JP3647077B2 - 混合ガス消火設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、消火対象区画内に消火剤を放出し、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持することによって消火するようにしたガス系消火設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、消火対象区画内に消火剤を放出し、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持することによって消火するようにしたガス系消火設備として、消火剤に二酸化炭素やハロンガス等の不活性ガスを使用するようにしたものが実用化されている。
【0003】
ところで、消火剤として二酸化炭素やハロンガス等の不活性ガスを使用する場合、これらの消火剤を加圧液化して高圧ガス容器からなる消火剤貯蔵容器に充填された状態で消火設備内に保管しておき、火災の際に、適宜の電気的手段又は空圧的手段を用いて、高圧ガス容器の容器弁を開放することにより、二酸化炭素やハロンガスを高圧ガス容器から配管を介して噴射ヘッドまで送り、噴射ヘッドから消火対象区画内に放出するようにしている。このとき、二酸化炭素やハロンガス等の不活性ガスは、噴射ヘッドまでは液体の状態で送られ、噴射ヘッドから消火対象区画内に放出された瞬間に気化して気体の状態となり、消火対象区画内に充満して火災を鎮圧する。
【0004】
そして、これらの二酸化炭素やハロンガス等の不活性ガスを使用するガス系消火設備は、急速に火災を鎮圧できること、消火剤による消火対象区画内の汚染がほとんどないこと、電気の絶縁性を損なわないこと、消火剤が隙間から浸透して構造が複雑な消火対象に対しても強力な消火効果を発揮できること、消火剤の経年変化がなく長期に亘って一定の消火能力を有すること等の利点を有することから、石油関連施設、電気関連施設のみならず、一般の施設にも広く使用されている。
【0005】
ところが、近年になって、オゾン層の破壊に関する問題が世界的な規模で提起され、ハロンガス等のハロゲン化炭化水素成分を含有する消火剤については、1994年1月に生産中止となり、事実上使用することができなくなった。これにより、アルゴン等の高価な希ガスを使用する特殊な消火設備を除くと、現在、ガス系消火設備において使用されている消火剤は、二酸化炭素のみであるということができる。
【0006】
一方、この二酸化炭素を消火剤として使用する消火設備についても、以下の問題点があることが知られている。
(1) 消火時の消火対象区画内の二酸化炭素の設計濃度は、約35%であり、この濃度では、万一消火対象区画内に人が存在していた場合、二酸化炭素の毒性(麻酔性)により人命に係わる事態が発生するおそれがある。
(2) 二酸化炭素は、火災の際、噴射ヘッドまでは液体の状態で送られ、噴射ヘッドから消火対象区画内に放出された瞬間に気化して気体の状態となるが、このとき、周囲から気化熱を奪うため室内の空気の飽和蒸気圧が低下し、空気中の水分が結露するとともに、静電気が発生する。これにより、室内は霧がかかった状態となり、人の避難及び救出並びに消火作業の障害になるとともに、結露及び静電気により電子機器の絶縁不良や故障が起こり、重大な二次災害が発生するおそれがある。
(3) 二酸化炭素は、密度が空気よりもはるかに大きいため、消火対象区画内に放出された二酸化炭素は、消火対象区画内の下部に滞留し消火効果が低下するほか、消火対象区画内の下部の開口部から外部へ散逸しやすい。
(4) 地球温暖化に関する問題が世界的な規模で提起されていることから、二酸化炭素もハロンガスと同様に、将来的には使用が制限される可能性がある。
【0007】
本件出願人は、上記従来のガス系消火設備が有する多くの問題点を解決するために、先に窒素ガスを消火剤として使用する消火設備を提案した(特願平6ー312690号)。
ガス系消火設備の消火剤として窒素ガスを使用する利点は、以下のとおりである。
(1) 消火時の消火対象区画内の窒素ガスの設計濃度を二酸化炭素の場合と同程度まで高めた場合、消火対象区画内の酸素濃度は、約14%にまで低下すると考えられるが、30分程度までの短時間の曝露の場合、酸素濃度が約12%以上あれば人体にはほとんど影響がないことが報告されていること、また、窒素ガス自体には毒性がないことから、万一消火対象区画内に人が存在していても、余裕をもって退避することができ、二酸化炭素の場合のように人命に係わる事態が発生することがない。
