JP3653798B2 - New modified silica gel - Google Patents
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- TZXKSRAQNIKPCV-UHFFFAOYSA-N CN(C)O[U](C)C Chemical compound CN(C)O[U](C)C TZXKSRAQNIKPCV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、クロマトグラフィー用充填剤、特に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用の充填剤として有用な変性シリカゲル、及び該変性シリカゲルを含んでなるクロマトグラフィー用充填剤、並びにこれを用いた生体試料(血清、尿等)中の各種成分の分析方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
HPLCは、生体試料中の各種成分(薬物、代謝物等)の分析手段として広く利用されている。しかしながら、血清等のタンパク質成分を多量に含有する生体試料中の薬物や代謝物等をHPLCを用いて定量する場合には、タンパク質のカラム充填剤への吸着等による弊害を除去するため、従来は除タンパク質処理等の前処理を必要とした。
【0003】
しかし、このような前処理操作は、多大の時間と労力を要し、且つ分析誤差及び再現性の悪さの原因となっている。そこで、除タンパク質処理を行うことなく、直接生体試料を分析するためのクロマトグラフィー用充填剤が種々開発されている。しかしながら、いずれの充填剤も一長一短があり満足できるものではない。
【0004】
それらのいくつかの例を以下に示す。
このような特性を有する充填剤の先駆けとしては、H.Yoshida,I.Morita and G.Tamai, Chem.Pharm.Bull.,30,3827(1982)やH.Yoshida,I.Morita,G.Tamai,T.Masujima,T.Tsuru,N.Takai and H.Imai, Chromatographia,19,466(1984).に記載のタンパク質 コート オクタデシルシリル(protein-coated ODS)充填剤がある。この充填剤はオクタデシルシリル基(ODS基)を有するシリカ表面を変性した血漿タンパク質でコートしたものであり、この充填剤を使用することにより、血清試料の直接注入による薬物の分析が可能であることが示されている。しかしながら、これら充填剤では、使用が長期にわたると、吸着させた変性血漿タンパク質が溶離してくる等の耐久性の面での問題点や高分離効率のカラムが得られない等の分離能の面での問題点を有している。
【0005】
これらの問題点を解決することを目的として、多孔性担体の内表面に疎水性基、外表面に親水性基を導入した充填剤、所謂、内面逆相(internal-surface reversed phase)充填剤が開発された。この充填剤を用いると、巨大分子である血清中のタンパク質(アルブミンやグロブリン)は充填剤の細孔内に入らず且つ親水性の外表面に吸着されることなくカラムを素通りし、しかも比較的小さな薬物等の分子は疎水性の内表面に吸着させて分離することが可能となる。このような内面逆相の充填剤としては、例えばI.H.Hagestam,T.C.Pinkerton, Anal.Chem.,57,1757(1985).や特開昭61-65159号公報等に掲載されているPinkertonカラムと呼ばれているものがある。これは、グリセリルプロピルシリル基を導入した多孔性シリカゲルを原料として、これにカルボニルジイミダゾールを介してオリゴペプチド(グリシル−フェニルアラニル−フェニルアラニン等)を結合させた後、タンパク質加水分解酵素であるカルボキシペプチダーゼAを作用させて外表面のフェニルアラニル側鎖を切断することにより得られる。即ち、充填剤の内表面には、疎水性リガンドであるグリシル−フェニルアラニル−フェニルアラニンを有し、外表面には、親水性リガンドであるグリシル−グリセリルプロピルシリル基を有する充填剤がそれである。しかしながら、この充填剤は、疎水性が低いため、親水性薬物や代謝物の分離には不向きである。また、外表面のグリシル残基のカルボキシル基の解離のために使用可能な移動相のpH範囲がpH6〜7.5と限定されるという問題点、更には製造に酵素反応を利用しているため、工程が複雑化し、且つ品質がばらつき易い等の問題点も有している。
【0006】
また、類似の原理で製造された充填剤として、特開平1ー123145号公報に記載のものがある。これは、アミノプロピルシリル基を導入した多孔性シリカを出発原料として、トリエチルアミン存在下、オクタノイルクロライドを反応させることによりアミド結合を介して疎水性基を導入し、次に、ポリミキシンアシラーゼにより外表面のアシル基を加水分解して、外表面にアミノ基を生成させ、これをグリシドールと反応させて外表面を親水性とすることにより得られる充填剤である。しかしながら、この充填剤も、製造に酵素反応を利用しているため、工程が複雑化し、且つ品質がばらつき易いという問題点がある。
【0007】
更にまた、類似の原理で製造された充填剤として、特開平5ー203636号公報記載のものがある。これは、グリセリルプロピルシリル基を導入した多孔性シリカゲルを原料とし、トリエチルアミン存在下、脂肪酸塩化物と反応させて、脂肪酸エステルからなる疎水性基を導入した後、リパーゼにより外表面のアシル基を加水分解する方法により得られる(内表面には疎水性の脂肪酸エステルが残り、外表面には、親水基であるグリセリルプロピルシリル基を有する充填剤)。しかしながら、この充填剤も製造に酵素反応を利用しているため、工程が複雑化し、且つ品質がばらつき易いという問題点がある。
【0008】
このような問題点を解決するために酵素の代わりにプラズマを用いて充填剤を製造することも試みられている(特公平4ー68244号公報、特公平4ー61809号公報等)。即ち、例えば疎水性基(ODS基等)を導入した多孔性シリカをプラズマ処理して、外表面のODS基を選択的に脱離させ、次に外表面にγ−グリシドキシプロピルシリル基を導入して、酸によりエポキシ環を開環させてグリセリルプロピルシリル基としてシリカ外表面に親水性のグリセリルプロピルシリル基、内表面に疎水性のODS基を導入した内面逆相の充填剤を製造する方法がそれである。しかしながら、このような製造方法も前記の酵素を用いた製造方法と同様に、工程が複雑化し、且つ品質がばらつき易いという問題点を依然として有している。
【0009】
また、プラズマの代わりに酸を用いて充填剤を製造する方法も試みられている(特開平2ー59415号公報等)。即ち、ODS基を導入した多孔性シリカを酸処理することにより、選択的に外表面のODS基を脱離させ、次にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いてシリカ外表面に親水性のグリセリルプロピルシリル基を導入するという方法である。この製法は、簡便であるという利点は有しているものの、依然として充填剤の品質がばらつき易いという問題点を有してい る。
【0010】
また、シリル化剤の反応性の差を利用した内面逆相充填剤の製造も試みられている(特開昭64ー16962号公報等)。即ち、シリカ細孔内への拡散速度に比べて、反応速度が大であるシリル化剤(例えば脱離基としてN-メチルアセトイミド基を持つ非常に反応性に富んだペルフルオロブチルエチレンジメチルシリル-N-メチルアセトイミド)を用いることにより細孔外表面だけを選択的にシリル化し、次に、オクタデシルジメチルシリルクロライドで内表面を修飾することにより外表面に親水性のペルフルオロブチルエチレンジメチルシリル基、内表面にODS基を有する充填剤を製造する方法である。しかし、この製法についても得られる充填剤の品質がばらつき易いという問題点が依然としてある。
【0011】
多孔性担体の内表面と外表面の反応性の差を利用した内面逆相充填剤の製造方法としては特開平3ー107759号公報記載のものもある。即ち、先ず多孔性シリカに緩和な条件(無触媒)でγ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランを反応させて実質的に外表面のみに修飾を行い、次いで、N,Nージイソプロピルエチルアミン(縮合触媒)存在下の強い反応条件で、フェニルトリメトキシシランを内表面に導入し、更に、これを酸で処理してエポキシ環を開環させ、外表面に親水性のグリセリルプロピルシリル基、内表面に疎水性のフェニル基を導入した内面逆相の充填剤を製造する方法がそれである。しかしながら、この方法に於ても、細孔の内外表面における反応性の差が少ないために反応条件設定が難しく、得られる充填剤の品質にばらつきが生じ易いという問題点がある。
【0012】
以上に述べた如く、内面逆相充填剤は、親水性基と疎水性基とを内表面及び外表面に別々に導入して製造される為、得られる充填剤の品質がばらつき、その結果これらの充填剤を用いても再現性の良いデータを得難いという問題点があっ た。
【0013】
そこで、多孔性担体の内表面及び外表面に親水性基相と疎水性基相が存在する混成機能相(mixed functional phase)充填剤が開発された。この種の充填剤では、タンパク質のような巨体分子は親水性基には吸着されずに素通りし、薬物等の比較的小さな分子は疎水性基に分離吸着されることになる。
【0014】
このような混成機能相充填剤としては、特開平4ー40366号公報記載のものがある。これは、多孔性シリカの内表面及び外表面に親水性のγ−グリシドキシプロピルシリル基を導入し、次に、疎水性のアルキル基(ブチル基、オクチル基等)やフェニル基を導入する。そして、グリシドキシ基を加水分解してジオール基を生成させた後、再度、グリシドキシ基を酸加水分解させながら、γ−グリシドキシプロピルシリル基を導入している。しかしながら、この方法に於ても、疎水基と親水基の導入量を調製することが困難であるという問題点はかなり改善されてきてはいるが、得られる充填剤の分離能等がよくないという問題点が残る。
【0015】
また、シリコンポリマーで被覆された多孔性担体に親水性基と疎水性基が導 入された混成機能相充填剤として特開平5ー72190号記載のものもある。これは、多孔性担体をSiH基を有するポリマーで被覆し、このポリマーのSiH基に二重結合を有する疎水性基(スチレン、1ーオクテン、1ーオクタデセン等)、及び親水性基(ポリオール)を反応させて製造する。しかしながら、この方法に於ても、製造時の操作が複雑であること、親水性基と疎水性基の導入量を調製するのが困難であること、且つ、多孔性担体のSiH基を有するポリマーでの被覆率を上げるのが困難なため得られる充填剤の塩基性物質の分離等がよくないこと等の問題点が ある。
【0016】
一方、多孔性単体を、親水性基としての機能と疎水性基としての機能という異なった二つの機能を併せ持つアルキルシリル基で修飾した充填剤、即ち、二村等によりBinary-Layered Phase充填剤と呼ぶことが提案されている充填剤がある〔第36回液体クロマトグラフィー研究会講演要旨集p.68(1993).〕。この種の充填剤は、タンパク質等の巨大分子は、親水性部分には吸着されず素通りし、薬物等の比較的小さな分子は、疎水性部分に吸着され分離されるという機能を有するものである。このような充填剤としては例えば特開昭64ー16961号公報記載の充填剤がある。即ち、多孔性担体にリービング原子団としてN-メチルアセタミド基等を有するシリル化剤を用いて、グリセリルプロピルジメチルシランのジオールをケタール型に修飾した官能基を導入した充填剤を得ている。しかし、この充填剤の性能は、上記公開公報中に記載された如く特開昭64ー16962号公報記載の親水性基と疎水性基を別々に導入した充填剤(二区域逆相充填剤)より劣るというものであった。
【0017】
また、多孔性シリカの内表面及び外表面に、親水性基としての機能と疎水性基としての機能と異なった二つの機能を併せ持つ基を導入し、且つその親水性基としての機能を有する部分がジオールの形になっている充填剤として、特開平2ー45758号公報記載の充填剤がある。これは、例えばシリカゲルに5、6-エポキシヘキシルシリル基等を導入した後、酸処理することにより得られる、5、6-ジヒドロキシヘキシルシリル基で修飾した充填剤である。また、Y.Sudoらにより、従来から使われていたγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのプロピル部分をブチル、メチルブチル、ヘキシルに変えたものを合成し、これを用いてγ−グリシドキシアルキル基を多孔性シリカに導入した後、酸でエポキシ環を開環することにより得られる充填剤も報告されている(Y.Sudo,M.Akiba,T.Sakaki and Y.Takahata,J.Liq.Chromatogr.17,1743(1994))。これらの充填剤は疎水性基と親水性基の導入量の調整が簡単であるという利点はあるが、親水性薬物の分析に於て、薬物のピークの分離か良好でないという問題点を有している。
【0018】
【発明の目的】
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、製造が容易でしかも分離能、再現性及び耐久性がすぐれた、生体試料(血清、尿等)中の各種成分の分析に用いられるカラムクロマト用充填剤として有用な変性シリカゲルと、該変性シリカゲルを含んでなるクロマトグラフィー用充填剤及びこれを用いた生体試料中の成分の分析方法並びに該充填剤を含んでなるクロマトグラフィー用カラムを提供することを目的とする。
【0019】
【発明の構成】
本発明は、(1)シリカゲルの表面のシラノール基の水素原子の一部又は全部が、ケイ素原子を介して、一般式[1]
【0020】
【化3】
【0021】
[式中、nは3以上の整数を表し、R1及びR2は何れか一方が水素原子で、他方は−(CH2)mOH(式中、mは2以上の整数を表す。)を表す。]で示される基で置換された変性シリカゲルの発明である。
【0022】
また、(2)本発明は、シリカゲルの表面のシラノール基の水素原子の一部が、ケイ素原子を介して、一般式[1]
【0023】
【化4】
【0024】
[式中、nは3以上の整数を表し、R1及びR2は何れか一方が水素原子で、他方は−(CH2)mOH(式中、mは2以上の整数を表す。)を表す。]で示される基で置換され、残りの一部又は全部が、ケイ素原子を介して、アルキル基又は置換基を有するアルキル基で置換された変性シリカゲルの発明である。
【0025】
更に、本発明は、(3)上記(1)又は(2)に記載の変性シリカゲルを含んでなるクロマトグラフィー用充填剤の発明である。
【0026】
更にまた、本発明は、(4)上記(3)に記載のクロマトグラフィー用充填剤を用いる生体試料中の成分の分析方法の発明である。
【0027】
また、本発明は、(5)上記(3)に記載のクロマトグラフィー用充填剤を用いる成分分析用生体試料の前処理方法の発明である。
【0028】
更に、本発明は、(6)上記(3)に記載のクロマトグラフィー用充填剤を充填してなるクロマトグラフィー用カラムの発明である。
【0029】
即ち、本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、シリカゲルの表面(内表面及び外表面)のシラノール基の水素原子の一部又は全部を、ケイ素原子を介して、本発明に係る上記一般式[1]で示される基で置換させる、又はシリカゲルの表面(内表面及び外表面)のシラノール基の水素原子の一部をケイ素原子を介して、本発明に係る上記一般式[1]で示される基で置換させ、残りの一部又は全部を置換基を有していてもよいアルキル基で置換させることにより、生体試料(血清、尿等)中のタンパク質と薬物との分離能が高く、且つ、薬物間の分離能も高いクロマトグラフィー用充填剤として有用な変性シリカゲルが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0030】
本発明の変性シリカゲルの原料として用いられるシリカゲルは、最終的に得られる本発明の変性シリカゲルのクロマトグラフィー用充填剤としての機能に影響を与えるものでなければ特に限定されないが、例えば粒子径2〜50μm、比表面積300〜800m2/g、細孔径50〜100オングストロームの球形、或は破砕形のシリカゲルが好ましく挙げられる。
【0031】
本発明の変性シリカゲルに於て、ケイ素原子を介して導入される一般式[1]
【0032】
【化5】
【0033】
で示される基のR1及びR2は、何れか一方が水素原子で、他方は−(CH2)mOHを表わす。ここで、mは2以上の整数を表し、好ましくは2〜15の整数を表す。また、上記一般式[1]に於て、nは3以上の整数を表し、好ましくは3〜5の整数を表す。
【0034】
本発明の変性シリカゲルに於て、ケイ素原子を介して導入される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基が挙げられ、(直鎖状、分枝状の何れでも可。)、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の低級アルキル基が挙げられる。置換基としては例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基等の芳香族の基が好ましく挙げられる。
また、導入される置換基を有していてもよいアルキル基は、1種類に限定されることなく複数種の基が導入されていてもよい。
【0035】
本発明の変性シリカゲルの製法は、特に限定されるものではないが、例えば、下記のような製法が挙げられる。
【0036】
・製法1
先ず、上述した如きシリカゲルと一般式[2]
【0037】
【化6】
【0038】
[式中、R3、R4、R5は夫々独立して炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、R3、R4、R5の少なくとも1つはアルコキシ基である。また、nは3以上の整数を表す。]で示されるシランカップリング剤とを酸性又は塩基性触媒存在下で反応させる。
【0039】
次いで、得られた変性シリカゲルを酸性又は塩基性触媒存在下で炭素数2以上のジオール化合物と反応させれば、シリカゲルの内表面及び外表面のシラノール基の水素原子の一部又は全部が、ケイ素原子を介して一般式[1]で示される基で置換された本発明の変性シリカゲルが得られる。
【0040】
これを更に、アルキル基を有するシランカップリング剤と反応させ、然る後、一般式[1]で示される基の水酸基に結合したアルキルシリル基を酸で加水分解させれば、シリカゲルの内表面及び外表面のシラノール基の水素原子の一部がケイ素原子を介して本発明に係る一般式[1]で示される基で置換され、残りの一部又は全部がアルキル基で置換された本発明の変性シリカゲルが得られる。
【0041】
シラノール基の水素原子の一部が、ケイ素原子を介して、一般式[1]で示される基で置換され、残りの一部又は全部がアルキル基で置換された変性シリカゲルは、また、下記の方法でも製造することができる。
【0042】
・製法2
