JP3649954B2 - 射出成形機の原料予備加熱方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機、特に金属材料の射出成形に適する射出成形機の原料予備加熱方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
射出成形機の原料予備加熱装置として、例えば図2に示すようなものが提案されている。この射出成形機は、特に金属材料を溶融状態(半溶融状態を含む)で射出させるいわゆる金属射出成形機であり、加熱装置4を有する加熱シリンダ7に回転自在に内挿され、図外の回転駆動源によつて回転駆動されるスクリュ1を備えている。原料タンク13に貯留させた金属原料2は、ホッパーローダ14によつて吸引され、フィーダ6(スクリュフィーダ)により、計量工程毎に射出の1ショット分の金属原料2が少しずつ加熱シリンダ7に供給される。3は、加熱シリンダ7に開口させた原料投入口である。加熱シリンダ7内において、加熱装置4によつて加熱されながらスクリュ1によつて混練される金属原料2は、溶融状態(通常は半溶融状態)で加熱シリンダ7の先端部に次第に貯められ、所定量を計量後にスクリュ1を前進移動させることによつて射出される。
【0003】
この種の金属射出成形機において、水分、油等が付着したままの金属原料2を原料投入口3から投入すると、これらが加熱シリンダ7内において加熱されてガス化し、溶融金属内(半溶融金属内)に気泡として取り込まれることになり、巣などを有する不良成形品の原因になる。
【0004】
これを防ぐため、原料タンク13をタンク加熱ヒータ15によつて加熱し、水分、油等を蒸発させて予め除去することが提案されている。これにより、水分、油等を蒸発させた後の金属原料2がホッパーローダ14によつて吸引されることになる。その結果、フィーダ6によつてホッパーローダ14から加熱シリンダ7内に送られた金属原料2が溶融状態になる際に、加熱シリンダ7内でこれらの付着物から発生するガスを減少させることができる。
【0005】
このように、原料タンク13をタンク加熱ヒータ15によつて加熱することにより、金属原料2から付着物を予め蒸発除去させることが可能であるが、大量の金属原料2を所定温度で長時間加熱しなければならないという技術的課題を有する。原料タンク13に代えてホッパーローダ14のタンクを加熱する場合も、ほぼ同様の技術的課題を有している。
【0006】
次に、金属射出成形機のスクリュ1には、原料投入口3側から順に、固体輸送部、圧縮部、溶融部の3ゾーンが設けられている。固体輸送部は、スクリュ1の溝断面積が大きく、かつ、一定をなしており、金属原料2を加熱させながら移送させる。溶融部は、スクリュ1の溝断面積が小さく、かつ、一定をなしており、金属原料2を溶融させる。中間に位置する圧縮部は、スクリュ1の溝断面積が前方に向けて次第に小さくなるように設定されており、金属原料2を次第に圧縮させる。
【0007】
また、高融点の金属原料2を射出成形する場合には、飢餓フィード、つまりスクリュ1の溝を完全に満たすことがないように、フィーダ6により、計量工程毎に1ショット分の金属原料2を少しずつ供給している。
【0008】
これにより、射出成形機の溶解能力の不足を補いながら、スクリュ1の回転圧を比較的低く維持できるが、ホッパーローダ14からフィーダ6を経て加熱シリンダ7内に投入される1ショット分の金属原料2の先頭部分は、計量工程が開始された後に短時間で圧縮部へ到達する傾向にあり、加熱シリンダ7内で十分に加熱軟化されず、圧縮部において圧縮変形され難い傾向にある。その結果、金属原料2が、圧縮部から先へ送られなくなり、計量不足によるショートショットが発生したり、圧縮部に詰まつた軟化不足の金属原料2によりスクリュ1が回らなくなり、連続成形ができなくなるという技術的課題を有する。
【0009】
また、加熱シリンダ7へ投入される金属原料2の内、1回(1ショット分)の投入における最終部分は、圧縮部に到達する前に計量工程が終了するので、次の計量工程が行なわれるまで固体輸送部に滞留する。そして、飢餓フィードの場合には、固体輸送部での移動速度が一般に速いことを考慮して、加熱装置4によつて加熱シリンダ7を比較的高い温度に設定させるので、上記の投入最終部分の金属原料2が固体輸送部で滞留中に一部が溶解し、スクリュ1の溝底に付着することで固化し、その後に計量不良の原因となり、安定した成形ができなくなるという技術的課題を生じ易い。この技術的課題は、1ショット分の投入原料の予備加熱温度が、先頭部分から最終部分まで同じであることに起因している。
【0010】
