JP3649696B2 - 金属膜作製装置及び金属膜作製方法 - Google Patents

金属膜作製装置及び金属膜作製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気相成長法により基板の表面に金属膜を作製する金属膜作製装置及び金属膜作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、気相成長法により金属膜、例えば、銅の薄膜を作製する場合、例えば、銅・ヘキサフロロアセチルアセトナト・トリメチルビニルシラン等の液体の有機金属錯体を原料として用い、固体状の原料を溶媒に溶かし、熱的な反応を利用して気化して基板に成膜を実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、熱的反応を利用した成膜のため、成膜速度の向上を図ることが困難であった。また、原料となる金属錯体が高価であり、しかも、銅に付随しているヘキサフロロアセチルアセトナト及びトリメチルビニルシランが銅の薄膜中に不純物として残留するため、膜質の向上を図ることが困難であった。
【0004】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よく作製できる金属膜作製装置及び金属膜作製方法を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、配線用の溝等が設けられた基板に対し成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よくしかも埋め込み性よく作製できる金属膜作製装置及び金属膜作製方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
そして、制御手段には、原料ガスを連続的に漸増させる機能が備えられていることを特徴とする。また、成膜開始時に所定の流量の希ガスを供給して希ガスプラズマを発生させるための希ガス供給手段を備え、制御手段には、原料ガスの量を漸増させる際に希ガスの量を原料ガスの漸増に応じて漸減させる機能が備えられていることを特徴とする。また、制御手段には、基板側の材料及び成膜される金属成分に応じて増加関数を変更する変更機能が備えられていることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
そして、成膜開始時に所定の流量の希ガスを供給して希ガスプラズマを発生させるための希ガス供給手段を備え、制御手段には、原料ガスの量を多段に増加させる際に希ガスの量を原料ガスの増加に応じて多段に減少させる機能が備えられていることを特徴とする。また、チャンバに収容される基板には配線形成用の溝が設けられ、制御手段には、溝の内部に金属成分の粒子が積層される状態の原料ガスの量を供給し、その後原料ガスの量を増加させる機能が備えられていることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする一方、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくし、更に、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
そして、ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする。また、被エッチング部材を銅製とすることにより、前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする。また、被エッチング部材は、ハロゲン化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで金属成分の粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させて前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする。
【0016】
そして、原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させる際には、基板に設けられた配線形成用の溝の内部に金属成分の粒子が積層される状態の原料ガスの量を供給し、その後原料ガスの量を増加させるようにしたことを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させると共に粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする。
【0018】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給する一方、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制するように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を漸増させると共に粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくし、更に、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制するように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させると共に粒子の径を漸増させ、更に、エッチング粒子の相対的な増加を抑制しながら前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする。
【0020】
そして、ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする。また、被エッチング部材を銅製とすることにより、前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする。また、被エッチング部材は、ハロゲン化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の金属膜作製装置及び金属膜作製方法を説明する。本発明の金属膜作製装置及び金属膜作製方法は、基板の表面に、拡散を防止するための、例えば、窒化タンタル(TaN) のバリアメタル層が作製されたものに対して、高い密着性で金属成分の膜、例えば、銅(Cu)の膜を作製するようにしたものである。
【0022】
第1の実施形態例では、基板と金属製(Cu製)の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガスを0から所定の流量まで連続的に漸増させて金属成分(Cu成分)の粒子径を徐々に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して塩素ガスプラズマを発生させ塩素ガスプラズマで銅板部材をエッチングすることにより銅板部材に含まれるCu成分と塩素ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を銅板部材側の温度よりも低くすることで前駆体の粒子を漸増させながら前駆体のCu成分を基板に成膜させるようにしたものである。
