JP3651512B2 - プリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばPOS(Point Of Sale)システムに用いられるプリンタやECR(Electric Cash Register)に使用されるプリンタに関するものであり、特には記録紙の案内に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術の代表例を図5及び図6に示して説明する。図6は、プリンタを横方向から視た断面図であり、図5はその印字部の斜視図である。
【0003】
この代表例は、印字ワイヤがインクリボンを介して記録紙を打撃し、文字や画情報を印字するワイヤドットプリンタである。プリンタの前方(図6の右側)には、印字部へ供給されるインクリボンが収納されたインクリボンカセット(不図示)が配置され、ワイヤドットヘッド1が搭載されたキャリッジ2は、印字行と平行な方向に移動されるように構成されている。プリンタの後方には、ロ−ル紙20が収納されている。紙案内上8及び紙案内下7は、互いに隙間ができるように配置されており、その隙間は、ロ−ル紙20からから巻き戻された記録紙21の幅及び厚み方向を規制するように構成されている。
【0004】
紙送り手段である紙送りローラ12は、回転が制御された紙送り軸13に固定されており、その外周を紙押えローラ14が押圧している構成となっている。
【0005】
更に、その紙送り方向下流側には、プラテン11がワイヤドットヘッド1と対向して配置されており、マニュアルカッタ4が、その上方に配置されている。
【0006】
キャリッジ2は、プラテン11の印字面と平行に配置された案内軸5及び補助案内軸5aに摺動可能に配置されており、図示していないスペーシング駆動機構により、プラテン11に沿って移動されるように構成されている。
【0007】
キャリッジ2には、ワイヤドットヘッド1のワイヤが通る孔を備え印字個所付近の記録紙をプラテン11に押圧するマスク板3が取り付けられている。
【0008】
このように構成されたプリンタにおいて、ロ−ル紙20からから巻き戻された記録紙21は、紙送りローラ12と紙押えローラ14からなる紙送り手段により搬送され、互いに圧接されているプラテン11とマスク板3との間を経由してマニュアルカッタ4へと移送される。
【0009】
その後、記録紙21は、キャリッジ2に搭載されたワイヤドットヘッド1にて所望の印字がなされた後、所定の紙送りがなされ、マニュアルカッタ4により所定の位置で切断される形式のものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来技術では、記録紙の経路中にプラテンに押圧されているマスク板があるため、厚みが薄く剛性の小さい記録紙をセットする場合は、紙送り手段により搬送された記録紙がマスク板とプラテンとの間を通り抜けることができない場合があり、このような場合には、紙ジャムが発生するという課題を有していた。
【0011】
又、キャリッジがどちらか一方の端に待機している場合、そのマスク板の負荷によって記録紙が傾いて搬送され、同様に紙ジャムが発生していた。
【0012】
更には、先端がワイヤドットヘッド側にカールしている記録紙をプリンタにセットすると、その先端がマスク板3の顎部3aに当接して係止され、同様に紙ジャムが発生していた。
【0013】
又更に、記録紙の印字部近傍に紙ジャムが発生したままキャリッジの移動が行われると、マスク板は薄い板材で形成されているので容易に変形し、プリンタの機能に重大な障害をあたえるのである。
【0014】
一方、記録紙が、厚くて剛性が大きい場合は、プラテンに密着しないという現象がある。この場合には、ワイヤドットヘッドのワイヤの折れや印字音の増大という課題が生ずるものであり、更には、インクリボンがプリンタのフレームに取り付けられ記録紙の全幅に常時配置されている構造の場合には、記録紙がインクリボンと接触して汚れることもある。
