JP3650889B2 - 押出成形品の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,長尺状の成形品の押出し成形を行う製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,長尺状の成形品を押出し成形する方法として,押出機の先端に設けられたシリンダヘッド部にダイを配設して,成形材料を,上記ダイの先端に設けたオリフィスから押し出して成形を行う方法がある。この成形方法においては,表面が平滑な押出成形品を得るために,上記ダイの出口部分に,その内壁面を研磨して平滑にしたランド部が形成してある。そして,加熱溶融した成形材料は,上記ランド部を通って上記オリフィスから所定の断面形状で押し出される。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記成形材料は,上記ランド部において圧縮されており,上記オリフィスを出た直後には,この圧縮状態が開放されて体積が幾分膨張する。即ち,言い換えれば,成形材料は上記オリフィスを出た直後に横断面積が幾分拡大する。そのため,上記ランド部が平滑な内壁面に加工してあっても,成形材料は,押し出し直後の膨張によって横断面積が拡大してしまう。そのため,上記ランド部の平滑な内壁面が直ちに成形材料に転写されることは難しく,表面が平滑な押出成形品を得ることが困難になっている。
【0004】
また,図16に示すごとく,上記従来の押出し成形方法において,強度を向上させる等の目的で,ガラス繊維やタルク等の固形充填材91を混入した成形材料により押出成形品9を成形することがある。しかしながら,この場合には,上記固形充填材91が押出成形品9の表面92に露出してしまい,この押出成形品の表面粗度を大きくしてしまう(例えば,直径13μm,長さ2〜3mmのガラス繊維を25重量%含むナイロン樹脂を,ランド部の内壁面が1〜2μmの平滑面にしたダイを使用して押出し成形した場合,その最大表面粗さは18μmであった。)。そのため,固形充填材91を混入した成形材料では,特に,表面92が平滑な押出成形品9を得ることが困難になっている。
【0005】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,硬質合成樹脂を円滑に流動させることができると共に,平滑な表面を有する押出成形品を得ることができる押出成形品の製造方法及び製造装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
第1の発明は,押出機の先端に,硬質合成樹脂を押し出すオリフィスを備えたダイとサイジングとを順次配設し,上記ダイから上記硬質合成樹脂を上記サイジングに押し出し,該サイジング内において上記硬質合成樹脂を冷却すると共に整形を行って押出成形品を製造する方法において,
上記サイジングは,所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に形成された整形流路部を有すると共に,上記ダイのオリフィスに対面する部分から上記整形流路部に向かってその横断面積が拡大する拡大流路部を有し,また,上記整形流路部及び上記拡大流路部の内壁面は平滑に形成されており,
加熱溶融した液状の上記硬質合成樹脂を,上記オリフィスから押し出し,上記拡大流路部の内壁面に圧接させると共に上記整形流路部の内壁面に接触させて,上記拡大流路部及び上記整形流路部を通過させ,
上記サイジングにより,上記硬質合成樹脂を,上記内壁面に接する表面側から冷却して固化させ,少なくとも上記拡大流路部において上記内壁面を転写して平滑な表面を形成すると共に,少なくとも上記整形流路部において所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に整形し,
上記押出成形品を,上記サイジングの下流側に配設した引抜装置により引き抜き,該引抜装置における上記押出成形品の引抜速度を,上記ダイ内部の加熱溶融した硬質合成樹脂の圧力値が所定の値に近づくよう制御することを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法にある(請求項1)。
【0007】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明における押出成形品の製造方法においては,上記押出機の先端に上記ダイ及びサイジングを配設して押出成形品を製造する。
上記押出し成形を行うに当っては,加熱溶融した硬質合成樹脂を,上記ダイのオリフィスから押し出す。このとき,上記ダイ内の硬質合成樹脂は圧縮された状態にある。
【0008】
次いで,加熱溶融した液状の硬質合成樹脂を,上記拡大流路部を通過させる。このとき,上記オリフィスから押し出された直後の硬質合成樹脂には,上記圧縮状態から開放されて膨張しようとする力が働くため,硬質合成樹脂は,拡大流路部の内壁面に圧接されながら上記整形流路部に向かってこの拡大流路部を通過する。そして,表面平滑に形成された拡大流路部の内壁面が,硬質合成樹脂の表面に転写されて,この硬質合成樹脂の表面は平滑な表面に形成される。
【0009】
また,上記拡大流路部は,上記オリフィスの横断面形状を基準として,この横断面形状から上記整形流路部の横断面形状に向けてほぼ相似形を保った末広がりの状態で徐々に拡大した内壁面を有している。そのため,硬質合成樹脂はサイジングにおいて表面側が冷却されて固化しながらも,円滑に拡大流路部の内壁面を通過することができる。
【0010】
次いで,上記硬質合成樹脂を,上記拡大流路部を通過させた後,整形流路部を通過させる。このとき,硬質合成樹脂は,表面側から冷却されて固化していく。また,このとき,上記硬質合成樹脂は,その中心側がまだ溶融した状態にあるので,円滑に流動して整形流路部の内壁面に接触し,表面が平滑に整形され,所望する押出成形品の横断面形状に整形することができる。
【0011】
上記のように,サイジングによって冷却,固化されて表面が平滑に整形された硬質合成樹脂は,その表面粗度を小さく保った状態で押出成形品に成形される。それ故,本発明によれば,硬質合成樹脂を円滑に流動させることができると共に,平滑な表面を有する押出成形品を得ることができる。
なお,上記平滑な表面の形成は,拡大流路部だけで行うのではなく,拡大流路部及び整形流路部を合わせて行ってもよい。また,上記横断面形状の整形は,整形流路部だけで行うのではなく,拡大流路部及び整形流路部を合わせて行ってもよい。
【0012】
第2の発明は,押出機の先端に,硬質合成樹脂を押し出すオリフィスを備えたダイとサイジングとを順次配設し,上記ダイから上記硬質合成樹脂を上記サイジングに押し出し,該サイジング内において上記硬質合成樹脂を冷却すると共に整形を行って押出成形品を製造する装置において,
上記サイジングは,所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に形成された整形流路部を有すると共に,上記ダイのオリフィスに対面する部分から上記整形流路部に向かってその横断面積が拡大する拡大流路部を有し,また,上記整形流路部及び上記拡大流路部の内壁面は平滑に形成されており,
加熱溶融した液状の上記硬質合成樹脂を,上記オリフィスから押し出し,上記拡大流路部の内壁面に圧接させると共に上記整形流路部の内壁面に接触させて,上記拡大流路部及び上記整形流路部を通過させ,
上記サイジングにより,上記硬質合成樹脂を,上記内壁面に接する表面側から冷却して固化させ,少なくとも上記拡大流路部において上記内壁面を転写して平滑な表面を形成すると共に,少なくとも上記整形流路部において所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に整形するよう構成されており,
上記押出成形品の製造装置は,上記押出成形品を引き抜くために上記サイジングの下流側に配設した引抜装置と,上記ダイ内部の加熱溶融した硬質合成樹脂の圧力を検出する圧力センサと,該圧力センサによって検出した圧力値が所定の値に近づくように上記引抜装置における上記押出成形品の引抜速度を制御する制御装置とを有することを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置にある(請求項12)。
【0013】
本発明の製造装置によっても,上記第1の発明と同様にして,硬質合成樹脂を円滑に流動させることができると共に,平滑な表面を有する押出成形品を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