(2) 窒素ガスは、気体の状態で加圧して高圧ガス容器からなる消火剤貯蔵容器に充填された状態で消火設備内に保管されているため、火災の際、噴射ヘッドから消火対象区画内に放出されたとき、二酸化炭素の場合のように周囲から気化熱を奪うことがないため空気中の水分が結露することがなく、また、静電気が発生することもない。このため、室内の視界が悪化せず、人の避難及び救出並びに消火作業を支障なく行うことができるとともに、結露及び静電気の発生がないことから電子機器の絶縁不良や故障が起こることがない。
(3) 窒素ガスは、密度が空気と近いため、消火対象区画内に放出された窒素ガスは、消火対象区画内に偏りなく行き渡り、強力な消火効果を発揮する。
(4) 窒素ガスは、空気の主成分であることから、地球環境の点及び消火剤の安定供給の点で全く問題がない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ガス系消火設備の消火剤として窒素ガスを使用した場合も、以下の問題点があることがわかった。
(1) ガス系消火設備の消火剤としての窒素ガスは、加圧して高圧ガス容器に貯蔵された状態のものを使用するため、加圧液化して高圧ガス容器に貯蔵された状態のものを使用する二酸化炭素やハロンガスに比べて、同容積の消火対象区画の消火に要する高圧ガス容器の数が数倍必要となり、高圧ガス容器の大きな設置スペースが必要となる。
(2) 窒素ガスは、二酸化炭素と同様、ガス自体には消火能力を有さず、消火剤によって消火対象区画内の酸素濃度を低下させることによって消火する、いわゆる、酸欠消火であるため、ガス自体が消火能力を有するハロンガス(このため、ハロンガスは、消火対象区画内の酸素濃度を低下させることに加えて、ガス自体の消火性能力によって消火する、いわゆる、化学消火(燃焼反応抑制消火)であるということができる。)に比べて、深部火災、例えば、積層された紙や木材等の火災に対する消火性能が劣る。
【0009】
本発明は、消火剤として窒素ガスを使用する場合を含む上記従来のガス系消火設備が有する多くの問題点を一挙に解決し、人、施設及び地球環境のすべてに対して安全で、実用的で、かつ消火剤の安定供給に将来的にも問題のないガス系消火設備を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の混合ガス消火設備は、消火対象区画内に消火剤を放出し、該消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持することによって消火するようにしたガス系消火設備において、消火剤ガスとしての窒素ガス90〜98容積%に、
(a)C2a+bで表されるパーフルオロアルカン
(aは1〜6の整数、bは2又は0)
(b)Cで表されるハイドロジェノフルオロアルカン
(nは1〜6の整数、m及びpは1以上の整数、m+pは2n又は2n+2)
(c)CClBrで表されるハイドロジェノフルオロハロゲノアルカン
(qは1〜4の整数、r及びwは1以上の整数、x、y及びzのうち少なくとも1つは0でない整数、x+w+x+y+zは2q又は2q+2、rはw+x+y+z以下)
の化合物の少なくとも1種類を合計10〜2容積%の割合で混合した消火剤を使用することを要旨とする。
【0011】
この場合において、パーフルオロアルカンとして、パーフルオロブタン(C410)を、ハイドロジェノフルオロアルカンとして、トリフルオロメタン(CHF3)、へプタフルオロプロパン(C3HF7)又はペンタフルオロエタン(C2HF5)を、また、ハイドロジェノフルオロハロゲノアルカンとして、アイオドトリフルオロメタン(CF3I)を使用することができる。
【0012】
【作用】
ガス系消火設備における消火剤ガスとしての窒素ガス90〜98容積%に、オゾン層を破壊しないパーフルオロアルカン(パーフルオロブタン(C10))、ハイドロジェノフルオロアルカン(トリフルオロメタン(CHF3)、へプタフルオロプロパン(C3HF7)又はペンタフルオロエタン(C2HF5))又はハイドロジェノフルオロハロゲノアルカン(アイオドトリフルオロメタン(CF3I))(以下、これらを総称して「フッ素系化合物」という。)の少なくとも1種類を合計10〜2容積%の割合で混合した混合ガス(以下単に「混合ガス」という。)を使用した場合、上記ガス系消火設備の消火剤として窒素ガスを使用した場合の利点に加え、その場合の、(1)高圧ガス容器の大きな設置スペースが必要となる、(2)深部火災に対する消火性能が劣る、という問題点を、ガス自体が消火能力を有するフッ素系化合物を添加、混合することにより解決することができる。
