JP3650351B2 - かご型誘導電動機回転子およびかご型誘導電動機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、かご型誘導電動機回転子およびそれを用いたかご型誘導電動機に関し、特に鉄道車両等の車両用かご型誘導電動機回転子およびそれを用いたかご型誘導電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図24は特開昭6−197504号公報に記載された従来の鉄道車両用かご型誘導電動機の上側半分だけを概略的に示す断面図である。従来のかご型誘導電動機は、一端に空気入口1、他端に空気出口2を有する電動機フレーム3と、電動機フレーム3内に支持された固定子4と、電動機フレーム3内で固定子4に対して電磁気的作用関係に配置され、軸受5により回転可能に支持された回転子6とを備えている。固定子4は、電動機フレーム3の内周に固着された固定子鉄心7と、固定子鉄心7のスロット8に挿入され、コイルエンド9を持つ固定子コイル10とを備えている。回転子6は、電動機フレーム3に回転可能に支持された回転軸11と、この回転軸11に支持クランパ12および13により固着された円筒形の回転子鉄心14とを備えている。この回転子鉄心14の外周部には、軸方向に延びたスロット15が周方向等間隔に形成されており、スロット15内には多数のロータバー16が挿入されて固着されている。ロータバー16はその中央の大部分が回転子鉄心14内に収容され、両端部は回転子鉄心14から軸方向外側に突出して突出部17を形成している。ロータバー16の突出部17の外端にはロータバー16を互いに接続させるエンドリング18が固着されている。回転子鉄心14には更に、回転軸11とロータバー16との間に支持クランパ12、13をも共に貫通して軸方向に延びた複数の冷却風通路19が設けられている。
【0003】
このようなかご型誘導電動機に於いて、固定子4の固定子コイル10に三相電流を供給すると、固定子コイル10に回転磁界が発生し、回転子6のロータバー16に誘導電流が流れて誘導磁界が発生する。このため、固定子コイル10の回転磁界とロータバー16の誘導磁界とが反発し合い、回転子6が回転することになる。このような運転期間中には、電動機の通電部分が発熱するため、外部ファンを駆動して空気入口1から冷却風を電動機フレーム3内部に導入し、空気出口2から排出して電動機を冷却している。
【0004】
この冷却空気は、空気入口1から電動機フレーム3内に入って図14に矢印で示すような経路を通って流れる。即ち、空気入口1からの冷却風は固定子コイル10のコイルエンド9を回ってコイルエンド9の径方向内側で2つの流れに別れる。2つに別れた冷却風の一方は、コイルエンド9とエンドリング18との間の間隙を通って固定子鉄心7と回転子鉄心14との間の間隙を軸方向に流れ、出口側でも再びコイルエンド9とエンドリング18との間を通って空気出口2から排出される。2つに別れた冷却風の他方は、更に径方向内側に流れて支持クランパ12、回転子鉄心14および支持クランパ13に軸方向に形成された冷却風通路19内に流れて冷却風通路19を通り抜け、下流側の支持クランパ13から出て上述の一方の冷却風と合流して電動機フレーム3の空気出口2から外部に排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のかご型誘導電動機に於いては、運転時の発熱の対策として強制冷却風を流して電動機を冷却している。しかしながら、エンドリング18は発熱体であるので、回転子鉄心14に対して温度が高く、環状であり、鉄心14が鋼であるのに対して銅等の熱膨張係数の大きな導電性材料でできているため、エンドリング18が回転子鉄心14よりも大きく膨張する。また、冷却風の温度は風上側よりも風下側の方が高く、風下側のロータバー16の突出部17およびエンドリング18の冷却が必ずしも十分に行われないため、それらの熱膨張が比較的大きい。このようなエンドリング18の熱膨張により、図25に示すごとく回転子鉄心14に対してエンドリング18が径方向に熱膨張の差である距離δだけ径方向外側に広がった状態となり、エンドリング18の変形に従って、両端をエンドリング18および回転子鉄心14に剛体的に結合されたロータバー16の突出部17がゆるいS字型に変形させられる。このため、ロータバー16の突出部17とエンドリング18との接続部Pの応力が大きくなる。
【0006】
従来のかご型誘導電動機に於いては、このような応力がロータバー16の突出部17とエンドリング18との間の接続部Pに発生するのを防ぐために、ロータバー16の突出部17の長さを長くして、エンドリング18と回転子鉄心14との間の間隔を大きくする必要があったため、かご型誘導電動機の軸方向寸法が長くなってしまい、小型化および軽量化の妨げとなっていた。また、ロータバー16の長い突出部17は、高速回転時の大きな遠心力に耐えるために機械的強度を上げねばならず、軽量化および高速化が困難であった。
【0007】