【0023】
尚、原料ガスを連続的に漸増させるようにしているが、段階的に漸増させることも可能である。この場合も、前駆体の粒子が漸増しながら前駆体のCu成分が基板に成膜される。
【0024】
これにより、成膜開始直後は密着性を阻害するエッチング粒子を含む前駆体の粒子の発生が抑制されると共に小さな粒子径のCu成分が成膜され、徐々にCu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされ、高い密着性のCu膜を基板の表面に作製することが可能になる。また、原料ガスを連続的に漸増させるようにしたので、確実にCu成分を小さな粒子径か大きな粒子径にすることができる。原料ガスを連続的に漸増させる場合、希ガス(例えば、Heガス)を原料ガスの漸増に応じて漸減させて供給してプラズマを発生させておけば、総ガス量を一定に保ちながら安定したプラズマ状態で原料ガスを連続的に漸増させることができる。尚、希ガスの供給は省略することも可能である。
【0025】
希ガスを原料ガスの漸増に応じて漸減させて供給する場合、原料ガスの希釈ガスを希ガスとして用い、一つのノズルに混合タンクを介して希ガスと原料ガスを同時に供給することができる。この場合、配管が少なくてよいので、コストを低減することが可能になる。また、原料ガスと希ガスの供給系統を独立させ、2系統のノズルから希ガスと原料ガスを個別に供給することができる。この場合、原料ガスと希ガスの供給量を容易に制御することが可能になる。
【0026】
原料ガスの漸増の関数はバリアメタル層の材質や成膜される金属により適宜設定される。例えば、成膜される金属がCuでバリアメタル層が窒化タンタル(TaN) の場合、原料ガスをリニアに増加させることが好ましい。また、成膜される金属がCuでバリアメタル層が窒化タングステン(WN)の場合、タングステンはタンタルに比べてCuとの密着性が高いので、原料ガスを早めに増加させることが好ましい。また、成膜される金属がCuでバリアメタル層が窒化チタン(TiN) の場合、チタンはタンタルに比べてCuとの密着性が低いので、原料ガスを遅めに増加させることが好ましい。これにより、材料に合わせてCu成分の粒子径を最適化することができる。
【0027】
図1乃至図3に基づいて本発明の金属膜作製装置及び金属膜作製方法の第1実施例を説明する。図1には本発明の第1実施例に係る金属膜作製装置の概略側面、図2には原料ガス及び希ガスの流量の経時変化、図3には基板表面の断面状況を示してある。
【0028】
図1に示すように、円筒状に形成された、例えば、セラミックス製(絶縁材料製)のチャンバ1(絶縁材料製)の底部近傍には支持台2が設けられ、支持台2には基板3が載置される。支持台2にはヒータ4及び冷媒流通手段5を備えた温度制御手段6が設けられ、支持台2は温度制御手段6により所定温度(例えば、基板3が100℃乃至200℃に維持される温度)に制御される。チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は金属製の被エッチング部材としての銅板部材7によって塞がれている。銅板部材7によって塞がれたチャンバ1の内部は真空装置8により所定の圧力に維持される。
【0029】
チャンバ1の筒部の周囲にはコイル状のプラズマアンテナ9が設けられ、プラズマアンテナ9には整合器10及び電源11が接続されて給電が行われる。プラズマアンテナ9、整合器10及び電源11によりプラズマ発生手段が構成されている。
【0030】
支持台2の上方におけるチャンバ1の筒部には、チャンバ1の内部にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガス(He,Ar等で塩素濃度が≦50% 、好ましくは10% 程度に希釈されたCl2 ガス)を供給するノズル12が接続されている。ノズル12は銅板部材7に向けて開口し、ノズル12には流量制御器13を介して原料ガスが送られる。(原料ガス供給手段)。尚、原料ガスに含有されるハロゲンとしては、フッ素(F)、臭素(Br)及びヨウ素(I)等を適用することが可能である。
【0031】
上述した金属膜作製装置では、チャンバ1の内部にノズル12から原料ガスを供給し、プラズマアンテナ9から電磁波をチャンバ1の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)14が発生する。Cl2 ガスプラズマ14により、銅板部材7にエッチング反応が生じ、前駆体(CuxCly)15が生成される。このとき、銅板部材7はCl2 ガスプラズマ14により基板3の温度よりも高い所定温度(例えば、200℃乃至400℃)に維持されている。
【0032】
チャンバ1の内部で生成された前駆体(CuxCly)15は、銅板部材7よりも低い温度に制御された基板3に運ばれる。基板3に運ばれる前駆体(CuxCly)15は基板3に当てられ、還元反応(Clラジカルによるエッチング作用)によりCuイオンのみとされて基板3の表面にCu薄膜16が生成される。
【0033】
このときの反応は、次式で表すことができる。
2Cu+Cl2 →2CuCl→2Cu↓+Cl2
反応に関与しないガス及びエッチング生成物は排気口17から排気される。
【0034】
尚、原料ガスとして、He,Ar等で希釈されたCl2 ガスを例に挙げて説明したが、Cl2 ガスを単独で用いたり、HCl ガスを適用することも可能である。HCl ガスを適用した場合、原料ガスプラズマはHCl ガスプラズマが生成されるが、銅板部材7のエッチングにより生成される前駆体はCuxClyである。従って、原料ガスは塩素を含有するガスであればよく、HCl ガスとCl2 ガスとの混合ガスを用いることも可能である。また、銅板部材7の材質は、銅(Cu)に限らず、ハロゲン化物形成金属、好ましくは塩化物形成金属であれば、Ag,Au,Pt,Ta,Ti, W等を用いることが可能である。この場合、前駆体はAg,Au,Pt,Ta,Ti, W等のハロゲン化物(塩化物)となり、基板3の表面に生成される薄膜はAg,Au,Pt,Ta,Ti, W等になる。
【0035】
上記構成の金属膜作製装置は、Cl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)14を用いているため、反応効率が大幅に向上して成膜速度が速くなる。また、原料ガスとしてCl2 ガスを用いているため、コストを大幅に減少させることができる。また、温度制御手段6を用いて基板3を銅板部材7よりも低い温度に制御しているので、Cu薄膜16中に塩素等の不純物の残留を少なくすることができ、高品質なCu薄膜16を生成することが可能になる。
【0036】
本実施例の金属膜作製装置には、成膜の開始時に原料ガスを0から所定の流量(通常の成膜を行なう時の流量)まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする制御手段21が備えられている。即ち、流量制御器13によるCl2 ガスの流量が制御手段21の指令により制御される。また、成膜の開始時に所定の流量の希ガス(例えば、Heガス)を供給しHeガスプラズマを発生させるための希ガスノズル22がが設けられ、希ガスノズル22には流量制御器23を介してHeガスが送られる(希ガス供給手段)。流量制御器23には制御手段21からの指令が入力され、流量制御器23によるHeガスの流量が制御される。
