JP3656207B2 - 穀類計量機の袋開口保持装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、玄米または白米などの穀類計量機において穀類を袋に充填する際に用いる袋開口保持装置に関する。ここに穀類計量機とは、穀類の自動計量機能のみのもの、または穀類の選別機能と選別した穀類の自動計量機能とを備えたものなどである。
【0002】
【従来の技術】
籾摺機で籾摺りした玄米または精米機で精米した白米は、穀粒の表面が摩擦や研削作用を受けるところから、穀粒の一部に破砕が生じたり、変形が生じることは避けられない。このような破砕粒や変形粒は、屑粒のような細粒のほかに粒の一部が欠けた欠損粒(いわゆる半欠け米または胴割れ米)などの非整粒であるが、玄米または白米を所定品位のものとするには、品位度に応じた精選率まで非整粒を選別除去する必要がある。そして、その用途に供される穀類自動選別計量機としては種々のものがある。
【0003】
この種の穀類自動選別計量機においては、選別した穀類を、重量を計量しながら袋に充填するので、従来から、袋の上端を開口して自立保持する袋立器を用いており、その袋立器は、袋内に挿入して袋を開口させ、かつ自立保持するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の袋内に挿入して用いる袋立器は、袋を確実に開口保持するため、袋を広げた状態でその内面にできるだけ密に沿うようにしたものであったり、また、袋を内側から突っ張り保持するようにしたものであるから、空の袋に袋立器を挿入するにも手間取るし、袋に穀類を充填した後は穀類が詰まっているので袋立器が取り出しにくいばかりでなく、その取り出しの際に穀類を飛び散らしてしまうことがある。このため、穀類自動選別計量機のように穀類の計量充填作業を次々と連続的に行う作業形態においては、その作業を円滑かつ効率よく行ううえからも、穀類を充填する袋を手軽に開口保持できるとともに、穀類の充填中において開口された袋が倒れないように確実に自立保持できることが要請される。
【0005】
そこで、本発明は、穀類計量機において穀類を充填する袋を重量計上に載置する際に、その上端を容易かつ確実に開口保持することができるとともに袋が倒れないように自立保持することができるうえ袋に穀類を充填した後も容易に取り外すことができる穀類計量機の袋開口保持装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1の構成は、玄米または白米などの穀類計量機において穀類を袋に充填する際に用いる袋開口保持装置であって、重量計の台上に載せる基台と、基台上に立設した袋支持板と、袋支持板の上部に取り付けた袋開口保持円筒から成り、袋支持板は基台上に載せた袋を背もたれ状に支える傾斜面を有しており、袋開口保持円筒は、袋支持板に対してその前方向に転向自在に取り付けられているとともに、袋開口保持円筒の上部手前側は、前方への転向時に穀類計量機の整粒送出口と衝当しないように切り込んで短くしてあることを特徴とする穀類計量機の袋開口保持装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の斜視図、図2は同上側面図、図3は同上使用態様を示す側面図、図4は他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動計量機の斜視図、図5は同上袋開口保持装置の斜視図、図6は同上袋開口保持装置に袋を開口保持する態様を示す斜視図、図7は同上穀類の充填中の態様を示す斜視図、図8は同上穀類の充填完了時の態様を示す斜視図、図9はさらに他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の側面図、図10は同上袋開口保持装置の斜視図、図11は同上袋を開口保持する態様を示す斜視図である。
【0008】
図1ないし図3において、1は穀類自動選別計量機である。この穀類自動選別計量機1は、籾摺機(図示せず)により籾摺りした玄米、または精米機(図示せず)により精米した白米から細粒および欠損粒などの非整粒を選別除去するとともに、整粒を袋に計量充填するものである。穀類自動選別計量機1において、2は内部に多孔選別回転筒を備えた選別部、3は整粒貯留タンク、4は整粒送出口、5は非整粒排出口、6は穀類投入ホッパである。整粒送出口4の下方には重量計7が配置される。穀類選別機1から袋8に穀類(整粒)を充填するには、次に説明する袋開口保持装置9を重量計7の台上に設置する。そして、袋開口保持装置9に袋8を開口保持して穀類の計量充填を行う。10は制御盤である。
【0009】
図1ないし図3に示す本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置9は、次のように構成されている。すなわち、その袋開口保持装置9は、重量計7の台上に載せる基台11と、基台11上に立設した袋支持板12と、袋支持板12の上部に取り付けた袋開口保持円筒13から成っており、袋支持板12は基台11上に載せた袋8を背もたれ状に支える傾斜面12aを有している。また、袋開口保持円筒13は、袋支持板12の上端面に蝶番14によって前方向に転向自在に取り付けられている。袋開口保持円筒13の上部手前側は、前方への転向時に整粒送出口4と衝当しないように切り込んで短くしてある。基台11は、重量計7の台上からずり落ちないように下向き開口状の枠形状を成している。