従って、この発明は従来のかご型誘導電動機の上述のような問題点を解決するためになされたもので、熱膨張によりロータバーに発生する応力を軽減した小型で軽量のかご型誘導電動機回転子およびそれを用いたかご型誘導電動機を得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のかご型誘導電動機回転子は、軸方向に流れる冷却風により冷却されるかご型誘導電動回転子であって、回転軸と、上記回転軸に固着された回転子鉄心と、上記回転子鉄心を回転子軸方向に貫通して延びたロータバーと、上記ロータバーの回転子軸方向両端に固着されて、上記回転子鉄心から離間して回転子周方向に延びたエンドリングと、を備え、上記エンドリングには、上記ロータバーと固着された部分で上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向の表面と連続した面を持ち、さらに上記ロータバーの回転子の軸方向に深さを持つ環状溝が上記ロータバーと固着された部分に沿って形成されている。
【0015】
請求項2記載のかご型誘導電動機回転子は、軸方向に流れる冷却風により冷却されるかご型誘導電動回転子であって、回転軸と、上記回転軸に固着された回転子鉄心と、上記回転子鉄心を回転子軸方向に貫通して延びたロータバーと、上記ロータバーの回転子軸方向両端に固着されて、上記回転子鉄心から離間して回転子周方向に延びたエンドリングと、を備え、上記エンドリングには、上記ロータバーと固着された部分で上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向の表面と連続した周方向表面と、上記周方向表面に接し上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向表面に対して垂直な径方向表面と、を持つ環状のL字型切り欠き溝が形成されている。
【0016】
請求項3記載のかご型誘導電動機回転子は、軸方向に流れる冷却風により冷却されるかご型誘導電動回転子であって、回転軸と、上記回転軸に固着された回転子鉄心と、上記回転子鉄心を回転子軸方向に貫通して延びたロータバーと、上記ロータバーの回転子軸方向両端に固着されて、上記回転子鉄心から離間して回転子周方向に延びたエンドリングと、を備え、上記エンドリングには、上記ロータバーと固着された部分で上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向の表面と連続し、半円形断面の溝が上記回転子の周方向に形成された周方向表面と、上記周方向表面に接し上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向表面に対して垂直な径方向表面と、を持つ環状のJ字型切り欠き溝が形成されている。
【0019】
請求項記載のかご型誘導電動機回転子は、一端に空気取入口、他端に空気排出口を有する電動機フレームと、上記電動機フレーム内に支持された固定子と、上記電動機フレーム内で上記固定子に対して電磁気的作用関係に配置された請求項1乃至3の何れか一項記載のかご型誘導電動機回転子と、を備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は後に図12乃至図23に関連して説明する本発明の実施形態としての鉄道車両用かご型誘導電動機と共に用いることのできる構造を持ったかご型誘導電動機の上側半分だけを概略的に示す断面図である。かご型誘導電動機は、一端に空気入口1、他端に空気出口2を有する電動機フレーム3と、電動機フレーム3内に支持された固定子4と、電動機フレーム3内で固定子4に対して電磁気的作用関係に配置され、軸受5により回転可能に支持された回転子26とを備えている。固定子4は、電動機フレーム3の内周に固着された固定子鉄心7と、固定子鉄心7のスロット8に挿入され、コイルエンド9を持つ固定子コイル10とを備えている。
【0021】
回転子26は、電動機フレーム3に回転可能に支持された回転軸11と、この回転軸11に冷却風の流れ方向に見て上流側の第1の支持クランパ27および下流側の第2の支持クランパ28により固着された円筒形の回転子鉄心14とを備えている。この回転子鉄心14の外周部には、軸方向に延びたスロット15が周方向等間隔に形成されており、スロット15内には多数のロータバー29が挿入されて固着されている。ロータバー29はその中央の大部分が回転子鉄心14のスロット15内に収容され、両端部は回転子鉄心14から軸方向外側に突出して突出部30を形成している。ロータバー29の冷却風の流れ方向に見て上流側の突出部30の外端にはロータバー29を互いに接続する第1のエンドリング31が固着されており、ロータバー29の冷却風の流れ方向に見て下流側の突出部30の外端には第2のエンドリング32が固着されている。回転子鉄心14には更に、回転軸11とロータバー29との間に支持クランパ27および28をも共に貫通して軸方向に延び、周方向等間隔に配置された複数の冷却風通路33が設けられている。
【0022】
図2乃至図4に良く示されているように、かご型誘導電動機の回転子26には、ロータバー29の径方向内側で回転子鉄心14ならびに第1および第2の支持クランパ27および28を含む回転子26を軸方向に貫通して延び、周方向に等間隔に配置された冷却風通路33を備えている。冷却風通路33は、冷却風上流側の第1の支持クランパ27に形成された入口開口34と、冷却風下流側の第2の支持クランパ28に形成された出口開口35とを持っている。また、第2の支持クランパ28は、冷却風通路33の出口開口35の近傍に一体に設けられて、冷却風通路33の出口開口35からの冷却風の流れ方向をロータバー29の突出部30およびエンドリング32に向けて偏向させる偏向装置36を備えている。