【0015】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、記録紙を取扱い易くすると共に、紙ジャムの発生がなく、故障の少ない、信頼性の高いプリンタを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで上記課題を解決するため本発明のプリンタは、プラテン部材と、印字手段を搭載しプラテン部材の長手方向に往復移動するキャリッジと、プラテン部材の印字面に供給される記録紙を、印字手段により印字可能な印字領域の下端近傍までガイドする紙案内補助板と、紙案内補助板を通過した記録紙の端部を記録紙の排出口へ向かって案内する端規制部材と、記録紙が通過する紙経路の外側に配置され、端規制部材とプラテン部材の印字面との間に所定の隙間を形成する隙間形成部材とを有することを特徴とする。
【0017】
この場合において、端規制部材とプラテン部材とは隙間形成部材を介して互いに圧接されていることが望ましく、端規制部材は隙間形成部材をプラテン部材に押圧可能な弾性材で構成されてなることが更に望ましい。
【0018】
このように構成した本発明のプリンタによれば、紙経路上の端規制部とプラテンは、密着することがなく、移送される記録紙の隙間が確保されるので、記録紙は、薄くて剛性が小さくとも、走行負荷が掛からない為、スムーズにセットされて、挿入時の紙ジャムは発生しない信頼性の向上したプリンタを提供できる。そして、記録紙は、端規制部によりプラテン側に規制されていることによりプラテンから大きく離れることがないので、印字音は低くなるとともに、従来ではキャリッジに取り付けていたマスク板を廃止することできた。
【0019】
又、端規制部は、隙間形成部材と当接するか、あるいはそれよりもプラテン側に近接する形状であれば、隙間形成部材によって所定の厚み分の隙間が確保されるので、紙経路の隙間が大きい場合に生じる記録紙の振動による印字品質の悪化や高騒音もない。また、端規制部の形状は高い制度を要求しないため、端規制部を廉価に製造できるから、印字品質の向上した、しかも静かで廉価なプリンタを提供することができる。
【0020】
又、上記の隙間形成部材は、プラテン、もしくは端規制部に形成されている突起であること特徴とする。このように、プラテンや端規制部に突起を設ければ、隙間形成部材を別途もうけたり、これを固定する必要がなく、更に高い信頼性を有するプリンタが安価に提供できる。
【0021】
更に、プラテン部材の印字面は、プラテン部材の印字領域を含む部分を印字手段側に突出させて形成された突起部の表面であり、隙間形成部材の厚みは、突起部の突出量と印字面と端規制部材との隙間との和に等しくすることが望ましい。
【0022】
このように構成すると、プラテンと印字手段とのギャップのゲージによる調整が容易となるだけではなく、プラテンの強度が向上する。更に、印字面の平面度が向上して、印字品質の向上が図れる。
【0023】
これらの場合において、端規制部材は、紙案内補助板と一体に形成されていることが望ましい。これにより、部品が削減され、さらなる、低価格化、高信頼性化が可能となる。
【0024】
又更に、プラテンに対して記録紙の搬送方向下流側にマニュアルカッタが配置され、端規制部は、その上端がマニュアルカッタ内の記録紙経路まで延長されていることが望ましい。
【0025】
これにより、端規制部は、略両端支持梁となって変形に対する荷重が大きくなるので、記録紙のカット時に強制的にその進行方向を大きく変えられたとしても、端規制部が記録紙の膨らみを強く付勢して、端規制部の荷重によりその記録紙は紙経路内に戻されて、紙ジャムがなくなりプリンタの信頼性が向上する。更には、カットされた後に印字されても、記録紙は待機位置にいるのでカット後に印字された印字ラインと次行の印字ラインにおいて左右の紙送り量が異なることなく印字アライメントは大きく向上する。
【0026】
