JP3654280B2 - 電子機器、及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続される電子機器、及びコンピュータを当該電子機器として機能させるプログラムに関し、特に、電子機器を以前とは異なるネットワークに接続した際に、以前のネットワークで利用していた記憶内容の利用を回避することを可能とする電子機器、及びコンピュータを当該電子機器として機能させるプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータやプリンタなど複数の電子機器をネットワークに接続して、ネットワークシステムが構築される場合がある。例えば、プリンタに発生した状況(印刷終了、印刷データ不良、システムトラブル、用紙切れ、インク切れ)に応じて予め設定された通知先にその通知先のアドレスに基づいてプリンタに発生した状況に関する通知メールデータを送信するようなものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−284920号公報(第7頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、プリンタを他のネットワークに接続した場合、新たなネットワークの環境に応じて、通知先に関する設定を変更しないと、変更前の設定に従って、関係のない者にプリンタに発生した状況に関する通知メールデータが送信されてしまい、連絡すべき者に送信されないという不具合が生じる。また、このような他のネットワークに電子機器を接続した際に生じる不具合は、上述した通知メールデータの送信に関するものに限らず、IPアドレスや電話番号を利用した通信やスケジュールに基づいた処理など、以前のネットワーク環境に適合した記憶内容であったものを、他のネットワークで利用することにより、様々な不具合が生じていた。
【0005】
そこで、本発明は、電子機器が他のネットワークに接続された場合に以前に接続されていたネットワークでの記憶内容の利用を回避することを可能にする電子機器、及びプログラムに関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電子機器は、ネットワークに接続される電子機器において、自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、電子機器自身が記憶している記憶内容の利用を禁止する禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の電子機器は、前記存在確認手段は、ネットワーク上に流れるパケットに含まれる設定値としてのアドレスのうちに、前記記憶手段に記憶された端末装置の設定値としてのアドレスがあるかを確認することを特徴とする。
【0008】
請求項12に記載のプログラムは、コンピュータを、自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、電子機器自身が記憶している記憶内容の利用を禁止する禁止手段と、して機能させることを特徴とする。
【0009】
請求項1、請求項2、請求項12によると、以前に接続されていたネットワークと同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、電子機器或いはコンピュータが記憶している記憶内容の利用が禁止されるので、他のネットワークに接続された場合に以前に接続されていたネットワークでの記憶内容の使用を回避することが可能になる。
【0010】
請求項3に記載の電子機器は、前記禁止手段は、前記電子機器自身が記憶している記憶内容のうち個人情報に関する記憶内容の利用を禁止することを特徴とする。請求項3によると、同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合に個人情報に関する記憶内容の利用が禁止されるため、他人に知られれば困るような個人情報を他人から守ることが可能になる。
【0011】
請求項4に記載の電子機器は、前記禁止手段は、前記電子機器自身が記憶している記憶内容のうち前記ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容の利用を禁止することを特徴とする。請求項4によると、同じネットワークに接続されなかったと判断された場合ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容の利用が禁止されるため、以前に接続されていたネットワークにおいて使用されていた内容が利用されることがなくなって、通信に関する不具合が生じることを回避することができる。
【0012】
請求項5に記載の電子機器は、前記禁止手段は、電子機器自身が記憶している記憶内容を消去することにより記憶内容の利用を禁止することを特徴とする。請求項5によると、電子機器自身が記憶している記憶内容を消去するので、その記憶内容が利用されることがなくなる。
【0013】
請求項6に記載の電子機器は、前記電子機器自身が記憶している記憶内容を消去するか否かを選択する選択手段をさらに備え、前記禁止手段は、前記選択手段により前記記憶内容を消去することが選択された場合に、前記電子機器自身が記憶している記憶内容を消去することを特徴とする。請求項6によると、電子機器が記憶している記憶内容を消去するかを選択可能であるため、必要な場合にだけ記憶内容を消去することが可能になる。
【0014】
請求項7に記載の電子機器は、前記判断手段は、さらに、自己が以前に接続されていたネットワークに再度接続されたか否かを判断可能であり、前記禁止手段は、前記判断手段により、以前に接続されていたネットワークに再度接続されたと判断された場合、前記記憶内容の利用の禁止を解除することを特徴とする。請求項7によると、以前に接続されていたネットワークに接続された場合には利用を禁止されていた記憶内容の利用を可能にするため、再度ユーザなどが記憶内容を設定などする操作が不要になり、ユーザなどの操作負担が軽減される。
【0015】
請求項8に記載の電子機器は、前記ネットワークに接続した際に、当該ネットワークに接続される端末に対して、当該ネットワークに自己が参加した旨を通知し、また、当該通知を受けた端末からの要求に応じて前記記憶内容を利用することを特徴とする。請求項8によると、ネットワークに接続した際に、ネットワークに接続された端末に対してネットワークに参加した旨の通知を行い、当該通知を受けた端末からの要求に応じて記憶内容の利用を行う電子機器であるため、ネットワークに接続された端末から要求に応じて容易、かつ、頻繁に記憶内容の利用が行われることが想定されるが、以前とは異なる他のネットワークに接続された場合は、その記憶内容の利用が禁止されるので、以前に接続されていたネットワークでの記憶内容を使用することによる不具合を良好に防止することができる。
【0016】
請求項9に記載の電子機器は、ネットワークに接続される電子機器において、自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、異なるネットワークに接続された旨を報知する報知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項13に記載のプログラムは、コンピュータを、自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、異なるネットワークに接続された旨を報知する報知手段と、して機能させることを特徴とする。
【0018】
請求項9、請求項13によると、以前に接続されていたネットワークと同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、その旨が表示されるので、電子機器或いはコンピュータが記憶している内容の消去や変更を忘れることがなくなり、記憶内容が電子機器内に残ることの不具合を解消することが可能になる。
【0019】
請求項10に記載の電子機器は、前記報知手段は、さらに、前記ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容の項目を報知することを特徴とする。請求項10によると、同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容が報知されるので、電子機器のユーザなどはネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容を入力することなどを忘れることがなくなり、通信に関する不具合が生じることを回避することが可能になる。
【0020】
請求項11に記載の電子機器は、ネットワークに接続される電子機器において、自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に前記以前に通信を行った端末装置に関する設定値を回復させその設定値によってそのネットワークにおける通信利用を可能にする通信利用可能化手段と、を備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項14に記載のプログラムは、コンピュータを、自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に前記以前に通信を行った端末装置に関する設定値を回復させその設定値によってそのネットワークにおける通信利用を可能にする通信利用可能化手段と、して機能させることを特徴とする。
