JP3655613B2 - 中継装置及び中継方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線通信により情報を中継して伝送する中継装置及び中継方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、複数のデジタル情報機器を接続して構築されるネットワークにおいて、有線による接続方式が主流となっている。有線により接続されたデジタル情報機器は、配置替え等に不向きである。また、ケーブル自体の敷設が困難な一般家庭においては、有線接続により構築されるネットワークは不向きである。
【0003】
そこで、無線接続によるネットワークに関する各種提案がなされている。複数のデジタル情報処理機器、即ち複数の無線通信制御装置間の通信経路の決定方法について、例えば次のような技術が知られている。即ち、情報の送信開始前に、送信元は送信先に通じる複数の経路に経路調査フレームを送信し、送信先で先に受信された経路、リトライ回数の少ない経路、あるいは回線負荷の少ない経路を判断し、使用する経路を決定する技術が知られている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−136178号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された技術によると、経路の選択方法に、リトライ回数、回線負荷を用いている。しかしながら、各々の情報機器が扱うことのできる情報の種別に違いがある場合には、上記した経路の選択方法では、適切に経路が選択できないという問題がある。特に、家庭内の無線機器においては、例えば、HD(High Definition)規格のMPEGストリームとTCP/IPのような質の異なる情報を扱う機器が混在していることが有り得る。このような場合、特許文献1に開示された経路の選択方法では、送信の対象となる情報がHD規格のMPEGストリームであるにもかかわらず、MPEGストリームを扱えない機器も中継経路として選択してしまうおそれがある。
【0006】
この発明の目的は、上記問題を解決するためになされてものであり、送信の対象となる情報の種別が限定された複数機器で構成されるネットワーク環境において、少なくとも目的の情報を目的の宛先に伝送することが可能な中継経路を選択する中継装置及び中継方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、この発明の中継装置及び中継方法は、以下のように構成されている。
【0008】
(1)この発明の中継装置は、伝送情報を受信する受信手段と、前記伝送情報の宛先を取得する宛先取得手段と、前記伝送情報の種別を取得する種別取得手段と、前記伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を取得する伝送可能情報取得手段と、前記複数の中継経路の中から、前記伝送情報の種別及び前記複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき前記伝送情報を前記宛先まで伝送可能な中継経路を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された中継経路を中継させて前記宛先に対して前記伝送情報を伝送する伝送手段とを具備している。
【0009】
(2)この発明の中継方法は、伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を取得し、伝送情報を受信し、前記伝送情報の宛先を取得し、前記伝送情報の種別を取得し、前記複数の中継経路の中から、前記伝送情報の種別及び前記複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき前記伝送情報を前記宛先まで伝送可能な中継経路を選択し、前記選択された中継経路を中継させて前記宛先に対して前記伝送情報を伝送する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、この発明の一例に係る中継装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、中継装置は、宛先受信機器入力部101、伝送情報種別入力部102、伝送機器情報格納部103、中継経路情報取得部104、中継経路情報格納部105、中継経路選択部106、及び無線伝送部107を備えている。
【0012】
ここで、図1に示す中継装置による中継処理の第1例について説明する。
【0013】
宛先受信機器入力部101は、伝送情報の最終的な受信先となる最終受信機器の指定を行う。即ち、宛先受信機器入力部101は、伝送情報の宛先を取得し、その宛先を指定する。伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を入力する。即ち、伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を取得する。
【0014】
伝送機器情報格納部103は、各々の無線機器で伝送可能な情報の種別を予め格納する。即ち、伝送機器情報格納部103は、伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を予め取得し格納する。中継経路情報取得部104は、伝送情報種別入力部102によって入力された伝送情報の種別と、伝送機器情報格納部103に格納されている伝送可能な情報種別の情報とを用いて、宛先受信機器入力部101により指定された最終受信機器までの中継経路に関する中継経路情報を取得する。中継経路情報格納部105は、取得された中継経路情報を格納する。
【0015】
中継経路選択部106は、複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき、伝送情報を宛先まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、中継経路選択部106は、中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を絞り込む。即ち、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報を用いて最終受信機器までの最適経路を選択するとともに、次の転送先の中継機器を選択する。無線伝送部107は、伝送情報を受信するとともに、中継経路選択部106によって選択された中継機器へ伝送情報を伝送する。