即ち、先ず、上述した如きシリカゲルとアルキル基を有するシランカップリング剤とを反応させる。
【0043】
次いで、得られた変性シリカゲルに酸性又は塩基性触媒存在下、一般式[2]
【0044】
【化7】
【0045】
[式中、R3、R4、R5及びnは前記と同じ。]で示されるシランカップリング剤を反応させる。
【0046】
得られた変性シリカゲルを酸性又は塩基性触媒存在下に炭素数2以上のジオール化合物と反応させれば目的の変性シリカゲルを得ることができる。
【0047】
これら製造方法に於て用いられる試薬類についてさらに詳細に説明すると下記の通りである。
【0048】
上記製法1及び製法2で用いられる一般式[2]で示されるシランカップリング剤の具体例としては、例えばグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ジエトキシグリシドキシプロピルメチルシラン、ジメチルグリシドキシプロピルエトキシシラン等の市販品が挙げられるが、市販されていないものについては、例えばY.Sudo, M.Akiba,T.Sakaki and Y.Takahata, J.Liq.Chromatogr.17,1743(1994)等に記載の方法により容易に得ることができる。
【0049】
即ち、例えば一般式[3]
【0050】
【化8】
【0051】
[式中、nは3以上の整数を示す。]で示されるアルコールとエピクロロヒドリンとを例えば濃硫酸、三フッ化ホウ素エーテラート等の酸性触媒存在下で縮合させ、一般式[4]
【0052】
【化9】
【0053】
[式中、nは前記と同じ。]で示される化合物とする。
【0054】
次いで、一般式[4]で示される化合物を水酸化ナトリウムで処理し、一般式[5]
【0055】
【化10】
【0056】
[式中、nは前記と同じ。]で示されるエポキシ体とする。
このエポキシ体と一般式[6]
【0057】
【化11】
【0058】
[式中、R3、R4及びR5は前記と同じ。]で示されるシラン化合物とを塩化白金酸等を触媒として縮合させることにより容易に一般式[2]で示されるシランカップリング剤を得ることができる。
【0059】
シリカゲルと一般式[2]で示されるシランカップリング剤との反応は、一般には日本分析化学会関東支部編、“高速液体クロマトグラフィーハンドブック”丸善、東京(1985)p.195記載の様に無水の溶媒中で行われる。シランカップリング剤の導入量は使用するシランカップリング剤の種類や、反応条件等より任意に変えることが可能である。
【0060】
この際に用いられる塩基性触媒としては、ピリジン、トリエチルアミン等が挙げられ、また、酸性触媒としては、p-トルエンスルホン酸、三フッ化ほう素エーテラート等が挙げられる。
【0061】
反応溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン等が好ましいものとして挙げられる。反応温度は通常室温から200℃が好ましい範囲である。
【0062】
また、製法1及びは製法2に於て用いられる炭素数2以上のジオール化合物としては、具体的にはエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、トリデカンジオール、テトラデカンジオール、ペンタデカンジオール等が挙げられる。
【0063】
また、該ジオールを反応させる際に使用される酸性触媒としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、三フッ化ほう素エーテラート等のルイス酸が挙げられ、また、塩基性触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、炭酸カリウム等が挙げられる。
【0064】
尚、村橋俊一、“新実験化学講座14(I)”日本化学会編、丸善、東京(1977)p.582に記載されているようにオキシラン(エポキシ)化合物とアルコールを酸性又は塩基性触媒の存在下反応させて、β-ヒドロキシエーテルを製造することは、この技術分野においてよく知られている。また、非対称オキシランでは、酸性と塩基性条件とで環の開環方向が異なってくるので、酸性触媒を用いることにより、本発明に係る一般式[1]で示される基のR1に置換基、R2に水素原子を導入することができ、一方、塩基性触媒を用いることにより、本発明に係る一般式[1]のR1に水素原子、R2に置換基を導入することができる(下記式1参照。)。
【0065】
【式1】
【0066】
変性シリカゲルとジオールとの反応は、無溶媒で行なってもよいが、適当な溶媒を使用して行なってもよい。この際に用いられる好適な溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2ージクロロエタン、1,1,1ートリクロロエタン、N,Nージメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。また、この際の反応温度は通常室温から200℃の範囲から適宜選択される。この様にして容易にシリカゲルの内表面及び外表面のシラノール基の水素原子の一部又は全部が、ケイ素原子を介して、一般式[1]で示される基で置換された本発明の変性シリカゲルを製造することができる。
【0067】
また、製法1及び製法2で用いられるアルキル基を有するシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、一般式[7]
【0068】
【化12】
【0069】
[式中、R6、R7、R8は夫々独立して炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。但し、R6、R7、R8の少なくとも1つはアルコキシ基又はハロゲン原子である。R9は炭素数1〜6のアルキル基を表し、また、置換基として芳香族基が置換していてもよい。]で示されるシランカップリング剤等が挙げられる。
【0070】
尚、一般式[7]で示されるシランカップリング剤の具体例としては、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルーn-プロポキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリーn-プロポキシシラン、トリエチルクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジエチルジエトキシシラン、エチルジメチルクロロシラン、エチルメチルジクロロシラン、エチルトリクロロシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、トリーn-プロピルクロロシラン、ジーn-プロピルジクロロシラン、n-プロピルジメチルクロロシラン、メチルーn-プロピルジクロロシラン、n-プロピルトリクロロシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、トリイソプロピルクロロシラン、ジイソプロピルジクロロシラン、イソプロピルジメチルクロロシラン、メチルイソプロピルジクロロシラン、トリーn-ブチルクロロシラン、ジーn-ブチルメチルクロロシラン、ジーn-ブチルジクロロシラン、n-ブチルジメチルクロロシラン、n-ブチルメチルジクロロシラン、n-ブチルトリクロロシラン、iーブチルトリクロロシラン、i-ブチルトリメトキシシラン、ジーt-ブチルメチルクロロシラン、ジーt-ブチルジクロロシラン、t-ブチルジメチルクロロシラン、t-ブチルトリクロロシラン、ペンチルトリクロロシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルメチルジクロロシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ベンジルトリクロロシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン、βーフェネチルトリクロロシラン、メチルーβーフェネチルジクロロシラン等が挙げられる。
【0071】
アルキル基を有するシランカップリング剤との反応は、一般には無水条件下で実施されるが、少量の水を加えるのは任意である。また、この反応に使用される好適な反応溶媒の例としてはベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。また、反応温度としては通常室温から200℃の範囲である。尚、シリカゲルに一般式[1]で示される基を導入した後に、アルキル基を有するシランカップリング剤を反応させると、一般式[1]で示される基の水酸基もアルキルシリル化されるので、この水酸基に結合したアルキルシリル基を、例えばアセトニトリル、メタノール、エタノール等を含む酸の水溶液で処理する等により除去する必要がある。この処理に用いられる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、過塩素酸、燐酸、p-トルエンスルホン酸等が挙げられ、反応温度は通常室温から200℃の範囲である。この様にして容易にシリカゲルの内表面及び外表面のシラノール基の水素原子の一部が本発明に係る一般式[1]で示される基で置換され、残りの一部又は全部がアルキル基で置換された変性シリカゲルを製造することができる。
【0072】
本発明の変性シリカゲルに於て、シラノール基の水素原子にケイ素原子を介して前記一般式[1]で示される基あるいは置換されていてもよいアルキル基が導入される態様としては、例えば下記式2〜式5に示される態様等が挙げられる。これらは、使用するシランカップリング剤の種類や反応条件等により左右され る。
【0073】
【式2】
【0074】
【式3】
【0075】
【式4】
【0076】
【式5】
【0077】
尚、Zは前記一般式[1]又は置換されていてもよいアルキル基を示す。
本発明のクロマトグラフィー用充填剤は、上述した如き本発明の変性シリカゲルを含んでなることを特徴とする。
【0078】
本発明の変性シリカゲルを含んでなる充填剤は一般の逆相カラム充填剤と同様に用いることができるが、特にタンパク質成分を多量に含有する生体試料中の成分の分析及び濃縮に有効である。
【0079】
本発明のクロマトグラフィー用カラムは上記本発明のクロマトグラフィー用充填剤を充填してなることを特徴とする。
【0080】
本発明のクロマトグラフィー用カラムは、例えば、内径(φ)1〜10mm、好ましくは2〜6mm、長さ10〜500mm、好ましくは10〜300mmのステンレス製のカラムに本発明の変性シリカゲルをスラリー法等、常法に従って充填することにより得られる。
【0081】
本発明のクロマトグラフィー用充填剤を用いて生体試料中の成分を分析する際の移動相としては、タンパク質が変性しない溶媒、好ましくは有機溶媒含有量が30%以下のアセトニトリル、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、エタノール等や水溶媒等が好ましく挙げられ、特に好ましいものとしてはアセトニトリルと水との混合溶媒又は水が挙げられる。また、移動相には、有機溶媒や水以外に必要に応じて例えばリン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等、通常この分野で用いられる緩衝剤が入っていても良い。また、グラジエント操作を行うことにより有機溶媒の濃度を順次変えることも任意である。
また、移動相のpHは目的物質を分析し得る範囲であれば特に限定されないが、カラムライフを考慮するとpH2〜7.5が好ましい範囲として挙げられる。
【0082】
本発明の充填剤を用いた分析方法に於て、溶出時の流速は、通常、0.1〜5ml/min、好ましくは0.5〜2ml/minの範囲から適宜選択される。カラム温度は、通常、0〜60℃、好ましくは20〜50℃の範囲から適宜選択される。
【0083】
上記した如き条件下で分析を行うことにより、タンパク質成分を大量に含有する生体試料中の薬物等(例えば、フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトイン、リドカイン、プリミドン、イミプラミン、インドメタシン、クロラムフェニコール、トリメトプリム、ニトラゼパム、フロセミド、エテンザミド、サリチルアミド、イブプロフェン、トルブタミド、アセトアミノフェン等)の成分を除タンパク質処理することなく容易に且つ簡便に分析することが可能となる。即ち、シリカゲルに本発明に係る一般式[1]で示される置換基を導入することにより、タンパク質等の巨大分子は、本発明に係る一般式[1]で示される基中の末端水酸基及びエーテル部分構造によって、変性することなく素通りし、そのままカラム外に排出される。一方、比較的分子の小さい化合物(薬物等)は、本発明に係る一般式[1]で示される基、又は本発明に係る一般式[1]で示される基とアルキル基によって、疎水性の差に従い、分離溶出される。尚、この際、本発明に係る一般式[1]で示される基とアルキル基とが共に導入された本発明の変性シリカゲルを含んでなる充填剤を用いた場合の方が薬物等の分離能が高い。
【0084】
本発明の変性シリカゲルを含んでなる充填剤は、また、タンパク質が変性せずに素通りし、薬物等の低分子化合物は保持されるということを利用して、除タンパク質用前処理カラム充填剤としても、用いることが出来る。
【0085】
即ち、本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムに生体試料を通すことにより、生体試料中の薬物等の微量成分を濃縮すると共に、タンパク質成分をカラム外に排除する。次に、本発明のカラム内で濃縮された薬物等の微量成分を一般の逆相カラム(分析用カラム)に導き分析を行うのである。この時カラムスイッチング法として知られている移動相の流路を高圧六方バルブ等を用いて自動的に切り換える手法等を用いることも任意である。
【0086】
以上のように本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムを除タンパク質用前処理カラムとし、一般の逆相系カラムを分析用カラムとしてこれらを組合せて用いることにより、生体試料中等の濃度の低い薬物等を高感度に分析することができる。勿論、本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムをそのまま分析用カラムとして用いても良いことは言うまでもない。
【0087】
次に本発明を実施例及び参考例によって具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0088】
【実施例】
参考例1 3ーグリシドキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
細孔径約80オングストローム、平均粒子径 5μmの球形シリカゲル 20gにトルエン 400mlを加え、共沸により水を除いた後、水 0.82ml、3ーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン 19.67g及びトリエチルアミン 6mlを加えて8時間還流させた。冷却後、得られたシリカゲルを濾取し、トルエン 400ml、メタノール 400ml、水 1000ml、アセトン 400ml及びメタノール 400mlの順で洗浄した後、真空乾燥機にて85℃で乾燥し、3ーグリシドキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 25.8gを得た。
【0089】
参考例2 2,3-ジヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例1で得られた変性シリカゲル 4gに0.7%過塩素酸水溶液 180ml及びアセトニトリル 20mlを加え、6時間還流させた。冷却後、得られたシリカゲルを濾取し、メタノール 200ml、水 500ml、アセトン 200ml及びメタノール 200mlの順で洗浄した後、真空乾燥機にて85℃で乾燥し、2,3-ジヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 2.7gを得た。
【0090】
参考例3 5,6ージヒドロキシヘキシルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
細孔径約80オングストローム、平均粒子径 5μmの球形シリカゲル 7.5g、トルエン 150ml、水 0.46ml、5,6ーエポキシヘキシルトリメトキシシラン 6.9g、 トリエチルアミン 2.25mlを用いて参考例1と同様に処理を行って5,6-エポキシヘキシルシリル基を有するシリカゲル 9.6gを得た。このシリカゲル 8.0g、0.7%過塩素酸水溶液 360.45ml及びアセトニトリル 40.05mlを用いて参考例2と同様に処理を行って5,6-ジヒドロキシヘキシルシリル基を有するシリカゲル 7.9gを得た。
【0091】
実施例1 2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例1で得られた変性シリカゲル 3.5gにクロロホルム 5ml、エチレングリコール 4.34g、及びBF3・Et2O 0.2gを加え、4時間還流させた。冷却後、得られたシリカゲルを濾取し、メタノール 200ml、水 500ml、アセトン 200ml及びメタノール200mlの順で洗浄した後、真空乾燥機にて85℃で乾燥し、2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.3gを得た。
【0092】
実施例2 2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
実施例1で得られた変性シリカゲル 2.3gにトルエン 11.5ml及び1,1,1,3,3,3ーヘキサメチルジシラザン 4.6mlを加え、8時間還流させた。冷却後、得られたシリカゲルを濾取し、トルエン 200ml、メタノール 200ml、水 500ml、アセトン 200ml及びメタノール 200mlの順で洗浄した後、真空乾燥機にて85℃で乾燥した。このシリカゲルに0.7%過塩素酸水溶液 93.15ml及びアセトニトリル 10.35mlを加え、2時間還流させた。冷却後、得られたシリカゲルを濾取し、メタノール 200ml、水 500ml、アセトン 200ml及びメタノール 200mlの順で洗浄した後、真空乾燥機にて85℃で乾燥し、2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲル1.7gを得た。
【0093】
実施例3 2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例1で得られた変性シリカゲル 3.5g、クロロホルム 5ml、ブタンジオール 6.31g、及びBF3・Et2O 0.2gを用いて実施例1と同様に処理を行い2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.3gを得た。
【0094】
実施例4 2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