【0022】
請求項11、請求項14によると、以前に通信を行った端末装置の設定値に相当する端末装置が、現在接続されているネットワークに接続された複数の端末装置の中に所定数以上存在すると確認された場合に、以前に通信を行った端末装置に関する設定値を回復させ、その設定値によってそのネットワークにおける通信利用を可能にするので、電子機器のユーザなどは設定項目を再設定する操作が不要になり、ユーザの操作負担が軽減する。
【0023】
尚、請求項12乃至14に記載のプログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などのリムーバブル型記録媒体に記録して配布可能である他、インターネットなどの通信ネットワークを介して配布可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態に係る電子機器を含むネットワークシステムについて図1を参照しつつ説明する。図1は、第1の実施の形態におけるネットワークシステムのシステム構成図である。
【0025】
ネットワークシステム1は、図1に示すように、複合機(Multifunction Peripheral:MFP)2と、パーソナルコンピュータ3と、固定電話機4と、パーソナルコンピュータ5と、スキャナ6と、ルータ7とを備えており、夫々、ネットワークの一形態である、例えば、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)8のLANケーブルに接続されている。また、ネットワークシステム1は、UPnP(Universal Plug and Play)が適用されたネットワークである。UPnPは、ネットワーク端末装置(例えば、MFP2)の電源を入れたままで、そのネットワーク端末装置をネットワークに参加させたり、ネットワークから離脱させたりすることが可能であり(いわゆる、ホットプラグ)、特殊なドライバソフトも必要なく、各ネットワーク端末装置上で起動するOS(オペレーティングシステム)の種類にも依存しないという特徴を備えていることから、ネットワークに対する接続容易性に優れた技術として知られている。このUPnPは、ネットワーク端末装置をネットワークに接続すると、当該ネットワーク端末装置がネットワークに参加したことを同じネットワークに接続された他のネットワーク端末装置に通知するssdp:alive(ssdp=Simple Service Discovery Protocol)を送出する。そして、このssdp:aliveを受信した他のネットワーク端末装置は、このssdp:aliveをネットワーク端末装置の存在を確認し、そのネットワーク端末装置との通信を行うことを決めた際には、そのネットワーク端末装置の記憶内容などを示したDescription(自身に関する機器情報や設定情報などを記述したXML(Extensible Markup Language)データ。Descriptionには、機器情報などが記述されたDevice Descriptionと、ネットワーク端末装置に関する設定情報などが記述されたService Descriptionとがある。)を要求する旨のHTTP GETコマンドを送出する。そして、取得したDescriptionを用いることによって、両ネットワーク端末装置間の通信を確立する構成となっている。尚、第1の実施の形態、及び後述する各実施の形態では、MFP2を電子機器として説明するが、他の装置であっても実質的に同様の説明が適用できることはいうまでもない。
【0026】
次に、ネットワークシステム1を構成するMFP2の装置構成について図2を参照しつつ説明する。図2は、MFP2の装置構成を示す装置構成図である。MFP2は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、HDD24と、操作部25と、表示部26と、スキャナ部27と、印字部28と、インターフェース29とを備えている。
【0027】
ROM(Read Only Memory)22は、読み出し専用の記憶装置であって、MFP2の主記憶装置の一部を構成するものである。このROM22には、システムプログラムなど、各種プログラムが格納されている。RAM(Random Access Memory)23は、読み出し・書き込み可能な揮発性記憶装置であって、ROM22と同様にMFP2の主記憶装置の一部を構成するものである。RAM23には、データ処理の中間結果を格納するためのワークエリアなどがある。
【0028】
HDD(Hard Disk Drive)24は、読み出し・書き込み可能な記憶装置(ハードディスク)及びその読取装置である。HDD24には、MFP2が異なるLANに接続された時に記憶内容の利用の禁止などを行う他ネットワーク接続時処理(図3、図4、図5参照)、UPnPに関する処理を行うUPnPタスク(図6参照)、及びMFP2が最近に通信を行った端末装置のIPアドレスを記憶するアドレス記憶処理(図7参照)をMFP2に実行させるためのプログラムなどが記憶されている。また、HDD24には、後述する設定情報格納テーブル(図8参照)、後述する退避情報格納テーブル(図9参照)が記憶されている。
【0029】
ここで、設定情報格納テーブルについて図8を参照しつつ説明する。図8は、設定情報格納テーブルの一例を示す図である。この設定情報格納テーブルは、現在MFP2が接続されているLAN8で利用する情報や個人情報などを記憶するためのテーブルである。この設定情報格納テーブルに記憶された内容がLAN8を利用した通信に利用されるものであるとともに、その情報の閲覧などもできるようになっている。この設定情報格納テーブルは、図8に一例を示すように、設定項目と設定値と退避フラグとが関連づけられている。設定項目には、自IPアドレス(現在のMFP2のIPアドレス)、DNSサーバアドレス、メールアドレス、自分の電話番号(MFP2の電話番号)、自分のFAX番号(MFP2のFAX番号)、トナーの交換日時、現在時刻、第1アクセスIPアドレス(MFP2が接続されているLANにおいて一番近い時点で通信を行った端末装置のIPアドレス)、第2アクセスIPアドレス(MFP2が接続されているLANにおいて二番目に近い時点で通信を行った端末装置のIPアドレス)がある。この設定項目のうち、自IPアドレス、DNSサーバアドレス、メールアドレスがネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容であり、自分の電話番号、自分のFAX番号が個人情報に関する記憶内容である。尚、ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容として、サブネットマスク、SMTPサーバアドレス、POPサーバアドレス、ISPへのアクセス情報、ゲートウェイアドレスなど複数のものがあるが、ここでは、上記のものを例に挙げている。また、個人情報に関する記憶内容として、アドレス帳(個人名、電話番号、FAX番号、E−mailアドレス、住所、年齢、組織名、性別などを含んだデータベース)、発着信履歴、留守番電話の録音内容など複数のものがあるが、ここでは、上記のものを例に挙げている。以下の実施の形態においても同様である。
【0030】
退避フラグは、MFP2が異なるLANに接続されたときに、退避情報格納テーブル(図9参照)に設定値を移動させるか否かを示すためのフラグである。そして、MFP2が異なるLANに接続されたときに、退避情報格納テーブルに設定値を移動させる設定項目の退避フラグには1が設定されている。一方、MFP2が異なるLANに接続されたときに、退避情報格納テーブルに設定値を移動させない設定項目の退避フラグには0が設定されている。図8の例では、自IPアドレス、DNSサーバアドレス、及びメールアドレスのネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容の設定項目と、自分の電話番号、及び自分のFAX番号の個人に関する記憶内容の設定項目と、第1アクセスIPアドレスと、第2アクセスIPアドレスとの退避フラグが1に設定されている。尚、退避フラグの値は、例えば、工場出荷時に予め設定されている。また、退避フラグの値をユーザが任意に設定可能にしてもよい。
【0031】