【0016】
例えば、家庭内に図2に示すようなトポロジーで5個の中継装置(無線機器A〜E)が存在しているとする。次の伝送条件で、無線機器Aから無線機器Dへ伝送情報を伝送する例について説明する。即ち、伝送要求レート25Mbps、許容誤り率0.1、許容遅延時間100usec、許容ジッタ10usec、伝送情報の種別がHD規格のMPEGストリームであるとする。
【0017】
無線機器Aの宛先受信機器入力部101には、無線機器Dが入力される。無線機器Aの伝送情報種別入力部102には、伝送要求レート25Mbps、許容誤り率0.1、許容遅延時間100usec、許容ジッタ10usec、HD規格のMPEGストリームという情報が入力される。例えば、GUIなどによりタイトルが選択された場合に、ホームサーバに記録された情報が自動的に入力される。
【0018】
各無線機器A〜Eの伝送機器情報格納部103には、図3に示す伝送機器情報が格納されている。無線機器Aはホームサーバであり、伝送可能な情報種別はHD(High Definition)、SD(Standerd Definition)規格のMPEGストリームおよびTCP/IPなどのPCアプリケーションプロトコルである。無線機器BはHDDレコーダであり、伝送可能な情報種別はHD、SD規格のMPEGストリームおよびTCP/IPなどのPCアプリケーションプロトコルである。無線機器CはHD規格のMPEGを伝送可能なデジタルVHSであり、伝送可能な情報種別はHD、SD規格のMPEGストリームである。無線機器Dはデジタルハイビジョンテレビであり、伝送可能な情報種別はHD、SD規格のMPEGストリームおよびTCP/IPなどのPCアプリケーションプロトコルである。無線機器EはPCであり、伝送可能な情報種別はSD規格のMPEGストリームおよびTCP/IPなどのPCアプリケーションプロトコルである。なお、各無線機器A〜Eの最大伝送レートは、全て54Mbpsとする。
【0019】
中継経路情報取得部104は、例えば無線伝送開始前に、各無線機器A〜Eに対して無線機器Aから無線機器Dまでの経路に関する中継経路情報を取得する。図4は、取得された中継経路情報の一例を示す図である。
【0020】
ここで、無線機器Aが、無線機器Bに関する中継経路情報を取得する場合を説明する。まず、無線機器Aは無線機器Bと通信を行い、現伝送レート、遅延時間、ジッタの各情報を取得し、無線機器A−B間の中継経路情報として中継経路情報格納部105に格納する。
【0021】
次に、無線機器Aは無線機器Bに対して、宛先受信機器情報、伝送情報種別を与えて、無線機器Bに対して無線機器Dまでの中継経路情報を要求する。中継経路情報を要求された無線機器Bは、まず、自身の機器情報として伝送機器情報格納部103に格納された最大伝送レート、伝送可能情報種別を返す。ここで、無線機器Aは、中継経路A−B間の最大転送レートおよび伝送可能情報種別を設定する。中継経路A−B間の最大転送レートは無線機器AおよびBの最小値、中継経路A−B間の伝送可能情報種別は無線機器AおよびBの両者で伝送可能な情報種別である。
【0022】
この例では、無線機器A、Bともに54Mbpsなので、中継経路A−B間の最大転送レートは54Mbpsになる。また、無線機器A、BともにHD、SD規格およびPCをサポートするので、中継経路A−B間の伝送可能情報種別はHD、SD、PCとなる。
【0023】
次に、無線機器Bは、無線機器Bから無線機器Dまでの経路に関する情報を取得する。無線機器Bは、無線機器C、D、Eと通信を行い、現伝送レート、遅延時間、ジッタの各情報を取得する。無線機器Cの伝送可能情報種別はHD、SDのみなので、無線機器B−C間の伝送可能情報種別はHD、SDのみとなる。以下同様の手法で、図4に示す中継経路情報が取得できる。
【0024】
中継経路選択部106は、宛先受信機器入力部101によって入力された宛先受信機器情報と、伝送情報種別入力部102によって入力された伝送情報種別と、伝送機器情報格納部103に格納された伝送機器情報に含まれる伝送可能情報とに基づき、伝送情報を宛先受信機まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報の伝送条件(現伝送レート、誤り率、遅延時間、ジッタ)を用いて、宛先受信機器までの最適経路を選択する(絞り込む)。図5は、無線機器Aの中継経路選択部106が作成した経路選択情報の一例を示す図である。無線機器Aの中継経路選択部106は、無線機器Aから無線機器Dに至る経路のうち、要求された伝送が可能な経路を順に探索する。
【0025】
まず、無線機器Aを始点とする経路を検索する。無線機器Aを始点とする経路は、A−B、A−C、A−D、A−Eが存在する。最初に無線機器A−E間を考えると、図3より無線機器Eは、HD規格のMPEGストリームを伝送できないことが判明する。よって、この経路は除外される。次に、無線機器A−B間を考えると、図4の経路番号1の情報より、この経路は要求されたストリームの伝送条件を満たすことが判明する。次に、無線機器A−C間を考えると、図4の経路番号2の情報より、この経路は誤り率0.15であるため、要求された伝送条件を満たさないことが判明する。したがってこの経路は除外される。さらに、無線機器A−D間を考えると、図4の経路番号3の情報より、伝送レートが5Mbpsであるため、要求された伝送条件を満たさないことが判明する。したがってこの経路は除外される。以上により、まず無線機器A−D間の直接伝送が不能であることが判明する。このため、無線機器A−D間の中継が必要であることが判明する。さらに、中継経路として、無線機器Aから無線機器Bまでの経路1が選択される。
【0026】
