JP3658259B2 - 帯電装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタ、あるいは、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関し、特に、像担持体を帯電させる帯電手段及びプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、低オゾン、低電力等の利点を有することから感光体ドラムの一様帯電部材として接触帯電装置、すなわち、被帯電体に対し電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の帯電を行う方式の装置が実用化されてきている。
【0003】
このような方式の帯電部材としては、磁気ブラシ方式の装置が帯電接触の安定性という点から好ましく用いられている。
【0004】
磁気ブラシ方式の接触帯電装置では、導電性の磁性粒子を直接マグネット、あるいは、マグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させ、停止、あるいは、回転しながら被帯電体に接触させ、これに電圧を印加することによって帯電が開始される。
【0005】
磁気ブラシ方式を用い、被帯電体として通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層を有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分と略同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である。
【0006】
このような帯電方法のことを注入帯電と称する。この注入帯電を用いれば、被帯電体への帯電がコロナ帯電器を用いて行われるような放電現象を利用しないので完全なオゾンレス、かつ、低電力消費型帯電が可能となり注目されてきている。
【0007】
この磁性粒子によって帯電する帯電装置としては、図8に示すように構成されている。図8は帯電装置の概略を示す説明図である。
【0008】
磁界発生手段である固定マグネット22を内包し、非磁性材料からなる円筒状で回転自在な磁性キャリア担持体である帯電スリーブ21によってキャリア容器24内に収容された磁性キャリアを担持し、担持したキャリアを帯電ブレード53によってその層厚を規制して所定の厚さの磁性粒子薄層に形成して帯電部へと搬送し、電子写真感光体1上の帯電を行う。
【0009】
帯電時には、直流電圧に交流電圧を重畳した帯電バイアスを帯電スリーブ21と電子写真感光体1の間に印加し、電荷注入帯電によって感光体1の外周面がほぼ直流電圧値と同等に一様に帯電される。
【0010】
ここで、マグネット22の磁極は図8に示すように、N1,S1,N2,S2のように周方向に複数の磁極をもつ。前記磁極の作用としては、S2極は容器内の磁性キャリアを引きつけて帯電スリーブ21上に担持し、N1極は磁性キャリアを搬送する作用を果たす。
【0011】
また、S1極は電子写真感光体1に対向配置されて電子写真感光体1上に電荷を注入して帯電する作用を有し、N2極は容器下部からの磁性キャリア漏れを防止するように作用する。
【0012】
一般にマグネット22は円筒形状をしており、各極とも長手方向端部まで磁化されている。
【0013】
また、帯電容器に形成した開口部の長手方向端部には、フェルトやモルトプレーン等からなる端部シール部材55が帯電スリーブ21と接触して取り付けてあり、該開口端部からの磁性粒子漏れを防止している。
【0014】
また、帯電部材の長手方向(感光体の母線方向)端部、すなわちスリーブに内包するマグネットロールの着磁領域端部においては磁力が低下し、磁気ブラシが粗となり感光体との接触が不安定となるため、微細領域までも均一に帯電することが難しい。
【0015】
従って、感光体1表面と磁気ブラシ先端との間に電位差が生じ、磁性粒子が帯電部材から感光体1へ付着してしまうという問題がある。その結果、長期耐久において、帯電部材としてのキャリアが減少して帯電性能が低下する。
【0016】
また、感光体1に付着したキャリアは現像器に混入して現像性能を劣化させたり、複写機本体内にこぼれ落ちて汚染するなどの弊害を生じることになる。
【0017】
そこで従来は、スリーブと端部の磁性キャリアを電気的に絶縁する部材を設け、感光体表面と導電部材の導電経路を絶つことによりこれを防止した。スリーブ端部の絶縁部材としては、マイラー(ポリエチレンテレフタレートの商品名)テープ、テフロンテープ等の絶縁性テープを用いた。