以下、退避情報格納テーブルについて図9を参照しつつ説明する。図9は、退避情報格納テーブルの一例を示す図である。この退避情報格納テーブルは、退避フラグが1である設定項目の以前に接続されていた各LANでの設定値を記憶するためのテーブルであり、この退避情報格納テーブルに記憶された内容は現在MFP2が接続されているLANにおける通信で利用されないようになっているとともに、その情報の閲覧などもできないようになっている。退避情報格納テーブルでは、以前に接続されていた各LANで利用されていた自IPアドレス、DNSサーバアドレス、及びメールアドレスのネットワークを利用した通信に必要となる設定項目の設定値と、自分の電話番号、及び自分のFAX番号の個人に関する設定項目の設定値と、第1アクセスIPアドレスの値と、第2アクセスIPアドレスの値とが記憶されている。但し、退避情報格納テーブルの第1アクセスIPアドレスと第2アクセスIPアドレスは、後述する退避情報復帰処理(図5参照)では読み出して使用することができるようになっている。
【0032】
操作部25は、MFP2の入力装置を構成するものである。この操作部25は、所定数の入力キーを並べてなるキーボードや表示部26に貼付されたタッチパネルなどで構成されている。表示部26は、MFP2の表示装置を構成するものである。この表示部26は、例えば、STN方式やDSTN方式などの単純マトリックス方式の液晶表示器や、TFTなどのアクティブマトリックス方式の液晶表示器などで構成されている。スキャナ部27は、紙やフィルムに描画(印刷)された画像(イメージ)を読み取るためのスキャナ機能を提供するものである。印字部28は、モノクロあるいはカラーによる文字または画像を印刷するためのプリンタの機能を提供するものである。インターフェース29は、MFP2をLAN8に接続し、MFP2とLAN8に接続されているパーソナルコンピュータ3などの各装置との間の通信を可能にするものである。
【0033】
CPU21は、各種演算及び処理を行うものであって、中央演算処理装置として機能する。本実施の形態におけるCPU21は、他ネットワーク接続時処理(図3、図4、図5参照)、UPnPタスク(図6参照)、アドレス記憶処理(図7参照)を実行する。
【0034】
ここで、他ネットワーク接続時処理の概略を説明する。CPU21は、MFP2が異なるLANに接続されたか否かを判断する(図3のS101からS115参照)(判断手段)。そして、異なるLANに接続されていると判断された場合、CPU21は、設定情報格納テーブル(図8参照)の設定項目のうち、退避フラグが1である設定項目の設定値を、退避情報格納テーブル(図9参照)に移動させ、退避フラグが1である設定項目の設定値の利用を禁止する(禁止手段)。この利用の禁止には、退避情報格納テーブルに移動させた設定値を利用しての通信の禁止、その移動させた設定値の閲覧の禁止、その移動させた設定値の他の端末への提供の禁止などが含まれる。さらに、CPU21は、MFP2が以前に接続されていたLANの何れかに再接続されたかを判断する(図5参照)(判断手段)。そして、MFP2が以前に接続されていたLANの何れかに再接続されたと判断された場合には、退避情報格納テーブルに記憶されている再接続されたLANに関する設定値を設定情報格納テーブルに移動する。
【0035】
UPnPタスクにおいて、CPU21は、MFP2がLANに接続された旨をLANに接続された他の端末に通知するためのssdp:aliveを送出する。CPU21は、送出したssdp:aliveを受けた端末から、MFP2に関する情報を取得するためのDescription(Device Description、又は、Service Description)を要求されると、要求に応じたDescriptionを送出する。尚、LANに接続された端末からの要求に応じて送出されるDescriptionの中には、メーカの機能拡張によって、設定情報格納テーブル(図8参照)に関する情報が含まれる可能性がある。また、Descriptionの送受信に基づき、両端末間の通信が確立され、その後、設定情報格納テーブル(図8参照)に関する情報を送受信する場合もある。
【0036】
さらに、アドレス記憶処理の概略を説明する。MFP2が他の端末装置と通信を開始すると、CPU21は、第1アクセスIPアドレスが有ればそれを第2アクセスIPアドレスにコピーし、現在の通信相手の端末装置のIPアドレスを第1アクセスIPアドレスにコピーする。
【0037】
以下、電子機器に相当するMFP2による他ネットワーク接続時処理について図3、図4、図5を参照しつつ説明する。図3、図4、図5は、MFP2の他ネットワーク接続時処理における処理手順を示すフローチャートである。尚、これらの処理は、インターフェース29を介して、電子機器がLANに接続されたことを検出された際に実行される。
【0038】
図3に示すように、まず、ステップS101において、CPU21は、変数Threの値を0にする。続いて、ステップS102において、CPU21は、ハードウエアの初期化などの起動処理を行う。
【0039】
ステップS103において、CPU21は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)の使用又は不使用の何れであるかを判定する。DHCPの不使用と判定された場合には(S103:不使用)、ステップS107の処理へ移行する。一方、DHCPの使用と判定された場合には(S103:使用)、ステップS104の処理へ移行する。このステップS103における判定は、予めユーザによって設定された内容(DHCPの使用/不使用)に基づいて行われる。
【0040】
ステップS104において、DHCPクライアントとなるMFP2のCPU21は、DHCPサーバからインターフェース29を介してIPアドレスを取得し、ステップS105の処理へ移行する。
【0041】
ステップS105において、CPU21は、ステップS104で取得したIPアドレスが、前回取得したIPアドレス(設定情報格納テーブルに記憶されている自IPアドレス)と同じであるか否かを判定する。同じであると判定された場合には(S105:YES)、ステップS107の処理へ移行する。一方、同じでないと判定された場合には(S105:NO)、LAN8以外のLAN、つまり異なるLANに接続された可能性があると考えられ、ステップS106の処理へ移行する。尚、DHCPサーバは、通常、同じDHCPクライアントに対して同じIPアドレスを割り当てるので、この実施の形態においては、IPアドレスが同じであるかどうかを異なるLANに接続されたかどうかの判断基準の一つにしている。
【0042】
ステップS106において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS107の処理へ移行する。
【0043】
ステップS107において、CPU21は、設定情報格納テーブル(図8参照)に第1アクセスIPアドレスが有るかどうかを判定する。第1アクセスIPアドレスがないと判定された場合には(S107:NO)、ステップS115の処理へ移行する。一方、第1アクセスIPアドレスが有ると判定された場合には(S107:YES)、ステップS108の処理へ移行する。
【0044】
ステップS108において、CPU21は、第1アクセスIPアドレスの端末装置がMFP2が現在接続されているLAN上にあるかどうかを確認するために、pingコマンドを実行し、ステップS109の処理へ移行する。
【0045】
ステップS109において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答があったと判定された場合には(S109:YES)、ステップS111の処理へ移行する。一方、応答がなかったと判定された場合には(S109:NO)、MFP2がLAN8以外のLAN、つまり異なるLANに接続された可能性があると考えられ、ステップS110の処理へ移行する。尚、MFP2がLAN8、つまり、同じLANに接続されたままであれば、以前に通信を行った端末装置からpingコマンドを実行したときに応答があると考えられるので、pingコマンドを実行したときに応答があるかどうかを異なるLANに接続されたかどうかの判断基準の一つにしている。但し、MFP2がLAN8に接続されていても以前に通信を行った端末装置がLAN8から取り除かれていたとき、電源が切られているときなどには、応答がない。
【0046】
ステップS110において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS111の処理へ移行する。
【0047】
ステップS111において、CPU21は、設定情報格納テーブルに第2アクセスIPアドレスが有るかどうかを判定する。第2アクセスIPアドレスがないと判定された場合には(S111:NO)、ステップS115の処理へ移行する。一方、第2アクセスIPアドレスが有ると判定された場合には(S111:YES)、ステップS112の処理へ移行する。
【0048】
ステップS112において、CPU21は、第2アクセスIPアドレスの端末装置がMFP2が現在接続されているLAN上にあるかどうかを確認するために、pingコマンドを実行する。
【0049】
ステップS113において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答があったと判定された場合には(S113:YES)、ステップS115の処理へ移行する。一方、応答がなかったと判定された場合には(S113:NO)、MFP2がLAN8以外のLAN、つまり異なるLANに接続された可能性があると考えられ、ステップS114の処理へ移行する。そして、ステップS114において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS115の処理へ移行する。
