JP3657292B2 - 荷崩れ防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、トラックやコンテナ等の貨物運搬車両、鉄道車両、船舶及び航空機などに設けられる貨物収納スペースに収納された貨物の荷崩れを防止するための荷崩れ防止装置に関し、特に貨物収納スペースの少なくとも両側面にエアで膨張する膨張体を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の荷崩れ防止装置としては、特開平06−092472号公報に開示されるものが知られている。この荷崩れ防止装置は長方形箱の後部に扉が設けられるトラック荷台の如き貨物収納スペースに適用されるものであって、貨物収納スペースの両側面と両側面の中程の3列に、膨張・収縮可能なエアバッグの多数枚を長手方向直列に並べて、上から吊り下げたものである。各列のエアバッグの上側には共通のエア配管を配設し、各エアバッグと接続し、このエア配管の一端であって貨物収納スペース入口側にエア供給用エアガンの取付部と、エア排出用のバルブとを設けたものである。
【0003】
各列のエアバッグを収縮した状態にして、貨物収納スペースに貨物を搬入し、上記エア配管の一端の取付部にエアガンを取り付けてエアを供給すると、エアバッグが膨張し、貨物が圧接されて動かないようになる。そして、貨物収納スペースから貨物を搬出する場合には、上記エア配管の一端のバルブを解放して、エアバッグを収縮させ、貨物をフリーな状態にするものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した荷崩れ防止装置には、以下の如き使用上の問題点があって、実用に供するには不十分であった。
すなわち、エアバッグを使わないときには、できるだけ偏平にして収縮させる必要があるが、エアが残って多少膨らんだ状態のままになりやすいという問題点がある。そこで、特開平06−092472号公報の図10に開示のように、ゴムバンドでエアバッグの外側から締め込むものも提案されているが、エアバッグの全体を締め込むことが難しく、ゴムバンドの装着が面倒である。
【0005】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、収縮時の偏平状態を簡単な構造で確保するものを提供することにある
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明の荷崩れ防止装置は、膨張体内に、該膨張体を膨張状態から偏平状態へと強制する変形可能な弾性部材を内蔵させた点にある。より具体的には、少なくとも両側面を有する貨物収納スペースの前記両側面に設けられた膨張体と、該膨張体を前記両側面の上側から吊り下げる吊り下げ手段と、前記膨張体を膨らませ貨物を圧接して動かないようするためのエア供給手段と、貨物を解放するためのエア排出手段とを備えた荷崩れ防止装置であって、エア排出時に、該膨張体を膨張状態から偏平状態へと強制する変形可能な弾性部材を前記膨張体内に設けたものである。
【0011】
簡単な構造の弾性部材としては、前記弾性部材が前記筒状体の折り幅より若干幅の狭い弾性板、又は針金を前記筒状体の折り幅より若干狭い幅を有する平面に折り曲げたものがある。
【0012】
前記エア排出手段は、前記膨張体の一端に設けられた開閉自在なシール手段を備え、前記シール手段は、前記膨張体の端部を偏平なシール状態とするか、又は端部の全体が開口する解放状態とするかのいずれかをとりうるようにしたものがある。
【0013】
膨張体の保護のために、前記シール手段は、前記筒状体に供給されるエア圧が所定圧以上になると、シール状態から解放状態に自動的に切り換わるように構成されているものが好ましい。この切り換わり構造のシール手段の具体例として、前記筒状体が偏平な端部に対して一定距離隔て配設された第1シール金具及び第2シール金具と、この第1シール金具と筒状体の前記端部との間に配設され、エアによって偏平状態と膨張状態とに切り換え可能な袋体とから成るものがある。シール部分の面圧を高めるためには、前記第2シール金具は前記筒状体の折り幅より広い幅を有する抜け部を有しており、該抜け部の両側において前記筒状体が前記袋体によって押し当てられるようにしたものが好ましい。
【0014】
【作用】
膨張体として筒状体を用いるため、貨物収納スペースの両側面において筒状体が占める割合は極小化され、所定間隔で吊り下げられた吊り下げ部材の開口に筒状体を通すという簡単な構成で両側面の長手方向に沿った略平行な状態が保たれる。
