JP3651084B2 - リターンガス供給方法及びリターンガス供給設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液化ガス貯蔵施設に適したリターンガス供給方法及びリターンガス供給設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来のリターンガス供給設備の一例を示すもので、該リターンガス供給設備は、LNGあるいはLPG等の液化ガス1を、船舶2の輸送タンク3から液化ガス移送管4及び低温ポンプ(図示せず)によって陸上5に設置されている貯蔵タンク6へ陸揚げする際に、輸送タンク3の内部の圧力が液化ガス1の液面低下によって低下するのを防ぐため、貯蔵タンク6から輸送タンク3へガスを供給する設備である。
【0003】
図2に示すリターンガス供給設備は、貯蔵タンク6の内部上方に溜まっている液化ガス1の蒸発ガスを吐出管9を介して輸送タンク3に供給する低温ブロワ7と、該低温ブロワ7の吐出口から吐出管9に供給される蒸発ガスを貯蔵タンク6へ戻すためのバイパス管14と、該バイパス管14に設けられ且つ低温ブロワ7の吐出口から貯蔵タンク6へ戻される蒸発ガスの流量を調整するサージ防止バイパス弁15とを備えている。
【0004】
低温ブロワ7は、単段遠心圧縮機と略同様な構造を有し且つモータ7mによって駆動されるようになっている。
【0005】
上記の低温ブロワ7の吸入口には、陸上5に設置されている貯蔵タンク6の内部上方に連通する吸入管8が接続され、また、低温ブロワ7の吐出口には、船舶2の輸送タンク3の内部上方に連通可能な吐出管9が接続されており、前記のモータ7mを作動させると、貯蔵タンク6の内部上方に溜まっている液化ガス1の蒸発ガスが、吸入管8を介して低温ブロワ7の吸入口に吸入され且つ該低温ブロワ7の吐出口から吐出管9へ吐出されるようになっている。
【0006】
また、吐出管9には、該吐出管9の内部を流通する蒸発ガスの温度を検出する温度検出器10と、吐出管9の内圧を検出する圧力検出器11と、吐出管9の内部を流通する蒸発ガスの流量を検出する流量検出器12とが設けられている。
【0007】
更に、吐出管9の各検出器10,11,12よりも蒸発ガス流通方向下流側に位置する部分には、低温ブロワ7から貯蔵タンク6へ供給される蒸発ガスの流量を調整するための供給弁(流量調整弁)13が設けられている。
【0008】
バイパス管14の一端は、吐出管9の各検出器10,11,12と供給弁13との間に位置する部分に接続され、また、バイパス管14の他端は、貯蔵タンク6の上部に連通している。
【0009】
サージ防止バイパス弁15は、バイパス管14に設けられており、サージ防止バイパス弁15の開度、すなわち、低温ブロワ7の吐出口からバイパス管14を経て貯蔵タンク6に戻る蒸発ガスの流量は、前記の温度検出器10、圧力検出器11、流量検出器12からの温度検出信号10s、圧力検出信号11s、流量検出信号12sに基づいてバイパス量制御器16が出力するバイパス量調整信号16sにより調整されるように構成されている。
【0010】
なお、先に述べた温度検出器10及び圧力検出器11は、蒸発ガスの温度及び圧力を検出して流量検出器12により検出される蒸発ガスの流量を補正するための手段であり、蒸発ガスの流量を高精度に求める必要がなければ、吐出管9に温度検出器10及び圧力検出器11を設けないこともある。
【0011】
以下、図2に示すリターンガス供給設備の作動を説明する。
【0012】
液化ガス1を船舶2の輸送タンク3から陸上5の貯蔵タンク6へ移送する際には、該貯蔵タンク6に連通する液化ガス移送管4を輸送タンク3の荷揚げ管に接続し、また、吐出管9を輸送タンク3の内部上方に連通させる。
【0013】
次いで、低温ポンプ(図示せず)を作動させると、輸送タンク3の内部に貯留されている液化ガス1が液化ガス移送管4を経て貯蔵タンク6に移送される。
【0014】
また、モータ7mを作動させると、貯蔵タンク6の内部上方に溜まっているガス(液化ガス1の蒸発ガス)が、吸入管8、低温ブロワ7、吐出管9を経て輸送タンク3の内部上方に供給され、輸送タンク3の内部の圧力の低下が抑制される。
【0015】
このとき、低温ブロワ7から輸送タンク3への蒸発ガスの供給量は、輸送タンク3の内圧が一定となるように供給弁13によって調整される。
【0016】