更に別の技術的課題として、成形品の質量が大きく、1ショットの計量が多量になる場合、投入前半分は固体輸送部で加熱シリンダ7から十分な熱量を与えられるが、それによつて加熱シリンダ7の温度が下がり、投入後半分に十分な熱量が与えられなくなり、スクリュ1の回転不良や金属原料2の溶解不良を生じるという不具合もある。これは、成形品の熱容量に応じて加熱装置4の能力を高めることが困難であることにも関連している。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成は次の通りである。
請求項1の発明の構成は、加熱装置4を有する加熱シリンダ7に内挿されたスクリュ1が回転駆動され、加熱シリンダ7の先端部に貯めた溶融状態の金属原料2が射出される射出成形機の原料予備加熱方法において、
射出の1ショット分毎の金属原料2を加熱シリンダ7に投入すると共に、加熱シリンダ7へ投入する前の金属原料2の温度を、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化させてあることを特徴とする射出成形機の原料予備加熱方法である。
請求項2の発明の構成は、加熱シリンダ7へ投入される1ショット分の金属原料2の温度分布が、投入前半側分よりも投入後半側分の温度の方が高く設定されることを特徴とする請求項1の射出成形機の原料予備加熱方法である。
請求項3の発明の構成は、加熱シリンダ7へ投入される1ショット分の金属原料2の温度分布が、投入開始直後を高く、投入終了直前を低く設定されることを特徴とする請求項1の射出成形機の原料予備加熱方法である。
請求項4の発明の構成は、加熱装置4を有する加熱シリンダ7に内挿されたスクリュ1が回転駆動され、加熱シリンダ7の先端部に貯めた溶融状態の金属原料2が射出される射出成形機の原料予備加熱装置において、
加熱シリンダ7の原料投入口3に取り付けたフィーダ6の上方に、少なくとも2個の加熱制御ゾーン(10A,10B)を有する原料加熱装置12を接続させ、加熱シリンダ7へ投入する前の金属原料2の温度が、該原料加熱装置12によつて設定され、かつ、射出の1ショット分毎の金属原料2を加熱シリンダ7に投入するとき、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化するように温度が設定されることを特徴とする射出成形機の原料予備加熱装置である。
請求項5の発明の構成は、各加熱制御ゾーン(10A,10B)が、金属原料2を入れる原料予熱筒5の外周に装着した予備加熱ヒータ10A,10B、温度検出器11及びヒータ制御装置9を有し、温度検出器11によつて検出した原料予熱筒5内の金属原料2の温度に応じて、予備加熱ヒータ10A,10Bがヒータ制御装置9によつて制御されることを特徴とする請求項4の射出成形機の原料予備加熱装置である。
なお、上記溶融状態は、半溶融状態を含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施の形態について図1を参照して説明する。なお、従来例と同一機能部分には同一符号を付してある。図1中において符号1は金属射出成形機のスクリュであり、スクリュ1は、ヒータからなる加熱装置4を付属する加熱シリンダ7内に回転自在かつ前後動自在に収容されている。このスクリュ1は、原料投入口3側から前方に向けて順次、固体輸送部、圧縮部、溶融部の3ゾーンを有している。
【0013】
一方、加熱シリンダ7の原料投入口3に取り付けたフィーダ6の上方に、原料予熱筒5を備える原料加熱装置12を設置する。フィーダ6は、スクリュフィーダからなり、フィーダ6の出口が原料投入口3に接続され、フィーダ6の入口が原料予熱筒5の下部に接続されている。この原料加熱装置12は、上下に2個の加熱制御ゾーンを有している。各加熱制御ゾーンは、原料予熱筒5の外周に装着した環状の予備加熱ヒータ10A,10Bと、熱電対からなる温度検出器11とを有する。原料予熱筒5内に位置する金属原料2の温度は、ヒータ制御装置9のプログラムに従つて各予備加熱ヒータ10A,10Bによつて加熱されるが、各温度検出器11,11による検出値によつてフィードバックされながら制御される。
【0014】
原料加熱装置12の原料予熱筒5の上部には、タイマ式の定量真空フィーダ8が取り付けられ、原料タンク13内の金属原料2の所定量を所定時間毎に原料予熱筒5内に供給できるようになつている。
【0015】
すなわち、計量工程毎に、原料タンク13内の金属原料2が定量真空フィーダ8によつて吸引され、原料加熱装置12の原料予熱筒5に射出の1ショット分ずつ供給される。具体的には、スクリュ1を回転駆動させ、かつ、フィーダ6を駆動させながら行なう計量工程が終了し、フィーダ6を停止させた状態で、1ショット分の金属原料2をほぼ空の状態の原料予熱筒5に供給させ、この所定量の金属原料2を所定温度に加熱させる。原料予熱筒5内において所定温度に加熱された金属原料2は、次の計量工程に際してフィーダ6にて送られ、原料投入口3を通して少しずつ加熱シリンダ7に供給される。
