JP3647107B2 - Ink for inkjet printer and printed matter using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はインクジェットプリンタ−用インクおよびこれを用いた印刷物に関し、さらに詳しくは、滲みが生ぜず、分散安定性、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れ、粒子の沈降がなくて保存安定性に優れた種々の色彩のインクジェットプリンタ−用インクと、このインクジェットプリンタ−用インクを用いた滲みがなくて、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れた印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に使用されている有色のインクジェットプリンタ−用インクは、種々の色彩を得るため主として有機染料が使用されている。また、この他、酸化チタンを顔料として用いた白色のインクジェットプリンタ−用インクや、有機染料と顔料を混合した黄色のインクジェットプリンタ−用インクなども実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の有機染料を用いた有色のインクジェットプリンタ−用インクでは、下地がインクを吸収しやすいものである場合、インクジェットプリンタ−で印刷すると、使用する染料本来の性質によって、フェザ−リング現象と呼ばれるインクの滲みが発生し、画像の外観不良をもたらす。特に、インクジェットプリンタ−で微小な印刷が行われる場合、このフェザ−リングは致命的な欠点となり、さらに従来の有機染料は水に対する溶解性が大きいため、印刷物に水が触れたりすると画像の読み取りが困難となる。また、インクジェットプリンタ−での印刷物の用途が広範になってきているため、良好な耐光性を有することが求められる。
【0004】
また、酸化チタンを顔料として用いた白色のインクジェットプリンタ−用インクは、画像の滲みという問題は生じないが、顔料自体の比重が大きく分散安定性に劣るため、インク中で沈殿が生じてインクジェットプリンタ−機器内で目詰まりが生じやすく、これは有機染料と顔料を混合したインクジェットプリンタ−用インクの場合も同様で、実用上問題がある。
【0005】
この発明はかかる現状に鑑み種々検討を行った結果なされたもので、滲みが生ぜず、分散安定性、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れ、粒子の沈降がなくて保存安定性に優れた種々の色彩のインクジェットプリンタ−用インクを提供し、このインクジェットプリンタ−用インクを用いた滲みがなくて、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れた印刷物を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のインクジェットプリンタ−用インクは、ガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子、あるいはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が中空粒子である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子、もしくはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子核である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子を含んでいる。
【0007】
また、この発明のインクジェットプリンタ−用インクは、粘度(mPa・s)/ノズル口径(μm)の関係が0.01〜1で、レイノルズ数が10.5〜2100、Weber数が38.2〜3360で、粘度(mPa・s)/表面張力(mN・m-1)の関係が0.03〜1.0となるようにしている。
【0008】
さらに、この発明の印刷物は、ガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子、あるいはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が中空粒子である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子、もしくはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子核である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子を含んでいる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明のインクジェットプリンタ−用インクに含まれる粒子は、粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着したものであることが好ましく、色素や蛍光増白剤が吸着された粒子核は、吸着された色素によって染料としての効果が充分に発揮される。また、粒子核がインク中に存在するため顔料としての性質を有し、インクジェットプリンタ−での印刷時に、滲み出しもない。さらに、印刷物を水にさらしても色素や蛍光増白剤が溶解することがなく優れた耐水性を有する。なお、色素および/または蛍光増白剤の吸着は、粒子核の表面のみでなく、粒子核中に含浸状態で吸着していてもよい。
【0010】
これに対し、単に粒子核と有機染料などの色素とがインク組成物中で混合されているときは、顔料としての性質がなく、インクジェットプリンタ−での印刷時に滲み出しが生じ、印刷物を水にさらしたりすると画像の読み取りが困難になる。これは、粒子核の乳化重合溶液に水溶性の染料を単に混合した場合も粒子核に吸着される染料が少なく、有機染料がほとんど溶媒中に溶解しているため同様で、有機染料を単独で使用する場合とほとんど異ならない。
【0011】
この発明における粒子核に色素および/または蛍光増白剤が吸着している場合と、これらが単なる物理的に混合している状態かどうかについては、室温で粒子を含むインクを固形分濃度が5%以下となるようにインクの分散溶媒で希釈し、5分間攪拌後、その分散液をペ−パ−フィルタ−で吸引ろ過し、フィルタ−に色が滲むかどうかによって容易に判断することができる。従って、この評価によりこの発明の吸着を定義することができる。
【0012】
また、粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子を単にインクとして用いる場合には、いかなる分子構造の粒子でも用いることができるが、インクジェットプリンタ−用インクとして使用する場合には、ガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着したものであることが必要であり、ガラス転移温度が30℃以上の粒子核であると、インクジェットプリンタ−で印刷される場合、印刷物の安定性がよく、最近のようにインクの乾燥性を早める目的で40℃付近までインクを加温して用いられ、熱に対する安定性が求められるときも良好な安定性が得られる。
【0013】
すなわち、プリント機器の系内ではインクの温度が30℃以上に上昇することがあり、さらに夏期にこのインクジェットプリンタ−用インクを保存した場合は、特に温度の上昇が著しく、かかる場合、粒子核はその原料の性質に起因して粘着性を示すようになり、インクの凝集を生ずるが、粒子核のガラス転移温度が30℃以上であれば、インクが高温となっても粘度上昇を起こすことがなく、保存安定性および耐熱性に優れるインクが得られる。また、粒子核の粘着性は画像を形成した後もみられるため、たとえば、紙に画像を形成した場合など、接触物に画像が転写することがあるが、粒子核のガラス転移温度が30℃以上であれば、画像が転写することもなく、画像形成後でも転写することのない保存安定性および耐熱性に優れるインクが得られる。
【0014】
なお、粒子核のガラス転移温度は30℃以上であれば、上記特性が十分に発現するため、30℃以上であれば特に制限されないが、粒子核の材質上30℃以上400℃以下が好ましく、30℃以上350℃以下がより好ましい。
【0015】
一方、単に粒子核のガラス転移温度を30℃以上にしても、インクジェットプリンタ用インクは再分散性が必要とされるため、粒子径が小さすぎると粒子間の凝集が生じ、このためインクの造膜という問題が生じることとなる。この発明者等の検討によれば、粒子径が30nm以上になると粒子間に溶剤が浸透しやすくなる結果、溶剤とのぬれ性が良好となり、造膜することのない再分散性に優れたインクジェットプリンタ用インクが得られることが明らかとなった。また、この発明の粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子は、30nm以上でも良好な分散安定性を示し、長期保存下でも粒子の沈降という問題が生ぜず、さらに、30nm以上であった場合、製造における粒子径のコントロールが容易で、かかる点でも好適なインクジェットプリンタ用インクを得ることができる。
【0016】