又、膨張体の内部に弾性部材が設けられ、膨張体の偏平状態を強制しているので、膨張体の外部に細工することなく、膨張体自体で偏平になる。
【0016】
又、エア排出手段として、膨張体の一端に設けられる開閉自在なシール手段を用いると、前記膨張体の端部の全体が開口する解放状態となるため、膨張体内のエアが急速に抜ける。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1はトラック荷台に適用された本発明の荷崩れ防止装置全体の上面図であり、図2は正面図であり、図3は側面図である。
【0018】
図1において、1は貨物収納スペースを形成するトラック荷台であって、両側面と天井と底面とで囲われた長方形の箱になっており、箱の前部は閉塞されているが、箱の後部は貨物の出し入れのための扉が付いている。荷崩れ防止装置2はこのトラック荷台1に設置され、後部から見て左側面の第1組立体U1と、後部から見て右側面の第2組立体U2と、両側面の中央の第3組立体U3と、空気制御ユニット3と、コントロールボックス4とからなっている。なお、空気制御ユニット3にはエアタンク5を介してトラックエア源6が接続され、エアタンク5に至る配管に外部エア接続口7がエアタンク5に対して切り換え可能に設けられている。
【0019】
図2において、トラック荷台1の底面にはリフトアップ可能なローラコンベア8が設置されており、4段に重ねられた貨物9がパレット10の上に載置されたままローラコンベア8の上を転がって搬入される。この貨物9は左右対象に2組搬入されるため、左側側面の第1組立体U1と中央の第3組立体U3と右側側面の第2組立体U2とで各組の貨物9を挟み込むようになっている。左右の第1及び第2組立体U1,U2は、天井側と底面側とに引っかけ可能な固定ベルト11(吊り下げ手段)によって2本の筒状体(膨張体)13を吊り下げたものである。左右の第1及び第2組立体U1,U2は、天井の中央に引っかけ可能で下端がフリーな固定ベルト12(吊り下げ手段)で2本の筒状体(膨張体)13を吊り下げたものである。上側の筒状体13で4段目の貨物を固定し、下側の筒状体13で3段目の貨物を固定している。一般に多数段に積み重ねられた定型の貨物は一番上を固定すると、下段の貨物も移動しなくなるため、上側の筒状体13だけでもよいが、貨物の固定を確実にするために、上下2本の筒状態13を吊り下げて、最上段と上から二段目を固定するようにしている。
【0020】
つぎに、膨張体を極小化できる最適例としての筒状体の構造を図3により説明する。筒状体13は気密性を有しており、たて糸とヨコ糸とを筒状に織成した織布の内面に柔軟なゴム又は合成樹脂のライニングを施したものであり、該筒状体の表面をラテックス、塩ビペースト、又は樹脂で被覆するのが好ましい。この被覆は筒状体の表面の摩擦係数を上げ、該筒状体と貨物との間の滑りを防止し、更に、該筒状体を外傷より保護し、耐久性を向上させる。この筒状体13はトラック荷台の長手方向に全長に相当する長さを有しており、一端は単にカットされたままでシール手段14に通され、他端は2枚のプレート15で挟み込んで気密に閉塞している。シール手段14によって一端がシール状態になると、筒状体13の全体の気密が保たれる。筒状体13のシール手段14近くにエア供給口(エア供給手段)16が設けられている。なお、符号19はシール手段に対するエア供給口である。
【0021】
この筒状体13内には、弾性部材としての弾性板17が入れられている。この弾性板17は筒状体13の内側の折り幅より若干狭い幅Wを有する長い板である。この弾性板17の両端の短辺は半円にカットし、上下の長辺の角にはアールを付け、筒状体13の内面のゴム又は合成樹脂のライニングを傷つけないようにしている。この弾性板17の具体的素材としては、SUSバネ鋼材などの金属板又はポリカーボネイトなどの可撓性を有する樹脂板が適している。また、弾性板17に代わり、針金をジグザグに折り曲げ、二点鎖線aの如く筒状体13の内側の折り幅より若干狭い幅Wの平面にしたものでもよい。弾性板17と同様に、両端は半円に曲げ、上下の折り曲げ部はアールを有して折り曲げることで、ライニングを傷つけないようする。また、弾性板17や針金の折り曲げ体は筒状体の長さに相当する連続したものが好ましいが、複数の弾性板17を入れたり、弾性板17と針金の折り曲げ体の組み合わせにして入れてもよい。
【0022】