【0013】
表1にフッ素系化合物の種類及び添加割合と混合ガスの消炎濃度の関係を、また、表2にフッ素系化合物の種類及び混合割合と混合ガス容器の必要本数を、それぞれ示す。
【0014】
【表1】
Figure 0003647077
【0015】
【表2】
Figure 0003647077
【0016】
この表1及び表2からも明らかなように、ガス自体が消火能力を有するフッ素系化合物を添加、混合することにより、混合ガスの消炎濃度を低く設定することができ、これにより、高圧ガス容器の設置スペースを小さくすることができるとともに、併せて深部火災に対する消火性能を向上することができるものとなる。
なお、混合ガスの消炎濃度を低く設定することができるため、消火対象区画内の酸素濃度を高めることができ、人に対する安全性をより向上することができる。
【0017】
図1に5.8立方メートルの実験室内で4.5KWの火災荷重に対して、窒素ガス(N2)にトリフルオロメタン(CHF3)を添加、混合した混合ガスを消炎濃度で放出した場合の、混合割合とフッ化水素ガス(HF)濃度の関係を、図2にトリフルオロメタン(CHF3)が100%の場合に発生するフッ化水素ガス(HF)の量を1としたときの、混合割合とフッ化水素ガス(HF)発生量の割合の関係を、それぞれ示す。
この図1及び図2からも明らかなように、フッ素系化合物の混合割合を10〜2容積%の割合とすることによって、火災時にフッ素系化合物が熱分解して発生する有毒なフッ化水素ガス(HF)の量を抑制することができ、人に対する安全性を維持することができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
【0019】
図3に、本発明の混合ガス消火設備の第1実施例を示す。
本実施例は、消火剤として混合ガスを使用したもので、混合ガスを加圧して高圧ガス容器に充填した状態(本実施例では、35℃において、150Kgf/平方cm)で消火設備内に保管することにより、消火剤貯蔵容器1として利用する。
消火設備内に保管する消火剤貯蔵容器1の本数は、消火剤貯蔵容器1に充填、貯蔵されている混合ガスの総量が、火災の際、消火対象区画6内の混合ガスの濃度を消炎濃度以上に維持することができる量となるように設定する。
【0020】
各消火剤貯蔵容器1には、容器弁2を介して連結管3を接続し、さらに連結管3を1本の集合管4に接続し、この集合管4を消火対象区画6まで延設した主配管5に接続する。
消火対象区画6まで延設した主配管5を、消火対象区画6内に配設した枝管8に接続し、この枝管8を消火対象区画6内の適所に複数個配設した噴射ヘッド7に接続する。
【0021】
火災の際には、手動又は自動操作によって、適宜の電気的手段又は空圧的手段を用いて、すべての消火剤貯蔵容器1の容器弁2を開放することにより、消火剤貯蔵容器1から混合ガスを、容器弁2、連結管3、集合管4、主配管5及び枝管8を介して噴射ヘッド7まで送り、噴射ヘッド7から消火対象区画6内に放出するようにする。
このとき、混合ガスは、消火剤貯蔵容器1に気体の状態で充填されているため、噴射ヘッド7から消火対象区画内に放出されたとき、周囲から気化熱を奪うことがないため空気中の水分が結露することがなく、また、静電気が発生することもない。
また、混合ガスは、密度が空気と近いため、消火対象区画内に放出された混合ガスは、消火対象区画内に偏りなく行き渡り、構造が複雑な消火対象に対しても強力な消火効果を発揮する。
【0022】
図4〜図5に、本発明の混合ガス消火設備の第2実施例を示す。
本実施例は、複数の消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーNを有する場合の混合ガス消火設備を示したものである。
なお、本実施例の場合、消火対象区画の数が前記第1実施例と異なるのみで、基本的な作用は、前記第1実施例と異なるところはない。
【0023】
図4に示すように、各消火剤貯蔵容器1には、容器弁2を介して連結管3を接続し、さらに連結管3を1本の集合管4に接続し、この集合管4を各消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーNまで延設した主配管5ー1,5−2,・・・5ーNに接続する。
主配管5ー1,5−2,・・・5ーNには、選択弁9ー1,9−2,・・・9ーNを配設し、消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーNに選択的に混合ガスを送るようにする。