【0023】
偏向装置36は、ほぼ円環状の支持クランパ28に一体に形成され、回転子鉄心14の冷却風通路33からの軸方向の冷却風の流れを径方向成分を持つように偏向させる流路であり、図示の例では、偏向装置36から出た冷却風がロータバー突出部30にもエンドリング32にも当たるような形状にされている。また、偏向装置36の流路内には図4に示すように径方向に延びた放射状の複数の羽根37が設けられており、羽根37は回転子鉄心14に周方向に等間隔に形成された複数の冷却風通路33の間にこれらを区切るような配置で設けられている。この羽根37は、流路36と共に冷却風を径方向に送出する遠心送風装置を構成している。
【0024】
このようなかご型誘導電動機に於いては、運転期間中に電動機の通電部分が発熱するため、外部ファンを駆動して空気入口1から冷却風を電動機フレーム3内部に導入し、空気出口2から排出して電動機を冷却している。この冷却空気は、空気入口1から電動機フレーム3内に入って図1に矢印で示すような経路を通って流れる。即ち、空気入口1からの冷却風は固定子コイル10のコイルエンド9を回ってコイルエンド9の径方向内側で2つに別れる。2つに別れた冷却風の一方は、コイルエンド9とエンドリング31との間の間隙を通って固定子鉄心7と回転子鉄心14との間の間隙を軸方向に流れ、出口側でも再びコイルエンド9とエンドリング31との間を通って空気出口2から排出される。2つに別れた冷却風の他方は、更に径方向内側に流れて上流側の第1の支持クランパ27の入口開口34から冷却風通路33内に流れて冷却風通路33通り抜け、下流側の第2の支持クランパ28に形成された出口開口35から軸方向に出る。冷却風通路33の出口開口35はそのまま連続して偏向装置36の通路37に接続されているので、冷却風は偏向されて径方向外向きに流れることになる。偏向装置36の通路37はその径方向外端が広げられているため、冷却風も広げられ、ロータバー29の突出部30にも、この突出部30の先端に設けられた下流側の第2のエンドリング32にも当たって、これらを冷却するようにされている。突出部30およびエンドリング32を冷却した空気は上述の一方の冷却風と合流して電動機フレーム3の空気出口2から外部に排出される。
【0025】
このような構成のかご型誘導電動機に於いては、偏向装置36を設けることにより、回転子鉄心14に設けた冷却風通路33からの冷却風が確実にエンドリング32およびロータバー29の突出部30に向けられて、これらの冷却効率が高められる。また、偏向装置36に羽根37を利用した遠心送風装置が設けられているので、冷却風が多量になって冷却効率がより高くなリ、かご型誘導電動機回転子およびそれを用いたかご型誘導電動機が小型で軽量になる。
【0026】
かご型誘導電動機回転子26の下流側の第2のエンドリング32には放熱要素40が設けられている。図3に示す放熱要素40は、エンドリング32の径方向内側面に形成された多数の軸方向溝41と、軸方向溝41の間に形成された放熱フィン42とを備えている。この構成によれば、エンドリング32がより高い効率で冷却でき、偏向装置36と共に用いるとエンドリング32の冷却に大きな効果が得られる。
【0027】
図5および6に示すかご型誘導電動機回転子に於いては、放熱要素が、第2のエンドリング32に形成された多数の軸方向穴45である。軸方向穴45は、エンドリング32の内周側面の近傍で同一円周上に配列されており、この軸方向穴45を通って冷却風が流れて、エンドリング32を冷却する。
【0028】
図7に示すかご型誘導電動機回転子に於いては、第2のエンドリング46の放熱要素の軸方向溝47および軸方向溝47により形成される放熱フィン48が回転子軸心に対して径方向に傾斜していて、軸方向溝47の冷却風の上流側の端部よりも下流側の端部の方が径方向外側に位置している。このため、軸方向溝47内に入った冷却風にエンドリング46の回転による遠心力が作用し、放熱フィン48間の冷却風の流れを促進するという効果が得られる。
【0029】
図8に示すかご型誘導電動機回転子に於いては、第2のエンドリング50の放熱要素を構成する軸方向穴51が、回転子軸心に対して径方向に傾斜していて、軸方向穴51の上流側の端部よりも下流側の端部の方が径方向外側に位置している。このため、軸方向穴51内に入った冷却風にエンドリング50の回転による遠心力が作用し、軸方向穴51内の冷却風の流れを促進するという効果が得られる。
【0030】
図9に示すかご型誘導電動機回転子に於いては、第2のエンドリング52の放熱要素が周方向溝53および周方向溝53間に形成された周方向の放熱フィン54とにより構成されている。放熱フィン54がエンドリング52の回転方向に延びているので、周方向溝53内に回転による空気の流れができやすく、この点で冷却効果が高い。図示の例では、このように周方向に延びた放熱フィン54を備えた放熱要素と共に、勾配が比較的ゆるやかで羽根55により周方向に仕切られたな通路56を持っていて冷却空気の流れ方向を比較的広い範囲に軸方向に広げて偏向させる偏向装置57が設けられている。
【0031】