実施例3で得られた変性シリカゲル 2.2gにトルエン 11ml及び1,1,1,3,3,3ーヘキサメチルジシラザン 4.4mlを用いて実施例2と同様の処理を行って2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲル 1.8gを得た。
【0095】
実施例5 2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例1で得られた変性シリカゲル 3.5g、クロロホルム 5ml、ヘキサンジオール8.27g、及びBF3・Et2O 0.2gを用いて実施例1と同様の処理を行って2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.3gを得た。
【0096】
実施例6 2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム 、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
実施例5で得られた変性シリカゲル 2.3gにトルエン 11.5ml及び1,1,1,3,3,3ーヘキサメチルジシラザン 4.6mlを用いて実施例2と同様の処理を行って2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲル 1.9gを得た。
【0097】
参考例4 2-ブトキシー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約80オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例1で得られた変性シリカゲル 3.5g、クロロホルム 5ml、ブタノール 5.19g、及びBF3・Et2O 0.2gを用いて実施例1と同様の処理を行って2ーブトキシー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.4gを得た。
【0098】
参考例5 3ーグリシドキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmの球形シリカゲル 20g、トルエン 400ml、水 1.03ml、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 26.14g、トリエチルアミン 6mlを用いて参考例1と同様の処理を行って3-グリシドキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 27.7gを得た。
【0099】
参考例6 2,3-ジヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例5で得られた変性シリカゲル 3.5g、0.7%過塩素酸水溶液 157.5ml及びアセトニトリル 17.5mlを用いて参考例2と同様の処理を行って2,3-ジヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.4gを得た。
【0100】
参考例7 5,6ージヒドロキシヘキシルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmの球形シリカゲル 7.5g、ト ルエン 150ml、水 0.59ml、5,6ーエポキシヘキシルトリメトキシシラン 13.0g、トリエチルアミン 2.25mlを用いて参考例1と同様の処理を行って5,6-エポキシヘキシルシリル基を有するシリカゲル 10.6gを得た。このシリカゲル 8.7g、 0.7%過塩素酸水溶液 390.6ml及びアセトニトリル 43.4mlを用いて参考例2と同様の処理を行って5,6-ジヒドロキシヘキシルシリル基を有するシリカゲル 8.5gを得た。
【0101】
参考例8 2ー(3,4ージヒドロキシシクロヘキシル)エチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmの球形シリカゲル 5.0g、トルエン 100ml、水2.0ml、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン 5.0g、トリエチルアミン 1.50mlを用いて参考例1と同様の処理を行って2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルシリル基を有するシリカゲル 6.2gを得た。このシリカゲル 2.0g、0.7%過塩素酸水溶液 80.0ml及びアセトニトリル 20.0mlを用いて参考例2と同様の処理を行って2-(3,4-ジヒドロキシシクロヘキシル)エチルシリル基を有するシリカゲル 1.9gを得た。
【0102】
実施例7 2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例5で得られた変性シリカゲル 3.5g、クロロホルム 5.0ml、エチレングリコール 5.65g、及びBF3・Et2O 0.26gを用いて実施例1と同様の処理を行って2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.4gを得た。
【0103】
実施例8 2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
実施例7で得られた変性シリカゲル 2.3gにトルエン 11.5ml及び1,1,1,3,3,3ーヘキサメチルジシラザン 4.6mlを用いて実施例2と同様の処理を行って2ー(2ーヒドロキシエトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲル 1.9gを得た。
【0104】
実施例9 2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例5で得られた変性シリカゲル 3.5g、クロロホルム 5ml、ブタンジオール 8.20g、及びBF3・Et2O 0.26gを用いて実施例1と同様の処理を行って2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.3gを得た。
【0105】
実施例10 2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
実施例9で得られた変性シリカゲル 2.3gにトルエン 11.5ml及び1,1,1,3,3,3ーヘキサメチルジシラザン 2.3mlを用いて実施例2と同様の処理を行って2ー(4ーヒドロキシブトキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲル 1.9gを得た。
【0106】
実施例11 2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
参考例5で得られた変性シリカゲル 3.5g、クロロホルム 5ml、ヘキサンジオール10.75g、及びBF3・Et2O 0.26gを用いて実施例1と同様の処理を行って2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基を有するシリカゲル 3.3gを得た。
【0107】
実施例12 2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
実施例11で得られた変性シリカゲル 2.4gにトルエン 12ml及び1,1,1,3,3,3ーヘキサメチルジシラザン 4.8mlを用いて実施例2と同様の処理を行って2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びトリメチルシリル基を有するシリカゲル 2.0gを得た。
【0108】
実施例13 2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びジメチルシリル基を有するシリカゲルの合成(細孔径約60オングストローム、平均粒子径5μmのシリカゲルを用いた場合)
実施例11で得られた変性シリカゲル 4.0gにトルエン 20ml及び1,1,3,3,5,5ーヘキサメチルシクロトリシラザン 8.4gを用いて実施例2と同様の処理を行って2ー(6ーヒドロキシヘキシルオキシ)ー3ーヒドロキシプロポキシプロピルシリル基及びジメチルシリル基を有するシリカゲル 3.7gを得た。
【0109】
実施例14 牛血清アルブミンの回収試験
実施例1、3、5及び参考例2、3、4で製造した変性シリカゲルを内径4.6mm、長さ50mmのHPLC用ステンレスカラムにスラリー法によって充填した。
各カラムを用いて下記に示した分析条件で牛血清アルブミン(以下、BSAと略記する。)を処理し、その回収率を求めた。表1にその結果を示す。
【0110】
〔分析条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=90/10(v/v)
流速:0.5ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
試料:BSA 15mg/mlを上記移動相に溶解した液
注入量:20μl
【0111】
【0112】
表1の結果から、実施例1、3及び5の本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムに於けるBSA回収率は従来の充填剤、即ち参考例2及び3で得られた親水性基の部分が従来のジオール形になっている充填剤を充填したカラムと同様に良好なBSA回収率を示した。尚、実施例1、3及び5の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムで得られたクロマトグラムのBSAのピーク形状は従来の参考例2及び3の充填剤を充填したカラムで得られるそれよりテーリングが少なく良好な形状であった。また、実施例3の変性シリカゲルを充填剤として用いた場合のBSA回収率と、これと炭素数が同数の修飾シリル基が導入された参考例4のシリカゲル(但し、末端には1つしか水酸基が導入されていない。)を充填剤として用いた場合のBSA回収率を比較すると、実施例3の変性シリカゲルを充填剤とした場合の方が極めて高い回収率を示していることが判る。このことから良好なタンパク質回収率を得るためには、本発明に係る充填剤にように一般式[1]で示される基のR1の末端に水酸基が導入されていることが必要であることが判る。
【0113】
実施例15 ウラシル、ベンゼン、ナフタレンの分析試験
実施例14で調製した各カラムを用いて下記の条件でウラシル、ベンゼン及びナフタレンの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表2にその結果を示 す。
〔分析条件〕
移動相:CH3CN/H2O=30/70(v/v)
流速:0.5ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
試料:ウラシル 0.77mg、ベンゼン 145μl及びナフタレン 20mgを60%CH3CN水溶液 100mlに溶解した液
注入量:2μl
【0114】
【0115】
表2の結果から、実施例1、3及び5の本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムを使用することにより、ウラシル、ベンゼン、ナフタレンを参考例2、3及び4の充填剤を充填したカラムと同様に良好に分離し得ることが判る。また、本発明に係る充填剤の場合は、本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の炭素数を変えることによりベンゼン及びナフタレンの保持時間を容易に調整することができることも判る(実施例1:炭素数2、実施例3:炭素数4、実施例5:炭素数6)。
【0116】
実施例16 フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトインの分析試験
実施例14で調製した各カラムを用いて下記の条件でフェノバルビタール、カルバマゼピン及びフェニトインの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表3にその結果を示す。
〔分析条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=90/10(v/v)
流速:0.5ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
試料:フェノバルビタール 2mg、カルバマゼピン 0.5mg及びフェニトイン 4mgを上記移動相100mlに溶解した液
注入量:20μl
【0117】
【0118】
表3の結果から、実施例1、3及び5の本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムは、フェノバルビタール、カルバマゼピン及びフェニトインを良好に分離していることが判る。一方、従来の充填剤である参考例2及び3の充填剤(シリカゲルの内表面及び外表面に導入された親水性基の部分が従来のジオール形になっている充填剤)を充填したカラムでは、同じ条件でカルバマゼピンとフェニトインのピークが一部重なり、これらを良好に分離することはできなかった。これらのことから、実施例1、3及び5の変性シリカゲルを充填した充填剤には本発明に係る一般式[1]で示される基が導入されているために上記3種の薬物を良好に分離することができると考えられる。また、表3の結果から、本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の炭素数を変えることによりこれら薬物の保持時間を容易に調整することができることも判る(実施例1:炭素数2、実施例3:炭素数4、実施例5:炭素数6)。
【0119】
実施例17 牛血清アルブミンの回収試験
実施例2、4、及び6で製造した変性シリカゲルを内径4.6mm、長さ50mmのHPLC用ステンレスカラムにスラリー法によって充填した。
これらのカラムを用いて実施例14と同様の条件でBSAの回収率を求めた。表4にその結果を示す。
【0120】
【0121】
表4の結果から、シリカゲルに本発明に係る一般式[1]で示される基とトリメチルシリル基とを導入した本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムは良好なBSA回収率を示すことが判る。
【0122】
実施例18 ウラシル、ベンゼン、ナフタレンの分析試験
実施例17で調製したした各カラムを用いて実施例15と同様の条件でウラシル、ベンゼン及びナフタレンの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表5にその結果を示す。
【0123】
【0124】
表5の結果から、実施例2、4及び6で調製された本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムにより、ウラシル、ベンゼン及びナフタレンを良好に分離することができることが判る。また、表2と表5のデータの比較から、トリメチルシリル基が導入されていない本発明に係る充填剤(実施例1、3及び5)の代わりにトリメチルシリル基が導入された本発明に係る充填剤(実施例2、4及び6)を使用すると各化合物の保持時間が長くなることも判る。また、表5の結果から、トリメチルシリル基が共存する場合であっても、本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の素数を変えることにより、ベンゼン及びナフタレンの保持時間を容易に調整することができることも判る(実施例2:炭素数2、実施例4:炭素数4、実施例6:炭素数6)。
【0125】
実施例19 フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトインの分析試験
実施例17で調製した各カラムを用いて実施例16と同様の条件でフェノバルビタール、カルバマゼピン及びフェニトインの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表6にその結果を示す。
【0126】
【0127】
表6の結果から、実施例2、4及び6で調製された本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムを用いることにより、それぞれの薬物を良好に分離し得ることが判る。また、表3と表6のデータの比較から、トリメチルシリル基が導入されていない本発明に係る充填剤(実施例1、3及び5)を使用した場合よりも、トリメチルシリル基が導入された本発明に係る充填剤(実施例2、4及び6)を使用した場合の方が各薬物の保持時間が長くなることも判る。また、表6の結果から、トリメチルシリル基が導入された場合でも、本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の炭素数を変えることにより各薬物の保持時間を容易に調整することができることも判る(実施例2:炭素数2、実施例4:炭素数4、実施例6:炭素数6)。
【0128】
実施例20 牛血清アルブミンの回収試験
実施例7、9、11及び参考例6、7、8で製造したシリカゲルを内径4.6mm、長さ50mmのHPLC用ステンレスカラムにスラリー法によって充填した。
各カラムを用いて実施例14と同様の条件でBSAの回収率を求めた。表7にその結果を示す。
【0129】
【0130】
表7の結果から、実施例7、9及び11の本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムに於けるBSA回収率は、従来のジオール形の充填剤、即ち参考例6、7及び8で調製された充填剤を充填したカラムに於けるそれと同様に良好であることが判る。また、実施例7、9及び11の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムで得られたクロマトグラムのBSAのピーク形状はテーリングが少ない良好な形状であった。
【0131】
実施例21 ウラシル、ベンゼン、ナフタレンの分析試験
実施例20で調製した各カラムを用いて実施例15と同様の条件でウラシル、ベンゼン及びナフタレンの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表8にその結果を示す。
【0132】
【0133】
表8の結果から、実施例7、9及び11の本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムにより、ウラシル、ベンゼン及びナフタレンを、参考例6、7及び8の従来の充填剤(シリカの内表面及び外表面に導入された親水性基の部分が従来のジオールの形になっている充填剤)を充填したカラムと同様に良好に分離できることが判る。また、本発明に係る充填剤に於て本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の炭素数を変えることにより保持時間を容易に調整することができることも判る(実施例7:炭素数2、実施例9:炭素数4、実施例11:炭素数6)。
【0134】
