JP3646465B2 - レーザ光発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の科学機器、露光装置、照明装置、ディスプレイ装置等の光源として用いられるレーザ光発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、種々の科学機器、露光装置、照明装置、ディスプレイ装置等の光源として用いられるレーザ光発生装置として、Qスイッチレーザ光源に単一縦モードの連続波レーザ光源(T.Kane, R.L.Byer, Optics Letters,VOl.10,p.p.65-67,(1985).)より出射される連続波レーザ光を注入同期(インジェクションシーディング)して、単一モードのQスイッチパルス光を発生させるようにしたものがある(Lightwave Electronics社製品カタログ,Model-101)。
【0003】
また、単一モード以外で、例えば決まった周波数差をもつ複数モードで発振するレーザ光源を作成するには、複屈折フィルタ、エタロン等を単独または複数組み合わせて制御することか行われてきた(Solid-State Laser Engineering, 3rd Edition,Springer Verlag.)。
【0004】
また、Qスイッチレーザ光源の複数モード化としては、出射光を音響光学変調器、いわゆるAOMや、電気光学変調器、いわゆるEOMなどの位相変調器に通過させることで行うようにした報告もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、Qスイッチレーザの注入同期は、縦単一モードの連続波レーザを注入して縦単一モードのQスイッチパルス光を発生させるものであるため、中心波長を安定化させることができるが、波長幅は略々パルス幅で決定される値まで小さくなる。しかるに、光源としての応用分野によっては、波長幅を一定範囲に制御してスペックル低減及び色収差低減等を同時に行う必要があり、また、特定の縦モード数が所望の数である科学分野もある。このとき、単一モードのQスイッチパルスをそのまま用いることかできないことがある。また、注入同期を用いないと多数の縦モードを含むマルチモード発振になり、これも所望の波長幅より大きくなってしまう。
【0006】
一方、この問題を解決するため、縦単一モード発振のQスイッチレーザ出力パルスを電気光学素子等を用いて変調し、波長幅を制御する方法があるが、Qスイッチレーザのパルス出力の尖塔値が高くなると光学素子等の損傷等の問題が顕著になる。また、電気光学結晶が高周波の変調電界で吸収を持つと素子が発熱し、熱勾配からビームの振れ等が発生しやすくなる。
【0007】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、複数の周波数でQスイッチレーザを発振させることができ、かつ、中心周波数と波長幅とを含む縦モード分布を安定して制御することができるようになされたレーザ光発生装置の提供という課題を解決しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係るレーザ光発生装置は、注入波光源の出射光をQスイッチレーザ光源に注入同期して、Qスイッチレーザ光源を複数の周波数で発振させることを特徴とするものであり、注入波光源は、Qスイッチレーザ光源の複数の共振器縦モードに亘って波長広がりをもつ出射光を出射することとしたものである。
【0009】
また、本発明に係るレーザ光発生装置は、注入レーザ光源の出射光をQスイッチレーザ光源に注入同期して、Qスイッチレーザ光源を複数の周波数で発振させることを特徴とするものであり、注入レーザ光源は、複数の周波数で発振する。
【0010】
すなわち、本発明に係るレーザ光発生装置においては、複数の周波数でQスイッチレーザ光源を発振させることができ、かつ、中心周波数と波長幅とを含む縦モード分布を安定して制御することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0012】
本発明に係るレーザ光発生装置は、図1に示すように、Qスイッチレーザ光源となるQスイッチレーザ部1と、このQスイッチレーザ部1に対して注入同期、すなわち、インジェクションシーディングを行う注入波光源となる注入レーザ部2とを有して構成されている。
【0013】
Qスイッチレーザ部1においては、励起光源11からの出射光がレーザ媒質12に照射され、このレーザ媒質12は、蛍光を発光する。このレーザ媒質12から発光する蛍光は、このレーザ媒質12の前後に配設された共振器ミラー13,14間で反射されながら誘導放出により増幅され、出射側、すなわち、前方側の共振器ミラ一14から一部が出力光として取り出される。なお、このQスイッチレーザ部1は、例えば、ネオジミウムヤグレーザ(Nd:YAGレーザ)、ネオジミウムパナデートレーザ(Nd:YVO4レーザ)等によって構成することができる。
【0014】
共振器ミラー13,14間には、レーザ媒質12の前後に位置して、複数のλ/4板、すなわち、四分の一波長板、QWP18,18が配設されている。また、レーザ媒質12の後方側のQWP18とこの例においては後方側の共振器ミラー13との間には、図2に一例を示すように、Qスイッチ、例えば、音響光学変調器、いわゆるAOMや電気光学変調器、いわゆるEOM15又はポッケルスセル及びポラライザ17が配設されている。これらは、図1において、レーザ媒質12の前方側QWP18と前方側の共振器ミラー14との間に置かれることも多い。さらに、共振器ミラー13,14間の間隔、すなわち、共振器長は、共振器ミラー13を移動操作する素子、通常は圧電素子(いわゆるPZT)からなるアクチュエータ24により、制御可能となっている。
【0015】