又更に、マニュアルカッタは、回動可能に構成され、端規制部は、マニュアルカッタの紙経路の上流側が広くなるようにマニュアルカッタを付勢していることを特徴とする。このように構成すれば、マニュアルカッタの待機位置が確保され、新たに、マニュアルカッタのバネは不要となり、更にコストダウンが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一例を図1乃至図4に基づいて説明する。
本例のプリンタの基本的な構成は従来技術で述べた一般的なシリアルワイヤドットプリンタと同一である。従って、これらの図に於いては、従来と同じもしくは同等の作用をなす部品には同符号を付し、説明を省略する。又、隙間形成部材は、端規制部材の一部によって形成された例とし、更には、端規制部材が紙案内補助板と一体に形成されているプリンタを例として詳述する。
【0028】
図4はプリンタ全体の外観図であり、図3はプリンタの要部を横方向から見た断面図であり、図2はその印字部のプラテン付近の斜視図であり、図1はプリンタに記録紙がセットされる場合の説明図である。
【0029】
本例のプリンタは、プリンタの後方に設置されたロ−ル紙20から巻戻された記録紙に印字を行うものであり、前方にはインクリボンカセット18が配置されている。
【0030】
本例のプリンタは、ロール紙のホルダ22を含めて樹脂で一体成形されたベースフレーム17、このベースフレーム17の内部に設定された主案内軸5及び補助案内軸5a、この主ガイド軸5に沿って動くワイヤドットヘッド1を搭載したキャリッジ2、主案内軸5と対峙してベースフレーム17に取り付けられたプラテンフレーム16、インクリボン19、記録紙を搬送する紙送りローラ12、記録紙をプラテン11から離れないように規制する紙案内補助板10、及び記録紙をカットするための刃部4aを備えたマニュアルカッタ4より主に構成されている。
【0031】
本例のプリンタにおいては、さらに、インクリボン19を内蔵するリボンカセット18が、回動可能にベースフレーム17上設けられたリボンカセット載置台上に設置されている。以下、機構部品について更に詳述する。
【0032】
11はプラテンフレーム16のワイヤドットヘッド1と対向する部分に、絞り加工で周囲より一段高く形成されたプラテンであり、プラテン11は、主ガイド軸5と平行となるよう構成されている。また、プラテンフレーム16は、プラテン11とワイヤドットヘッド1との間隔を所定の値に調整することができるように回動可能にベースフレーム17に取り付けられている。
【0033】
プラテンギャップの調整方法として、ワイヤドットヘッド1とプラテン11の間に隙間ゲージを差し込んで調整する方法が一般に行われているが、プラテン11は、ワイヤドットヘッド1側に突出しているので、調整し易くその作業性が向上する。又、プラテン11面を絞り加工によって形成することにより、断面2次モーメントが増加して剛性がアップし、プラテン11は変形しにくく、更に、その平面度が規格外であったとしても、絞り加工時に平面度が向上するように補正される。
【0034】
マニュアルカッタ4は、ステンレス(SUS)材等の金属板若しくはポリカーボネイト等の透過性の樹脂で形成され、その上端には鋸歯等の先端が鋭利な凹凸部の刃部4aが配置されている。
【0035】
又、マニュアルカッタ4は、カッタ取付板4cには軸4bを中心に回動可能に取り付けられ、その回動は、矢印A方向には所定範囲回動可能であり、矢印A方向と逆方向には、マニュアルカッタ4側に形成された係止部4dがカッタ取付板4cに当接して回動が規制されるよう構成されている。又、マニュアルカッタ4は、後述するバネ部材で形成された端規制部10bを変形させて内側に抱え込んでいるので、端規制部10bが、マニュアルカッタ4を矢印Aとは逆方向に常時付勢し、マニュアルカッタ4の待機状態は、係止部4dがカッタ取付板4cに当接して、下方が開かれている。従って、下方から搬送されてくる記録紙がマニュアルカッタ4の掬い部4eと干渉することがない。
【0036】
尚、プラテン11とワイヤドットヘッド1との隙間を隙間ゲージで測定する場合、ゲージを上部から差し込むと、マニュアルカッタ4が矢印A方向に回動して突出している掬い部4eが後退するので作業効率は低下しない。
【0037】