次に、中継経路として無線機器A−B間が選択されたので、無線機器Aを始点として無線機器Bを中継して無線機器Dにいたる経路を検索する。このために、まず無線機器Bを始点とする経路を検索する。無線機器Bを始点とする経路は、B−C、B−Dが存在する。ここでは宛先受信機器である無線機器Dから遠ざかる方向のB−Aは除外される。まず無線機器A−B−C間を考えると、図4の経路番号1の情報と経路番号6の情報より、図5の経路番号R1の経路情報が得られる。この経路番号R1は要求された伝送条件を満たす。次に、無線機器A−B−D間を考えると、図4の経路番号1の情報と経路番号5の情報より、図5の経路番号R2の情報が得られる。この経路番号R2は遅延時間とジッタが伝送条件を満たさないので除外される。したがって中継経路として無線機器Aから無線機器Bを中継して無線機器Cにいたる中継経路R1が選択される。
【0027】
最後に、中継経路として無線機器A−B−C間が選択されたので、無線機器Aを始点として無線機器Bおよび無線機器Cを中継して無線機器Dにいたる経路を探索する。この場合は、宛先受信機器に至る経路A−B−C−Dのみが存在する。ここで、図5の経路番号R1の情報と図4の経路番号8の情報より、図5の経路番号R3の情報が得られる。この経路番号R3は要求された伝送条件を満たすので、中継経路選択部106は、最終的に宛先受信機器Dまでの中継経路として経路番号R3の経路A−B−C−Dを選択する。
【0028】
無線伝送部107は、中継経路選択部106により選択された選択中継経路情報と共に、受信したストリームデータ(伝送情報)を中継経路にしたがって中継先の無線機器に伝送する。例えば、無線機器Bの場合は、選択中継経路情報としてA−B−C−Dが与えられると、この選択中継経路情報を見てストリームの宛先が自分自身ではないこと、次の伝送先として無線機器Cが指定されていることが識別できる。このため、無線機器Bは、受信した選択中継経路情報とストリームデータを無線機器Cに送信する。同様の動作が各無線機器で実行されることにより、発信側で発信されたストリームデータが、選択された無線機器を経由して宛先受信機器に到達する。
【0029】
ここで、図8に示すフローチャートを参照して、第1例の伝送処理の概略をまとめる。図8に示すように、予め図3に示す伝送機器情報が取得される(ST101)。即ち、事前に伝送機器情報格納部103に伝送機器情報が格納される。無線伝送部107により伝送情報が受信されれば(ST102、YES)、宛先受信機器入力部101により伝送情報の宛先が取得され、伝送情報種別入力部102により伝送情報の種別が取得され、さらに中継経路情報取得部104により図4に示す中継経路情報も取得される(ST103)。中継経路選択部106により宛先まで接続可能な中継経路が検索され(ST104)、さらに伝送可能情報に基づき伝送情報を宛先まで伝送可能な中継経路が選択される(ST105)。さらに中継経路選択部106により中継経路情報に含まれる伝送条件に基づき最適な条件の中継経路が絞り込まれる(ST106)。無線伝送部107は、絞り込まれた中継経路により伝送情報を宛先へ伝送する(ST107)。伝送情報の伝送が完了し(ST108、YES)、新たな伝送情報が受信されずに(ST102、NO)、中継装置の動作が停止されると伝送処理は終了となる(ST113、YES)。
【0030】
以上説明したように、本発明では、各々の無線機器の扱うことのできる情報種別(図3に示す伝送可能情報)をあらかじめ格納しておき、伝送情報の宛先を取得し、伝送情報の種別を取得し、伝送情報を宛先まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、図4に示す中継経路情報の伝送条件(現伝送レート、誤り率、遅延時間、ジッタ)に基づき、最適な条件の中継経路を選択する(絞り込む)。これにより、伝送情報の種別に応じた効率の良い伝送が可能となる。
【0031】
次に、図1に示す中継装置による中継処理の第2例について説明する。
【0032】
宛先受信機器入力部101は、伝送情報の最終的な受信先となる最終受信機器の指定を行う。即ち、宛先受信機器入力部101は、伝送情報の宛先を取得し、その宛先を指定する。伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を入力する。即ち、伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を取得する。
【0033】
伝送機器情報格納部103は、各々の無線機器で伝送可能な情報の種別を予め格納する。即ち、伝送機器情報格納部103は、伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を予め取得し格納する。中継経路情報取得部104は、伝送情報種別入力部102によって入力された伝送情報の種別と、伝送機器情報格納部103に格納されている伝送可能な情報種別の情報とを用いて、宛先受信機器入力部101により指定された最終受信機器までの中継経路に関する中継経路情報を適宜一定間隔で取得する。中継経路情報格納部105は、取得された中継経路情報を格納する。
【0034】
中継経路選択部106は、複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき、伝送情報を宛先まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、中継経路選択部106は、中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を絞り込む。即ち、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報を用いて最終受信機器までの最適経路を選択するとともに、次の転送先の中継機器を選択する。中継経路情報は、中継経路情報取得部104により一定間隔で取得される。つまり、中継経路情報は、一定間隔で更新される。中継経路情報の更新に伴い中継経路情報の内容が変更された場合は、中継経路情報の内容の変更が中継経路選択部106に通知される。中継経路選択部106は、中継経路情報の内容の変更の通知を受けると、変更された内容の中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を絞り込む。つまり、中継経路情報の内容が変更された場合、最適な条件の中継経路も変更されることが有り得る。無線伝送部107は、伝送情報を受信するとともに、中継経路選択部106によって選択された中継機器へ伝送情報を伝送する。