実施例22 フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトインの分析試験
実施例20で調製した各カラムを用いて実施例16と同様の条件でフェノバルビタール、カルバマゼピン及びフェニトインの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表9にその結果を示す。
【0135】
【0136】
表9の結果から、実施例7、9及び11の本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムにより、各薬物を参考例6、7及び8の充填剤を充填したカラムを使用した場合と同等以上に良好に分離し得ることが判る。特に、実施例11の充填剤を充填したカラムを用いると、参考例6、7及び8の充填剤を充填したカラムを用いた場合よりもカルバマゼピンとフェニトインをより良好に分離し得ることが判る。
また、表9の結果から本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の炭素数を変えることにより、各薬物の保持時間を容易に調整することができることも判る(実施例1:炭素数2、実施例3:炭素数4、実施例5:炭素数6)。
【0137】
実施例23
牛血清アルブミンの回収試験
実施例8、10、12及び13で製造したシリカゲルを内径4.6mm、長さ50mmのHPLC用ステンレスカラムにスラリー法によって充填した。
各カラムを用いて実施例14と同様の条件でBSAの回収率を求めた。表10にその結果を示す。
【0138】
【0139】
表10の結果から、実施例8、10、12及び13の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムに於けるBSA回収率は何れも良好であることが判る。
【0140】
実施例24 ウラシル、ベンゼン、ナフタレンの分析試験
実施例23で調製した各カラムを用いて実施例15と同様の条件でウラシル、ベンゼン及びナフタレンの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表11にその結果を示す。
【0141】
【0142】
表11の結果から、実施例8、10及び12の本発明の変性シリカゲルを充填剤(トリメチルシリル基が導入されている)として充填したカラムと、実施例13の本発明の変性シリカゲルを充填剤(ジメチルシリル基が導入されている)として充填したカラムの何れを用いた場合でも、ウラシル、ベンゼン及びナフタレンを良好に分離し得ることが判る。また、表8と表11のデータの比較から、トリメチルシリル基やジメチルシリル基が導入されていない本発明に係る充填剤(実施例7、9及び11の充填剤)に比較して、トリメチルシリル基等が導入された本発明に係る充填剤(実施例8、10、12及び13の充填剤)を用いた方が、各化合物の保持時間が長くなることも判る。また、表11の結果から、本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の炭素数を変えることにより保持時間を容易に調整することができることも判る(実施例8:炭素数2、実施例10:炭素数4、実施例12:炭素数6)。
【0143】
実施例25 フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトインの分析試験実施例23で調製した各カラムを用いて実施例16と同様の条件でフェノバルビタール、カルバマゼピン及びフェニトインの分析を行い、それぞれの保持時間を求めた。表12にその結果を示す。
【0144】
【0145】
表12の結果から、実施例8、10及び12の本発明の変性シリカゲルを充填剤(トリメチルシリル基が導入されている)として充填したカラムと、実施例13の本発明の変性シリカゲルを充填剤(ジメチルシリル基が導入されている)として充填したカラムの何れを用いても、それぞれの薬物を良好に分離し得ることが判る。また、表9と表12のデータの比較から、トリメチルシリル基やジメチルシリル基が導入されていない本発明に係る充填剤(実施例7、9及び11の充填剤)を用いた場合よりも、トリメチルシリル基等が導入された本発明に係る充填剤(実施例8、10、12及び13の充填剤)を用いた場合の方が、各薬物の保持時間を長くすることができることや、実施例8、10、12及び13の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムを用いると、従来の充填剤(参考例6、7及び8の充填剤)を充填したカラムを用いた場合よりもカルバマゼピンとフェニトインをより良好に分離することができることも判る。また、表12のデータから、本発明に係る一般式[1]で示される基のR1のメチレン鎖の炭素数を変えることにより保持時間を容易に調整することができることや(実施例8:炭素数2、実施例10:炭素数4、実施例12:炭素数6)、表12の実施例12及び13の変性シリカゲルを充填剤として用いた場合のデータの比較から、トリメチルシリル基をジメチルシリル基に変えると保持時間は減少するが、薬物の分離は良好であることも判る。
【0146】
実施例26 血清試料の直接注入によるフェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトインの分析試験
実施例12で製造したシリカゲルを内径4.6mm、長さ150mmのHPLC用ステンレスカラムにスラリー法によって充填した。
このカラムを用いて下記に示した分析条件で牛胎児血清、及び牛胎児血清にフェノバルビタール 20μg/ml、カルバマゼピン 5μg/ml及びフェニトイン 40μg/mlを添加したものを試料として分析した。
【0147】
〔分析条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=90/10(v/v)
流速:1.2ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
試料注入量:20μl
【0148】
得られたクロマトグラムを図−1及び図−2に示す。図−1は牛胎児血清を試料としたもので、牛胎児血清タンパク質のピークが注入後直ちに出現すること、即ち、牛胎児血清タンパク質は、カラムに吸着されることなく溶出することが判る。図−2は、牛胎児血清に上記3種(フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトイン)の薬物を添加したものを試料としたもので、牛胎児血清タンパク質のピークの後に、フェノバルビタール、カルバマゼピン及びフェニトインの各ピークが溶出し、良好に分離されることが判る。尚、図2中、1はフェノバルビタールのピークを、2はカルバマゼピンのピークを3はフェニトインのピークを夫々示す。
【0149】
実施例27 血清試料の直接注入によるリドカインの分析試験
実施例26で調製したカラムを用いて下記に示した分析条件で牛胎児血清、及び牛胎児血清にリドカイン 150μg/mlを添加したものを試料として分析した。
〔分析条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=95/5(v/v)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
試料注入量:20μl
【0150】
得られたクロマトグラムを図−3及び図−4に示す。図−3は牛胎児血清を試料としたもので、牛胎児血清タンパク質のピークが注入後直ちに出現すること、即ち、牛胎児血清タンパク質はカラムに吸着されることなく溶出することが判る。図−4は、牛胎児血清にリドカインを添加したものを試料としたもので、牛胎児血清タンパク質のピークの後に、リドカインのピーク(↓印)が溶出し、血清成分と良好に分離されることが判る。
【0151】
実施例28 血清試料の直接注入によるプリミドンの分析試験
実施例26で調製したカラムを用いて下記に示した分析条件で牛胎児血清及び牛胎児血清にプリミドン 100μg/mlを添加したものを試料として分析した。
〔分析条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=98/2(v/v)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
検出波長:230nm
試料注入量:20μl
【0152】
得られたクロマトグラムを図−5及び図−6に示す。図−5は牛胎児血清を試料としたもので、牛胎児血清タンパク質のピークが注入後直ちに出現することが判る。図−6は、牛胎児血清にプリミドンを添加したものを試料としたもので、牛胎児血清タンパク質のピークの後に、プリミドンのピーク(↓印)が溶出し、血清成分と良好に分離されることが判る。
【0153】
実施例29 カラムスイッチング法による血清試料中のフェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトインの分析試験
実施例12で製造したシリカゲルを内径4.6mm、長さ35mmのHPLC用ステンレスカラムにスラリー法によって充填し前処理用カラムとした。図−7に示す装置を用いてカラムスイッチング法によって試料(人血清にフェノバルビタール 20μg/ml、カルバマゼピン 5μg/ml及びフェニトイン 40μg/mlを添加したもの)を分析した。即ち、前処理用移動相をバルブの点線で示す流路に流すことにより前処理用カラムにより試料中の薬物を濃縮すると共に血清タンパク質をカラム外に排除した。次に、バルブを切り替えて、試料注入後4分から5分の間、分析用移動相をバルブの実線で示す流路に流すことにより前処理用カラム中の薬物を分析用カラムに導入して分析を行った。尚、前処理条件及び分析条件を下記に示す。
【0154】
〔前処理条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
試料注入量:20μl
【0155】
〔分析条件〕
分析用カラム:WakosilーII 5C18RS,4.6φ×250mm(和光純薬工業(株)製)
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=65/35(v/v)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
【0156】
得られたクロマトグラムを図−8に示す。図−8から明から如く、1.フェノバルビタール、2.カルバマゼピン、及び3.フェニトインの各ピークが順に良好に分離して出現し、それぞれの薬物を良好に定量し得ることが判る。
【0157】
実施例30 カラムスイッチング法による血清試料中のイミプラミンの分析試験実施例29で調製した前処理用カラムを用い、図−9に示す示す装置によるカラムスイッチング法によって試料(人血清に塩酸イミプラミン 200ng/mlを添加したもの)を分析した。即ち、前処理用移動相をバルブの点線で示す流路に流すことにより前処理用カラムにより試料中の薬物を濃縮すると共に血清タンパク質をカラム外に排除した。次に、バルブを切り替えて、試料注入後6分から11分の間、前処理用移動相をバルブの実線で示す流路に流すことにより前処理用カラム中の薬物を分析用カラムに導入した。再び、バルブを切り替えて分析用移動相をバルブの点線を示す流路に戻し分析を行った。尚、前処理条件及び分析条件を下記に示す。
【0158】
〔前処理条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=98/2(v/v)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
試料注入量:100μl
【0159】
〔分析条件〕
分析用カラム:Wakosil-II 5C18RS,4.6φ×250mm(和光純薬工業(株))
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=2.5)/アセトニトリル=65/35(v/v)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
【0160】
得られたクロマトグラムを図−10に示す(イミプラミンのピーク:↓印)。この結果から、本発明の変性シリカゲルを充填剤として含んでなるカラムを血清試料の前処理カラムとして利用することにより血清中の微量成分を容易に濃縮できるので、本発明に係るカラムは血清中の微量成分の分析に有用であることが判る。
【0161】
実施例31 カラムスイッチング法による血清試料中のインドメタシンの分析試験
実施例29で調製した前処理用カラムを用い、図−9に示す装置によるカラムスイッチング法によって試料(人血清にインドメタシン 1μg/mlを添加したもの)を分析した。即ち、前処理用移動相をバルブの点線で示す流路に流すことにより前処理用カラムにより試料中の薬物を濃縮すると共に血清タンパク質をカラム外に排除した。次に、バルブを切り替えて、試料注入後4.5分から8.5分の間、前処理用移動相をバルブの実線で示す流路に流すことにより前処理用カラム中の試料を分析用カラムに導入した。再びバルブを切り替えて分析用移動相をバルブの点線で示す流路に戻し分析を行った。尚、前処理条件及び分析条件を下記に示した。
【0162】
〔前処理条件〕
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=6.9)/アセトニトリル=87/13(v/v)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
試料注入量:20μl
【0163】
〔分析条件〕
分析用カラム:Wakosil-II 5C18RS,4.6φ×250mm
移動相:100mM リン酸緩衝液(pH=2.5)/アセトニトリル=45/55(v/v)
流速:1.0ml/min
測定温度:30℃
検出波長:254nm
【0164】
得られたクロマトグラムを図−11に示す(インドメタシンのピーク:↓印)。この結果から、本発明の変性シリカゲルを充填剤として含んでなるカラムを血清試料の前処理カラムとして利用することにより血清中の微量成分を容易に濃縮できるので、本発明に係るカラムは血清中の微量成分の分析に有用であることが判る。
【0165】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明は、血清等のタンパク質成分を多量に含有する生体試料中の薬物や代謝物を分析するためのクロマトグラフィー用充填剤として有用な、変性シリカゲルと、該変性シリカゲルを含んでなるクロマトグラフィー用充填剤及びこれを用いた生体試料中の成分の分析方法並びに該充填剤を充填してなるクロマトグラフィー用カラムを提供するものであり、本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムを用いて血清等の生体試料の分析を行えば、タンパク質等の巨大分子は変性することなく素通りしてカラム外に排出され、一方試料中の薬物等の比較的低分子の化合物は濃縮、分離溶出されるため、除タンパク質操作を行うことなく生体試料中の薬物等の分析を行うことができるという効果を奏する。また、本発明の変性シリカゲルを充填剤として充填したカラムは、上記した如き性質を利用して、試料の除タンパク質用前処理カラムとしても有用なものであり、これと一般の逆相系カラムとを組合せることにより、血清等の生体試料中の低濃度の薬物等を高感度に分析することを可能とする、という効果を奏する。
【0166】
更に、本発明の変性シリカゲルは、シリカゲルの内表面及び外表面に同一の修飾基を導入することにより得られるものであるため、製造が容易で且つ同一の品質の充填剤を再現性良く得ることが可能である。更にまた、本発明の変性シリカゲルは、導入する修飾基のメチレン鎖の長さを調整することにより、目的の分析対象物の保持時間を適宜調整することができるという効果をも奏する。
【0167】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例26で得られた、牛胎児血清を試料とした場合のクロマトグラムを示す。
【図2】図2は実施例26で得られた牛胎児血清に各種薬物を添加したものを試料とした場合のクロマトグラムを示す。
【図3】図3は実施例27で得られた牛胎児血清を試料とした場合のクロマトグラムを示す。
【図4】図4は実施例27で得られた牛胎児血清にリドカインを添加したものを試料とした場合クロマトグラムを示す。
【図5】図5は実施例28で得られた牛胎児血清を試料とした場合のクロマトグラムを示す。
【図6】図6は実施例28で得られた牛胎児血清にプリミドンを添加したものを試料とした場合クロマトグラムを示す。
【図7】図7は実施例29のカラムスイッチング法で用いた装置を示す。
【図8】図8は実施例29で得られたクロマトグラムを示す。
【図9】図9は実施例30及び実施例31のカラムスイッチング法で用いた装置を示す。
【図10】図10は実施例30で得られたクロマトグラムを示す。
【図11】図11は実施例31で得られたクロマトグラムを示す。
【0168】
【符号の説明】
1・・・フェノバルビタールのピーク、2・・・カルバマゼピンのピーク、3・・・フェニトインのピーク。[Industrial application fields]
The present invention relates to a packing material for chromatography, particularly a modified silica gel useful as a packing material for high-performance liquid chromatography (HPLC), a packing material for chromatography comprising the modified silica gel, and a biological sample using the same ( It relates to a method for analyzing various components in serum, urine and the like.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
HPLC is widely used as a means for analyzing various components (drugs, metabolites, etc.) in biological samples. However, when quantifying drugs, metabolites, etc. in biological samples containing a large amount of protein components such as serum using HPLC, in order to eliminate the adverse effects of protein adsorption on column fillers, Pretreatment such as deproteinization was required.