【0010】
袋8は、ポリエチレン製または紙製であって、底端を封じかつ上端を開口したものである。袋8は、平面状とした態様で矩形状を成し、横幅と縦幅の比は約1:1.6である。袋8は膨らませると略円筒状となるものである。
【0011】
図1ないし図3に示す本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置9を備えた穀類自動選別計量機1において、袋8に穀類を充填するにあたっては、袋8の開口端を袋開口保持円筒13の下側から差し込み、袋支持板12にその傾斜面12aに沿ってもたれ掛けるようにする(図2参照)。この際には、図3に示すように袋開口保持円筒13を前方に傾ければ袋8の装着が容易である。袋8に穀類を充填した後も袋開口保持円筒13を前方に傾けることにより容易に取り外すことができる。
【0012】
図4ないし図8に示す他の形態に係る袋開口保持装置9は、次のように構成されている。すなわち、その袋開口保持装置9は、重量計7の台上に載せる基台11上に立設した支柱枠15と、支柱枠15の上部にさらに支柱16を立設してその上端にアーム部を介して取り付けた袋開口保持円筒13と、上記支柱枠15に高さ調節自在に取り付けた袋載せ台17と、袋を背もたれ状に支える袋支持板18から成り、袋支持板18は、袋載せ台17上で支柱枠15に立て掛けて袋8がもたれ掛かるように傾斜姿勢を成している。袋載せ台17は、支柱枠15に上下複数段にわたって設けた係止孔15aを選択することにより高さを段階的に調節するが、袋載せ台17の高さは、袋8の深さに応じて、袋載せ台17上に載せた袋8の開口端が袋開口保持円筒13に十分掛かるように調節する。
【0013】
図4ないし図8に示す他の形態に係る袋開口保持装置9を備えた穀類自動計量機1aにおいて、袋8に穀類を充填するにあたっては、袋8の開口端を袋開口保持円筒13の下側から差し込み、袋載せ台17上に立てるようにする(図6参照)。そして、袋8の開口端を指で押さえながら整粒送出口4から穀類を充填する(図7参照)。このようにして袋8にある程度の穀類が充填されると、袋8は袋支持板18にもたれ掛かるようにして自立姿勢を保持するので、指を離してもかまわない。図8は袋8に所定重量の穀類が充填された態様を示すが、穀類が充填された袋8は袋載せ台17上で袋支持板18にもたれ掛かって自立姿勢を確実に保持している。
【0014】
図9ないし図11に示す他の形態に係る袋開口保持装置9は、次のように構成されている。すなわち、その袋開口保持装置9は、重量計7の台上に載せる基台11と、基台11上に立設した左右2本の支柱19,19と、支柱19,19の上部にアーム24,24を介して取り付けた袋開口保持円筒13から成り、袋開口保持円筒13には、その外周面に袋8の開口端を挟み保持する舌片20,20を備えている。この舌片20,20は、それぞれ湾曲アーム21,21に取り付けてあり、湾曲アーム21,21はそれぞれ支点22,22によって上下に回動自在である。したがって、舌片20,20はそれ自体と取付構造による自重によって常に袋開口保持円筒13の外周面に接しており、指で押し上げ自在である(図11参照)。なお、舌片20,20には袋開口保持円筒13の外周面に接する方向に弾力を付与した構成とすれば、袋8の開口端保持がいっそう強力かつ確実になる。
【0015】
支柱19,19は、その上部をスプリング支持構造23,23によって弾性支持した伸縮自在の構成であり、袋8を開口保持する袋開口保持円筒13が、袋8に穀類の充填が進行することによる重量増加で、スプリング支持構造23,23の弾力に抗して下降するように成っている。
【0016】
図9ないし図11に示す他の形態に係る袋開口保持装置9を備えた穀類自動選別計量機1において、袋8に穀類を充填するにあたっては、舌片20,20を指で押し上げながら袋8の開口端を袋開口保持円筒13の下側から差し込んで係止保持する(図10参照)。そして、整粒送出口4から袋8に穀類を充填するが、袋8に穀類の充填が進行してその重量が増加するのに応じて、支柱19,19のスプリング支持構造22,22でその弾力に抗して袋開口保持円筒13が下降するので、袋8は常に基台11上に直立姿勢で載った態様を保持する。このため、穀類の充填中はもとより充填後においても袋8が傾いたり倒れるおそれがなく、安定した状態を保つことになる。
【0017】
以上説明した本発明に係る袋開口保持装置9は、主な用途として穀類自動選別計量機1や穀類自動計量機1aから穀類を充填するのに用いるものであるが、必ずしもその用途に限るものではなく、手作業等による穀類の充填の場合にも用いることができる。なお、本発明に係る袋開口保持装置9は玄米や白米のような穀類のほか、穀粉その他の粉類や種々の粒状物の充填にもそのまま使用することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る穀類選別機の袋開口保持装置よれば、穀類計量機において穀類を充填する袋を重量計上に載置する際に、その上端を容易かつ確実に開口保持することができるとともに袋が倒れないように自立保持することができるうえ袋に穀類を充填した後も容易に取り外すことができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の斜視図である。