【0035】
例えば、家庭内に図2に示すようなトポロジーで5個の中継装置(無線機器A〜E)が存在しているとする。次の伝送条件で、無線機器Aから無線機器Dへ伝送情報を伝送する例について説明する。即ち、伝送要求レート25Mbps、許容誤り率0.1、許容遅延時間100usec、許容ジッタ10usec、伝送情報の種別がHD規格のMPEGストリームであるとする。この伝送条件のもと、第1例で説明した手法により、ある時刻T1において中継経路選択部106が、中継経路としてA−B−C−Dを選択したとする。
【0036】
次に、中継経路情報取得部104は、時刻T1より一定時間経過後の時刻T2のタイミングで再度中継経路情報を取得する。図6は、時刻T2に取得された中継経路情報のうち、時刻T1に取得された中継経路情報から変化した内容を示す図である。図6に示すように、時刻T1に比べて時刻T2では、経路A−Bの経路情報は悪化し、反対に経路A−Cの経路情報は改善されていることが分かる。この原因は、例えば、時刻T1で無線機器Aと無線機器Cとの間の無線通信に障害となる機器が、時刻T2では無線機器Aと無線機器Bとの間に移動したケースなどが考えらる。このようなケースは、無線通信機器の使用においては一般的に発生しうる状況である。中継経路情報取得部104は、この例のように取得した中継経路情報の内容に変化があった場合は、変化があったことを中継経路選択部106に通知する。
【0037】
中継経路選択部106は、宛先受信機器入力部101によって入力された宛先受信機器情報と、伝送情報種別入力部102によって入力された伝送情報種別と、伝送機器情報格納部103に格納された伝送機器情報に含まれる伝送可能情報とに基づき、伝送情報を宛先受信機まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報の伝送条件(現伝送レート、誤り率、遅延時間、ジッタ)を用いて、宛先受信機器までの最適経路を選択する(絞り込む)。中継経路選択部106に対して中継経路情報取得部104により中継経路情報の内容の変化が通知された場合、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報の伝送条件を用いて、再度、宛先受信機器までの最適経路を選択する(絞り込む)。図7は、無線機器Aの中継経路選択部106が再度作成した経路選択情報の一例を示す図である。中継経路選択部106は、無線機器Aから無線機器Dに至る経路のうち、要求された伝送を行うことのできる経路を順に探索する。
【0038】
まず、無線機器Aを始点とする経路を検索する。無線機器Aを始点とする経路は、A−B、A−C、A−D、A−Eが存在する。最初に無線機器A−E間を考えると、図3より無線機器Eは、HD規格のMPEGストリームを伝送できないことが判明する。よって、この経路は除外される。次に、無線機器A−B間を考えると、図6の経路番号1の情報より、この経路は要求されたストリームの伝送条件(誤り率)を満たさないことが判明する。したがってこの経路は除外される。無線機器A−C間を考えると、図6の経路番号2の情報より、この経路は要求された伝送条件を満たすことが判明する。さらに、無線機器A−D間を考えると、図4の経路番号3の情報より、伝送レートが5Mbpsであるため、要求された伝送条件を満たさないことが判明する。したがってこの経路は除外される。以上により、まず無線機器A−D間の直接伝送が不能であることが判明する。このため、無線機器A−D間の中継が必要であることが判明する。さらに、中継経路として、無線機器Aから無線機器Cまでの経路番号2が選択される。
【0039】
次に、中継経路として無線機器A−C間が選択されたので、無線機器Aを始点として無線機器Cを中継して無線機器Dにいたる経路を検索する。このために、まず無線機器Cを始点とする経路を検索する。無線機器Cを始点とする経路は、C−B、C−Dが存在する。ここでは宛先受信機器である無線機器Dから遠ざかる方向のC−Aは除外される。まず無線機器A−C−B間を考えると、図6の経路番号2の情報と図4の経路番号7の情報より、図7の経路番号R1の経路情報が得られる。この経路番号R1は要求された伝送条件を満たす。次に、無線機器A−C−D間を考えると、図6の経路番号2の情報と図4の経路番号8の情報より、図7の経路番号R2の情報が得られる。この経路番号R2は伝送条件を満たす。
【0040】
最後に、中継経路として無線機器A−C−B間が選択されたので、無線機器Aを始点として無線機器Cおよび無線機器Bを中継して無線機器Dにいたる経路を探索する。この場合は、宛先受信機器に至る経路A−C−B−Dのみが存在する。ここで、図7の経路番号R1の情報と図4の経路番号5の情報より、図7の経路番号R3の情報が得られる。この経路番号R3は、ジッタが要求された伝送条件を満た差ないので除外される。したがって、中継経路選択部106は、最終的に宛先受信機器Dまでの中継経路として経路番号2の経路A−C−Dを選択する。
【0041】
無線伝送部107は、中継経路選択部106により選択された(更新された)選択中継経路情報と共に、受信したストリームデータ(伝送情報)を中継経路にしたがって中継先の無線機器に伝送する。例えば、無線機器Cの場合は、時刻T1には選択中継経路情報としてA−B−C−Dが与えられているので、無線機器Cは無線機器Bから受信したストリームを無線機器Dに伝送する。ところが、時刻T2には選択中継経路情報としてA−C−Dが新たに与えられるので、無線機器Cは無線機器Aから受信したストリームを無線機器Dに伝送する。即ち、中継経路情報の内容の変化に伴い、伝送経路が切り替えられる。
【0042】
一方、例えば無線機器Bの場合は、時刻T1には選択中継経路情報としてA−B−C−Dが与えられているので、無線機器Bは無線機器Aから受信したストリームを無線機器Cに伝送する。ところが、時刻T2には更新された選択中継経路情報としてA−C−Dが与えられるので、無線機器Bはストリームの中継動作を中止する。