【0018】
図9は帯電後の感光体上の表面電位について説明する電位図である。図9中aは帯電装置に印加するDCバイアスである。絶縁部材がない場合、図9中においてbの如く、端部の帯電キャリアは未帯電領域の境に位置し、また端部で感光体1に対する磁気ブラシの接触が不安定であり磁性粒子の接触していない微細な領域において帯電の不十分な領成が生じ、感光体1側に付着する力をうける。
【0019】
また、帯電領域境界の内側と外側では帯電電位のギャップが大きく、感光体1上の外側へ向かって磁性粒子付着電界が生じる。
【0020】
そこで、コート領域を長手方向に延長し、延長した部分にマイラーテープを施すことにより図9中cのごとくに端部の電位低下がスロープ状になり、コート領域境界に近づくほど磁気ブラシ先端の電位も低下し、キャリア付着電界は小さくなる。
【0021】
上記のような帯電装置にあっては、帯電容器の開口部、帯電スリーブ21,マグネット22、テフロンフェルト(端部シール部材55),磁性キャリア規制ブレード(コート領域)、端部絶縁領域の長手方向の位置を次のように設定していた。図10は帯電スリーブ21の長手方向の断面説明図である。
【0022】
即ち、使用する記録材の搬送領域Aに応じて画像帯電の帯電保証域Bを設定する。そして、少なくとも帯電域Bよりも端部側から上記の絶縁領域を設け、その絶縁領域が少なくとも2mm以上となるように帯電容器の開口部の幅(規制ブレードC)を設定する。
【0023】
これにより、帯電スリーブ21上には前記規制ブレードCの分の磁性粒子がコートされて、絶縁領域の内側は本来の帯電電位が得られ絶縁領域上は、上述が如くの電位スロープの形成が可能となる。
【0024】
また、前記規制ブレードCの全域にわたってマグネット22の長さDを設定し、マグネット22の長手方向両端部の外側に端部シール部材55を設ける。これは、マグネット22の磁力によって端部シール部材55に磁性キャリアを引き寄せないためである。
【0025】
また、最近では前記シール部材として、鉄板等からなる磁性体を用いた磁性シール部材を用いたものがある。これは、磁性シール部材を容器開口端部に帯電スリーブ21と微小間隔を隔てて取り付け、シール部材の磁力によって磁性キャリアを吸着して磁性キャリア漏れを防止するようにしたものである。
【0026】
前記磁性シール部材は、帯電スリーブ21と非接触であるためにフェルト等の端部シール部材55に比べて帯電スリーブ21の回転トルクが小さくなり、帯電スリーブ21を回転させるモータを小型化することが可能となる。
【0027】
また、フェルト等の端部シール部材55は帯電スリーブ21との摺接によって耐久劣化するために再利用出来ないのに対し、磁性シール部材は耐久劣化がないために、帯電装置をリサイクルする際にも再度利用することが可能となる利点がある。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
【0029】
フェルトやモルトプレンのような接触系の端部シール部材では、前述の端部絶縁部材としてのマイラーテープやテフロンテープに接触して配置され、適当な圧力がかけられることにより端部のシール性を維持していた。
【0030】
従って、長期にわたる画像形成に伴う帯電スリーブの回転動作中は、接触部材により絶縁部材が摩耗し続けることになり、最終的にテープに切れ目が生じたりはがれたり摩耗するなどの破損を招く結果となる。
【0031】
あるいは、接触部材そのものが剥がれたり、摩耗してシール性が維持されなくなったりする場合がある。特に、少しでも磁性キャリアが接触シール部材と絶縁部材の間に進入してしまった場合にはさらにその劣化が加速されてしまう。
【0032】
絶縁部材が破損した場合、端部における絶縁性が維持できずに磁性キャリアが感光体に付着し、現像器に混入して安定した現像性能が維持されなくなったり、本体内に磁性キャリアがこぼれ落ち汚染するなどの不具合が生じる。
【0033】
また、そのテープの破片が帯電容器内や現像容器内に進入して基本性能を阻害する可能性もあった。接触部材が破損してしまう場合も端部シール性が維持されず、本体内に磁性キャリアがこぼれ落ち汚染するなどの不具合が生じる。また、その接触部材の破片が帯電容器内や現像容器内に進入して基本性能を阻害する可能性もあった。
【0034】
また、注入帯電器においては、長期にわたる安定した帯電性を確保するため、磁性粒子と被帯電部材とが接触している領域を広く取られなければならず、帯電スリーブと被帯電部材との隙間に対して、スリーブ上の磁性粒子の単位面積あたりの重畳を非常に多くする必要がある。