更に、マニュアルカッタ4の回動中心となる軸4bは、刃部4aと略同高さに配置されているので、刃部4aに力が作用してもマニュアルカッタ4にモーメントが作用せず、従って回動しない。これにより、記録紙21をカットするために記録紙21を矢印B方向に引くと、その記録紙は刃部4aで屈曲されて更に矢印B方向に引かれて切断される。また、カッタ取付板4cは、マニュアルカッタなしの仕様に容易に変更できるようにプラテンフレーム16にその両側をネジで固定されており、取付及び取り外しが簡単な取付方法となっている。
【0038】
紙送りローラ12はゴム等摩擦係数の高い物質で形成され、紙送り軸13に固定されている。また、紙送り軸13はベースフレーム17に取り付けられており、周知のモータ(不図示)により回転駆動される。
【0039】
紙押えローラ14は、紙押え軸15に回転可能に取り付けられ、紙押え軸15の両端に取り付けられた紙押えバネ15aにより、紙送りローラ12に圧接されている。記録紙21は、この紙送りローラ12と紙押えローラ14に挟まれて印字部へ向かってへ搬送される。
【0040】
7は、樹脂で形成されたベースフレーム17と一体に形成された紙案内下であり、対向して配置される紙案内上8と共働して記録紙21の紙経路を構成するものであり、記録紙の厚み方向のみならず、幅方向をも規制するよう構成されている。
【0041】
記録紙21を紙案内下7からマニュアルカッタ4まで案内する紙案内補助板10は、厚みが0.15mmの薄いステンレス(SUS)のバネ材で形成されている。紙案内補助板10には開口部が形成されており、その開口部を通過して紙押えローラ14が紙送りローラ12に圧接可能となっている。更にその開口部の両側には、紙押えローラ軸15が挿通され且つ紙押え軸が紙送りローラ12側に移動できるように長孔を備えた取付部10eが形成されている。取付部10eは紙押えローラ14の紙押えローラ軸15方向の位置を決めている。
【0042】
紙案内補助板10の中央上端部10aは、ワイヤドットヘッド1のワイヤの軌跡、即ち印字領域の直下近くに位置している。そのため、記録紙21は、ワイヤドットヘッド1よって印字される印字領域の直下まではキャリッジ2側へはみ出さないよう紙案内補助板10によって規制される(図3)。
【0043】
紙案内補助板10には、印字領域から外れた両側にマニュアルカッタ4側に延長した端規制部10bが形成されている。この端規制部10bには、端規制部10bが記録紙経路内でプラテン11若しくはプラテンフレーム16と当接しないようにプラテン11側に突き出された隙間形成部10dが形成されている。本例においては、隙間形成部10dの突き出し高さh2を、0.4mmに、プラテン11の絞り高さh1を0.3mmに形成している。従って、プラテン11と紙案内補助板10とが形成する隙間g1は、
g1=0.4−0.3=0.1(mm)
となり、常時0.1mmの隙間が形成されている。
【0044】
この、隙間形成部10dは、紙案内補助板10の端規制部10bがマニュアルカッタ4と当接して変形した場合でも、端規制部10bがプラテン11及びプラテンフレーム16と当接しない位置に配置されている。
【0045】
尚、本例においては、マニュアルカッタ4は端規制部の弾性復元力を利用して待機状態に保持されているが、マニュアルカッタ4とカッタ取付板4cとにねじりコイルバネ等の周知の弾性部材を配置して待機状態を保持しても構わない。但し、本例のように紙案内補助板10の端規制部10bをマニュアルカッタ4の付勢部材に兼用すると、部品代、組立費等が不要となるので、装置の形状を小型にできるとともにコストダウンに効果がある。
【0046】
次に、記録紙をプリンタにセットする場合について、その動作を説明する。
ロ−ル紙20から巻き戻された記録紙21は、紙案内下7と紙案内上8が形成する紙経路へ挿入され、紙送りローラ12と紙押えローラ14が圧接している圧接部へと導かれる。そして、紙送りローラ12と紙押えローラ14に挟持され、紙送りローラ12の回転により印字部へと搬送される。
【0047】