なお、粒子核は粒子径が大きくなるほど隠蔽性が向上するため、粒子径が大きければ大きいほど画像がより鮮明となり好ましいが、汎用性の点から30nm以上2μm以下が好ましく、30nm以上0.8μm以下がより好ましい。
【0017】
以上のように、この発明のインクジェットプリンタ用インクは、ガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の表面に色素および/または蛍光増白剤を吸着することにより、インクの滲みがなく、分散安定性、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れ、粒子の沈降がなくて保存安定性が良好となり、このインクを用いると、滲みがなくて、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れた画像を得ることができる。
【0018】
また、この発明の粒子核は、色素および/または蛍光増白剤を吸着できるものであれば上記特性を充分に発現できるため、粒子全体が有機物からなっている必要はなく、粒子表面が有機物からなっている粒子であれば足りる。従って、これらの粒子核を使用する場合、その一部または全部に中空粒子を用いることも可能であり、このような中空粒子は粒子中に溶媒を内包しているため、粒子径が大きくなっても比重が大きくならず、インク濃度を高くした場合でも、インクが造膜することなく再分散性に優れたインクを得ることができる。また、画像形成後では、中空粒子は光を照射したときの屈折率が粒子表面と内部で相違するため、隠蔽性をより向上することができる点からも好ましい。
【0019】
また、粒子核として、シリカ等の無機粒子表面にアクリル系、ビニル系、スチレン系等のポリマ−を被覆した微粒子も用いることができ、このような無機粒子にポリマ−を被覆した粒子は透明性が高いため、色素および/または蛍光増白剤を吸着した場合の発色性が高く、より鮮明な画像を形成することが可能となる。なお、無機粒子の場合、温度上昇とともに粘着性を示すようになるのは、無機粒子の表面に被覆されているポリマ−であるため、ポリマ−のガラス転移温度が30℃以上である必要がある。また、無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子は、粒子核の全部である必要はなく一部であっても好ましく使用される。
【0020】
このようなガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核、あるいはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が中空粒子である粒子、もしくはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子核である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子は、ガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核、あるいはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が中空粒子である粒子、もしくはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子核である粒子に、有色染料および/または蛍光増白剤を、塊状樹脂粉砕法、乳化重合法などで処理し、遊離した有色の染料および/または蛍光増白剤を粒子核被着して得られる。
【0021】
ここで、塊状樹脂粉砕法は、色素および/または蛍光増白剤を、粒子核、あるいは一部または全部が中空粒子である粒子核、もしくは一部または全部が無機粒子の表面をポリマ−で被覆した粒子核とともに溶融混合し、冷却した後得られた固形物を粉砕する方法であり、乳化重合法は、乳化重合して得られた前記の粒子核、あるいは一部または全部が中空粒子である粒子核、もしくは一部または全部が無機粒子の表面をポリマ−で被覆した粒子核の懸濁液に色素および/または蛍光増白剤を吸着する方法である。
【0022】
この発明のガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核としては、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、芳香族スルホンアミド樹脂などが好適なものとして使用され、具体例としては、日本ペイント社製;マイクロジェル、ローム&ハース社製;アクリルエマルション、日本合成ゴム社製;粒子核、三井石油化学社製;ケミパールなどが挙げられる。
【0023】
また、中空粒子としては、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルなどが好適なものとして使用され、具体例としては、日本合成ゴム社製;中空粒子SX863(A)、SX864(B)、SX865(B)、ローム&ハース社製;中空粒子OP−62、OP84J、HP−91などが挙げられる。
【0024】
また、無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子としては、シリカ微粒子表面にビニル系、アクリル系、スチレン系等のポリマ−を被覆したものが好適なものとして使用され、具体例としては、日本触媒社製;オルガノシリカゾルCX−SZシリ−ズなどが挙げられる。
【0025】
さらに、色素としては、アントラキノン系、モノアゾ系、ジアゾ系、フタロシアニン系、トリアリルメタン系、メチン系、 ポリメチン系の染料などが好ましく使用される。また、蛍光増白剤も単独でまたはこれらの染料とともに好ましく使用される。
【0026】
染料の具体例としては、カラ−インデックスナンバ−(C.I.)で示されるC.I.Solvent Blue11、2、25、36、55、C.I.Solvent Red8、81、82、84、100、C.I.SolventYellow19、C.I.Solvent Black5、7、124などが挙げられる。
【0027】
また、蛍光増白剤の具体例としては、ミカホワイトACR、ミカホワイトATN、Kayaphor3BSなどが挙げられる。
【0028】
粒子核に吸着させる色素および/または蛍光増白剤の含有割合は、より充分な色彩を得るため、粒子核に対して0.001〜20重量%の範囲内であることが好ましい。
【0029】
このように、ガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着させた粒子、あるいはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が中空粒子である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子、もしくはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子核である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子を使用したインクジェットプリンタ用インクは、ガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核に色素および/または蛍光増白剤を吸着させた粒子、あるいはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が中空粒子である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子、もしくはガラス転移温度が30℃以上で、粒子径が30nm以上の粒子核の一部または全部が無機粒子表面にポリマ−を被覆した粒子核である粒子に色素および/または蛍光増白剤を吸着した粒子を、結合剤樹脂および必要な場合溶剤とともに混合分散して調製される。
【0030】
ここで、結合剤樹脂としては、従来一般に使用されるものがいずれも使用され、たとえば、ポリビニルアルコ−ル、アクリル樹脂、ポリエチレンオキサイド、デンプン、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、カルボキシメチルセルロ−スなどが使用される。
【0031】
また、必要に応じて使用される溶剤としては、水、アルコ−ル、ケトン、エステル、エ−テル、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤などが単独でもしくは混合して使用される。
【0032】
このようにして調製されるインクジェットプリンタ用インクは、必要に応じて、分散剤、消泡剤、界面活性剤、保湿剤および電導性付与剤などが使用される。なお、この他、各種整色染料、蛍光染料などを併用してもよい。
【0033】
このようにして得られるインクジェットプリンタ−用インクは、粘度(mPa・s)/ノズル口径(μm)の関係が0.01〜1の範囲内にあり、レイノルズ数が10.5〜2100の範囲内で、Weber数が38.2〜3360の範囲内、さらに粘度(mPa・s)/表面張力(mN・m-1)の関係が0.03〜1.0の範囲内にあることが好ましい。
【0034】
ここで、インクジェットプリンタ−の中心となる原理は、インクジェット流の分裂による液滴の形成および液滴の飛行経路における電磁制御にあると考えられている。そして、液滴の形成は、Raileighの運動方程式で表され、最適なインクの流体力学特性はその解から得られるが、装置の設計条件からも各種の無次元数の構成指標として誘導され〔A.Kinoshita,印刷・情報記録研修会講座;講演要旨集(1987)〕、このような無次元数は種々あるが、インクに関するものとしてはレイノルズ数およびWeber数がある。