上述した各本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1の発明においては,上記硬質合成樹脂として,例えば,ナイロン樹脂,ABS樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリスチレン樹脂,アクリル樹脂,ポリカーボネイト樹脂等を用いることができる。
【0015】
上記拡大流路部における上記硬質合成樹脂を,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態に保ち,上記オリフィスから押し出される上記硬質合成樹脂の圧力を,上記中心側の溶融した硬質合成樹脂を介して,上記中心側から上記表面側に向けて作用させ,上記固化した表面を上記拡大流路部の内壁面に圧接させることが好ましい(請求項2)。
この場合,上記拡大流路部の内壁面を硬質合成樹脂の表面に効果的に転写することができ,平滑な表面を有する押出成形品を容易に得ることができる。
【0016】
上記整形流路部の拡大流路部側における上記硬質合成樹脂を,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態に保ち,上記オリフィスから押し出される上記硬質合成樹脂の圧力を,上記中心側の溶融した硬質合成樹脂を介して,上記中心側から上記表面側に向けて作用させ,上記固化した表面を上記整形流路部の内壁面に圧接させることもできる(請求項3)。
この場合,上記整形流路部の内壁面を硬質合成樹脂の表面に効果的に転写して,該表面を整形することができ,平滑な表面を有する押出成形品を容易に得ることができる。
【0017】
上記拡大流路部における上記硬質合成樹脂を,その横断面において表面側の固化部分を下流側に向けて徐々に拡大させ,一方,内側の溶融部分は徐々に縮小させることが好ましい(請求項4)。
この場合,上記拡大流路部における硬質合成樹脂を,平滑な表面を有する押出成形品を得るのに適した状態にすることができる。
【0018】
上記のごとく,上記押出成形品は,上記サイジングの下流側に配設した引抜装置により引き抜く。
上記整形流路部を通過した後の押出成形品は,表面側から固化しているため,整形流路部の出口側より強制的に引き抜くことにより,一層円滑に取り出すことができる。そのため,硬質合成樹脂が拡大流路部及び整形流路部に付着してしまうことを容易に防止することができる。
また,上記引抜装置により,整形流路部によって整形された硬質合成樹脂を,速い速度で引き抜くことができるため,上記押出成形品の生産能力を増大させることができる。
【0019】
また,上記押出成形品の引き抜きは,回転駆動する一対のローラの間に挟んで行うことができる(請求項5)。この場合,上記整形流路部を通過した硬質合成樹脂を一層容易に引き抜くことができる。
【0020】
また,上記硬質合成樹脂には,固形充填材を混入することができる(請求項6)。この場合,成形した押出成形品の引張り強度,弾性率等の各物性値を向上させることができる。また,上記硬質合成樹脂に上記固形充填材が混入してある場合でも,上記押出成形品の製造方法によれば,表面が平滑な押出成形品を成形することができる。
【0021】
また,上記固形充填材は,ガラス繊維,炭素繊維,チタン酸カリウム繊維又は植物セルロース繊維の中から選択される一種又は二種以上の繊維状充填材とすることができる(請求項7)。この場合,成形した押出成形品の上記各物性値を容易に向上させることができると共に,表面が平滑な押出成形品を容易に成形することができる。
【0022】
また,上記固形充填材は,タルク,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム又は木粉の中から選択される一種又は二種以上の粉末状充填材とすることもできる(請求項8)。この場合,成形した押出成形品の上記各物性値を容易に向上させることができると共に,表面が平滑な押出成形品を容易に成形することができる。
【0023】
また,上記固形充填材は,上記硬質合成樹脂に対して,重量比で5〜95%の割合で混入されていることが好ましい(請求項9)。この場合,成形した押出成形品の上記各物性値を向上させることができると共に,円滑に上記押出し成形を行うことができる。
【0024】
また,上記のごとく,上記引抜装置における上記押出成形品の引抜速度は,上記ダイ内部の加熱溶融した液状の硬質合成樹脂の圧力値が所定の値に近づくよう,すなわち,所定の圧力の範囲内に維持されるよう制御する。
上記ダイ内部の圧力値は,上記押出機の運転状態,上記硬質合成樹脂の状態等の種々の要因により変動し,この圧力値は,上記硬質合成樹脂の流動性,上記押出成形品の表面平滑度又は断面形状等の寸法のばらつきに影響を与える。一方,上記ダイ内部の圧力値は,上記引抜装置における引抜速度を変化させることによっても変化する。
そのため,上記ダイ内部の圧力値が常時所定の値に近づくよう上記引抜装置における引抜速度を制御することにより,上記硬質合成樹脂を一層円滑に流動させることができ,平滑な表面を有すると共に断面形状等の品質の優れた押出成形品を得ることができる。
【0025】
また,上記所定の値とは,安定した品質の押出成形品が得られるときの上記ダイ内部の圧力値であり,例えば,硬質合成樹脂の種類,上記固形充填材の種類等によって異なる値となる。また,上記所定の値は,上記押出機の性能,上記ダイ及びサイジングの構造等の要因によっても異なる値をとることが多く,前もって実験又は経験により求めておくことができる。
【0026】
また,上記引抜装置における引抜速度を,上記圧力値が上記所定の値よりも高いときには増加させ,上記圧力値が上記所定の値よりも低いときには減少させることが好ましい(請求項10)。
上記圧力値が上記所定の値よりも高いときには,上記引抜装置における引抜速度を増加させることにより,上記ダイ内部の圧力値を低下させることができる。これにより,上記圧力値を上記所定の値に容易に近づけることができる。
一方,上記圧力値が上記所定の値よりも低いときには,上記引抜装置における引抜速度を減少させることにより,上記ダイ内部の圧力値を上昇させることができる。これにより,上記圧力値を上記所定の値に容易に近づけることができる。
【0027】
また,押出成形時には,上記サイジング内の硬質合成樹脂は,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態にあり,上記サイジングの出口における硬質合成樹脂は,中心側から表面側までの全体が固化した状態にあることが好ましい(請求項11)。
この場合,上記サイジングから押し出される硬質合成樹脂に上記引抜装置によって引抜力を加えても,この硬質合成樹脂による押出成形品が上記サイジングを出た後で変形してしまうようなことがない。そのため,断面形状等の品質が一層優れた押出成形品を得ることができる。
【0028】
上記第2の発明においては,上記硬質合成樹脂として,例えば,ナイロン樹脂,ABS樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリスチレン樹脂,アクリル樹脂,ポリカーボネイト樹脂等を用いることができる。
また,上記オリフィス,上記整形流路部及び上記拡大流路部は,それぞれ複数の押出成形品を同時に成形するよう複数個を構成することができる(請求項13)。この場合,上記硬質合成樹脂は,各オリフィスから押し出され,各拡大流路部及び各整形流路部を通過して,複数の押出成形品を同時に成形することができる。
【0029】
また,上記オリフィス,上記整形流路部及び上記拡大流路部は,中空状の押出成形品を成形するよう構成することもできる(請求項14)。この場合,上記オリフィス,上記拡大流路部及び上記整形流路部は共に断面環状に形成されており,上記硬質合成樹脂は,オリフィスから押し出され,拡大流路部及び整形流路部を通過して,中空状の押出成形品を成形することができる。
【0030】
上記のごとく,上記押出成形品の製造装置は,上記押出成形品を引き抜くために上記サイジングの下流側に配設した引抜装置を有している。
上記整形流路部を通過した後の押出成形品は,表面側から固化しているため,整形流路部の出口側より強制的に引き抜くことにより,一層円滑に取り出すことができる。そのため,硬質合成樹脂が拡大流路部及び整形流路部に付着してしまうことを容易に防止することができる。
また,上記引抜装置により,整形流路部によって整形された硬質合成樹脂を,速い速度で引き抜くことができるため,上記押出成形品の生産能力を増大させることができる。
【0031】
また,上記引抜装置は,上記押出成形品を間に挟んで引き抜くための回転駆動する一対のローラを有していることができる(請求項15)。この場合,上記整形流路部を通過した硬質合成樹脂を一層容易に引き抜くことができる。
【0032】
上記一対のローラの外周面には多数の凹凸が形成されていることが好ましい(請求項16)。この場合,上記ローラの外周面における凸部が,上記硬質合成樹脂の表面に食い込んで,この硬質合成樹脂を容易に引き抜くことができる。
