JP3651055B2 - 陰極線管用ネックガラス - Google Patents

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  • Glass Compositions (AREA)
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、陰極線管用ネックガラスに関し、特にカラー陰極線管の外囲器に用いられるネックガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
陰極線管の外囲器は、映像が映し出されるパネルと、電子銃が装着されるネックと、パネルとネックを接続するファンネルとで構成される。外囲器を構成するこれらの部材は、それぞれの動作に応じた特性を有するガラスで作製される。
【0003】
ところでカラー陰極線管は、陽極に印加電圧をかけると陰極である電子銃から電子が飛び出し、これがパネル内面に設けられた蛍光体に当たって発光させ、パネルに映像を映し出す。この際、制動X線が発光するが、このX線が外囲器を通過して管外に漏れると人体に危険であるため、外囲器を構成する各部材はX線吸収能力の大きいガラスで作製される。例えばネックには、X線吸収能力の大きいPbOを20〜40重量%含み、0.6オングストロ−ムの波長のX線に対する吸収係数が80cm-1以上のガラスが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、陰極線管を廃棄処分にする方法の一つとして、地中に埋めることが行われているが、ガラスに含有されているPbOが長年月の間に地中に溶出する可能性がある。鉛は人体にとって有害であることが広く知られており、溶出した鉛によって環境が汚染されることが懸念されている。
【0005】
本発明の目的は、従来のガラスに比べて耐水性が高いために鉛が溶出し難い陰極線管用ネックガラスを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
鉛の溶出量を低減するには、ガラス中のPbOの含有量を少なくすればよいが、PbOを一定量以上減らすと十分なX線吸収能力が得られなくなる。これを補うために、比較的X線吸収能力の高いSrOやBaOを多量にガラス中に含有させることも考えられるが、この方法ではガラスの液相温度が上昇して失透し易くなり、成形が困難になる。
【0007】
そこで本発明者等は種々の実験を重ねた結果、ガラス成分にTiO2 を含有させることによってガラスの耐水性が改善でき、鉛が溶出し難い陰極線管用ネックガラスを作製できることを見いだした。
【0008】
即ち、本発明の陰極線管用ネックガラスは、重量百分率でSiO 2 38〜58%、Al 2 3 0〜5%、PbO 20〜40%、MgO 0〜5%、CaO 0〜6%、SrO 0〜9%、BaO 0〜9%、Na 2 O 0〜5%、K 2 O 6〜15%、Sb 2 3 0〜1%、As 2 3 0〜1%であり、0.6オングストロームの波長のX線に対する吸収係数が80cm-1以上である陰極線管用ネックガラスにおいて、TiO2を1.2〜10重量%含有することを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明の陰極線管用ネックガラスは、TiO2 を1.2〜10重量%、好ましくは1.5〜6重量%含有することにより、PbOの含有量を減らすことなくガラスの耐水性を向上させることができる。このため高いX線吸収能力を維持しながら鉛の溶出を大幅に低減することが可能である。なおTiO2 の含有量を上記のように限定した理由は、1.2重量%より少ないと耐水性に顕著な改善が見られず、鉛溶出の抑制効果が得られない。逆に10重量%より多いとガラスの液相温度が高くなり過ぎて成形が困難になるためである。
【0010】
また本発明のネックガラスは、PbOを20〜40重量%含有し、0.6オングストロームの波長のX線に対して80cm-1以上の高い吸収係数を示す。なおPbOが20重量%より少ないと十分なX線吸収能力が得られず、逆に40重量%より多くなるとガラスの粘性が低くなり過ぎて成形が困難になる。また0.6オングストロームの波長のX線に対する吸収係数が80cm-1未満であるとX線の透過量が多くなり過ぎて人体に悪影響を与えるため、陰極線管用ネックガラスとして使用できない。
【0011】
このような陰極線管用ネックガラスとしては、重量百分率でSiO2 38〜58%、Al23 0〜5%、PbO 20〜40%、MgO 0〜5%、CaO 0〜6%、SrO 0〜9%、BaO 0〜9%、Na2 O 0〜5%、K2 O 6〜15%、Sb23 0〜1%、As23 0〜1%、TiO2 1.2〜10%、好ましくはSiO2 40〜55%、Al23 0.5〜4%、PbO 25〜38%、MgO 0〜3%、CaO 0〜4%、SrO 0〜7%、BaO 0〜7%、Na2 O 0〜4%、K2 O 8〜14%、Sb23 0〜0.6%、As23 0〜0.6%、TiO2 1.5〜6%の組成を有するガラスが好適に使用できる。
【0012】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
【0013】
表1は本発明の実施例(試料No.1〜5)、表2は比較例(試料No.6)をそれぞれ示している。
【0014】
【表1】
Figure 0003651055
【0015】
【表2】
【0016】
各試料は次のようにして調製した。
【0017】
まず表中の組成となるように調合した原料バッチを白金坩堝に入れ、約1480℃で4時間溶融した。なお均質なガラスを得るため、途中で白金攪拌棒を使って3分間攪拌して脱泡を行った。その後、溶融ガラスを金型に流し出して徐冷し、試料を得た。
【0018】
このようにして作製した試料を用いてX線吸収係数と鉛溶出量を求めた。
【0019】
その結果、本発明の実施例であるNo.1〜5の各試料は、X線吸収係数が88.7cm-1以上と高く、鉛溶出量が0.7mg/l以下と低かった。これに対して比較例である試料No.6は、X線吸収係数が99.6cm-1と高かったものの、鉛溶出量が1.4mg/lと多かった。
【0020】
なおX線吸収係数は、ガラス組成と密度に基づいて0.6オングストロームの波長のX線に対する吸収係数を計算して求めたものである。また鉛溶出量は次のようにして測定した。まずガラス試料を破砕して分級し、目開き4.75mmの篩を通過するが目開き0.5mmの篩は通過しない破砕物だけを取り出した。次いで破砕物を水洗後、ビーカーに移してエタノール洗浄し、乾燥器内で乾燥させた。さらにこの破砕物10gを純水100mlとともに三角フラスコに入れ、121℃、60分間の条件でオートクレーブ処理した。その後、溶出液中のPbをICP−AES法で定量し、鉛溶出量とした。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の陰極線管用ネックガラスは、TiO2 を含有しているために、従来のガラスと同等のX線吸収係数を有し、しかも鉛溶出量が非常に少ないものである。
【0022】
従って、特にカラー陰極線管の外囲器を構成するネックガラスとして好適である。

Claims (1)

  1. 重量百分率でSiO 2 38〜58%、Al 2 3 0〜5%、PbO 20〜40%、MgO 0〜5%、CaO 0〜6%、SrO 0〜9%、BaO 0〜9%、Na 2 O 0〜5%、K 2 O 6〜15%、Sb 2 3 0〜1%、As 2 3 0〜1%であり、0.6オングストロームの波長のX線に対する吸収係数が80cm-1以上である陰極線管用ネックガラスにおいて、TiO2を1.2〜10重量%含有することを特徴とする陰極線管用ネックガラス。
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