【0035】
そこで、この発明のインクジェットプリンタ−用インクを用いてレイノルズ数の検討を行ったところ、レイノルズ数はR=ρνlη-1〔但し、ρ:密度(g/cm3 )、ν:流速(m/s)l:ノズル口径(μm)η:粘性率(mPa・s)である。〕で表され、液滴の形成が可能で、インクが流動する範囲をレイノルズ数で示すと、10.5〜2100の範囲内である必要があり、本発明のインクジェットプリンタ−用インクは、レイノルズ数が前記の範囲を外れるとサテライト滴(メインインク滴ではない小粒径のインク滴)が不規則に形成されるとともに、インクの飛び散りなどが生じ、目的とする画像が形成されにくかった。
【0036】
また、より好ましいレイノルズ数の範囲として、ロットナンバ−や画像を印字し、その色彩が最も適切であったノズル口径を60μmに固定し、流速と粘度を変化させて印字実験を行ったところ、流速は10〜20m/sまで変化させることができ、粘度は2〜20mPa・sまで変化させることができた。これを図示すると、図1に示されるように曲面で表され、この場合、レイノルズ数は30〜630であることがわかる。
【0037】
次に、Weber数について調べたところ、Weber数はW=ρν2 lγ-1〔但し、ρ:密度(g/cm3 )、ν:流速(m/s)l:ノズル口径(μm)γ:表面張力(mN・m-1)である。〕で表され、インクの液滴形成や泡立ちを考慮するとWeber数は38.2〜3360の範囲内である必要があり、本発明のインクジェットプリンタ−用インクは、Weber数が前記の範囲をはずれるとインクの泡立ちがひどく印字できなかったり、印字可能であっても目的の画像形成が困難であった。
また、より好ましいWeber数の範囲として、先のレイノルズ数と同様にノズル口径を60μmに固定して検討を行ったところ、流速を10〜20m/s、表面張力を25〜55mN・m-1まで変化させることができた。これを図示すると、図2のように曲面で示され、この場合のWeber数は、110〜1010まで変化していることがわかる。
【0038】
また、インクジェットプリンタ−でインクを押し出して印刷するときの泡立ちは、表面エネルギ−だけで一義的に決まるものでなく、粘性と表面張力の関数を考慮する必要があり、この発明のインク組成物では粘度(mPa・s)/表面張力(mN・m-1)の関係が0.03〜1.0の範囲内にあると良好な印字が行えた。このため、この発明のインクジェットプリンタ−用インクは、粘度(mPa・s)/表面張力(mN・m-1)の関係が0.03〜1.0の範囲内にあるようにするのが好ましい。
【0039】
さらに、インクジェットプリンタ−のような小さなノズルよりインクを押し出す際には、インクの粘度が大きく関与するため、インク粘度とノズル口径の関係を考慮する必要があり、この発明のインクジェットプリンタ−用インクでは、粘度(mPa・s)/ノズル口径(μm)の関係が0.01〜1の範囲内にあると良好な印字が行えた。このためこの発明のインクジェットプリンタ−用インクでは、粘度(mPa・s)/ノズル口径(μm)の関係が0.01〜1の範囲内にあるようにするのが好ましい。
【0040】
【実施例】
次に、この発明の実施例について説明する。なお、この発明はこれら実施例に限定されるものでないことはいうまでもない。
また、以下に記載される「実施例1〜6」のうち、「実施例4〜6」が、本発明の特許請求の範囲に含まれるインクおよび印刷物の例を示したものであり、「実施例1〜3」は、本発明の特許請求の範囲には含まれない、参考例としてのインクおよび印刷物の例を示したものである。
実施例1
スチレン・アクリル酸エステル系樹脂の乳化重合溶液(固形分30重量%、粒子径100nm、ガラス転移温度30℃)100重量部に対して、1重量部のKayaset Yellow K−RLをエチルアルコ−ル1重量部に溶解した溶液を滴下し、攪拌後、1ミクロンのフィルタ−を通してろ過し、黄色の粒子分散液を得た。
この粒子分散液100重量部に対して、ジョンクリル61J(ジョンソンポリマ−社製;アクリルースチレン樹脂、固形分30重量%)を15重量部、水とエチルアルコ−ルの混合溶剤(水/エチルアルコ−ル=8/2)を20重量部添加し、ボ−ルミルで1時間混合分散して、黄色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。このインクのレイノルズ数は400、Weber数は686、粘度/ノズル口径は0.02、粘度/表面張力は0.085であった。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みは見られなかった。吸着実験は、調製したインクジェットプリンタ−用インクを固形分5%になるようにインクの分散溶媒で希釈し、これをマグネチックスタ−ラ−で5分間攪拌した後、7ミクロンのペ−パ−フィルタ−(桐山濾紙社製;No.5C)を用いて吸引ろ過し、ろ過後のペ−パ−フィルタ−上にインクが確認されるかどうかで、色素または蛍光増白剤の吸着を調べて行った。
【0041】
実施例2
スチレン・アクリル酸エステル系樹脂の乳化重合溶液(固形分30重量%、粒子径50nm、ガラス転移温度40℃)100重量部に対して、KayasetRed K−BLを0.8重量部添加し、赤色の粒子分散液を得た。
この粒子分散液100重量部に対して、ジョンクリル61J(ジョンソンポリマ−社製;アクリルースチレン樹脂、固形分30重量%)を20重量部、水とエチルアルコ−ルの混合溶剤(水/エチルアルコ−ル=8/2)を20重量部添加し、ボ−ルミルで3時間混合分散して、赤色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。このインクのレイノルズ数は270、Weber数は486、粘度/ノズル口径は0.067、粘度/表面張力は0.1であった。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みは見られなかった。
【0042】
実施例3
スチレン・アクリル酸エステル系樹脂の乳化重合溶液(固形分30重量%、粒子径50nm、ガラス転移温度40℃)100重量部に対して、KayasetBlue K−FLを0.1重量部添加し、青色の粒子分散液を得た。
この粒子分散液100重量部に対して、ジョンクリル61J(ジョンソンポリマ−社製;アクリルースチレン樹脂、固形分30重量%)を10重量部、水とエチルアルコ−ルの混合溶剤(水/エチルアルコ−ル=8/2)を20重量部添加し、ボ−ルミルで3時間混合分散して、青色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。このインクのレイノルズ数は343、Weber数は400、粘度/ノズル口径は0.058、粘度/表面張力は0.0875であった。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みは見られなかった。
【0043】
実施例4
アクリル酸エステル系樹脂の中空粒子分散液(固形分30重量%、粒子径50nm、ガラス転移温度40℃)100重量部に対して、1重量部のミカホワイトATNを水1重量部に溶解した溶液を滴下し、この溶液を70℃まで昇温し、攪拌、ろ過して白色の粒子分散液を得た。
この粒子分散液100重量部に対して、ジョンクリル61J(ジョンソンポリマ−社製;アクリルースチレン樹脂、固形分30重量%)を20重量部、水とエチルアルコ−ルの混合溶剤(水/エチルアルコ−ル=8/2)を20重量部添加し、ボ−ルミルで3時間混合分散して、白色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。このインクのレイノルズ数は343、Weber数は400、粘度/ノズル口径は0.058、粘度/表面張力は0.0875であった。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みは見られなかった。
【0044】
実施例5
シリカ粒子の表面にアクリル系樹脂を被覆した粒子核の分散液(固形分20重量%、粒子径40nm、ガラス転移温度40℃)100重量部に対して、1重量部のKayaset Yellow K−RLを10重量部のメチルアルコ−ルに溶解した溶液を滴下し、攪拌、ろ過して黄色粒子の分散液を得た。
この粒子分散液100重量部に対して、Dispalon KS−860を10重量部とメチルエチルケトン70重量部を添加し、攪拌して黄色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。このインクのレイノルズ数は171、Weber数は960、粘度/ノズル口径は0.12、粘度/表面張力は0.28であった。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みは見られなかった。
【0045】
実施例6
アクリル酸エステル系樹脂の中空粒子分散液(固形分30重量%、粒子径30nm、ガラス転移温度30℃)100重量部に対して、0.8重量部のKayaset Red K−BLを3重量部のアセトンに溶解し、この溶液と1重量部のミカホワイトATNを混合した溶液を滴下し、この溶液を70℃まで昇温し、攪拌、ろ過して赤色の粒子分散液を得た。
