JP3658697B2 - 人工リボヌクレアーゼ及びその製造法 - Google Patents

人工リボヌクレアーゼ及びその製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP3658697B2
JP3658697B2 JP00493297A JP493297A JP3658697B2 JP 3658697 B2 JP3658697 B2 JP 3658697B2 JP 00493297 A JP00493297 A JP 00493297A JP 493297 A JP493297 A JP 493297A JP 3658697 B2 JP3658697 B2 JP 3658697B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rna
dna
mmol
residue
artificial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00493297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10191970A (ja
Inventor
真 小宮山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
National Institute of Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Agency
National Institute of Japan Science and Technology Agency
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Agency, National Institute of Japan Science and Technology Agency filed Critical Japan Science and Technology Agency
Priority to JP00493297A priority Critical patent/JP3658697B2/ja
Publication of JPH10191970A publication Critical patent/JPH10191970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3658697B2 publication Critical patent/JP3658697B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、リボ核酸(RNA)を特定の位置で選択的に切断する人工リボヌクレアーゼ使用するRNAの選択的切断に関する。
【0002】
【従来の技術】
RNAは生物の遺伝情報の伝達と発現を司る重要な生体高分子であり、これを選択的に切断する技術は、医学、遺伝子工学、農学等様々な分野において、強く認識されている。そのために数多くの研究が報告されている。
本発明者は先に、特定のRNAを選び出し、これを特定の位置で選択的に切断することができる人工リボヌクレアーゼとして、RNA分割能を有し、同一分子内に複数のアミノ基を有する分子を、デオキシリボ核酸(DNA)のオリゴマーに共有結合により結合させた化合物を提供した(特開平7−255483号参照)。この結合物の使用により、切断部位の数は限定される。
しかしながら、先行の人工リボヌクレアーゼは、RNA切断能を有する分子を、ターゲットRNAの特定の配列に結合し得るオリゴヌクレオチドの末端に結合したため、これをRNA基質に作用させた場合、RNA基質の1本鎖部分がぶらぶら動き回り、そのため切断部位を確実に特定することは困難であった。加えて、分割体自体もぐらつくため、切断の選択性はさらに低下する傾向があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は上記の欠点を改良し、基質RNAを望む箇所で選択的かつ確実に分割し得る人工リボヌクレアーゼを得るため種々検討した結果、分割体分子をDNA鎖の中間に結合させること、それによって、人工酵素の前後2つのDNA部分が基質RNA中の相補的な部分とヘテロ2本鎖を形成し、分割は正確に分割体部分(アミド)の位置で起ること、及び、RNA基質及び人工酵素の分子の動きは、固定的な2本鎖構造によって低下し、切断部位の予測性は向上することを見出し、本発明を完成したもので、本発明の目的は、基質RNAを望む箇所で選択的かつ確実に分割し得る人工リボヌクレアーゼを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、デオキシリボ核酸(DNA)オリゴマーの中間に、ポリエチレンポリアミンの残基がアミド結合により結合されている下記式( III )で表される人工リボヌクレアーゼを使用することを特徴とする、リボ核酸(RNA)の特定の位置を選択的に切断する方法である。そして、この人工リボヌクレアーゼはDNA合成の過程において、下記式
【0005】
【化5】
Figure 0003658697
【0006】
(式中Rはエステル残基、nは1〜3の整数、DMTは水酸基の保護基である)で表わされるホスフォロアミダイトモノマーを反応させて下記式
【0007】
【化6】
Figure 0003658697
【0008】
(式中Rはエステル残基、nは1〜3の整数、B′はDNAを構成する核酸の官能基を保護された塩基残基である)で表わされるオリゴヌクレオチドを得、次いで、ポリエチレンポリアミンを用いてエステル残基をアミン分解することを特徴とする下記式
【0009】
【化7】
Figure 0003658697
【0010】