【0050】
ステップS115において、CPU21は、変数Threが2以上であるか否かを判定する。変数Threが2以上でないと判定された場合には(S115:NO)、LAN8に接続されている、つまり異なるLANに接続されていないと判断して、図6を参照して後述するUPnPタスクを起動して(S118)、他ネットワーク接続時処理を終了する。一方、変数Threが2以上であると判定された場合には(S115:YES)、異なるLANに接続されたと判断して、ステップS116の処理へ移行する。
【0051】
ステップS116において、CPU21は、図4を参照して後述する退避情報退避処理を実行して、設定情報格納テーブル(図8参照)の設定項目のうち退避フラグが1である設定項目の設定値を退避情報格納テーブル(図9参照)へ移動し、これによって、LAN8での設定値の利用を禁止する。
【0052】
ステップS116に続いて、ステップS117において、CPU21は、図5を参照して後述する退避情報復帰処理を行って、MFP2が接続されたLANで以前に利用されていた情報を、退避情報格納テーブル(図9参照)から設定情報格納テーブル(図8参照)へ移動し、これによって、以前に接続されていたときの設定値の利用を可能にする。そして、図6を参照して後述するUPnPタスクを起動して(S118)、他ネットワーク接続時処理を終了する。
【0053】
退避情報退避処理(図3のS116)において、図4に示すように、ステップS201において、CPU21は、設定情報格納テーブル(図8参照)から設定項目を1つ取り出す。
【0054】
ステップS202において、CPU21は、ステップS201で取り出した設定項目の退避フラグが1であるか否かを判定する。退避フラグが1でないと判定された場合には(S202:NO)、その設定項目の設定値を退避情報格納テーブル(図9参照)に移動させる必要がなく、ステップS204の処理へ移行する。一方、退避フラグが1であると判定された場合には(S202:YES)、その設定項目の設定値を退避情報格納テーブルに移動させる必要があり、ステップS203の処理へ移行する。そして、ステップS203において、CPU21は、ステップS201で取り出した設定項目の設定値を退避情報格納テーブルへ移動させ、設定値の利用(LANを利用した通信での利用、内容の閲覧など)をできないようにして、ステップS204の処理へ移行する。
【0055】
ステップS204において、CPU21は、設定情報格納テーブルの設定項目の全てを取り出したか否かを判定する。設定項目の全てを取り出していないと判定された場合には(S204:NO)、次の設定項目の設定値を、必要な場合(退避フラグが1の場合)に退避情報格納テーブルへ移動させるべく、ステップS201の処理へ戻る。一方、設定項目の全てを取り出したと判定された場合には(S204:YES)、図3に戻る。
【0056】
退避情報復帰処理(図3のS117)において、図5に示すように、ステップS301において、CPU21は、退避情報格納テーブル(図9参照)の先頭のレコードを取り出し、ステップS302の処理へ移行する。
【0057】
ステップS302において、CPU21は、変数Threの値を0にし、ステップS303の処理へ移行する。
【0058】
ステップS303において、CPU21は、ステップS301又はステップS313で取り出したレコードの自IPアドレスの格納値が、現在のIPアドレスと同じであるか否かを判定する。同じでないと判定された場合には(S303:NO)、ステップS305の処理へ移行する。一方、同じであると判定された場合には(S303:YES)、処理対象となっているレコードのLANにMFP2が現在接続されている、つまりそのLANにMFP2が再接続された可能性があると考えられ、ステップS304の処理へ移行する。尚、以前に接続されていたLANに再接続されたときは、以前に接続されていたときのIPアドレスと、再接続されたときのIPアドレスが同じになると考えて、IPアドレスが同じであるかどうかを以前に接続されていたLANに再接続されたかどうかの判断基準の一つにしている。
【0059】
ステップS304において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS305の処理へ移行する。
【0060】
ステップS305において、CPU21は、ステップS301又はステップS313で取り出したレコードに含まれる第1アクセスIPアドレスの端末装置が現在MFP2が接続されているLAN上にあるか否かを確認するために、pingコマンドを実行し、ステップS306の処理へ移行する。
【0061】
ステップS306において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答がなかったと判定された場合には(S306:NO)、ステップS308の処理へ移行する。一方、応答があったと判定された場合には(S306:YES)、ステップS301又はステップS313で取り出した処理対象となっているレコードのLANにMFP2が現在接続されている、つまりそのLANにMFP2が再接続された可能性があると考えられ、ステップS307の処理へ移行する。尚、MFP2が以前に接続されていたLANに再接続されていれば、以前に通信を行った端末装置からpingコマンドを実行したときに応答があると考えられるので、pingコマンドを実行したときに応答があるかどうかを以前に接続されていたLANに再接続されたかどうかの判断基準の一つにしている。但し、MFP2が以前に接続されていたLANに再接続された場合であっても、以前に通信を行った端末装置がそのLANから取り除かれていたとき、電源が切られているときなどでは、応答がない。
【0062】
ステップS307において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS308の処理へ移行する。
【0063】
ステップS308において、CPU21は、ステップS301又はステップS313で取り出したレコードに含まれる第2アクセスIPアドレスの端末装置が現在MFP2が接続されているLAN上にあるか否かを確認するために、pingコマンドを実行し、ステップS309の処理へ移行する。
【0064】
ステップS309において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答がなかったと判定された場合には(S309:NO)、ステップS311の処理へ移行する。一方、応答があったと判定された場合には(S309:YES)、ステップS301又はステップS313で取り出した処理対象となっているレコードのLANにMFP2が現在接続されている、つまりそのLANにMFP2が再接続された可能性があると考えられ、ステップS310の処理へ移行する。そして、ステップS310において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS311の処理へ移行する。
【0065】
ステップS311において、CPU21は、変数Threが2以上であるか否かを判定する。変数Threが2以上でないと判定された場合には(S311:NO)、ステップS301又はステップS313で取り出した処理対象となっているレコードのLANにMFP2が現在接続されていない、つまり以前に接続されていた処理対象となっているレコードのLANにMFP2が再接続されていないと判断し、ステップS312の処理へ移行する。一方、変数Threが2以上であると判定された場合には(S311:YES)、ステップS301又はステップS313で取り出した処理対象となっているレコードのLANにMFP2が現在接続されている、つまりそのLANにMFP2が再接続されたと判断し、ステップS314の処理へ移行する。
【0066】
ステップS312において、CPU21は、退避情報格納テーブルに取り出されていないレコードがあるか否かを判定する。取り出されていないレコードがないと判定された場合には(S312:NO)、MFP2が現在接続されているLANが以前に接続されたことのある何れのLANでもないと判断して、退避情報格納テーブルから設定情報格納テーブル(図8参照)へデータを移動する必要がなく、図3へ戻る。一方、取り出されていないレコードがあると判定された場合には(S312:YES)、ステップS313の処理へ移行する。そして、ステップS313において、CPU21は、退避情報格納テーブルの次のレコードを取り出す。そして、取り出したレコードのLANにMFP2が再接続されたことがあったかどうかを調べるため、ステップS302の処理へ戻る。
【0067】
ステップS314において、CPU21は、退避情報格納テーブルから、ステップS301又はステップS313で取り出された処理対象となっているレコードの情報を、設定情報格納テーブルへ移動し、これによって、以前に接続されていたときの設定値の利用を可能にする。そして、図3へ戻る。