この粒子分散液100重量部に対して、ジョンクリル61J(ジョンソンポリマ−社製;アクリルースチレン樹脂、固形分30重量%)を20重量部、水とエチルアルコ−ルの混合溶剤(水/エチルアルコ−ル=8/2)を20重量部添加し、ボ−ルミルで3時間混合分散して、赤色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。このインクのレイノルズ数は257、Weber数は840、粘度/ノズル口径は0.08、粘度/表面張力は0.17であった。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みは見られなかった。
【0046】
比較例1
スチレン・アクリル酸エステル系樹脂の乳化重合溶液(固形分8重量%、粒子径20nm、ガラス転移温度50℃)100重量部に対して、1重量部のDirect Pure Yellow 5Gを1重量部のエチルアルコ−ルに溶解した溶液を滴下し、攪拌後、1ミクロンのフィルタ−を通してろ過し、黄色の粒子分散液を得た。
この粒子分散液100重量部に対して、水とエチルアルコ−ルの混合溶剤(水/エチルアルコ−ル=8/2)を20重量部添加し、ボ−ルミルで1時間混合分散して、黄色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みが確認された。
【0047】
比較例2
ブチルアクリレ−トの乳化重合溶液(固形分30重量%、粒子径3ミクロン、ガラス転移温度20℃以下)100重量部に対して、Direct Brilliant Pink Bを0.8重量部添加し、ボ−ルミルで3時間混合分散して赤色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みが確認された。
【0048】
比較例3
1重量部のKayaset Cyan J−301を、グリセリン100重量部に添加して青色の溶液を得た。この溶液に水とエチルアルコ−ルの混合溶剤(水/エチルアルコ−ル=8/2)を10重量部添加し、青色のインクジェットプリンタ−用インクを調製した。
そして、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、インクジェットプリンタ−(日立製作所社製;GX−PA)で紙上に印刷し、印刷物を得た。
なお、このようにして得られたインクジェットプリンタ−用インクを用いて、実施例1と同様にして吸着実験を行ったところ、フィルタ−にインクの滲みが確認された。
【0049】
各実施例および各比較例で得られたインクジェットプリンタ−用インクおよび印刷物について、貯蔵安定性、耐光性、滲み性、再溶解性、転写性および耐水性を下記の方法で試験した。なお、粒子核のガラス転移温度は、Perkin−Elmer社製示差走査熱量計(DSC−7)を用い、粒子核の溶液を80℃で24時間乾燥固化した試料を、−20℃から5℃/minで昇温させて測定したものである。
【0050】
<貯蔵安定性>
各インクジェットプリンタ−用インクを、50℃の恒温槽中に100時間保存して、粒子の沈降を調べた。
【0051】
<耐光性>
各印刷物をフェ−ドメ−タ−で5時間照射し、変色を目視で観察して、変色がほとんどない場合を(◎)、わずかに変色する場合を(○)、変色する場合を(×)として評価した。
【0052】
<滲み性>
各印刷物の印字面の滲みを観察し、滲みが全くない場合を(◎)、滲みがない場合を(○)、滲みがある場合を(×)として評価した。
【0053】
<再溶解性>
各インクジェットプリンタ−用インクをPETフィルム上に滴下し、24時間室温で乾燥固化させて、これにpH11のアルカリ水を滴下し、瞬く間に再分散するものを(◎)、再分散するものを(○)、再分散しないものを(×)として評価した。なお、実施例5のみpH11のアルカリ水に代えてケトンを用いた。
【0054】
<転写性>
各印刷物を20枚重ね、これに5kgの加重をかけ、30℃の恒温槽に600時間保存し、転写しないものを(○)、転写するものを(×)として評価した。
【0055】
<耐水性>
各印刷物を水に1時間浸漬し、滲みの程度を目視で観察して、滲み出しがない場合を(◎)、わずかに滲む場合を(○)、滲む場合を(×)として評価した。下記表1はその結果である。
【0056】
【0057】
【発明の効果】
各実施例および比較例で得られたインクジェットプリンタ−用インクの吸着実験から、粒子核と色素を混合した比較例1および2では、粒子核に色素が吸着しておらず、単にこれらが物理的に混合している場合は、色素単体を使用した比較例3と同様に滲みを改善することができないことがわかる。
また、上記表1から明らかなように、実施例1〜6で得られたインクジェットプリンタ−用インクは、貯蔵安定性および再溶解性がよく、また、実施例1〜6で得られた印刷物は、いずれも比較例1〜3で得られた印刷物に比し、耐光性、滲み性、転写性および耐水性が良好で、この発明によれば、滲みが生ぜず、分散安定性、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れ、粒子の沈降がなくて保存安定性に優れた種々の色彩のインクジェットプリンタ−用インクが得られ、また、滲みがなくて、耐水性、耐光性、転写性および耐熱性に優れた印刷物が得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のインクジェットプリンタ−用インクのレイノルズ数の解析結果の一例を示す図である。
【図2】この発明のインクジェットプリンタ−用インクのWeber数の解析結果の一例を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink for an ink jet printer and a printed matter using the ink. More specifically, the ink does not cause bleeding, is excellent in dispersion stability, water resistance, light resistance, transferability and heat resistance, and has no particle settling and is stored. The present invention relates to inks for inkjet printers of various colors excellent in stability and printed matter having no water bleed using the inks for inkjet printers and excellent in water resistance, light resistance, transferability and heat resistance.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, colored dye inks for ink jet printers generally use organic dyes to obtain various colors. In addition, a white ink jet printer ink using titanium oxide as a pigment, and a yellow ink jet printer ink in which an organic dye and a pigment are mixed have been put into practical use.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in these inks for colored ink jet printers using organic dyes, when the base is easy to absorb the ink, when printing with the ink jet printer, the feathering phenomenon depends on the original properties of the dye used. Ink blurring occurs, resulting in poor image appearance. In particular, when fine printing is performed by an ink jet printer, this feathering is a fatal defect. Further, since conventional organic dyes have a high solubility in water, reading of an image can occur when water touches the printed matter. It becomes difficult. Moreover, since the use of the printed matter in an inkjet printer has become widespread, it is required to have good light resistance.