使用する弾性板17の厚みや材質、針金の材質や太さは、筒状体13のサイズ、材質、厚み、エア圧により適宜選定される。例えば、弾性板17の厚みが厚いと、筒状体13の中に圧縮空気を送り込んでも、弾性板17の弾性力が大きすぎるために筒状体13は膨張しない。反対に、弾性板17の厚みが薄いと、弾性力が不足し、送入した圧縮エアにより膨張した筒状体13を元の偏平な形状に戻すことができず、筒状体13内のエアを排出できなくなる。実施品としては、内径100mmの筒状体13場合、厚さ0.4mmのSUSバネ鋼材の金属板を使用すると適度であり、厚さ1.5mmのポリカーボネイトの樹脂板でも使用することができた。
【0023】
つぎに、吊り下げ手段としての固定ベルト11の構造を説明する。図3の如く固定ベルト11は所定間隔P毎に吊り下げられている。この所定間隔Pは、筒状体13が偏平に縮小した時に自重で弛みすぎず、略平行を保つことができる程度に選定されており、筒状体13の材質等で決まる。図4に明瞭に示されるように、固定ベルト11は上から、引っ掛け可能な上側固定金具21と、第1ベルト長さ調整部22と、第1挿通部23と、第2ベルト長さ調整部24と、第2挿通部25と、第3ベルト長さ調整部26と、引っ掛け可能な下側固定金具27とを、伸び縮み可能な弾性力を有するベルトを介して連続して設けたものである。第1、第2、第3ベルト長さ調整部22,24,26は、シートベルト等に用いられる周知のものであり、3本の平行なピンを有する枠体である。この第1、第2、第3ベルト長さ調整部22,24,26に対する一方側のベルトは縫製でピンに縫い付けられている。他方のベルトは残りの2本のピンに対する巻き付け位置で長さ調整可能である。上下の固定金具21,27とベルトの固定も縫製による。また、第1、第2挿通部23,25は二枚のベルトを重ね合わせ所定間隔開けて縫製して変形自在に形成されており、挿通された筒状体13の形状に合わせて変形する。また、固定ベルト11が筒状体13の膨張又は収縮に関係なく、緊張状態を維持するため、ベルト自体を弾力性のあるものにするとよいが、弾力がない布ベルトの適所にゴム又はスプリングの如き引っ張り手段を設けるものでもよい。なお、トラック荷台両側の固定ベルトは図示のように、上下で固定可能であり、長さを調整して張った状態で吊り下げることができる。しかし、トラック荷台中央の固定ベルトは第2挿通部25までとなって、上側のみで固定され、ブラブラ状態で吊り下げるようにするのが好ましい。貨物に引っ掛からないようにするためである。
【0024】
つぎに、筒状体13の一端に設けられるシール手段14の具体的構造を図5により説明する。第1シール金具31と第2シール金具32とを所定距離Hだけ隔てて配設し、筒状体13の一端をこの第1、第2シール金具31,32間に通し、一端の一部33をボルト34で第2シール金具32に固定している。また、筒状体13と第1シール金具31の間にエアの給排で膨張したり偏平になったりする袋体35が配設されている。図3から明らかなように、第1、第2シール金具31,32は長方形であって図示されないスペーサを介してボルト締めされ、特に第2シール金具32には長方形の抜け部36が形成されている。この抜け部36の開口幅Lは筒状体13の偏平時の折り幅より大きくなっている。また、点線で図示される袋体35の大きさは抜け部36より少しずつ大きくなっている。図5の如く抜け部36のコーナは斜め45度にカットされ、このコーナ部分に対して筒状体13が偏平に重なったまま袋体35で押しつけられ、筒状体13は高い面圧でシールされる。
【0025】
図1に戻り、筒状体13のトラック荷台後部入口側は閉塞端となっており、ガイド41で貨物が当たって折れ曲がることがないようになっている。筒状体13のトラック荷台前部側にシール手段14が配設され、筒状体13に対する図示されないエア供給口もトラック荷台前部側に設けられ、エア配管がトラック荷台前部に集中するようにしている。筒状体13を膨張させるエア配管42はまとめて、空気制御ユニット3内の調整弁43に接続され、筒状体13の図示されないエア供給口との接続はワッタッチカップラーによっている。調整弁43の操作によって、筒状体13内に供給されるエア圧が変えられる。貨物の種類や積み込み状態に応じて筒状体13の膨張力を調整する必要があるからである。一方、シール手段14に対するエア配管44もまとめて空気制御ユニット3内の減圧弁44に接続され、シール手段14の図示されないエア供給口との接続もワッタッチカップラーによっている。減圧弁44によって、シール手段14の袋体に供給されるエア圧は所定の一定値になっている。このシール手段14に対するエア圧で筒状体13を偏平に保つための面圧が確保されると共に、筒状体13が耐圧限度まで膨張すると、シール手段14のエア圧に拮抗して筒状体13の端部が開き、筒状体13からエアが漏れ出す安全弁としての機能もシール手段14が果たしている。このように、筒状体13とシール手段14に対する配管系統をトラック荷台前部に集中配置することによって、荷崩れ防止装置を使用しない場合には、ワッタッチカップラーを外して、図3の組立体U1,U2等をトラック荷台両側面から取り外せばよい。残りの配管系統はトラック荷台前部にコンパクトに残るため、貨物の搬入や搬出に残りの配管系統が邪魔することがないし、配管系統の距離が最短になって、貨物収納スペースを減少させない。