(式中R′は -(CH 2 ) 2 NH 2 (N 1 ) -(CH 2 ) 2 NH(CH 2 ) 2 NH 2 (N 2 ) -(CH 2 ) 2 NH(CH 2 ) 2 NH(CH 2 ) 2 NH 2 (N 3 ) -(CH 2 )SS(CH 2 )NH 2 (Cys) -(CH 2 ) 2 SH(SH) で表される基、nは1〜3の整数、BはDNAを構成する核酸の塩基残基である)で表わされる人工リボヌクレアーゼの製造方法である。
【0011】
即ち、本発明の人工リボヌクレアーゼは、化学式(III)(図1に相当)示すように、デオキシリボ核酸(DNA)オリゴマーの中間に、RNAの加水分解酵素として作用するオリゴアミン分子を結合させた構造を有する。オリゴアミンとしては、ポリエチレンポリアミン、特にトリエチレンテトラミンが好ましいが、その−NH−の1つが−S−S−で置き換えられたシスタミンのような化合物でもよい。さらに、別の官能基が存在してもよい。
本発明の人工リボヌクレアーゼを合成する好ましい方法の1つとして、DNA合成の過程において、前記化学式(I)
【0012】
【化8】
Figure 0003658697
【0013】
(式中Rはエステル残基、nは1〜3の整数、DMTは水酸基の保護基である)で表わされるホスフォロアミダイトモノマーを反応させて、下記式(II)
【0014】
【化9】
Figure 0003658697
【0015】
(式中Rはエステル残基、nは1〜3の整数、B′はDNAを構成する核酸の官能基を保護された塩基残基である)で表わされるオリゴヌクレオチドを得、次いで、ポリエチレンポリアミンを用いてエステル残基をアミン分解することを特徴とする下記式(III)
【0016】
【化10】
Figure 0003658697
【0017】
(式中R′はポリエチレンポリアミンのアミド残基、nは1〜3の整数、BはDNAを構成する核酸の塩基残基である)で表わされる人工リボヌクレアーゼを製造する方法がある。
なお〔化2〕のエステル残基としては、アルキル基、アラルキル基等である。ここで使用したホスフォロアミダイトモノマーの合成方法として、代表的な化合物3及び6を合成する反応式(A)及び(B)を下記に示す。
【0018】
【化11】
Figure 0003658697
【0019】
スフォロアミダイトモノマーは、立体的な動きを少なくするため、市販のホスフォロアミダイトモノマーのリボースがトリメチレン鎖で置き換えられた構造になっている。RNA切断能を有するオリゴアミンは、後でエステルのアミン分解によりオリゴヌクレオチドの目指す位置に結合させる。得られた人工リボヌクレアーゼは、基質RNAを予測した位置で正確に加水分解することができる。
したがって、本発明は、上記の人工リボヌクレアーゼを使用して基質RNAを選択的に切断することを目的とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳細に説明する。
[ホスフォロアミダイトモノマー3及び6の合成] ホスフォロアミダイトモノマー3を前記反応式(A)にしたがって合成した。まず最初に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸とベンジル−4−アミノブチレートを、ブタノール中で塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)を使用して縮合させ、化合物1を合成する。次いで化合物1の2つのヒドロキシ基の一方を4,4−ジメトキシ−トリチルクロリド(DMT−Cl)を使用して保護し、最後に2−シアノエチルN,N,N′,N′−テトライソプロピルホスフォロジアミダイトと1H−テトラゾールを用いてホスファイト化した。もう1つのホスフォロアミダイトモノマー6は、ベンジル−4−アミノブチレートとEDCIのかわりにグリシンエチルエステルとジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を使用して同様に合成した(反応式(B))。生成したホスフォロアミダイトモノマー3及び6は、カラムクロマトグラフィーで精製し、DNA合成に使用した。
【0021】
[ホスフォロアミダイトモノマー3及び6を使用するオリゴヌクレオチドの合成] ホスフォロアミダイトモノマー3及び6を使用して、DNA自動合成機により、下記のオリゴヌクレオチドを合成した。
【0022】
【化12】
Figure 0003658697
【0023】
ホスフォロアミダイトモノマー3を使用した場合にはn=3、R=Bnのオリゴヌクレオチド(7という)が得られ、ホスフォロアミダイトモノマー6を使用した場合にはn=1、R=Etのオリゴヌクレオチド(8という)が得られる。この段階の結合能力を遊離したDMTの量から計算すると、モノマー3及び6でそれぞれ98%及び99%であった。ベンジル及びエチルエステルは、DNA合成の間変化しなかった。合成したオリゴヌクレオチドの代表的なものを以下に示す。
5´−TCA GCC GGA TCA AXT CAT CGT−3´:(7−1(モノマー3から)又は8−1(モノマー6から)という)及び
5´−TCA GCC GGA TCX AGT CAT CGT−3´:(7−2(モノマー3から)又は8−2(モノマー6から)という)
ここでXは、モノマー3又は6に由来する残基を示す。
【0024】
[オリゴヌクレオチド7及び8への官能基の導入] オリゴヌクレオチド7及び8のベンジル又はエチルエステルをアミン分解することによって、部位選択性を有するオリゴアミンを7及び8に導入した。反応式を下記に示す。
【0025】
【化13】
Figure 0003658697
【0026】