【0037】
つまり、図2に実線で示すように、成膜開始(t0)時にCl2 ガスが0から所定の流量(100とする)まで(時間t1まで)リニアに漸増されるように制御される。同時に、図2に点線で示すように、成膜開始(t0)時にHeガスが100から時間t1までに0になるようにリニアに漸減されるように制御される。時間t1はガス流量や成膜終了時間(t2)にもよるが、例えば、約1分に設定されている。尚、Cl2 ガスを所定の流量まで漸増させる時間は、適宜の時間に設定変更可能である。このように、成膜開始(t0)時にCl2 ガスを漸増させると同時にHeガスがを漸減させて供給することにより、成膜開始時から総ガス量を100として供給することができ、成膜開始(t0)時にCl2 ガスが0であってもプラズマの発生を維持することができ、総ガス量を一定に保ちながら安定したプラズマ状態でCl2 ガス連続的に漸増させることができる。
【0038】
これにより、成膜開始直後は密着性を阻害するエッチング粒子を含む前駆体の粒子の発生が抑制されると共に小さな粒子径のCu成分が成膜され、徐々にCu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされ、高い密着性のCu膜を基板の表面に作製することが可能になる。
【0039】
即ち、Cl2 ガスを0から所定の流量(100とする)まで漸増するように制御することにより、成膜開始直後は、図3(a) に示すように、小さな粒子径の前駆体15により小さな粒子径(例えば、0.1μm以下)のCuの粒子が成膜され、図3(b) に示すように、徐々に大きな粒子径の前駆体によりCuの粒子(例えば、最終的に0.5μm程度)が成膜されてCu薄膜16となる。
【0040】
このため、成膜初期に小さな粒径のCuの粒子が成膜されると共に密着性を阻害するエッチング微粒子の発生が抑制され、密着性を向上させて成膜を行なうことが可能になる。
【0041】
尚、成膜条件の一例としては、バリアメタル層を窒化タンタル(TaN) とし、プラズマのパワー面積密度を2.2w/cm2 とし、Cl2 ガスを約1分間で所定の流量(100)まで漸増させ0時に、小さな粒子径(例えば、0.1μm以下)のCuの粒子が初期に成膜され、徐々に大きな粒子径のCuの粒子(例えば、最終的に0.5μm程度)が成膜されることが確認されている。そして、密着性を評価するために粘着テープを使用したピーリングテストにより剥離状況を確認した結果、全く剥離が生じないことが確認されている。Cuの粒子が例えば、最終的に0.5μm程度になるのは、小さい粒子同士が互いの成長を阻害して最終的な粒子の大きさが0.5μm程度に抑制される。
【0042】
成膜初期の段階からCl2 ガスを所定の流量(100)で供給した場合、図3(c) に示すように、大きな粒子径の前駆体15(例えば、1μmを越える)のCuの粒子が成膜され、バリアメタル層との間に隙間ができて密着性が阻害されてしまう虞がある。そして、成膜初期の段階からCl2 ガスを所定の流量(100)で供給した場合のCu薄膜16について、密着性を評価するために粘着テープを使用したピーリングテストにより剥離状況を確認した結果、剥離が100%生じたことが確認されている。
【0043】
尚、Cl2 ガスの漸増の関数はバリアメタル層の材質や成膜される金属により適宜設定される。例えば、成膜される金属がCuでバリアメタル層が窒化タンタル(TaN) の場合、図2に実線で示したように、Cl2 ガスをリニアに増加させる。また、成膜される金属がCuでバリアメタル層が窒化タングステン(WN)の場合、タングステンはタンタルに比べてCuとの密着性が高いので、図2に一点鎖線で示したように、Cl2 ガスを早めに増加させる。また、成膜される金属がCuでバリアメタル層が窒化チタン(TiN) の場合、チタンはタンタルに比べてCuとの密着性が低いので、図2に二点鎖線で示したように、Cl2 ガスを遅めに増加させる。これにより、バリアメタル層の材質や成膜される金属に拘らず密着性を向上させることが可能になる。尚、制御手段21は、装置の個体差や諸条件によりCl2 ガスの漸増の関数を変更できようになっている。
【0044】
図4乃至図6に基づいて金属膜作製装置の第2実施例乃至第4実施例を説明する。以下に示した金属膜作製装置でも、制御手段21により、基板と金属製(Cu製)の被エッチング部材との間におけるチャンバ1内にハロゲンとしての塩素を含有する原料ガスが0から所定の流量まで連続的に漸増させて金属成分(Cu成分)の粒子径を徐々に大きくするように供給される。これにより、成膜開始直後は密着性を阻害するエッチング粒子を含む前駆体の粒子の発生が抑制されると共に小さな粒子径のCu成分が成膜され、徐々にCu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされ、高い密着性のCu膜を基板の表面に作製することが可能になる。
【0045】
図4乃至図6には本発明の第2実施例乃至第4実施例に係る金属膜作製装置の概略構成を示してある。尚、図1に示した金属膜作製装置と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0046】
図4に示した第2実施例の金属膜作製装置は、チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は絶縁材製(例えば、セラミックス製)の円盤状の天井板25によって塞がれている。チャンバ1の上面の開口部と天井板25との間には金属製(Cu製)の被エッチング部材26が挟持されている。天井板25の上方にはチャンバ1の内部をプラズマ化するためのプラズマアンテナ27が設けられ、プラズマアンテナ27は天井板25の面と平行な平面リング状に形成されている。プラズマアンテナ27には整合器10及び電源11が接続されて給電が行われる。被エッチング部材26は、リング部の内周側に突起部が円周方向に複数設けられ、突起部の間で形成される切欠部(空間)が存在しているので、プラズマアンテナ27の電気の流れ方向に対して不連続な状態で基板3と天井板25との間に配置された状態になっている。
【0047】
上述した金属膜作製装置では、チャンバ1の内部にノズル12から原料ガスを供給し、プラズマアンテナ27から電磁波をチャンバ1の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)14が発生する。プラズマアンテナ27の下部には導電体である被エッチング部材26が存在しているが、被エッチング部材26はプラズマアンテナ27の電気の流れ方向に対して不連続な状態で配置されているので、被エッチング部材26と基板3との間、即ち、被エッチング部材26の下側にCl2 ガスプラズマ14が安定して発生するようになっている。
【0048】
図4に示した金属膜作製装置では、導電体である被エッチング部材26がプラズマアンテナ27の下に存在していても、プラズマアンテナ27から電磁波がチャンバ1内に確実に入射し、被エッチング部材26の下側にCl2 ガスプラズマ14を安定して発生させることが可能となる。