【0026】
つぎに、上述した荷崩れ防止装置の作動を説明する。まず、トラック荷台に対する荷崩れ防止装置の装着手順を説明する。図3の如く、筒状体13と吊り下げ手段11とが編み目状になっているため、組立体U1,U2として折り畳んだり、巻き込んだりして小さくしてトラックの適所に格納しておくことが可能である。そして、図3のようにひろげた状態にして、トラック荷台の両側面の上側及び下側のアングル又はバー等の適所に固定金具21,27を引っ掛けて固定する。そして、図1のトラック荷台前部で筒状体13及びシール手段14のエア供給口に設けられたワンタッチカップラーによって空気制御ユニット3に至る配管と接続する。
【0027】
そして、貨物の搬入に際しては、図2の如くローラコンベア8等を活用して、貨物9をパレット10に載せたまま紙面厚み方向に手押し等で搬入する。この時、筒状体13は偏平な状態を保って、トラック荷台の両側面上側及び天井から緊張状態で吊り下げられており、元々小さい筒状体13と弾力性を有する固定ベルトの如き吊り下げ手段11,12によって、コンパクトに収まり、貨物の搬入時に邪魔になる程度が少ない。
【0028】
貨物9の搬入が終わると、筒状体13を図示のように膨張させる。この場合、図1のトラックエア源6又は外部エア接続口7を使うことができる。トラックエンジンが始動しているとトラックエア源6が使えるが、トラックエンジンが停止していると外部エア接続口7から工場エアを導入してエアタンク5に圧縮エアを蓄積する。
【0029】
そして、まずコントロールボックス4を操作してシール手段14に減圧弁44で決まる所定圧のエアを導入する。すると、図5(b)のように、袋体35が膨張して筒状体13の端部を偏平にしたまま第2シール金具32の抜け部36の両側に押し当て、筒状体13の一端が気密状態でシールされる。つぎに、コントロールボックス4を操作して筒状体13に調整弁45で決まるエア圧の圧縮空気を供給する。すると、筒状体13は図5(b)のように膨張する。この時、図4のように、筒状体13の中に弾性板(弾性部材)17が入っているが、筒状体13が円形に膨らむ過程で、弾性板17の上下が押さえられ、筒状体13の内周に沿う形で変形する。そして、図2のように、貨物9の最上段と上から二段目とが筒状体13を介してトラック荷台の両側面に間接的に固定され、荷崩れが防止される。すなわち、筒状体13の表面はゴム又は合成樹脂で被覆されているため、貨物及びトラック荷台両側面との滑りが少なく、貨物9は筒状体13を介して圧接され位置ずれしにくくなる。上から三段目以下の貨物9には筒状体13が直接作用することがないが、固定された貨物9の荷重が下向きに作用しているため、三段目以下の貨物9も位置ずれしにくくなる。なお、貨物9の状態等によって、筒状体13に過大に力が作用した場合、筒状体13の耐圧を上回る内部エア圧に至ろうとするが、その前に図5の袋体35によるシールの面圧が負けて、筒状体13の端部からエアが漏れ出し、筒状体13の破裂を防止する。
【0030】
トラックが所望の場所まで走行した後、貨物を搬出する際には、まず図1のコントロールボックス4を操作してシール手段14に至る圧縮エアを大気圧に開放する(同時に筒状体13に至るエアが自動的に遮断される)。すると、図5(a)のように、袋体35が偏平になって第1シール金具31の面に押し付けられる。そして、筒状体13の一端開口が幅H内で規制された範囲の全開状態になり、大口径の排出口が確保される。また、図4(b)から図4(a)のように、弾性板17が湾曲状態から真っ直ぐな状態に戻ろうとする弾性復帰力で筒状体13は偏平状態に強制され、筒状体13の中のエアは強制的に排出される。すなわち、大口径の排出口と偏平状態が強制される筒状体の相乗作用によって、筒状体内のエアは急速に排出され、直ちに図4(a)のようになる。加えて両側面の固定ベルト11の場合には弾力性によってトラック荷台両側面に張りつくようになり、出っ張りが少なくなる。したがって、貨物の搬出を直ちに行うことができ、待ち時間等のロスが少ないと共に、貨物の搬出に荷崩れ防止装置が邪魔になることがない。
【0031】