[0004]
In addition, white ink for inkjet printers using titanium oxide as a pigment does not cause the problem of image bleeding, but the specific gravity of the pigment itself is large and the dispersion stability is poor, so precipitation occurs in the ink and the inkjet printer. -Clogging is likely to occur in the apparatus, which is the same in the case of ink for an ink jet printer in which an organic dye and a pigment are mixed.
[0005]
This invention has been made as a result of various investigations in view of the present situation, does not cause bleeding, is excellent in dispersion stability, water resistance, light resistance, transferability and heat resistance, has no sedimentation of particles, and has storage stability. To provide inks for ink jet printers of various colors excellent in water quality, and to provide printed matter excellent in water resistance, light resistance, transferability and heat resistance without bleeding using the ink for ink jet printers Is.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The ink for an ink jet printer of the present invention has a glass transition temperature of 30 ° C. or higher, particles having a particle diameter of 30 nm or more adsorbed with a dye and / or a fluorescent brightener, or a glass transition temperature of 30 ° C. or higher. , Particles in which part or all of the particle nuclei having a particle size of 30 nm or more are hollow particles, or particles having a dye and / or fluorescent brightener adsorbed thereon, or having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle size of 30 nm or more Part or all of the particle nuclei include particles in which pigments and / or fluorescent brighteners are adsorbed on particles that are particle nuclei in which the surface of inorganic particles is coated with a polymer.
[0007]
The ink for an ink jet printer of the present invention has a viscosity (mPa · s) / nozzle diameter (μm) relationship of 0.01 to 1, a Reynolds number of 10.5 to 2100, and a Weber number of 38.2. 3360, viscosity (mPa · s) / surface tension (mN · m-1) Is 0.03 to 1.0.
[0008]
Further, the printed matter of the present invention is a particle having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle nucleus having a particle diameter of 30 nm or more adsorbed with a dye and / or a fluorescent brightening agent, or a glass transition temperature of 30 ° C. or more. Particles in which part or all of the particle nuclei having a diameter of 30 nm or more are hollow particles, or particles having a dye and / or fluorescent brightener adsorbed, or particle nuclei having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle size of 30 nm or more A part or all of the particles include particles obtained by adsorbing a dye and / or a fluorescent brightening agent on particles that are particle nuclei in which the surface of an inorganic particle is coated with a polymer.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The particles contained in the ink for an ink jet printer according to the present invention are preferably particles in which a dye and / or a fluorescent whitening agent are adsorbed on a particle nucleus, and the particle nucleus on which a dye or a fluorescent whitening agent is adsorbed is adsorbed. The effect as a dye is sufficiently exhibited by the formed pigment. Further, since the particle nuclei are present in the ink, it has properties as a pigment, and does not bleed when printed by an ink jet printer. Furthermore, even if the printed material is exposed to water, the dye and the fluorescent brightening agent do not dissolve and have excellent water resistance. In addition, adsorption | suction of a pigment | dye and / or a fluorescent whitening agent may adsorb | suck not only on the surface of a particle nucleus but in the particle nucleus in the impregnation state.
[0010]
On the other hand, when particle nuclei and pigments such as organic dyes are simply mixed in the ink composition, there is no property as a pigment, and bleeding occurs during printing with an ink jet printer, so that the printed matter becomes water. If exposed, it will be difficult to read the image. This is the same when a water-soluble dye is simply mixed in an emulsion polymerization solution of particle nuclei, because there are few dyes adsorbed on the particle nuclei, and the organic dye is almost dissolved in the solvent. Almost no different from using.
[0011]
Regarding the case where the dye and / or the fluorescent whitening agent are adsorbed on the particle nucleus in the present invention and whether or not they are merely physically mixed, the solid content concentration of the ink containing particles at room temperature is 5 %, And after stirring for 5 minutes, the dispersion is suction filtered with a paper filter, and it can be easily judged by whether or not the color bleeds on the filter. . Therefore, this evaluation can define the adsorption of the present invention.
[0012]
In addition, when using particles having dyes and / or fluorescent brighteners adsorbed on the particle nuclei as inks, particles of any molecular structure can be used, but when used as inks for inkjet printers, It is necessary to adsorb a pigment and / or a fluorescent brightening agent to a particle nucleus having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle diameter of 30 nm or more, and a particle nucleus having a glass transition temperature of 30 ° C. or more. In the case of printing with an ink jet printer, the printed matter has good stability, and the ink is heated up to around 40 ° C. for the purpose of accelerating the drying property of the ink as in recent times, and the stability to heat is required. Sometimes good stability is obtained.
[0013]
That is, the temperature of the ink may rise to 30 ° C. or higher in the system of the printing device, and when the ink for an ink jet printer is stored in the summer, the temperature rise is particularly significant. Due to the nature of the raw material, it becomes sticky and causes aggregation of the ink. However, if the glass transition temperature of the particle nucleus is 30 ° C. or higher, the viscosity may increase even if the temperature of the ink becomes high. Thus, an ink having excellent storage stability and heat resistance can be obtained. In addition, since the adhesiveness of the particle nuclei is also observed after the image is formed, for example, when the image is formed on paper, the image may be transferred to the contact object, but the glass transition temperature of the particle nuclei is 30 ° C. or higher. If so, an ink excellent in storage stability and heat resistance that does not transfer an image and does not transfer even after image formation can be obtained.
[0014]
If the glass transition temperature of the particle nucleus is 30 ° C. or higher, the above characteristics are sufficiently exhibited. Therefore, the particle nucleus is not particularly limited as long as it is 30 ° C. or higher. 30 degreeC or more and 350 degrees C or less are more preferable.