【0068】
以下、図3のステップS118によって起動が開始される、電子機器に相当するMFP2によるUPnPタスクについて図6を参照しつつ説明する。図6は、MFP2のUPnPタスクにおける処理手順を示すフローチャートである。
【0069】
ステップS401において、CPU21は、MFP2がLANに接続された旨をLANに接続された他の端末に通知するためのssdp:aliveをLANに送出して、ステップS402の処理へ移行する。
【0070】
ステップS402において、CPU21は、ステップS401にて送出したssdp:aliveを受けた端末から、MFP2に関する情報を取得するためのDescription(Device Description、又は、Service Description)を要求されたか否かを判断する。要求されていないと判断された場合には(S402:NO)、再びステップS402の処理へ戻り、要求の有無を監視する。一方、要求されたと判断された場合には(S402:YES)、ステップS403の処理へ移行する。
【0071】
ステップS403において、CPU21は、LANに接続された端末からの要求に応じたDescriptionを送出して、再び、ステップS402の処理へ戻り、他のDescriptionが要求されたか否かの監視を続ける。尚、LANに接続された端末からの要求に応じて送出されるDescriptionの中には、メーカの機能拡張によって、設定情報格納テーブル(図8参照)に関する情報が含まれる可能性がある。また、Descriptionの送受信に基づき、両端末間の通信が確立され、その後、設定情報格納テーブル(図8参照)に関する情報を送受信する場合もある。
【0072】
以下、電子機器に相当するMFP2によるアドレス記憶処理について図7を参照しつつ説明する。図7は、MFP2のアドレス記憶処理における処理手順を示すフローチャートである。
【0073】
ステップS501において、CPU21は、MFP2がLAN8経由で通信を行っているか否かを判定する。通信を行っていないと判定された場合には(S501:NO)、ステップS501の処理へ戻り、MFP2がLAN8経由で通信を行っているか否かの監視を行う。一方、通信を行っていると判定された場合には(S501:YES)、ステップS502の処理へ移行する。
【0074】
ステップS502において、CPU21は、設定情報格納テーブル(図8参照)に第1アクセスIPアドレスがあるかどうかを判定する。第1アクセスIPアドレスがないと判定された場合には(S502:NO)、ステップS504の処理へ移行する。一方、第1アクセスIPアドレスがあると判定された場合には(S502:YES)、ステップS503の処理へ移行する。
【0075】
ステップS503において、CPU21は、設定情報格納テーブルの第1アクセスIPアドレスを設定情報格納テーブルの第2アクセスIPアドレスにコピーする。そして、ステップS504の処理へ移行する。
【0076】
ステップS504において、CPU21は、通信中の相手のIPアドレスを設定情報格納テーブルの第1アクセスIPアドレスにコピーする。
【0077】
以上のステップS501からステップS504の処理によって、第1アクセスIPアドレスは一番近い時点で通信を行った端末装置のIPアドレスとなり、第2アクセスIPアドレスは二番目に近い時点で通信を行った端末装置のIPアドレスになる。
【0078】
以上説明した第1の実施の形態では、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続されたときに退避フラグが1の設定項目の設定値を退避情報格納テーブルへ移動させて、その設定値を利用(ネットワークでの通信における利用、閲覧など)できないようにしているため、通信に関する不具合が生じることを回避することができるとともに、個人情報を他人から守ることが可能になる。特に、UPnPが適用されているネットワークにおいては、端末間のアクセスが容易に行われるので、上記設定値の利用を適宜禁止することは非常に有用である。また、他ネットワークに接続されたか否かの判断を行い(S115)、必要に応じて退避情報を退避させてから(S116)、UPnPタスクを起動させる(S118)ので、上記設定値の利用を確実に防止することができる。
【0079】
さらに、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続され、当該異なるLANが以前に接続されたことのあるネットワークであれば、当該異なるLANでの設定値を退避情報格納テーブルから設定情報格納テーブルへ移動させて、その設定値を利用(LANでの通信における利用、閲覧など)できるようにしているため、ユーザなどは設定項目を再設定する操作が不要になって、ユーザの操作負担が軽減される。
【0080】
第2の実施の形態
以下、本発明の第2の実施の形態に係る電子機器を含むネットワークシステムについて図面を参照しつつ説明する。尚、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。第2の実施の形態におけるMFP2においても、図6を参照しつつ説明したUPnPタスク、及び図7を参照しつつ説明したアドレス記憶処理が行われる。
【0081】
HDD24には、MFP2が異なるLANに接続された時に記憶内容をユーザなどの指示によって工場出荷値に戻す他ネットワーク接続時処理(図10参照)をMFP2に実行させるためのプログラムなど、各種プログラムが記憶されている。また、表示部26には、MFP2が異なるLANに接続されたと判断された場合に、図11に一例を示すような、その旨を報知するとともに設定項目の設定値を工場出荷値に戻すかどうかをユーザに問うための選択画面が表示される。ユーザは、この選択画面の"はい"26a、"いいえ"26bを操作部25を構成するタッチパネルを利用することによって選択する。つまり、操作部25が選択手段を構成する。
【0082】
第2の実施の形態におけるCPU21は、他ネットワーク接続時処理(図10参照)を実行する。この他ネットワーク接続時処理において、CPU21は、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続されたか否かを判断する(図10のS601からS615参照)(判断手段)。そして、異なるLANに接続されていると判断された場合、CPU21は、図11に一例を示す選択画面を表示部26に表示する制御を行う。CPU21は、ユーザによって"はい"26aがタッチされたか否かを操作部25からの信号に基づいて判定し、"はい"26aがユーザによってタッチされた場合、設定情報格納テーブルの全ての設定項目の設定値を工場出荷値に戻す。つまり、設定情報格納テーブルの全ての設定項目の設定値を消去する(禁止手段)。
【0083】
以下、電子機器に相当するMFP2による他ネットワーク接続時処理について図10を参照しつつ説明する。図10は、MFP2の他ネットワーク接続時処理における処理手順を示すフローチャートである。
【0084】
ステップS601において、CPU21は、変数Threの値を0にする。続いて、ステップS602において、CPU21は、ハードウエアの初期化などの起動処理を行う。
【0085】
ステップS603において、CPU21は、DHCPの使用又は不使用の何れであるかを判定する。DHCPの不使用と判定された場合には(S603:不使用)、ステップS607の処理へ移行する。一方、DHCPの使用と判定された場合には(S603:使用)、ステップS604の処理へ移行する。
【0086】
ステップS604において、DHCPクライアントとなるMFP2のCPU21は、DHCPサーバからインターフェース29を介してIPアドレスを取得し、ステップS605の処理へ移行する。
【0087】
ステップS605において、CPU21は、ステップS604で取得したIPアドレスが、前回取得したIPアドレス(設定情報格納テーブルに記憶されている自IPアドレス)と同じであるか否かを判定する。同じであると判定された場合には(S605:YES)、ステップS607の処理へ移行する。一方、同じでないと判定された場合には(S605:NO)、LAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続された可能性があると考えられ、ステップS606の処理へ移行する。そして、ステップS606において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS607の処理へ移行する。
【0088】
ステップS607において、CPU21は、設定情報格納テーブル(図8参照)に第1アクセスIPアドレスが有るかどうかを判定する。第1アクセスIPアドレスがないと判定された場合には(S607:NO)、ステップS615の処理へ移行する。一方、第1アクセスIPアドレスが有ると判定された場合には(S607:YES)、ステップS608の処理へ移行する。
【0089】
