JP3650439B2 - 密閉型鉛電池用セパレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は蓄電池用セパレータ、特にガラス繊維を主体とする密閉型鉛蓄電池用セパレータに関するものであり、嵩高でなおかつ最大細孔径が小さく、高い電解液吸収度を有し、厚さ復元性に優れる蓄電池用セパレータを提供することを目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の蓄電池用セパレータの製造法として、ガラス繊維とアクリル等の合成繊維とからなるスラリーを抄紙法によりシート状とし、セパレータを製造することは公知である。しかし合成繊維がガラス繊維に比べて親水性が低いことから、電解液の吸収性ならびに保液性が劣るという欠点を有している。
【0003】
シートを嵩高にすることで、液体の吸収性、または緩衝作用として弾力性を与えることが従来より提案されている。これらの技術は、セルローズを主体としており、これに嵩高性を与えるため、例えば、屈曲した合成繊維、または三次元捲縮合成繊維(特開平3−269199号公報)を加えるという手段が取られている。ところがこれらの嵩高シートは、セルローズを主体としているために、耐薬品性が劣っており、密閉型鉛蓄電池に使用されるセパレータのように、硫酸等の強酸の電解液を吸収、保持させる用途には不適当であった。そこで、これに改良を加えセルローズのかわりに合成パルプを主体としたものが提案されている(特開平6−272189号公報)。
【0004】
ところが、セルロースまたは合成パルプを主体としたものは従来のガラス繊維を主体としたものに比べ嵩高ではあるが最大細孔径が大きいという欠点がある。また、最大細孔径を小さくするにはセルロースまたは合成パルプの濾水度を小さくすることが必要であるが、濾水度が小さくなると繊維間の絡み合いが不十分となり、抄紙性が悪化してしまう。一方、従来のガラス繊維を主体とするものは嵩高性に限界がある。
【0005】
すなわち、嵩高なシートは最大細孔径が大きく、最大細孔径が小さいシートは十分な嵩高性が得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の課題は、従来のガラス繊維を主体とするシートでは限界のある嵩高性を更に向上しながら、なおかつ最大細孔径が小さく、高い電解液吸収度を有し、厚さ復元性に優れる、蓄電池用セパレータを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題は、平均繊維径2μm 以下のガラス繊維50〜95重量% と繊維長さ2〜30mmの異型断面を有する合成繊維5〜50重量% とを組合せてなる密閉型鉛蓄電池用セパレータによって解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるガラス繊維は、その繊維径が過度に大きいとセパレータの最大細孔径が大きくなり、毛細管現象による液保持力が低下して電解液の成層化防止効果が十分に得られない恐れがあるので、平均繊維径を2μm 以下、好ましくは1μm 以下とする。また、逆にガラス繊維の繊維径が小さ過ぎることはコスト高となってしまうので、0.4μm 以上とするのが好適である。すなわち、本発明で使用されるガラス繊維の平均繊維径は、2μm 以下、特に0.4〜1μm であるのが望ましい。
【0009】
本発明において、ガラス繊維は平均繊維径2μm 以下であればよいのであり、2μm 以下の極細ガラス繊維のみでなく、繊維径が2μm を超え30μm 以下の中細ガラス繊維が含まれていてもよい。このような中細ガラス繊維を配合することによってガラス繊維の低コスト化を図ることができるが、中細ガラス繊維の配合量は多くなると平均細孔径が規定より大きくなるのでガラス繊維の全量を基準として50% 以下とすることが好ましい。
【0010】
本発明において使用する異型断面を有する合成繊維は、耐酸性であることが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィンの単独重合体、エチレンと他のα−オレフィンとの共重合体などのポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリエステル、ポリフルオロエチレンなどの共重合体より得られる各種繊維または複合繊維等が挙げられる。
【0011】
シートに嵩高性を付与するためには、これらの各種繊維の断面形態が異型断面を有していることが重要である。異型断面とは、繊維の断面形態が円形以外の形状を持つものであり、例えばT型、Y型、X型、□型、△型、☆型などが挙げられる。すなわり、繊維の断面形態が前記異型断面を有していることから、湿式抄造してできあがったシートは繊維間に空間ができるため、容易に嵩高なシートを得ることができる。さらに、繊維の断面形態が前記異型断面であることから繊維自身の剛性が高く、その結果、シートの厚さ方向の剛性が増し、シートが加圧されたときの厚さの復元性にも優れたものとなる。なお、これらの合成繊維は、繊維の断面形態が前記異型断面を持っていることが重要であり、繊維自身はモノフィラメントであっても、三次元的に捲縮されたものであってもその効果は変わらないものである。また、これら合成繊維の繊維長は2〜30mmが必要であり、繊維長が2mm未満では繊維が短すぎで繊維同士の絡み合いが少ないため好ましくない。一方、30mmを超えると分散時の繊維同士の絡み合いが強くなり過ぎて均一な分散を得ることが困難となる。かかる合成繊維の配合率は5〜50重量% が必要である。5重量% 未満ではシート内の嵩高性発現効果が少なく好ましくない。また配合率を多くすると最大細孔径が大きくなることから50重量% 以下とするのが好ましい。