図10に示すかご型誘導電動機回転子に於いては、回転子のロータバー29の回転子鉄心14よりも軸方向外側の突出部分30部分に多数の放熱フィン59が設けられている。放熱フィン59自体は公知のものでも良く、例えばロータバー29の突出部30の側面に立設された多数の平行な板状の部材、波状の板部材あるいは螺旋状に巻き付けた帯状体でも良い。このような放熱フィン59によりロータバー29の突出部30の冷却効果がよりいっそう高くなる。
【0032】
図11に示すかご型誘導電動機回転子に於いては、回転子の冷却風の流れ方向で上流側の第1のエンドリング31の径方向内側面に、回転子軸に対して傾斜した軸方向溝60および軸方向溝60により形成される放熱フィン61により構成された放熱装置が設けられている。軸方向溝60および放熱フィン61は回転子軸心に対して径方向に傾斜していて、軸方向溝60の冷却風の上流側の端部よりも下流側の端部の方が径方向外側に位置しているので、軸方向溝60内に入った冷却風にエンドリング31の回転による遠心力が作用し、放熱フィン61間の冷却風に軸方向の流れが生じ、エンドリング31自体だけでなく、それに接続されたロータバー29の突出部30の冷却も促進するという効果が得られる。
【0033】
実施の形態1.
図12乃至図14には本発明のかご型誘導電動機の実施の形態を示す。このかご型誘導電動機の回転子63は、ロータバー29の回転子鉄心14よりも軸方向外側の突出部分30に設けられて、ロータバー29に発生する応力を軽減させる応力軽減装置64を備えている。図12には応力軽減装置64を単独で回転子に設けた例を示してあるが、この応力軽減装置64をこれまで説明してきた図1から図11に示した構造と適当に組み合わせて使用することもできる。
【0034】
応力軽減装置64は、この例では図14に良く示されているようにロータバー29の突出部分30だけに、その一方の側面から他方の側面に亙って中央部を切り込んで形成された軸方向のスリット65である。スリット65は、ロータバー29の中央の回転子鉄心14のスロットに挿入される部分(a1)にほぼ等しい範囲を除いた両端の幅(h)の突出部分30(L)に形成されたスリットであって、突出部分30の幅(h)方向のほぼ中央に幅(a2)だけ切り込んだものである。スリット65の両側には幅(a3)および幅(a4)の部分がある。ロータバー29は図14のように形成した後に回転子鉄心14のスロットに挿入してスエッジ固定する。スリット65を設けない範囲(a1)が回転子鉄心14の軸方向寸法よりも小さいと、ロータバー29の回転子鉄心14に対するスエッジ固定の強度が低下するので、この寸法(a1)は回転子鉄心14の軸方向寸法と等しくするのが良い。スリット65の幅(a2)は、ロータバー29の幅(h)を小さくするためになるべく小さい方が良い。スリット65の両側の部分の幅(a3
4)は、これらが互いに等しい場合に後に説明する発生モーメントを緩和する効果が最も大きい。
【0035】
先に説明したとおり、かご型誘導電動機の運転中には熱膨張のためにロータバー29の突出部30に図25に示すような変形が起こる。このとき、図25に於いてエンドリング10と回転子鉄心14との間の径方向の相対的変位をδとし、ロータバー29の突出部30の縦弾性係数をE、エンドリング32と回転子鉄心14との間の距離即ち突出部分30の長さをL、突出部分30の径方向幅をh、突出部分30の断面二次モーメントをIとし、ロータバー29の突出部30の断面が長手方向に一様であるとすると、材料力学の梁理論より、ロータバー突出部30のエンドリング10に対する接続部P近傍の発生モーメントMは、両端の境界条件が固定端の場合には、次の(1)式の通りとなる。
M = (12・E・I・δ)/L2 ・・・・・・(1)
実際の境界条件は固定端ではないので、実際のモーメントM’はこの式(1)で計算されるモーメントMよりも小さくなるが、次の(2)式の関係がある。
M’ ∝ (E・I・δ)/L2 ・・・・・・(2)
更に、ロータバー29の突出部30のエンドリング32との間の接続部近傍の最大応力σは、次の通りとなる。
σ = M’/(I/ρ)・α ・・・・・・(3)
ここでρは応力を求める位置の断面における曲げの中立面からの距離であり、ロータバー突出部30の断面が回転子周方向の対称軸を有するとき、ρ=h/2となる。αは応力集中係数である。(2)式および(3)式の関係から、
σ ∝ (δ・E・ρ)/L2 ・・・・・・・(4)
の関係が得られる。即ち最大発生応力σはρの大きさに比例するといえる。
【0036】
本発明のかご型誘導電動機回転子に於いて、図14のスリット65の位置がa3=a4となるように加工すると、上述の応力を求める位置の断面における曲げの中立面からの距離ρとa3、a4およびhとの関係は、ρ=a3/2=a4/2=h/4となる。従って、この発明のスリット65を有するロータバー29の突出部30のρは、スリットを持たないロータバーのρ=h/2に対して1/2倍となり、応力σも1/2となる。従って、スリット65を有するロータバー突出部30に掛かる応力がスリット65の無いものと同じ大きさでもよい場合には、突出部30の長さLを1/21/2にすることができ、かご型誘導電動機を小型軽量化することができる。
【0037】
3とa4とが異なる場合、例えばa3>a4とすると、ρ=a3/2となるので、スリットの無い場合に対して距離ρと応力σとはa3/h倍(>1/2)となる。
【0038】
実施の形態2.