従って、輸送タンク3から貯蔵タンク6への液化ガス1の単位時間あたりの移送量が多いほど、低温ブロワ7によって貯蔵タンク6から輸送タンク3に供給される蒸発ガスの単位時間あたりの供給量が多くなる。
【0017】
一方、供給弁13の開度が小さくなると、低温ブロワ7の一般的特性上、吐出管9を流通する蒸発ガスの流量が減少して吐出管9の内圧が上昇する。
【0018】
吐出管9の流量の減少により流量検出器12の流量検出信号12sが予め設定された値より小さくなると、バイパス量制御器16からバイパス量調整信号16sがサージ防止バイパス弁15に対して出力され、低温ブロワ7の吐出口から吐出される蒸発ガスがバイパス管14を介して貯蔵タンク6に流入するようになり、低温ブロワ7のサージングが防止される。
【0019】
上述した蒸発ガスの温度は、低温ブロワ7の吸入口において、LNGの場合には−135℃程度、また、LPGの場合には−40℃〜10℃程度と極めて低い温度であり、LNGの蒸発ガスが流通するバイパス管14には、ステンレス鋼(SUS304)管に保冷構造を具備させたものが用いられている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、吐出管9の低温ブロワ7の吐出口近傍部分と貯蔵タンク6とを結ぶバイパス管14の全長は数百メートルもあるため、配管施工費が高価になり、また、バイパス管14の保冷構造の点検保守作業を容易に行えない。
【0021】
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、バイパス管の全長を短くすることを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載のリターンガス供給方法においては、貯蔵タンクに溜まっている蒸発ガスを低温ブロワによって輸送タンクに供給する際に、低温ブロワの吐出口から吐出される蒸発ガスの流量及び温度を検出し、該蒸発ガスの流量が所定値より減少したときに、低温ブロワの吐出口より吸入口へ蒸発ガスをバイパスさせ、前記の蒸発ガスの温度が所定値を超過したときに、低温ブロワの吐出口から吐出される蒸発ガスを大気中に放風する。
【0023】
また、本発明の請求項2に記載のリターンガス供給設備においては、貯蔵タンクに溜まっている蒸発ガスを吐出管を介して輸送タンクに供給する低温ブロワと、該低温ブロワの吐出口から吐出管に供給される蒸発ガスを低温ブロワの吸入口へ戻すためのバイパス管と、該バイパス管に設けられ且つ低温ブロワの吐出口から吸入口へ戻される蒸発ガスの流量を調整するサージ防止バイパス弁と、吐出管の内部を流通する蒸発ガスの流量を検出する流量検出器と、該流量検出器から出力される流量検出信号に基づき前記のサージ防止バイパス弁を開閉させるバイパス量制御器と、前記のバイパス管に接続された放風管と、該放風管に設けられた過温度上昇防止弁とを備えている。
【0024】
更に、本発明の請求項3に記載のリターンガス供給設備においては、貯蔵タンクに溜まっている蒸発ガスを吐出管を介して輸送タンクに供給する低温ブロワと、該低温ブロワの吐出口から吐出管に供給される蒸発ガスを低温ブロワの吸入口へ戻すためのバイパス管と、該バイパス管に設けられ且つ低温ブロワの吐出口から吸入口へ戻される蒸発ガスの流量を調整するサージ防止バイパス弁と、吐出管の内部を流通する蒸発ガスの流量を検出する流量検出器と、吐出管の内圧を検出する圧力検出器と、吐出管の内部を流通する蒸発ガスの温度を検出する温度検出器と、流量検出器から出力される流量検出信号、圧力検出器から出力される圧力検出信号、温度検出器から出力される温度検出信号に基づき前記のサージ防止バイパス弁を開閉させるバイパス量制御器と、前記のバイパス管に接続された放風管と、該放風管に設けられた過温度上昇防止弁とを備えている。
【0025】
更にまた、本発明の請求項4に記載のリターンガス供給設備においては、上述した本発明の請求項2あるいは請求項3に記載のリターンガス供給設備に加えて、低温ブロワから吐出される蒸発ガスの温度を検出する温度検出器と、該温度検出器より出力される温度検出信号に基づいて過温度上昇防止弁を開閉させる放出制御器とを備えている。
【0026】
本発明の請求項1に記載のリターンガス供給方法では、低温ブロワの吐出口より吸入口へ蒸発ガスをバイパスさせている状態で、蒸発ガスの温度が所定値を超過したときに、低温ブロワの吐出口から吐出される高温の蒸発ガスの一部を大気中に放風し、蒸発ガスのバイパス量を減少させることにより低温ブロワの温度上昇を防止する。