【0049】
図5に示した第3実施例の金属膜作製装置は、図1に示した金属膜作製装置に対し、チャンバ1の筒部の周囲にはプラズマアンテナ9が設けられておらず、銅板部材7に整合器10及び電源11が接続されて銅板部材7に給電が行われる。
【0050】
チャンバ1の内部にノズル12から原料ガスを供給し、銅板部材7から電磁波をチャンバ1の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)14が発生する。Cl2 ガスプラズマ14により、銅板部材7にエッチング反応が生じ、前駆体15が生成される。このとき、銅板部材7は図示しない温度制御手段により基板3の温度よりも高い温度(例えば、200℃乃至400℃)に維持されている。
【0051】
図5に示した金属膜作製装置では、銅板部材7自身をプラズマ発生用の電極として適用しているので、チャンバ1の筒部の周囲にプラズマアンテナ9が不要となり、周囲の構成の自由度を増すことができる。
【0052】
図6に示した第4実施例の金属膜作製装置は、チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は、例えば、セラミックス製(絶縁材料製)の天井板29によって塞がれている。天井板29の下面には金属製(銅製:Cu製)の被エッチング部材30が設けられ、被エッチング部材30は四角錐形状となっている。チャンバ1の筒部の周囲には、スリット状の開口部31が形成され、開口部31には筒状の通路32の一端がそれぞれ固定されている。
【0053】
通路32の途中部には絶縁体製の筒状の励起室33が設けられ、励起室33の周囲にはコイル状のプラズマアンテナ34が設けられ、プラズマアンテナ34は整合器10及び電源11に接続されて給電が行われる。通路32の他端側には流量制御器13が接続され、流量制御器13を介して通路32内に原料ガスが供給される。
【0054】
プラズマアンテナ34から電磁波を励起室33の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)35が発生する。つまり、原料ガスをチャンバ1と隔絶した励起室33で励起するようになっている。Cl2 ガスプラズマ35の発生により励起塩素が開口部31からチャンバ1内に送られ、被エッチング部材30が励起塩素によりエッチングされる。
【0055】
流量制御器13を介して通路32内に原料ガスを供給して励起室33に原料ガスを送り込む。プラズマアンテナ34から電磁波を励起室33の内部に入射することで、Cl2 ガスがイオン化されてCl2 ガスプラズマ(原料ガスプラズマ)35が発生する。真空装置8によりチャンバ1内の圧力と励起室33の圧力とに所定の差圧が設定されているため、励起室33のCl2 ガスプラズマ35の励起塩素が開口部31からチャンバ1内の被エッチング部材30に送られる。励起塩素により被エッチング部材30にエッチング反応が生じ、チャンバ1の内部で前駆体(CuxCly)15が生成される。
【0056】
図6に示した金属膜作製装置は、チャンバ1と隔絶した励起室33でCl2 ガスプラズマ35を発生させるようにしているので、基板3がプラズマに晒されることがなくなり、基板3にプラズマによる損傷が生じることがない。例えば、前工程で別材料の膜が成膜された基板3では、前工程で成膜された材料の膜に損傷が生じることがなくなる。尚、励起室33でCl2 ガスプラズマ35を発生させる手段(励起手段)としては、マイクロ波、レーザ、電子線、放射光等を用いることも可能である。また、図6に示した金属膜作製装置は、チャンバ1内でのプラズマの発生がないため、チャンバ1内のプラズマを安定させるために希ガスを供給する必要がない。
【0057】
上述した図4乃至図6に示した金属膜作製装置でも、成膜開始直後は密着性を阻害するエッチング粒子を含む前駆体の粒子の発生が抑制されると共に小さな粒子径のCu成分が成膜され、徐々にCu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされ、高い密着性のCu膜を基板の表面に作製することが可能になる。
【0058】
本発明の第2の実施形態例を説明する。
【0059】
第2の実施形態例では、表面に配線形成用の溝が設けられた基板と金属製(Cu製)の被エッチング部材との間におけるチャンバ内に、ハロゲンとしての塩素を含有する原料ガスを他段階(例えば、2段階)に増加させて金属成分(Cu成分)の粒子径を2段階に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して塩素ガスプラズマを発生させ塩素ガスプラズマで銅板部材をエッチングすることにより銅板部材に含まれるCu成分と塩素ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を銅板部材側の温度よりも低くすることで金属成分(Cu成分)の粒子径を2段階に増加させて基板に成膜させるようにしたものである。
【0060】
これにより、成膜開始直後は配線形成用の溝の内部にCu成分が成膜され(埋め込まれ)、その後Cu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされてCu膜を基板の表面に作製することが可能になる。原料ガスを2段階に増加させる場合、希ガス(例えば、Heガス)を原料ガスの増加に応じて2段階に減少させて供給してプラズマを発生させておけば、総ガス量を一定に保ちながら安定したプラズマ状態で原料ガスを2段階に増加させることができる。尚、希ガスの供給は省略することも可能である。
【0061】
希ガスを原料ガスの増加に応じて減少させて供給する場合、原料ガスの希釈ガスを希ガスとして用い、一つのノズルに混合タンクを介して希ガスと原料ガスを同時に供給することができる。この場合、配管が少なくてよいので、コストを低減することが可能になる。また、原料ガスと希ガスの供給系統を独立させ、2系統のノズルから希ガスと原料ガスを個別に供給することができる。この場合、原料ガスと希ガスの供給量を容易に制御することが可能になる。
【0062】
図7、図8に基づいて本発明の金属膜作製装置及び金属膜作製方法の第5実施例を説明する。図7には本発明の第5実施例に係る金属膜作製装置における原料ガスの流量の経時変化、図8には基板表面の断面状況を示してある。
【0063】
第5実施例の金属膜作製装置では、制御手段21(図1参照)により成膜の開始時に原料ガスを0から所定の流量(通常の成膜を行なう時の流量)まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするようにしたが、第5実施例の金属膜作製装置では、制御手段21(図1参照)により原料ガスを他段階(例えば、2段階)に増加させて金属成分(Cu成分)の粒子径を2段階に大きくするようにしたものである。その他の成膜の原理等は第1実施例と同一である。このため、全体構成については図面を省略してある。
【0064】
本実施例の金属膜作製装置には、成膜の開始時に原料ガスを他段階(例えば、2段階)に増加させて金属成分(Cu成分)の粒子径を2段階に大きくする制御手段21(図1参照)が備えられている。即ち、流量制御器13(図1参照)によるCl2 ガスの流量が制御手段21(図1参照)の指令により制御される。希ガスノズル22(図1参照)の流量制御器23(図1参照)には制御手段21(図1参照)からの指令が入力され、流量制御器23によるHeガスの流量が原料ガスの増加に応じて制御される。