【0043】
ここで、図9に示すフローチャートを参照して、第2例の伝送処理の概略をまとめる。図9に示すように、予め図3に示す伝送機器情報が取得される(ST201)。即ち、事前に伝送機器情報格納部103に伝送機器情報が格納される。無線伝送部107により伝送情報が受信されれば(ST202、YES)、宛先受信機器入力部101により伝送情報の宛先が取得され、伝送情報種別入力部102により伝送情報の種別が取得され、さらに中継経路情報取得部104により図4に示す中継経路情報も取得される(ST203)。中継経路選択部106により宛先まで接続可能な中継経路が検索され(ST204)、さらに伝送可能情報に基づき伝送情報を宛先まで伝送可能な中継経路が選択される(ST205)。さらに中継経路選択部106により中継経路情報に含まれる伝送条件に基づき最適な条件の中継経路が絞り込まれる(ST206)。無線伝送部107は、絞り込まれた中継経路により伝送情報を宛先へ伝送する(ST207)。
【0044】
伝送情報の伝送が完了していなければ(ST208、NO)、中継経路情報取得部104により一定の時間間隔で伝送条件が再取得される(ST209)。このとき、中継経路選択部106により再取得された伝送条件に基づき最適な条件の中継経路が再度絞り込まれる(ST210)。再度の絞込みの結果、中継経路の変更が必要な場合には(ST211、YES)、中継経路が変更される。つまり、無線伝送部107は、変更された中継経路により伝送情報を宛先へ伝送する(ST212)。伝送情報の伝送が完了し(ST208、YES)、新たな伝送情報が受信されずに(ST202、NO)、中継装置の動作が停止されると伝送処理は終了となる(ST213、YES)。
【0045】
以上説明したように、本発明では、中継経路選択のための中継経路情報を一定時間間隔で取得し、中継経路情報の内容に変化が生じた場合に、最適な中継経路を更新する。これにより、各中継経路における通信品質が頻繁に変化する場合でも、常に最適な中継経路を選択することができる。
【0046】
次に、図1に示す中継装置による中継処理の第3例について説明する。
【0047】
宛先受信機器入力部101は、伝送情報の最終的な受信先となる最終受信機器の指定を行う。即ち、宛先受信機器入力部101は、伝送情報の宛先を取得し、その宛先を指定する。伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を入力する。即ち、伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を取得する。
【0048】
伝送機器情報格納部103は、各々の無線機器で伝送可能な情報の種別を予め格納する。即ち、伝送機器情報格納部103は、伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を予め取得し格納する。中継経路情報取得部104は、伝送情報種別入力部102によって入力された伝送情報の種別と、伝送機器情報格納部103に格納されている伝送可能な情報種別の情報とを用いて、宛先受信機器入力部101により指定された最終受信機器までの中継経路に関する中継経路情報を取得する。特に、中継経路情報取得部104は、中継経路情報に含まれる情報のうち伝送レートについては適宜一定間隔で取得する。中継経路情報格納部105は、取得された中継経路情報を格納する。
【0049】
中継経路選択部106は、複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき、伝送情報を宛先まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、中継経路選択部106は、中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を絞り込む。即ち、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報を用いて最終受信機器までの最適経路を選択するとともに、次の転送先の中継機器を選択する。中継経路情報に含まれる情報のうち伝送レートについては、中継経路情報取得部104により一定間隔で取得される。つまり、伝送レートは、一定間隔で更新される。伝送レートの更新に伴い伝送レートが変更された場合、中継経路情報取得部104は中継経路情報を再取得するとともに、伝送レートの変更が中継経路選択部106に通知される。中継経路選択部106は、伝送レートの変更の通知を受けると、変更された伝送レートを含む新たな中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を絞り込む。つまり、伝送レートが変更された場合、最適な条件の中継経路も変更されることが有り得る。無線伝送部107は、伝送情報を受信するとともに、中継経路選択部106によって選択された中継機器へ伝送情報を伝送する。
【0050】
例えば、家庭内に図2に示すようなトポロジーで5個の中継装置(無線機器A〜E)が存在しているとする。次の伝送条件で、無線機器Aから無線機器Dへ伝送情報を伝送する例について説明する。即ち、伝送要求レート25Mbps、許容誤り率0.1、許容遅延時間100usec、許容ジッタ10usec、伝送情報の種別がHD規格のMPEGストリームであるとする。この伝送条件のもと、第1例で説明した手法により、ある時刻T1において中継経路選択部106が、中継経路としてA−B−C−Dを選択したとする。
【0051】
次に、中継経路情報取得部104は、時刻T1より一定時間間隔後の時刻T2のタイミングで再度伝送レートを取得する。図6は、時刻T2に取得された伝送レートのうち、時刻T1に取得された伝送レートから変化した内容を示す図である。図6に示すように、時刻T1に比べて時刻T2では、経路A−Bの伝送レートが50Mbpsから25Mbpsに半減していることが分かる。この原因は、例えば、時刻T2で無線機器Aと無線機器Bとの間の無線通信に障害となる機器が、稼動しだしたケースなどが考えられる。このようなケースは、無線通信機器の使用においては一般的に発生しうる状況である、中継経路情報取得部104は、この例の経路A−Bのように、伝送レートの急激な変化を検知した場合、再度伝送レート以外の中継経路情報を取得するとともに、中継経路情報の内容に変化があったことを中継経路選択部106に通知する。なお、急激な変化か否かの判断は、例えば予め設定された変化の差を超えたか否かで判断したり、予め設定された時間あたりの変化割合を超えたか否かで判断する方法がある。或いは、伝送中のストリームの平均を逐次計算し、これに対する変化の割合を動的に計算して判断する方法などが考えられる。判断の手法については、特に限定しない。