図15および図16に示すかご型誘導電動機回転子に於いては、ロータバー29の突出部分30に設けられて径方向寸法が縮減された加工部分である応力軽減装置66を備えている。この例の応力軽減装置66は加工部分がスタンパ等により圧縮塑性加工によって形成された部分であって、ロータバー29の突出部分30の大部分の径方向寸法が元の寸法h1よりも縮減されて寸法h2とされ、他方縮減された部分の周方向寸法は元の寸法b1よりも大きな寸法b2に膨張されている。
ロータバー29の突出部分30のこの圧縮塑性加工部分のd2の断面積は、加工されてない部分d1の断面積とほぼ等しい。このようなロータバーは、圧縮塑性加工前の断面形状が長手方向に一様なものを回転子鉄心14のスロットに挿入し、
その後上述のように径方向に圧縮塑性加工して図15および図16の構成を得る。
【0039】
このような圧縮塑性加工による応力軽減装置66を備えたロータバー29の突出部分30を持ったかご型誘導電動機に於いては、ロータバー29の突出部30に図25に示すものと同様な熱膨張による変形が生ずると、(2)式で表されるように、ロータバー突出部30の断面二次モーメントIに比例するモーメントM’がロータバー突出部30のエンドリング32との接続部近傍に発生する。ロータバー突出部30の断面二次モーメントIは、断面形状が長方形とすると、I=1/2・b・h3で得られる。bはロータバー突出部30の周方向幅寸法、hはロータバー突出部30の径方向幅寸法である。図15および図16に示す例では突出部30が圧縮塑性加工されているので、断面2次モーメントは次の通りとなる。
2 = 1/2・b2・h23 ・・・・・・(5)
一方、径方向に圧縮されてない場合の断面2次モーメントI1は、
1 = 1/2・b1・h13 ・・・・・・(6)
となり、ロータバー29の突出部分30を径方向に圧縮加工することによって断面2次モーメントはI2/I1=(h2/h1)3・(b2/b1)倍に減少し、同時にロータバー29の突出部30のエンドリング32との接続部近傍に発生するモーメントは、(2)式より、(h2/h1)3・(b2/b1)倍に減少する。
【0040】
ロータバー29の突出部30のエンドリング32との接続部近傍の最大発生応力σは、(3)式から
σ = M/(I/ρ)・α ・・・・・・(7)
となる。しかしながら、突出部30はエンドリング32との接続部近傍では圧縮加工されていないので、I/ρは従来のものと同じになり、最大発生応力σはモーメントMに比例することになリ、(h2/h1)3・(b2/b1)倍に緩和される。更に、(2)式より、モーメントMは1/L2に比例するので、圧縮塑性加工を施していない場合と同じ応力とするためには、圧縮塑性加工を施した場合のLは((h2/h1)3・(b2・b1))1/2でよいため、かご型誘導電動機の小形
化が図れる。
【0041】
この例に於いては、圧縮塑性加工により、図16に示す如くロータバー29の突出部30の周方向の元の幅寸法b1に対して、加工部分の周方向幅寸法b2が大きくなっている。従って、回転子鉄心14に対するエンドリング32の回転軸回りの捩じれモードの固有振動数が高くなり、回転子2の振動特性が向上する効果もある。
【0042】
ロータバー29の全長に亙って圧縮塑性加工を施して、その全長に亙って径方向幅を圧縮して周方向幅を膨張させると、図17に示す回転子鉄心14のスロット15の周方向幅が大きくなってスロット15間の回転子鉄心14の歯部の幅eが小さくなり過ぎ、回転子鉄心14のこの部分の機械的強度が低下してしまうことがある。
【0043】
実施の形態10.