【0065】
つまり、図7に示すように、成膜開始(t0)時にCl2 ガスが所定の流量(100とする)に対して30(20から40程度)の割合が時間t1まで供給され、時間t1でCl2 ガスが所定の流量(100とする)で供給され、時間t2の成膜終了まで所定の流量で供給される。これにより、成膜開始から時間t1まで小さな粒子径のCu成分が成膜され、時間t1からCu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされる。
【0066】
図8に示すように、基板3の表面には配線形成用の溝19が設けられ、溝19は例えば、幅が0.2μmで深さが1μm程度に設定されている。成膜開始(t0)時に所定の流量(100とする)でCl2 ガスを供給すると、前述したように大きな粒子径の前駆体(例えば、1μmを越える)のCuの粒子が成膜されることになり、溝19の内部に粒子が到達できない虞がある。所定の流量に対して30の割合でCl2 ガスを供給することにより、時間t1までは粒径が小さなCuの粒子となって溝19の内部に成膜され、粒径が小さなCuは溝19の上方に成長する。
【0067】
本実施例の金属膜作製装置では、エッチング作用のある塩素ラジカルCl2 * が共存しているため、塩素ラジカルCl2 * により面積の大きな溝19の入口近傍の壁面がエッチングされることになり、溝19の奥までは塩素ラジカルCl2 * が到達せず、粒径が小さなCuだけが溝19に成膜される。従って、時間t1までの間で溝19の内部に粒径が小さなCuが成膜され、時間t1から時間t2の成膜終了まで所定の粒径のCuが基板3の表面に成膜されてCu薄膜16とされる。
【0068】
成膜開始(t0)から時間t1は、例えば、60秒間に設定され、時間t1から時間t2の成膜終了までは、例えば、60秒間に設定される。原料ガスの供給量の割合の時間は、全体の成膜時間に対して概ね1:1に設定されるが、溝19の形状やガス流量・ガス種類、プラズマパワー、バリアメタルの種類等により成膜完了時間に対する割合で適宜変更されて設定される。
【0069】
これにより、成膜開始から時間t1の間は粒径が小さなCuだけが溝19に成膜され、続いてCu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされてCu膜を基板の表面に作製することが可能になる。このため、溝19の内部にもCuの粒子が確実に成膜され、溝19が形成された基板3に対しても埋め込み性を向上させて成膜を行なうことが可能になる。
【0070】
本発明の第6実施例を説明する。図9には本発明の第6実施例を説明するための原料ガスの流量の経時変化を示してある。
【0071】
制御手段21(図1参照)により原料ガスを他段階(例えば、2段階)に増加させて金属成分(Cu成分)の粒子径を2段階に大きくする際に、増加初期(供給初期)に原料ガスを漸増させるようにしたものである。その他の成膜の原理等は第1実施例と同一である。このため、全体構成については図面を省略してある。
【0072】
本実施例の金属膜作製装置には、成膜の開始時に原料ガスを他段階(例えば、2段階)に増加させて金属成分(Cu成分)の粒子径を2段階に大きくすると共に、それぞれの増加開始時(供給初期及び増加初期)に原料ガスを漸増させる制御手段21(図1参照)が備えられている。即ち、流量制御器13(図1参照)によるCl2 ガスの流量が制御手段21(図1参照)の指令により制御される。希ガスノズル22(図1参照)の流量制御器23(図1参照)には制御手段21(図1参照)からの指令が入力され、流量制御器23によるHeガスの流量が原料ガスの増加に応じて制御される。
【0073】
つまり、図9に示すように、成膜開始(t0)時に供給初期である時間t1a まではCl2 ガスが漸増され、時間t1a からCl2 ガスが所定の流量(100とする)に対して30(20から40程度)の割合で時間t1まで供給される。時間t1から増加初期である時間t2a まではCl2 ガスが30の割合の状態から漸増され、時間t2a からCl2 ガスが所定の流量(100とする)で供給され、時間t2の成膜終了まで所定の流量で供給される。これにより、各段階での初期に前述したように成膜の密着性が良好になり、密着性よく成膜開始から時間t1まで小さな粒子径のCu成分が成膜され、時間t2a からCu成分の粒子径が大きくなって所定の大きさの粒子径とされる。
【0074】
図9に示したような時間変化では、成膜開始(t0)から時間t1a は、例えば、30秒間に設定され、時間t1a から時間t1は、例えば、60秒間に設定され、時間t1から時間t2a は、例えば、30秒間に設定され、時間t2a から時間t2の成膜終了までは、例えば、60秒間に設定される。原料ガスの供給量の割合の時間は、全体の成膜時間に対して設定されるが、溝19の形状やガス流量・ガス種類、プラズマパワー、バリアメタルの種類等により成膜完了時間に対する割合で適宜変更されて設定される。
【0075】
このため、密着性と埋め込み性を両立させて成膜を行なうことが可能になる。
【0076】
上述した第5実施例及び第6実施例においても、図4乃至図6に示した金属膜作製装置を適用することが可能である。
【0077】
ところで、上述した各実施例の成膜の機構としては、Cl2 ガスをプラズマ化して銅をエッチングしている。前駆体15のCuClが多く存在している間は成膜に寄与するCuも安定して基板3上に体積するが、Cl2 ガスをプラズマ化した場合、チャンバ1内では塩素ラジカルCl* がClと反応してCl2 が生成されたり、塩素ラジカルCl* がCuClと反応してCuCl2 が生成される。また、塩素ラジカルCl* 同士も衝突して減少する。これらの二次反応により、成膜が進むとCuClが減少して成膜が進行しなくなると共に、生成されたCl2 やCuCl2 により一度成膜されたCu薄膜16がエッチングされてしまう現象が考えられる。
【0078】
このため、CuClの増加のピークでCl2 ガスの供給を停止して一度チャンバ1内を排気して塩素ラジカルCl* を排出し、改めてCl2 ガスを供給してプラズマ化することで、即ち、Cl2 ガスを間欠的に供給することで、二次反応によるCuCl量の減少やエッチング反応を抑えて成膜効率の低下を抑制することができる。これにより、トータルの成膜時間に対して成膜の厚さを増加させることができ、成膜速度を速くすることが可能になる。
【0079】
例えば、CuClのプラズマ強度を検出し、CuClのプラズマ強度が低下しはじめたときにCl2 ガスの供給を停止して排気を行い、塩素ラジカルCl* の排出によりClプラズマ強度が減少したときにCl2 ガスの供給を再開する制御を行なうことが可能である。図2、図7及び図9で示した経時変化の状況を、所定時間毎(例えば、数十秒毎)に分割し、間欠状態(パルス状態)でCl2 ガスを供給することが好ましい。
【0080】