【0016】
このように、加熱シリンダ7へ投入する前の金属原料2は、計量工程毎に、原料予熱筒5に射出の1ショット分ずつ供給させ、原料予熱筒5内において1ショット分ずつ予備加熱する。しかも、1ショット分の投入量を均一に加熱するのではなく、投入時期によつて温度が変わるように制御する。原料予熱筒5内の金属原料2の温度は、上下方向に複数段に配置した予備加熱ヒータ10A,10Bによつて加熱することで異ならせることができる。
【0017】
例えば、1回の計量工程で加熱シリンダ7に投入される金属原料2の内、投入の先頭部分(投入開始直後)は他の部分よりも予熱温度が高くなるように加熱し、投入の最終部分は他の部分よりも予熱温度が低くなるように加熱する。これは、原料予熱筒5に供給させた1ショット分の金属原料2の内、下部に位置して先に送り出される半部を下部の予備加熱ヒータ10Bによつて比較的高温に加熱し、上部に位置して後から送り出される半部を上部の予備加熱ヒータ10Aによつて比較的低温に加熱することで実現される。予備加熱ヒータ10A,10Bによる加熱温度の制御は、前述したように温度検出器11,11による検出値によつてフィードバックしながら、ヒータ制御装置9のプログラムに従つて行なうことが可能である。
【0018】
この温度制御により、計量工程が開始された後に加熱シリンダ7に投入される金属原料2の先頭部分の予熱温度が高くなつているので、計量工程が開始された後に短時間でスクリュ1の固体輸送部を通過して圧縮部へ到達する傾向にある金属原料2の先頭部分が加熱シリンダ7内で十分に加熱軟化されることになり、その後の圧縮部において圧縮変形を適正に受けることになる。これにより、金属原料2が圧縮部から先へ円滑に送られることになり、計量不足によるショートショットが発生したり、圧縮部に詰まつた軟化不足の金属原料2によりスクリュ1が回らなくなり、連続成形ができなくなるという不具合を防止できる。
【0019】
加えて、加熱シリンダ7へ投入される金属原料2の内、1回(1ショット分)の投入における最終部分は、圧縮部に到達する前に計量工程が終了するので、次の計量工程が行なわれるまで固体輸送部に長時間滞留することに起因して不具合を生ずる傾向にあるが、これも解消させることができる。すなわち、前述したように飢餓フィードの場合には、固体輸送部での移動速度が速いことを考慮して、加熱装置4によつて加熱シリンダ7を比較的高い温度に設定させるので、加熱シリンダ7への投入最終部分の金属原料2が固体輸送部で滞留中に一部が溶解し、次いでスクリュ1の溝底に付着することで固化し、その後に計量不良の原因になり、安定した成形ができなくなるという不具合も解消する。
【0020】
予備加熱ヒータ10A,10Bによつて加熱する原料予熱筒5内の金属原料2の温度は、水分、油等を蒸発させるのに必要な温度に設定することは勿論であり、原料予熱筒5には排気孔が形成されている。また、フィーダ6により、計量工程毎に1ショット分の金属原料2を少しずつ加熱シリンダ7内に供給するので、溶解能力の不足を補いながら、スクリュ1の回転圧を比較的低く維持できることは、従来例と同様である。
【0021】
また、成形品が比較的大きく、1ショット当たりの計量が多い場合は、投入前半分よりも投入後半分の温度が高くなるように予備加熱する。これは、原料予熱筒5に供給させた1ショット分の金属原料2の内、下部に位置して先に送り出される半部を下部の予備加熱ヒータ10Bによつて比較的低温に加熱し、上部に位置して後から送り出される半部を上部の予備加熱ヒータ10Aによつて比較的高温に加熱することで実現される。
【0022】
これにより、成形品の質量が大きく、1ショットの計量が多量になる場合に、加熱装置4の能力を過度に高めることなく、投入前半側分が固体輸送部で加熱シリンダ7から多くの熱量を奪うことに起因する不具合を抑制させることができる。すなわち、1ショット分の金属原料2の内の投入前半側分が固体輸送部で加熱シリンダ7から多くの熱量を奪い、それによつて加熱シリンダ7の温度が下がり、投入後半側分に加熱シリンダ7から十分な熱量が与えられなくなつた場合でも、投入後半分の金属原料2自体が保有する熱量により、スクリュ1の回転不良や金属原料2の溶解不良を生じるという不具合が良好に防止されることになる。
【0023】
ところで、予備加熱ヒータ10A,10Bを主要素として構成される加熱制御ゾーンの数は、2個に限定されるものではなく、3個以上に分けて、金属原料2に対する上記制御をより精密に行なうことも勿論可能である。更に、予備加熱ヒータ10A,10Bを有する複数の加熱部分と、予備加熱ヒータを設けない非加熱部分を混在させて設け、原料予熱筒5内の金属原料2の温度制御を行なうこともできる。水分、油等を予め蒸発させた金属原料2を原料予熱筒5内に導入させ、加熱シリンダ7に投入させる金属原料2の温度分布の制御のみを予備加熱ヒータ10A,10Bによつて行なうことも可能である。