更に、記録紙21が搬送されると、記録紙21は、その紙幅の両端を紙案内補助板10の端規制部10bにガイドされてマニュアルカッタ4へと搬送される。端規制部10bとプラテン11から一段下がったプラテンフレームとの隙間は0.4mmあるから、記録紙21は、端規制部10bを変形させることなく、マニュアルカッタ側へ搬送される。ここで、記録紙についてふれると、ECR等に使用される記録紙で市販されている多くの記録紙は、四六版連量(大きさが788mm×1091mmの記録紙1000枚の重さ)が45〜55Kgであり、その厚みは0.07〜0.1mmである。
【0048】
プラテン11と端規制部10bとの隙間は、前述のように0.1mmとなるよう形成されているから、記録紙21の幅の両端と中央部が、端規制部10bとプラテン11とにより湾曲されことなく、略平面状で搬送される(図1)。
【0049】
このように、記録紙21の紙経路は、記録紙の厚みと同等かこれより大きい隙間が形成されていることより、両側の案内部分(図1の幅Wの部分)において走行負荷を受けることなくスムーズにカッタ部へ搬送され、例え記録紙の剛性が小さな薄い記録紙であったとしても、紙ジャムは発生しないものである。
【0050】
記録紙21がさらに搬送されると、その両側は紙案内補助板10の端規制部10bによりマニュアルカッタ4へと案内される。このとき、記録紙21の中央部が撓んで端規制部10bに案内されることなく上方に直進したとしても、カッタ4の掬い部4eによって、カッタ取り付け板4cの方向に案内される。掬い部4eの先端はワイヤドットヘッド1の先端とオーバーラップされており、記録紙21に多少の逆カールがある場合であってもその先端は紙経路内に案内されるので、紙ジャムは発生しない。
【0051】
次に、記録紙21がマニュアルカッタ4でカットされる場合を詳述する。
【0052】
記録紙21は、ワイヤドットヘッド1により所定文字あるいは所定画像を印字される印字工程を経た後、マニュアルカッタ4の刃部4aに切断位置を合わせるように所定量搬送される。その後、オペレータがその上端を矢印B方向に移動し、記録紙21は刃部4aによってカットされる。
【0053】
この場合、オペレータは、小さな力でカットするために、記録紙21をマニュアルカッタ4に対し斜めに当接させ、記録紙21のどちらか一方の端を刃部4aでカットし順次応力集中させながらカットする。そのため、マニュアルカッタ4に当接している記録紙は、記録紙経路内でに対しカット方向である左右どちらか一方に寄せられる。
【0054】
端規制部10bの隙間形成部10dが記録紙21をプラテン11に押圧していないので、記録紙21が切断されてプリンタ側に残された記録紙21は、その経路内で移動しやすい為、切断時に上記のように移動されたとしても、紙の剛性等により元の搬送経路に戻る。よって、記録紙21は、キャリッジの移動経路内に膨らんではみ出すことはなく、紙ジャムが発生することはなく、プリンタの信頼性が向上する。
【0055】
次に、記録紙21の厚みが0.1mmを越える場合について述べる。
【0056】
プリンタに記録紙21をセットすると、プラテン11と端規制部10bとの隙間が0.1mmであるから、記録紙21は、端規制部10bにより湾曲され、幅の両端において若干の走行負荷を受けるが、端規制部10bによる記録紙21の押圧力を記録紙21の剛性を考慮して適当に設定することにより、カッタ部へ紙ジャムを発生することなく移動する。
【0057】
又、この厚い記録紙21をマニュアルカッタにて切断すると、前述と同様に記録紙21はカット方向に移動されて、その記録紙が寄せられた方の端は、端規制部10bの圧接力に抗して膨らむ。しかし、切断終了後は、記録紙21の剛性と端規制部10bの圧接力とによりその膨らみは解消されるので、記録紙21はプラテン11に沿うように元の状態に位置される。このように、薄い記録紙と同様に記録紙が膨らんでキャリッジの移動経路内にはみ出すことはなく、紙ジャムは発生しない。
【0058】
