JP4334879B2 - Ink for inkjet - Google Patents

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JP4334879B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の彩度(色調の鮮明性)に優れたインクジェット用インク、該インクを収容したインクカートリッジ、該インクを吐出させて記録を行なうインクジェット画像形成装置、該画像形成装置による画像形成方法および、該方法で作成された画像形成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は他の記録方式に比べてプロセスが簡単であるためフルカラー化が容易であり、簡略な構成の装置であっても高解像度の画像が得られる利点がある。インクジェット用インクとしては各種の水溶性染料を水、又は水と有機溶剤との混合液に溶解させた染料系インクが使用されているが、染料系インクは色調の鮮明性は優れているものの耐光性に劣る欠点があった。一方カーボンブラックや各種の有機顔料を分散させた顔料系インクは染料系インクと比較して耐光性に優れるため盛んに研究されている。
【0003】
有機顔料やカーボンブラックを用いたインクでは、有機顔料やカーボンブラックを分散剤の助けを借りて機械的に粉砕・分散する方法が採られているが、有機顔料やカーボンブラックを非常に微細にし、かつ安定に媒体に分散しなければ良好な透明度、精細度および発色性が得られないばかりか、二次凝集、保存安定性などの問題が生じ、さらにインクジェット用インクにおいてはノズルの目詰まりの原因となる。
ノズルの目詰まりや色域を改善するには顔料の平均粒径を小さくする必要があるが、現在多く用いられているスチレン−アクリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体(例えば、特許文献1参照)、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物等の高分子分散剤を用いたインク(例えば、特許文献2参照)、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル(例えば、特許文献3参照)、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル硫酸塩(例えば、特許文献4参照)、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテルリン酸塩(例えば、特許文献5参照)等の界面活性剤を用いたインクのいずれにおいても顔料の平均粒径が大きく、色調の鮮明性、吐出安定性や液安定性に劣るものであった。
【0004】
従来、インクジェット方式による画像出力装置(画像形成装置)に対してはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色に更にブラック(K)を加えた4色を用いて混色でカラー画像の再現処理を行なってきた。しかしながら、上記のようなイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色による混色では色再現範囲に限界があった。特にそれぞれの2次色であるレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の彩度の高い色再現は、Y,M,C,Kの混色で表現することになり、彩度が充分ではなく色再現性に難があった。
【0005】
こうした欠点を補う目的で、Y,M,C,Kインクの他にR,B,Gインクの7色インクで画像形成し、2次色の色再現性の向上と2次色のインク混色による色にじみの改善を行なっている(例えば、特許文献6、7参照)。しかし、7色のインクあるいはそれ以上に色を増やして用いることは、同時にヘッドの数を増加させ、画像出力装置のコストアップ、サイズアップやヘッドのメンテナンス負荷の増加などという問題を引き起こすことになる。さらに画像信号を出力信号に変換する画像処理に負荷が大きくなる。こうした負荷は、記録速度の低下にもつながり好ましいことではない。
インクの着色剤として顔料を用いたときは、染料を用いたときに比べ、印刷部の明度、彩度が低く、一般的には色再現性に劣る。特に問題となるのは前述した2次色のところであり、この明度、彩度が大きく低下してしまう。この様な顔料インクでの問題を改善しようとして、Y,M,C,K顔料インクとグリーン(G)顔料インクおよびオレンジ(Or)顔料インクを用いた技術が開示されている(例えば、特許文献8参照)が、色再現性、特に赤色(マゼンタ系)の再現性に関して充分とはいえない。
これに対し、インクジェット用インクに好適に使用し得る微粒子径顔料分散液を短時間で効率的に作成できる分散剤と添加剤を特定し併用することで解決することが開示されている(例えば、特許文献9参照)。しかし、粒子径が100〜200nmレベルの話であり、画像の彩度(色調の鮮明性)、吐出安定性に優れた顔料インクを提供するためには、粒子径を10〜50nmまでにする必要がある。今までの分散体は粘度等の問題で、10〜50nmまでの分散は一般に困難とされていた。
【0006】
【特許文献1】
特開昭56−147863号公報
【特許文献2】
特公平1−22311号公報
【特許文献3】
特開平5−105837号公報
【特許文献4】
特開平10−168367号公報
【特許文献5】
特開平10−88050号公報
【特許文献6】
特開平8−244254号公報(請求項1、第3頁左欄47行目〜右欄第12行目)
【特許文献7】
特開平10−44473号公報(請求項1、第3頁左欄第20行目〜第23行目)
【特許文献8】
国際公開99/05230号公報(第8頁第11行目〜第18行目、第9頁第16行目〜第10頁第1行目)
【特許文献9】
特開2001−192583号公報(第3頁右欄第17行目〜第22行目)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題点に鑑みなされたもので、従来、微小粒径を用いたインクジェットインクでは困難であったインク保存性を解決し、画像の彩度(色調の鮮明性)、インク保存性に優れた顔料系のインクジェット用インク(インクジェット用組成物)を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、インクジェット用インクの物性状態及び特定のエマルジョンを配合することにより、画像の彩度(色調の鮮明性)、吐出安定性、インク保存性に優れた顔料系のインクジェット用インクが得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、上記課題は、本発明の(1)「少なくとも顔料、水、水溶性有機溶剤、シリコーンオイルエマルジョンを含み、インクジェット記録方法に用いるインク組成物であって、少なくとも前記シリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が100nm以上で、顔料粒子の平均粒径より大きく、シリコーンオイルエマルジョンの含有量が1重量%以上20重量%以下で、顔料1に対してシリコーンオイルエマルジョンが0.1以上20以下であり、前記顔料が下記一般式(1)で示される化合物の少なくとも一種からなる分散剤で分散され、該分散剤の重量基準が顔料1に対し0.3以上2以下であることを特徴とするインクジェット用インク;