【0035】
そのため、スリーブ端部の磁性粒子は、帯電スリーブと被帯電部材との隙間を通過する際に帯電スリーブと被帯電部材に押しつぶされ、磁性粒子がコートされていない外側に広がりやすく、何の規制もない領域に進入すると磁性粒子担持体上に磁性粒子が保持されきれずに磁性粒子付着電界とは無関係に磁性粒子漏れの原因となる。
【0036】
特に、ポータブル複写機やポータブルプリンタ等の使用者が装置を移動操作するものにあっては、装置の移動中に激しい振動が加わることがある。
【0037】
また、前記電子写真感光体と帯電装置とをカートリッジ化したプロセスカートリッジにあっては、画像形成装置本体に着脱する際に該カートリッジに縦振り等の衝撃が加わることがある。
【0038】
このような激しい振動や衝撃に対しても、前記磁気シール部材によるシール性を確保するためには、従来のごとくの磁性板のみでは不十分であり、該シール部材の磁力、もしくはシール性を強化する必要がある。
【0039】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、振動等に対しての十分なシール性、および端部絶縁部材の長期にわたる絶縁性を確保することができる信頼性の高い帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
導電性の磁性粒子を収納する収納部を有し、開口部が設けられている磁性粒子容器と、
磁性部材を内包し、前記磁性粒子容器の前記開口部に設けられ、磁性粒子を磁気拘束により磁性粒子を担持する磁性粒子担持部材と、
前記磁性粒子容器内に磁性粒子を磁気シールする磁気シール用磁性部材を有し、前記磁性粒子担持部材に対して非接触に設けられるシール部材と、を備え、
前記磁性粒子担持部材に担持される磁性粒子を被帯電体に当接させて、帯電バイアスが印加されることにより該被帯電体を帯電する帯電装置において、
前記磁性部材の長手方向の先端部は、前記磁気シール用磁性部材のその長手方向における幅の範囲内に位置することを特徴とする。
【0044】
前記開口部で前記磁性粒子担持部材に担持される磁性粒子を所定の厚さに規制する磁性粒子規制部材と、
前記磁性粒子担持部材の端部表面に磁性粒子を絶縁する絶縁部材とを備え、
前記磁性粒子規制部材の端部は、前記絶縁部材により絶縁処理された領域内に位置するように設けられることも好適である。
【0045】
プロセスカートリッジにあっては、上記記載の帯電装置と、被帯電体として該帯電装置により帯電された後に静電潜像が形成される像担持体とを備えることを特徴とする。
【0046】
前記像担持体は、表面に電荷注入層を備えることも好適である。
【0047】
画像形成装置にあっては、上記記載の帯電装置、または、上記記載のプロセスカートリッジと、
帯電された像担持体上に形成された静電潜像を現像して搬送される記録材に転写する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。なお、従来技術の項で説明した構成と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0049】
図6は画像形成装置として電子写真装置の一例の概略構成図である。本実施の形態の電子写真装置は電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタである。まず、画像形成手段による画像形成動作について説明する。
【0050】
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体である。本実施の形態では直径30mmのOPC感光体(有機感光体)であり、矢示の時計方向に100mm/sのプロセススピード(周速度)をもって回転駆動される。
【0051】
2は感光体1に当接された接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器であり、回転可能な非磁性の帯電スリーブ(磁性粒子担持部材)21にマグネット(磁性部材)22の磁力により導電性磁性粉体(磁性粒子)23が付着している。
【0052】
この磁気ブラシ帯電器2には帯電バイアス印加電源S1から直流電圧−700Vの帯電バイアスに対して矩形状の交番電圧1000Hz,800Vを重畳したバイアスが印加されていて、電荷注入帯電によって感光体1の外周面がほぼ−700Vに一様に帯電される。
【0053】