消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーNまで延設した主配管5ー1,5−2,・・・5ーNを、消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーN内にそれぞれ配設した枝管8ー1,8−2,・・・8ーNに接続し、この枝管8ー1,8−2,・・・8ーNを消火対象区画6内の適所に複数個配設した噴射ヘッド7ー1,7−2,・・・7ーNに接続する。
【0024】
ところで、通常、各消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーNは、その容積、が異なるため、当然、放出すべき混合ガスの量も異なる。
このため、主配管5ー1,5−2,・・・5ーNの口径を各消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーNの容積に応じて異ならせるほか、火災の際、消火対象となる消火対象区画6ー1,6−2,・・・6ーNに対応した本数の消火剤貯蔵容器1が開放されるように混合ガス消火設備を構成する。
【0025】
図5は、図4の混合ガス消火設備の詳細構造を示し、ここでは、消火対象区画が3区画の場合を例にして示している。
ここで、開放すべき消火剤貯蔵容器1の本数を、消火対象区画6ー1が5本、消火対象区画6−2が3本、消火対象区画6ー3が1本に設定することとする。なお、図中、9ー1,9−2,9ー3は選択弁、10ー1,10−2,10ー3は選択弁開放装置、11ー1,11−2,11ー3は起動用ガス容器、12ー1,12−2,12ー3は起動用ガス容器開放用のソレノイドである。
また、図中、13ー1,13ー2,13ー3は、選択弁9ー1,9−2,9ー3及び起動用ガス容器11ー1,11−2,11ー3の開放をコントロールする起動用ガス管路で、選択弁開放装置10ー1,10−2,10ー3に接続され、その途中の適所に不還弁14ー1,14−2,14ー3,14−A,14ーBを配設する。なお、不還弁14ー1,14−2,14ー3,14−A,14ーBの通過可能方向は、図の矢印の向きで表している。
消火剤貯蔵容器1及び連結管3の本数は、それぞれ3本である。
なお、これらの部材の末尾の数字1,2,3は、消火対象区画の末尾の数字1,2,3にそれぞれ対応している。
【0026】
次に火災の際の動作について説明する。
いま、消火対象区画6ー1に火災が発生したとすれば、火災発見者がこの消火対象区画6ー1に対応する押釦(手動操作の場合)を操作すると、電気信号が起動用ガス容器開放用のソレノイド12ー1に送られ、ソレノイド12ー1が動作して起動用ガス容器11ー1が開放される。
起動用ガス容器11ー1が開放されることにより放出された起動用ガスは、まず、選択弁開放装置10ー1に導入されて選択弁9ー1を開放してから、不還弁14ー1を経て起動用ガス管路13ー1を通り、不還弁14ーA及び不還弁14ーBを通過して全ての容器弁22に至って消火剤貯蔵容器1を5本とも開放する。
このとき、不還弁14ー2及び不還弁14ー3を通過することができないため、選択弁9ー2及び選択弁9ー3は開放されない。
これにより、開放された5本の消火剤貯蔵容器1から混合ガスを、容器弁2、連結管3、集合管4、選択弁9ー1、主配管5ー1及び枝管8ー1を介して噴射ヘッド7ー1まで送り、噴射ヘッド7ー1から消火対象区画6ー1内に放出するようにする。
【0027】
また、消火対象区画6ー2に火災が発生したとすれば、火災発見者がこの消火対象区画6ー2に対応する押釦(手動操作の場合)を操作すると、電気信号が起動用ガス容器開放用のソレノイド12ー2に送られ、ソレノイド12ー2が動作して起動用ガス容器11ー2が開放される。
起動用ガス容器11ー2が開放されることにより放出された起動用ガスは、まず、選択弁開放装置10ー2に導入されて選択弁9ー2を開放してから、不還弁14ー2を経て起動用ガス管路13ー2を通り、不還弁14ーBを通過して容器弁22に至って消火剤貯蔵容器1を3本だけ開放する。
このとき、不還弁14ーAを通過することができないため、消火剤貯蔵容器1のうち2本は開放されない。
また、不還弁14ー1及び不還弁14ー3を通過することができないため、選択弁9ー1及び選択弁9ー3は開放されない。
これにより、開放された3本の消火剤貯蔵容器1から混合ガスを、容器弁2、連結管3、集合管4、選択弁9ー2、主配管5ー2及び枝管8ー2を介して噴射ヘッド7ー2まで送り、噴射ヘッド7ー2から消火対象区画6ー2内に放出するようにする。