【0027】
本発明の請求項2及び請求項3に記載のリターンガス供給設備では、低温ブロワの吐出口における蒸発ガスの温度が所定値を超過した際に、過温度上昇防止弁を開いて低温ブロワから吐出される高温の蒸発ガスを大気中に放風し、蒸発ガスのバイパス量を減少させることにより温度上昇を防止する。
【0028】
本発明の請求項4に記載のリターンガス供給設備では、低温ブロワから吐出される蒸発ガスの温度が所定値を超過した際に、温度検出器より出力される温度検出信号に基づいて放出制御器により過温度上昇防止弁が開き、低温ブロワから吐出される高温の蒸発ガスを大気中に放風し、蒸発ガスのバイパス量を減少させることにより温度上昇を防止する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0030】
図1は本発明のリターンガス供給設備の実施の形態の一例を示すものであり、図中、図2に示すものと同一の符号を付した部分は同一物を表している。
【0031】
図1に示すリターンガス供給設備は、貯蔵タンク6の内部上方に溜まっている液化ガス1の蒸発ガスを吐出管9を介して輸送タンク3に供給する低温ブロワ7と、該低温ブロワ7の吐出口から吐出管9に供給される蒸発ガスを低温ブロワ7の吸入口へ戻すためのバイパス管17と、該バイパス管17に設けられ且つ低温ブロワ7の吐出口から吸入口へ戻される蒸発ガスの流量を調整するサージ防止バイパス弁15と、バイパス管17に接続された放風管18と、該放風管18に設けられた過温度上昇防止弁19と、放出制御器21とを備えている。
【0032】
低温ブロワ7の吐出口には、該吐出口における蒸発ガスの温度を検出して、温度検出信号20sを出力する温度検出器20が設けられている。
【0033】
バイパス管17の一端は、吐出管9の各検出器10,11,12と供給弁13との間に位置する部分に接続され、また、バイパス管14の他端は、吸入管8の低温ブロワ7の吸入口のガス流通方向上流側に位置する部分に接続されている。
【0034】
このバイパス管17に流通する蒸発ガスがLNGである場合には、ステンレス鋼(SUS304)管に保冷構造を具備させたものをバイパス管17として用いるようにする。
【0035】
サージ防止バイパス弁15は、バイパス管17に設けられており、サージ防止バイパス弁15の開度は、各検出器10,11,12からの検出信号10s,11s,12sに基づいてバイパス量制御器16が出力するバイパス量調整信号16sにより調整されるように構成されている。
【0036】
放風管18の一端は、前記のバイパス管17のサージ防止バイパス弁15よりもガス流通方向上流寄りに位置する部分に接続され、放風管18の他端は、大気開放されている。
【0037】
また、上記の放風管18の他端を、フレアー(図示せず)に導くような構成としてもよい。
【0038】
過温度上昇防止弁19は、放風管18に設けられており、過温度上昇防止弁19の開度は、温度検出器20からの温度検出信号20sに基づいて放出制御器21が出力する放出調整信号21sにより調整されるように構成されている。
【0039】
上記の放出制御器21は、温度検出器20からの温度検出信号20sが予め設定された値(大気温度以上のある値)になった際に、過温度上昇防止弁19を開く放出調整信号21sを出力するようになっており、従って、放風管18に常温用の炭素鋼管を用いても支障はなく、放風管18に特に保冷構造を具備させる必要もない。
【0040】
放出制御器21は、低温ブロワ7の吐出口における蒸発ガスの温度が上昇して予め設定された値を超過すると、過温度上昇防止弁19を開かせる放出調整信号21sを出力し、また、低温ブロワ7の吐出口における蒸発ガスの温度が下がって予め設定された値以下になると、過温度上昇防止弁19を閉じさせる放出調整信号21sを出力するようになっている。
【0041】
以下、図1に示すリターンガス供給設備の作動を説明する。
【0042】
液化ガス1を船舶2の輸送タンク3から陸上5の貯蔵タンク6へ移送する際には、該貯蔵タンク6の内部下方に連通する液化ガス移送管4を輸送タンク3の荷揚げ管に接続し、また、吐出管9を輸送タンク3の内部上方に連通させる。
【0043】