DNA合成の行われたCPGカラムに、種々のオリゴアミンを乾燥ジオキサン中45℃で36時間直接反応させた。この簡単な方法によって、望ましい官能性を有するオリゴヌクレオチド(反応式中の11−Nm及び12−Nm)が高収率で得られる。ここでmは、導入したオリゴアミンの種類を示す。例えば、オリゴヌクレオチド7−1とジエチレントリアミンからの生成物は11−1−N2と表示する。これは、ジエチレントリアミンがアミド結合を介して7−1に結合していることを示す(ジエチレントリアミンの末端アミノ基の1つはアミド結合に使われている点に注意)。
同様にして、シスタミン残基を7及び8に導入した。これらシスタミンの結合したオリゴヌクレオチド(11−Cys及び12−Cys)は、さらにそのジサルファイド結合をジチオスレイトール(DTT)を用いてpH8.9で還元することによって、対応するチオール化合物(11−SH及び12−SH)に変換された。
11−1−N1をアルカリホスファターゼ及び蛇毒ホスフォジエステラーゼを用いて分解すると、dAp(X−N1)(ここで、Xはモノマー3又は6に由来する残基であり、アミノ残基はアミド結合を介してこのXに結合している)が、4種の普通のデオキシヌクレオシドと共に生成した。生成物のHPLC解析結果を図2(b)に示す。図2(b)の吸収のピーク比(dA:dC:dG:T:dAp(X−N1)=4:6:4:5:1)は、理論上の比率と正確に一致する。dAp(X−N1)のピークは、別に調製した真性のサンプルのものと完全に一致した(図2の(a)と(c)参照)。dAp(X−N1)のホスフォジエステル結合は、酵素分解に対して抵抗性である。さらに、トリマーdApXpTは、オリゴヌクレオチドのアミン分解で採用したと同じ条件下にトリエチレンテトラミンと反応させ、生成物を質量スペクトル分析(エレクトロンスプレーイオン化)により分析した。予想どおり、dAp(X−N3)pTのシグナルが観察された([M+H]+:965.3、[M+Na]+:987.3、及び[M−H]+:963.3)。
【0027】
[オリゴヌクレオチド11−1−N3及び11−2−N3によるRNAの部位選択的切断] RNAを11−1−Nmで加水分解した分解生成物のポリアクリルアミドゲル電気泳動パターンを図3(A)に示す。基質RNAが図4に示す28個の配列である場合、11−1−Nmの2つのDNA部分は、基質RNAのA3−A9部分及びU11−A23部分とそれぞれ相補的である。11−1−N3を使用する場合、切断は、図4に示すように、C10−U11結合及びU11−U12結合の位置で起こる。これは、図3(A)のレーン6により確認されている。11−1−N3が基質RNAとヘテロ2本鎖を形成する場合、RNAの切断部位はジエチレントリアミノ残基の正面に位置する。この場合の分子モデルを図6(A)に示す。
別の人工リボヌクレアーゼ11−2−N3を使用するRNAの加水分解も、同様にジエチレントリアミノ残基の正面で起こる(図3(B)のレーン6、図4及び図6(B)参照)。これに対して、11−1−N1、11−1−N2、11−2−N1、11−2−N2は、RNAの加水分解に対して不活性であった(図3(A)及び(B)におけるレーン4及び5)。
【0028】
[11−1−N3及び11−2−N3の2本鎖構造] 変性オリゴヌクレオチドである11−1−N3及び11−2−N3と相補的なDNA及びRNAとの2本鎖のCD(circuler dichromism )スペクトルを図5に示す。これらのオリゴヌクレオチドとRNAとのヘテロ2本鎖は、いずれも典型的なA−タイプ構造をとる(図5(A)の実線)のに対して、DNAとの2本鎖はB−タイプ構造をとる(図5(B)の実線)。このような結果は、変性されていないオリゴヌクレオチドの場合(点線)と変わらない。化学的な変性によって2本鎖構造に大きな歪みが生じないことが分かった(図5の実線と点線の対比)。
【0029】
[変性オリゴヌクレオチドの2本鎖の熱安定性] 本発明で合成した変性オリゴヌクレオチドと相補的DNAとの2本鎖の融解温度(Tm)を表1に示した。
【0030】
【表1】
Figure 0003658697
【0031】
すべてのケースでTmは50℃より高い。したがって、2本鎖は、生理学的な条件で十分に形成できる。11−Nm及び12−Nmの2本鎖の熱安定性は、mが大きくなるにつれて大きくなる。これは、プラスのチャージが大きくなるにつれて相手方のDNAのマイナスにチャージされたホスフェートに対する静電的な作用が増加する結果である。
【0032】
[人工リボヌクレアーゼとRNA基質とのヘテロ2本鎖の分子モデル]
分子モデルによれば、11−1−N3とRNA基質とのヘテロ2本鎖は、N3残基(触媒活性部分)がRNAのC10とU11残基の間のリン酸ジエステル結合(C10−p−U11)の近くに位置している場合に最も安定である。該当する構造を図6(A)に示す。N3残基がU11−p−U12結合(もう1つの切断部位)に存在する場合にも同様に安定な構造となる。11−2−N3とRNAとのヘテロ2本鎖の場合は、U12−p−G13結合が最も切断されやすい部位であるが(図6(B)、U11−p−U12も容易に切断される。図3及び図4に示すように、本発明の人工酵素による選択的切断は、N3残基が2本鎖を過度に不安定にすることなく受け入れられるような位置で起こる。
【0033】
[RNA加水分解のメカニズム] 11−1−N3及び11−2−N3によるRNAの加水分解は、ジエチレントリアミノ残基中の中性アミノ基とアンモニウムカチオンとの分子内酸塩基反応に起因する。したがって、切断は、pH7.0−8.5において効果的である。この条件では、2つのアミノ基はプロトン化され、残りの1つ(中央に位置する)は中性となる。ジエチレントリアミンのpKa値は4.6、8.6及び9.7である(中央のアミンのプロトン化は、近隣の2つのプラスチャージによって、静電気的に妨げられている)。可能性として、第1アンモニウムイオンと中央の中性アミノ基が互いに応答して触媒作用をすると考えられる。
