JP3647035B2 - 亀頭部への刺激を伴う予防具 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の分野】
本発明は予防具或は避妊具に関する。
【０００２】
【従来技術の説明】
病気予防及び避妊に対する安全策として使用するためのさまざまな種類の男性用コンドーム或は予防デバイスが知られている。従来のそうした予防デバイスは外れてしまわないようぴったりとフィットするようになっている。しかも、男性用コンドームのパウチ部を構成する膜材料の、破れを防止するためのその厚みが男性ユーザー側での刺激を弱くしている。
これとは別に、緩くフィットする女性用コンドームが米国特許第4,004,591及び第3,536,066号に於て提案された。これら２つの特許には亀頭部の直径よりもずっと大きな直径を有するパウチ部が記載され亀頭部表面を刺激することの出来るポケットあるいは膨出部分は含まれていない。
米国特許第2,816,542号には刺激を与えるためにその先端部分の厚みを増したコンドームが記載される。
米国意匠特許第254,808号には、男性用コンドームのパウチ内部を外側方向に膨出した装飾的デザインが記載される。しかしながら、この膨出部は亀頭部表面を刺激する位置には配置されていない。
前述の従来特許の何れにも、亀頭部の最も刺激を受ける部分で転がり動作を生じるように配置されたポケット あるいは膨出部分は含まれない。
【０００３】
【解決しようとする課題】
エイズの流行によって、より多くの人々がエイズその他の社会病から身を守るためにコンドームの使用を考えるようになった。しかしながら、従来のコンドームは刺 激が弱くその結果、その使用はしばしば省略された。本発明は、使用時の刺激がより高まるが故に男性ユーザーにもっと受け入れられ、従ってより広範に使用される改良型コンドームを提供することを目的としている。
本発明の目的は刺激が増長されることにより男性ユーザーにより受け入れられる男性用コンドームを提供することである。
刺激が弱いという問題を解決するために、本発明のコンドームは亀頭部における刺激が強いと言う事実を利用するための形状を有している。
この目的のために、本発明のコンドームにはその薄膜材料内にポケット手段が含まれ、このポケット手段が亀頭部の裏側部分で前後に移動してコンドームユーザーに強い刺激を提供する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、薄い膜材料から成り立ちその開放端部から閉鎖端部に至る直径が一定である細長い管状のパウチ部の前記閉鎖端部の周囲に更にポケット手段を形成しこれを、亀頭部の下側或は裏側を離間状態で覆い且つ前後に移動して刺激を与えるようにしたことにより、男性用コンドームにおける刺激を感じにくいという問題を解決する。
そうしたポケット手段は亀頭部表面の、例えば亀頭部の裏側部分のみに前記前後移動を創出するために、パウチ部の閉鎖端部周囲の一部分にのみ設けられる。
前記ポケット手段は、亀頭部表面全体に前記前後移動を創出するために、パウチ部の閉鎖端部の周囲全体に設けられる。
本発明によれば、パウチがファインラバー、即ち精密 ゴム部品或はプラスチック材料から形成されるコンドームが提供される。
【０００５】
【実施例の説明】
図１及び２には管状のパウチ部12を有する男性用コンドーム10が例示され、パウチ部12には開放端部14及び閉鎖端部16が設けられている。パウチ部12はペニスの外側表面にぴったりとフィットする直径を有し、ペニスの亀頭部は前記閉鎖端部16から離間する状態で前記パウチ部の内部に位置付けられる。パウチ部12の直径はその開放端部14及び閉鎖端部16間に於ては一般に一定である。パウチ部12は薄膜壁18を有しそれが使用中の男性ユーザーにおける刺激を増長する。しかしこの薄膜壁18はエイズその他の社会病からの保護のために、使用中の破損を防止するに十分な強度を保持している。
