面に設けたパイプ収納溝の説明図、(b)は(a)のイ部の拡大断面図である。
【図6】(a)は同上の蓋パネルの平面図、(b)は裏面図、(c)は(b)のロ部の拡大断面図である。
【図7】同上のヘッダー収納溝の説明図である。
【図8】(a)は同上のヘッダー収納溝の他の実施形態の説明図、(b)は(a)のH−H線断面図である。
【図9】(a),(b)は同上のヘッダー収納溝の更に他の実施形態の説明図である。
【図10】他の実施形態の平面図である。
【図11】更に他の実施形態の平面図である。
【図12】同上の側面図である。
【図13】(a)は更に他の実施形態の平面図、(b)は(a)のJ−J線断面図である。
【図14】更に他の実施形態の平面図である。
【図15】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 床下地材
2 温水パイプ
3 暖房本体パネル
4 ヘッダー
4A 入側ヘッダー
4B 出側ヘッダー
5 ヘッダー収納溝
6 蓋パネル
12 延出部
17 パイプ収納溝
17a 溝底
L 厚み
Claims (5)
- 床下地材の表面に、裏面側に開口したパイプ収納溝を有する暖房本体パネルと、長手方向の一端部の裏面側に開口する幅方向全長に亘って延びる2条の縦溝と長手方向に延びる2条の横溝とからなるヘッダー収納溝を有する蓋パネルとを並べて敷設し、暖房本体パネルの表面からパイプ収納溝の溝底までの厚みを3mm〜9mmに設定し、パイプ収納溝内に温水パイプを収納すると共に、暖房本体パネルの端部より露出させた温水パイプの延出部を床下地材上に設置されたヘッダーに接続し、ヘッダーの上から蓋パネルを被せてヘッダーをヘッダー収納溝内に収納して成ることを特徴とする暖房床材の構造。
- 暖房本体パネルの両端部にそれぞれ開口した略直線状の凹溝によりパイプ収納溝が構成されていることを特徴とする請求項1記載の暖房床材の構造。
- ヘッダーを暖房本体パネルの片側に寄せて設置したことを特徴とする請求項1記載の暖房床材の構造。
- ヘッダーを暖房本体パネルの両側方に分けて設置したことを特徴とする請求項1記載の暖房床材の構造。
- 蓋パネルと暖房本体パネルとの突き合わせ面を凹凸嵌合により接合させて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の暖房床材の構造。
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