提起したメカニズムは、11−1−N2及び11−2−N2が図3(A)及び(B)のレーン5に示すとおり触媒作用を示さないことによっても支持されている。エチレンジアミンの2つのアミノ基が両方ともにホスフォジエステル結合の近辺に位置することは立体的に困難である。モノアミンは分子内酸塩基反応が起こらないため、本質的に活性に乏しく、したがって、11−1−N1及び11−2−N1がRNAを加水分解しないこと(図3(A)及び(B)のレーン4)は理屈に合っている。よく知られた金属キレート化剤であるエチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)は、選択的切断に効果を示さない。しかしながら、反応液中に存在する金属イオンがRNAの加水分解に影響する可能性があるため、図2に示したRNAの加水分解は全て、10mMのEDTAの存在化に行なった。溶媒として使用する水は、金属イオンによる汚染を慎重に回避するよう注意すべきである。
【0034】
【発明の効果】
[分割体分子を2つのDNAオリゴマーの間に介在させたことによる効果] 本発明の変性されたオリゴヌクレオチドは、相補的な核酸配列と2本鎖を形成する場合、2つのDNAオリゴマーの間に介在させたRNA分割体は、基質RNAの目指すホスフォロジエステル結合に向かって正確に位置取る。ヘテロ2本鎖中の分割体及びホスフォロジエステル結合の両者の分子運動は取るに足りない。したがって、官能基の位置は正確にコントロールでき、反応は目指す部位で選択的に起こる。このような場合、切断部位の予測は簡単である。明らかに本発明の人工リボヌクレアーゼはそれ以前のものに比べて実用面で格段に優れている。分子モデルを検討することによって切断部位を予測できることは注目に値する。本発明の人工酵素は、切断部位の予測性、調節性のために、分子生物学、生物工学、薬理学等に利用できる。
【0035】
[新規なホスフォロアミダイトモノマーの使用による効果] ホスフォロアミダイトモノマー3及び6は、本発明の人工リボヌクレアーゼを合成する上で重要な要件である。これは、市販のホスフォロアミダイトモノマーのリボースがトリメチレン鎖で置き換えられた構造になっているため、分子の立体的な動きが少なく、また、トリメチレン鎖は暈がより小さく弾力的であるため、立体障害も少ない。これら新規なホスフォロアミダイトモノマーは、普通のホスフォロアミダイトモノマーと同様の反応で、オリゴヌクレオチドの主鎖に3個の炭素原子を導入できる。さらに、そのエステルの分解によって、オリゴアミンばかりでなく、種々の官能性残基がオリゴヌクレオチドの所望の箇所に容易にかつ高収率で導入できる。図5(A)及び(B)に示すCDスペクトル及び表1に示すTmの測定結果からみて、これら新規なホスフォロアミダイトモノマーで変性された本発明のオリゴヌクレオチドは、生理学的条件下で、DNA及びRNAのいずれとも、構造上重大な歪みのない安定な2本鎖を形成すること分かる。これらは、本発明の合成方法及び合成された人工リボヌクレアーゼの大きな可能性を示すものである。
【0036】
【実施例】
以下、実施例をもって、本発明を詳細に述べる。
実施例1
ベンジル4−[N−{2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオニル}アミノ]ブチレート (1)
1−エチル−3−(3−ジメチルアモノプロピル)カ−ボジイミド(EDCI:3.00g、15.6mmol)を、ベンジル4−アミノブチレート(2.99g、13.0mmol)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(2.09g、15.6mmol)、3−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル(HOBt:2.12g、15.6mmol)、トリエチルアミン(2.72g、19.5mmol)及びDMF(10ml)の混合物に加えた。12時間室温で撹拌した後、溶媒を除去し、100mlの酢酸エチルを加えた。有機層を100mlのNaHCO3飽和水溶液(1回)及びNaCl飽和水溶液(2回)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下に濃縮した。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH=95:5)で精製して2.84gの化合物1を得た(収率63%)。1H-NMR[CDCl3(TMS)]δ7.33(brs,5H),7.2(brs,1H),5.10(s,2H),3.67(d,J=4.0Hz,4H),3.26(q,J=5.9Hz,2H),3.07(t,J=5.0Hz,2H),2.39(t,J=7.6Hz,2H)1.84(quin,J=6.9Hz,2H),1.05(s,3H)。Rf=0.28(CH2Cl2:MeOH=10:1)。
【0037】
実施例2
ベンジル4−[N−{2−(4,4−ジメトキシトリチル)オキシメチル−2−(ヒドロキシメチル)プロピオニル}アミノ]ブチレート(2)
化合物1(2.84g、8.22mmol)と4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP:53mg、O.41mmol)のピリジン溶液(10ml)を窒素雰囲気下に氷で冷却し、その中に4、4’−ジメトキシトリチルクロライド(DMT−Cl:0.34g、9.86mmol)のCH2Cl2(5ml)溶液を滴下した。12時間後、反応混合物に100mlのCH2Cl2を注加した。CH2Cl2層をNaHCO3飽和水溶液(2回)及びNaCl飽和水溶液(1回)で洗浄した後無水Na2SO4で乾燥した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:i−PrOH:Et3N=97.5:2.5:1)で精製して4.87gの化合物2を得た(収率59%)。1H−NMR[CDCl3(TMS)]δ 7.20−7.41(m,14H),7.04(brt,1H),6.83(d,J=8.6Hz,4H),5.09(s,2H),3.77(s,6H),3.59(d,J=6.6Hz,2H),3.20−3.32(m,4H),2.35(t,J=7.6Hz,2H),1.81(quin,J=7.2Hz,2H),1.19(s,3H)。Rf=0.19(CH2Cl2:i−PrOH:Et3N=97.5:2.5:1)。