【0052】
中継経路選択部106は、宛先受信機器入力部101によって入力された宛先受信機器情報と、伝送情報種別入力部102によって入力された伝送情報種別と、伝送機器情報格納部103に格納された伝送機器情報に含まれる伝送可能情報とに基づき、伝送情報を宛先受信機まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報の伝送条件(現伝送レート、誤り率、遅延時間、ジッタ)を用いて、宛先受信機器までの最適経路を選択する(絞り込む)。中継経路選択部106に対して中継経路情報取得部104により中継経路情報の内容の変化が通知された場合、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報の伝送条件を用いて、再度、宛先受信機器までの最適経路を選択する(絞り込む)。図7は、無線機器Aの中継経路選択部106が再度作成した経路選択情報の一例を示す図である。中継経路選択部106は、無線機器Aから無線機器Dに至る経路のうち、要求された伝送を行うことのできる経路を順に探索する。
【0053】
まず、無線機器Aを始点とする経路を検索する。無線機器Aを始点とする経路は、A−B、A−C、A−D、A−Eが存在する。最初に無線機器A−E間を考えると、図3より無線機器Eは、HD規格のMPEGストリームを伝送できないことが判明する。よって、この経路は除外される。次に、無線機器A−B間を考えると、図6の経路番号1の情報より、この経路は要求されたストリームの伝送条件(誤り率)を満たさないことが判明する。したがってこの経路は除外される。無線機器A−C間を考えると、図6の経路番号2の情報より、この経路は要求された伝送条件を満たすことが判明する。さらに、無線機器A−D間を考えると、図4の経路番号3の情報より、伝送レートが5Mbpsであるため、要求された伝送条件を満たさないことが判明する。したがってこの経路は除外される。以上により、まず無線機器A−D間の直接伝送が不能であることが判明する。このため、無線機器A−D間の中継が必要であることが判明する。さらに、中継経路として、無線機器Aから無線機器Cまでの経路番号2が選択される。
【0054】
次に、中継経路として無線機器A−C間が選択されたので、無線機器Aを始点として無線機器Cを中継して無線機器Dにいたる経路を検索する。このために、まず無線機器Cを始点とする経路を検索する。無線機器Cを始点とする経路は、C−B、C−Dが存在する。ここでは宛先受信機器である無線機器Dから遠ざかる方向のC−Aは除外される。まず無線機器A−C−B間を考えると、図6の経路番号2の情報と図4の経路番号7の情報より、図7の経路番号R1の経路情報が得られる。この経路番号R1は要求された伝送条件を満たす。次に、無線機器A−C−D間を考えると、図6の経路番号2の情報と図4の経路番号8の情報より、図7の経路番号R2の情報が得られる。この経路番号R2は伝送条件を満たす。
【0055】
最後に、中継経路として無線機器A−C−B間が選択されたので、無線機器Aを始点として無線機器Cおよび無線機器Bを中継して無線機器Dにいたる経路を探索する。この場合は、宛先受信機器に至る経路A−C−B−Dのみが存在する。ここで、図7の経路番号R1の情報と図4の経路番号5の情報より、図7の経路番号R3の情報が得られる。この経路番号R3は、ジッタが要求された伝送条件を満た差ないので除外される。したがって、中継経路選択部106は、最終的に宛先受信機器Dまでの中継経路として経路番号2の経路A−C−Dを選択する。
【0056】
無線伝送部107は、中継経路選択部106により選択された(更新された)選択中継経路情報と共に、受信したストリームデータ(伝送情報)を中継経路にしたがって中継先の無線機器に伝送する。例えば、無線機器Cの場合は、時刻T1には選択中継経路情報としてA−B−C−Dが与えられているので、無線機器Cは無線機器Bから受信したストリームを無線機器Dに伝送する。ところが、時刻T2には選択中継経路情報としてA−C−Dが新たに与えられるので、無線機器Cは無線機器Aから受信したストリームを無線機器Dに伝送する。即ち、中継経路情報の内容の変化に伴い、伝送経路が切り替えられる。
【0057】
一方、例えば無線機器Bの場合は、時刻T1には選択中継経路情報としてA−B−C−Dが与えられているので、無線機器Bは無線機器Aから受信したストリームを無線機器Cに伝送する。ところが、時刻T2には更新された選択中継経路情報としてA−C−Dが与えられるので、無線機器Bはストリームの中継動作を中止する。
【0058】
以上説明したように、本発明では、中継経路選択のための伝送レートを一定時間間隔で取得し、伝送レートの急激な変化が検出された場合、最適な中継経路を更新する。中継経路情報に含まれる全ての情報を一定時間間隔で取得する場合に比べて、伝送レートだけを一定時間間隔で取得するので、通信帯域を圧縮しない。しかも、各中継経路における通信品質が頻繁に変化する場合でも、常に最適な中継経路を選択することができる。
【0059】
次に、図1に示す中継装置による中継処理の第4例について説明する。
【0060】
宛先受信機器入力部101は、伝送情報の最終的な受信先となる最終受信機器の指定を行う。即ち、宛先受信機器入力部101は、伝送情報の宛先を取得し、その宛先を指定する。伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を入力する。即ち、伝送情報種別入力部102は、伝送情報の種別を取得する。
【0061】