図18に示すかご型誘導電動機回転子の応力軽減装置67は、ロータバー29の突出部30に設けられて径方向幅寸法だけが縮減された加工部分であって、この加工部分は、ロータバー29の突出部分30の径方向外側および内側の表面を切削加工により削り落して形成したものである。従って、図15及び図16に示すものと異なり、ロータバー突出部分30の周方向幅寸法が増大しているようなことはない。
【0044】
この例の応力軽減装置に於いても、ロータバーに切削加工を施すことにより、ロータバー突出部30の径方向幅寸法だけがh1がh2に減少するので、ロータバー突出部30の断面2次モーメントが(h2/h1)3倍に減少する。また、同時にロータバー29の突出部分30とエンドリング32との間の接続部P近傍に発生するモーメントおよび応力も(h2/h1)3倍に減少する。なお、このように切削加工を施したロータバー突出部30に発生する応力が、切削加工を施してない場合のロータバー突出部30に発生する応力と等しくなれば良いという条件の場合には、この発明のかご型誘導電動機回転子の突出部30の長さLを((h2/h1)3)1/2倍にできるため、かご型誘導電動機回転子の軽量化および小形化
が実現できる。
【0045】
実施の形態3.
図19及び図20に示す応力軽減装置68は、ロータバー29の突出部30の径方向内側表面部にだけ全長(L)に亙って施した切削加工部分である。即ち、ロータバー29の突出部30の回転子鉄心14とエンドリング32との間の部分の軸方向長さLの全体に切削加工が施されている。従って、回転子鉄心14のスロット内に挿入された部分のロータバー29の径方向幅寸法はh1であり、突出部30の径方向幅寸法はh2である。
【0046】
このかご型誘導電動機回転子の応力軽減装置68に於いては、熱膨張により図25に示すような相対変位δがエンドリング32と回転子鉄心14との間に生ずると、ロータバー29の突出部30とエンドリング32との間の接続部近傍に(4
)式で表されるように、ロータバー29の突出部30のρに比例する最大発生応力σが発生する。しかしながら、回転子鉄心14のスロット内に挿入された部分のロータバー29の径方向幅寸法はh1であり、突出部30の径方向幅寸法はh2であって、h2<h1であるので、先に説明した実施の形態と同様に、応力を軽減することができる。また、応力を軽減する必要がないばあいには、ロータバー突出部30の長さLを短くすることができ、かご型誘導電動機の小形軽量化を実現できる。
【0047】
実施の形態4.
図21に示すかご型誘導電動機回転子の応力軽減装置70は、エンドリング71に設けられて応力をそこに集中させる切り込み部分であり、この切り込み部分は、ロータバー29の突出部分30の径方向外側の周方向表面72および内側の周方向表面73にそれぞれ接する位置でエンドリング70の周方向に延び、軸方向の深さを持つ2本の平行な環状溝74および75である。
【0048】
このような環状溝74および75を持つ応力軽減装置を備えたかご型誘導電動機回転子に於いては、図25に示す応力集中部であるロータバー突出部分30とエンドリング71との間の接続部分Pに環状溝74および75が形成されているので、接続部分Pに発生していた応力の一部がエンドリング71の環状溝74および75に移行してロータバー突出部分30に作用する応力が少なくなる。エンドリング71は周方向に連続した一体の環状部材であって機械的強度が大きいので、熱膨張により発生する応力を機械的強度の大きなエンドリング71により受け止めることができ、ロータバーの突出部分30が負担すべき応力が小さくなる。
従って、ロータバー29の突出部分30の軸方向長さを短くすることができ、かご型誘導電動機回転子の軸方向寸法の減少および軽量化が可能である。
【0049】
実施の形態5.
図22に示すかご型誘導電動機回転子の応力軽減装置70に於いては、切り込み部分が、ロータバー29の突出部分30の径方向外側の周方向表面72に接する周方向表面76と、ロータバー29の突出部分30の内側の周方向表面73に接する周方向表面77と、これらの周方向表面76および77に対してそれぞれ垂直な径方向の環状平面78および79とを持ち、全体として環状のL字型切り欠き溝80である。
【0050】
このような環状のL字型の切り欠き溝80である応力軽減装置70を備えたかご型誘導電動機回転子に於いては、図21に示す例の場合と同様に、接続部近傍に現れるP点の応力は一部がエンドリング71のL字型切り欠き溝80に移行して、ロータバー突出部分30の応力が軽減される。従って、ロータバー29の突出部分30の軸方向長さを短くすることができ、かご型誘導電動機回転子の軸方向寸法の減少および軽量化が可能である。
【0051】
実施の形態6.