[0003]
However, such a pre-processing operation requires a lot of time and labor, and causes analysis errors and poor reproducibility. Therefore, various chromatographic fillers have been developed for directly analyzing biological samples without deproteinization. However, all the fillers have merits and demerits and are not satisfactory.
[0004]
Some examples of them are given below.
As a pioneer of fillers having such characteristics, H. Yoshida, I. Morita and G. Tamai, Chem. Pharm. Bull., 30 3827 (1982) and H. Yoshida, I. Morita, G. Tamai, T. Masujima, T. Tsuru, N. Takai and H. Imai, Chromatographia, 19 , 466 (1984). Protein-coated octadecylsilyl (protein-coated ODS) filler. This filler is coated with a modified plasma protein on a silica surface with octadecylsilyl groups (ODS groups). By using this filler, it is possible to analyze drugs by direct injection of serum samples. It is shown. However, with these fillers, if they are used for a long time, they have problems in durability such as elution of the adsorbed denatured plasma protein and separation performance such as a column with high separation efficiency cannot be obtained. Have problems with
[0005]
In order to solve these problems, there is a filler in which a hydrophobic group is introduced on the inner surface of a porous carrier and a hydrophilic group is introduced on the outer surface, so-called an internal-surface reversed phase filler. It has been developed. When this packing material is used, proteins (albumin and globulin) in serum, which are macromolecules, pass through the column without entering the pores of the packing material and adsorbing to the hydrophilic outer surface, and relatively Molecules such as small drugs can be adsorbed and separated on the hydrophobic inner surface. Examples of such an inner surface reverse phase filler include, for example, IHHagestam, TCPinkerton, Anal. 57 1757 (1985) and Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-65159, and so on, are called Pinkerton columns. This is because a porous silica gel having a glycerylpropylsilyl group introduced is used as a raw material, and an oligopeptide (glycyl-phenylalanyl-phenylalanine, etc.) is bonded to this via carbonyldiimidazole, and then a protein hydrolase carboxy It is obtained by acting peptidase A to cleave the phenylalanyl side chain on the outer surface. That is, the filler has a glycyl-phenylalanyl-phenylalanine that is a hydrophobic ligand on the inner surface of the filler and a glycyl-glycerylpropylsilyl group that is a hydrophilic ligand on the outer surface. However, since this filler has low hydrophobicity, it is not suitable for separation of hydrophilic drugs and metabolites. In addition, since the pH range of the mobile phase that can be used for dissociation of the carboxyl group of the glycyl residue on the outer surface is limited to pH 6 to 7.5, and further, an enzymatic reaction is used for the production, Are complicated and the quality is likely to vary.
[0006]
Further, as a filler manufactured by a similar principle, there is one described in JP-A-1-123145. In this method, porous silica introduced with aminopropylsilyl groups is used as a starting material, and hydrophobic groups are introduced via amide bonds by reacting octanoyl chloride in the presence of triethylamine, and then the outer surface is treated with polymyxin acylase. It is a filler obtained by hydrolyzing the acyl group to produce an amino group on the outer surface and reacting it with glycidol to make the outer surface hydrophilic. However, since this filler also uses an enzyme reaction for production, there are problems that the process is complicated and the quality is likely to vary.
[0007]
Furthermore, there is a filler described in JP-A-5-203636 as a filler produced by a similar principle. This is based on porous silica gel into which glycerylpropylsilyl groups have been introduced, reacted with fatty acid chloride in the presence of triethylamine to introduce hydrophobic groups consisting of fatty acid esters, and then hydrolyzes acyl groups on the outer surface with lipase. It is obtained by a decomposition method (a filler having a hydrophobic fatty acid ester remaining on the inner surface and a glycerylpropylsilyl group which is a hydrophilic group on the outer surface). However, since this filler also uses an enzyme reaction for production, there are problems that the process is complicated and the quality is likely to vary.
[0008]
In order to solve such problems, attempts have been made to produce a filler using plasma instead of an enzyme (Japanese Patent Publication No. 4-68244, Japanese Patent Publication No. 4-61809, etc.). That is, for example, porous silica into which a hydrophobic group (ODS group or the like) has been introduced is plasma-treated to selectively desorb the ODS group on the outer surface, and then a γ-glycidoxypropylsilyl group is formed on the outer surface. Introducing an epoxy ring with an acid to produce a glyceryl propyl silyl group, a hydrophilic glyceryl propyl silyl group on the silica outer surface and a hydrophobic ODS group on the inner surface, with a reverse phase inside filler That's how it is. However, such a production method still has problems that the process is complicated and the quality is likely to vary, as in the production method using the enzyme.
[0009]
In addition, a method for producing a filler by using an acid instead of plasma has been attempted (Japanese Patent Laid-Open No. 259415). That is, the porous silica having ODS groups introduced therein is treated with acid to selectively desorb the ODS groups on the outer surface, and then the outer surface of the silica is made hydrophilic using γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane. In this method, the glycerylpropylsilyl group is introduced. Although this production method has the advantage of being simple, it still has the problem that the quality of the filler is likely to vary.
[0010]
Attempts have also been made to produce an inner surface reverse phase filler utilizing the difference in reactivity of the silylating agent (Japanese Patent Laid-Open No. 64-16962). That is, a silylating agent having a high reaction rate compared to the diffusion rate into the silica pores (for example, highly reactive perfluorobutylethylenedimethylsilyl- having an N-methylacetimide group as a leaving group). N-methylacetimide) to selectively silylate only the outer surface of the pores, and then to the outer surface by modifying the inner surface with octadecyldimethylsilyl chloride, a hydrophilic perfluorobutylethylenedimethylsilyl group, This is a method for producing a filler having an ODS group on the inner surface. However, there is still a problem that the quality of the obtained filler is apt to vary in this manufacturing method.
[0011]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-107759 discloses a method for producing an inner surface reverse-phase filler using the difference in reactivity between the inner surface and the outer surface of a porous carrier. That is, first, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane is reacted with porous silica under mild conditions (no catalyst) to modify substantially only the outer surface, and then N, N-diisopropylethylamine (condensation catalyst) ) In the presence of strong reaction conditions, phenyltrimethoxysilane is introduced to the inner surface, and this is treated with an acid to open the epoxy ring, and the outer surface has a hydrophilic glycerylpropylsilyl group and the inner surface. This is a method for producing a filler having a reverse phase on the inner surface, in which a hydrophobic phenyl group is introduced. However, this method also has a problem that the reaction conditions are difficult to set because the difference in reactivity between the inner and outer surfaces of the pores is small, and the quality of the resulting filler is likely to vary.
[0012]
As described above, the inner surface reverse phase filler is manufactured by separately introducing the hydrophilic group and the hydrophobic group into the inner surface and the outer surface, so that the quality of the obtained filler varies, and as a result, these There was a problem that it was difficult to obtain data with good reproducibility even when using other fillers.
[0013]
Therefore, a mixed functional phase filler has been developed in which a hydrophilic group phase and a hydrophobic group phase exist on the inner surface and outer surface of the porous carrier. With this type of filler, macromolecules such as proteins pass through without being adsorbed to hydrophilic groups, and relatively small molecules such as drugs are separated and adsorbed to hydrophobic groups.
[0014]
As such a hybrid functional phase filler, there is one described in JP-A-4-40366. This introduces a hydrophilic γ-glycidoxypropylsilyl group to the inner and outer surfaces of porous silica, and then introduces a hydrophobic alkyl group (butyl group, octyl group, etc.) or a phenyl group. . Then, after the glycidoxy group is hydrolyzed to form a diol group, the γ-glycidoxypropylsilyl group is introduced while the glycidoxy group is acid hydrolyzed again. However, even in this method, the problem that it is difficult to prepare the introduction amount of the hydrophobic group and the hydrophilic group has been considerably improved, but the separation ability of the resulting filler is not good. The problem remains.
[0015]
JP-A-5-72190 also discloses a mixed functional phase filler in which a hydrophilic group and a hydrophobic group are introduced into a porous carrier coated with a silicon polymer. This is because the porous carrier is coated with a polymer having SiH groups, and hydrophobic groups (styrene, 1-octene, 1-octadecene, etc.) having a double bond in the SiH groups of this polymer and hydrophilic groups (polyols) are reacted. To manufacture. However, even in this method, the operation at the time of production is complicated, it is difficult to adjust the introduction amount of the hydrophilic group and the hydrophobic group, and the polymer having the SiH group of the porous carrier There are problems such as poor separation of the basic material of the filler obtained because it is difficult to increase the coverage of the filler.
[0016]
On the other hand, a porous simple substance is a filler modified with an alkylsilyl group having two different functions, ie, a hydrophilic group function and a hydrophobic group function, that is, a binary-layered phase filler by Nimura et al. [Summary of the 36th meeting of the Liquid Chromatography Society p.68 (1993). ]. This type of filler has a function that macromolecules such as proteins pass through without being adsorbed on the hydrophilic part, and relatively small molecules such as drugs are adsorbed and separated on the hydrophobic part. . Examples of such a filler include those described in JP-A No. 64-16961. That is, a filler in which a functional group obtained by modifying a diol of glycerylpropyldimethylsilane into a ketal type is obtained using a silylating agent having an N-methylacetamide group as a leaving atomic group on a porous carrier. However, the performance of this filler is the same as that described in the above-mentioned publication. The filler in which hydrophilic groups and hydrophobic groups described in JP-A No. 64-16962 are separately introduced (two-zone reversed-phase filler). It was inferior.
[0017]
In addition, a part having both a function as a hydrophilic group and a function as a hydrophobic group is introduced into the inner surface and the outer surface of porous silica, and the part has a function as a hydrophilic group. As a filler in the form of diol, there is a filler described in JP-A-2-45758. This is a filler modified with a 5,6-dihydroxyhexylsilyl group obtained by, for example, introducing a 5,6-epoxyhexylsilyl group or the like into silica gel and then treating with acid. In addition, Y.Sudo et al. Synthesized a conventional γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane in which the propyl portion is changed to butyl, methylbutyl, hexyl, and γ-glycidoxyalkyl using this. Fillers obtained by opening an epoxy ring with an acid after introducing a group into porous silica have also been reported (Y. Sudo, M. Akiba, T. Sakaki and Y. Takahata, J. Liq. Chromatogr. 17 1743 (1994)). These fillers have the advantage of easy adjustment of the introduction amount of hydrophobic groups and hydrophilic groups, but have the problem that the separation of drug peaks is not good in the analysis of hydrophilic drugs. ing.
[0018]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made in view of the circumstances as described above, and is a column used for analysis of various components in a biological sample (serum, urine, etc.) that is easy to manufacture and has excellent resolution, reproducibility, and durability. A modified silica gel useful as a packing material for chromatography, a packing material for chromatography comprising the modified silica gel, a method for analyzing components in a biological sample using the same, and a chromatography column comprising the packing material are provided. The purpose is to do.
[0019]
[Structure of the invention]
In the present invention, (1) part or all of the hydrogen atoms of the silanol group on the surface of the silica gel are bonded to the general formula [1] via a silicon atom.
[0020]
[Chemical 3]
[0021]
[Wherein n represents an integer of 3 or more, and R 1 And R 2 Is either a hydrogen atom and the other is — (CH 2 ) MOH (wherein m represents an integer of 2 or more). ] It is invention of the modified silica gel substituted by the group shown.
[0022]
(2) In the present invention, a part of the hydrogen atom of the silanol group on the surface of the silica gel is represented by the general formula [1] via a silicon atom.
[0023]
[Formula 4]
[0024]
[Wherein n represents an integer of 3 or more, and R 1 And R 2 Is either a hydrogen atom and the other is — (CH 2 ) m OH (wherein m represents an integer of 2 or more). And the remaining part or all of the Alkyl group having an alkyl group or a substituent through a silicon atom Is an invention of a modified silica gel substituted with
[0025]
Furthermore, the present invention is (3) an invention of a packing material for chromatography comprising the modified silica gel described in (1) or (2) above.
[0026]
Furthermore, the present invention is an invention of (4) a method for analyzing a component in a biological sample using the packing material for chromatography described in (3) above.
[0027]
Moreover, this invention is invention of the pre-processing method of the biological sample for component analysis which uses the packing material for chromatography as described in (5) said (3).
[0028]
Furthermore, the present invention is (6) an invention of a chromatography column formed by packing the chromatography filler described in (3) above.
[0029]
That is, as a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have made some or all of the hydrogen atoms of the silanol groups on the surface of silica gel (inner surface and outer surface) through silicon atoms, Substitution with the group represented by the above general formula [1] according to the present invention, or a part of the hydrogen atom of the silanol group on the surface (inner surface and outer surface) of the silica gel through a silicon atom, the above according to the present invention A protein and a drug in a biological sample (serum, urine, etc.) are substituted with a group represented by the general formula [1] and the remaining part or all is substituted with an alkyl group which may have a substituent. The present inventors have found that a modified silica gel useful as a chromatographic filler can be obtained, which has a high separation ability from each other and a high separation ability between drugs.
[0030]
The silica gel used as a raw material for the modified silica gel of the present invention is not particularly limited as long as it does not affect the function as a packing material for chromatography of the modified silica gel of the present invention finally obtained. 50μm, specific surface area 300 ~ 800m 2 Preferred is a spherical silica gel having a pore size of 50 to 100 angstroms or a crushed silica gel.
[0031]
In the modified silica gel of the present invention, the general formula [1] introduced via a silicon atom
[0032]
[Chemical formula 5]
[0033]
R of the group represented by 1 And R 2 Is either a hydrogen atom and the other is — (CH 2 ) Represents mOH. Here, m represents an integer of 2 or more, preferably an integer of 2 to 15. Moreover, in the said General formula [1], n represents an integer greater than or equal to 3, Preferably the integer of 3-5 is represented.
[0034]
In the modified silica gel of the present invention, as the alkyl group of the alkyl group which may have a substituent introduced through a silicon atom, for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, pentyl group, Examples thereof include alkyl groups such as hexyl group, heptyl group, octyl group, nonyl group and decyl group (which may be linear or branched), preferably methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group , Lower alkyl groups such as a pentyl group and a hexyl group. Preferred examples of the substituent include aromatic groups such as a phenyl group, a tolyl group, and a xylyl group.
Moreover, the alkyl group which may have the substituent introduce | transduced is not limited to one type, Multiple types of group may be introduce | transduced.
[0035]
Although the manufacturing method of the modified silica gel of this invention is not specifically limited, For example, the following manufacturing methods are mentioned.