【0009】
【化2】

Figure 0004334879
、(2)「前記分散剤がPOE(n=40)βナフチルエーテルであることを特徴とする前記第(1)項に記載のインクジェット用インク」によって解決される。
【0010】
また、上記課題は、本発明の()「前記第(1)項または第(2)項に記載のインクジェット用インクを収容したことを特徴とするインクカートリッジ」によって解決される。
【0011】
また、上記課題は、本発明の()「前記第(1)項または第(項に記載のインクジェット用インクを吐出させて記録を行なう方式のヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット画像形成装置」によって解決される。
【0012】
また、上記課題は、本発明の()「前記第()項に記載のインクジェット画像形成装置を用いて印字することを特徴とする画像形成方法」によって解決される。
【0013】
また、上記課題は、本発明の()「前記第()項に記載の画像形成方法で印字されたことを特徴とする画像形成物」によって解決される。
【0014】
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明のインクジェット用インクは、少なくとも顔料、水、水溶性有機溶剤、シリコーンオイルエマルジョンを含むインクジェット記録方法に用いるインク組成物であって、シリコーンオイルエマルジョンの含有量が1重量%以上、20重量%以下で、顔料1に対してシリコーンオイルエマルジョンが0.1以上20以下であることを特徴とするものである。
従来のインクジェット用インクが紙面上に着弾し、紙面上及び/又は紙中において乾燥してできる画像部においては、顔料等の色材と非揮発性の水溶性有機溶剤等との混合物が存在している。特に顔料粒子は粒径のばらつきが大きく、特定の粒径にそろえることが困難で、印字画像部の顔料粒子の乱反射を起こし、濃度均一な印字画像を提供できない。そこで、適量範囲のシリコンオイルエマルジョンを用いることにより、インク液の粘度上昇や分散質凝集等の弊害を伴うことなく、インク中での顔料の分散を助けかつ一旦分散された微細顔料粒子の再凝集を防止し、また、このインクを用いて印字された画像の彩度を向上できることが見出された。これは、シリコンオイルエマルジョンは表面張力が小さい即ち表面エネルギーが低いため、インク中では、分散処理される顔料粒子に触れてその上に薄膜状に広がることによりその表面エネルギーを低下させ、分散操作により新たに生じた微粒子の剪断面に触れてその表面エネルギーを低下させる一方、水及び親水性液媒体と相溶せずかつ顔料粒子にもほとんど吸着せずに独自に微液滴として存在するが、印字された際には、表面エネルギーが低いため着弾したインク滴中の分散質(顔料)上に広がる等の理由に因り印字画像部の乱反射を防止するためと思われるが、明確な原因機構は不明であり、またそのような原因機構の解明は本発明の目的とするところではない。
【0015】
本発明のシリコーンオイルエマルジョンの含有量が1重量%以上20重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以上10重量%以下であることである。シリコーンオイルの含有量が1重量%未満であると、シリコーンオイルエマルジョンの乱反射防止効果が不充分であり、20重量%より多いと、インクの粘度が高すぎてインクジェット方式での印字が困難になる傾向がある。
【0016】
本発明のシリコーンオイルは、顔料1に対してシリコーンオイルエマルジョンが0.1以上20以下であることが好ましく、より好ましくは1以上10以下であることである。シリコーンオイルエマルジョンは乱反射防止という役目のほかに艶出しという効果もあり、0.1〜10の領域が顔料を適用に均等に覆う範囲である。
【0017】
本発明のシリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が顔料粒子の平均粒径より大きいことを特徴とするものである。
シリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が顔料粒子の平均粒径より大きいことで、顔料粒子にシリコーンオイルエマルジョンが充分覆うことができ、シリコーンオイルエマルジョンの乱反射防止効果、艶出し効果を充分発揮することができる。
また、上記シリコーンオイルエマルジョンの平均粒子径(D50)が100nm以上で2000nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以上で1500nm以下である。
100nm以下より小さいと、インクジェット用インクが紙面上に着弾した際、シリコーンオイルエマルジョンが、顔料粒子を覆うのに不充分であるため、印字画像部の顔料粒子の乱反射を起こし、濃度均一な印字画像を提供できない。実際、粒径測定をしてみると、シリコーンとインクの混合物ではシリコーンの分は粒径の山が出てこないので見分けることは難しいが、シリコーンとインクでは吸収波長が違うので、粒径計測装置のレーザー波長を変えることで見分けることができる。
ここで上記シリコーンオイルエマルジョンは界面活性剤とシリコンをミックスして強烈にシェアをかけた分散で作成したものである。
【0018】
本発明で使用される顔料の1形態は、分散剤で分散されていることを特徴とするものである。分散剤を添加することで、顔料が分散されて、顔料粒子の平均粒子径(D50)が小さく、かつ粒子径標準偏差も小さくすることができ、画像鮮明かつ濃度均一な印字画像を提供できる。
本発明のインクジェット用インクの顔料に対する分散剤の重量基準は顔料1に対し0.3以上2以下が好ましく、より好ましくは0.5〜2である。0.5〜2の範囲にすることにより平均粒径が小さく、また粒度分布における標準偏差の小さいインク液を提供できる。顔料に対する分散剤は0.3未満では、平均粒径が大きく、また粒度分布における標準偏差の大きいインク液のため満足な彩度が得られない。2より大きいとインクの粘度が高すぎてインクジェット方式での印字が困難になる傾向がある。
【0019】
本発明のインクジェット用インクの分散剤はいかなるものでも良いが、一般式(1)にすることにより平均粒径の小さく、また粒度分布における標準偏差の小さいインクジェット用インクを得ることができる。
【0020】
【化3】
Figure 0004334879
【0021】
一般式(1)で示される分散剤で、nは、好ましくは20以上100以下、より好ましくは30以上50以下である。nが20未満では分散安定性が低下する傾向があり、平均粒径が大きく、また粒度分布における標準偏差の大きいインク液のため満足な彩度が得られない。また、nが100より大きいとインクの粘度が高くなり、インクジェット方式での印字が困難になる傾向がある。POE(n=40)βナフチルエーテルが更に好ましい。
【0022】
本発明で使用される顔料は、好ましくは自己分散型顔料のものである。
前記顔料を自己分散型顔料とするには、顔料表面に化学処理を行なって静電反発力により各顔料粒子が水中で安定に分散し得るような官能基を必要量化学結合させれば良い。これら自己分散型顔料の作成方法の例等については、USP5571311、USP5630868、USP5707432、J.E.Johnson,Imaging Science and Technology’s50th Annual Coference(1997)、Yuan Yu, Imaging Science and Technology’s 53th Annual Conference(2000)、ポリファイル,12 48(1996)等に記載されている。自己分散型顔料を用いることで、画像鮮明かつ濃度均一な印字画像を提供できる。