ステップS608において、CPU21は、第1アクセスIPアドレスの端末装置がMFP2が現在接続されているLAN上にあるかどうかを確認するために、pingコマンドを実行し、ステップS609の処理へ移行する。
【0090】
ステップS609において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答があったと判定された場合には(S609:YES)、ステップS611の処理へ移行する。一方、応答がなかったと判定された場合には(S609:NO)、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続された可能性があると考えられ、ステップS610の処理へ移行する。そして、ステップS610において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS611の処理へ移行する。
【0091】
ステップS611において、CPU21は、設定情報格納テーブルに第2アクセスIPアドレスが有るかどうかを判定する。第2アクセスIPアドレスがないと判定された場合には(S611:NO)、ステップS615の処理へ移行する。一方、第2アクセスIPアドレスが有ると判定された場合には(S611:YES)、ステップS612の処理へ移行する。
【0092】
ステップS612において、CPU21は、第2アクセスIPアドレスの端末装置がMFP2が現在接続されているLAN上にあるかどうかを確認するために、pingコマンドを実行する。
【0093】
ステップS613において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答があったと判定された場合には(S613:YES)、ステップS615の処理へ移行する。一方、応答がなかったと判定された場合には(S613:NO)、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続された可能性があると考えられ、ステップS614の処理へ移行する。そして、ステップS614において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS615の処理へ移行する。
【0094】
ステップS615において、CPU21は、変数Threが2以上であるか否かを判定する。変数Threが2以上でないと判定された場合には(S615:NO)、LAN8に接続されている、つまり異なるLANに接続されていないと判断して、図6を参照しつつ説明したUPnPタスクを起動して(S620)、他ネットワーク接続時処理を終了する。一方、変数Threが2以上であると判定された場合には(S615:YES)、異なるLANに接続されたと判断して、ステップS616の処理へ移行する。
【0095】
ステップS616において、CPU21は、ユーザなどに、異なるLANに接続された旨を報知するとともに、設定項目(LANを利用した通信に必要となる設定値の設定項目、個人情報に関する設定値の設定項目など)の設定値を工場出荷値に戻すかどうかをユーザに問うための、図11に一例を示した選択画面を表示部26に表示する処理を行い、ステップS617の処理へ移行する。この表示部26に表示される選択画面で、ユーザなどは、工場出荷値に戻すことを希望する場合には、"はい"26aをタッチし、工場出荷値に戻すことを希望しない場合には、"いいえ"26bをタッチする。
【0096】
ステップS617において、CPU21は、操作部25からの信号に基づいてキー入力(タッチパネルへのタッチを含む。)があったか否かを判定する。キー入力がないと判定された場合には(S617:NO)、ステップS617の処理へ戻って、キー入力の監視を継続する。一方、キー入力があったと判定された場合には(S617:YES)、ステップS618の処理へ移行する。
【0097】
ステップS618において、CPU21は、ユーザによって"はい"26aがタッチされたか否かを判定する。"はい"26aがタッチされなかったと判定された場合には(S618:NO)、ユーザなどは設定値を工場出荷値に戻すことを希望していないので、そのままにして、図6を参照しつつ説明したUPnPタスクを起動して(S620)、他ネットワーク接続時処理を終了する。一方、"はい"26aがタッチされたと判定された場合には(S618:YES)、ステップS619の処理へ移行する。
【0098】
ステップS619において、CPU21は、設定情報格納テーブルの全ての設定項目の設定値を工場出荷値に戻して、図6を参照しつつ説明したUPnPタスクを起動して(S620)、他ネットワーク接続時処理を終了する。
【0099】
以上説明した第2の実施の形態では、MFP2が異なるLANに接続されたと判断された場合に、ユーザなどの選択によって、設定項目の設定値を工場出荷値に戻されるので、その設定値を利用することによって生じる通信などに関する不具合が生じることを回避することができる。また、設定項目の設定値を工場出荷値に戻すかを選択可能であるため、必要な場合(例えば、異なるネットワークに接続されたとユーザが確認した場合)にだけ記憶内容を工場出荷値に戻すことが可能になる。
【0100】
第3の実施の形態
以下、本発明の第3の実施の形態に係る電子機器を含むネットワークシステムについて図面を参照しつつ説明する。尚、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。第3の実施の形態におけるMFP2においても、図6を参照しつつ説明したUPnPタスク、及び図7を参照しつつ説明したアドレス記憶処理が行われる。
【0101】
HDD24には、MFP2が異なるLANに接続された時にその旨とネットワークを利用した通信に必要となる設定項目を報知する他ネットワーク接続時処理(図12参照)をMFP2に実行させるためのプログラムなど、各種プログラムが記憶されている。また、表示部26には、MFP2が異なるLANに接続されたと判断された場合に、図13に一例を示すような、その旨を報知するとともにネットワークを利用した通信に必要となる設定項目(本実施の形態では、IPアドレス、メールアドレス、DNSサーバアドレス)の再入力を促すための報知画面がCPU21の制御により表示される。つまり、表示部26は、CPU21とともに報知手段を構成する。
【0102】
第3の実施の形態におけるCPU21は、他ネットワーク接続時処理(図12参照)を実行する。この他ネットワーク接続時処理において、CPU21は、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続されたか否かを判断する(図12のS701からS715参照)(判断手段)。そして、異なるネットワークに接続されていると判断された場合、CPU21は、図11に一例を示す報知画面を表示部26に表示する制御を行う。
【0103】
以下、電子機器に相当するMFP2による他ネットワーク接続時処理について図12を参照しつつ説明する。図12は、MFP2の他ネットワーク接続時処理における処理手順を示すフローチャートである。
【0104】
ステップS701において、CPU21は、変数Threの値を0にする。続いて、ステップS702において、CPU21は、ハードウエアの初期化などの起動処理を行う。
【0105】
ステップS703において、CPU21は、DHCPの使用又は不使用の何れであるかを判定する。DHCPの不使用と判定された場合には(S703:不使用)、ステップS707の処理へ移行する。一方、DHCPの使用と判定された場合には(S703:使用)、ステップS704の処理へ移行する。
【0106】
ステップS704において、DHCPクライアントとなるMFP2のCPU21は、DHCPサーバからインターフェース29を介してIPアドレスを取得し、ステップS705の処理へ移行する。
【0107】
ステップS705において、CPU21は、ステップS704で取得したIPアドレスが、前回取得したIPアドレス(設定情報格納テーブルに記憶されている自IPアドレス)と同じであるか否かを判定する。同じであると判定された場合には(S705:YES)、ステップS707の処理へ移行する。一方、同じでないと判定された場合には(S705:NO)、LAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続された可能性があると考えられ、ステップS706の処理へ移行する。そして、ステップS706において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS707の処理へ移行する。
【0108】
ステップS707において、CPU21は、設定情報格納テーブル(図8参照)に第1アクセスIPアドレスが有るかどうかを判定する。第1アクセスIPアドレスがないと判定された場合には(S707:NO)、ステップS715の処理へ移行する。一方、第1アクセスIPアドレスが有ると判定された場合には(S707:YES)、ステップS708の処理へ移行する。
【0109】