【0033】
上記拡大流路部は,上記オリフィスの軸芯方向に対して0.2〜10°の角度を有して拡大していることが好ましい(請求項17)。この場合,上記硬質合成樹脂は上記拡大流路部の内壁面に一層効果的に圧接することができ,一層平滑な表面を有する押出成形品を成形することができる。
【0034】
また,上記ダイは上記オリフィスの近傍に加熱手段を有していることが好ましい(請求項18)。この場合,上記加熱装置によって,効果的に上記硬質合成樹脂を加熱することができ,この硬質合成樹脂は,溶融した液状を保って上記オリフィスから円滑に押し出されることができる。
【0035】
また,上記ダイと上記サイジングとの間には,断熱層を有していることが好ましい(請求項19)。この場合,上記断熱層によって,上記ダイと上記サイジングとの間の断熱効果を高めることができ,上記押出し成形に一層適した温度分布の状態を形成することができる。
【0036】
また,上記のごとく,上記押出成形品の製造装置は,上記ダイ内部の加熱溶融した硬質合成樹脂の圧力を検出する圧力センサと,該圧力センサによって検出した圧力値が所定の値に近づくように上記引抜装置における引抜速度を制御する制御装置とを有する。
【0037】
上記ダイ内部の圧力値は,上述した発明と同様に,上記押出成形品の表面平滑度又は断面形状等の寸法のばらつきに影響を与える。一方,上記ダイ内部の圧力値は,上記引抜装置における引抜速度を変化させることによっても変化する。
そのため,上記圧力センサによって検出した上記ダイ内部の圧力値を所定の値に保つよう上記引抜装置における引抜速度を制御することにより,上記硬質合成樹脂を一層円滑に流動させることができ,平滑な表面を有すると共に断面形状等の寸法精度の優れた押出成形品を得ることができる。
また,上記所定の値については,上述した発明と同様である。
【0038】
また,上記制御装置は,上記圧力値が上記所定の値よりも高いときには上記引抜装置における引抜速度を増加させ,上記圧力値が上記所定の値よりも低いときには上記引抜装置における引抜速度を減少させるよう構成することが好ましい(請求項20)。
【0039】
上記圧力値が上記所定の値よりも高いときには,上記制御装置によって上記引抜装置における引抜速度を増加させることにより,上記ダイ内部の圧力値を低下させることができる。これにより,上記圧力値を上記所定の値に容易に近づけることができる。
一方,上記圧力値が上記所定の値よりも低いときには,上記制御装置によって上記引抜装置における引抜速度を減少させることにより,上記ダイ内部の圧力値を上昇させることができる。これにより,上記圧力値を上記所定の値に容易に近づけることができる。
【0040】
また,上記引抜装置は,フィードバックモータにより駆動するよう構成することが好ましい(請求項21)。
この場合,上記フィードバックモータにより,上記圧力センサにより検出した圧力値に対して,迅速に上記引抜装置における引抜速度を変化させることが可能になる。そのため,上記押出成形品を一層円滑に引き抜いて,この押出成形品の断面形状等の品質を一層安定させることができる。
また,上記フィードバックモータとしては,ACサーボモータ又はPG付ベクトルインバータモータ等を使用することができる。
【0041】
また,上記サイジングは,上記加熱溶融した液状の硬質合成樹脂が内部まで固化するのに十分な長さを有していることが好ましい(請求項22)。
この場合,上記サイジングにおいて上記硬質合成樹脂が十分に固化するため,上記サイジングから押し出される硬質合成樹脂に上記引抜装置によって引抜力を加えても,この硬質合成樹脂による押出成形品が上記サイジングを出た後で変形してしまうようなことがない。そのため,断面形状等の寸法にばらつきがほとんどない品質が一層優れた押出成形品を得ることができる。
【0042】
また,上記引抜装置は,回転駆動される一対の無端ベルトの間に上記押出成形品を挟んで,該押出成形品と上記一対の無端ベルトとの間に生ずる摩擦力により,上記押出成形品を引き抜くよう構成することが好ましい(請求項23)。
この場合,上記押出成形品の表面に上記引抜による形跡等を残すことなく,上記押出成形品を円滑に引き抜くことができる。
また,上記無端ベルトとは,複数のローラの外周表面に環状に架け渡して,このローラによって回転駆動されるベルトであってキャタピラ等を構成するものである。
【0043】
また,上記押出成形品の製造装置は,上記サイジングの下流側に上記押出成形品をさらに冷却する冷却装置を有しており,上記引抜装置は,上記サイジングと上記冷却装置との間,及び上記冷却装置の下流側にそれぞれ設けることが好ましい(請求項24)。
この場合,上記複数の引抜装置によって,上記サイジング内で硬質合成樹脂が詰まってしまうことを容易に防止することができ,安定した押出成形品の引抜を行うことができる。また,上記冷却装置によって,押出成形品をさらに冷却して,上記押出成形品を一層変形し難い状態にし,品質が一層優れた押出成形品を容易に得ることができる。
【0044】
以下に,図面を用いて本発明の実施例につき説明する。
(実施例1)
図1,図2(a),(b)に示すごとく,本例の押出成形品4の製造方法においては,押出機5の先端のシリンダヘッド部51に,硬質合成樹脂41を押し出すオリフィス212を備えたダイ2とサイジング3とを順次配設する。そして,上記シリンダヘッド部51を介して,加熱溶融した液状の硬質合成樹脂41を上記ダイ2から上記サイジング3に押し出し,該サイジング3内において上記硬質合成樹脂41を冷却すると共に整形を行う(図3参照)。
【0045】
上記ダイ2は,上記硬質合成樹脂41が流れる流路部20の内径を縮小したランド部21の先端にオリフィス212を有している。
また,上記サイジング3は,所望する上記押出成形品4の横断面形状と略同一の横断面形状に形成された整形流路部32を有する。また,サイジング3は,上記ダイ2のオリフィス212に対面する部分に,このオリフィス212から上記整形流路部32に向かって横断面積が徐々に拡大する拡大流路部31を有している。
また,上記整形流路部32の内壁面321と上記拡大流路部31の内壁面311は平滑に形成されている。更に,上記オリフィス212は,押出成形品4の横断面形状に対して略相似形でやや縮小した形状に形成されている。
【0046】
そして,上記押出し成形を行うに当っては,加熱溶融した液状の硬質合成樹脂41を,上記オリフィス212から押し出す。そして,この硬質合成樹脂41を,上記拡大流路部31の内壁面311に圧接させた後に上記整形流路部32の内壁面321に摺接して,拡大流路部31及び整形流路部32を通過させる。
上記硬質合成樹脂41は,上記サイジング3により上記内壁面311,321に接する表面側から冷却して固化させる。そして,上記拡大流路部31において上記内壁面311を転写して平滑な表面411を形成すると共に,上記整形流路部32において押出成形品4の横断面形状と略同一の横断面形状に整形する。
【0047】
以下に,これを詳説する。
図1,図2(a),(b)に示すごとく,上記押出成形品4の製造方法においては,上記ダイ2及びサイジング3を連結した押出し成形装置1を用いる。
上記ダイ2の流路部20は,上記押出し機5のシリンダヘッド部51における流路口511に連通している。また,上記流路部20,ランド部21,拡大流路部31及び整形流路部32は,上記シリンダヘッド部51の流路口511から順次連通されている。
【0048】
上記ランド部21の内壁面211も平滑に形成されていることが好ましい。また,上記拡大流路部31の内壁面311及び整形流路部32の内壁面321は,表面粗度が表面加工上可能な限り小さい平滑な面に形成されていることが好ましい。
なお,本例においては,上記拡大流路部31及び整形流路部32の各内壁面311,321は,鏡面状に加工されており,表面粗度が0.1〜1.0μm程度の平滑な面になっている。
また,上記各内壁面311,321の表面には,窒化チタン等の表面硬化被膜層を形成することができ,これにより,耐摩耗性を向上させ,更に使用する硬質合成樹脂41の材料との組み合せで摺動性を向上させることもできる。
【0049】
上記ダイ2には,その外側面に加熱を行うための加熱手段としてバンドヒータ22が設けてある。また,ダイ2には,ダイ2内部の上記ランド部21の近傍に追加の加熱手段としてのパイプヒータ23が設けてある。そして,上記バンドヒータ22はダイ2全体を加熱し,パイプヒータ23はランド部21の近傍を加熱する。また,パイプヒータ23は,サイジング3によりダイ2の熱が奪われ,ランド部21の近傍の温度が局部的に低下するのを防止する。
【0050】