【0024】
また、原料予熱筒5に貯留される金属原料2を1ショット分としたが、これに代えて複数ショット分とし、各々のショット分の金属原料2に応じた予備加熱ヒータ10A,10B等を配置し、各ショット分の金属原料2内で、予備加熱の温度を高低変化させることも可能である。
【0025】
更に、原料予熱筒5内での金属原料2のブリッジング、つまり金属原料2同士の溶着による流路の閉鎖を防止するために、金属原料2を加熱しながら攪拌する機能や振動させる機能を原料予熱筒5に追加することもできる。
【0026】
このような原料加熱装置12を備える射出成形機により、金属原料2としてAM50マグネシウム合金を用い、質量が比較的小さい成形品を実際に成形した。このAM50合金のようにマグネシウム含有量が比較的少ない合金は、マグネシウム合金の中でも融点が高いが、加熱シリンダ7には材料による耐熱限界があるので、加熱装置4による加熱温度をあまり高くすることはできない。
【0027】
そこで、予備加熱ヒータ10A,10Bにより、原料予熱筒5に貯留され、計量時に加熱シリンダ7へ投入される1ショット分の金属原料2の投入前半分が100℃、投入後半分が40℃に予備加熱されるように制御した。その結果、金属原料2がスクリュ1の圧縮部で詰まることもなく、安定した計量により、連続成形が行なわれた。また、1ショット分の金属原料2が全体として溶解し易くなつたため、成形サイクルが短くなり、生産性も向上した。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る射出成形機の原料予備加熱方法及びその装置によれば、次の効果を奏することができる。
請求項1及び4によれば、加熱シリンダへ射出の1ショット分毎の金属原料を投入するに当たり、加熱シリンダへ投入する前の金属原料の温度を、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化させることにより、加熱シリンダに付属させる加熱装置の能力を高めることなく、加熱シリンダ内での1ショット分の金属原料の温度を適正に与えることが可能になる。その結果、加熱シリンダ内での金属原料の温度が不適正であることに起因する各種の不具合が解消する。
【0029】
具体的には、スクリュ圧縮部での金属原料の詰まりを防止して、安定した計量による連続生産が可能になる。また、金属原料が固体輸送部で溶解してトラブルを生じることも解消させることができる。更に、計量が多い成形品の場合に、前半に投入された冷たい金属原料によつて加熱シリンダの温度が下がり、金属原料の送りが悪くなつたり、後から投入された金属原料に加熱シリンダから与えられる熱量が不足したりすることも解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係る射出成形機の原料予備加熱装置を示す概略図。
【図2】 従来の射出成形機の原料予備加熱装置を示す概略図。
【符号の説明】
1:スクリュ、2:金属原料、3:原料投入口、4:加熱装置、5:原料予熱筒、6:フィーダ、7:加熱シリンダ、9:ヒータ制御装置、10A,10B:予備加熱ヒータ(加熱制御ゾーン)、11:温度検出器、12:原料加熱装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機、特に金属材料の射出成形に適する射出成形機の原料予備加熱方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
射出成形機の原料予備加熱装置として、例えば図2に示すようなものが提案されている。この射出成形機は、特に金属材料を溶融状態(半溶融状態を含む)で射出させるいわゆる金属射出成形機であり、加熱装置4を有する加熱シリンダ7に回転自在に内挿され、図外の回転駆動源によつて回転駆動されるスクリュ1を備えている。原料タンク13に貯留させた金属原料2は、ホッパーローダ14によつて吸引され、フィーダ6(スクリュフィーダ)により、計量工程毎に射出の1ショット分の金属原料2が少しずつ加熱シリンダ7に供給される。3は、加熱シリンダ7に開口させた原料投入口である。加熱シリンダ7内において、加熱装置4によつて加熱されながらスクリュ1によつて混練される金属原料2は、溶融状態(通常は半溶融状態)で加熱シリンダ7の先端部に次第に貯められ、所定量を計量後にスクリュ1を前進移動させることによつて射出される。
【0003】
この種の金属射出成形機において、水分、油等が付着したままの金属原料2を原料投入口3から投入すると、これらが加熱シリンダ7内において加熱されてガス化し、溶融金属内(半溶融金属内)に気泡として取り込まれることになり、巣などを有する不良成形品の原因になる。