[0015]
On the other hand, even if the glass transition temperature of the particle nuclei is set to 30 ° C. or higher, the ink for an ink jet printer needs to be redispersible. Therefore, if the particle diameter is too small, aggregation between particles occurs. The problem of membranes arises. According to the study by the present inventors, when the particle size is 30 nm or more, the solvent easily penetrates between the particles. As a result, the wettability with the solvent is improved, and the ink is excellent in redispersibility without forming a film. It became clear that printer ink was obtained. In addition, particles having a dye and / or a fluorescent brightening agent adsorbed on the particle nucleus of the present invention show good dispersion stability even at 30 nm or more, and no problem of sedimentation of particles occurs even under long-term storage. In this case, it is easy to control the particle diameter in production, and a suitable ink for an ink jet printer can be obtained in this respect.
[0016]
In addition, the concealability improves as the particle diameter of the particle nucleus increases. Therefore, the larger the particle diameter, the clearer the image is preferable. However, from the viewpoint of versatility, 30 nm to 2 μm is preferable, and 30 nm to 0.8 μm is preferable. Is more preferable.
[0017]
As described above, the ink for an ink jet printer according to the present invention adsorbs a pigment and / or a fluorescent brightening agent on the surface of a particle nucleus having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle diameter of 30 nm or more. No bleeding, excellent dispersion stability, water resistance, light resistance, transferability and heat resistance, no sedimentation of particles and good storage stability. Using this ink, there is no bleeding, water resistance, light resistance An image having excellent properties, transferability and heat resistance can be obtained.
[0018]
In addition, since the particle nucleus of the present invention can sufficiently exhibit the above characteristics as long as it can adsorb a dye and / or a fluorescent brightening agent, the entire particle does not need to be made of an organic substance, and the particle surface is made of an organic substance. It is sufficient if the particles are. Therefore, when these particle nuclei are used, it is possible to use hollow particles for a part or all of them. Since such hollow particles contain a solvent in the particles, the particle diameter becomes large. However, the specific gravity does not increase, and even when the ink concentration is increased, an ink having excellent redispersibility can be obtained without forming a film of the ink. Further, after the image formation, the hollow particles are preferable from the viewpoint that the concealability can be further improved because the refractive index when irradiated with light is different from the inside of the particle surface.
[0019]
In addition, fine particles in which the surface of an inorganic particle such as silica is coated with a polymer such as acrylic, vinyl, or styrene can be used as the particle nucleus, and the particle coated with the polymer on such an inorganic particle is transparent. Therefore, the coloring property when adsorbing the dye and / or the fluorescent brightening agent is high, and a clearer image can be formed. In addition, in the case of inorganic particles, it is the polymer coated on the surface of the inorganic particles that becomes sticky as the temperature rises, so the glass transition temperature of the polymer needs to be 30 ° C. or higher. . Moreover, the particle | grains which coat | covered the polymer on the inorganic particle surface do not need to be the whole of a particle nucleus, Even if it is a part, it is used preferably.
[0020]
Particle nuclei having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle size of 30 nm or more, or particles having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a part or all of the particle nuclei having a particle size of 30 nm or more are hollow particles Alternatively, a pigment and / or a fluorescent brightening agent is adsorbed on particles whose particle nuclei have a glass transition temperature of 30 ° C. or higher and a particle nucleus having a particle diameter of 30 nm or more and whose inorganic particle surface is coated with a polymer. The particles having a glass transition temperature of 30 ° C. or higher and a particle nucleus having a particle diameter of 30 nm or more, or a part or all of the particle nuclei having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle diameter of 30 nm or more are hollow particles. Colored dyes and particles having particle nuclei in which a part of or all of the particle nuclei having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle diameter of 30 nm or more are coated with a polymer on the surface of inorganic particles are used. / Or fluorescent whitening agents, bulk resin grinding method was treated with such emulsion polymerization, the resulting dye of free colored and / or fluorescent whitening agent and grain nuclei deposited.
[0021]
Here, the bulk resin pulverization method is a method in which a pigment and / or a fluorescent brightening agent are coated with a particle nucleus, or a particle nucleus whose part or all is a hollow particle, or a part or all of which is a surface of an inorganic particle with a polymer. This is a method of pulverizing a solid obtained after being melt-mixed with cooled particle nuclei and cooling, and the emulsion polymerization method is the particle nuclei obtained by emulsion polymerization, or part or all of them are hollow particles This is a method of adsorbing a dye and / or a fluorescent brightening agent to a particle nucleus or a suspension of particle nuclei in which a part or all of the surface of inorganic particles is coated with a polymer.
[0022]
The particle nuclei having a glass transition temperature of 30 ° C. or higher and a particle diameter of 30 nm or higher of the present invention include polymethacrylic acid ester, polyacrylic acid ester, polyvinyl chloride, benzoguanamine resin, alkyd resin, urea resin, vinyl chloride-acetic acid. Vinyl copolymers, aromatic sulfonamide resins and the like are preferably used. Specific examples include: Nippon Paint Co., Ltd .; Microgel, Rohm & Haas Co .; Acrylic Emulsion, Nippon Synthetic Rubber Co .; Made by Mitsui Petrochemical Co., Ltd .;
[0023]
Moreover, as a hollow particle, polymethacrylic acid ester, polyacrylic acid ester, etc. are used as a suitable thing, As a specific example, Nippon Synthetic Rubber company make; Hollow particle SX863 (A), SX864 (B), SX865 ( B), manufactured by Rohm &Haas; hollow particles OP-62, OP84J, HP-91 and the like.
[0024]
In addition, as the particles having the polymer particles coated on the surface of the inorganic particles, those having a silica fine particle surface coated with a polymer such as vinyl, acrylic or styrene are preferably used. Made by the company; organosilica sol CX-SZ series and the like.
[0025]
Furthermore, anthraquinone, monoazo, diazo, phthalocyanine, triallylmethane, methine, and polymethine dyes are preferably used as the dye. In addition, fluorescent brighteners are preferably used alone or in combination with these dyes.
[0026]
Specific examples of the dye include C.I. represented by a color index number (CI).
[0027]
Specific examples of the fluorescent whitening agent include Mika White ACR, Mika White ATN, Kayphor 3BS, and the like.
[0028]
The content ratio of the dye and / or fluorescent brightening agent adsorbed on the particle nuclei is preferably in the range of 0.001 to 20% by weight with respect to the particle nuclei in order to obtain a more sufficient color.
[0029]
Thus, particles having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle nucleus having a particle size of 30 nm or more adsorbed with a dye and / or fluorescent brightener, or a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle size of 30 nm Particles in which part or all of the particle nuclei are hollow particles adsorbed with a dye and / or fluorescent brightener, or part of particle nuclei having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle diameter of 30 nm or more Alternatively, ink for inkjet printers using particles in which pigments and / or fluorescent brighteners are adsorbed on particles whose cores are all coated with a polymer on the surface of inorganic particles has a glass transition temperature of 30 ° C. or higher and a particle size Is a particle in which a dye and / or fluorescent brightening agent is adsorbed on a particle nucleus of 30 nm or more, or a part of a particle nucleus having a glass transition temperature of 30 ° C. or more and a particle diameter of 30 nm or more. Is a particle in which a pigment and / or a fluorescent brightening agent are adsorbed on particles that are all hollow particles, or a part or all of a particle nucleus having a glass transition temperature of 30 ° C. or higher and a particle diameter of 30 nm or more is on the surface of the inorganic particles. It is prepared by mixing and dispersing particles in which a dye and / or a fluorescent brightening agent are adsorbed on particles that are particle nuclei coated with a polymer, together with a binder resin and, if necessary, a solvent.