また,上記ダイ2とサイジング3との接触面の間,即ち,ダイ2におけるオリフィス212を形成した面とサイジング3における拡大流路部31の上流側の面との間には,断熱層としての断熱部24を形成している。本例においては,断熱部24は,ダイ2側に設けてあり,ダイ2とサイジング3との間の接触面積を小さくするようにして,非接触の空間部として構成している。
【0051】
上記断熱部24は,上記オリフィス212を囲うように,該オリフィス212の周辺に形成されており,ダイ2の熱が伝導によりサイジング3側に奪われるのを抑制し,もって上記ダイ2における加熱溶融状態の硬質合成樹脂41が温度低下を来さずに,押出し成形に好ましい状態のまま,オリフィス212から押し出されることを可能にしている。
なお,この断熱部24は,ダイ2側に限らず,サイジング3側に設けてもよく,ダイ2とサイジング3の両方に設けてもよい。
【0052】
また,上記サイジング3には冷却手段として冷却用通路33が設けてある。そして,サイジング3は,この冷却用通路33に,好ましくは一定の温度に保たれた水等の冷却媒体を循環させることによって,上記拡大流路部31及び整形流路部32の冷却を行うようになっている。この冷却用通路33は,上記拡大流路部31の周辺と上記整形流路部32の周辺に設けられている。
【0053】
上記加熱手段及び冷却手段を用いて,上記ダイ2及びサイジング3の温度は,上記押出し成形を行うのに最適な温度に調節されている。具体的には,上記オリフィス212の温度は,上記硬質合成樹脂41が溶融して液状をなし,押出し成形を行うために適する温度に調節している。また,上記拡大流路部31の温度は,上記硬質合成樹脂41が内壁面311に接したときに固化を始める温度で,外力を加えると変形流動が可能である温度(熱変形温度以上)を保つように調節している。
【0054】
また,整形流路部32の温度は,硬質合成樹脂41が内部まで固化するのに充分な温度以下になるように調節している。
なお,上記温度の調節のうち,拡大流路部31及び整形流路部32の温度調節は,冷却水の温度,供給量,押出成形品4の大きさ,熱容量,押出速度等で変動してくるので,実際のトライアルで最適条件を見つけ出すことになる。
【0055】
本例の押出成形品4の製造方法において,押出し成形を行うに当っては,加熱溶融した硬質合成樹脂41を,押出機5のシリンダヘッド部51を通して,上記オリフィス212から押し出す。このとき,ダイ2内の硬質合成樹脂41は圧縮された状態にある。
【0056】
次いで,加熱溶融した液状の硬質合成樹脂41を,上記拡大流路部31を通過させる。このとき,上記オリフィス212から押し出された直後の硬質合成樹脂41には,上記圧縮状態から開放されて膨張しようとする力が働くため,硬質合成樹脂41は,拡大流路部31の内壁面311に圧接されながら上記整形流路部32に向かってこの拡大流路部31を通過する。そして,表面平滑に形成された拡大流路部31の内壁面311が,硬質合成樹脂41の表面411に転写されて,この硬質合成樹脂41の表面411は平滑な表面に形成される。
【0057】
また,上記拡大流路部31は,上記オリフィス212の横断面形状を基準として,この横断面形状から上記整形流路部32の横断面形状に向けてほぼ相似形を保った末広がりの状態で徐々に拡大した内壁面311を有しており,これに応じて拡大流路部31の横断面積も徐々に拡大している(図2(a),(b)参照)。そのため,硬質合成樹脂41はサイジング3において冷却されて固化しながらも,円滑に拡大流路部31の内壁面311を通過することができる。
【0058】
次いで,上記硬質合成樹脂41を,上記拡大流路部31を通過させた後,整形流路部32を通過させる。このとき,硬質合成樹脂41は,表面側から冷却されて固化していく。また,このとき,上記硬質合成樹脂41は,その中心側がまだ溶融した状態にあるので,円滑に流動して整形流路部32の内壁面321に接触し,表面411が平滑に整形され,所望する押出成形品4の横断面形状に整形することができる。
【0059】
上記のように,サイジング3によって冷却,固化されて表面411が平滑に整形された硬質合成樹脂41は,その表面粗度を小さく保った状態で,押出成形品4に成形される。
それ故,本例によれば,硬質合成樹脂41を円滑に流動させることができると共に,平滑な表面411を有する押出成形品4を得ることができる。
【0060】
本例における硬質合成樹脂41は,結晶性熱可塑性樹脂の1つであるナイロンをベースとして,この中に固形充填材42として直径13μm,長さ2〜3mmのガラス短繊維を重量比で25%の割合で混入したものとした。
図4に示すごとく,上記押出成形品4の製造方法により成形した押出成形品4の表面411は,表面粗度が極めて小さくなっている。具体的には,内壁面311,321の表面粗度を1〜2μmの範囲の平滑面としたもので,押出成形品4の表面411は,その最大表面粗さが5μmであった。
【0061】
なお,図5は,上記ダイ2及びサイジング3内における硬質合成樹脂41の圧力分布と流動速度を模式的に示す。同図における破線は,硬質合成樹脂41のうち加熱されて溶融した液状部分と冷却されて固化した部分の境界を示す。
即ち,硬質合成樹脂41は,ダイ2内では全体に渡って液状であるが,オリフィス212を出た直後に,拡大流路部31の冷却された内壁面311に接して熱を奪われて,内壁面311と接する部分,即ち硬質合成樹脂41の表面部分が固化する。
【0062】
同図において,上記硬質合成樹脂41における中心側の液状部分の形状は,下流側に向けて徐々に小さくなる先細状となり,その先端は拡大流路部31を超えて整形流路部32の入り口部分にまで及んでいる。一方,上記硬質合成樹脂41の固化部分の厚みは拡大流路部31の部分で下流側に向けて徐々に厚くなり,整形流路部32の入り口部分を超えたところでは中心まで固化している。
同図中,P10は溶融した液状の硬質合成樹脂41の圧力を示し,P1〜P9は固化した硬質合成樹脂41が拡大流路部31の内壁面311又は整形流路部32の内壁面321に押し付けられる圧力を示す。
【0063】
上記硬質合成樹脂41の液状部分の圧力P10は,液状部分全体に渡って一定(圧力損失は無視している)であり,かつ液状であるため,中心側から表面側に向けて四方八方に作用している。一方,固化した表面部分が内壁面311,321に押し付けられる圧力は,位置により異なっており,拡大流路部31のオリフィス212に近い部分が最大(P9)で,下流に位置する部分に向け徐々に小さくなり,整形流路部32内の中心部まで固化した部分では最小(P1)となっている。
上記固化した表面部分が内壁面311,321に押し付けられる圧力が下流側に向けて小さくなる圧力の分布は,上流側の固化部分の厚みが薄い部分では中心部の液状部分の圧力(P10)が,硬質合成樹脂41の表面411に直接的に作用していることによると考えられる。
【0064】
以下に,図5における硬質合成樹脂41の圧力分布と流動速度について,更に詳説する。
上記溶融温度以上に加熱された液状の硬質合成樹脂41は,オリフィス212から押し出されて,冷却された拡大流路部31の内壁面311に接すると,この接した表面部分が急速に冷却されて溶融温度を下回る温度(結晶性樹脂の場合には結晶化温度を下回る温度)に低下して表面部分の固化が始まる。
ただし,硬質合成樹脂41は,この拡大流路部31では,表面部分が固化しているものの,外部から力が加わると変形可能な状態を保っており,溶融温度以上の温度を保っている中心部の液状部分から押圧力を受けて,拡大流路部31の平滑な内壁面311に押し付けられる。
【0065】
なお,このとき,硬質合成樹脂41の材料がガラス繊維のような固形充填材を含んでいても,これらの固形充填材は内壁面311によって樹脂表面部分から突出することは阻止され,硬質合成樹脂41内に埋め込まれた状態で固化することになる。
【0066】
上記硬質合成樹脂41は,拡大流路部31の下流に向かうに従って引き続き冷却されるので,表面側より固化した部分が厚くなり,逆に溶融した液状部分は薄くなる。
この結果,固化した表面部分は内壁面311の平滑面に接しながら下流側に向けて移動するうちに,内壁面311の平滑面が転写されて平滑な表面411が形成されると共に,拡大流路部31の横断面形状に沿った横断面形状に整形されていく。
【0067】
上記拡大流路部31においては,中心部からの押圧力によって内壁面311に押し付けられる圧力は下流に向かうに連れて小さくなるが,中心部の溶融した液状部分が,少なくとも整形流路部32の入り口部分から下流側に幾分及んでいるので,整形流路部32においてその内壁面321に表面部分を押し付ける圧力が作用して,硬質合成樹脂41の横断面形状を整形流路部32の横断面形状と同一の最終形状に整形することができる。
この最終的な横断面形状に整形された硬質合成樹脂41は,整形流路部32内を通過する途中でも,引き続き冷却されて,整形流路部32の出口部分までには中心部まで完全に固化される。