【0004】
これを防ぐため、原料タンク13をタンク加熱ヒータ15によつて加熱し、水分、油等を蒸発させて予め除去することが提案されている。これにより、水分、油等を蒸発させた後の金属原料2がホッパーローダ14によつて吸引されることになる。その結果、フィーダ6によつてホッパーローダ14から加熱シリンダ7内に送られた金属原料2が溶融状態になる際に、加熱シリンダ7内でこれらの付着物から発生するガスを減少させることができる。
【0005】
このように、原料タンク13をタンク加熱ヒータ15によつて加熱することにより、金属原料2から付着物を予め蒸発除去させることが可能であるが、大量の金属原料2を所定温度で長時間加熱しなければならないという技術的課題を有する。原料タンク13に代えてホッパーローダ14のタンクを加熱する場合も、ほぼ同様の技術的課題を有している。
【0006】
次に、金属射出成形機のスクリュ1には、原料投入口3側から順に、固体輸送部、圧縮部、溶融部の3ゾーンが設けられている。固体輸送部は、スクリュ1の溝断面積が大きく、かつ、一定をなしており、金属原料2を加熱させながら移送させる。溶融部は、スクリュ1の溝断面積が小さく、かつ、一定をなしており、金属原料2を溶融させる。中間に位置する圧縮部は、スクリュ1の溝断面積が前方に向けて次第に小さくなるように設定されており、金属原料2を次第に圧縮させる。
【0007】
また、高融点の金属原料2を射出成形する場合には、飢餓フィード、つまりスクリュ1の溝を完全に満たすことがないように、フィーダ6により、計量工程毎に1ショット分の金属原料2を少しずつ供給している。
【0008】
これにより、射出成形機の溶解能力の不足を補いながら、スクリュ1の回転圧を比較的低く維持できるが、ホッパーローダ14からフィーダ6を経て加熱シリンダ7内に投入される1ショット分の金属原料2の先頭部分は、計量工程が開始された後に短時間で圧縮部へ到達する傾向にあり、加熱シリンダ7内で十分に加熱軟化されず、圧縮部において圧縮変形され難い傾向にある。その結果、金属原料2が、圧縮部から先へ送られなくなり、計量不足によるショートショットが発生したり、圧縮部に詰まつた軟化不足の金属原料2によりスクリュ1が回らなくなり、連続成形ができなくなるという技術的課題を有する。
【0009】
また、加熱シリンダ7へ投入される金属原料2の内、1回(1ショット分)の投入における最終部分は、圧縮部に到達する前に計量工程が終了するので、次の計量工程が行なわれるまで固体輸送部に滞留する。そして、飢餓フィードの場合には、固体輸送部での移動速度が一般に速いことを考慮して、加熱装置4によつて加熱シリンダ7を比較的高い温度に設定させるので、上記の投入最終部分の金属原料2が固体輸送部で滞留中に一部が溶解し、スクリュ1の溝底に付着することで固化し、その後に計量不良の原因となり、安定した成形ができなくなるという技術的課題を生じ易い。この技術的課題は、1ショット分の投入原料の予備加熱温度が、先頭部分から最終部分まで同じであることに起因している。
【0010】
更に別の技術的課題として、成形品の質量が大きく、1ショットの計量が多量になる場合、投入前半分は固体輸送部で加熱シリンダ7から十分な熱量を与えられるが、それによつて加熱シリンダ7の温度が下がり、投入後半分に十分な熱量が与えられなくなり、スクリュ1の回転不良や金属原料2の溶解不良を生じるという不具合もある。これは、成形品の熱容量に応じて加熱装置4の能力を高めることが困難であることにも関連している。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成は次の通りである。
請求項1の発明の構成は、加熱装置4を有する加熱シリンダ7に内挿されたスクリュ1が回転駆動され、加熱シリンダ7の先端部に貯めた溶融状態の金属原料2が射出される射出成形機の原料予備加熱方法において、
射出の1ショット分毎の金属原料2を加熱シリンダ7に投入すると共に、加熱シリンダ7へ投入する前の金属原料2の温度を、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化させてあることを特徴とする射出成形機の原料予備加熱方法である。
請求項2の発明の構成は、加熱シリンダ7へ投入される1ショット分の金属原料2の温度分布が、投入前半側分よりも投入後半側分の温度の方が高く設定されることを特徴とする請求項1の射出成形機の原料予備加熱方法である。
請求項3の発明の構成は、加熱シリンダ7へ投入される1ショット分の金属原料2の温度分布が、投入開始直後を高く、投入終了直前を低く設定されることを特徴とする請求項1の射出成形機の原料予備加熱方法である。
請求項4の発明の構成は、加熱装置4を有する加熱シリンダ7に内挿されたスクリュ1が回転駆動され、加熱シリンダ7の先端部に貯めた溶融状態の金属原料2が射出される射出成形機の原料予備加熱装置において、