この感光体1の帯電面に対してレーザーダイオード・ポリゴンミラー等を含む不図示のレーザービームスキャナから出力される目的の画像情報の時系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザービームによる走査露光Lがなされ、感光体1の周面に対して目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。その静電潜像は磁性一成分絶縁トナーを用いた反転現像装置3によりトナー像として現像される。
【0054】
3aは、マグネット3bを内包する直径16mmの非磁性の現象スリーブであり、この現象スリーブに上記のネガトナーをコートし、感光体1表面との距離を300μmに固定した状態で、感光体1と等速で回転させ、スリーブ3aに現像バイアス電源S2より現像バイアス電圧を印加する。
【0055】
電圧は、−500VのDC電圧と、周波数1800Hz,ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を重畳したものを用い、スリーブ3aと感光体1の間でジャンピング現象を行わせる。
【0056】
一方、不図示の給紙部から記録材としての転写材Pが供給されて、感光体1と、これに所定の押圧力で当接させた接触転写手段としての、中抵抗の転写ローラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタイミングにて導入される。転写ローラ4には転写バイアス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加される。
【0057】
本実施の形態ではローラ抵抗値は5×108Ωのものを用い、+2000VのDC電圧を印加して転写を行った。
【0058】
転写部Tに導入された転写材Pは、この転写部Tを挟持搬送されて、その表面側に感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電気力と押圧力にて転写されていく。
【0059】
トナー画像の転写を受けた転写材Pは、感光体1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ導入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
【0060】
また、転写材Pに対するトナー画像転写後の感光体表面はクリーニング装置6により残留トナー等の付着汚染物の除去を受けて清掃され繰り返して作像に供される。
【0061】
本実施の形態の電子写真装置は、感光体1,磁気ブラシ帯電器2,現像装置3及びクリーニング装置6の4つのプロセス機器をプロセスカートリッジ20に抱含させて画像形成装置本体に対して一括して着脱交換自在のカートリッジ方式の装置であるが、これに限るものではない。
【0062】
本発明に用いられる感光ドラム1としては、通常用いられている有機感光体等を用いることができるが、望ましくは、有機感光体上にその抵抗が109〜1014Ω・cmの材質を有する表面層を持つものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると、電荷注入帯電を実現でき、オゾン発生の防止、ならびに消費電力の低減に効果がある。
【0063】
また、帯電性についても向上させることが可能となる。そこで本実施の形態においては、負帯電の有機感光体で、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体上に下記の第1〜第5の5つの層を下から順に設けた感光ドラムを用いた。
【0064】
第1層は下引き層であり、アルミニウム基体(以下、アルミ基体と称す)の欠陥等をならすために設けられている厚さ20μmの導電層である。
【0065】
第2層は正電荷注入防止層であり、アルミ基体から注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって1×106Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵抗層である。
【0066】
第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0067】
第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することができず、電荷発生層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0068】