即ち、図10に示すように、図2に示したCl2 ガスの供給を、例えば、そのまま3分割にしたり、図11に示すように、図7で示したCl2 ガスの供給を、例えば、そのまま3分割にしたり、図12に示すように、図9で示したCl2 ガスの供給を、例えば、そのまま4分割にすることが可能である。この場合、個々の供給部ではCuClのプラズマ強度が低下しない状態に制御され、Cl2 やCuCl2 の生成が抑制されているため、トータルの時間を短くしても所定の厚さのCu薄膜16を得ることが可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする制御手段とを備えたので、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、高い密着性の金属膜を作製することができる。この結果、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よく作製できる金属膜作製装置とすることが可能になる。
【0082】
そして、制御手段には、原料ガスを連続的に漸増させる機能が備えられているので、確実に金属成分の粒子径を小さな粒子径から大きな粒子径にすることが可能となる。
【0083】
また、成膜開始時に所定の流量の希ガスを供給して希ガスプラズマを発生させるための希ガス供給手段を備え、制御手段には、原料ガスの量を漸増させる際に希ガスの量を原料ガスの漸増に応じて漸減させる機能が備えられているので、
安定したプラズマ状態で原料ガスを漸増させることが可能となる。
【0084】
また、制御手段には、基板側の材料及び成膜される金属成分に応じて増加関数を変更する変更機能が備えられているので、材料に合わせて金属成分の粒子径を最適化することが可能となる。
【0085】
本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする制御手段とを備えたので、基板に溝等があっても成膜直後は内部に金属成分が成膜され、その後金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、高い埋め込み性の金属膜を作製することができる。この結果、配線用の溝等が設けられた基板に対し成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よくしかも埋め込み性よく作製できる金属膜作製装置とすることが可能になる。
【0086】
そして、成膜開始時に所定の流量の希ガスを供給して希ガスプラズマを発生させるための希ガス供給手段を備え、制御手段には、原料ガスの量を多段に増加させる際に希ガスの量を原料ガスの増加に応じて多段に減少させる機能が備えられているので、安定したプラズマ状態で原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させることが可能になる。
【0087】
また、チャンバに収容される基板には配線形成用の溝が設けられ、制御手段には、溝の内部に金属成分の粒子が積層される状態の原料ガスの量を供給し、その後原料ガスの量を増加させる機能が備えられているので、配線形成用の溝に対して埋め込み性を高めること可能になる。
【0088】
本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする制御手段とを備えたので、基板に溝等があっても成膜直後は内部に金属成分が成膜され、その後金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされると共に、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、高い埋め込み性と高い密着性の金属膜を作製することができる。この結果、配線用の溝等が設けられた基板に対し成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よくしかも埋め込み性よく作製できる金属膜作製装置とすることが可能になる。
【0089】
本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする一方、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制する制御手段とを備えたので、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされると共に、エッチング粒子の相対的な増加が抑制され、高い密着性で成膜速度を向上させて金属膜を作製することができる。この結果、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よく作製できる金属膜作製装置とすることが可能になる。
【0090】
本発明の金属膜作製装置は、基板が収容されるチャンバと、基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくし、更に、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制する制御手段とを備えたので、基板に溝等があっても成膜直後は内部に金属成分が成膜され、その後金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされると共に、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、更に、エッチング粒子の相対的な増加が抑制され、高い埋め込み性と高い密着性でしかも成膜速度を向上させて金属膜を作製することができる。この結果、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を埋め込み性よくしかも密着性よく作製できる金属膜作製装置とすることが可能になる。
【0091】
本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで金属成分の粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させるようにしたので、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、高い密着性の金属膜を作製することができる。この結果、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よく作製できる金属膜作製方法とすることが可能になる。
【0092】
本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させて前駆体の金属成分を基板に成膜させるようにしたので、基板に溝等があっても成膜直後は内部に金属成分が成膜され、その後金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、高い埋め込み性の金属膜を作製することができる。この結果、配線用の溝等が設けられた基板に対し成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よくしかも埋め込み性よく作製できる金属膜作製方法とすることが可能になる。
【0093】
そして、原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させる際には、基板に設けられた配線形成用の溝の内部に金属成分の粒子が積層される状態の原料ガスの量を供給し、その後原料ガスの量を増加させるようにしたので、配線形成用の溝に対して埋め込み性を高めること可能になる。
【0094】
本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させると共に粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させるようにしたので、基板に溝等があっても成膜直後は内部に金属成分が成膜され、その後金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされると共に、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、高い埋め込み性と高い密着性の金属膜を作製することができる。この結果、配線用の溝等が設けられた基板に対し成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よくしかも埋め込み性よく作製できる金属膜作製方法とすることが可能になる。
【0095】
本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給する一方、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制するように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで金属成分の粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させると共にエッチング粒子の相対的な増加を抑制するようにしたので、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされると共に、エッチング粒子の相対的な増加が抑制され、高い密着性で成膜速度を向上させて金属膜を作製することができる。この結果、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を密着性よく作製できる金属膜作製方法とすることが可能になる。
【0096】
上記目的を達成するための本発明の金属膜作製方法は、基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくし、更に、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制するように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させると共に粒子の径を漸増させ、更に、エッチング粒子の相対的な増加を抑制しながら前駆体の金属成分を基板に成膜させるようにしたので、基板に溝等があっても成膜直後は内部に金属成分が成膜され、その後金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされると共に、成膜開始直後は小さな粒子径の金属成分が成膜され、徐々に金属成分の粒子径が大きくなって所定の大きさにされ、更に、エッチング粒子の相対的な増加が抑制され、高い埋め込み性と高い密着性でしかも成膜速度を向上させて金属膜を作製することができる。この結果、成膜速度が速く、安価な原料を用いることができ、膜中に不純物が残留しない金属膜を埋め込み性よくしかも密着性よく作製できる金属膜作製方法とすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る金属膜作製装置の概略側面図。
【図2】原料ガス及び希ガスの流量の経時変化を表すグラフ。
【図3】基板表面の断面図。
【図4】本発明の第2実施例に係る金属膜作製装置の概略構成図。
【図5】本発明の第3実施例に係る金属膜作製装置の概略構成図。
【図6】本発明の第4実施例に係る金属膜作製装置の概略構成図。
【図7】本発明の第5実施例に係る金属膜作製装置における原料ガスの流量の経時変化を表すグラフ。
【図8】基板表面の断面図。
【図9】本発明の第6実施例を説明するための原料ガスの流量の経時変化を表すグラフ。
【図10】間欠状態で原料ガスを供給するときの経時変化を表すグラフ。
【図11】間欠状態で原料ガスを供給するときの経時変化を表すグラフ。
【図12】間欠状態で原料ガスを供給するときの経時変化を表すグラフ。
【符号の説明】
1 チャンバ
2 支持台
3 基板
4 ヒータ
5 冷媒流通手段
6 温度制御手段
7 銅板部材
8 真空装置
9,27,34 プラズマアンテナ
10 整合器
11 電源
12 ノズル
13,23 流量制御器
14,35 Cl2 ガスプラズマ
15 前駆体
16 Cu薄膜
21 制御手段
22 希ガスノズル
25,29 天井板
26,30 被エッチング部材
31 開口部
32 通路
33 励起室

Claims (22)

  1. 基板が収容されるチャンバと、
    基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、
    ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、
    成膜時に原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする制御手段と
    を備えたことを特徴とする金属膜作製装置。
  2. 請求項1において、
    制御手段には、原料ガスを連続的に漸増させる機能が備えられていることを特徴とする金属膜作製装置。
  3. 請求項2において、
    成膜開始時に所定の流量の希ガスを供給して希ガスプラズマを発生させるための希ガス供給手段を備え、
    制御手段には、原料ガスの量を漸増させる際に希ガスの量を原料ガスの漸増に応じて漸減させる機能が備えられていることを特徴とする金属膜作製装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    制御手段には、基板側の材料及び成膜される金属成分に応じて増加関数を変更する変更機能が備えられていることを特徴とする金属膜作製装置。
  5. 基板が収容されるチャンバと、
    基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、
    ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、
    成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする制御手段と
    を備えたことを特徴とする金属膜作製装置。
  6. 請求項5において、
    成膜開始時に所定の流量の希ガスを供給して希ガスプラズマを発生させるための希ガス供給手段を備え、
    制御手段には、原料ガスの量を多段に増加させる際に希ガスの量を原料ガスの増加に応じて多段に減少させる機能が備えられていることを特徴とする金属膜作製装置。
  7. 請求項5もしくは請求項6において、
    チャンバに収容される基板には配線形成用の溝が設けられ、
    制御手段には、溝の内部に金属成分の粒子が積層される状態の原料ガスの量を供給し、その後原料ガスの量を増加させる機能が備えられている
    ことを特徴とする金属膜作製装置。
  8. 基板が収容されるチャンバと、
    基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、
    ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、
    成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする制御手段と
    を備えたことを特徴とする金属膜作製装置。
  9. 基板が収容されるチャンバと、
    基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、
    ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、
    成膜時に原料ガスを所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくする一方、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制する制御手段と
    を備えたことを特徴とする金属膜作製装置。
  10. 基板が収容されるチャンバと、
    基板に対向する位置におけるチャンバに設けられる金属製の被エッチング部材と、
    ハロゲンを含有する原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    原料ガスプラズマを発生させ被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成するプラズマ発生手段と、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くして前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段と、
    成膜時に原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくし、更に、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制する制御手段と
    を備えたことを特徴とする金属膜作製装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一項において、
    ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする金属膜作製装置。
  12. 請求項11において、
    被エッチング部材を銅製とすることにより、前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする金属膜作製装置。
  13. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項において、
    被エッチング部材は、ハロゲン化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする金属膜作製装置。
  14. 基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで金属成分の粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする金属膜作製方法。
  15. 基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくするように供給し、チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させて前駆体の金属成分を基板に成膜させることを特徴とする金属膜作製方法。
  16. 請求項15において、
    原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させる際には、基板に設けられた配線形成用の溝の内部に金属成分の粒子が積層される状態の原料ガスの量を供給し、その後原料ガスの量を増加させるようにしたことを特徴とする金属膜作製方法。
  17. 基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給し、
    チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させると共に粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させる
    ことを特徴とする金属膜作製方法。
  18. 基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを0から所定の流量まで漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくするように供給する一方、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制するように供給し、
    チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を漸増させると共に粒子の径を漸増させながら前駆体の金属成分を基板に成膜させる
    ことを特徴とする金属膜作製方法。
  19. 基板と金属製の被エッチング部材との間におけるチャンバ内にハロゲンを含有する原料ガスを原料ガスを所定の流量まで多段階に増加させて金属成分の粒子径を段階的に大きくする一方、それぞれの増加開始時に原料ガスを漸増させて金属成分の粒子径を徐々に大きくし、更に、原料ガスを間欠的に供給してエッチング粒子の相対的な増加を抑制するように供給し、
    チャンバの内部をプラズマ化して原料ガスプラズマを発生させ原料ガスプラズマで被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分と原料ガスとの前駆体を生成し、
    基板側の温度を被エッチング部材側の温度よりも低くすることで粒子の径を段階的に増加させると共に粒子の径を漸増させ、更に、エッチング粒子の相対的な増加を抑制しながら前駆体の金属成分を基板に成膜させる
    ことを特徴とする金属膜作製方法。
  20. 請求項14乃至請求項19のいずれか一項において、
    ハロゲンを含有する原料ガスは、塩素を含有する原料ガスであることを特徴とする金属膜作製方法。
  21. 請求項20において、
    被エッチング部材を銅製とすることにより、前駆体としてCuxClyを生成することを特徴とする金属膜作製方法。
  22. 請求項14乃至請求項20のいずれか一項において、
    被エッチング部材は、ハロゲン化物形成金属であるタンタルもしくはタングステンもしくはチタンであることを特徴とする金属膜作製方法。
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