図23に示すかご型誘導電動機回転子の応力軽減装置70に於いては、切り込み部分が、ロータバー29の突出部分30の径方向外側の周方向表面72に接してそこから連続して延びてほぼ半円形断面の周方向溝を形成する周方向表面81と、ロータバー29の突出部分30の内側の周方向表面73に接してそこから連続して延びてほぼ半円形断面の周方向溝を形成する周方向表面82と、これらの周方向表面81および82に対してそれぞれ垂直な径方向の環状平面83および84とを持ち、全体として環状のJ字型切り欠き溝85である。
【0052】
この実施の形態に於いても、先に説明したものと同様の応力軽減効果があり、ロータバー29の突出部分30の軸方向長さ即ち回転子鉄心14とエンドリング71との間の距離を小さくでき、かご型誘導電動機の軸方向寸法の減少および軽量化が実現できる。また、環状のJ字型切り欠き溝85はほぼ半円形断面の周方向溝を持つ曲率半径の比較的大きなものであるので、エンドリング71が受け持つ応力を集中させずに分散させて負担することができ、より一層応力軽減効果が高くなるので、ロータバー突出部分30の軸方向寸法を短くして軽量化することができるようになる。
【0053】
これまで説明して来た図12乃至図23に示す本発明の実施形態は図1乃至図11に示す構造を組合わせて備えることができる。
例えば、かご型誘導電動機回転子は、回転軸と、回転軸に固着された回転子鉄心と、回転子鉄心を軸方向に貫通して延びたロータバーと、ロータバーの軸方向両端に固着されて、回転子鉄心から離間して周方向に延びたエンドリングと、ロータバーの径方向内側で回転子を軸方向に貫通して延び、回転子鉄心の冷却風上流側端に入口開口を持ち、冷却風下流側端に出口開口を持つ複数の冷却風通路と、冷却風通路の出口開口近傍に設けられて、冷却風通路からの冷却風をロータバーおよびエンドリングの少なくとも一方に向けて偏向させる偏向装置とを備えることができ、熱膨張によりロータバーに発生する応力を軽減した小型で軽量のかご型誘導電動機回転子およびそれを用いたかご型誘導電動機が得られる。この偏向装置は、径方向に延びた複数の羽根を持ち冷却風を径方向に送出する遠心送風装置を備え、また回転子鉄心を回転軸上で保持するクランパに設けられているので、冷却風の流れを積極的に発生させることができ、また部品点数を増やさないで済む。
【0054】
また、かご型誘導電動機回転子に於いては、エンドリングに放熱要素が設けられ、放熱要素は、エンドリングの径方向内側面に設けられた多数の軸方向または軸に対して傾斜した溝、あるいはエンドリングに形成された多数の軸方向のまたは傾斜した穴とすると、エンドリングの冷却が効率良くおこなわれる。
【0055】
また、ロータバーの回転子鉄心よりも軸方向外側の部分である突出部分に設けられた放熱フィンを備えると、ロータバー自体を効率良く冷却することができる。
【0056】
以上のように、この発明のかご型誘導電動機回転子は、ロータバーの回転子鉄心よりも軸方向外側の部分に設けられて、ロータバーに発生する応力を軽減させる応力軽減装置を備えているので、ロータバーの応力を軽減でき、かご型誘導電動機回転子の小形化および軽量化を実現できる。応力軽減装置は、ロータバーに設けられた軸方向のスリット、あるいは径方向寸法が縮減された加工部分であり、加工部分が圧縮塑性加工部分であって、径方向寸法が縮減され周方向寸法が膨張されたもの、あるいは切削加工部分であって径方向寸法が縮減されたものである。従って、比較的簡単に加工することができる。また、応力軽減装置は、エンドリングに設けられ応力をそこに集中させる切り込み部分を備えており、切り込み部分が、ロータバーの径方向外側および内側の周方向表面に接する位置で周方向に延び、軸方向の深さを持つ環状溝、あるいはロータバーの径方向外側および内側の周方向表面に接する周方向表面と、この周方向表面に対して垂直な径方向平面とを持つ環状のL字型切り欠き溝、あるいはロータバーの径方向外側および内側の周方向表面に接する周方向表面と、この周方向表面に対して垂直な径方向平面と、周方向表面に設けられて径方向の深さを持つ断面が半円形の周方向溝とを持ち、全体として環状のJ字型切り欠き溝である。従って、比較的簡単に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明と共に用いることのできるかご型誘導電動機を示す概略側面断面図である。
【図2】 図2の冷却風偏向装置およびエンドリングを示す拡大図である。
【図3】 図2の線III−IIIに沿った断面図である。
【図4】 図2の線IV−IVに沿った断面図である。
【図5】 この発明と共に用いることのできるかご型誘導電動機のエンドリングの変形例を示す側面断面図である。
【図6】 図5のVI−VIに沿った断面図である。
【図7】 図5と同様のエンドリングの変形例を示す断面図である。
【図8】 図5と同様のエンドリングの変形例を示す断面図である。
【図9】 この発明と共に用いることのできるかご型誘導電動機の冷却風偏向装置とエンドリングとの組合せをの一例を示す断面図である。