次いで、船舶2の低温ポンプ(図示せず)を作動させると、輸送タンク3の内部に貯留されている液化ガス1が液化ガス移送管4を経て貯蔵タンク6に移送される。
【0044】
また、モータ7mを作動させると、貯蔵タンク6の内部上方に溜まっているガスが、吸入管8、低温ブロワ7、吐出管9を経て輸送タンク3の内部上方に供給され、輸送タンク3の内部の圧力の低下が抑制される。
【0045】
このとき、低温ブロワ7から輸送タンク3への蒸発ガスの供給量は、輸送タンク3の内圧が一定になるように供給弁13によって調整される。
【0046】
従って、輸送タンク3から貯蔵タンク6への液化ガス1の単位時間あたりの移送量が多いほど、低温ブロワ7によって貯蔵タンク6から輸送タンク3に供給される蒸発ガスの単位時間あたりの供給量が多くなる。
【0047】
一方、供給弁13の開度が小さくなると、低温ブロワ7の一般的特性上、吐出管9を流通する蒸発ガスの流量が減少して吐出管9の内圧が上昇する。
【0048】
吐出管9の流量の減少により流量検出器12の流量検出信号12sが予め設定した値より小さくなると、バイパス量制御器16からバイパス量調整信号16sがサージ防止バイパス弁15に対して出力され、低温ブロワ7の吐出口から吐出される蒸発ガスがバイパス管14を介して貯蔵タンク6に流入するようになり、低温ブロワ7のサージングが防止される。
【0049】
このとき、低温ブロワ7の吐出口からバイパス管17を経て低温ブロワ7の吸入口に流入する蒸発ガスは、低温ブロワ7によって逐次昇圧されるとともに温度上昇を呈するので、バイパス管17によって蒸発ガスが低温ブロワ7の吐出口から吸入口へ循環すると、低温ブロワ7へ流入する蒸発ガスの温度が上昇することになる。
【0050】
この蒸発ガスの温度上昇は、吸入管8を経て低温ブロワ7に流入する蒸発ガスの流量に対してバイパス管17を流通する蒸発ガスの流量が多くなるほど大きくなる。
【0051】
従って、輸送タンク3への蒸発ガスの供給量が少なくなると、バイパス管17を流通する蒸発ガスの流量が多くなり、これにより、低温ブロワ7の吐出口における蒸発ガスの温度が上昇する。
【0052】
低温ブロワ7の吐出口における蒸発ガスの温度が予め設定した値を超過すると、温度検出器20が出力する温度検出信号20sが変化し、放出制御器21から放出調整信号21sが過温度上昇防止弁19に出力されることにより該過温度上昇防止弁19が開かれて、低温ブロワ7の吐出口から吐出される蒸発ガスがバイパス管17から放風管18に流入して大気中に放風されるようになる。
【0053】
放風管18から蒸発ガスが放風されはじめると、低温ブロワ7から吐出管9へ吐出される蒸発ガスの温度が低下し、低温ブロワ7の温度上昇が抑制される。
【0054】
低温ブロワ7の吐出口における蒸発ガスの温度が予め設定した値以下に低下すると、温度検出器20が出力する温度検出信号20sが変化し、放出制御器21から放出調整信号21sが過温度上昇防止弁19に出力されることにより該過温度上昇防止弁19が閉じられて、低温ブロワ7の吐出口から吐出される蒸発ガスがバイパス管17を経て低温ブロワ7の吸入口に流入するようになる。
【0055】
このように、図1に示すリターンガス供給設備では、低温ブロワ7の吐出口における蒸発ガスの温度が所定値を超過した際に、過温度上昇防止弁19を開くことによりバイパス管17を流通する蒸発ガスの流量を減少させて低温ブロワ7の温度上昇を防止するので、低温ブロワ7の吐出口と吸入口とをバイパス管17によって接続させることが可能になり、バイパス管17の全長を短くすることができる。
【0056】
なお、本発明のリターンガス供給方法及びリターンガス供給設備は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のリターンガス供給方法及びリターンガス供給設備においては、下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0058】
(1)本発明の請求項1に記載のリターンガス供給方法では、低温ブロワの吐出口より吸入口へ蒸発ガスをバイパスさせている状態で、蒸発ガスの温度が所定値を超過したしたときに、低温ブロワの吐出口から吐出される高温の蒸発ガスを大気中に放風させ、蒸発ガスのバイパス量を減少させることにより、低温ブロワの温度上昇を防止するので、低温ブロワの吐出口と吸入口とを短いバイパス管によって接続することが可能になる。