【0023】
本発明で使用される顔料の他の形態は、カプセル型顔料であることを特徴とするものである。
前記顔料をカプセル型顔料とするには、顔料をアニオン性基含有有機高分子化合物で被膜することでマイクロカプセル化顔料分散体が作成でき、例えば、特開平9−151342号公報に開示されている。着色剤を内包する樹脂としては、例えば、水不溶性の着色剤を樹脂のマイクロカプセルに閉じ込めた樹脂、及び油性溶剤に溶解もしくは分散した水不溶性の着色剤を水性媒体中に分散した樹脂エマルジョンが挙げられるが、特には閉じ込めてなるマイクロカプセル化樹脂が好ましい。カプセル型顔料を用いることで、画像鮮明かつ濃度均一な印字画像を提供できる。
【0024】
本発明に用いる顔料としては、ブラック顔料としてはファーネス法あるいはチャネル法で製造されたカーボンブラック等が挙げられる。
マゼンタ顔料としては、ピグメントレッド5、ピグメントレッド7、ピグメントレッド12、ピグメントレッド48(Ca)、ピグメントレッド48(Mn)、ピグメントレッド57(Ca)、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド123、ピグメントレッド168、ピグメントレッド184、ピグメントレッド202、ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
【0025】
シアン顔料としては、ピグメントブルー1、ピグメントブルー2、ピグメントブルー3、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー16、ピグメントブルー22、ピグメントブルー60、バットブルー4、バットブルー60等が挙げられる。
なお、マゼンタ顔料としてピグメントレッド122、シアン顔料としてピグメントブルー15を用いることにより、色調、耐光性が優れ、バランスの取れたインクを得ることができる。
【0026】
本発明のインクジェット用インクを収容したインクカートリッジを形成することができ、該インクカートリッジを収容したインクジェット装置で該インクに記録信号に応じてオリフィスから吐出させ、被記録材に画像形成を行ない、画像形成物を得ることができる。
なお、本発明のインクジェット用インクを用いて印字する手段としては、連続噴射型あるいはオンデマンド型の記録ヘッドを有する前記のインクジェット方式のプリンター(インクジェットプリンター)による印刷方式が挙げられる。なお、オンデマンド型としては、例えば、ピエゾ方式、サーマルインクジェット方式、静電方式等が例示される。
これらインクカートリッジの形成、インクジェット装置の形成、画像形成方法は、例えば特開2000-198958号公報に記載されたもの等、当技術分野に関する公知技術を適宜採用することができる。
【0027】
また、本発明において記録媒体(被記録材)は、紙などのインク組成物に対して吸収性を有するもの、インク組成物に対して実質的に非吸収性のもののいずれであっても好適に用いられる。本発明によるインクジェット記録方法が適用可能な記録媒体の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルフォン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等を基材とするプラスチックシート、黄銅、鉄、アルミニウム、SUS、銅等の金属表面または非金属の基材に蒸着等の手法により金属コーティング処理をした記録媒体、紙を基材として撥水処理などがなされた記録媒体、無機質の材料を高温で焼成した、いわゆるセラミックス材料からなる記録媒体などが挙げられる。このうち、紙が経済性の点と画像の自然さの点で最も好ましい。
【0028】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されないものである。なお実施例中の部数は重量部を表わすものである。
下記表1の実施例1〜6、比較例1、参考例1〜8の処方によりインクジェット用インクを調整し、1時間攪拌後、孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過し、本発明のインクジェット用インク(a)〜(o)を得た。
インクの調合法は、
(i)Gly,DEG
(ii)ECTD
(iii)LV
(iv)シリコンオイルエマルジョン
(v)蒸留水
の順序で入れ、30分程攪拌した後に顔料種を添加し、30分攪拌し、インクジェット用インクを作成する。
なお、グリセリンはGly、ジエチレングリコールはDEG、ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウムはECTD、プロキセルLV(S)20%溶液(防腐剤)はLVと略す。
【0029】
顔料種は、上記の顔料(元となる粉粉体)、前記一般式(1)で記載されるPOE−β−ナフチルエーテルのような分散剤、水や水溶性有機溶剤の混合物をサンドミル、ボールミル、ロールミル、ビーズミル、ナノマイザー、ホモジナイザー等の公知の分散機で分散することによって得られる。
本発明で言う湿式分散処理とは顔料、分散剤、水や水溶性有機溶剤の混合物を前記サンドミル、ボールミル、ロールミル、ビーズミル、ナノマイザー、ホモジナイザー等いわゆる湿式分散方式で微粉砕・分散したものである。
顔料平均粒径については、分散機へ入れるビーズの大きさや分散時間などによって制御することが可能であり、平均粒径を50nm以下にするには、ビーズは0.1mm〜1.0mm、分散時間は1時間/L〜100時間/Lで分散すれば良い。
具体的には、顔料種α・・・使用分散機DYNO−MiLL((株)シンマルエンタープライゼス)、使用ビーズ:ジルコニア0.3mm、周速:10m/s、流量:1L、分散時間:17時間であり、顔料種β・・・使用分散機DYNO−MiLL((株)シンマルエンタープライゼス)、使用ビーズ:ジルコニア0.3mm、周速:10m/s、流量:1L、分散時間:20時間であった。
【0030】
【表1】
Figure 0004334879
表1に関して、
【0031】
【数1】
分散剤比率=分散剤重量÷顔料重量
とする。
【0032】
【数2】
Si/pig比率=シリコーンオイルエマルジョン重量÷顔料重量
とする。
Sig/pig(D50比較)は、シリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が顔料粒子の平均粒径より大きいときを〇、シリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が顔料粒子の平均粒径より小さいときを×とする。
また、上記表1において、顔料種α〜ζ、分散剤▲1▼〜▲4▼およびエマルジョンA〜Eのスペックは、以下のとおりである。
【0033】
【表2】
Figure 0004334879
【0034】
上記インク(a)〜(o)をEPSON社製インクジェットプリンタEM−930C改造機の黒カートリッジに充填後、真空脱気し、EPSON社製インクジェットプリンタEM−930C改造機で吐出安定性及び印字画像をX−rite濃度計にて測定した。