ステップS708において、CPU21は、第1アクセスIPアドレスの端末装置がMFP2が現在接続されているLAN上にあるかどうかを確認するために、pingコマンドを実行し、ステップS709の処理へ移行する。
【0110】
ステップS709において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答があったと判定された場合には(S709:YES)、ステップS711の処理へ移行する。一方、応答がなかったと判定された場合には(S709:NO)、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続された可能性があると考えられ、ステップS710の処理へ移行する。そして、ステップS710において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS711の処理へ移行する。
【0111】
ステップS711において、CPU21は、設定情報格納テーブルに第2アクセスIPアドレスが有るかどうかを判定する。第2アクセスIPアドレスがないと判定された場合には(S711:NO)、ステップS715の処理へ移行する。一方、第2アクセスIPアドレスが有ると判定された場合には(S711:YES)、ステップS712の処理へ移行する。
【0112】
ステップS712において、CPU21は、第2アクセスIPアドレスの端末装置がMFP2が現在接続されているLAN上にあるかどうかを確認するために、pingコマンドを実行する。
【0113】
ステップS713において、CPU21は、インターフェース29を介してpingコマンドに対する応答があったか否かを判定する。応答があったと判定された場合には(S713:YES)、ステップS715の処理へ移行する。一方、応答がなかったと判定された場合には(S713:NO)、MFP2がLAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続された可能性があると考えられ、ステップS714の処理へ移行する。そして、ステップS714において、CPU21は、変数Threの値に1を加算し(Thre=Thre+1)、ステップS715の処理へ移行する。
【0114】
ステップS715において、CPU21は、変数Threが2以上であるか否かを判定する。変数Threが2以上でないと判定された場合には(S715:NO)、LAN8に接続されている、つまり異なるLANに接続されていないと判断して、図6を参照しつつ説明したUPnPタスクを起動して(S719)、他ネットワーク接続時処理を終了する。一方、変数Threが2以上であると判定された場合には(S715:YES)、異なるLANに接続されたと判断して、ステップS716の処理へ移行する。
【0115】
ステップS716において、CPU21は、ユーザなどに、LAN8以外のLAN(異なるLAN)に接続された旨を報知するとともに、ネットワークを利用した通信に必要な設定項目の再入力を促すための(或いは、新たなネットワークに設定値が流出する恐れがあるので、必要に応じて消去することを促すための)、図13に一例を示した報知画面を表示部26に表示する処理を行う。そして、ステップS717の処理へ移行する。
【0116】
ステップS717において、CPU21は、操作部25からの信号に基づいてキー入力(タッチパネルへのタッチを含む。)があったか否かを判定する。キー入力がないと判定された場合には(S717:NO)、ステップS717の処理へ戻って、キー入力の監視を継続する。一方、キー入力があったと判定された場合には(S717:YES)、ステップS718の処理へ移行する。尚、ステップS717で判定されるキー入力は、再入力を促された設定項目の設定値に関するキー入力に限らず、例えば、プリント枚数に関するキー入力など、あらゆる操作に関するキー入力である。
【0117】
ステップS718において、CPU21は、ユーザによるキー入力の後、ステップS716で表示部26に表示した報知画面を表示部26から消す処理を行い、図6を参照しつつ説明したUPnPタスクを起動して(S719)、他ネットワーク接続時処理を終了する。
【0118】
以上説明した第3の実施の形態では、MFP2が異なるLANに接続されたときに、その旨を報知するとともに、LANを利用した通信に必要となる設定項目の再入力を促すための報知画面が表示されるため、MFP2のユーザなどは、MFP2が異なるLANに接続されたことを知ることができるとともに、再入力の必要な設定項目(或いは、ネットワークに設定値が流出する恐れがあること)も知ることが可能になる。この結果、LANを利用した通信に必要となる設定項目の設定値の消去や変更を忘れることがなくなり、それらがMFP2によって記憶され続けることによる不具合を解消することができる。
【0119】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上記第1、第2、及び第3の実施の形態においては、変数Threが2以上の場合に異なるLANに接続されたと判断している場合であるが、変数Threが1以上、或いは、3の場合に異なるLANに接続されたと判断するようにしてもよい。また、上記第1の実施の形態においては、変数Threが2以上の場合に以前接続されていたことがあるLANに再接続されたと判断している場合であるが、変数Threが1以上、或いは、3の場合に以前接続されたことがあるLANに再接続されたと判断するようにしてもよい。
【0120】
また、上記第1の実施の形態では、異なるLANに接続されたと判断された場合に設定情報格納テーブルの設定項目のうち退避フラグが1の設定項目の設定値を退避情報格納テーブルに移動させて、退避フラグが1の設定項目の設定値の利用を禁止している場合であるが、異なるLANに接続されたと判断された場合に設定情報格納テーブルの設定項目のうち退避フラグが1の設定項目の設定値を消去するように構成してもよい。
【0121】
さらに、LAN8に流れるパケットを監視し、パケットの夫々に含まれるアドレスを得て、その得た複数のアドレスのうち一定数以上のアドレスが前回の監視時に得た複数のアドレスに含まれていなかった場合に、異なるLANに接続されたと判断する方法など、異なるLANに接続されたかどうかの判断方法は、特に、実施の形態に挙げたものに限らない。
【0122】
さらに、上述した第1、第2、第3の実施の形態で他ネットワーク接続時処理をMFP2に実行させるためのプログラムを、コンピュータが読み取り可能なCD−ROMなどに記録するようにしてもよい。
【0123】
【発明の効果】
請求項1、請求項2、請求項12によると、以前に接続されていたネットワークと同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、電子機器或いはコンピュータが記憶している記憶内容の利用が禁止されるので、他のネットワークに接続された場合に以前に接続されていたネットワークでの記憶内容の使用を回避することが可能になる。
【0124】
請求項3によると、同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合に個人情報に関する記憶内容の利用が禁止されるため、他人に知られれば困るような個人情報を他人から守ることが可能になる。
【0125】
請求項4によると、同じネットワークに接続されなかったと判断された場合ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容の利用が禁止されるため、以前に接続されていたネットワークにおいて使用されていた内容が利用されることがなくなって、通信に関する不具合が生じることを回避することができる。
【0126】
請求項5によると、電子機器自身が記憶している記憶内容を消去するので、その記憶内容が利用されることがなくなる。
【0127】
請求項6によると、電子機器が記憶している記憶内容を消去するかを選択可能であるため、必要な場合にだけ記憶内容を消去することが可能になる。
【0128】
請求項7によると、以前に接続されていたネットワークに接続された場合には利用を禁止されていた記憶内容の利用を可能にするため、再度ユーザなどが記憶内容を設定などする操作が不要になり、ユーザなどの操作負担が軽減される。
【0129】
請求項8によると、ネットワークに接続した際に、ネットワークに接続された端末に対してネットワークに参加した旨の通知を行い、当該通知を受けた端末からの要求に応じて記憶内容の利用を行う電子機器であるため、ネットワークに接続された端末から要求に応じて容易、かつ、頻繁に記憶内容の利用が行われることが想定されるが、以前とは異なる他のネットワークに接続された場合は、その記憶内容の利用が禁止されるので、以前に接続されていたネットワークでの記憶内容を使用することによる不具合を良好に防止することができる。
【0130】
請求項9、請求項13によると、以前に接続されていたネットワークと同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、その旨が表示されるので、電子機器或いはコンピュータが記憶している内容の消去や変更を忘れることがなくなり、記憶内容が電子機器内に残ることの不具合を解消することが可能になる。