本発明の特定原理に従えば、パウチ部12の亀頭部に相当する部分にはポケット手段20が含まれる。このポケッ ト手段20は図１及び２の具体例ではパウチ部12の一方側における壁膨出部22の形態とされ、亀頭部の最も敏感な表面24、即ち図１で斜線を付けて示したような、尿道の出口25から約1/2cmの位置から始まり前記出口25から2cmの位置で終わる表面部分から外側に膨出している。
詳しくは、壁膨出部22は円錐表面26を有し、この円錐表面26が内側に押し付けられ、図３に部分的に拡大して示されるように亀頭部の表面24の位置で前後に移動する。この前後の移動によって亀頭部に刺激が与えられそれがコンドーム10を付けた男性ユーザーの刺激を増長させる。ポケット手段20の壁の厚さは図１に示されるようなパウチ壁18の壁の厚みＴと同じで良いが、Ｔ＋T₁であり得る。
図４から６の具体例では男性用コンドーム30は閉鎖端部34及び開放端部３５を有する薄膜管状のパウチ32を具備している。パウチ32の直径は、亀頭部が閉鎖端部34か ら離間する状態で位置付けられるようにしてペニスの外側表面に密着するようなものである。
この具体例では、ポケット手段はパウチ32の壁38と一体的に成形され亀頭部の周囲から膨出する状態で亀頭部 を取り巻く中空リング36の形態とされている。この中空リング36の周囲表面40は亀頭部の表面24上で前後に移動する。
本発明の予防デバイスの種々の具体例に於て、パウチの寸法及び壁材料の厚さは変更可能である。管状のパウチは160mmの範囲の長さを有し得る。パウチの直径は一般に均一であるが、所望により変更可能である。主たる胴部の直径は約105mmである。ポケット手段の直径は115mm±10mmである。しかしながらポケット手段の寸法形状は、挿入に先立っての空間と、亀頭部の表面と接触しての前後移動を提供するための、ポケット手段の、内側への反転とを提供する寸法形状とされるものである。
パウチの壁材料の厚さもまた変更可能である。好ましくはその厚さの範囲は0.1mm−0.03mmから1.0mm＋0.3mmである。
パウチ及び入口フランジ部は好ましくは弾性ゴム、不浸透性材料、例えば天然ゴム、そしてシリコンゴムの如き合成ゴムから作製される。その他有益な材料には、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル或はポリエチレンのようなプラスチックが含まれる。
以上本発明を具体例を参照して説明したが、本発明の内で多くの変更を成し得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の１具体例を含む男性用コンドームの側方断面図である。
【図２】 図１の男性用コンドームを端部方向から見た正面図である。
【図３】 図１及び２に示される男性用コンドームの、内側に凹んだ状態のポケット手段を示す部分側方断面図である。
【図４】 本発明の別態様を含む男性用コンドームの側方断面図である。
【図５】 図３を端部方向から見た正面図である。
【図６】 図４及び５に示される男性用コンドームの、内側に凹んだ状態のポケット手段を示す部分側方断面図である。

Claims (6)

1. 男性の使用する、開放端部及び閉鎖端部を具備する細長の管状部分を含む予防用パウチであって、
   前記管状部分が薄膜材料から形成され且つ前記開放端部から閉鎖端部にかけて一定の直径を有し、
   前記管状部分の壁厚と実質的に等しい壁厚を有し且つペ ニスの亀頭部の外側に膨出するポケット手段が前記閉鎖 端部の周囲に一体的に形成された予防用パウチ。
2. パウチの閉鎖端部の周囲に一体的に形成されたポケット手段が、閉鎖端部の周囲の一部分のみに形成される請求項１の予防用パウチ。
3. パウチの閉鎖端部の周囲に一体的に形成されたポケット手段が前記パウチの閉鎖端部の周囲全体に 形成された環状ポケットである請求項１の予防用パウチ。
4. パウチが精密ゴム部品或はプラスチック材料から形成される請求項２の予防用パウチ。
5. ポケット手段が中空の円錐形状膨出部として形成される請求項４の予防用パウチ。
6. ポケット手段がパウチの閉鎖端部の周囲の中空リングとして形成される請求項４の予防用パウチ。

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