その際、記録媒体として、ゼロックス社製;Xerox 4024(紙サイズ度32s、透気度21s)を用いた。
画像の鮮明性(彩度)とは、画像サンプルのベタ画像の測色をXrite濃度計にて行ない、色度図上にプロットし、色度図上の原点からの距離を言う。より詳しくは色度図上のa値、b値について
【0035】
【数3】
Figure 0004334879
を言う。
【0036】
画像の鮮明性(彩度)評価
顔料種αタイプは彩度60以上を○、60〜55を△、以下を×とする。
顔料種βタイプは彩度50以上を○、50〜45を△、以下を×とする。
顔料種γタイプは彩度55以上を○、55〜50を△、以下を×とする。
顔料種δタイプは彩度50以上を○、50〜45を△、以下を×とする。
顔料種εタイプは彩度48以上を○、48〜43を△、以下を×とする。
顔料種ζタイプは彩度55以上を○、55〜52を△、以下を×とする。
【0037】
吐出安定性
吐出安定性については、印刷物を印刷した後、プリンタヘッドにキャップした状態でプリンタを40℃の環境下で1ヶ月放置した。放置後のプリンタの吐出状態が初期の吐出状態に回復するか否かを下記のクリーニング動作回数によって評価した。
○:1回の動作により回復した。
△:2回〜3回の動作により回復した。
×:3回以上の動作によっても回復がみられなかった。
【0038】
インク保存性
各インクをポリエチレン容器に入れ密封し、70℃3週間保存した後の粒径、表面張力、粘度を測定し初期物性との変化率により下記の様に評価した。
○:10%以内
△:30%以内
×:50%を超える
【0039】
【表3】
Figure 0004334879
【0040】
つぎに、上記表3の評価結果について検討する。
実施例1〜6(インクa〜f)では、すべての評価において優れた結果が得られた。また、比較例1、参考例1〜8(インクg〜o)では、少なくとも1つの評価において劣るものであった。
【0041】
(1)比較例1、参考例1〜8(インクg〜o):
比較例1(インクg)では彩度が低い。この原因は、シリコーンオイルエマルジョン無添加のためであると考えられる。
参考例1(インクh)では彩度が低い。この原因は、シリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が顔料粒子の平均粒径より小さいからと考えられる。
参考例2(インクi)では彩度が低い。この原因は、シリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が100nm以下であると考えられる。
参考例3(インクj)では彩度が低く、インク保存性、吐出安定性が悪い。この原因は、顔料が分散剤で分散されていないと考えられる。
参考例4、5(インクk、l)では彩度が低く、インク保存性、吐出安定性が悪い。この原因は、分散剤の重量基準が顔料1に対し0.3以上2以下の範囲にないと考えられる。
参考例6、7(インクm、n)では彩度が低く、インク保存性、吐出安定性が悪い。この原因は、分散剤が一般式(1)で示される化合物でないと考えられる。
参考例8(インクo)では彩度が低く、インク保存性、吐出安定性が悪い。この原因は、分散剤がPOE(n=40)βナフチルエーテルでないと考えられる。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明により明らかなように、本発明のインクジェット用インクは、画像の鮮明性(彩度)、吐出安定性、インク保存性においても従来のものより優れるものである。また、本発明によれば、本発明の顔料インク組成物を適用するインクカートリッジ、インクジェットプリント装置および画像形成方法により、それぞれ、画像の鮮明性(彩度)に優れた画像形成物を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink-jet ink excellent in image saturation (color clarity), an ink cartridge containing the ink, an ink- jet image forming apparatus that performs recording by discharging the ink, and image formation by the image forming apparatus. The present invention relates to a method and an image formed product produced by the method.
[0002]
[Prior art]
The inkjet recording method is easy to make full color because the process is simpler than other recording methods, and there is an advantage that a high-resolution image can be obtained even with an apparatus having a simple configuration. As ink-jet inks, dye-based inks in which various water-soluble dyes are dissolved in water or a mixture of water and an organic solvent are used. Dye-based inks have excellent color tone, but are resistant to light. There was a disadvantage that was inferior in nature. On the other hand, pigment-based inks in which carbon black and various organic pigments are dispersed are actively studied because they are superior in light resistance compared to dye-based inks.
[0003]
Ink using organic pigments and carbon black, a method of mechanically pulverizing and dispersing organic pigments and carbon black with the aid of a dispersant is used, but organic pigments and carbon black are made very fine, In addition, if it does not disperse stably in the medium, not only good transparency, fineness and color developability will be obtained, but also problems such as secondary aggregation and storage stability will occur, and ink jet ink will cause nozzle clogging It becomes.