又、オペレータが記録紙の走行を妨げた場合は、紙案内補助板が印字領域の下端近傍まで記録紙を案内しており、更にはその記録紙の両端を端規制部が規制しているので、記録紙はキャリッジの移動経路内にはみ出しにくく、紙ジャムは発生しにくく、また、インクリボンとの接触による記録紙の汚れも発生しないのである。
【0059】
尚、本発明の効果は本例のような印字領域を含む部分が突出しているプラテンに特有のものではない。例えば、記録紙経路内で凹凸のないプラテンの場合は、端規制部10bの隙間形成部10dの高さを記録の厚みと略同等の0.1mmに設定すれば上記と同様の作用効果が得られるものである。又、本発明はドットインパクトプリンタを例としたが、インクジェットプリンタであっても同様の効果が得られるものである。
【0060】
更には、本例では隙間形成部10dは端規制部10bに形成しているが、プラテンにエンボス加工にて形成した突起部であっても、更には別部品(例えばリベット形状の隙間形成部材をプラテンに固定する)であっても構わないものである。
【0061】
更に又、紙案内補助板を弾性のない部材で形成し、可撓性の端規制部を溶接等により固定しても構わないものである。
【0062】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のプリンタは、プラテン部材と、印字手段を搭載しプラテン部材の長手方向に往復移動するキャリッジと、プラテン部材の印字面に供給される記録紙を、印字手段により印字可能な印字領域の下端近傍までガイドする紙案内補助板と、紙案内補助板を通過した記録紙の端部を記録紙の排出口へ向かって案内する端規制部材と、記録紙が通過する紙経路の外側に配置され、端規制部材とプラテン部材の印字面との間に所定の隙間を形成する隙間形成部材とを有することを特徴とする。
【0063】
この場合において、端規制部材とプラテン部材とは隙間形成部材を介して互いに圧接されていることが望ましく、端規制部材は隙間形成部材をプラテン部材に押圧可能な弾性材で構成されてなることが更に望ましい。
【0064】
このように構成した本発明のプリンタによれば、紙経路上の端規制部とプラテンは、密着することがなく、移送される記録紙の隙間が確保されるので、記録紙は、薄くて剛性が小さくとも、走行負荷が掛からない為、スムーズにセットされて、挿入時の紙ジャムは発生しない信頼性の向上したプリンタを提供できる。そして、記録紙は、端規制部によりプラテン側に規制されていることによりプラテンから大きく離れることがないので、印字音は低くなるとともに、従来ではキャリッジに取り付けていたマスク板を廃止することできた。
【0065】
又、端規制部は、隙間形成部材と当接するか、あるいはそれよりもプラテン側に近接する形状であれば、隙間形成部材によって所定の厚み分の隙間が確保されるので、紙経路の隙間が大きい場合に生じる記録紙の振動による印字品質の悪化や高騒音もない。また、端規制部の形状は高い制度を要求しないため、端規制部を廉価に製造できるから、印字品質の向上した、しかも静かで廉価なプリンタを提供することができる。
【0066】
又、上記の隙間形成部材は、プラテン、もしくは端規制部に形成されている突起であること特徴とする。このように、プラテンや端規制部に突起を設ければ、隙間形成部材を別途もうけたり、これを固定する必要がなく、更に高い信頼性を有するプリンタが安価に提供できる。
【0067】
更に、プラテン部材の印字面は、プラテン部材の印字領域を含む部分を印字手段側に突出させて形成された突起部の表面であり、隙間形成部材の厚みは、突起部の突出量と印字面と端規制部材との隙間との和に等しくすることが望ましい。
【0068】
このように構成すると、プラテンと印字手段とのギャップのゲージによる調整が容易となるだけではなく、プラテンの強度が向上する。更に、印字面の平面度が向上して、印字品質の向上が図れる。
【0069】
これらの場合において、端規制部材は、紙案内補助板と一体に形成されていることが望ましい。これにより、部品が削減され、さらなる、低価格化、高信頼性化が可能となる。
【0070】