【図2】 同上袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の側面図である。
【図3】 同上袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の使用態様を示す側面図である。
【図4】 他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動計量機の斜視図である。
【図5】 同上袋開口保持装置の斜視図である。
【図6】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持する態様を示す斜視図である。
【図7】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持して穀類の充填中の態様を示す斜視図である。
【図8】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持して穀類の充填完了時の態様を示す斜視図である。
【図9】 さらに他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の側面図である。
【図10】 同上袋開口保持装置の斜視図である。
【図11】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持する態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 穀類自動選別計量機
1a 穀類自動計量機
2 選別部
3 整粒貯留タンク
4 整粒送出口
5 非整粒排出口
6 穀類投入ホッパ
7 重量計
8 袋
9 袋開口保持装置
10 制御盤
11 基台
12 袋支持板
12a 傾斜面
13 袋開口保持円筒
14 蝶番
15 支柱枠
15a 係止孔
16 支柱
17 袋載せ台
18 袋支持板
19,19 左右2本の支柱
20,20 舌片
21,21 湾曲アーム
22,22 支点
23,23 スプリング支持構造
24,24 アーム
【発明の属する技術分野】
本発明は、玄米または白米などの穀類計量機において穀類を袋に充填する際に用いる袋開口保持装置に関する。ここに穀類計量機とは、穀類の自動計量機能のみのもの、または穀類の選別機能と選別した穀類の自動計量機能とを備えたものなどである。
【0002】
【従来の技術】
籾摺機で籾摺りした玄米または精米機で精米した白米は、穀粒の表面が摩擦や研削作用を受けるところから、穀粒の一部に破砕が生じたり、変形が生じることは避けられない。このような破砕粒や変形粒は、屑粒のような細粒のほかに粒の一部が欠けた欠損粒(いわゆる半欠け米または胴割れ米)などの非整粒であるが、玄米または白米を所定品位のものとするには、品位度に応じた精選率まで非整粒を選別除去する必要がある。そして、その用途に供される穀類自動選別計量機としては種々のものがある。
【0003】
この種の穀類自動選別計量機においては、選別した穀類を、重量を計量しながら袋に充填するので、従来から、袋の上端を開口して自立保持する袋立器を用いており、その袋立器は、袋内に挿入して袋を開口させ、かつ自立保持するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の袋内に挿入して用いる袋立器は、袋を確実に開口保持するため、袋を広げた状態でその内面にできるだけ密に沿うようにしたものであったり、また、袋を内側から突っ張り保持するようにしたものであるから、空の袋に袋立器を挿入するにも手間取るし、袋に穀類を充填した後は穀類が詰まっているので袋立器が取り出しにくいばかりでなく、その取り出しの際に穀類を飛び散らしてしまうことがある。このため、穀類自動選別計量機のように穀類の計量充填作業を次々と連続的に行う作業形態においては、その作業を円滑かつ効率よく行ううえからも、穀類を充填する袋を手軽に開口保持できるとともに、穀類の充填中において開口された袋が倒れないように確実に自立保持できることが要請される。
【0005】
そこで、本発明は、穀類計量機において穀類を充填する袋を重量計上に載置する際に、その上端を容易かつ確実に開口保持することができるとともに袋が倒れないように自立保持することができるうえ袋に穀類を充填した後も容易に取り外すことができる穀類計量機の袋開口保持装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1の構成は、玄米または白米などの穀類計量機において穀類を袋に充填する際に用いる袋開口保持装置であって、重量計の台上に載せる基台と、基台上に立設した袋支持板と、袋支持板の上部に取り付けた袋開口保持円筒から成り、袋支持板は基台上に載せた袋を背もたれ状に支える傾斜面を有しており、袋開口保持円筒は、袋支持板に対してその前方向に転向自在に取り付けられているとともに、袋開口保持円筒の上部手前側は、前方への転向時に穀類計量機の整粒送出口と衝当しないように切り込んで短くしてあることを特徴とする穀類計量機の袋開口保持装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の斜視図、図2は同上側面図、図3は同上使用態様を示す側面図、図4は他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動計量機の斜視図、図5は同上袋開口保持装置の斜視図、図6は同上袋開口保持装置に袋を開口保持する態様を示す斜視図、図7は同上穀類の充填中の態様を示す斜視図、図8は同上穀類の充填完了時の態様を示す斜視図、図9はさらに他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の側面図、図10は同上袋開口保持装置の斜視図、図11は同上袋を開口保持する態様を示す斜視図である。