In order to improve nozzle clogging and color gamut, it is necessary to reduce the average particle diameter of the pigment, but styrene-acrylic copolymers and styrene-maleic acid copolymers (for example, patent documents) which are currently widely used. 1), an ink using a polymer dispersant such as sodium naphthalene sulfonate formalin condensate (for example, see Patent Document 2), polyethylene glycol alkyl phenyl ether (for example, see Patent Document 3), polyethylene glycol alkyl phenyl ether sulfate. In any of the inks using a surfactant such as a salt (for example, see Patent Document 4) and a polyethylene glycol alkylphenyl ether phosphate (for example, see Patent Document 5), the average particle size of the pigment is large and the color tone is clear. Performance, ejection stability and liquid stability were poor.
[0004]
Conventionally, for an image output apparatus (image forming apparatus) based on an ink jet method, a mixture of four colors including yellow (Y), magenta (M), and cyan (C) plus black (K) is mixed. Color image reproduction processing has been performed. However, there is a limit to the color reproduction range in the mixed color of four colors of yellow (Y), magenta (M), cyan (C), and black (K) as described above. In particular, color reproduction with high saturation of each of the secondary colors Red (R), Green (G), and Blue (B) is expressed by a mixed color of Y, M, C, and K, and the saturation is high. There was not enough color reproducibility.
[0005]
In order to compensate for these disadvantages, images are formed with 7 color inks of R, B, and G inks in addition to Y, M, C, and K inks. The color blur is improved (for example, see Patent Documents 6 and 7). However, increasing the number of inks to 7 or more colors and increasing the number of heads at the same time increases the cost of the image output device, increases the size, and increases the maintenance load on the head. . Furthermore, the load on image processing for converting an image signal into an output signal is increased. Such a load is not preferable because it leads to a decrease in recording speed.
When a pigment is used as an ink colorant, the lightness and saturation of the printed portion are lower than when a dye is used, and the color reproducibility is generally inferior. Particularly problematic is the secondary color described above, and the brightness and saturation are greatly reduced. In order to improve such problems with pigment inks, techniques using Y, M, C, K pigment inks, green (G) pigment inks, and orange (Or) pigment inks have been disclosed (for example, Patent Documents). 8) is not sufficient in terms of color reproducibility, especially red (magenta) reproducibility.
On the other hand, it is disclosed that a fine particle size pigment dispersion that can be suitably used for inkjet ink is solved by specifying and using a dispersant and an additive that can be efficiently created in a short time (for example, (See Patent Document 9). However, the particle size is about 100 to 200 nm, and in order to provide a pigment ink excellent in image saturation (color tone sharpness) and ejection stability, the particle size needs to be 10 to 50 nm. There is. Conventional dispersions are generally difficult to disperse to 10 to 50 nm due to problems such as viscosity.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-56-147863 [Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 1-22231 [Patent Document 3]
JP-A-5-105837 [Patent Document 4]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-168367 [Patent Document 5]
JP-A-10-88050 [Patent Document 6]
JP-A-8-244254 (Claim 1, page 3, left column, line 47 to right column, line 12)
[Patent Document 7]
JP 10-44473 A (Claim 1, page 3, left column, lines 20 to 23)
[Patent Document 8]
International Publication No. 99/05230 (page 8, line 11 to line 18, page 9, line 16 to page 10, line 1)
[Patent Document 9]
JP 2001-192583 A (page 3, right column, lines 17 to 22)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention has been made in view of the above problems, and solves the ink storage stability, which has been difficult in the conventional ink-jet ink using a fine particle diameter, and improves image saturation (color tone sharpness), ink An object of the present invention is to provide a pigment-based inkjet ink (inkjet composition) having excellent storage stability.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have found that pigment-based inks with excellent physical properties of ink-jet inks and specific emulsions have excellent image saturation (color tone sharpness), ejection stability, and ink storage stability. The present inventors have found that an ink jet ink can be obtained and completed the present invention.
That is, the above-described problem is (1) “an ink composition used in an ink jet recording method, comprising at least a pigment, water, a water-soluble organic solvent, and a silicone oil emulsion, and at least an average particle diameter of the silicone oil emulsion. Is 100 nm or more, larger than the average particle size of the pigment particles, the content of the silicone oil emulsion is 1% by weight or more and 20% by weight or less, and the silicone oil emulsion is 0.1 or more and 20 or less with respect to the pigment 1, An ink jet ink, wherein the pigment is dispersed with a dispersant comprising at least one compound represented by the following general formula (1), and the weight basis of the dispersant is 0.3 or more and 2 or less with respect to the pigment 1 ;
[0009]
[Chemical formula 2]
Figure 0004334879
(2 ) “The ink-jet ink according to item (1) above, wherein the dispersant is POE (n = 40) β-naphthyl ether”.
[0010]
In addition, the above-mentioned problem is solved by ( 3 ) “an ink cartridge characterized by containing the ink-jet ink described in item (1) or item (2 )” of the present invention.
[0011]
In addition, the above-described problem is an ink jet comprising a head of a system for performing recording by ejecting the ink for ink jet according to ( 4 ) “(1) or ( 2 )” of the present invention. It is solved by an “image forming apparatus”.
[0012]
In addition, the above-mentioned problems are solved by ( 5 ) “Image forming method characterized in that printing is performed using the inkjet image forming apparatus described in the item ( 4 )” of the present invention.
[0013]
In addition, the above-described problems are solved by ( 6 ) “an image formed product printed by the image forming method described in the above item ( 5 )” of the present invention.
[0014]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The inkjet ink of the present invention is an ink composition used in an inkjet recording method containing at least a pigment, water, a water-soluble organic solvent, and a silicone oil emulsion, and the content of the silicone oil emulsion is 1% by weight or more and 20% by weight. In the following, the silicone oil emulsion is 0.1 or more and 20 or less with respect to the pigment 1.