[0036]
・ Production method 1
First, the silica gel as described above and the general formula [2]
[0037]
[Chemical 6]
[0038]
[Wherein R Three , R Four , R Five Each independently represents an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms; Three , R Four , R Five At least one of is an alkoxy group. N represents an integer of 3 or more. ] In the presence of an acidic or basic catalyst.
[0039]
Next, when the obtained modified silica gel is reacted with a diol compound having 2 or more carbon atoms in the presence of an acidic or basic catalyst, some or all of the hydrogen atoms of the silanol groups on the inner surface and outer surface of the silica gel are converted into silicon. The modified silica gel of the present invention substituted with a group represented by the general formula [1] through an atom is obtained.
[0040]
If this is further reacted with a silane coupling agent having an alkyl group, and then the alkylsilyl group bonded to the hydroxyl group of the group represented by the general formula [1] is hydrolyzed with an acid, the inner surface of the silica gel And a part of hydrogen atoms of the silanol group on the outer surface is substituted with a group represented by the general formula [1] according to the present invention through a silicon atom, and the remaining part or all of the hydrogen atoms are substituted with an alkyl group. The modified silica gel is obtained.
[0041]
A modified silica gel in which a part of the hydrogen atoms of the silanol group is substituted with a group represented by the general formula [1] through a silicon atom and the remaining part or all of them is substituted with an alkyl group is also described below. It can also be produced by a method.
[0042]
・
That is, first, the silica gel as described above is reacted with a silane coupling agent having an alkyl group.
[0043]
Subsequently, general formula [2] is added to the obtained modified silica gel in the presence of an acidic or basic catalyst.
[0044]
[Chemical 7]
[0045]
[Wherein R Three , R Four , R Five And n are the same as above. ] Is reacted.
[0046]
The target modified silica gel can be obtained by reacting the obtained modified silica gel with a diol compound having 2 or more carbon atoms in the presence of an acidic or basic catalyst.
[0047]
The reagents used in these production methods are described in further detail as follows.
[0048]
Specific examples of the silane coupling agent represented by the general formula [2] used in the production method 1 and the
[0049]
That is, for example, the general formula [3]
[0050]
[Chemical 8]
[0051]
[Wherein n represents an integer of 3 or more. ] And an epichlorohydrin are condensed in the presence of an acidic catalyst such as concentrated sulfuric acid or boron trifluoride etherate, and the general formula [4]
[0052]
[Chemical 9]
[0053]
[Wherein n is the same as defined above. ] It is set as the compound shown.
[0054]
Next, the compound represented by the general formula [4] is treated with sodium hydroxide to obtain the general formula [5].
[0055]
[Chemical Formula 10]
[0056]
[Wherein n is the same as defined above. ] It is set as the epoxy body shown by this.
This epoxy compound and general formula [6]
[0057]
Embedded image
[0058]
[Wherein R Three , R Four And R Five Is the same as above. The silane coupling agent represented by the general formula [2] can be easily obtained by condensing the silane compound represented by the general formula [2] with chloroplatinic acid or the like as a catalyst.
[0059]
The reaction between the silica gel and the silane coupling agent represented by the general formula [2] is generally anhydrous as described in the Analytical Chemical Society of Japan, Kanto Branch, “High Performance Liquid Chromatography Handbook” Maruzen, Tokyo (1985) p. In the solvent. The amount of silane coupling agent introduced can be arbitrarily changed depending on the type of silane coupling agent used, reaction conditions, and the like.
[0060]
Examples of the basic catalyst used at this time include pyridine and triethylamine, and examples of the acidic catalyst include p-toluenesulfonic acid and boron trifluoride etherate.
[0061]
Preferred examples of the reaction solvent include benzene, toluene, xylene and the like. The reaction temperature is usually in the preferred range of room temperature to 200 ° C.
[0062]
Specific examples of the diol compound having 2 or more carbon atoms used in Production Method 1 and
[0063]
Examples of the acidic catalyst used in the reaction of the diol include mineral acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid, and phosphoric acid, and Lewis acids such as boron trifluoride etherate. Examples thereof include sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium methylate, sodium ethylate, potassium carbonate and the like.
[0064]
In addition, as described in Shunichi Murahashi, “New Experimental Chemistry Course 14 (I)” edited by the Chemical Society of Japan, Maruzen, Tokyo (1977) p.582, an oxirane (epoxy) compound and alcohol can be used as an It is well known in the art to react in the presence to produce β-hydroxy ether. Further, in the asymmetric oxirane, the ring opening direction of the ring differs depending on the acidic and basic conditions. Therefore, by using an acidic catalyst, the R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention can be obtained. 1 A substituent, R 2 On the other hand, by using a basic catalyst, R in the general formula [1] according to the present invention can be introduced. 1 Hydrogen atom, R 2 A substituent can be introduced into (see Formula 1 below).
[0065]
[Formula 1]
[0066]
The reaction between the modified silica gel and the diol may be performed without a solvent, or may be performed using an appropriate solvent. Suitable solvents used in this case include, for example, dichloromethane, chloroform, 1,2-dichloroethane, 1,1,1-trichloroethane, N, N-dimethylformamide, dimethyl sulfoxide and the like. Further, the reaction temperature at this time is appropriately selected from the range of room temperature to 200 ° C. In this way, the modified silica gel of the present invention in which some or all of the hydrogen atoms of the silanol groups on the inner surface and outer surface of the silica gel are easily substituted with the group represented by the general formula [1] via a silicon atom. Can be manufactured.
[0067]
Examples of the silane coupling agent having an alkyl group used in Production Method 1 and
[0068]
Embedded image
[0069]
[Wherein R 6 , R 7 , R 8 Each independently represents an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms, or a halogen atom. However, R 6 , R 7 , R 8 At least one of is an alkoxy group or a halogen atom. R 9 Represents an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, and an aromatic group may be substituted as a substituent. And the like, and the like.
[0070]
Specific examples of the silane coupling agent represented by the general formula [7] include trimethylchlorosilane, trimethylmethoxysilane, trimethylethoxysilane, trimethyl-n-propoxysilane, dimethyldichlorosilane, dimethyldimethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, Methyltrichlorosilane, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, methyltree n-propoxysilane, triethylchlorosilane, diethyldichlorosilane, diethyldiethoxysilane, ethyldimethylchlorosilane, ethylmethyldichlorosilane, ethyltrichlorosilane, ethyltrimethoxysilane , Ethyltriethoxysilane, tri-n-propylchlorosilane, di-n-propyldichlorosilane, n-propyldimethylchlorosilane, methyl-n-propyl Dichlorosilane, n-propyltrichlorosilane, n-propyltrimethoxysilane, triisopropylchlorosilane, diisopropyldichlorosilane, isopropyldimethylchlorosilane, methylisopropyldichlorosilane, tree n-butylchlorosilane, di-n-butylmethylchlorosilane, di-n-butyl Dichlorosilane, n-butyldimethylchlorosilane, n-butylmethyldichlorosilane, n-butyltrichlorosilane, i-butyltrichlorosilane, i-butyltrimethoxysilane, di-t-butylmethylchlorosilane, di-t-butyldichlorosilane, t -Butyldimethylchlorosilane, t-butyltrichlorosilane, pentyltrichlorosilane, pentyltrimethoxysilane, pentyltriethoxysilane, hexyltrichlorosilane, hexylmethyldichloro Roshiran, hexyl trimethoxysilane, hexyl triethoxysilane, benzyl trichlorosilane, benzyl dimethyl silane, beta chromatography phenethyl trichlorosilane, methyl-beta over phenethyl dichlorosilane, and the like.
[0071]
The reaction with the silane coupling agent having an alkyl group is generally carried out under anhydrous conditions, but it is optional to add a small amount of water. Examples of suitable reaction solvents used for this reaction include benzene, toluene, xylene and the like. The reaction temperature is usually in the range of room temperature to 200 ° C. In addition, when the silane coupling agent having an alkyl group is reacted after introducing the group represented by the general formula [1] into the silica gel, the hydroxyl group of the group represented by the general formula [1] is also alkylsilylated. It is necessary to remove the alkylsilyl group bonded to the hydroxyl group, for example, by treating with an aqueous solution of an acid containing acetonitrile, methanol, ethanol or the like. Examples of the acid used in this treatment include hydrochloric acid, sulfuric acid, perchloric acid, phosphoric acid, p-toluenesulfonic acid and the like, and the reaction temperature is usually in the range of room temperature to 200 ° C. In this way, some of the hydrogen atoms of the silanol groups on the inner and outer surfaces of the silica gel are easily substituted with the group represented by the general formula [1] according to the present invention, and the remaining part or all of them are alkyl groups. Substituted modified silica gels can be produced.
[0072]
In the modified silica gel of the present invention, as an embodiment in which the group represented by the general formula [1] or the alkyl group which may be substituted is introduced into the hydrogen atom of the silanol group via a silicon atom, for example, Examples such as those shown in 2 to 5 are listed. These depend on the type of silane coupling agent used and the reaction conditions.
[0073]
[Formula 2]
[0074]
[Formula 3]
[0075]
[Formula 4]
[0076]
[Formula 5]
[0077]
Z represents the general formula [1] or an optionally substituted alkyl group.
The packing material for chromatography of the present invention comprises the modified silica gel of the present invention as described above.
[0078]
The filler comprising the modified silica gel of the present invention can be used in the same manner as a general reversed-phase column filler, but is particularly effective for analyzing and concentrating components in a biological sample containing a large amount of protein components.
[0079]
The chromatographic column of the present invention is characterized by being packed with the above-mentioned chromatographic packing material of the present invention.
[0080]
The chromatography column of the present invention is prepared by, for example, slurrying the modified silica gel of the present invention on a stainless steel column having an inner diameter (φ) of 1 to 10 mm, preferably 2 to 6 mm, and a length of 10 to 500 mm, preferably 10 to 300 mm. It is obtained by filling according to a conventional method.
[0081]
As a mobile phase when analyzing components in a biological sample using the chromatography filler of the present invention, a solvent in which protein is not denatured, preferably acetonitrile, isopropyl alcohol, tetrahydrofuran having an organic solvent content of 30% or less, Ethanol and the like, a water solvent and the like are preferably exemplified, and particularly preferable is a mixed solvent of acetonitrile and water or water. In addition to the organic solvent and water, the mobile phase may contain a buffer usually used in this field, such as phosphate, acetate, formate, tartrate, citrate, etc., if necessary. . It is also optional to change the concentration of the organic solvent sequentially by performing a gradient operation.
Further, the pH of the mobile phase is not particularly limited as long as the target substance can be analyzed, but a pH range of 2 to 7.5 is preferable in consideration of the column life.
[0082]
In the analysis method using the filler of the present invention, the flow rate at the time of elution is usually suitably selected from the range of 0.1 to 5 ml / min, preferably 0.5 to 2 ml / min. The column temperature is usually appropriately selected from the range of 0 to 60 ° C, preferably 20 to 50 ° C.
[0083]
By performing analysis under the conditions as described above, drugs and the like in biological samples containing a large amount of protein components (for example, phenobarbital, carbamazepine, phenytoin, lidocaine, primidone, imipramine, indomethacin, chloramphenicol, trimethoprim, The components of nitrazepam, furosemide, etenzamide, salicylamide, ibuprofen, tolbutamide, acetaminophen, etc.) can be easily and conveniently analyzed without deproteinization. That is, by introducing a substituent represented by the general formula [1] according to the present invention into silica gel, a macromolecule such as a protein is converted into a terminal hydroxyl group and an ether in the group represented by the general formula [1] according to the present invention. By partial structure, it passes through without being denatured and is discharged out of the column as it is. On the other hand, a compound having a relatively small molecule (drug, etc.) is hydrophobic by the group represented by the general formula [1] according to the present invention or the group represented by the general formula [1] according to the present invention and an alkyl group. Separated and eluted according to the difference. At this time, the separation ability of the drug or the like is better when the filler comprising the modified silica gel of the present invention in which both the group represented by the general formula [1] and the alkyl group according to the present invention are introduced is used. Is expensive.
[0084]
The packing material comprising the modified silica gel of the present invention can also be used as a pretreatment column packing material for protein removal by utilizing the fact that proteins pass through without being denatured and low molecular compounds such as drugs are retained. Can also be used.
[0085]
That is, by passing a biological sample through a column packed with the modified silica gel of the present invention as a filler, a trace component such as a drug in the biological sample is concentrated and a protein component is excluded from the column. Next, trace components such as drugs concentrated in the column of the present invention are introduced into a general reverse phase column (analysis column) for analysis. At this time, it is optional to use a method of automatically switching the flow path of the mobile phase known as a column switching method using a high-pressure six-way valve or the like.
[0086]
As described above, a column packed with the modified silica gel of the present invention as a filler is used as a pretreatment column for protein removal, and a general reversed-phase column is used as a column for analysis. Low drugs and the like can be analyzed with high sensitivity. Of course, it goes without saying that a column packed with the modified silica gel of the present invention as a filler may be used as it is as an analytical column.
[0087]
EXAMPLES Next, although an Example and a reference example demonstrate this invention concretely, this invention is not limited at all by these.
[0088]
【Example】
Reference Example 1 Synthesis of silica gel having 3-glycidoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm is used)
Add 400 ml of toluene to 20 g of spherical silica gel with a pore size of about 80 angstroms and an average particle size of 5 μm, remove water by azeotropic distillation, add 0.82 ml of water, 19.67 g of 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane and 6 ml of triethylamine. Refluxed for 8 hours. After cooling, the obtained silica gel was collected by filtration, washed with 400 ml of toluene, 400 ml of methanol, 1000 ml of water, 400 ml of acetone and 400 ml of methanol in that order, and then dried at 85 ° C. in a vacuum dryer, and then 3-glycidoxypropyl 25.8 g of silica gel having a silyl group was obtained.
[0089]
Reference Example 2 Synthesis of silica gel having 2,3-dihydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm is used)
To 4 g of the modified silica gel obtained in Reference Example 1, 180 ml of a 0.7% perchloric acid aqueous solution and 20 ml of acetonitrile were added and refluxed for 6 hours. After cooling, the resulting silica gel was collected by filtration, washed with methanol 200 ml, water 500 ml, acetone 200 ml and methanol 200 ml in this order, and then dried at 85 ° C. in a vacuum dryer to obtain 2,3-dihydroxypropoxypropylsilyl group. 2.7 g of silica gel with
[0090]
Reference Example 3 Synthesis of silica gel having 5,6-dihydroxyhexylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm is used)
The same treatment as in Reference Example 1 was performed using 7.5 g of spherical silica gel with a pore size of about 80 Å and an average particle size of 5 μm, 150 ml of toluene, 0.46 ml of water, 6.9 g of 5,6-epoxyhexyltrimethoxysilane, and 2.25 ml of triethylamine. As a result, 9.6 g of silica gel having 5,6-epoxyhexylsilyl group was obtained. The same treatment as in Reference Example 2 was performed using 8.0 g of this silica gel, 360.45 ml of a 0.7% perchloric acid aqueous solution and 40.05 ml of acetonitrile, to obtain 7.9 g of silica gel having a 5,6-dihydroxyhexylsilyl group.