[0030]
Here, as the binder resin, any conventionally used one can be used. For example, polyvinyl alcohol, acrylic resin, polyethylene oxide, starch, formalin condensate of naphthalene sulfonate, carboxymethyl cellulose Etc. are used.
[0031]
As the solvent used as necessary, water, alcohol, ketone, ester, ether, aromatic hydrocarbon solvent, aliphatic hydrocarbon solvent, etc. may be used alone or in combination. The
[0032]
The ink for an ink jet printer prepared in this way uses a dispersant, an antifoaming agent, a surfactant, a moisturizing agent, a conductivity imparting agent, and the like as necessary. In addition, various color adjusting dyes and fluorescent dyes may be used in combination.
[0033]
The ink for ink jet printer thus obtained has a relationship of viscosity (mPa · s) / nozzle diameter (μm) in the range of 0.01 to 1, and Reynolds number in the range of 10.5 to 2100. The Weber number is in the range of 38.2 to 3360, and the viscosity (mPa · s) / surface tension (mN · m-1) Is preferably in the range of 0.03 to 1.0.
[0034]
Here, it is considered that the principal principle of the ink jet printer lies in the formation of droplets by the division of the ink jet flow and the electromagnetic control in the flight path of the droplets. The formation of droplets is expressed by the Rayleigh equation of motion, and the optimal ink hydrodynamic characteristics can be obtained from the solution, but it is also derived from the design conditions of the apparatus as constituent indices of various dimensionless numbers [A Kinoshita, Printing / Information Recording Workshop Course; Abstracts of Lectures (1987)], there are various dimensionless numbers, but there are Reynolds number and Weber number related to ink.
[0035]
Then, when the Reynolds number was examined using the ink for an inkjet printer of the present invention, the Reynolds number was R = ρνlη.-1[However, ρ: density (g / cmThree), Ν: flow velocity (m / s) l: nozzle diameter (μm) η: viscosity (mPa · s). In the ink jet printer ink of the present invention, the Reynolds number must be within the range of 10.5 to 2100. When the number is out of the above range, satellite droplets (small ink droplets which are not main ink droplets) are irregularly formed, and ink scatters and it is difficult to form a target image.
[0036]
In addition, as a more preferable range of Reynolds number, a lot number and an image were printed, the nozzle diameter that was most suitable for the color was fixed at 60 μm, and a printing experiment was performed by changing the flow velocity and viscosity. Can be changed from 10 to 20 m / s, and the viscosity can be changed from 2 to 20 mPa · s. This is represented by a curved surface as shown in FIG. 1, and in this case, the Reynolds number is 30 to 630.
[0037]
Next, when the number of Webers was examined, the number of Webers was W = ρν.2lγ-1[However, ρ: density (g / cmThree), Ν: flow velocity (m / s) l: nozzle diameter (μm) γ: surface tension (mN · m)-1). In consideration of ink droplet formation and bubbling, the Weber number needs to be within the range of 38.2 to 3360. Ink for an inkjet printer of the present invention has a Weber number outside the above range. Ink bubbling was not possible, and even if printing was possible, it was difficult to form the desired image.
Further, as a more preferable range of the Weber number, when the nozzle diameter was fixed to 60 μm as in the case of the previous Reynolds number, the flow rate was 10 to 20 m / s and the surface tension was 25 to 55 mN · m.-1It was possible to change. This is illustrated by a curved surface as shown in FIG. 2, and it can be seen that the number of Webers in this case changes from 110 to 1010.
[0038]
In addition, foaming when printing is performed by extruding ink with an ink jet printer is not uniquely determined only by surface energy, and it is necessary to consider functions of viscosity and surface tension. In the ink composition of the present invention, Viscosity (mPa · s) / Surface tension (mN · m-1) Was within the range of 0.03 to 1.0, good printing could be performed. For this reason, the ink for an inkjet printer of the present invention has a viscosity (mPa · s) / surface tension (mN · m-1) Is preferably in the range of 0.03 to 1.0.
[0039]
Furthermore, when the ink is pushed out from a small nozzle such as an ink jet printer, the viscosity of the ink is greatly involved. Therefore, it is necessary to consider the relationship between the ink viscosity and the nozzle diameter. In the ink for the ink jet printer of the present invention, When the relationship of viscosity (mPa · s) / nozzle diameter (μm) is in the range of 0.01 to 1, good printing can be performed. Therefore, in the ink for an ink jet printer of the present invention, it is preferable that the relationship of viscosity (mPa · s) / nozzle diameter (μm) is in the range of 0.01 to 1.
[0040]
【Example】
Next, examples of the present invention will be described. Needless to say, the present invention is not limited to these examples.
In addition, among “Examples 1 to 6” described below, “Examples 4 to 6” are examples of inks and printed materials included in the scope of the claims of the present invention. Examples 1 to 3 show examples of inks and printed materials as reference examples that are not included in the scope of the claims of the present invention.
Example 1
1 weight part of Kayase Yellow K-RL with 1 weight of ethyl alcohol for 100 weight parts of emulsion polymerization solution of styrene / acrylic acid ester resin (
Based on 100 parts by weight of this particle dispersion, 15 parts by weight of John Crill 61J (manufactured by Johnson Polymer; acrylic styrene resin,
And using the ink for inkjet printers obtained in this way, it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA), and printed matter was obtained.
In addition, when an adsorption experiment was performed using the ink for an ink jet printer obtained in this way, no ink bleeding was observed in the filter. In the adsorption experiment, the prepared ink for an ink jet printer was diluted with an ink dispersion solvent so as to have a solid content of 5%, stirred for 5 minutes with a magnetic stirrer, and then a 7 micron paper. Suction filtration is performed using a filter (manufactured by Kiriyama Filter Paper Co., Ltd .; No. 5C), and whether or not ink is confirmed on the filtered paper filter is examined for adsorption of the dye or the fluorescent brightening agent. went.
[0041]
Example 2
To 100 parts by weight of an emulsion polymerization solution of styrene / acrylic acid ester resin (
20 parts by weight of Joncrill 61J (manufactured by Johnson Polymer; acrylic styrene resin,
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, when an adsorption experiment was performed in the same manner as in Example 1 using the ink for an ink jet printer thus obtained, no ink bleeding was observed in the filter.