In the image area formed by the conventional ink jet ink landing on the paper surface and drying on the paper surface and / or in the paper, a mixture of a coloring material such as a pigment and a non-volatile water-soluble organic solvent exists. ing. In particular, pigment particles have a large variation in particle size, making it difficult to achieve a specific particle size, causing irregular reflection of the pigment particles in the print image area, and providing a print image with uniform density. Therefore, by using an appropriate amount of silicone oil emulsion, it helps to disperse the pigment in the ink without causing problems such as an increase in the viscosity of the ink liquid and agglomeration of the dispersoid, and reaggregation of the fine pigment particles once dispersed. In addition, it has been found that the saturation of an image printed using this ink can be improved. This is because the surface tension of silicon oil emulsion is low, that is, the surface energy is low. In the ink, the surface energy is lowered by touching the pigment particles to be dispersed and spreading on the surface of the pigment particles. While touching the shearing surface of newly generated fine particles to reduce its surface energy, it is not compatible with water and hydrophilic liquid medium and hardly adsorbs to pigment particles, but exists as a fine droplet uniquely. When printed, it seems to prevent irregular reflection of the printed image part due to reasons such as spreading on the dispersoid (pigment) in the landed ink droplet because the surface energy is low, but the clear cause mechanism is The elucidation of such a causal mechanism is not the object of the present invention.
[0015]
The content of the silicone oil emulsion of the present invention is preferably 1% by weight to 20% by weight, more preferably 5% by weight to 10% by weight. If the silicone oil content is less than 1% by weight, the effect of preventing irregular reflection of the silicone oil emulsion is insufficient, and if it is more than 20% by weight, the viscosity of the ink is too high and printing by the ink jet system becomes difficult. Tend.
[0016]
The silicone oil of the present invention preferably has a silicone oil emulsion of 0.1 to 20 and more preferably 1 to 10 with respect to pigment 1. In addition to the role of preventing irregular reflection, the silicone oil emulsion also has an effect of glazing, and the region of 0.1 to 10 is a range that covers the pigment evenly.
[0017]
The average particle size of the silicone oil emulsion of the present invention is larger than the average particle size of the pigment particles.
Since the average particle diameter of the silicone oil emulsion is larger than the average particle diameter of the pigment particles, the silicone oil emulsion can be sufficiently covered with the pigment particles, and the irregular reflection preventing effect and the glossing effect of the silicone oil emulsion can be sufficiently exhibited. .
Moreover, it is preferable that the average particle diameter (D50) of the said silicone oil emulsion is 100 nm or more and 2000 nm or less, More preferably, it is 200 nm or more and 1500 nm or less.
If it is less than 100 nm or less, when the ink jet ink lands on the paper surface, the silicone oil emulsion is insufficient to cover the pigment particles, causing irregular reflection of the pigment particles in the print image area, and a print image with uniform density. Can not provide. Actually, when measuring the particle size, it is difficult to distinguish the silicone component from the silicone and ink mixture because the particle size of the silicone does not appear, but the absorption wavelength differs between the silicone and the ink. This can be identified by changing the laser wavelength.
Here, the above-mentioned silicone oil emulsion is prepared by mixing a surfactant and silicone and dispersing it with a strong share.
[0018]
One form of the pigment used in the present invention is characterized by being dispersed with a dispersant. By adding the dispersant, the pigment is dispersed, the average particle diameter (D50) of the pigment particles can be reduced, and the standard deviation of the particle diameter can be reduced, so that a clear and uniform printed image can be provided.
The weight reference of the dispersant with respect to the pigment of the inkjet ink of the present invention is preferably 0.3 or more and 2 or less, more preferably 0.5 to 2 with respect to the pigment 1. By setting it in the range of 0.5 to 2, an ink liquid having a small average particle diameter and a small standard deviation in the particle size distribution can be provided. If the dispersant for the pigment is less than 0.3, an ink liquid having a large average particle diameter and a large standard deviation in the particle size distribution cannot provide satisfactory saturation. When it is larger than 2, the viscosity of the ink is too high, and printing by the inkjet method tends to be difficult.
[0019]
Any dispersant may be used for the inkjet ink of the present invention. However, by using the general formula (1), an inkjet ink having a small average particle diameter and a small standard deviation in the particle size distribution can be obtained.
[0020]
[Chemical 3]
Figure 0004334879
[0021]
In the dispersant represented by the general formula (1), n is preferably 20 or more and 100 or less, more preferably 30 or more and 50 or less. When n is less than 20, the dispersion stability tends to decrease, the average particle size is large, and satisfactory saturation cannot be obtained because the ink liquid has a large standard deviation in the particle size distribution. On the other hand, when n is larger than 100, the viscosity of the ink increases, and printing by the ink jet method tends to be difficult. POE (n = 40) β naphthyl ether is more preferred.
[0022]
The pigment used in the present invention is preferably a self-dispersing pigment.
In order to make the pigment into a self-dispersing pigment, a chemical treatment is performed on the pigment surface, and a necessary amount of functional groups capable of stably dispersing each pigment particle in water by an electrostatic repulsive force may be chemically bonded. Examples of methods for producing these self-dispersing pigments are described in US Pat. No. 5,571,311, US Pat. No. 5,630,868, US Pat. E. Filed in Johnson, Imaging Science and Technology's 50th Annual Conference (1997), Yuan Yu, Imaging Science and Technology's 53th Annual Conf. By using a self-dispersing pigment, it is possible to provide a printed image with a clear image and uniform density.
[0023]
Another form of the pigment used in the present invention is a capsule-type pigment.
In order to make the pigment into a capsule-type pigment, a microencapsulated pigment dispersion can be prepared by coating the pigment with an anionic group-containing organic polymer compound, which is disclosed in, for example, JP-A-9-151342. . Examples of the resin containing the colorant include a resin in which a water-insoluble colorant is confined in a resin microcapsule, and a resin emulsion in which a water-insoluble colorant dissolved or dispersed in an oily solvent is dispersed in an aqueous medium. In particular, a microencapsulated resin formed by confinement is preferable. By using the capsule-type pigment, it is possible to provide a printed image with a clear image and uniform density.