【0131】
請求項10によると、同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容が報知されるので、電子機器のユーザなどはネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容を入力することなどを忘れることがなくなり、通信に関する不具合が生じることを回避することが可能になる。
【0132】
請求項11、請求項14によると、以前に通信を行った端末装置の設定値に相当する端末装置が、現在接続されているネットワークに接続された複数の端末装置の中に所定数以上存在すると確認された場合に、以前に通信を行った端末装置に関する設定値を回復させ、その設定値によってそのネットワークにおける通信利用を可能にするので、電子機器のユーザなどは設定項目を再設定する操作が不要になり、ユーザの操作負担が軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態における電子機器を含んだネットワークシステムの一例を示すシステム構成図である。
【図2】 図1のMFPの装置構成を示す装置構成図である。
【図3】 第1の実施の形態においてMFPが行う他ネットワーク接続時処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】 第1の実施の形態においてMFPが行う他ネットワーク接続時処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】 第1の実施の形態においてMFPが行う他ネットワーク接続時処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】 第1の実施の形態においてMFPが行うUPnPタスクの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】 第1の実施の形態においてMFPが行うアドレス記憶処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 図2のMFPに記憶されている設定情報格納テーブルの一例を示す図である。
【図9】 図2のMFPに記憶されている退避情報格納テーブルの一例を示す図である。
【図10】 第2の実施の形態においてMFPが行う他ネットワーク接続時処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 図2のMFP2の表示部に表示される選択画面の一例を示す図である。
【図12】 第3の実施の形態においてMFPが行う他ネットワーク接続時処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】 図2のMFP2の表示部に表示される報知画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ネットワークシステム
2 MFP
3、5 パーソナルコンピュータ
4 電話機
6 スキャナ
7 ルータ
8 LAN
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 HDD
25 操作部
26 表示部
27 スキャナ部
28 印字部
29 インターフェース
Claims (14)
- ネットワークに接続される電子機器において、
自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、
前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、電子機器自身が記憶している記憶内容の利用を禁止する禁止手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記存在確認手段は、ネットワーク上に流れるパケットに含まれる設定値としてのアドレスのうちに、前記記憶手段に記憶された端末装置の設定値としてのアドレスがあるかを確認することを特徴とする請求項 1 に記載の電子機器。
- 前記禁止手段は、前記電子機器自身が記憶している記憶内容のうち個人情報に関する記憶内容の利用を禁止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
- 前記禁止手段は、前記電子機器自身が記憶している記憶内容のうち前記ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容の利用を禁止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
- 前記禁止手段は、電子機器自身が記憶している記憶内容を消去することにより記憶内容の利用を禁止することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記電子機器自身が記憶している記憶内容を消去するか否かを選択する選択手段をさらに備え、
前記禁止手段は、前記選択手段により前記記憶内容を消去することが選択された場合に、前記電子機器自身が記憶している記憶内容を消去することを特徴とする請求項5に記載の電子機器。 - 前記判断手段は、さらに、自己が以前に接続されていたネットワークに再度接続されたか否かを判断可能であり、
前記禁止手段は、前記判断手段により、以前に接続されていたネットワークに再度接続されたと判断された場合、前記記憶内容の利用の禁止を解除することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記電子機器は、前記ネットワークに接続した際に、当該ネットワークに接続される端末に対して、当該ネットワークに自己が参加した旨を通知し、また、当該通知を受けた端末からの要求に応じて前記記憶内容を利用することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
- ネットワークに接続される電子機器において、
自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、
前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、異なるネットワークに接続された旨を報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記報知手段は、さらに、前記ネットワークを利用した通信に必要となる記憶内容の項目を報知することを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
- ネットワークに接続される電子機器において、
自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に前記以前に通信を行った端末装置に関する設定値を回復させその設定値によってそのネットワークにおける通信利用を可能にする通信利用可能化手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。 - コンピュータを、
自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、
前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、電子機器自身が記憶している記憶内容の利用を禁止する禁止手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。 - コンピュータを、
自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に同じネットワークに接続されたと判断する判断手段と、
前記判断手段により同じネットワークに接続されたと判断されなかった場合、異なるネットワークに接続された旨を報知する報知手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。 - コンピュータを、
自己が以前に通信を行った端末装置の設定値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値を使用して、現在接続されているネットワーク上の複数の端末装置の中に前記記憶手段に記憶される端末装置の設定値に相当する端末装置が所定数以上存在するかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段により所定数以上の端末装置が存在すると確認された場合に前記以前に通信を行った端末装置に関する設定値を回復させその設定値によってそのネットワークにおける通信利用を可能にする通信利用可能化手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
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