[0042]
Example 3
0.1 parts by weight of KaysetBlue K-FL is added to 100 parts by weight of an emulsion polymerization solution of styrene / acrylic acid ester resin (
10 parts by weight of Johncrill 61J (manufactured by Johnson Polymer; acrylic styrene resin,
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, when an adsorption experiment was performed in the same manner as in Example 1 using the ink for an ink jet printer thus obtained, no ink bleeding was observed in the filter.
[0043]
Example 4
A solution of 1 part by weight of Mica White ATN in 1 part by weight of water with respect to 100 parts by weight of a hollow particle dispersion of an acrylic ester resin (
20 parts by weight of Joncrill 61J (manufactured by Johnson Polymer; acrylic styrene resin,
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, when an adsorption experiment was performed in the same manner as in Example 1 using the ink for an ink jet printer thus obtained, no ink bleeding was observed in the filter.
[0044]
Example 5
1 part by weight of Kasetet Yellow K-RL is applied to 100 parts by weight of a dispersion of particle nuclei (
To 100 parts by weight of the particle dispersion, 10 parts by weight of Dispalon KS-860 and 70 parts by weight of methyl ethyl ketone were added and stirred to prepare a yellow ink jet printer ink. This ink had a Reynolds number of 171, a Weber number of 960, a viscosity / nozzle diameter of 0.12, and a viscosity / surface tension of 0.28.
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, when an adsorption experiment was performed in the same manner as in Example 1 using the ink for an ink jet printer thus obtained, no ink bleeding was observed in the filter.
[0045]
Example 6
3 parts by weight of 0.8 parts by weight of Kayset Red K-BL with respect to 100 parts by weight of a hollow particle dispersion of an acrylic ester resin (
20 parts by weight of Joncrill 61J (manufactured by Johnson Polymer; acrylic styrene resin,
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, when an adsorption experiment was performed in the same manner as in Example 1 using the ink for an ink jet printer thus obtained, no ink bleeding was observed in the filter.
[0046]
Comparative Example 1
1 part by weight of Direct Pure Yellow 5G with 1 part by weight of ethyl alcohol for 100 parts by weight of emulsion polymerization solution of styrene / acrylic ester resin (solid content 8% by weight,
20 parts by weight of a mixed solvent of water and ethyl alcohol (water / ethyl alcohol = 8/2) is added to 100 parts by weight of the particle dispersion, and the mixture is mixed and dispersed in a ball mill for 1 hour. Ink for an inkjet printer was prepared.
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, using the ink for inkjet printers thus obtained, an adsorption experiment was conducted in the same manner as in Example 1. As a result, ink bleeding was confirmed on the filter.
[0047]
Comparative Example 2
0.8 parts by weight of Direct Brilliant Pink B is added to 100 parts by weight of an emulsion polymerization solution of butyl acrylate (
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, using the ink for an ink jet printer thus obtained, an adsorption experiment was conducted in the same manner as in Example 1. As a result, ink bleeding was confirmed in the filter.
[0048]
Comparative Example 3
1 part by weight of Kayset Cyan J-301 was added to 100 parts by weight of glycerin to obtain a blue solution. 10 parts by weight of a mixed solvent of water and ethyl alcohol (water / ethyl alcohol = 8/2) was added to this solution to prepare a blue ink jet printer ink.
And it printed on paper with the inkjet printer (made by Hitachi, Ltd .; GX-PA) using the ink for inkjet printers obtained in this way, and printed matter was obtained.
In addition, using the ink for an ink jet printer thus obtained, an adsorption experiment was conducted in the same manner as in Example 1. As a result, ink bleeding was confirmed in the filter.
[0049]
The ink for inkjet printers and printed matter obtained in each Example and each Comparative Example were tested for storage stability, light resistance, bleeding, re-dissolvability, transferability and water resistance by the following methods. The glass transition temperature of the particle nuclei was determined by using a differential scanning calorimeter (DSC-7) manufactured by Perkin-Elmer, and a sample obtained by drying and solidifying the particle nuclei solution at 80 ° C. for 24 hours from −20 ° C. to 5 ° C. / It is measured by raising the temperature in min.
[0050]
<Storage stability>
Each ink jet printer ink was stored in a thermostatic bath at 50 ° C. for 100 hours, and the sedimentation of the particles was examined.
[0051]
<Light resistance>
Each printed matter is irradiated with a fade meter for 5 hours, and the color change is visually observed. When there is almost no color change ((), when the color change is slightly (○), when the color change is (×) As evaluated.
[0052]
<Bleed>
Observe bleeding on the printed surface of each printed material,When there is no bleeding (◎),The case where there was no bleeding was evaluated as (◯), and the case where there was bleeding was evaluated as (×).
[0053]
<Re-solubility>
Each inkjet printer ink is dropped on a PET film, dried and solidified at room temperature for 24 hours, and alkaline water having a pH of 11 is added dropwise thereto.What re-dispersed in a blink of an eye (◎),Those that were redispersed were evaluated as (◯) and those that were not redispersed were evaluated as (×). In Example 5 only, ketone was used instead of alkaline water having a pH of 11.
[0054]
<Transferability>
20 sheets of each printed matter were stacked, 5 kg was applied to this, and stored in a constant temperature bath at 30 ° C. for 600 hours, and those that were not transferred were evaluated as (◯) and those that were transferred were evaluated as (×).
[0055]
<Water resistance>
Each printed matter was immersed in water for 1 hour, and the degree of bleeding was visually observed. The case where no bleeding was observed (◎), the case where it slightly blotted (わ ず か), and the case where bleeding occurred were evaluated as (×). Table 1 below shows the results.
[0056]
[0057]
【The invention's effect】
From the ink adsorption experiments for the ink jet printers obtained in each Example and Comparative Example, in Comparative Examples 1 and 2 in which the particle nuclei and the dye are mixed, the dye is not adsorbed on the particle nuclei, and these are merely physical. It can be seen that the blur cannot be improved as in Comparative Example 3 using a single pigment.
Further, as apparent from Table 1 above, the inks for inkjet printers obtained in Examples 1 to 6 have good storage stability and redissolvability, and the printed matter obtained in Examples 1 to 6 is , Both have good light resistance, bleeding, transferability and water resistance compared to the printed matter obtained in Comparative Examples 1 to 3, and according to this invention, no bleeding occurs, dispersion stability, water resistance, Ink for ink jet printers with various colors with excellent light resistance, transferability and heat resistance, no sedimentation of particles and excellent storage stability, and no bleeding, water resistance, light resistance, transfer It can be seen that a printed matter excellent in heat resistance and heat resistance can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of a Reynolds number analysis result of ink for an inkjet printer according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an example of an analysis result of the Weber number of ink for an ink jet printer according to the present invention.
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