【0008】
図1ないし図3において、1は穀類自動選別計量機である。この穀類自動選別計量機1は、籾摺機(図示せず)により籾摺りした玄米、または精米機(図示せず)により精米した白米から細粒および欠損粒などの非整粒を選別除去するとともに、整粒を袋に計量充填するものである。穀類自動選別計量機1において、2は内部に多孔選別回転筒を備えた選別部、3は整粒貯留タンク、4は整粒送出口、5は非整粒排出口、6は穀類投入ホッパである。整粒送出口4の下方には重量計7が配置される。穀類選別機1から袋8に穀類(整粒)を充填するには、次に説明する袋開口保持装置9を重量計7の台上に設置する。そして、袋開口保持装置9に袋8を開口保持して穀類の計量充填を行う。10は制御盤である。
【0009】
図1ないし図3に示す本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置9は、次のように構成されている。すなわち、その袋開口保持装置9は、重量計7の台上に載せる基台11と、基台11上に立設した袋支持板12と、袋支持板12の上部に取り付けた袋開口保持円筒13から成っており、袋支持板12は基台11上に載せた袋8を背もたれ状に支える傾斜面12aを有している。また、袋開口保持円筒13は、袋支持板12の上端面に蝶番14によって前方向に転向自在に取り付けられている。袋開口保持円筒13の上部手前側は、前方への転向時に整粒送出口4と衝当しないように切り込んで短くしてある。基台11は、重量計7の台上からずり落ちないように下向き開口状の枠形状を成している。
【0010】
袋8は、ポリエチレン製または紙製であって、底端を封じかつ上端を開口したものである。袋8は、平面状とした態様で矩形状を成し、横幅と縦幅の比は約1:1.6である。袋8は膨らませると略円筒状となるものである。
【0011】
図1ないし図3に示す本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置9を備えた穀類自動選別計量機1において、袋8に穀類を充填するにあたっては、袋8の開口端を袋開口保持円筒13の下側から差し込み、袋支持板12にその傾斜面12aに沿ってもたれ掛けるようにする(図2参照)。この際には、図3に示すように袋開口保持円筒13を前方に傾ければ袋8の装着が容易である。袋8に穀類を充填した後も袋開口保持円筒13を前方に傾けることにより容易に取り外すことができる。
【0012】
図4ないし図8に示す他の形態に係る袋開口保持装置9は、次のように構成されている。すなわち、その袋開口保持装置9は、重量計7の台上に載せる基台11上に立設した支柱枠15と、支柱枠15の上部にさらに支柱16を立設してその上端にアーム部を介して取り付けた袋開口保持円筒13と、上記支柱枠15に高さ調節自在に取り付けた袋載せ台17と、袋を背もたれ状に支える袋支持板18から成り、袋支持板18は、袋載せ台17上で支柱枠15に立て掛けて袋8がもたれ掛かるように傾斜姿勢を成している。袋載せ台17は、支柱枠15に上下複数段にわたって設けた係止孔15aを選択することにより高さを段階的に調節するが、袋載せ台17の高さは、袋8の深さに応じて、袋載せ台17上に載せた袋8の開口端が袋開口保持円筒13に十分掛かるように調節する。
【0013】
図4ないし図8に示す他の形態に係る袋開口保持装置9を備えた穀類自動計量機1aにおいて、袋8に穀類を充填するにあたっては、袋8の開口端を袋開口保持円筒13の下側から差し込み、袋載せ台17上に立てるようにする(図6参照)。そして、袋8の開口端を指で押さえながら整粒送出口4から穀類を充填する(図7参照)。このようにして袋8にある程度の穀類が充填されると、袋8は袋支持板18にもたれ掛かるようにして自立姿勢を保持するので、指を離してもかまわない。図8は袋8に所定重量の穀類が充填された態様を示すが、穀類が充填された袋8は袋載せ台17上で袋支持板18にもたれ掛かって自立姿勢を確実に保持している。
【0014】
図9ないし図11に示す他の形態に係る袋開口保持装置9は、次のように構成されている。すなわち、その袋開口保持装置9は、重量計7の台上に載せる基台11と、基台11上に立設した左右2本の支柱19,19と、支柱19,19の上部にアーム24,24を介して取り付けた袋開口保持円筒13から成り、袋開口保持円筒13には、その外周面に袋8の開口端を挟み保持する舌片20,20を備えている。この舌片20,20は、それぞれ湾曲アーム21,21に取り付けてあり、湾曲アーム21,21はそれぞれ支点22,22によって上下に回動自在である。したがって、舌片20,20はそれ自体と取付構造による自重によって常に袋開口保持円筒13の外周面に接しており、指で押し上げ自在である(図11参照)。なお、舌片20,20には袋開口保持円筒13の外周面に接する方向に弾力を付与した構成とすれば、袋8の開口端保持がいっそう強力かつ確実になる。
【0015】