【0038】
実施例3
ホスフォロアミダイトモノマー (3)
化合物2(0.28g、0.45mmol)及び2−シアノエチルN,N,N′,N′−テトライソプロピルホスフォロジアミダイト(0.16g、0.50mmol)と1H−テトラゾール(35mg、0.50mmol)とを、乾燥アセトニトリル溶液中で窒素下に反応させた。反応に先立って、化合物2及び1H−テトラゾールを乾燥アセトニトリルと共蒸発させて乾燥した(二回)。1時間の反応後、生成物を100mlの酢酸エチルに加え、有機溶液を100mlのNaHCO3飽和水溶液及びNaClの飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、脱塩し、最後に溶媒を減圧除去した。残留した生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して0.22gのホスフォロアミダイトモノマー3を得た(収率67%)。1H−NMR[CDCl3(TMS)]δ7.19−7.44(m,14H),6.82(d,J=8.6Hz,4H),5.08(s,2H),4.11(q,J=6.9Hz,2H),3.76(s,6H),3.68(m,2H),3.51(m,2H),3.24(m,4H),2.73(m,1H),2.48(q,J=5.9Hz,2H),2.33(t,J=7.6Hz,2H),1.76(quin,J=7.6Hz,2H),1.07−1.29(m,15H)。31p−NMR(CDCl3)δ 152.37,152.41。Rf=0.59(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0039】
実施例4
N−{2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオニル}−2−アミノエチレート (4)
トリエチルアミン(6.95ml、50mmol)を、グリシンエチルエステル塩酸塩(7.00g、50mmol)のDMF(25ml)溶液に加え、生成するトリエチルアンモニウム塩酸塩を濾過して除去する。濾液に2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(7.40g、55mmol)を加え、この混合物中に氷冷しながらジシクロヘキシルカ−ボジイミド(DCC:11.4g、55mmol)のヂオキサン(20ml)溶液をゆっくりと滴下する。混合物を室温で12時間撹拌し、再び濾過する。ろ液を減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して8.19gの化合物4を得た。1H-NMR[CDCl3 (TMS)]δ7.68(brt,1H),4.12(q,J=7.2Hz,2H),4.05(d,J=5.9Hz,2H),3.79(brs,6H),1.29(t,J=7.2Hz,3H),1.09(s,3H)。Rf=0.11(CH2Cl2:i−PrOH=100:5)。
【0040】
実施例5
エチル2−[N−{2−(4,4−ジメトキシトリチル)オキシメチル−2−(ヒドロキシメチル)プロピオニル}アミノ]エチレート(5) 化合物4(5.58g、21.8mmol)、DMAP(0.12g、1.0mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.2ml、30mmol)のCH2Cl2(10ml)溶液を窒素雰囲気下に氷で冷却し、その中にDMT−Cl(6.78g、20mmol)のCH2Cl2(10ml)溶液を滴下した。12時間後に生成物を化合物2の場合と同様に処理し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:i−PrOH=100:2)で精製して4.80gの化合物5を得た(収率43%)。1H−NMR[CDCl3(TMS)]δ7.18−7.43(m,9H),6.84(d,J=8.9Hz,4H),4.19(q,J=7.3Hz,2H),4.00(dd,J=4.3,5.6Hz,2H),3.80(s,6H),3.64(d,J=6.6Hz,2H),3.30(dd,J=9.2,23.4Hz,2H),2.35(t,J=7.3Hz,2H),1.18(s,3H)。Rf=0.39(CH2Cl2:MeOH=95:5)。
【0041】
実施例6
ホスフォロアミダイトモノマー(6)
化合物5(0.52g、1.0mmol)及び2−シアノエチルN,N,N′,N′−テトライソプロピル−ホスフォロジアミダイト(0.35ml、1.1mmol)の乾燥アセトニトリル(10ml)溶液を窒素雰囲気下に1H−テトラゾール(77mg、1.1mmol)で1時間処理した。いつもの操作の後、混合物をNa2SO4で乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して0.33gのホスフォロアミダイト6を得た(収率52%)。1H−NMR[CDCl3(TMS)]δ7.18−7.43(m,9H),6.82(d,J=8.9Hz,4H),4.17(q,J=6.9Hz,2H),3.96(q,J=5.3Hz,2H),3.79(s,6H),3.66−3.75(m,4H),3.55(m,2H),3.29(m,2H),2.54(m,2H),1.08−1.28(m,18H)。31p−NMR(CDCl3)δ154.03,154.07。Rf=0.54(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0042】