伝送機器情報格納部103は、各々の無線機器で伝送可能な情報の種別を予め格納する。即ち、伝送機器情報格納部103は、伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を予め取得し格納する。中継経路情報取得部104は、伝送情報種別入力部102によって入力された伝送情報の種別と、伝送機器情報格納部103に格納されている伝送可能な情報種別の情報とを用いて、宛先受信機器入力部101により指定された最終受信機器までの中継経路に関する中継経路情報を取得する。中継経路情報格納部105は、取得された中継経路情報を格納する。
【0062】
中継経路選択部106は、複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき、伝送情報を宛先まで伝送可能な中継経路を選択する。さらに、中継経路選択部106は、中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を絞り込む。即ち、中継経路選択部106は、中継経路情報格納部105に格納された中継経路情報を用いて最終受信機器までの最適経路を選択するとともに、次の転送先の中継機器を選択する。このとき、中継経路選択部106が、中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を一つに絞り切れない場合、最短経路の中継経路を選択する。無線伝送部107は、伝送情報を受信するとともに、中継経路選択部106によって選択された中継機器へ伝送情報を伝送する。
【0063】
例えば、家庭内に図2に示すようなトポロジーで5個の中継装置(無線機器A〜E)が存在しているとする。次の伝送条件で、無線機器Aから無線機器Dへ伝送情報を伝送する例について説明する。即ち、伝送要求レート25Mbps、許容誤り率0.1、許容遅延時間100usec、許容ジッタ15usec、伝送情報の種別がHD規格のMPEGストリームであるとする。この伝送条件のもと、第1例で説明した手法により、図4に示す中継経路情報に基づき中継経路を求める。このとき、伝送要求を満たす経路として、図5に示す経路番号R2と経路番号R3の二つが検索される。現伝送レートについては経路番号R2と経路番号R3ともに同一で、誤り率及び遅延時間については経路番号R2が経路番号3より優れており、逆にジッタについては経路番号R3が経路番号R2より優れている。このため、最適な条件の中継経路が、経路番号R2及び経路番号R3のどちからに絞り込むことができない。このようなケースでは、中継経路選択部106は、その各々の経路長を計算し、最も経路長の短い経路を選択する。経路番号R2の経路長は2、経路番号R3の経路長は3となるので、最終的に経路番号R2が選択される。なお、ここでは、経路長の算出方法として、中継経路をグラフに書いた場合の辺の数を採用することとした。
【0064】
無線通信においては、混信を防ぐために中継機器を用いる場合、中継機器の送受信周波数を変えたり、時分割で送受信を切り替えたりする手法が用いられる。しかし、このような手法により通信効率が落ちるという問題がある。本発明では、複数の経路が検索された場合、経路長が最短の経路を選択する。これにより、経路長の長い経路に比べて中継機器での無線帯域の消費を最低限に抑えることが可能となる。
【0065】
次に、伝送情報の種別に応じた適切な中継経路の絞り込みについて説明する。MPEGストリームのようなリアルタイム性を要求する伝送情報を伝送する場合、誤り率の重要性は低い。逆に、伝送レート、遅延時間、ジッタなどの重要性が高い。そこで、中継経路選択部106は、伝送情報が映像データの場合には、中継経路情報を用いて最終受信機器までの最適経路を選択するとき、伝送レート、遅延時間、及びジッタを優先的に採用し最適な条件の中継経路を絞り込む。一方、アプリケーションデータなどの伝送情報を伝送する場合、誤り率の重要性は高い。逆に、伝送レート、遅延時間、ジッタなどの重要性は低い。そこで、中継経路選択部106は、伝送情報がアプリケーションデータの場合には、中継経路情報を用いて最終受信機器までの最適経路を選択するとき、誤り率を優先的に採用し最適な条件の中継経路を絞り込む。これにより、伝送情報の種別に応じた最適な中継経路の絞込みが可能となる。
【0066】
ここで、上記説明したこの発明の作用効果についてまとめる。
【0067】
(1)本発明の中継装置は、伝送情報種別入力部102と、伝送機器情報格納部103と、中継経路情報取得部104を備えたことにより、伝送情報の種類に応じて宛先受信機までの最適な中継経路を選択することができる。かつ、中継経路情報取得部104により逐次中継経路の情報が取得できるので、伝送時の中継経路情報に瞬時に対応して最適な中継経路を選択することができる。
【0068】
(2)本発明の中継装置は、中継経路選択のための情報として、伝送情報に応じて必要な情報を取得できるので、伝送情報に応じた適切な中継経路の選択が可能となる。例えば、MPEGストリームのようなリアルタイム性を要求する伝送には遅延時間、ジッタなどが特に影響する。アプリケーションデータの場合には、誤り率が特に影響する。
【0069】
(3)本発明の中継装置は、中継経路選択のための中継経路情報を無線伝送開始前に取得するので、中継経路情報の取得による無線帯域の圧迫を必要最小限に抑えることができる。
【0070】
(4)本発明の中継装置は、中継経路選択のための中継経路情報を一定時間間隔で取得するでの、中継経路における通信品質が頻繁に変化する場合でも、常に最適な中継経路を選択することができる。
【0071】
(5)本発明の中継装置は、中継経路選択のための中継経路情報に含まれる伝送レートのみを一定時間間隔で取得するので、伝送レートの急激な変化に伴い中継経路を変更することができる。一定時間間隔で取得する情報を、伝送レートだけに限定することで、伝送帯域の圧迫を必要最小限に抑え、かつ中継経路における通信品質が頻繁に変化する場合でも、最適な中継経路を選択することができる。
【0072】