第5層は電荷注入層であり、絶縁性樹脂のバインダーにSnO2超微粒子を分散した材料の塗工層である。具体的には、絶縁性樹脂に光透過性の絶縁フィラーをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径約0.03μmのSnO2粒子を樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の塗工層である。
【0069】
このように調合した塗工液をディッピング塗工法にて厚さ約4μmに塗工して電荷注入層とした。この際、感光体の奥側端部に5mmの感光層未塗工領域が存在した。
【0070】
次に、本実施の形態において用いた磁気ブラシ帯電器2について詳細に説明する。磁気ブラシ帯電器2は、内部に固定マグネット22が設けられた回転自在の外径16mmの非磁性の帯電スリーブ21上に、磁性粒子23が磁界によってブラシ状に形成されて、非磁性の帯電スリーブ21の回転にともない磁性粒子23が搬送される。
【0071】
また、非磁性の帯電スリーブ21は感光ドラム1に対しカウンター方向に回転しており、本実施の形態においては、感光ドラム1の回転速度100mm/sに対し磁気ブラシ帯電器2は150mm/sで回転している。
【0072】
非磁性の帯電スリーブ21に、帯電電圧を印加することにより、磁性粒子23から電荷が感光ドラム1上に与えられ、帯電電圧に対応した電位に帯電される。回転速度については速いほど帯電均一性が良好になる傾向にある。
【0073】
また、帯電部材として用いる磁性キャリアとしては、平均粒径が10〜100μm,飽和磁化が200〜2500C/cm3(20〜250emu/cm3),抵抗が1×102〜1×1010Ω・cmのものが、好ましく感光ドラムにピンホールのような絶縁の欠陥が存在することを考慮すると1×106Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。
【0074】
帯電性能を良くするには、できるだけ抵抗の小さいものを用いる方がよいので、本実施の形態においては、平均粒径25μm,飽和磁化2000C/cm3(200emu/cm3),抵抗が5×106Ω・cmの磁性粒子を用いた。
【0075】
ここで、キャリアの抵抗値は、底面積が228(mm2)の金属セルにキャリアを2g入れた後、6.6kg/cm2で加重し、100Vの電圧を印加して測定している。
【0076】
磁性粒子としては、樹脂中に磁性材料としてマグネタイトを分散し、導電化、及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、あるいは、フェライト等のマグネタイト単体表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったもの、あるいはフェライト等のマグネタイト単体表面を樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったもの等が用いられる。
【0077】
また、感光ドラム1に対して形成されるニップ幅を略6mmになるよう調整した。
【0078】
本実施の形態においては、直流電圧−700Vに対して矩形状の交番電圧1000Hz、800Vを重畳したバイアスを帯電器に印加することにより良好な帯電性を得ることが出来た。
【0079】
次に、本実施の形態において用いた帯電装置の端部処理について説明する。図7は本実施の形態における帯電スリーブ21及び感光体1の長手方向の配置について説明する構成概略図である。
【0080】
中心からの振り分け長さで、帯電保証域Bを159.4mmとしており、それより端部側を絶縁領域としている。それに対し、磁性粒子規制部材の長さ、すなわち磁性粒子コート領域Cを165mmとしており、5.4mmは絶縁領域と磁性粒子コート領域が重なっている。
【0081】
従って、帯電スリーブ21上絶縁領域からは電流は流れないため、159.4mm以端の磁性粒子23と感光体1との接触部における帯電電位は159.4mmの位置から徐々に低下し、165mmの位置で0Vとなるスロープを形成し、磁気ブラシ先端と感光体表面の電位差、つまり磁性粒子付着電界が大きく生じない。
【0082】
また、注入剤回収容器内壁が166mm,厚みが1mmであり、その外側には磁性キャリア漏れを防止するためのシール部材が存在し、帯電スリーブ21に内包されるマグネット22の長さが167mm,帯電スリーブ21の端部は180mmとなっている。