【0068】
このように,上記のごとく,上記拡大流路部31における上記硬質合成樹脂41は,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態を保っている。また,上記オリフィス212から押し出される上記硬質合成樹脂41の圧力を,上記中心側の溶融した硬質合成樹脂41を介して,上記中心側から上記表面側に向けて作用させ,上記固化した表面を上記拡大流路部31の内壁面311に圧接させている。そのため,上記平滑な表面411を有する押出成形品4を成形することができる。
【0069】
また,オリフィス212から速度V1で押し出された硬質合成樹脂41は,拡大流路部31でその横断面積が拡大される。そのため,拡大流路部31での通過速度V2は上記速度V1よりも幾分遅くなる。この結果,オリフィス212からの押出速度よりも遅い速度で内壁面311,321に接して通過することが転写の効率を向上させて,押出成形品4の平滑な表面411の形成に寄与しているものと推定する。
【0070】
また,上記サイジング3における拡大流路部31は,その内壁面311が上記オリフィス212の押出方向に対して,0.2〜10°の角度αを有している。そして,上記拡大流路部31の拡大率は,押出し成形を行う硬質合成樹脂41の自然膨張率以下である。
ここで,上記硬質合成樹脂41の自然膨張率とは,ダイ2内で圧縮された硬質合成樹脂41が上記オリフィス212から押し出された直後に,圧縮状態が開放されて膨張するときの膨張の大きさをいい,この膨張した硬質合成樹脂41の断面積をオリフィス212の断面積で割った値として表すことができる。これにより,オリフィス212から押し出された液状の硬質合成樹脂41は,押出し成形中に常時内壁面311に確実に接触することができる。
【0071】
(実施例2)
本例は,図6に示すごとく,上記実施例1に記載の押出し成形装置1の下流側に引抜装置6を設けて,中心部まで固化した押出成形品4を強制的に引き抜く例である。上記引抜装置6は,回転駆動する一対のローラ61を有しており,この一対のローラ61は,その外周面611が上記押出成形品4の両側に圧接するよう構成されている。
【0072】
また,上記一対のローラ61は,上記押出成形品4よりも硬質のスチール等の硬質材料で形成されていると共に,その上記外周面611にはローレット加工等による多数の凹凸が形成されている。そして,上記引抜装置6は,上記凹凸の凸部612を押出成形品4の表面411に食い込ませて,上記一対のローラ61の回転力により,押出成形品4の引き抜きを行う。この場合には,押出成形品4とローラ61との間にスリップ等が生じることがないので,確実な引き抜きを行うことができる。その他は上記実施例1と同様である。
【0073】
なお,図7(a)に示すごとく,上記引抜装置6は,上記一対のローラ61を多段配設して構成することもでき,この場合には押出成形品4の表面411への食い込み量を小さくするか,又は食い込みなしで引き抜きを行うことができる。また,図7(b)に示すごとく,引抜装置6は,回転するキャタピラ62の表面に押出成形品4よりも軟らかいゴム等の多数の突起621を形成して構成することもできる。この場合には,押出成形品4の表面411に食い込み跡を生じさせることなく引き抜きを行うことができる。
【0074】
本例においては,上記整形流路部32を通過した後の押出成形品4は,中心部まで固化しているため,整形流路部32の出口側より強制的に引張力を加えると,固化した部分を介してその引張力は拡大流路部31にまで伝達される。そのため,硬質合成樹脂41がサイジング3における拡大流路部31及び整形流路部32内で詰まったりすることがなく,確実に安定して押出成形品4を得ることができる。
【0075】
更に,拡大流路部31のオリフィス212側には,内壁面311に付着し易い液状の硬質合成樹脂41が接触するが,内壁面311に接すると同時に熱を奪われて表面側が固化し始めるので,この表面部分にも引張力を作用させることができる。かつ,内壁面311が下流側に向けて末広がりに拡大しているので,上記引張力は,一部が固化した表面を,内壁面311から引き剥がす方向の力に変換される。この結果,サイジング3における拡大流路部31及び整形流路部32内で硬質合成樹脂41が内壁面311に付着して詰まるのを確実に防止することができる。その他,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0076】
(実施例3)
本例は,図8に示すごとく,同一横断面形状の押出成形品4を複数本同時に得られるように押出し成形装置1を構成した例である。図9(a),(b)はそれぞれ図8におけるA−A矢視線,B−B矢視線に沿った断面図である。各図において,上述した実施例1と同一部分には同一符号を付している。
【0077】
図8において,ダイ2における流路部20には,複数に分岐した分岐流路部201が形成されており,各分岐流路部201の下流側には,上記ランド部21,オリフィス212,拡大流路部31及び整形流路部32が,各分岐流路部201の下流側に設けられている。その他は上記実施例1と同様である。
なお,各々が異なる横断面形状の押出成形品4を同時に得るときには,オリフィス212,拡大流路部31,整形流路部32をそれぞれ対応した形状に形成させることはいうまでもない。
【0078】
本例においては,上記硬質合成樹脂41は,各オリフィス212から押し出され,各拡大流路部31及び各整形流路部32を流れて,複数の押出成形品4を同時に成形することができる。その他,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
また,本例においては,押出成形品4を1本だけ押し出す場合に比べて押出速度を遅くして,上記サイジング3による冷却を効率的に行うことができる。この場合,上記押出速度を遅くしていても,同時に複数本の押出成形品4を生産することができるため,単位時間当たりの実質生産量を低下させることがない。また,上記のごとく冷却を効率的に行うことができるため,サイジング3の小型化を図ることができる。
【0079】
(実施例4)
本例は,図10に示すごとく,横断面形状が四角形で内部に連続した中空部42を有する中空状の押出成形品4を得るように押出し成形装置1を構成した例である。図11(a),(b)はそれぞれ図10におけるA−A矢視線,B−B矢視線に沿った断面図である。各図において,上述した実施例1と同一部分には同一符号を付している。上記オリフィス212,拡大流路部31及び整形流路部32は,横断面視でそれぞれ環状に形成されている。
【0080】
上記ダイ2及びサイジング3は,環状の流路を形成するマンドレル25を有して構成されている。そして,上記流路部20,ランド部21,オリフィス212,拡大流路部31及び整形流路部32は,マンドレル25を内部に有し,横断面視で環状に形成されている。このマンドレル25は,流路部20を形成する上流側の先端が円錐状又は角錐状の形状をなし,その他の部分が四角柱状の形状をなしている。また,マンドレル25は,四辺をブリッジ251によってダイ2に支えられている。
【0081】
また,上記ランド部21の内壁面211,拡大流路部31の内壁面311及び整形流路部32の内壁面321は,環状の外周部35がダイ2及びサイジング3に形成されており,内周部34がマンドレル25に形成されている。
上記拡大流路部31は,図10から明らかなようにその内壁面311は中空状の押出成形品4の外表面411側と中空内面421側の両方に末広がりに拡大するように形成してある。これにより,外表面411と中空内面421の両方が平滑面となる押出成形品4が得られる。なお,中空内面421に平滑さが要求されないときには,必ずしもこの部分に対応する内壁面311の内周部34に押出方向に向かって徐々に拡大した拡大流路部31を設ける必要はない。
その他は上記実施例1と同様である。
【0082】
本例においては,上記硬質合成樹脂41は,上記環状のオリフィス212から押し出され,拡大流路部31及び整形流路部32を通過して,中空状の押出成形品4を成形することができる。その他,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0083】
(実施例5)
本例は,図12に示すごとく,上記押出し成形装置1及び上記引抜装置6の下流側に,上記押出成形品4を冷却する冷却装置7及び押出成形品4を所望の長さに切断する切断機8を設けた例である。
本例においては,上記冷却装置7は,固化した押出成形品4を冷却水に直接接触させて冷却をする冷却水槽71と,その下流側に冷却水を吹き飛ばすエアーブロー72とにより構成してある。なお,これに対し,冷却装置7は,エアーを吹き付けて冷却を行う空冷コンベアにより構成してあってもよい。
【0084】