[0091]
Example 1 Synthesis of silica gel having 2- (2-hydroxyethoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
3.5 g of the modified silica gel obtained in Reference Example 1, 5 ml of chloroform, 4.34 g of ethylene glycol, and BF Three ・ Et 2 0.2 g of O was added and refluxed for 4 hours. After cooling, the obtained silica gel was collected by filtration, washed with methanol 200 ml, water 500 ml, acetone 200 ml and methanol 200 ml in this order, and then dried at 85 ° C. in a vacuum drier, 2- (2-hydroxyethoxy)- 3.3 g of silica gel having 3-hydroxypropoxypropylsilyl group was obtained.
[0092]
Example 2 Synthesis of silica gel having 2- (2-hydroxyethoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
To 2.3 g of the modified silica gel obtained in Example 1, 11.5 ml of toluene and 4.6 ml of 1,1,1,3,3,3-hexamethyldisilazane were added and refluxed for 8 hours. After cooling, the obtained silica gel was collected by filtration, washed in order of 200 ml of toluene, 200 ml of methanol, 500 ml of water, 200 ml of acetone and 200 ml of methanol, and then dried at 85 ° C. in a vacuum dryer. To this silica gel, 93.15 ml of a 0.7% perchloric acid aqueous solution and 10.35 ml of acetonitrile were added and refluxed for 2 hours. After cooling, the obtained silica gel was collected by filtration, washed with methanol 200 ml, water 500 ml, acetone 200 ml and methanol 200 ml in this order, and then dried at 85 ° C. in a vacuum drier, 2- (2-hydroxyethoxy)- 1.7 g of silica gel having 3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group was obtained.
[0093]
Example 3 Synthesis of silica gel having 2- (4-hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
Modified silica gel 3.5 g obtained in Reference Example 1, chloroform 5 ml, butanediol 6.31 g, and BF Three ・ Et 2 The same treatment as in Example 1 was carried out using 0.2 g of O to obtain 3.3 g of silica gel having 2- (4-hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group.
[0094]
Example 4 Synthesis of silica gel having 2- (4-hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
The same treatment as in Example 2 was carried out using 2.2 ml of the modified silica gel obtained in Example 3 and 11 ml of toluene and 4.4 ml of 1,1,1,3,3,3-hexamethyldisilazane. 1.8 g of silica gel having (hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group was obtained.
[0095]
Example 5 Synthesis of silica gel having 2- (6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
Modified silica gel 3.5 g obtained in Reference Example 1, chloroform 5 ml, hexanediol 8.27 g, and BF Three ・ Et 2 The same treatment as in Example 1 was performed using 0.2 g of O to obtain 3.3 g of silica gel having 2- (6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group.
[0096]
Example 6 Synthesis of silica gel having 2- (6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 Å and an average particle diameter of 5 μm was used)
The same procedure as in Example 2 was applied to 2.3 g of the modified silica gel obtained in Example 5 using 11.5 ml of toluene and 4.6 ml of 1,1,1,3,3,3-hexamethyldisilazane. 1.9 g of silica gel having 6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group was obtained.
[0097]
Reference Example 4 Synthesis of silica gel having 2-butoxy-3-hydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 80 angstroms and an average particle diameter of 5 μm is used)
Modified silica gel 3.5 g obtained in Reference Example 1, chloroform 5 ml, butanol 5.19 g, and BF Three ・ Et 2 The same treatment as in Example 1 was performed using 0.2 g of O to obtain 3.4 g of silica gel having 2-butoxy-3-hydroxypropoxypropylsilyl group.
[0098]
Reference Example 5 Synthesis of silica gel having 3-glycidoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm is used)
The same treatment as in Reference Example 1 was performed using 20 g of spherical silica gel having a pore size of about 60 angstroms and an average particle size of 5 μm, 400 ml of toluene, 1.03 ml of water, 26.14 g of glycidoxypropyltrimethoxysilane, and 6 ml of triethylamine. 27.7 g of silica gel having a cidoxypropylsilyl group was obtained.
[0099]
Reference Example 6 Synthesis of silica gel having 2,3-dihydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
Silica gel having 2,3-dihydroxypropoxypropylsilyl group obtained by performing the same treatment as in Reference Example 2 using 3.5 g of the modified silica gel obtained in Reference Example 5, 157.5 ml of 0.7% aqueous perchloric acid solution and 17.5 ml of acetonitrile 3.4 g was obtained.
[0100]
Reference Example 7 Synthesis of silica gel having 5,6-dihydroxyhexylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm is used)
The same treatment as in Reference Example 1 was performed using 7.5 g of spherical silica gel with a pore size of about 60 Å and an average particle size of 5 μm, 150 ml of toluene, 0.59 ml of water, 13.0 g of 5,6-epoxyhexyltrimethoxysilane, and 2.25 ml of triethylamine. As a result, 10.6 g of silica gel having 5,6-epoxyhexylsilyl group was obtained. The same treatment as in Reference Example 2 was carried out using 8.7 g of this silica gel, 390.6 ml of a 0.7% perchloric acid aqueous solution and 43.4 ml of acetonitrile, to obtain 8.5 g of silica gel having 5,6-dihydroxyhexylsilyl group.
[0101]
Reference Example 8 Synthesis of silica gel having 2- (3,4-dihydroxycyclohexyl) ethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
Using Reference Example 1 using 5.0 g of spherical silica gel with a pore size of about 60 Å and an average particle size of 5 μm, 100 ml of toluene, 2.0 ml of water, 5.0 g of 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane and 1.50 ml of triethylamine The same treatment was performed to obtain 6.2 g of silica gel having 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethylsilyl group. The same treatment as in Reference Example 2 was carried out using 2.0 g of this silica gel, 80.0 ml of a 0.7% perchloric acid aqueous solution and 20.0 ml of acetonitrile to obtain 1.9 g of silica gel having 2- (3,4-dihydroxycyclohexyl) ethylsilyl group. .
[0102]
Example 7 Synthesis of silica gel having 2- (2-hydroxyethoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
Modified silica gel 3.5 g obtained in Reference Example 5, chloroform 5.0 ml, ethylene glycol 5.65 g, and BF Three ・ Et 2 The same treatment as in Example 1 was performed using 0.26 g of O to obtain 3.4 g of silica gel having a 2- (2-hydroxyethoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group.
[0103]
Example 8 Synthesis of silica gel having 2- (2-hydroxyethoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
The same treatment as in Example 2 was performed on 2.3 g of the modified silica gel obtained in Example 7 using 11.5 ml of toluene and 4.6 ml of 1,1,1,3,3,3-hexamethyldisilazane. 1.9 g of silica gel having 2-hydroxyethoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group was obtained.
[0104]
Example 9 Synthesis of silica gel having 2- (4-hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
Modified silica gel 3.5 g obtained in Reference Example 5, chloroform 5 ml, butanediol 8.20 g, and BF Three ・ Et 2 The same treatment as in Example 1 was performed using 0.26 g of O to obtain 3.3 g of silica gel having a 2- (4-hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group.
[0105]
Example 10 Synthesis of silica gel having 2- (4-hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
The same treatment as in Example 2 was performed on 2.3 g of the modified silica gel obtained in Example 9 using 11.5 ml of toluene and 2.3 ml of 1,1,1,3,3,3-hexamethyldisilazane. 1.9 g of silica gel having 4-hydroxybutoxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group was obtained.
[0106]
Example 11 Synthesis of silica gel having 2- (6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
Modified silica gel 3.5 g obtained in Reference Example 5, chloroform 5 ml, hexanediol 10.75 g, and BF Three ・ Et 2 The same treatment as in Example 1 was carried out using 0.26 g of O to obtain 3.3 g of silica gel having 2- (6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group.
[0107]
Example 12 Synthesis of silica gel having 2- (6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
The same treatment as in Example 2 was carried out using 2.4 g of the modified silica gel obtained in Example 11 and 12 ml of toluene and 4.8 ml of 1,1,1,3,3,3-hexamethyldisilazane. 2.0 g of silica gel having (hydroxyloxyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and trimethylsilyl group was obtained.
[0108]
Example 13 Synthesis of silica gel having 2- (6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and dimethylsilyl group (when silica gel having a pore diameter of about 60 angstroms and an average particle diameter of 5 μm was used)
The same treatment as in Example 2 was carried out using 4.0 ml of the modified silica gel obtained in Example 11 and 20 ml of toluene and 8.4 g of 1,1,3,3,5,5-hexamethylcyclotrisilazane. 3.7 g of silica gel having 6-hydroxyhexyloxy) -3-hydroxypropoxypropylsilyl group and dimethylsilyl group was obtained.
[0109]
Example 14 Recovery test of bovine serum albumin
The modified silica gel produced in Examples 1, 3, 5 and Reference Examples 2, 3, 4 was packed into a HPLC stainless steel column having an inner diameter of 4.6 mm and a length of 50 mm by a slurry method.
Each column was treated with bovine serum albumin (hereinafter abbreviated as BSA) under the analysis conditions shown below, and the recovery rate was determined. Table 1 shows the results.
[0110]
〔Analysis conditions〕
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 90/10 (v / v)
Flow rate: 0.5ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
Sample: BSA 15mg / ml dissolved in the above mobile phase
Injection volume: 20μl
[0111]
[0112]
From the results of Table 1, the BSA recovery rate in the columns packed with the modified silica gel of the present invention of Examples 1, 3 and 5 as the packing material is the hydrophilicity obtained in the conventional packing material, that is, Reference Examples 2 and 3. The BSA recovery rate was as good as that of a column packed with a packing in which the base part was in the form of a conventional diol. In addition, the peak shape of BSA of the chromatogram obtained by the column packed with the modified silica gel of Examples 1, 3 and 5 as a packing is obtained from that obtained with the column packed with the packing of the conventional Reference Examples 2 and 3. Good shape with little tailing. In addition, the BSA recovery rate when the modified silica gel of Example 3 was used as a filler, and the silica gel of Reference Example 4 into which a modified silyl group having the same number of carbon atoms was introduced (however, only one hydroxyl group at the terminal) When the modified silica gel of Example 3 is used as the filler, it can be seen that the recovery rate is much higher. From this, in order to obtain a good protein recovery rate, the R of the group represented by the general formula [1] as in the filler according to the present invention is used. 1 It can be seen that it is necessary that a hydroxyl group is introduced at the end of each.
[0113]
Example 15 Analytical test for uracil, benzene and naphthalene
Using each column prepared in Example 14, uracil, benzene and naphthalene were analyzed under the following conditions, and the respective retention times were determined. Table 2 shows the results.
〔Analysis conditions〕
Mobile phase: CH Three CN / H 2 O = 30/70 (v / v)
Flow rate: 0.5ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
Sample: uracil 0.77mg, benzene 145μl and naphthalene 20mg 60% CH Three Solution dissolved in 100 ml of CN aqueous solution
Injection volume: 2 μl
[0114]
[0115]
From the results in Table 2, uracil, benzene, and naphthalene are filled with the fillers of Reference Examples 2, 3, and 4 by using the column packed with the modified silica gel of the present invention of Examples 1, 3, and 5 as a filler. It can be seen that the separation can be performed as well as the column. In the case of the filler according to the present invention, R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention 1 It can also be seen that the retention time of benzene and naphthalene can be easily adjusted by changing the carbon number of the methylene chain (Example 1:
[0116]
Example 16 Analytical test of phenobarbital, carbamazepine, phenytoin
Using each column prepared in Example 14, phenobarbital, carbamazepine and phenytoin were analyzed under the following conditions, and the respective retention times were determined. Table 3 shows the results.
〔Analysis conditions〕
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 90/10 (v / v)
Flow rate: 0.5ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
Sample: Liquid obtained by dissolving 2 mg of phenobarbital, 0.5 mg of carbamazepine and 4 mg of phenytoin in 100 ml of the mobile phase.
Injection volume: 20μl
[0117]
[0118]
From the results shown in Table 3, it can be seen that the columns packed with the modified silica gels of the present invention of Examples 1, 3 and 5 as packing materials satisfactorily separated phenobarbital, carbamazepine and phenytoin. On the other hand, in the column packed with the conventional packing material of Reference Examples 2 and 3 (the packing material in which the hydrophilic groups introduced into the inner and outer surfaces of the silica gel are in the conventional diol form), The carbamazepine and phenytoin peaks partially overlapped under the same conditions, and they could not be separated well. From these facts, the group represented by the general formula [1] according to the present invention is introduced into the filler filled with the modified silica gels of Examples 1, 3 and 5, so that the above three kinds of drugs are excellent. It is thought that it can be separated. Further, from the results of Table 3, R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention 1 It can also be seen that the retention time of these drugs can be easily adjusted by changing the carbon number of the methylene chain (Example 1:
[0119]
Example 17 Recovery test of bovine serum albumin
The modified silica gel produced in Examples 2, 4, and 6 was packed by a slurry method onto a HPLC stainless steel column having an inner diameter of 4.6 mm and a length of 50 mm.
Using these columns, the recovery rate of BSA was determined under the same conditions as in Example 14. Table 4 shows the results.
[0120]
[0121]
From the results in Table 4, the column packed with the modified silica gel of the present invention in which the group represented by the general formula [1] according to the present invention and the trimethylsilyl group according to the present invention are introduced into the silica gel as a packing material shows a good BSA recovery rate. I understand.
[0122]
Example 18 Analytical test for uracil, benzene and naphthalene
Using each column prepared in Example 17, uracil, benzene and naphthalene were analyzed under the same conditions as in Example 15, and the respective retention times were determined. Table 5 shows the results.
[0123]
[0124]
From the results in Table 5, it can be seen that uracil, benzene and naphthalene can be separated well by the column packed with the modified silica gel of the present invention prepared in Examples 2, 4 and 6 as a filler. Further, from the comparison of the data in Table 2 and Table 5, the filler according to the present invention in which a trimethylsilyl group was introduced instead of the filler according to the present invention in which no trimethylsilyl group was introduced (Examples 1, 3 and 5). It can also be seen that the use of (Examples 2, 4 and 6) increases the retention time of each compound. Further, from the results of Table 5, even when a trimethylsilyl group coexists, R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention 1 It can also be seen that the retention time of benzene and naphthalene can be easily adjusted by changing the prime number of the methylene chain (Example 2:
[0125]
Example 19 Analytical test of phenobarbital, carbamazepine, phenytoin
Using each column prepared in Example 17, phenobarbital, carbamazepine and phenytoin were analyzed under the same conditions as in Example 16, and the respective retention times were determined. Table 6 shows the results.