【0083】
ここで、前記シール構成について説明する。
【0084】
図1(a)の長手方向断面図に示すように、開口部10eの長手方向両端部(図1には一方側のみ図示)には、端部シール部材として板状の磁石(以下、端部板磁石と称す)14が取り付けられている。
【0085】
この端部板磁石14は、図1(b)の短手方向断面図に示すように、帯電スリーブ21の表面と非接触となるように、微小間隔(本実施の形態にあっては0.4mm)を隔てて開口部10eの縁部に取り付けられており、帯電スリーブ21の回転軸方向(開口部10eの長手方向)に一定の幅を有している。
【0086】
この両側に取り付けた端部板磁石14の間において帯電スリーブ21の帯電域が形成され、帯電域の磁性キャリアが開口部10eの長手方向端部から外部へ漏れようとしても、磁気シール部材である端部板磁石14によって吸着され、外部への磁性キャリア漏れが防止される。
【0087】
そして、本実施の形態では前記磁性キャリア漏れをより確実に防止するために、前記マグネット22の着磁端部22aが、開口部10eの長手方向において前記端部板磁石14の幅方向内側端部(帯電スリーブ21による帯電域側)14aと幅方向外側端部(帯電スリーブ21による非帯電域側)14bとの間に位置するように、マグネット22と端部板磁石14との位置を設定している。
【0088】
上記のように構成することにより、図1(c)に示すように、マグネット22の着磁端部22a付近においては、マグネット22の磁力による磁性キャリア拘束領域22b(第1の磁力有効領域)と端部板磁石14の磁力による磁性キャリア拘束領域14c(第2の磁力有効領域)とが重畳するようになり、磁性キャリアは両者の重なり合った拘束力によって確実に拘束されるようになる。
【0089】
即ち、マグネット22と端部板磁石14とをオーバーラップさせることにより、マグネット22の磁性キャリア拘束力で端部板磁石14の磁性キャリア拘束力を補い、マグネット22の着磁端部22a付近における磁性キャリア拘束力を強くすることによって十分なシール性が得られるようになる。
【0090】
このため、プロセスカートリッジ20を電子写真画像形成装置に着脱する際に該プロセスカートリッジ20に衝撃等が与えられたとしても、端部板磁石14と帯電スリーブ21表面との微小間隙からの磁性キャリア漏れが確実に防止されるものである。
【0091】
上記構成に対して、例えば図2(a),(b)に示すように、マグネット22の着磁端部22aが端部板磁石14の外側端部14bよりも外側に位置するように設定した場合には、図2(c)に示すように、端部板磁石14の幅内では磁気シール部材14の磁性キャリア拘束領域14cとマグネット22の磁性キャリア拘束領域22bとは重なり合うので、該部分においては十分なシール性が得られる。
【0092】
しかし、端部板磁石14の外側端部14bよりも外側においてもマグネット22の磁力が発生しているため、その磁力によって磁性キャリアが引き出される可能性がある。
【0093】
このとき、図3に示すように、矢印X方向にプロセスカートリッジ20が衝撃を受けると、マグネット22における着磁端部22aの磁力によって拘束されていた磁性キャリアtが、その拘束から逃れて外部へ漏れる可能性が生ずる。
【0094】
また、例えば図4(a),(b)に示すように、マグネット22の着磁端部22aが端部板磁石14の内側端部14aよりも内側に位置するように設定した場合には、図4(c)に示すように、端部板磁石14の磁性キャリア拘束領域14cとマグネット22の磁性キャリア拘束領域22bとの間に隙間が生ずる。
【0095】
このために、端部板磁石14の部分においては従来と同様に端部板磁石14の磁性キャリア拘束力によってのみシールされることになる。
【0096】
従って、図5に示すように、プロセスカートリッジ20に矢印X方向の衝撃が加わっても磁性キャリア漏れを生じさせないためには、端部板磁石14の磁力を強くしておく必要がある。
【0097】
そこで本発明の如くに磁石を用い、本実施の形態のように構成することにより、振動等に対しての十分なシール性、および端部絶縁部材の長期にわたる絶縁性を確保し、確実に磁性キャリア漏れを防止することが可能となるものである。
【0098】