また,上記切断機8としては,ギロチン式又は丸のこ式等のものを使用することができるが,要求によってはドラムに巻き付けて数十〜数百メートルの長さ単位で切断することもある。更に,引抜装置6と冷却装置7とは,必要により逆の順に配置してもよい。その他は上記実施例1と同様である。
【0085】
本例のように,上記硬質合成樹脂41の冷却は,上記サイジング3と上記冷却水槽7により行うことができる。この冷却装置7は,特に,上記押出成形品4の押出速度が大きいとき,及び/又は押出成形品4の肉厚が大きく中心部まで冷却するのに長時間を要する押出成形品4を得るときに有効である。
その他,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0086】
(実施例6)
図13に示すごとく,本例の押出し成形装置1(押出成形品4の製造装置)は,引抜装置6と,上記ダイ2の内部の加熱溶融した液状の硬質合成樹脂の圧力を検出する圧力センサ65と,この圧力センサ65によって検出した硬質合成樹脂の圧力値(以下,圧力値という。)が所定の値に近づくように上記引抜装置6における上記押出成形品4の引抜速度を制御する制御装置60とを有する。また,上記制御装置60は,上記圧力値が上記所定の設定圧力値(以下,設定値という。)よりも高いときには上記引抜装置6における引抜速度を増加させ,上記圧力値が上記設定値よりも低いときには上記引抜装置6における引抜速度を減少させるよう構成されている。
【0087】
また,上記圧力センサ65により検出した圧力値に対して迅速に上記引抜速度を変化させるために,上記引抜装置6は,フィードバックモータ66としてのPG(オプティカルエンコーダ)付ベクトルインバータモータにより駆動するよう構成してある。本例では,上記引抜装置6は,回転駆動する一対のローラ61により構成し,この一対のローラ61の間に上記押出成形品4を挟んで,一対のローラ61と押出成形品4との間に生ずる摩擦力により引抜を行う。
また,上記フィードバックモータ66は一方のローラ61に設けてあり,この一方のローラ61と他方のローラ61とはギヤを介して連結されており,両方のローラ61は同一の周速度で回転駆動されるようになっている。
【0088】
また,上記サイジング3は,上記加熱溶融した液状の硬質合成樹脂41が内部まで固化するのに十分な長さを有している。そのため,押出成形時には,上記サイジング3内の硬質合成樹脂41は,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態にあり,上記サイジング3の出口における硬質合成樹脂41は,中心側から表面側までの全体が固化した状態にある。
これにより,上記サイジング3において上記硬質合成樹脂41が十分に固化するため,上記サイジング3から押し出される硬質合成樹脂41に上記引抜装置6によって引抜力を加えても,この硬質合成樹脂41の押出成形品4が上記サイジング3を出た後で伸長したり変形してしまうようなことがない。
【0089】
上記押出し成形装置1において,上記サイジング3より押出成形品4を押し出す際には,上記ダイ2の内部には上記押出機5のスクリューからの押出圧力が加わっている。そして,上記ダイ2の内部の圧力値は,上記押出機5の運転状態(例えば,押出機5のスクリューの回転数やトルクのばらつき),上記硬質合成樹脂41の状態(例えば,押出機5のホッパーに投入する原料としての樹脂ペレットのサイズのばらつき)等の種々の要因により変動する。また,上記固形充填材を混入した硬質合成樹脂41においては,この固形充填材の含有率の大小によっても,上記ダイ2の内部の圧力値は変動する。
【0090】
そして,上記ダイ2の内部の圧力値の変動が大きくなると,上記サイジング3内の硬質合成樹脂41の流動に悪影響を与える。そのため,上記ダイ2の内部の圧力値の変動を抑制すれば,品質の安定した押出成形品4が得られると考えられる。
【0091】
また,本例の押出し成形装置1もまた,サイジング3における拡大流路部31の内壁面311に硬質合成樹脂41を圧接させて平滑な表面を有する押出成形品4を得ようとするものである。つまり,上記拡大流路部31の内壁面311と硬質合成樹脂41との間には上記圧接による摩擦抵抗が常に働いている。そして,上記押出機5のスクリューからの押出圧力及び上記加熱溶融した液状の硬質合成樹脂41の押圧力等による押出力が上記摩擦抵抗に打ち勝つことによって円滑な押出成形が可能となる。
【0092】
ところで,上記ダイ2の内部の圧力値は,上記サイジング3内における上記摩擦抵抗が大きくなったときに上昇する。そして,この摩擦抵抗は,上記押出力による硬質合成樹脂41の押出速度と密接に関係しており,この押出速度が速いときには小さく,遅いときには大きくなっているものと考えられる。
そして,上記押出力に助力する形で,上記引抜装置6によって上記硬質合成樹脂41からなる押出成形品4の引抜を行う。そのため,引抜装置6の引抜速度を変化させることによって上記ダイ2の内部の圧力値が一定となるように制御することができる。
【0093】
そこで,本例では,実際に押出し成形装置1を稼動させて,円滑に押出成形品4を生産することができるときの上記ダイ2の内部の圧力値を事前に読み取っておき,これを上記圧力値の設定値(これが上記所定の値となる。)として,上記引抜装置6における引抜速度を調節する。
【0094】
そして,上記制御装置60は,上記圧力センサ65による圧力値を入力として検出すると共に,上記引抜装置6のフィードバックモータ66を出力として,このフィードバックモータ66の回転数を変化させることによって上記引抜装置6における引抜速度を制御する。すなわち,本例では,上記制御装置60は,上記圧力値が上記設定値よりも高いときには上記引抜装置6における引抜速度を増加させ,逆に上記圧力値が上記設定値よりも低いときには上記引抜装置6における引抜速度を減少させて,上記圧力値が上記設定値に近づくよう上記圧力値のフィードバック制御を行う。
【0095】
そして,上記圧力値が上記設定値よりも高いときには,上記制御装置60によって上記引抜装置6における引抜速度を増加させることにより,上記ダイ2の内部の圧力値を低下させ,上記圧力値を上記設定値に近づけることができる。
一方,上記圧力値が上記設定値よりも低いときには,上記制御装置60によって上記引抜装置6における引抜速度を減少させることにより,上記ダイ2の内部の圧力値を上昇させ,上記圧力値を上記設定値に容易に近づけることができる。
【0096】
また,上記圧力値のフィードバック制御は,上記制御装置60にいわゆるPID制御等を使用し上記引抜装置6における引抜速度を変化させて,より迅速に上記ダイ2の内部の圧力値が上記設定値に近づくよう制御することができる。この場合には,上記ダイ2の内部の圧力値の変動を一層抑制することができ,上記圧力値をほぼ上記設定値に保つようフィードバック制御を行うことが可能になる。
【0097】
また,上記設定値は,硬質合成樹脂41の種類,上記固形充填材の種類等によって異なる値となるため,それぞれの押出成形品4の押出作業毎に適宜求めておくことが好ましい。具体的には,上記設定値は,汎用樹脂やエンジニアリング樹脂を使用するときには,1〜20MPaとすることができる。そして,この範囲内の所定の値を上記設定値として,この設定値に対して圧力値が±0.05MPaの範囲内に入るように上記引抜装置6における引抜速度を制御することが好ましい。
【0098】
上記引抜装置6における引抜速度の制御により,上記押出力と上記摩擦抵抗との間の関係を最適にすることができ,上記硬質合成樹脂41が上記サイジング3の拡大流路部31の内壁面311に最適に圧接される。すなわち,上記圧力値が所定の設定値(±0.05MPaの範囲内を含む)よりも高くなると硬質合成樹脂41が拡大流路部31の内壁面311に強く圧接されて,これらの間の摩擦抵抗が大きくなる。そして,上記圧力値が所定の上限値(いわゆる流路詰まりが起こるときの圧力値)を超えると上記摩擦抵抗が上記押出力よりも大きくなって,硬質合成樹脂41が上記拡大流路部31又は整形流路部32の中で詰まってしまう。これに対して,本例によれば,上記押出成形品4の引抜速度を制御することによって,上記圧力値が上記所定の上限値を超えるのを防止し,流路詰まりの発生を防止することができる。
【0099】
また,上記引抜装置6における引抜速度の制御により,上記ダイ2の内部の圧力値が安定し,断面形状等の寸法のばらつきがほとんどない品質の優れた押出成形品4を得ることができる。
なお,上記引抜装置6は,上記一対のローラ61の代わりに,上記キャタピラ62等の構造により(図7(b)参照),それぞれ複数のローラ61の外周表面に環状に架け渡した一対の無端ベルト69の間に上記押出成形品4を挟んで,この押出成形品4と上記一対の無端ベルト69との間に生ずる摩擦力により,押出成形品4の引抜を行ってもよい。この場合,上記押出成形品4の表面に上記引抜による形跡等を残すことなく,上記押出成形品4を円滑に引き抜くことができる。