又更に、プラテンに対して記録紙の搬送方向下流側にマニュアルカッタが配置され、端規制部は、その上端がマニュアルカッタ内の記録紙経路まで延長されていることが望ましい。
【0071】
これにより、端規制部は、略両端支持梁となって変形に対する荷重が大きくなるので、記録紙のカット時に強制的にその進行方向を大きく変えられたとしても、端規制部が記録紙の膨らみを強く付勢して、端規制部の荷重によりその記録紙は紙経路内に戻されて、紙ジャムがなくなりプリンタの信頼性が向上する。更には、カットされた後に印字されても、記録紙は待機位置にいるのでカット後に印字された印字ラインと次行の印字ラインにおいて左右の紙送り量が異なることなく印字アライメントは大きく向上する。
【0072】
又更に、マニュアルカッタは、回動可能に構成され、端規制部は、マニュアルカッタの紙経路の上流側が広くなるようにマニュアルカッタを付勢していることを特徴とする。このように構成すれば、マニュアルカッタの待機位置が確保され、新たに、マニュアルカッタのバネは不要となり、更にコストダウンが可能となる。
以上のように、本発明の実用的効果は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの一例のプラテンと端規制部の説明図。
【図2】同例の印字部付近を示す斜視図。
【図3】同例の記録紙の案内を示す断面図。
【図4】同例のプリンタ外観図。
【図5】従来技術の印字部付近の斜視図。
【図6】従来技術の記録紙の案内を示す断面図。
【符号の説明】
1 ワイヤドットヘッド
2 キャリッジ
3 マスク板
3a マスク板の顎部
4 マニュアルカッタ
7 紙案内下
8 紙案内上
9 紙案内補助板
10 紙案内補助板
10b 端規制部
10d 隙間形成部
11 プラテン
16 プラテンフレーム
21 記録紙

Claims (8)

  1. プラテン部材と、
    印字手段を搭載し前記プラテン部材の長手方向に往復移動するキャリッジと、
    前記プラテン部材の印字面に供給される記録紙を前記印字手段により印字可能な印字領域の下端近傍までガイドする紙案内補助板と、
    前記紙案内補助板を通過した前記記録紙の端部を前記記録紙の排出口へ向かって案内する端規制部材と、
    前記記録紙が通過する紙経路の外側に配置され、前記端規制部材と前記プラテン部材の前記印字面との間に所定の隙間を形成する隙間形成部材とを有することを特徴とするプリンタ。
  2. 前記端規制部材と前記プラテン部材とは前記隙間形成部材を介して互いに圧接されていることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 前記端規制部材は前記隙間形成部材を前記プラテン部材に押圧可能な弾性材で構成されてなることを特徴とする請求項2記載のプリンタ。
  4. 前記隙間形成部材は、前記プラテン部材、もしくは前記端規制部に形成されている突起であること特徴とする請求項1乃至3記載のプリンタ。
  5. 前記プラテン部材の前記印字面は、前記プラテン部材の前記印字領域を含む部分を前記印字手段側に突出させて形成された突起部の表面であり、前記隙間形成部材の厚みは、前記突起部の突出量と前記印字面と前記端規制部材との隙間との和に等しいことを特徴とする請求項1乃至4記載のプリンタ。
  6. 前記端規制部材は、前記紙案内補助板と一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5記載のプリンタ。
  7. 前記プラテン部材の前記印字面より前記記録紙の搬送方向の下流側にマニュアルカッタが配置され、前記端規制部は、その上端が前記マニュアルカッタ内の記録紙経路まで延長されてなることを特徴とする請求項1乃至6記載のプリンタ。
  8. 前記マニュアルカッタは回動可能に構成され、前記端規制部は、前記マニュアルカッタ内の記録紙経路の前記記録紙搬送方向の上流側が広くなるように前記マニュアルカッタを付勢していることを特徴とする請求項7記載のプリンタ。
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