実施例7
変性オリゴヌクレオチド7及び8の合成
ホスフォロアミダイトモノマー3及び6を、市販のホスフォロアミダイトモノマーExpeditete(登録商標)とともに使用することによって、MilliGen/Biosearch Cyclon PlusのDNA合成機上で、種々のオリゴデオキシリボヌクレオチドを合成した。ホスフォロアミダイトモノマー3及び6は、乾燥アセトニトリル中52mMの濃度で使用した。この濃度は、使用したExpeditete(登録商標)の濃度の1.5倍であった。
【0043】
実施例8
オリゴヌクレオチド7及び8へのアミノ化合物の付加
DNAを合成した後、CPGカラムはにアミンとジオキサンの1:2混合物1,5ml中、45℃に36時間保ち、次いで、室温で1時間濃アンモニア水で処理する。オリゴヌクレオチド(DMTの付加された)を逆層HPLCで精製し、さらに酢酸とアセトニトリルの4:1混合物で1時間処理する。最後にもう一度HPLCで精製した(条件:5−20%アセトニトリル/水(20分)、50mMギ酸アンモニウム、260nm、1.0ml/分)。
得られたオリゴヌクレオチドは、濃度を測定し、構造を確認するために、アルカリホスファターゼ及び蛇毒ホスフォジエステラーゼを使用して、pH7.0、37℃で2時間加水分解した。分解物を逆層HPLCにより解析した。11−1−Nm、11−2−Nm及び12−1−Nmは5−10%アセトニトリル/水(20分)であり、他は5−20%(20分)であった。
【0044】
実施例9
dAp(X−N1)の真性サンプルの調製
dA(N6−t−ブチルフェノキシアセチル−5′−O−(4,4′−ジメトキシ−トリチル)−2′−デオキシアデノシン−3′−O−(2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルホスフォロアミダイト))のためのExpeditete(登録商標)(100mg、0.106mmol)及び化合物2(65mg、0.106mmol)と1H−テトラゾール(24mg、0.32mmol)を、アセトニトリル(10ml)中で窒素雰囲気下、室温で1時間反応させた。次いで、反応混合物によう素(40mg、0.16mmol)のTHF(5ml)溶液と2,6−ルチジン1mlを加えた。30分後、混合物を濃縮し、100mlのCH2Cl2にとかした。有機層を100mlのNa223飽和水溶液及びNaHCO3飽和水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:Et3N=100:10:1)で精製して完全に保護されたdApXを収率25%で得た(38mg)。
保護されたdApXをエチレンジアミンとジオキサンの1:2混合物1.5ml中で40℃に48時間保持する。生成物を室温で、29%のNH4 OHにより1時間、次いで4:1の酢酸−アセトニトリル溶液により1時間、十分に処理する。生成物を水に溶かし、濾過し、HPLCで精製した[50mMのギ酸アンモニウムを含む5−20%アセトニトリル/水(20分)]。1H−NMR[D2O(TSP):δ8.34(s,1H),8.25(s,1H),6.51(t,J=6.3Hz,1H),4.37(q,J=2.3Hz,1H),4.01(m,1H),3.84−3.90(m,4H),3.77(d,J=11.0Hz,1H),3.62(d,J=11.0Hz,1H),3.48(t,J=5.6Hz,2H),3.24(q,J=6.3Hz,2H),3.15(q,J=5.9Hz,2H),2.84−1.90(m,1H),2.73−2.76(m,1H),2.28(t,J=7.6Hz,2H),1.77(t,J=7.6Hz,2H),1.24(s,3H)
【0045】
実施例10
dApXpTとトリエチレンテトラミンの反応生成物の質量スペクトル分析
DNA合成機によって調製されたdApXpTを、トリエチレンテトラミンとジオキサンの1:2混合物1.5ml中で36時間45℃に保つ。これを29%のNH4OHで1時間処理し、濃縮した後、逆層HPLCで精製し、質量スペクトル分析により分析した。イオン化は電子スプレー法によった。
【0046】
実施例11
融解温度の測定
2本鎖の融解状況は、テフロンストッパーで固定された1cm長さの石英の小部屋で260nmで測定した。加熱速度は0.5℃/分とした。標本には、変性されたオリゴヌクレオチド(1μM)、相補的DNA(1μM)及びNaCl(100mM)をpH7.0のカコジル酸塩緩衝液(10mM)に溶かしたものを含ませた。11−1−SH及び12−1−SHの場合には、チオール基の酸化を防止するために、0.1mMのDTTを溶液中に加えた。Tmの実験誤差は、0.5℃と考えられる。
【0047】
実施例12
スペクトル分析
CDスペクトルは、JASCO J−500Aスペクトル偏光計を用いて、変性DNA(3μM)、相補的21個の配列のRNA又は31個の配列のDNA(3μM)、Tris−HCl(10mM),NaCl(100mM)及びEDTA(1mM:RNA/DNA2本鎖の場合のみ)を含むpH8の溶液中で、15℃で測定した。1H−NMRスペクトル(内部スタンダードとしてTMS又はTSP)及び31P−NMRスペクトル(外部スタンダードとしてD2O中85%のH3PO4)は、JEOL EX−270 NMR スペクトロメーターを用いて、それぞれ270MHZ及び109.4MHZで記録した。
【0048】
実施例13