【図10】 ロータバーの突出部分に冷却フィンを設けた例を示す部分図である。
【図11】 この発明と共に用いることのできるかご型誘導電動機の冷却風上流側のエンドリングの変形例を示す図である。
【図12】 この発明のかご型誘導電動機を示す概略側面断面図である。
【図13】 図12のロータバー突出部分に設けた応力軽減装置であるスリットの詳細を示す図である。
【図14】 図12および図13のロータバーを示す図である。
【図15】 圧縮塑性加工による応力軽減装置を示す図である。
【図16】 図15の突出部分の平面図である。
【図17】 図15のロータバーとスロットとの関係を示す図である。
【図18】 切削加工による応力軽減装置を示す図である。
【図19】 ロータバーの突出部分全体を切り欠いた応力軽減装置を示す図である。
【図20】 図19のロータバーを示す図である。
【図21】 環状溝である応力軽減装置が設けられたエンドリングを示す図である。
【図22】 L字型断面の環状溝を持つエンドリングを示す図である。
【図23】 J字型断面の環状溝を持つエンドリングを示す図である。
【図24】 従来のかご型誘導電動機の一例を示す概略側面断面図である。
【図25】 図24のロータバーの突出部分がいかに回転子鉄心とエンドリングとの間で変形し応力を発生するかを示す拡大図である。
【符号の説明】
26 回転子、11 回転軸、14 回転子鉄心、29 ロータバー、30 突出部分、32 エンドリング、34 入口開口、35 出口開口、33 冷却風通路、36 偏向装置、37 羽根、27、28 クランパ、40 放熱要素、41 軸方向溝、45 軸方向穴、59 放熱フィン、64 応力軽減装置、65 軸方向のスリット、66 圧縮塑性加工部分、67 切削加工部分、68切り込み部分、74 軸方向環状溝、80 L字型切り欠き部溝、85 J字型切り欠き溝。

Claims (4)

  1. 軸方向に流れる冷却風により冷却されるかご型誘導電動回転子であって、
    回転軸と、
    上記回転軸に固着された回転子鉄心と、
    上記回転子鉄心を回転子軸方向に貫通して延びたロータバーと、
    上記ロータバーの回転子軸方向両端に固着されて、上記回転子鉄心から離間して回転子周方向に延びたエンドリングと、を備え、
    上記エンドリングには、
    上記ロータバーと固着された部分で上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向の表面と連続した面を持ち、さらに上記ロータバーの回転子の軸方向に深さを持つ環状溝が上記ロータバーと固着された部分に沿って形成されていることを特徴とするかご型誘導電動機回転子。
  2. 軸方向に流れる冷却風により冷却されるかご型誘導電動回転子であって、
    回転軸と、
    上記回転軸に固着された回転子鉄心と、
    上記回転子鉄心を回転子軸方向に貫通して延びたロータバーと、
    上記ロータバーの回転子軸方向両端に固着されて、上記回転子鉄心から離間して回転子周方向に延びたエンドリングと、を備え、
    上記エンドリングには、
    上記ロータバーと固着された部分で上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向の表面と連続した周方向表面と、上記周方向表面に接し上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向表面に対して垂直な径方向表面と、を持つ環状のL字型切り欠き溝が形成されていることを特徴とするかご型誘導電動機回転子。
  3. 軸方向に流れる冷却風により冷却されるかご型誘導電動回転子であって、
    回転軸と、
    上記回転軸に固着された回転子鉄心と、
    上記回転子鉄心を回転子軸方向に貫通して延びたロータバーと、
    上記ロータバーの回転子軸方向両端に固着されて、上記回転子鉄心から離間して回転子周方向に延びたエンドリングと、を備え、
    上記エンドリングには、
    上記ロータバーと固着された部分で上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向の表面と連続し、半円形断面の溝が上記回転子の周方向に形成された周方向表面と、上記周方向表面に接し上記ロータバーの回転子径方向外側および内側の回転子周方向表面に対して垂直な径方向表面と、を持つ環状のJ字型切り欠き溝が形成されていることを特徴とするかご型誘導電動機回転子。
  4. 一端に空気取入口、他端に空気排出口を有する電動機フレームと、
    上記電動機フレーム内に支持された固定子と、
    上記電動機フレーム内で上記固定子に対して電磁気的作用関係に配置された請求項1乃至3の何れか一項記載のかご型誘導電動機回転子と、を備えることを特徴とするかご型誘導電動機。
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