【0059】
(2)本発明の請求項2及び請求項3に記載のリターンガス供給設備では、低温ブロワの吐出口における蒸発ガスの温度が所定値を超過した際に、過温度上昇防止弁を開いて低温ブロワから吐出される高温の蒸発ガスを大気中に放風させ、蒸発ガスのバイパス量を減少させることにより、低温ブロワの温度上昇を防止するので、低温ブロワの吐出口と吸入口とを短いバイパス管によって接続することが可能になる。
【0060】
(3)本発明の請求項4に記載のリターンガス供給設備では、低温ブロワから吐出される蒸発ガスの温度が所定値を超過した際に、温度検出器及び放出制御器によって過温度上昇防止弁を開いて低温ブロワから吐出される高温の蒸発ガスを大気中に放風し、蒸発ガスのバイパス量を減少させることにより、低温ブロワの温度上昇を防止するので、低温ブロワの吐出口と吸入口とを短いバイパス管によって接続することが可能になる。
【0061】
(4)本発明の請求項1に記載のリターンガス供給方法、及び本発明の請求項2から請求項4に記載のリターンガス供給設備のいずれにおいても、低温ブロワの吐出口と吸入口とを短いバイパス管で接続できるので、バイパス管の配管施工費が安価になり、また、バイパス管の保冷構造の点検保守作業を容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリターンガス供給設備の実施の形態の一例を示す概念図である。
【図2】従来のリターンガス供給設備の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
3 輸送タンク
6 貯蔵タンク
7 低温ブロワ
9 吐出管
11 圧力検出器
11s 圧力検出信号
12 流量検出器
12s 流量検出信号
15 サージ防止バイパス弁
16 バイパス量制御器
17 バイパス管
18 放風管
19 過温度上昇防止弁
20 温度検出器
20s 温度検出信号
21 放出制御器
Claims (4)
- 貯蔵タンクに溜まっている蒸発ガスを低温ブロワによって輸送タンクに供給する際に、低温ブロワの吐出口から吐出される蒸発ガスの流量及び温度を検出し、該蒸発ガスの流量が所定値より減少したときに、低温ブロワの吐出口より吸入口へ蒸発ガスをバイパスさせ、前記の蒸発ガスの温度が所定値を超過したときに、低温ブロワの吐出口から吐出される蒸発ガスを大気中に放風することを特徴とするリターンガス供給方法。
- 貯蔵タンクに溜まっている蒸発ガスを吐出管を介して輸送タンクに供給する低温ブロワと、該低温ブロワの吐出口から吐出管に供給される蒸発ガスを低温ブロワの吸入口へ戻すためのバイパス管と、該バイパス管に設けられ且つ低温ブロワの吐出口から吸入口へ戻される蒸発ガスの流量を調整するサージ防止バイパス弁と、吐出管の内部を流通する蒸発ガスの流量を検出する流量検出器と、該流量検出器から出力される流量検出信号に基づき前記のサージ防止バイパス弁を開閉させるバイパス量制御器と、前記のバイパス管に接続された放風管と、該放風管に設けられた過温度上昇防止弁とを備えてなることを特徴とするリターンガス供給設備。
- 貯蔵タンクに溜まっている蒸発ガスを吐出管を介して輸送タンクに供給する低温ブロワと、該低温ブロワの吐出口から吐出管に供給される蒸発ガスを低温ブロワの吸入口へ戻すためのバイパス管と、該バイパス管に設けられ且つ低温ブロワの吐出口から吸入口へ戻される蒸発ガスの流量を調整するサージ防止バイパス弁と、吐出管の内部を流通する蒸発ガスの流量を検出する流量検出器と、吐出管の内圧を検出する圧力検出器と、吐出管の内部を流通する蒸発ガスの温度を検出する温度検出器と、流量検出器から出力される流量検出信号、圧力検出器から出力される圧力検出信号、温度検出器から出力される温度検出信号に基づき前記のサージ防止バイパス弁を開閉させるバイパス量制御器と、前記のバイパス管に接続された放風管と、該放風管に設けられた過温度上昇防止弁とを備えてなることを特徴とするリターンガス供給設備。
- 低温ブロワから吐出される蒸発ガスの温度を検出する温度検出器と、該温度検出器より出力される温度検出信号に基づいて過温度上昇防止弁を開閉させる放出制御器とを備えてなる請求項2あるいは請求項3に記載のリターンガス供給設備。
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