【0028】
また、消火対象区画6ー3に火災が発生したとすれば、火災発見者がこの消火対象区画6ー3に対応する押釦(手動操作の場合)を操作すると、電気信号が起動用ガス容器開放用のソレノイド12ー3に送られ、ソレノイド12ー3が動作して起動用ガス容器11ー3が開放される。
起動用ガス容器11ー3が開放されることにより放出された起動用ガスは、まず、選択弁開放装置10ー3に導入されて選択弁9ー3を開放してから、不還弁14ー3を経て起動用ガス管路13ー3を通り、容器弁22に至って消火剤貯蔵容器1を1本だけ開放する。
このとき、不還弁14ーBを通過することができない(したがって、当然、不還弁14ーAも通過することができない)ため、消火剤貯蔵容器1のうち4本は開放されない。
また、不還弁14ー1及び不還弁14ー2を通過することができないため、選択弁9ー1及び選択弁9ー2は開放されない。
これにより、開放された1本の消火剤貯蔵容器1から混合ガスを、容器弁2、連結管3、集合管4、選択弁9ー3、主配管5ー3及び枝管8ー3を介して噴射ヘッド7ー3まで送り、噴射ヘッド7ー3から消火対象区画6ー3内に放出するようにする。
【0029】
以上、消火対象区画が3区画で、消火剤貯蔵容器1の本数が5本の場合を例にして説明したが、消火対象区画の数及び消火剤貯蔵容器1の本数並びに開放される消火剤貯蔵容器1の本数は、本実施例のものに限定されるものではなく、必要に応じて任意に設定することができ、その要領も上記実施例と同様である。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のガス系消火設備が有する多くの問題点を一挙に解決し、人、施設及び地球環境のすべてに対して安全で、高圧ガス容器の設置スペースや消火剤を含む消火設備のコストの点でも実用的で、深部火災に対する消火性能が優れ、フッ化水素ガスの発生量を抑制することができ、かつ消火剤の安定供給に将来的にも問題のないガス系消火設備を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】混合ガスの混合割合とフッ化水素ガス濃度の関係を示す図である。
【図2】混合ガスの混合割合とフッ化水素ガス発生量の関係を示す図である。
【図3】本発明の混合ガス消火設備の第1実施例を示す図である。
【図4】本発明の混合ガス消火設備の第2実施例を示す図である。
【図5】第2実施例の詳細構造を示す図である。
【符号の説明】
1 消火剤貯蔵容器
6 消火対象区画
7 噴射ヘッド

Claims (6)

  1. 消火対象区画内に消火剤を放出し、該消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持することによって消火するようにしたガス系消火設備において、消火剤ガスとしての窒素ガス90〜98容積%に、次の(a)から(c)の化合物の少なくとも1種類を合計10〜2容積%の割合で混合した消火剤を使用することを特徴とする混合ガス消火設備。
    (a)C2a+bで表されるパーフルオロアルカン
    (aは1〜6の整数、bは2又は0)
    (b)Cで表されるハイドロジェノフルオロアルカン
    (nは1〜6の整数、m及びpは1以上の整数、m+pは2n又は2n+2)
    (c)CClBrで表されるハイドロジェノフルオロハロゲノアルカン
    (qは1〜4の整数、r及びwは1以上の整数、x、y及びzのうち少なくとも1つは0でない整数、x+w+x+y+zは2q又は2q+2、rはw+x+y+z以下)
  2. パーフルオロアルカンとして、パーフルオロブタン(C10)を使用することを特徴とする請求項1記載の混合ガス消火設備。
  3. ハイドロジェノフルオロアルカンとして、トリフルオロメタン(CHF)を使用することを特徴とする請求項1記載の混合ガス消火設備。
  4. ハイドロジェノフルオロアルカンとして、へプタフルオロプロパン(CHF)を使用することを特徴とする請求項1記載の混合ガス消火設備。
  5. ハイドロジェノフルオロアルカンとして、ペンタフルオロエタン(CHF)を使用することを特徴とする請求項1記載の混合ガス消火設備。
  6. ハイドロジェノフルオロハロゲノアルカンとして、アイオドトリフルオロメタン(CFI)を使用することを特徴とする請求項1記載の混合ガス消火設備。
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