[0024]
Examples of the pigment used in the present invention include carbon black produced by a furnace method or a channel method.
Examples of magenta pigments include Pigment Red 5, Pigment Red 7, Pigment Red 12, Pigment Red 48 (Ca), Pigment Red 48 (Mn), Pigment Red 57 (Ca), Pigment Red 57: 1, Pigment Red 112, and Pigment Red. 122, pigment red 123, pigment red 168, pigment red 184, pigment red 202, pigment violet 19, and the like.
[0025]
Examples of cyan pigments include Pigment Blue 1, Pigment Blue 2, Pigment Blue 3, Pigment Blue 15, Pigment Blue 15: 3, Pigment Blue 15: 4, Pigment Blue 16, Pigment Blue 22, Pigment Blue 60, Bat Blue 4, Bat Blue 60 etc. are mentioned.
By using Pigment Red 122 as the magenta pigment and Pigment Blue 15 as the cyan pigment, it is possible to obtain a well-balanced ink having excellent color tone and light resistance.
[0026]
An ink cartridge containing the ink- jet ink of the present invention can be formed, and the ink jet apparatus containing the ink cartridge ejects the ink from an orifice in accordance with a recording signal to form an image on a recording material. A formation can be obtained.
Examples of means for printing using the inkjet ink of the present invention include a printing method using the above-described inkjet printer (inkjet printer) having a continuous jet type or on-demand type recording head. Note that examples of the on-demand type include a piezo method, a thermal ink jet method, and an electrostatic method.
As these ink cartridge formation, ink jet device formation, and image formation method, known techniques in this technical field such as those described in JP-A-2000-198958 can be appropriately employed.
[0027]
Further, in the present invention, the recording medium (recording material) is preferably any one that has an absorptivity with respect to an ink composition such as paper or a substantially non-absorbent with respect to the ink composition. Used. Specific examples of the recording medium to which the ink jet recording method according to the present invention can be applied include plastic sheets based on polyethylene terephthalate, polycarbonate, polypropylene, polyethylene, polysulfone, ABS resin, polyvinyl chloride, brass, iron, aluminum, SUS, a metal surface such as copper or a non-metallic base material, a recording medium that has been subjected to a metal coating process by vapor deposition or the like, a recording medium that has been subjected to water-repellent treatment using paper as a base material, and an inorganic material are baked at a high temperature And a recording medium made of a so-called ceramic material. Of these, paper is most preferable from the viewpoint of economy and the naturalness of images.
[0028]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated in detail based on an Example, this invention is not limited to a present Example. In addition, the number of parts in an Example represents a weight part.
Ink jet inks were prepared according to the formulas of Examples 1 to 6, Comparative Example 1 and Reference Examples 1 to 8 shown in Table 1 below, stirred for 1 hour, and then filtered through a membrane filter having a pore diameter of 0.8 μm . Inks (a) to (o) were obtained.
The ink formulation is
(I) Gly, DEG
(Ii) ECTD
(Iii) LV
(Iv) Silicon oil emulsion
(V) Put in the order of distilled water, stir for about 30 minutes, then add pigment seeds, stir for 30 minutes to make an inkjet ink.
Note that glycerin is abbreviated as Gly, diethylene glycol is abbreviated as DEG, polyoxyethylene (3) alkyl (C13) ether sodium acetate is abbreviated as ECTD, and proxel LV (S) 20% solution (preservative) is abbreviated as LV.
[0029]
As the pigment type, a mixture of the above-described pigment (original powder ), a dispersant such as POE-β-naphthyl ether described in the general formula (1), a mixture of water or a water-soluble organic solvent, a sand mill, a ball mill It is obtained by dispersing with a known disperser such as a roll mill, a bead mill, a nanomizer, or a homogenizer.
The wet dispersion treatment referred to in the present invention is a mixture obtained by finely pulverizing and dispersing a mixture of a pigment, a dispersant, water, and a water-soluble organic solvent by a so-called wet dispersion method such as the sand mill, ball mill, roll mill, bead mill, nanomizer, and homogenizer.
The average particle diameter of the pigment can be controlled by the size of the beads to be placed in the disperser and the dispersion time. To make the average particle diameter 50 nm or less, the beads have a diameter of 0.1 mm to 1.0 mm and the dispersion time. May be dispersed at 1 hour / L to 100 hours / L.
Specifically, pigment type α ... disperser DYNO-MiLL (Shinmaru Enterprises Co., Ltd.), used beads: 0.3 mm of zirconia, peripheral speed: 10 m / s, flow rate: 1 L, dispersion time: 17 Time, pigment type β ... dispersing machine DYNO-MiLL (Shinmaru Enterprises Co., Ltd.), beads used: zirconia 0.3 mm, peripheral speed: 10 m / s, flow rate: 1 L, dispersion time: 20 hours Met.
[0030]
[Table 1]
Figure 0004334879
Regarding Table 1,
[0031]
[Expression 1]
Dispersant ratio = dispersant weight ÷ pigment weight.
[0032]
[Expression 2]
Si / pig ratio = silicone oil emulsion weight ÷ pigment weight.
Sig / pig (D50 comparison) is marked when the average particle size of the silicone oil emulsion is larger than the average particle size of the pigment particles, and x when the average particle size of the silicone oil emulsion is smaller than the average particle size of the pigment particles. .
In Table 1, the specifications of pigment types α to ζ, dispersants (1) to (4), and emulsions A to E are as follows.
[0033]
[Table 2]
Figure 0004334879
[0034]
The inks (a) to (o) are filled in a black cartridge of an EPSON EM-930C modified printer manufactured by EPSON, and then vacuum degassed. It measured with the X-rite densitometer.
At that time, Xerox 4024 (paper size 32 s, air permeability 21 s) manufactured by Xerox Corporation was used as a recording medium.