なお、膨張体の最適例として筒状体の場合を説明したが、膨張体の端部の全部を開口とすることができるシール手段や膨張体内の弾性部材という観点では、膨張体は筒状体に限らない。膨張時でも枕状にしかならないエアバッグであって、布2枚を合わせて縫製したものであってもよい。
【0032】
また、シール手段は膨張体の端部を開閉自在に気密に押し付ける機能を有するものであって、第1、第2シール金具間の袋体を用いるものに限らず、バネ付勢とこのバネ付勢に打ち勝つ機械的手段で開閉する二枚のプレートによるシール手段であってもよい。このシール手段はエア排出手段の好適例であって、膨張体内の弾性部材という観点では、通常の大口径バルブを使用する広義のエア排出手段であってもよい。
【0033】
また、図1においてトラック荷台両側面の第1及び第2組立体U1,U2は必須であるものの、トラック荷台天井からの第3組立体U3は任意であり、第3組立体U3に代わって発砲スチロールのブロックを貨物同士の間に介在させる方法であってもよい。この第3組立体U3も第1及び第2組立体U1,U2と同様に、トラック荷台底面と天井との間で緊張状態を維持して引っ掛けるものであってもよい。
【0034】
さらに、図1の弾力性を有する固定ベルト11と上下の固定金具21,27という構成は吊り下げ手段の好適例であるが、ロープとゴムひも等の組合せによって作製することもでき、要は筒状体13が挿通される挿通部23が形成可能であればよく、弾力がなく単に上から吊り下げるものであってもよい。筒状体13も耐圧性の観点から円形に膨張可能であればよく、その材質は単なる薄肉ゴムであってもよい。
【0035】
【発明の効果】
上記の課題を解決する本発明の荷崩れ防止装置は、膨張体として、貨物収納スペースの両側面の長手方向に延在し、膨張時に略円形になれる筒状体であって、全体がコンパクトな形状であって、両側面への装着が簡単に行える構造である。
又、膨張体内に、該膨張体を膨張状態から偏平状態へと強制する変形可能な弾性部材を内蔵させたものであり、膨張体の外部に細工することなく、膨張体自体で偏平になるので、貨物収納スペースを最大限に利用できる。
【0037】
又、エア排出手段として、膨張体の一端に設けられる開閉自在なシール手段を用いると、前記膨張体の端部を偏平なシール状態とするか、又は端部の全体が開口する解放状態とするかのいずれかをとりうるようにしたものであり、膨張体からの排気が短時間に行われるので、貨物の搬出時に膨張体を収縮させるのに手間取ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の荷崩れ防止装置全体の上面図である。
【図2】本発明の荷崩れ防止装置の正面図である。
【図3】本発明の荷崩れ防止装置の側面図である。
【図4】図3のX−X断面図であって、筒状体の収縮・膨張状態を示す図である。
【図5】筒状体端部に設けられるシール手段の縦断面図であって、シール状態及び解放状態を示す図である。
【符号の説明】
1 トラック荷台(貨物収納スペース)
2 荷崩れ防止装置
3 空気制御ユニット
4 コントロールボックス
8 ローラコンベア
9 貨物
10 パレット
11,12 固定ベルト(吊り下げ手段)
13 筒状体(膨張体)
14 シール手段(エア排出手段)
16 エア供給口(エア供給手段)
17 弾性板(弾性部材)
21,27 固定金具
22,24,26 ベルト長さ調整部
23,25 挿通部
31 第1シール金具
32 第2シール金具
35 袋体
36 抜け部
U1 第1組立て体
U2 第2組立て体
U3 第3組立て体

Claims (3)

  1. 少なくとも両側面を有する貨物収納スペースの前記両側面に設けられた膨張体と、該膨張体を前記両側面の上側から吊り下げる吊り下げ手段と、前記膨張体を膨らませ貨物を圧接して動かないようするためのエア供給手段と、貨物を解放するためのエア排出手段とを備えた荷崩れ防止装置であって、
    エア排出時に、該膨張体を膨張状態から偏平状態へと強制する変形可能な弾性部材を前記膨張体内に設けたことを特徴とする荷崩れ防止装置。
  2. 前記弾性部材が前記筒状体の折り幅より若干幅の狭い弾性板、又は針金を前記筒状体の折り幅より若干狭い幅を有する平面に折り曲げたものである請求項記載の荷崩れ防止装置。
  3. 前記エア排出手段は、前記膨張体の一端に設けられた開閉自在なシール手段を備え、前記シール手段は、前記膨張体の端部を偏平なシール状態とするか、又は端部の全体が開口する解放状態とするかのいずれかをとりうるようにしたものである請求項1又は2記載の荷崩れ防止装置。
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