【0012】
本発明のセパレータは、バインダー等を使用しなくても良いが、強度付与のために必要に応じて熱接着性繊維などのバインダーを用いても良い。
本発明の密閉型鉛蓄電池用セパレータは、ガラス繊維と共に異型断面を有する合成繊維を混抄すること以外は、常法にしたがって混抄することにより容易に製造できる。
【0013】
本発明によれば、異型断面を有する合成繊維を使用していることから、嵩高で厚さ復元性に優れると共に、細径ガラス繊維を主体としていることから、最大細孔径を小さくすることができる。しかも、得られるシートは嵩高で最大細孔径が小さいため、電解液の吸収、保持特性が優れており、しかも厚さ復元性に優れているため、密閉型鉛蓄電池用セパレータに好適に使用される。
【0014】
【実施例】
以下で、実施例および比較例によって本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜3および比較例1〜3
実施例1〜3および比較例1〜3において、表1に示す抄造原料を配合して、寸法(300×300×1.0)の密閉型鉛蓄電池用セパレータを製造し、それの諸特性を測定し、結果を表1に示した。なお、用いた原料の詳細は次の通りである。 極細ガラス繊維: 平均繊維径 0.8μm
T型異型断面PET繊維: 繊度3d、繊維長5mm
Y型異型断面ナイロン繊維: 繊度3d、繊維長5mm
PET繊維: 繊度3d、繊維長5mm
PE合成パルプ: 平均繊維径30μm 、平均繊維長1mm
なお、実施例、比較例における各特性の測定方法は次の通りである。
目付: 試料重量を試料面積で除して得られる値である。
厚さ: 試料をその厚み方向に20kg/100cm2 の荷重で押圧した状態で測定する(JIS C−2202)。
吸液度:試料を垂直にしてその下部を比重1.3の希硫酸に浸漬し、3分間で液位が上昇する高さを測定することにより求める。
保液性:重量既知の試料(W1 )を水に浸漬した後、空中に垂直な状態で30秒間保持した後のセパレータ重量(W2 )を測定し、保液性=(W2 −W 1 )/W1 により求める。
厚さ復元性:試料を5kg/100cm2 の荷重下での厚さ(T1 )を測定し、同じ場所に20kg/100cm2 の荷重を1分間、負荷する。次に荷重を除き、5kg/100cm2 の荷重下での厚さ(T2 )を測定すう。復元性はT2 をT1 で除したものを% で表示したものである。
最大細孔径:ASTM−F316−80に従いポロメーターにて測定を行う。
【0015】
表1より次のことが明らかである。
【0016】
すなわち、本発明によりガラス繊維に異型断面繊維を混抄することにより、ガラス繊維を主体としたセパレータ(比較例1、2)に比べ、嵩高となり、その結果吸液度及び保液性が向上し、厚さ復元性にも優れていることがわかる。また、合成パルプを用いたもの(比較例3)は、ガラス繊維を主体としたセパレータ(比較例1、2)に比べ、嵩高で吸液度及び保液性も高く実施例1〜3と同等にあるが、最大細孔径が大きく、厚さ復元性も劣っている。
【0017】
【発明の効果】
以上に詳述した通り、本発明の密閉型鉛蓄電池用セパレータによれば、嵩高で最大細孔径が小さいため、電解液の吸収、保持特性が良好であり、しかも厚さ復元性に優れているため、密閉型鉛蓄電池の性能向上に寄与するところ大である。
Claims (1)
- 平均繊維径2μm 以下のガラス繊維50〜95重量% と繊維長さ2〜30mmの異型断面を有する合成繊維5〜50重量% とを組合せてなる密閉型鉛蓄電池用セパレータ。
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JP23432695A JP3650439B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 密閉型鉛電池用セパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP23432695A JP3650439B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 密閉型鉛電池用セパレータ |
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JP23432695A Expired - Lifetime JP3650439B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 密閉型鉛電池用セパレータ |
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- 1995-09-12 JP JP23432695A patent/JP3650439B2/ja not_active Expired - Lifetime
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