The sharpness (saturation) of an image refers to the distance from the origin on the chromaticity diagram obtained by performing colorimetry of a solid image of an image sample with an Xrite densitometer and plotting it on the chromaticity diagram. More specifically, about a value and b value on the chromaticity diagram.
[Equation 3]
Figure 0004334879
Say.
[0036]
Image Sharpness (Saturation) Evaluation The pigment type α type has a saturation of 60 or more as ◯, 60 to 55 as Δ, and the following as ×.
In the pigment type β type, the saturation is 50 or more, ◯, 50 to 45 is Δ, and the following is ×.
In the pigment type γ type, a saturation of 55 or more is indicated by ◯, a value of 55-50 is indicated by Δ, and the following is indicated by ×.
In the pigment type δ type, a saturation of 50 or more is indicated by ◯, 50 to 45 is indicated by Δ, and the following is indicated by ×.
For the pigment type ε type, chromaticity of 48 or more is indicated by ◯, 48 to 43 are indicated by Δ, and the following is indicated by ×.
In the pigment type ζ type, chromaticity 55 or higher is indicated by ◯, 55-52 is indicated by Δ, and the following is indicated by ×.
[0037]
Regarding the ejection stability, after printing the printed matter, the printer was left in a 40 ° C. environment for one month with the printer head capped. Whether the discharge state of the printer after being left is restored to the initial discharge state was evaluated by the following number of cleaning operations.
○: Recovered by one operation.
Δ: Recovered by 2 to 3 operations.
X: No recovery was observed even after three or more operations.
[0038]
Ink storage stability Each ink was placed in a polyethylene container, sealed, and stored at 70 ° C. for 3 weeks. The particle size, surface tension, and viscosity were measured, and evaluated according to the rate of change from the initial physical properties as follows.
○: Within 10% Δ: Within 30% ×: Over 50% [0039]
[Table 3]
Figure 0004334879
[0040]
Next, the evaluation results in Table 3 will be examined.
In Examples 1 to 6 (inks a to f), excellent results were obtained in all evaluations. Further, Comparative Example 1 and Reference Examples 1 to 8 (inks g to o) were inferior in at least one evaluation.
[0041]
(1) Comparative Example 1, Reference Examples 1 to 8 (inks g to o):
In Comparative Example 1 (ink g), the saturation is low. This cause is thought to be due to the absence of silicone oil emulsion.
In Reference Example 1 (ink h), the saturation is low. This is probably because the average particle size of the silicone oil emulsion is smaller than the average particle size of the pigment particles.
In Reference Example 2 (ink i), the saturation is low. This is considered due to the average particle size of the silicone oil emulsion being 100 nm or less.
In Reference Example 3 (ink j), the saturation is low, and the ink storage stability and ejection stability are poor. The cause is considered that the pigment is not dispersed with the dispersant.
In Reference Examples 4 and 5 (inks k and l), the saturation is low, and the ink storage stability and ejection stability are poor. The reason for this is considered that the weight reference of the dispersant is not in the range of 0.3 to 2 with respect to the pigment 1.
In Reference Examples 6 and 7 (inks m and n), the saturation is low, and the ink storage stability and ejection stability are poor. This is probably because the dispersant is not a compound represented by the general formula (1).
In Reference Example 8 (ink o), the saturation is low, and the ink storage stability and ejection stability are poor. This is probably because the dispersant is not POE (n = 40) β naphthyl ether.
[0042]
【The invention's effect】
As will be apparent from the detailed and specific description above, the ink-jet ink of the present invention is superior to conventional inks in image sharpness (saturation), ejection stability, and ink storage stability. Further, according to the present invention, an image formed article excellent in image sharpness (saturation) is provided by an ink cartridge, an inkjet printing apparatus and an image forming method to which the pigment ink composition of the present invention is applied. Can do.

Claims (6)

少なくとも顔料、水、水溶性有機溶剤、シリコーンオイルエマルジョンを含み、インクジェット記録方法に用いるインク組成物であって、少なくとも前記シリコーンオイルエマルジョンの平均粒径が100nm以上で、顔料粒子の平均粒径より大きく、シリコーンオイルエマルジョンの含有量が1重量%以上20重量%以下で、顔料1に対してシリコーンオイルエマルジョンが0.1以上20以下であり、前記顔料が下記一般式(1)で示される化合物の少なくとも一種からなる分散剤で分散され、該分散剤の重量基準が顔料1に対し0.3以上2以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
Figure 0004334879
An ink composition used for an inkjet recording method, comprising at least a pigment, water, a water-soluble organic solvent, and a silicone oil emulsion, wherein the average particle diameter of the silicone oil emulsion is at least 100 nm and larger than the average particle diameter of the pigment particles The content of the silicone oil emulsion is 1 wt% or more and 20 wt% or less, the silicone oil emulsion is 0.1 or more and 20 or less with respect to the pigment 1, and the pigment is a compound represented by the following general formula (1): An ink-jet ink, wherein the ink is dispersed with at least one kind of dispersant, and the weight reference of the dispersant is 0.3 or more and 2 or less with respect to the pigment 1.
Figure 0004334879
前記分散剤がPOE(n=40)βナフチルエーテルであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク。The inkjet ink according to claim 1, wherein the dispersant is POE (n = 40) β-naphthyl ether. 請求項1または2に記載のインクジェット用インクを収容したことを特徴とするインクカートリッジ。Ink cartridge, characterized in that accommodating the ink jet ink according to claim 1 or 2. 請求項1または2に記載のインクジェット用インクを吐出させて記録を行なう方式のヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット画像形成装置。Inkjet image forming apparatus comprising the head of the system for recording by ejecting ink jet ink according to claim 1 or 2. 請求項に記載のインクジェット画像形成装置を用いて印字することを特徴とする画像形成方法。5. An image forming method comprising printing using the inkjet image forming apparatus according to claim 4 . 請求項に記載の画像形成方法で印字されたことを特徴とする画像形成物。An image formed article printed by the image forming method according to claim 5 .
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