(6)本発明の中継装置は、中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を一つに絞り切れない場合に、最短経路長の経路を選択する。一般的に、経路長が長くなるに従い無線伝送帯域を圧迫したり、無線チャネルを多く占有することになることが知られている。従って、最短経路長の経路を選択することにより、無線伝送帯域および無線チャンネルの専有を最小にすることができ、無線資源効率の浪費を抑えることが可能となる。
【0073】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0074】
【発明の効果】
この発明によれば、送信の対象となる情報の種別が限定された複数機器で構成されるネットワーク環境において、少なくとも目的の情報を目的の宛先に伝送することが可能な中継経路を選択する中継装置及び中継方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例に係る中継装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】複数の中継装置で構成されるネットワーク環境のトポロジーの一例を示す図である。
【図3】図1に示す中継装置の伝送機器情報格納部に格納される伝送機器情報の一例を示す図である。
【図4】図1に示す中継装置の中継経路情報取得部により取得される中継経路情報の一例を示す図である。
【図5】図1に示す中継装置の中継経路選択部により作成される経路選択情報の一例を示す図である。
【図6】図4に示す中継経路情報のうち、時間経過に伴い変化した情報を示す図である。
【図7】図6に示す中継経路情報の変化に伴い、図1に示す中継装置の中継経路選択部により再度作成される経路選択情報の一例を示す図である。
【図8】この発明の一例に係る中継方法を示すフローチャートである。
【図9】この発明の一例に係る中継方法であって、一定の時間間隔で中継経路情報に含まれる伝送条件を再取得して常に最適な中継経路を選択する中継方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101…宛先受信機器入力部、102…伝送情報種別入力部、103…伝送機器情報格納部、104…中継経路情報取得部、105…中継経路情報格納部、106…中継経路選択部、107…無線伝送部

Claims (8)

  1. 伝送情報を受信する受信手段と、
    前記伝送情報の宛先を取得する宛先取得手段と、
    前記伝送情報の種別を取得する種別取得手段と、
    前記伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を取得する伝送可能情報取得手段と、
    前記複数の中継経路の中から、前記伝送情報の種別及び前記複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき前記伝送情報を前記宛先まで伝送可能な中継経路を選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された中継経路を中継させて前記宛先に対して前記伝送情報を伝送する伝送手段とを具備したことを特徴とする中継装置。
  2. 前記複数の中継経路に関する中継経路情報を取得する中継経路情報取得手段を具備し、
    前記選択手段が、伝送可能な中継経路を複数選択したとき、これら複数の伝送可能な中継経路の中から、前記中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を絞り込むことを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
  3. 前記中継経路情報は、各中継経路における伝送レート、誤り率、遅延時間、及びジッタに関する情報を含み、
    前記伝送情報が映像データである場合、前記選択手段は、前記伝送レート、前記遅延時間、及び前記ジッタに関する情報を優先的に採用し最適な条件の中継経路を絞り込むことを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
  4. 前記中継経路情報は、各中継経路における伝送レート、誤り率、遅延時間、及びジッタに関する情報を含み、
    前記伝送情報がアプリケーションデータである場合、前記選択手段は、前記誤り率に関する情報を優先的に採用し最適な条件の中継経路を絞り込むことを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
  5. 前記中継経路情報取得手段は、一定の時間間隔で前記中継経路情報を取得し、
    前記選択手段は、複数の伝送可能な中継経路の中から、最新の中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を再度絞り込むことを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
  6. 前記中継経路情報取得手段は、一定の時間間隔で前記中継経路情報に含まれる伝送レートに関する情報を取得し、
    前記選択手段は、最新の伝送レートに関する情報及び前回取得された伝送レートに関する情報の比較により伝送レートの急激な変化が検出されたとき、別の中継経路を選択することを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
  7. 前記選択手段は、前記中継経路情報に基づき最適な条件の中継経路を一つに絞り切れない場合、最短経路の中継経路を選択することを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
  8. 伝送情報を宛先まで送信する複数の中継経路に存在する複数の中継機器の伝送可能な情報の種別を取得し、
    伝送情報を受信し、
    前記伝送情報の宛先を取得し、
    前記伝送情報の種別を取得し、
    前記複数の中継経路の中から、前記伝送情報の種別及び前記複数の中継機器の伝送可能な情報の種別に基づき前記伝送情報を前記宛先まで伝送可能な中継経路を選択し、
    前記選択された中継経路を中継させて前記宛先に対して前記伝送情報を伝送することを特徴とする中継方法。
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