加熱シリンダ7の原料投入口3に取り付けたフィーダ6の上方に、少なくとも2個の加熱制御ゾーン(10A,10B)を有する原料加熱装置12を接続させ、加熱シリンダ7へ投入する前の金属原料2の温度が、該原料加熱装置12によつて設定され、かつ、射出の1ショット分毎の金属原料2を加熱シリンダ7に投入するとき、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化するように温度が設定されることを特徴とする射出成形機の原料予備加熱装置である。
請求項5の発明の構成は、各加熱制御ゾーン(10A,10B)が、金属原料2を入れる原料予熱筒5の外周に装着した予備加熱ヒータ10A,10B、温度検出器11及びヒータ制御装置9を有し、温度検出器11によつて検出した原料予熱筒5内の金属原料2の温度に応じて、予備加熱ヒータ10A,10Bがヒータ制御装置9によつて制御されることを特徴とする請求項4の射出成形機の原料予備加熱装置である。
なお、上記溶融状態は、半溶融状態を含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施の形態について図1を参照して説明する。なお、従来例と同一機能部分には同一符号を付してある。図1中において符号1は金属射出成形機のスクリュであり、スクリュ1は、ヒータからなる加熱装置4を付属する加熱シリンダ7内に回転自在かつ前後動自在に収容されている。このスクリュ1は、原料投入口3側から前方に向けて順次、固体輸送部、圧縮部、溶融部の3ゾーンを有している。
【0013】
一方、加熱シリンダ7の原料投入口3に取り付けたフィーダ6の上方に、原料予熱筒5を備える原料加熱装置12を設置する。フィーダ6は、スクリュフィーダからなり、フィーダ6の出口が原料投入口3に接続され、フィーダ6の入口が原料予熱筒5の下部に接続されている。この原料加熱装置12は、上下に2個の加熱制御ゾーンを有している。各加熱制御ゾーンは、原料予熱筒5の外周に装着した環状の予備加熱ヒータ10A,10Bと、熱電対からなる温度検出器11とを有する。原料予熱筒5内に位置する金属原料2の温度は、ヒータ制御装置9のプログラムに従つて各予備加熱ヒータ10A,10Bによつて加熱されるが、各温度検出器11,11による検出値によつてフィードバックされながら制御される。
【0014】
原料加熱装置12の原料予熱筒5の上部には、タイマ式の定量真空フィーダ8が取り付けられ、原料タンク13内の金属原料2の所定量を所定時間毎に原料予熱筒5内に供給できるようになつている。
【0015】
すなわち、計量工程毎に、原料タンク13内の金属原料2が定量真空フィーダ8によつて吸引され、原料加熱装置12の原料予熱筒5に射出の1ショット分ずつ供給される。具体的には、スクリュ1を回転駆動させ、かつ、フィーダ6を駆動させながら行なう計量工程が終了し、フィーダ6を停止させた状態で、1ショット分の金属原料2をほぼ空の状態の原料予熱筒5に供給させ、この所定量の金属原料2を所定温度に加熱させる。原料予熱筒5内において所定温度に加熱された金属原料2は、次の計量工程に際してフィーダ6にて送られ、原料投入口3を通して少しずつ加熱シリンダ7に供給される。
【0016】
このように、加熱シリンダ7へ投入する前の金属原料2は、計量工程毎に、原料予熱筒5に射出の1ショット分ずつ供給させ、原料予熱筒5内において1ショット分ずつ予備加熱する。しかも、1ショット分の投入量を均一に加熱するのではなく、投入時期によつて温度が変わるように制御する。原料予熱筒5内の金属原料2の温度は、上下方向に複数段に配置した予備加熱ヒータ10A,10Bによつて加熱することで異ならせることができる。
【0017】
例えば、1回の計量工程で加熱シリンダ7に投入される金属原料2の内、投入の先頭部分(投入開始直後)は他の部分よりも予熱温度が高くなるように加熱し、投入の最終部分は他の部分よりも予熱温度が低くなるように加熱する。これは、原料予熱筒5に供給させた1ショット分の金属原料2の内、下部に位置して先に送り出される半部を下部の予備加熱ヒータ10Bによつて比較的高温に加熱し、上部に位置して後から送り出される半部を上部の予備加熱ヒータ10Aによつて比較的低温に加熱することで実現される。予備加熱ヒータ10A,10Bによる加熱温度の制御は、前述したように温度検出器11,11による検出値によつてフィードバックしながら、ヒータ制御装置9のプログラムに従つて行なうことが可能である。
【0018】