オリゴアミン付加オリゴヌクレオチドを使用するRNAの配列選択的加水分解5´末端を32Pでラベルした28個の配列のRNA(0.2μM)を、20μMの人工リボヌクレアーゼと10mMのEDTAを含むトリス緩衝液50mM中で反応させた。37℃で16時間後、反応混合物を20%変性ポリアクリルアミドゲルで分析した。
【0049】
実施例14
分子モデル化の研究
Biosym Discovre/Insight II ソフトウエアを使用して、人工酵素と基質RNAとの2本鎖の最適モデル化を行なった。下記の仮定を設けた:(1)ヘテロ2本鎖はAタイプ構造を取る(図5のCDスペクトル参照)。(2)化合物3に由来するトリメチレン残基の中央の炭素原子はS−配位である。(3)切断部位は核酸の中のマイナー溝の中で働く。(4)ホスフォロジエステルの結合していない酸素原子とN3の第1級の窒素原子との間の距離は、3.0Åに制限される。一方、リボースの2′−OHの水素原子(分割部位の5′側)とN3の第2級の窒素原子との間の距離は、コンスタントに1.8Åに保たれる。4番目の仮定は、アミノ残基の1つが2′−OHからプロトンを引き付け、隣接するアンモニウムイオンが普通の酸触媒のように作用するという触媒反応のメカニズムに基づいて設けた。これらの仮定のもとで、基質RNAのホスフォロジエステル結合の各々について最小エネルギーを計算した。その際、2本鎖の表面に5Åの水分子の層が存在するとみなした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で合成した変性オリゴヌクレオチドの構造式
【図2】(A)はオリゴヌクレオチド11−1−N1の、(B)はその酵素分解物の、(C)はdAp(X−N1)の真性サンプルの、それぞれのHPLC図である。なお、酵素分解には、アルカリホスファターゼ及び蛇毒ホスフォジエステラーゼを使用した。
【図3】5′末端を32Pでラベルした28配列のRNAの加水分解物を、20%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた場合のオートラジオグラフである。11−1−Nmで加水分解した場合を(A)に、11−2−Nmで加水分解した場合を(B)に示した。(A)のレーン1はリボヌクレアーゼで、レーン2は無処理、レーン3はアルカリ性加水分解、レーン4は11−1−N1で、レーン5は11−1−N2で、レーン6は11−1−N3で処理した場合を示す。(B)のレーン1は無処理、レーン2はリボヌクレゼで、レーン3はアルカリ性加水分解、レーン4は11−2−N1で、レーン5は11−2−N2で、レーン6は11−2−N3で処理した場合を示す。
【図4】RNAを人工リボヌクレアーゼ11−1−N3及び11−2−N3で加水分解した場合の切断図である。XはN3残基を保持する残基を示す。切断部位は矢印で示した。
【図5】(A)基質RNAと11−1−N3(A)及び11−2−N3(B)との2本鎖の最も安定な構造の立体図である。太線はジエチレントリアミン(N3)を含む側鎖を示し、加水分解されるホスフォジエステル結合は、矢印を付した丸で示した。計算はBiosym Discovre/Insight II プログラムを使用して人工リボヌクレアーゼ及びRNAの9つの残基の各々について行なった。計算に際して採用した仮定は、実施例14に示した。
【図6】変性されたオリゴヌクレオチドと相補的なRNA又はDNAとの2本鎖のCDスペクトル図である。11−1−N3を使用する場合を左側に、11−2−N3を使用する場合を右側に、また、RNAを使用する場合をA段に、DNAを使用する場合をB段に実線で示した。点線は変性されていないDNAを使用した場合の対応するCDスペクトル図である。測定条件は実施例12に示した。

Claims (1)

  1. デオキシリボ核酸(DNA)オリゴマーの中間に、ポリエチレンポリアミンの残基がアミド結合により結合されている下記式( III )で表される人工リボヌクレアーゼを使用することを特徴とする、リボ核酸(RNA)の特定の位置を選択的に切断する方法。
    Figure 0003658697
    (式中R′は、 -(CH 2 ) 2 NH 2 (N 1 ) -(CH 2 ) 2 NH(CH 2 ) 2 NH 2 (N 2 ) -(CH 2 ) 2 NH(CH 2 ) 2 NH(CH 2 ) 2 NH 2 (N 3 ) -(CH 2 )SS(CH 2 )NH 2 (Cys) -(CH 2 ) 2 SH(SH) で表される基、nは1〜3の整数、BはDNAを構成する核酸の塩基残基である)
JP00493297A 1997-01-14 1997-01-14 人工リボヌクレアーゼ及びその製造法 Expired - Fee Related JP3658697B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00493297A JP3658697B2 (ja) 1997-01-14 1997-01-14 人工リボヌクレアーゼ及びその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00493297A JP3658697B2 (ja) 1997-01-14 1997-01-14 人工リボヌクレアーゼ及びその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10191970A JPH10191970A (ja) 1998-07-28
JP3658697B2 true JP3658697B2 (ja) 2005-06-08

Family

ID=11597365