尚、本実施の形態では帯電装置を感光体1と共にカートリッジ化したプロセスカートリッジ20に設けた例を示したが、前述したシール構成の帯電装置を電子写真画像形成装置本体に直接組み込むようにしてもよく、例えばハンディキャリー方式の画像形成装置にあって、操作時の振動が加わる場合であっても磁性キャリア漏れを確実に防止することが可能となる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、磁性部材の長手方向の先端部は、磁気シール用磁性部材のその長手方向における幅の範囲内に位置することにより、振動等が激しい場合でもシール部材の磁力を格別強くしなくても、磁性キャリア漏れを確実に防止することができ、信頼性の高い装置を提供することが可能となる。
【0100】
また、シール部材は磁性粒子担持部材に対して非接触に設けられ、磁性粒子規制部材の端部は絶縁部材により絶縁処理された領域内に位置するように設けられるので、絶縁部材として装着されるマイラーテープ等を傷つけることなく長期にわたり絶縁性を維持することが可能となり、磁性粒子付着電界を小さく保つことができ、磁性粒子に起因する弊害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b)は磁界発生手段としてのマグネットと端部シール部材としての端部板磁石の関係を示す概略断面図、同図(c)はマグネットと端部板磁石の磁力の関係を説明する図である。
【図2】マグネットの着磁端部が端部板磁石の外側端部よりも外側に位置する場合を説明する図である。
【図3】マグネットの着磁端部が端部板磁石の外側端部よりも外側に位置する場合のキャリア漏れの可能性を説明する図である。
【図4】マグネットの着磁端部が端部板磁石の内側端部よりも内側に位置する場合を説明する図である。
【図5】マグネットの着磁端部が端部板磁石の内側端部よりも内側に位置する場合のキャリア漏れの可能性を説明する図である。
【図6】画像形成装置の概略構成図である。
【図7】帯電装置の長手方向の概略構成説明図である。
【図8】磁気ブラシ注入帯電装置の概略構成説明図である。
【図9】注入帯電における帯電電位の関係を説明する図である。
【図10】従来の帯電装置の長手方向の概略構成説明図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 磁気ブラシ帯電器
3 現像装置
4 転写ローラ
5 定着装置
6 クリーニング装置
10e 開口部
14 端部板磁石
14a,14b 端部
20 プロセスカートリッジ
21 帯電スリーブ
22 マグネット
22a 着磁端部
22b 磁性キャリア拘束領域
23 導電性磁性粉体
24 キャリア容器
53 帯電ブレード
55 端部シール部材
Claims (5)
- 導電性の磁性粒子を収納する収納部を有し、開口部が設けられている磁性粒子容器と、
磁性部材を内包し、前記磁性粒子容器の前記開口部に設けられ、磁性粒子を磁気拘束により磁性粒子を担持する磁性粒子担持部材と、
前記磁性粒子容器内に磁性粒子を磁気シールする磁気シール用磁性部材を有し、前記磁性粒子担持部材に対して非接触に設けられるシール部材と、を備え、
前記磁性粒子担持部材に担持される磁性粒子を被帯電体に当接させて、帯電バイアスが印加されることにより該被帯電体を帯電する帯電装置において、
前記磁性部材の長手方向の先端部は、前記磁気シール用磁性部材のその長手方向における幅の範囲内に位置することを特徴とする帯電装置。 - 前記開口部で前記磁性粒子担持部材に担持される磁性粒子を所定の厚さに規制する磁性粒子規制部材と、
前記磁性粒子担持部材の端部表面に磁性粒子を絶縁する絶縁部材とを備え、
前記磁性粒子規制部材の端部は、前記絶縁部材により絶縁処理された領域内に位置するように設けられることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。 - 少なくとも請求項1または2に記載の帯電装置と、被帯電体として該帯電装置により帯電された後に静電潜像が形成される像担持体とを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 前記像担持体は、表面に電荷注入層を備えることを特徴とする請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項1または2に記載の帯電装置、または、請求項3または4に記載のプロセスカートリッジと、
帯電された像担持体上に形成された静電潜像を現像して搬送される記録材に転写する画像形成手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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