この温度制御により、計量工程が開始された後に加熱シリンダ7に投入される金属原料2の先頭部分の予熱温度が高くなつているので、計量工程が開始された後に短時間でスクリュ1の固体輸送部を通過して圧縮部へ到達する傾向にある金属原料2の先頭部分が加熱シリンダ7内で十分に加熱軟化されることになり、その後の圧縮部において圧縮変形を適正に受けることになる。これにより、金属原料2が圧縮部から先へ円滑に送られることになり、計量不足によるショートショットが発生したり、圧縮部に詰まつた軟化不足の金属原料2によりスクリュ1が回らなくなり、連続成形ができなくなるという不具合を防止できる。
【0019】
加えて、加熱シリンダ7へ投入される金属原料2の内、1回(1ショット分)の投入における最終部分は、圧縮部に到達する前に計量工程が終了するので、次の計量工程が行なわれるまで固体輸送部に長時間滞留することに起因して不具合を生ずる傾向にあるが、これも解消させることができる。すなわち、前述したように飢餓フィードの場合には、固体輸送部での移動速度が速いことを考慮して、加熱装置4によつて加熱シリンダ7を比較的高い温度に設定させるので、加熱シリンダ7への投入最終部分の金属原料2が固体輸送部で滞留中に一部が溶解し、次いでスクリュ1の溝底に付着することで固化し、その後に計量不良の原因になり、安定した成形ができなくなるという不具合も解消する。
【0020】
予備加熱ヒータ10A,10Bによつて加熱する原料予熱筒5内の金属原料2の温度は、水分、油等を蒸発させるのに必要な温度に設定することは勿論であり、原料予熱筒5には排気孔が形成されている。また、フィーダ6により、計量工程毎に1ショット分の金属原料2を少しずつ加熱シリンダ7内に供給するので、溶解能力の不足を補いながら、スクリュ1の回転圧を比較的低く維持できることは、従来例と同様である。
【0021】
また、成形品が比較的大きく、1ショット当たりの計量が多い場合は、投入前半分よりも投入後半分の温度が高くなるように予備加熱する。これは、原料予熱筒5に供給させた1ショット分の金属原料2の内、下部に位置して先に送り出される半部を下部の予備加熱ヒータ10Bによつて比較的低温に加熱し、上部に位置して後から送り出される半部を上部の予備加熱ヒータ10Aによつて比較的高温に加熱することで実現される。
【0022】
これにより、成形品の質量が大きく、1ショットの計量が多量になる場合に、加熱装置4の能力を過度に高めることなく、投入前半側分が固体輸送部で加熱シリンダ7から多くの熱量を奪うことに起因する不具合を抑制させることができる。すなわち、1ショット分の金属原料2の内の投入前半側分が固体輸送部で加熱シリンダ7から多くの熱量を奪い、それによつて加熱シリンダ7の温度が下がり、投入後半側分に加熱シリンダ7から十分な熱量が与えられなくなつた場合でも、投入後半分の金属原料2自体が保有する熱量により、スクリュ1の回転不良や金属原料2の溶解不良を生じるという不具合が良好に防止されることになる。
【0023】
ところで、予備加熱ヒータ10A,10Bを主要素として構成される加熱制御ゾーンの数は、2個に限定されるものではなく、3個以上に分けて、金属原料2に対する上記制御をより精密に行なうことも勿論可能である。更に、予備加熱ヒータ10A,10Bを有する複数の加熱部分と、予備加熱ヒータを設けない非加熱部分を混在させて設け、原料予熱筒5内の金属原料2の温度制御を行なうこともできる。水分、油等を予め蒸発させた金属原料2を原料予熱筒5内に導入させ、加熱シリンダ7に投入させる金属原料2の温度分布の制御のみを予備加熱ヒータ10A,10Bによつて行なうことも可能である。
【0024】
また、原料予熱筒5に貯留される金属原料2を1ショット分としたが、これに代えて複数ショット分とし、各々のショット分の金属原料2に応じた予備加熱ヒータ10A,10B等を配置し、各ショット分の金属原料2内で、予備加熱の温度を高低変化させることも可能である。
【0025】
更に、原料予熱筒5内での金属原料2のブリッジング、つまり金属原料2同士の溶着による流路の閉鎖を防止するために、金属原料2を加熱しながら攪拌する機能や振動させる機能を原料予熱筒5に追加することもできる。
【0026】
このような原料加熱装置12を備える射出成形機により、金属原料2としてAM50マグネシウム合金を用い、質量が比較的小さい成形品を実際に成形した。このAM50合金のようにマグネシウム含有量が比較的少ない合金は、マグネシウム合金の中でも融点が高いが、加熱シリンダ7には材料による耐熱限界があるので、加熱装置4による加熱温度をあまり高くすることはできない。
【0027】
そこで、予備加熱ヒータ10A,10Bにより、原料予熱筒5に貯留され、計量時に加熱シリンダ7へ投入される1ショット分の金属原料2の投入前半分が100℃、投入後半分が40℃に予備加熱されるように制御した。その結果、金属原料2がスクリュ1の圧縮部で詰まることもなく、安定した計量により、連続成形が行なわれた。また、1ショット分の金属原料2が全体として溶解し易くなつたため、成形サイクルが短くなり、生産性も向上した。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明によつて理解されるように、本発明に係る射出成形機の原料予備加熱方法及びその装置によれば、次の効果を奏することができる。