[0126]
[0127]
From the results in Table 6, it can be seen that the respective drugs can be well separated by using the column packed with the modified silica gel of the present invention prepared in Examples 2, 4 and 6 as a packing material. Further, from the comparison of the data in Table 3 and Table 6, the present invention in which the trimethylsilyl group was introduced, compared to the case where the filler according to the present invention in which the trimethylsilyl group was not introduced (Examples 1, 3 and 5) was used. It can also be seen that the retention time of each drug is longer when the fillers according to (Examples 2, 4 and 6) are used. Further, from the results of Table 6, even when a trimethylsilyl group was introduced, R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention 1 It can also be seen that the retention time of each drug can be easily adjusted by changing the carbon number of the methylene chain (Example 2:
[0128]
Example 20 Recovery test of bovine serum albumin
The silica gel produced in Examples 7, 9, 11 and Reference Examples 6, 7, and 8 was packed into a stainless steel column for HPLC having an inner diameter of 4.6 mm and a length of 50 mm by a slurry method.
The recovery rate of BSA was determined under the same conditions as in Example 14 using each column. Table 7 shows the results.
[0129]
[0130]
From the results of Table 7, the BSA recovery rate in the columns packed with the modified silica gels of the present invention of Examples 7, 9 and 11 as packing materials is the conventional diol type packing material, that is, Reference Examples 6, 7 and 8. It can be seen that it is as good as that in the column packed with the packing material prepared in 1. In addition, the BSA peak shape of the chromatogram obtained by the column packed with the modified silica gel of Examples 7, 9 and 11 as a packing was a good shape with little tailing.
[0131]
Example 21 Analytical test of uracil, benzene and naphthalene
Using each column prepared in Example 20, uracil, benzene and naphthalene were analyzed under the same conditions as in Example 15, and the respective retention times were determined. Table 8 shows the results.
[0132]
[0133]
From the results shown in Table 8, uracil, benzene and naphthalene were mixed with the conventional fillers of Reference Examples 6, 7 and 8 (silica) using columns packed with the modified silica gels of the present invention of Examples 7, 9 and 11 as fillers. It can be seen that separation can be performed in the same manner as in a column packed with a filler in which the hydrophilic groups introduced on the inner and outer surfaces are in the form of a conventional diol. Further, in the filler according to the present invention, R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention 1 It can also be seen that the retention time can be easily adjusted by changing the carbon number of the methylene chain (Example 7:
[0134]
Example 22 Analytical test of phenobarbital, carbamazepine, phenytoin
Using each column prepared in Example 20, phenobarbital, carbamazepine and phenytoin were analyzed under the same conditions as in Example 16, and the respective retention times were determined. Table 9 shows the results.
[0135]
[0136]
From the results shown in Table 9, when the columns packed with the fillers of Reference Examples 6, 7 and 8 were used with the columns packed with the modified silica gel of the present invention of Examples 7, 9 and 11 as fillers, It can be seen that the separation can be as good as or better. In particular, it can be seen that when the column packed with the packing material of Example 11 is used, carbamazepine and phenytoin can be separated better than when the columns packed with the packing materials of Reference Examples 6, 7, and 8 are used.
Further, from the results of Table 9, R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention 1 It can also be seen that the retention time of each drug can be easily adjusted by changing the carbon number of the methylene chain (Example 1:
[0137]
Example 23
Bovine serum albumin recovery test
The silica gel produced in Examples 8, 10, 12 and 13 was packed by a slurry method onto a HPLC stainless steel column having an inner diameter of 4.6 mm and a length of 50 mm.
The recovery rate of BSA was determined under the same conditions as in Example 14 using each column. Table 10 shows the results.
[0138]
[0139]
From the results in Table 10, it can be seen that the BSA recovery rates in the columns packed with the modified silica gels of Examples 8, 10, 12, and 13 as packing materials are all good.
[0140]
Example 24 Analytical test for uracil, benzene and naphthalene
Using each column prepared in Example 23, uracil, benzene and naphthalene were analyzed under the same conditions as in Example 15, and the respective retention times were determined. Table 11 shows the results.
[0141]
[0142]
From the results of Table 11, a column packed with the modified silica gel of the present invention of Examples 8, 10 and 12 as a filler (trimethylsilyl group introduced) and the modified silica gel of the present invention of Example 13 were packed ( It can be seen that uracil, benzene and naphthalene can be separated satisfactorily using any of the columns packed as dimethylsilyl groups). Further, from the comparison of the data in Table 8 and Table 11, compared to the filler according to the present invention in which no trimethylsilyl group or dimethylsilyl group is introduced (fillers of Examples 7, 9 and 11), the trimethylsilyl group, etc. It can also be seen that the retention time of each compound becomes longer when the filler according to the present invention in which is introduced (the fillers of Examples 8, 10, 12 and 13) is used. Further, from the results of Table 11, R of the group represented by the general formula [1] according to the present invention 1 It can also be seen that the retention time can be easily adjusted by changing the carbon number of the methylene chain (Example 8:
[0143]
Example 25 Analytical test of phenobarbital, carbamazepine, and phenytoin Using each column prepared in Example 23, phenobarbital, carbamazepine, and phenytoin were analyzed under the same conditions as in Example 16, and the retention times were obtained. Table 12 shows the results.
[0144]
[0145]
From the results of Table 12, a column packed with the modified silica gel of the present invention of Examples 8, 10 and 12 as a filler (in which a trimethylsilyl group was introduced) and the modified silica gel of the present invention of Example 13 were packed ( It can be seen that each drug can be well separated using any column packed as dimethylsilyl groups). Further, from the comparison of the data in Table 9 and Table 12, it was found that trimethylsilyl was more effective than the case of using the filler according to the present invention in which no trimethylsilyl group or dimethylsilyl group was introduced (fillers of Examples 7, 9 and 11). In the case of using the filler according to the present invention in which a group or the like is introduced (the fillers of Examples 8, 10, 12 and 13), the retention time of each drug can be lengthened. When a column packed with modified
[0146]
Example 26 Analytical test for phenobarbital, carbamazepine, and phenytoin by direct injection of serum samples
The silica gel produced in Example 12 was packed into a stainless steel HPLC column having an inner diameter of 4.6 mm and a length of 150 mm by a slurry method.
Using this column, fetal bovine serum and fetal bovine serum added with
[0147]
〔Analysis conditions〕
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 90/10 (v / v)
Flow rate: 1.2ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
Sample injection volume: 20 μl
[0148]
The obtained chromatogram is shown in FIGS. FIG. 1 shows a sample of fetal bovine serum, and it can be seen that the peak of fetal bovine serum protein appears immediately after injection, that is, fetal bovine serum protein is eluted without being adsorbed on the column. FIG. 2 shows a sample obtained by adding the above three kinds of drugs (phenobarbital, carbamazepine, and phenytoin) to fetal bovine serum. It can be seen that the peaks elute and are well separated. In FIG. 2, 1 indicates a phenobarbital peak, 2 indicates a carbamazepine peak, and 3 indicates a phenytoin peak.
[0149]
Example 27 Analytical test for lidocaine by direct injection of serum sample
Using the column prepared in Example 26, fetal bovine serum was analyzed under the analytical conditions shown below, and a sample obtained by adding lidocaine 150 μg / ml to fetal bovine serum was used as a sample.
〔Analysis conditions〕
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 95/5 (v / v)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
Sample injection volume: 20 μl
[0150]
The obtained chromatogram is shown in FIGS. FIG. 3 shows a sample of fetal bovine serum, and it can be seen that the peak of fetal bovine serum protein appears immediately after injection, that is, fetal bovine serum protein elutes without being adsorbed on the column. Figure 4 shows a sample of fetal calf serum supplemented with lidocaine. The peak of lidocaine (↓) is eluted after the fetal calf serum protein peak and is well separated from the serum components. I understand.
[0151]
Example 28 Analytical test for primidone by direct injection of serum sample
Using the column prepared in Example 26, fetal bovine serum and fetal bovine serum supplemented with 100 μg / ml primidone were analyzed as samples under the analytical conditions shown below.
〔Analysis conditions〕
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 98/2 (v / v)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 230nm
Sample injection volume: 20 μl
[0152]
The obtained chromatogram is shown in FIG. 5 and FIG. Fig. 5 shows a sample of fetal bovine serum, and it can be seen that the peak of fetal bovine serum protein appears immediately after injection. Figure 6 shows a sample of fetal bovine serum with primidone added, and the peak of primidone (↓) is eluted after the fetal bovine serum protein peak and is well separated from the serum components. I understand.
[0153]
Example 29 Analytical test of phenobarbital, carbamazepine and phenytoin in serum samples by column switching method
The silica gel produced in Example 12 was packed in a stainless steel column for HPLC having an inner diameter of 4.6 mm and a length of 35 mm by a slurry method to obtain a pretreatment column. Using the apparatus shown in Fig. 7, the sample (human serum added with
[0154]
[Pretreatment conditions]
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Sample injection volume: 20 μl
[0155]
〔Analysis conditions〕
Column for analysis: Wakosil-II 5C18RS, 4.6φ × 250mm (Wako Pure Chemical Industries, Ltd.)
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 65/35 (v / v)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
[0156]
The resulting chromatogram is shown in Figure-8. As is clear from FIG. Phenobarbital, 2. 2. carbamazepine, and It can be seen that each peak of phenytoin appears in good separation in order, and each drug can be quantified well.
[0157]
Example 30 Analytical test of imipramine in serum sample by column switching method Using the pretreatment column prepared in Example 29, the sample (human serum was treated with imipramine hydrochloride 200 ng / ml by the column switching method shown in Fig. 9). Were added). That is, by flowing the pretreatment mobile phase through the flow path indicated by the dotted line of the valve, the drug in the sample was concentrated by the pretreatment column and the serum protein was excluded from the column. Next, the valve was switched, and the drug in the pretreatment column was introduced into the analytical column by flowing the pretreatment mobile phase through the flow path indicated by the solid line of the valve for 6 to 11 minutes after the sample injection. The analysis was performed again by switching the valve and returning the analysis mobile phase to the flow path indicated by the dotted line of the valve. The pretreatment conditions and analysis conditions are shown below.
[0158]
[Pretreatment conditions]
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 98/2 (v / v)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Sample injection volume: 100 μl
[0159]
〔Analysis conditions〕
Column for analysis: Wakosil-II 5C18RS, 4.6φ × 250mm (Wako Pure Chemical Industries, Ltd.)
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 2.5) / acetonitrile = 65/35 (v / v)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
[0160]
The obtained chromatogram is shown in Fig. 10 (peak of imipramine: ↓). From this result, since a trace component in serum can be easily concentrated by using a column comprising the modified silica gel of the present invention as a filler as a pretreatment column for a serum sample, the column according to the present invention can be used in serum. It turns out that it is useful for the analysis of trace components.
[0161]
Example 31 Analytical test of indomethacin in serum sample by column switching method
Using the pretreatment column prepared in Example 29, a sample (a sample obtained by adding 1 μg / ml indomethacin to human serum) was analyzed by the column switching method using the apparatus shown in FIG. That is, by flowing the pretreatment mobile phase through the flow path indicated by the dotted line of the valve, the drug in the sample was concentrated by the pretreatment column and the serum protein was excluded from the column. Next, the sample in the pretreatment column was introduced into the analytical column by switching the valve and flowing the pretreatment mobile phase through the flow path indicated by the solid line of the valve for 4.5 to 8.5 minutes after the sample injection. The valve was switched again, and the analysis mobile phase was returned to the flow path indicated by the dotted line of the valve for analysis. The pretreatment conditions and analysis conditions are shown below.
[0162]
[Pretreatment conditions]
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 6.9) / acetonitrile = 87/13 (v / v)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Sample injection volume: 20 μl
[0163]
〔Analysis conditions〕
Analysis column: Wakosil-II 5C18RS, 4.6φ × 250mm
Mobile phase: 100 mM phosphate buffer (pH = 2.5) / acetonitrile = 45/55 (v / v)
Flow rate: 1.0ml / min
Measurement temperature: 30 ℃
Detection wavelength: 254nm
[0164]
The obtained chromatogram is shown in FIG. 11 (peak of indomethacin: ↓). From this result, since a trace component in serum can be easily concentrated by using a column comprising the modified silica gel of the present invention as a filler as a pretreatment column for a serum sample, the column according to the present invention can be used in serum. It turns out that it is useful for the analysis of trace components.
[0165]
【The invention's effect】
As described above, the present invention includes a modified silica gel useful as a chromatographic filler for analyzing drugs and metabolites in biological samples containing a large amount of protein components such as serum, and the modified silica gel. And a method for analyzing a component in a biological sample using the same, and a chromatography column packed with the filler, and packed with the modified silica gel of the present invention as a filler. When a biological sample such as serum is analyzed using the prepared column, macromolecules such as proteins are passed through the column without being denatured, while relatively low molecular compounds such as drugs in the sample are concentrated. Since it is separated and eluted, there is an effect that analysis of a drug or the like in a biological sample can be performed without performing a protein removal operation. Further, the column packed with the modified silica gel of the present invention as a filler is useful as a pretreatment column for deproteinization of a sample by utilizing the properties as described above. By combining the above, it is possible to analyze a low-concentration drug or the like in a biological sample such as serum with high sensitivity.
[0166]
Furthermore, since the modified silica gel of the present invention is obtained by introducing the same modifying group into the inner surface and the outer surface of the silica gel, it is easy to manufacture and obtains the same quality filler with good reproducibility. Is possible. Furthermore, the modified silica gel of the present invention also has an effect that the retention time of the target analyte can be appropriately adjusted by adjusting the length of the methylene chain of the modifying group to be introduced.
[0167]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a chromatogram obtained in Example 26 using fetal bovine serum as a sample.
FIG. 2 shows a chromatogram when a sample obtained by adding various drugs to fetal bovine serum obtained in Example 26 is used.
FIG. 3 shows a chromatogram when the fetal bovine serum obtained in Example 27 is used as a sample.
FIG. 4 shows a chromatogram when a sample obtained by adding lidocaine to fetal calf serum obtained in Example 27 is used.
FIG. 5 shows a chromatogram when the fetal bovine serum obtained in Example 28 is used as a sample.
FIG. 6 shows a chromatogram when a sample obtained by adding primidone to fetal bovine serum obtained in Example 28 is used.
7 shows an apparatus used in the column switching method of Example 29. FIG.
FIG. 8 shows the chromatogram obtained in Example 29.
9 shows an apparatus used in the column switching method of Example 30 and Example 31. FIG.
FIG. 10 shows the chromatogram obtained in Example 30.
FIG. 11 shows the chromatogram obtained in Example 31.
[0168]
[Explanation of symbols]
1 ... phenobarbital peak, 2 ... carbamazepine peak, 3 ... phenytoin peak.
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