その他,本例の押出し成形装置1における構成は上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0100】
(実施例7)
図14,図15に示すごとく,本例の押出し成形装置1は,複数の引抜装置6を有している。また,本例においては,上記サイジング3の下流側に上記押出成形品4をさらに冷却する冷却装置7を有している。また,本例では,2台の引抜装置6を使用しており,1段目の1次引抜装置601は上記サイジング3と上記冷却装置7との間に,2段目の2次引抜装置602は上記冷却装置7の下流側にそれぞれ設けている。
【0101】
また,本例では,複数本の押出成形品4を同時に成形する。そして,各1台の1次引抜装置601及び2次引抜装置602により,同時に複数本の押出成形品4(本例では,2本の押出成形品4)の引抜を行う。また,上記ダイ2及びサイジング3の構成については,上記実施例3と同様である。
【0102】
上記1次引抜装置601は,回転駆動されて,摩擦力により押出成形品4を引き抜く一対のローラ61である。一方のローラ61はモータ67により駆動され,この一方のローラ61と他方のローラ61とはギヤを介して連結されており,両方のローラ61は同一の周速度で回転駆動されるようになっている。また,一対のローラ61の外周面にはスリップ防止用の凹凸が形成してあり,この凹凸により引抜の際に押出成形品4との間にほとんどスリップを生じないようになっている。
【0103】
また,上記1次引抜装置601は,上記一方のローラ61とモータ67との間にクラッチ68を有している。そして,このクラッチ68により上記一方のローラ61とモータ67とを切り離したときには,上記一対のローラ61は,上記2次引抜装置602の引抜力を受けて,上記押出成形品4との間に生ずる摩擦力によって従動回転するようになっている。
【0104】
上記2次引抜装置602は,上記一対の無端ベルト69を用いて構成した上記実施例1に示したキャタピラ62である。また,2次引抜装置602は,フィードバックモータ66により駆動が可能になっている。
また,本例においても,上記ダイ2には,その内部の圧力値を検出する圧力センサ65が設けてあり,制御装置60は,上記圧力センサ65により検出した圧力値が上記設定値(上記所定の値のことで,実施例6と同様。)に近づくように上記2次引抜装置602における引抜速度を制御する。
【0105】
そして,上記押出し成形装置1の運転を開始し,上記サイジング3より2本の硬質合成樹脂41が押し出され,上記1次引抜装置601に到達したときには,上記1次引抜装置601を上記モータ67により駆動させて,上記2本の硬質合成樹脂41からそれぞれなる2本の押出成形品4を同時に引き抜く。
【0106】
そして,上記2本の押出成形品4が上記冷却装置7を通過して上記2次引抜装置602に到達したときには,この2次引抜装置602により引抜を行うと共に,上記1次引抜装置601のクラッチ68により上記モータ67による駆動を切り離す。そして,上記1次引抜装置601における一対のローラ61は,上記2次引抜装置602が押出成形品4を引き抜く力を受けて上記押出成形品4との間の摩擦力により従動回転する。
【0107】
このように,上記複数の引抜装置6を使用することによって,押出の初期における押出が不安定なときに,上記サイジング3内で硬質合成樹脂が詰まってしまうことを防止することができる。そして,上記押出成形品4が上記2次引抜装置602に到達したときには,上記1次引抜装置601の従動回転及び上記2次引抜装置602の引抜により,安定した押出成形品4の引抜を行うことができる。
【0108】
また,上記2本の押出成形品4は上記1次引抜装置601及び2次引抜装置602によって互いに略同一の引抜速度によって引き抜かれる。そのため,複数の押出成形品4を同時に成形するにも拘わらず,各押出成形品4の間における寸法のばらつきが少なく,効率よく押出成形品4を成形することができる。
【0109】
また,上記2次引抜装置602の上流側には上記冷却装置7が配置してあるため,この冷却装置7によって押出成形品4をさらに冷却して,上記押出成形品4が一層変形し難い状態になる。そのため,断面形状等の寸法精度が一層優れた押出成形品4を得ることができる。
それ故,本例の押出し成形装置1によれば,平滑な表面を有すると共に断面形状等の寸法精度の優れた複数本の押出成形品4を同時に得ることができる。
【0110】
なお,本例においては,複数本の押出成形品4を同時に成形する場合について説明をしたが,本例の押出し成形装置1は,1本の押出し成形品4を成形する場合についても同様に適用することができる。
その他,本例の押出し成形装置1における構成は上記実施例6と同様であり,上記実施例6と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,押出し成形装置を示す断面説明図。
【図2】実施例1における,押出し成形装置を示す図で,(a)図1のA−A矢視におけるオリフィス,(b)図1のB−B矢視における整形流路部を示す断面説明図。
【図3】実施例1における,押出機を示す説明図。
【図4】実施例1における,押出成形品の表面を示す断面説明図。
【図5】実施例1における,オリフィス,拡大流路部及び整形流路部を流れる硬質合成樹脂の流動速度の分布を示す断面説明図。
【図6】実施例2における,引抜装置を有する押出し成形装置を示す説明図。
【図7】実施例2における,他の引抜装置を示す図で,(a)一対のローラを多段配設した場合,(b)キャタピラを使用した場合を示す説明図。
【図8】実施例3における,複数の押出成形品を成形する押出し成形装置を示す断面説明図。
【図9】実施例3における,複数の押出成形品を成形する押出し成形装置を示す図で,(a)図1のA−A矢視におけるオリフィス,(b)図1のB−B矢視における整形流路部を示す断面説明図。
【図10】実施例4における,中空状の押出成形品を成形する押出し成形装置を示す断面説明図。
【図11】実施例4における,中空状の押出成形品を成形する押出し成形装置を示す図で,(a)図1のA−A矢視におけるオリフィス,(b)図1のB−B矢視における整形流路部を示す断面説明図。
【図12】実施例5における,押出し成形装置及び引抜装置の下流側に,冷却装置及び切断機を設けた場合を示す説明図。
【図13】実施例6における,圧力センサを用いて引抜速度の制御を行う引抜装置を有する押出し成形装置を示す説明図。
【図14】実施例7における,複数の引抜装置を有する押出し成形装置を示す平面図。
【図15】実施例7における,複数の引抜装置を有する押出し成形装置を示す説明図。
【図16】従来例における,押出成形品の表面を示す断面説明図。
【符号の説明】
1...押出し成形装置,
2...ダイ,
21...ランド部,
211...内壁面,
212...オリフィス,
3...サイジング,
31...拡大流路部,
311...内壁面,
32...整形流路部,
321...内壁面,
4...押出成形品,
41...硬質合成樹脂,
411...表面,
5...押出機,
51...シリンダヘッド部,
6...引抜装置,
60...制御装置,
61...ローラ,
65...圧力センサ,
7...冷却装置,
8...切断機,
Claims (24)
- 押出機の先端に,硬質合成樹脂を押し出すオリフィスを備えたダイとサイジングとを順次配設し,上記ダイから上記硬質合成樹脂を上記サイジングに押し出し,該サイジング内において上記硬質合成樹脂を冷却すると共に整形を行って押出成形品を製造する方法において,
上記サイジングは,所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に形成された整形流路部を有すると共に,上記ダイのオリフィスに対面する部分から上記整形流路部に向かってその横断面積が拡大する拡大流路部を有し,また,上記整形流路部及び上記拡大流路部の内壁面は平滑に形成されており,
加熱溶融した液状の上記硬質合成樹脂を,上記オリフィスから押し出し,上記拡大流路部の内壁面に圧接させると共に上記整形流路部の内壁面に接触させて,上記拡大流路部及び上記整形流路部を通過させ,
上記サイジングにより,上記硬質合成樹脂を,上記内壁面に接する表面側から冷却して固化させ,少なくとも上記拡大流路部において上記内壁面を転写して平滑な表面を形成すると共に,少なくとも上記整形流路部において所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に整形し,