請求項1及び4によれば、加熱シリンダへ射出の1ショット分毎の金属原料を投入するに当たり、加熱シリンダへ投入する前の金属原料の温度を、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化させることにより、加熱シリンダに付属させる加熱装置の能力を高めることなく、加熱シリンダ内での1ショット分の金属原料の温度を適正に与えることが可能になる。その結果、加熱シリンダ内での金属原料の温度が不適正であることに起因する各種の不具合が解消する。
【0029】
具体的には、スクリュ圧縮部での金属原料の詰まりを防止して、安定した計量による連続生産が可能になる。また、金属原料が固体輸送部で溶解してトラブルを生じることも解消させることができる。更に、計量が多い成形品の場合に、前半に投入された冷たい金属原料によつて加熱シリンダの温度が下がり、金属原料の送りが悪くなつたり、後から投入された金属原料に加熱シリンダから与えられる熱量が不足したりすることも解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係る射出成形機の原料予備加熱装置を示す概略図。
【図2】 従来の射出成形機の原料予備加熱装置を示す概略図。
【符号の説明】
1:スクリュ、2:金属原料、3:原料投入口、4:加熱装置、5:原料予熱筒、6:フィーダ、7:加熱シリンダ、9:ヒータ制御装置、10A,10B:予備加熱ヒータ(加熱制御ゾーン)、11:温度検出器、12:原料加熱装置。
Claims (5)
- 加熱装置(4)を有する加熱シリンダ(7)に内挿されたスクリュ(1)が回転駆動され、加熱シリンダ(7)の先端部に貯めた溶融状態の金属原料(2)が射出される射出成形機の原料予備加熱方法において、
射出の1ショット分毎の金属原料(2)を加熱シリンダ(7)に投入すると共に、加熱シリンダ(7)へ投入する前の金属原料(2)の温度を、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化させてあることを特徴とする射出成形機の原料予備加熱方法。 - 加熱シリンダ(7)へ投入される1ショット分の金属原料(2)の温度分布が、投入前半側分よりも投入後半側分の温度の方が高く設定されることを特徴とする請求項1の射出成形機の原料予備加熱方法。
- 加熱シリンダ(7)へ投入される1ショット分の金属原料(2)の温度分布が、投入開始直後を高く、投入終了直前を低く設定されることを特徴とする請求項1の射出成形機の原料予備加熱方法。
- 加熱装置(4)を有する加熱シリンダ(7)に内挿されたスクリュ(1)が回転駆動され、加熱シリンダ(7)の先端部に貯めた溶融状態の金属原料(2)が射出される射出成形機の原料予備加熱装置において、
加熱シリンダ(7)の原料投入口(3)に取り付けたフィーダ(6)の上方に、少なくとも2個の加熱制御ゾーン(10A,10B)を有する原料加熱装置(12)を接続させ、加熱シリンダ(7)へ投入する前の金属原料(2)の温度が、該原料加熱装置(12)によつて設定され、かつ、射出の1ショット分毎の金属原料(2)を加熱シリンダ(7)に投入するとき、1ショット分の投入開始から投入終了までの投入時期に合わせて高低変化するように温度が設定されることを特徴とする射出成形機の原料予備加熱装置。 - 各加熱制御ゾーン(10A,10B)が、金属原料(2)を入れる原料予熱筒(5)の外周に装着した予備加熱ヒータ(10A,10B)、温度検出器(11)及びヒータ制御装置(9)を有し、温度検出器(11)によつて検出した原料予熱筒(5)内の金属原料(2)の温度に応じて、予備加熱ヒータ(10A,10B)がヒータ制御装置(9)によつて制御されることを特徴とする請求項4の射出成形機の原料予備加熱装置。
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KR101388650B1 (ko) * | 2013-09-11 | 2014-04-24 | 주식회사 듀라테크 | 주형 우레탄용 사출방법 |
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1999
- 1999-07-16 JP JP20270699A patent/JP3649954B2/ja not_active Expired - Fee Related
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