支柱19,19は、その上部をスプリング支持構造23,23によって弾性支持した伸縮自在の構成であり、袋8を開口保持する袋開口保持円筒13が、袋8に穀類の充填が進行することによる重量増加で、スプリング支持構造23,23の弾力に抗して下降するように成っている。
【0016】
図9ないし図11に示す他の形態に係る袋開口保持装置9を備えた穀類自動選別計量機1において、袋8に穀類を充填するにあたっては、舌片20,20を指で押し上げながら袋8の開口端を袋開口保持円筒13の下側から差し込んで係止保持する(図10参照)。そして、整粒送出口4から袋8に穀類を充填するが、袋8に穀類の充填が進行してその重量が増加するのに応じて、支柱19,19のスプリング支持構造22,22でその弾力に抗して袋開口保持円筒13が下降するので、袋8は常に基台11上に直立姿勢で載った態様を保持する。このため、穀類の充填中はもとより充填後においても袋8が傾いたり倒れるおそれがなく、安定した状態を保つことになる。
【0017】
以上説明した本発明に係る袋開口保持装置9は、主な用途として穀類自動選別計量機1や穀類自動計量機1aから穀類を充填するのに用いるものであるが、必ずしもその用途に限るものではなく、手作業等による穀類の充填の場合にも用いることができる。なお、本発明に係る袋開口保持装置9は玄米や白米のような穀類のほか、穀粉その他の粉類や種々の粒状物の充填にもそのまま使用することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る穀類選別機の袋開口保持装置よれば、穀類計量機において穀類を充填する袋を重量計上に載置する際に、その上端を容易かつ確実に開口保持することができるとともに袋が倒れないように自立保持することができるうえ袋に穀類を充填した後も容易に取り外すことができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の斜視図である。
【図2】 同上袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の側面図である。
【図3】 同上袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の使用態様を示す側面図である。
【図4】 他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動計量機の斜視図である。
【図5】 同上袋開口保持装置の斜視図である。
【図6】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持する態様を示す斜視図である。
【図7】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持して穀類の充填中の態様を示す斜視図である。
【図8】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持して穀類の充填完了時の態様を示す斜視図である。
【図9】 さらに他の形態に係る袋開口保持装置を備えた穀類自動選別計量機の側面図である。
【図10】 同上袋開口保持装置の斜視図である。
【図11】 同上袋開口保持装置に袋を開口保持する態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 穀類自動選別計量機
1a 穀類自動計量機
2 選別部
3 整粒貯留タンク
4 整粒送出口
5 非整粒排出口
6 穀類投入ホッパ
7 重量計
8 袋
9 袋開口保持装置
10 制御盤
11 基台
12 袋支持板
12a 傾斜面
13 袋開口保持円筒
14 蝶番
15 支柱枠
15a 係止孔
16 支柱
17 袋載せ台
18 袋支持板
19,19 左右2本の支柱
20,20 舌片
21,21 湾曲アーム
22,22 支点
23,23 スプリング支持構造
24,24 アーム
Claims (1)
- 玄米または白米などの穀類計量機において穀類を袋に充填する際に用いる袋開口保持装置であって、重量計の台上に載せる基台と、基台上に立設した袋支持板と、袋支持板の上部に取り付けた袋開口保持円筒から成り、袋支持板は基台上に載せた袋を背もたれ状に支える傾斜面を有しており、袋開口保持円筒は、袋支持板に対してその前方向に転向自在に取り付けられているとともに、袋開口保持円筒の上部手前側は、前方への転向時に穀類計量機の整粒送出口と衝当しないように切り込んで短くしてあることを特徴とする穀類計量機の袋開口保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20799698A JP3656207B2 (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | 穀類計量機の袋開口保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20799698A JP3656207B2 (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | 穀類計量機の袋開口保持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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