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00493297A Expired - Fee Related JP3658697B2 (ja) 1997-01-14 1997-01-14 人工リボヌクレアーゼ及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3658697B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1574572B1 (en) * 2004-03-09 2007-05-23 Prosensa B.V. Compounds for hydrolysing ribonucleic acids (RNAs)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10191970A (ja) 1998-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2787774B2 (ja) オリゴヌクレオチド合成時のホスフィチル化による化学的キャッピング
EP0543889B1 (en) Incorporation of selectably clevable sites into oligonucleotide chains and reagents therefor
US5705621A (en) Oligomeric phosphite, phosphodiester, Phosphorothioate and phosphorodithioate compounds and intermediates for preparing same
US5258506A (en) Photolabile reagents for incorporation into oligonucleotide chains
US5714597A (en) Use of carbocation scavenger during oligonucleotide synthesis
US5367066A (en) Oligonucleotides with selectably cleavable and/or abasic sites
Hovinen et al. Imidazole tethered oligodeoxyribonucleotides: synthesis and RNA cleaving activity
US5252723A (en) Method and reagent for sulfurization of organophosphorous compounds
Dellinger et al. Solid-phase chemical synthesis of phosphonoacetate and thiophosphonoacetate oligodeoxynucleotides
JPH08508513A (ja) リン含有共有結合をつくる方法およびその中間体
WO1995026972A1 (en) Modified oligonucleotides and intermediates useful in nucleic acid therapeutics
JP2004500330A (ja) グアニジニウム官能化オリゴマーとその製造法
JPH11501936A (ja) 光除去可能な保護基を用いた核酸合成
WO2001016151A1 (fr) Acide nucleique a photocouplage reversible et phosphoroamidite
JP3675847B2 (ja) ヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドホスホロアミダイトの合成方法
US6407223B1 (en) Process for the synthesis of modified P-chiral nucleotide analogues
WO2008141799A1 (en) Oligophosphoramidates
Robles et al. Synthesis of modified oligonucleotides containing 4-guanidino-2-pyrimidinone nucleobases
Fettes et al. Synthesis and nucleic-acid-binding properties of sulfamide-and 3′-N-sulfamate-modified DNA
JP3658697B2 (ja) 人工リボヌクレアーゼ及びその製造法
JP3753938B2 (ja) 光連結性ヌクレオシド含有dnaを用いて塩基を点変異する方法
KR20000069706A (ko) 포스포로티오에이트 올리고뉴클레오티드의 합성 방법
US6858722B2 (en) Oligomer phosphoramidite compositions and processes for synthesizing the same
US5919917A (en) Photocleavable circular oligonucleotides
Endo et al. Novel phosphoramidite monomer for the site-selective incorporation of a diastereochemically pure phosphoramidate to oligonucleotide

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050302

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100325

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees