JP3648948B2 - クロスロールミルにおけるクロスヘッド位置調整方法 - Google Patents

クロスロールミルにおけるクロスヘッド位置調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上ロールと下ロールを圧延方向に直交する方向に対して所要角度交差可能に配設された、クロスロールミルのロールクロス装置の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に圧延機のワークロールの圧延ライン方向に対する位置決めはハウジングライナ交換またはシム調整により実施している。これらの位置調整方法は、位置測定を行い、精度が許容範囲内にあるかどうかを確認した後、必要に応じそれぞれのライナ交換やシム調整を実施する。
【0003】
一方、ワークロールが圧延方向に直交する方向に対して交差可能なクロスロールミルでは、ワークロールの水平面内での角度変更をワークロールのチョック部をクロスヘッドで押し付けることにより行うが、該クロスヘッドには押し付け時に大きい荷重がかかるため、クロスヘッド自身の摩耗が問題となる。そのため、摩耗により変化したクロスヘッド位置を精度よく補正して調整することが重要である。
【0004】
クロスロールミルでは、上下ワークロールのオペレータ側とドライブ側それぞれのワークロールチョックについてミル入側と出側にクロスヘッドを配置しており、合計8箇所配置している。クロスロールミルには、それらのクロスヘッドすべてを移動可能としてワークロールチョックを押し付け可能とした構造のミルと、上ワークロールのオペレータ側とドライブ側いずれか一方のミル入側と出側クロスヘッドの対および下ワークロールの、上ワークロールとは逆側の前記クロスヘッド対を移動可能とし他方のクロスヘッド対を固定式とした構造のミルの2つのタイプがある。一般には、後者のタイプのミルを特に片クロス式クロスロールミルと称している。
【0005】
前記移動可能なクロスヘッドは、スクリュージャッキなどの押し付け手段によってワークロールのチョック部を押付けることが可能であり、また前記固定式のクロスヘッドはハウジングポストに固着された構造となっている。
例として、図に片クロス式クロスロールミルのクロスヘッドの配置を示す。図では、紙面の左側を圧延上流側(ミル入側)として、オペレータ側、ドライブ側それぞれのクロスヘッド部断面を(a),(b)に示している。ここで、簡略化のため本図ではバックアップロールなど圧延機に通常付帯する設備については省略している。図(a)について以下説明する。上ワークロール7と下ワークロール8はそれぞれ上ワークロールチョック9と下ワークロールチョック10に回転可能に保持されている。上ワークロールチョック9はミル入側固定クロスヘッド1とミル出側固定クロスヘッド3によりそれぞれミル入側ハウジングポスト5とミル出側ハウジングポスト6に挟まれて固定されている。一方、下ワークロールチョック10はミル入側移動クロスヘッド2とミル出側移動クロスヘッド4により挟まれているが、それぞれのクロスヘッドは移動可能であり、それぞれミル入側クロスヘッド駆動スクリュージャッキ11とミル出側クロスヘッド駆動スクリュージャッキ12により紙面の左右方向に移動可能な構造となっている。図(b)は、図(a)と固定側と移動側が上下逆となっているだけであるので説明は省略する。図では片クロス式クロスロールミルについて説明したが、図に示す固定クロスヘッドをすべて移動可能とし、すべてのクロスヘッドに移動用の駆動スクリュージャッキを配置した構造のクロスロールミルもあることはすでに述べたとおりである。
【0006】
クロスロールミルにおけるクロスヘッドの管理は、クロスヘッドがハウジングポストに固定の場合は一般の圧延機と同様にライナ交換やシム調整を行うことにより実施する。クロスヘッドが移動する場合はクロスヘッドのゼロ点調整により実施しているが、いずれもそれぞれのクロスヘッドで独自に管理している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
クロスロールミルにおいては、上下ワークロールをクロスさせて圧延するため板クラウンは良好になるものの、要求機械精度が従来ミルに比べて厳しいために、その精度劣化によっては通板性を阻害し、ライントラブルの原因となっていた。
【0008】
代表的な通板性不良によるライントラブルに、尾端がミルを抜けるときの絞り込み(以下、絞りと称す) がある。この絞りの発生状況を図7に示す。図7は、上ワークロール7と下ワークロール8によって圧延材14の尾端が抜ける直前を示している。この時、尾端がオペレータ側またはドライブ側に蛇行する。ミル入側には、オペレータ側サイドガイド16およびドライブ側サイドガイド17が設置されているので、図7に示すように、例えばドライブ側への蛇行が大きい場合、前記ドライブ側サイドガイド17による圧延材14の尾端絞り込み15が発生する。尾端絞り込み15が発生した状態で尾端が上ワークロール7と下ワークロール8に噛込むと、ワークロール表面に疵が発生し、以降の圧延材をこのまま圧延すると、その疵が圧延材に転写して不良品となる。したがって、以降の圧延を行うためにはワークロールの交換が必要となり、圧延を一次中止せざるを得なくなる。
【0009】
この絞りに代表されるライントラブルを回避するためにはクロスヘッドの位置管理が重要であるが、その精度としては0.1mm オーダーの値が要求される。この精度による管理を片クロス式クロスロールミルで行うためには、固定側クロスヘッドのライナ交換やシム調整を0.1mm オーダーで行うとともに、移動側クロスヘッドを移動させて同一オーダーで位置調整することが必要であり、その実施が非常に困難であり、またメンテナンスに多大の時間と労力を要していた。
【0010】
そして、クロスロールミルにおいて、そのすべてのクロスヘッドを移動式としている構造のミルでは、それぞれのクロスヘッドを移動させることにより該クロスヘッドのゼロ点調整が可能であり、片クロス式に比べて調整は比較的容易であるが、複数のクロスヘッドを0.1mm オーダーで調整することは労力を要する。また、クロスヘッドの調整を行う具体的な管理レベルそのものが明らかでないため、操業実績に基づいたオペレータの勘に頼ってゼロ点調整を実施してきている。そのため、ゼロ点調整を頻繁に行う傾向にあり不必要な調整によるメンテナンス時間の増大が問題となっていた。
【0011】
本発明は、上記課題を解決することを目的とする。
【0012】
本発明は、全クロスヘッドをそれぞれ個別に調整するのではなく、ミル出側に着目してその上下クロスヘッドの位置偏差を一定値以下に管理することで前記問題点を解決したものである。
つまり、複数ミルが連設されてなる連続圧延設備のミルであって、ミル入側にサイドガイドを有するクロスロールミルのクロスヘッド位置調整方法において、上下それぞれのワークロールのオペレータ側とドライブ側の各チョックをミル入側およびミル出側から挟むように配置した複数のクロスヘッドのうち、ミル出側の上クロスヘッドと下クロスヘッドの位置偏差Δx がオペレータ側とドライブ側それぞれについて、下記式の範囲内に収まるように前記上クロスヘッドおよび/または前記下クロスヘッドの位置を調整することを特徴とするクロスロールミルにおけるクロスヘッド位置調整方法によって前記課題を解決したものである。
【0013】
Δx ≦(2/r )(hL/l 2 )((Kl +Ml )/Kl ) Δw
ここで、r=Sdf/Δx
df:オペレータ側とドライブ側のロール間開度差
h :出側板厚(mm)
L :オペレータ側とドライブ側の圧下装置間距離(mm)
l :前段スタンドとのミルスタンド間距離(mm)
l :ミル平行剛性(ton/mm)
l :圧延材の平行塑性定数(ton/mm)
Δw :サイドガイドショートオープン開度(mm)
また、前記クロスロールミルが、オペレータ側とドライブ側それぞれにおいて前記上クロスヘッドまたは前記下クロスヘッドを移動可能とした片クロス式クロスロールミルであって、前記ミル出側のクロスヘッドの位置偏差Δx の調整を、前記いずれかの移動可能側のクロスヘッドを移動させて行なうことが好適であることを見出したのである。
【0014】
【発明の実施の形態】
クロスロールミルにおけるクロスヘッドの位置精度を管理する管理基準値は、初歩的な曲がり理論から圧延材のクロスロールミルにおけるミル入側での曲がり量に基づき推定計算することができる。
複数のスタンドが連設されてなる連続圧延機のスタンド間における圧延材尾端の蛇行を考える。図1は、複数の圧延スタンドからなる連続圧延機の任意の2スタンド、(i-1) スタンドとiスタンドとの間を、圧延材14の尾端が矢印Aの方向に通過する状態を上から見た図である。(i-1) スタンドを圧延材14の尾端が抜けると同時に、図1の実線で示す圧延材14のように、前記スタンド間にて圧延材14が蛇行を始める。このときのミルセンタCからの圧延材のずれ量、即ちスタンド間蛇行量をYcとする。また、i スタンドを圧延材14の尾端が抜けるときには、入側サイドガイド16、17の開度は、図1の破線に示される蛇行がない場合の圧延材幅端部からサイドガイドまでの距離を所定値Δw (以下、サイドガイドショートオープン開度Δw と称す。)として設定してある。前記スタンド間蛇行量Ycが前記サイドガイドショートオープン開度Δw よりも大きい場合、圧延材尾端絞りが発生する。
【0015】
一方、ワークロールにかける圧下力は油圧シリンダ等の圧下装置によりバックアップロールを介して加えられる。このとき、図2(a)に示すように、バックアップロール18、19の軸心とワークロール7,8の軸心との圧延方向位置が一致していると、圧延中に上ワークロールチョック9は出側クロスヘッド3と入側クロスヘッド1の間で、下ワークロールチョック10は出側クロスヘッド4と入側クロスヘッド2の間でふらついてしまい、安定して圧延材を通板できない。そのため、一般的に図2(b)に示すようにワークロールの軸心の圧延方向位置は、バックアップロールの軸心位置よりも圧延方向下流側に所定量Pだけオフセットさせてある。その結果、バックアップロールによりワークロールに圧下力が加えられているときは、上下ワークロールチョックの圧延方向への支持はミル出側クロスヘッドにより行われることになる。
【0016】
図3(a)は、ミル出側の上下クロスヘッドが摩耗した状態を示している。ここで、上クロスヘッド3はハウジングポスト6に固定された固定側クロスヘッドであり、下クロスヘッド4はクロスヘッド駆動スクリュージャッキ12により移動可能にハウジングポスト6に支持された移動側クロスヘッドである。上クロスヘッド3と、下クロスヘッド4はそれぞれa(mm)、b(mm)だけ摩耗していると、上下クロスヘッドの位置偏差Δx (mm)が生じ、該位置偏差Δx に応じてオペレータ側の油圧ジャッキ位置D1(図1参照)とドライブ側の油圧ジャッキ位置D2で上下ロール間開度差(レベリング差)Sdf (mm) が生じる。
【0017】
移動側クロスヘッド摩耗量bがゼロとして、固定側クロスヘッド摩耗量aが増加していった場合の前記上下ロール間開度差 Sdfの変化を図4の破線に示す。固定側クロスヘッド摩耗量の増加とともに上下ロール間開度差Sdfが増加することがわかる。これに対して、固定側クロスヘッドの摩耗に応じて、図3(b)に示すように移動側クロスヘッド4の位置を移動させ、前記位置偏差Δx をゼロとした場合、固定側クロスヘッド摩耗量aと上下ロール間開度差 Sdfの関係は図4の実線で示した曲線になる。この場合、前記固定側クロスヘッド摩耗量が増加していっても前記上下ロール間開度差Sdfはさほど大きくならないことがわかる。
【0018】
上下ロール間開度差(レベリング差)Sdf (mm) は、ミル出側の上下クロスヘッドの位置偏差Δx (mm)とワークロールのロール径などにより決まる定数r により、
df= rΔx …(1)
で与えられる。
【0019】
この上下ロール間開度差(レベリング差) Sdfによりiスタンドミル出側の圧延材に生じるウェッジ(オペレータ側とドライブ側での板厚差) hdfは、
df= (B/L)(Kl / (Kl + Ml ))Sdf …(2)
B (mm) :圧延材板幅
L (mm) :オペレータ側とドライブ側の圧下装置間距離
l (ton/mm):ミル平行剛性
l (ton/mm):圧延材の平行塑性定数
で与えられる。
【0020】
このときのウェッジ比率変化Δφは、
Δφ = hdf/h−Hdf/H …(3)
h (mm):iスタンド出側板厚
H (mm):iスタンド入側板厚
df (mm):オペレータ側とドライブ側でのiス タンド入側板厚差
で与えられる。
【0021】
圧延材のスタンド間蛇行量Yc は、ウェッジ比率変化Δφにより、一般的に
c = (1/2)( Δφ/ )l2 …(4)
l(mm): スタンド間距離
で与えられる。
前述のように、このスタンド間蛇行量Ycがサイドガイドショートオープン開度Δw を超えると圧延材尾端で絞りが発生し操業トラブルとなる危険性が高くなるため
c ≦ Δw …(5)
の関係を満足する必要がある。
【0022】
Hdf=0 として、(5)式に、(1)から(4)式を代入して計算すると、ミル出側の上下クロスヘッドの位置偏差Δx (mm) と、サイドガイドショートオープン開度Δw の関係式が下記のごとく求められる。
Δx ≦ (2/r)(hL/l2)(( Kl + Ml )/ Kl ) ΔW ・・・ (6)
以上により、ミル出側の上下クロスヘッドの位置偏差Δx を(6)式に基づき管理することにより、圧延材尾端での絞りを防止し、その絞り発生による操業トラブルを回避することが可能となることを明らかにした。
【0023】
図3 を用いて、オペレータ側のミル出側ハウジングポストに付設されたクロスヘッドを例にとって、本発明の位置調整方法を説明する。
クロスヘッドは、操業により発生する摩耗を管理することが重要である。図3(a)に示す例では、ミル出側固定クロスヘッド3はクロスヘッド位置基準線13に対し、amm摩耗しており、ミル出側移動クロスヘッド4はクロスヘッド位置基準線13に対し、bmm摩耗していることが測定されている。この偏差である、ミル出側の上下クロスヘッドの位置偏差Δx (=a−b)が(6)式の管理範囲内であるときはそのまま操業を継続し、管理範囲を超えた場合にはミル出側移動クロスヘッド4の調整を行なう。つまり、図3(b)に示すごとくΔ x mm分の補正を実施し、ミル出側固定クロスヘッド3にミル出側移動クロスヘッド4の位置を合わせて同位置とするゼロ点調整を行なう。
【0024】
図3では、片クロス式クロスロールミルを例として説明したが、図3においてミル出側固定クロスヘッド3を移動クロスヘッドに置き換え、上下クロスヘッドを移動可能とした場合には、そのいずれか片方もしくは上下両方のクロスヘッドを調整して上下クロスヘッド位置を同位置にゼロ点調整を行なうことにより本発明を実施できることは明らかであり、クロスロールミル全般に本発明の方法が適用可能である。
【0025】
【実施例】
図3に例示する片クロス式クロスロールミルにおいて、本発明の実施例を具体的に説明する。
操業条件を以下のとおりとして本発明を実施した。
レベル差係数rは、r=0.075 、
出側板厚 hは、1.45 (mm)、
圧延材板幅 は、1200 (mm)、
オペレータ側とドライブ側の圧下装置間距離 Lは、3500 (mm)、
ミルスタンド間距離 lは、6600 (mm)、
ミル平行剛性 Kl は、160 (ton/mm) 、
圧延材の平行塑性定数 Ml は、51.9 (ton/mm)、
サイドガイドショートオープン開度 ΔW は、20.5(mm)。
【0026】
以上の諸元を(6)式に代入し計算すると、ミル出側の上下クロスヘッドの位置偏差Δx は、
Δx ≦ 0.1 … (7)
の関係式となる。(7)式より、ミル出側の上下クロスヘッドの位置偏差Δx は、0.1mm 以下として管理すべきであることが分かる。よって、操業中のΔx の値をモニタし、その値が0.1mm を超えた場合に上下クロスヘッドの位置差がゼロとなるようにゼロ調整を実施した。この調整は、スクリュージャッキを用いることにより精密に行なうことが可能である。
【0027】
その結果、図5に示すように、従来、月12回発生していた絞りトラブル発生回数が月3回へと減少することが確認できた。
【0028】
【発明の効果】
操業によるクロスヘッドの摩耗に対し、(6)式の指標に基づきクロスヘッドのゼロ調整のタイミングを正確に予測することが可能となり、絞りトラブル発生を減少し、不必要なゼロ調整の実施により調整時間ロスが発生し操業を阻害する問題も解消することができた。
【0029】
また、従来のライナ交換やシム調整のメンテナンス作業を大幅に削減することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スタンド間において圧延材が蛇行する状況を示す説明図である。
【図2】 片クロス式クロスロールミルのバックアップロールとワークロールとワークロールのクロスヘッドの配置を示す図である。
【図3】 本発明を適用してクロスヘッド位置を調整する概念図である。
【図4】 クロスヘッド摩耗量とロール間開度差の関係を示す図である。
【図5】 本発明方法実施による効果を示す図である。
【図6】 片クロス式クロスロールミルのクロスヘッドの配置を示す断面図である。
【図7】 圧延材尾端の絞りを示す説明図である。
【符号の説明】
1 ミル入側固定クロスヘッド
2 ミル入側移動クロスヘッド
3 ミル出側固定クロスヘッド
4 ミル出側移動クロスヘッド
5 ミル入側ハウジングポスト
6 ミル出側ハウジングポスト
7 上ワークロール
8 下ワークロール
9 上ワークロールチョック
10 下ワークロールチョック
11 ミル入側クロスヘッド駆動スクリュージャッキ
12 ミル出側クロスヘッド駆動スクリュージャッキ
13 クロスヘッド位置基準線
14 圧延材
15 オペレータ側サイドガイド
17 ドライブ側サイドガイド
18 上バックアップロール
19 下バックアップロール
A 圧延方向
C ラインセンタ
D1 オペレータ側油圧ジャッキ位置
D2 ドライブ側油圧ジャッキ位置
P バックアップロールとワークロールの軸心の圧延方向オフセット量

Claims (2)

  1. 複数ミルが連設されてなる連続圧延設備のミルであって、ミル入側にサイドガイドを有するクロスロールミルのクロスヘッド位置調整方法において、上下それぞれのワークロールのオペレータ側とドライブ側の各チョックをミル入側およびミル出側から挟むように配置した複数のクロスヘッドのうち、ミル出側の上クロスヘッドと下クロスヘッドの位置偏差Δx がオペレータ側とドライブ側それぞれについて、下記式の範囲内に収まるように前記上クロスヘッドおよび/または前記下クロスヘッドの位置を調整することを特徴とするクロスロールミルにおけるクロスヘッド位置調整方法。

    Δx ≦(2/r )(hL/l 2 )((Kl +Ml )/Kl ) Δw
    ここで、r=Sdf/Δx
    df:オペレータ側とドライブ側のロール間開度差
    h :出側板厚(mm)
    L :オペレータ側とドライブ側の圧下装置間距離(mm)
    l :前段スタンドとのミルスタンド間距離(mm)
    l :ミル平行剛性(ton/mm)
    l :圧延材の平行塑性定数(ton/mm)
    Δw :サイドガイドショートオープン開度(mm)
  2. 前記クロスロールミルが、オペレータ側とドライブ側それぞれにおいて前記上クロスヘッドまたは前記下クロスヘッドを移動可能とした片クロス式クロスロールミルであって、前記ミル出側のクロスヘッドの位置偏差Δx の調整を、前記いずれかの移動可能側のクロスヘッドを移動させて行なうことを特徴とする請求項1記載のクロスロールミルにおけるクロスヘッド位置調整方法。
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