上記押出成形品を,上記サイジングの下流側に配設した引抜装置により引き抜き,該引抜装置における上記押出成形品の引抜速度を,上記ダイ内部の加熱溶融した硬質合成樹脂の圧力値が所定の値に近づくよう制御することを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。 - 請求項1において,上記拡大流路部における上記硬質合成樹脂を,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態に保ち,上記オリフィスから押し出される上記硬質合成樹脂の圧力を,上記中心側の溶融した硬質合成樹脂を介して,上記中心側から上記表面側に向けて作用させ,上記固化した表面を上記拡大流路部の内壁面に圧接させることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項1において,上記整形流路部の拡大流路部側における上記硬質合成樹脂を,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態に保ち,上記オリフィスから押し出される上記硬質合成樹脂の圧力を,上記中心側の溶融した硬質合成樹脂を介して,上記中心側から上記表面側に向けて作用させ,上記固化した表面を上記整形流路部の内壁面に圧接させることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項において,上記拡大流路部における上記硬質合成樹脂を,その横断面において表面側の固化部分を下流側に向けて徐々に拡大させ,一方,内側の溶融部分は徐々に縮小させるようにしたことを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項において,上記押出成形品の引き抜きは,回転駆動する一対のローラの間に挟んで行うことを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項において,上記硬質合成樹脂には,固形充填材が混入してあることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項6において,上記固形充填材は,ガラス繊維,炭素繊維,チタン酸カリウム繊維又は植物セルロース繊維の中から選択される一種又は二種以上の繊維状充填材であることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項6において,上記固形充填材は,タルク,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム又は木粉の中から選択される一種又は二種以上の粉末状充填材であることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項6〜8のいずれか一項において,上記固形充填材は,上記硬質合成樹脂に対して,重量比で5〜95%の割合で混入されていることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか一項において,上記引抜装置における引抜速度を,上記圧力値が上記所定の値よりも高いときには増加させ,上記圧力値が上記所定の値よりも低いときには減少させることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか一項において,押出成形時には,上記サイジング内の硬質合成樹脂は,中心側が溶融した液状であると共に表面側が固化した状態にあり,上記サイジングの出口における硬質合成樹脂は,中心側から表面側までの全体が固化した状態にあることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造方法。
- 押出機の先端に,硬質合成樹脂を押し出すオリフィスを備えたダイとサイジングとを順次配設し,上記ダイから上記硬質合成樹脂を上記サイジングに押し出し,該サイジング内において上記硬質合成樹脂を冷却すると共に整形を行って押出成形品を製造する装置において,
上記サイジングは,所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に形成された整形流路部を有すると共に,上記ダイのオリフィスに対面する部分から上記整形流路部に向かってその横断面積が拡大する拡大流路部を有し,また,上記整形流路部及び上記拡大流路部の内壁面は平滑に形成されており,
加熱溶融した液状の上記硬質合成樹脂を,上記オリフィスから押し出し,上記拡大流路部の内壁面に圧接させると共に上記整形流路部の内壁面に接触させて,上記拡大流路部及び上記整形流路部を通過させ,
上記サイジングにより,上記硬質合成樹脂を,上記内壁面に接する表面側から冷却して固化させ,少なくとも上記拡大流路部において上記内壁面を転写して平滑な表面を形成すると共に,少なくとも上記整形流路部において所望する上記押出成形品の横断面形状と略同一の横断面形状に整形するよう構成されており,
上記押出成形品の製造装置は,上記押出成形品を引き抜くために上記サイジングの下流側に配設した引抜装置と,上記ダイ内部の加熱溶融した硬質合成樹脂の圧力を検出する圧力センサと,該圧力センサによって検出した圧力値が所定の値に近づくように上記引抜装置における上記押出成形品の引抜速度を制御する制御装置とを有することを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。 - 請求項12において,上記オリフィス,上記整形流路部及び上記拡大流路部は,それぞれ複数の押出成形品を同時に成形するよう複数個が構成されていることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12又は13において,上記オリフィス,上記整形流路部及び上記拡大流路部は,中空状の押出成形品を成形するよう構成されていることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜14のいずれか一項において,上記引抜装置は,上記押出成形品を間に挟んで引き抜くための回転駆動する一対のローラを有していることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項15において,上記一対のローラの外周面には多数の凹凸が形成されていることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜16のいずれか一項において,上記拡大流路部は,上記オリフィスの軸芯方向に対して0.2〜10°の角度を有して拡大していることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜17のいずれか一項において,上記ダイは上記オリフィスの近傍に加熱手段を有していることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜18のいずれか一項において,上記ダイと上記サイジングとの間には,断熱層を有していることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜19のいずれか一項において,上記制御装置は,上記圧力値が上記所定の値よりも高いときには上記引抜装置における引抜速度を増加させ,上記圧力値が上記所定の値よりも低いときには上記引抜装置における引抜速度を減少させるよう構成したことを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜20のいずれか一項において,上記引抜装置は,フィードバックモータにより駆動するよう構成したことを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜21のいずれか一項において,上記サイジングは,上記加熱溶融した液状の硬質合成樹脂が内部まで固化するのに十分な長さを有していることを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜22のいずれか一項において,上記引抜装置は,回転駆動される一対の無端ベルトの間に上記押出成形品を挟んで,該押出成形品と上記一対の無端ベルトとの間に生ずる摩擦力により,上記押出成形品を引き抜くよう構成したことを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
- 請求項12〜23のいずれか一項において,上記押出成形品の製造装置は,上記サイジングの下流側に上記押出成形品をさらに冷却する冷却装置を有しており,上記引抜装置は,上記サイジングと上記冷却装置との間,及び上記冷却装置の下流側にそれぞれ設けたことを特徴とする表面平滑な押出成形品の製造装置。
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