Qスイッチ動作の一例として、Qスイッチ15がオフのときには、図6中の(a)、(b)に示すように、通過するビームの偏光状態が変化、または、偏向して共振器損失が大きくなり、Qスイッチレーザは発振しない。Qスイッチ15がオンになった瞬間、図7中の(a)、(b)に示すように、外部からの注入光が遮断されて、既に共振器内に入っていた注入光が共振器内を低損失で往復しながらレーザ媒質12中に蓄えられたエネルギーを誘導放出の形で増幅に利用し光パルスとして取り出される。Qスイッチの動作及び励起光源11の駆動、制御、並びに、レーザ媒質12の温度制御は、駆動制御回路16により行われる。アクチュエータ24は、駆動制御回路16により制御されて、パルスの立上がり時間をもとに共振器長を精密に制御する。
【0016】
注入レーザ部2も、励起光源21及びレーザ共振器22を有して構成されている。この注入レーザ部2の共振器22より出射される出力光のビームは、必要に応じて置かれた光アイソレータ2、光変調器26を通過しながらミラー23及ぴポラライザ17、または、ミラーで反射されて、Qスイッチレーザ部1の共振器内に注入レーザ光として導入される。注入レーザ部2は、通常の場合は連続波で発振し、常時、Qスイッチレーザ部1ヘビームを注入する。この注入レーザ部2の共振器22はモノリシック共振器が用いられることも多く、温度調節のほか、圧電素子等により周波数を可変にすることも可能である。
【0017】
なお、この注入レーザ部2は、ネオジミウムヤグレーザ、ネオジミウムパナデートレーザ等の固体レーザにより構成することができる。また、この注入レーザ部2は、レーザダイオード、すなわち、半導体レーザにより構成されることとしてもよい。また、波長可変レーザを用いることもできる。この場合において、この注入レーザ部2は、連続波で発振するものとしてもよいが、Qスイッチレーザ部1におけるQスイッチパルスの出力に同期してパルス出力を行うパルスレーザであることとしてもよい。さらに、この注入波光源としては、レーザに限らず、発光ダイオードや、電子、分子、イオン等からの発光を用いることとしてもよい。
【0018】
Qスイッチレーザ部1においては、Qスイッチパルスが立ち上がっている間は、注入レーザ部2よりのビームの導入が中断され、Qスイッチパルスが注入レーザ部2に戻りにくくなる。さらに、Qスイッチレーザ部1には、必要に応じて光アイソレータ25が設けられる。Qスイッチ15としてEOMの代わりにAOMを用いる場合、ポラライザの代わりにミラーが用いられる。このときは、偏光制御ではなくQスイッチレーザの共振器内ビーム光路が変化してパルスが立上がる。
【0019】
Qスイッチレーザについて簡単に説明すると以下のようになる。このQスイッチレーザにおいては、レーザ媒質12中の励起光源により照射されたイオン、または原子が励起状態に励起される。励起されるイオンは、固体レーザの場合、クロム等の遷移金属イオン、ネオジミウム等の希土類の金属イオンの添加された物質であり、有効に励起光を吸収するよう励起波長が選択される。励起されたイオンは上位準位に電子状態を変え、一定時間の間励起状態に留まるが、やがて自然放出により蛍光を発しながら下位準位に遷移し、やがて基底状態まで電子準位を下げる。イオンの電子準位が熱平衡状態に比べて上位準位に多い反転分布の間に、上下準位のエネルギー差に等しい波長の光が入射すると誘導放出により光を発して下位順位に遷移するが、このとき入射光が増幅される。誘導放出を起こす最初の光は、自然放出の蛍光、外部からの注入光等が考えられ、前者の場合、通常スペクトル幅が広いため、エタロン等の波長制御素子を用いないと、利得幅の中の共振器モードが多い場合、縦多モード発振しやすい。後者の場合、注入光の波長または波長分布と重複する共振器モードでQスイッチレーザの利得が利用され易いため、縦単一モードの注入光を入射すると、注入無しで縦多モード発振するQスイッチレーザも縦単一モードで発振させることが可能である。このとき、注入光の波長とQスイッチレーザの共振器モードのいずれかを合わせる必要があり、このためにアクチュエータによりQスイッチレーザの共振器長を制御してこれを行うことが多い。アクチュエータの移動方向の決定は、アクチュエータを微少量前後に移動し、パルスの立ち上がり時間の減少分が最大になる点に保持することで、実現される。また、利得中心の周波数が温度依存性をもつ場合、レーザ媒質の温度を制御して利得中心付近に発振モードが来るようにすることで、安定に、多少大きな利得を利用できる。こうして実現される縦単一モードのQスイッチレーザは、科学用途等に幅広く利用されている。
【0020】
そして、本発明を用いれば、複数モードでQスイッチレーザ部1を発振させることができる。すなわち、注入光に二周波数以上のスペクトルをもつ光を用い、注入光の波長分布と、Qスイッチレーザ部1の共振器モードが重複するように選択することで、複数モードでQスイッチレーザ部1を発振させることができる。注入レーザ部2が複数の波長で安定に発振していれば、この注入レーザ部2の出射光を注入されたQスイッチレーザ部1も安定に発振させることができる。インジェクションロッキングで要求される波長の同一性に比べ、注入同期、すなわち、インジェクションシーディングで要求される波長差のマージンは通常広いから、複数モードの場合、多少の周波数差があっても動作可能である。注入レーザ部2の縦モードの周波数ν(q)は、
ν(q)=qc/(2l) ・・・(式1)
で与えられ、波長λ(q)は、
λ(q)=2l/q ・・・(式2)
で与えられる。ここで、νqは注入レーザ部2のレーザ発振周波数、lは往復又は一周の共振器光路長、cは真空中の光速、qは自然数である。また、Qスイッチレーザ部1の共振器モードの周波数は、Lを往復の共振器光路長、Qを自然数として、
ν(Q)=Qc/(2L) ・・・(式3)
で与えられ、波長λ(Q)は、
λ(Q)=2L/Q ・・・(式4)
で与えられる。注入レーザ部2が、図3に示すように、q=q1、q2、・・・qN(ただし、q1<q2<・・・<qN、Nは2以上の自然数、q1,q2,・・・qNは自然数)で発振し、Qスイッチレーザ部1が、図4に示すように、Q=Q1、Q2、・・・QN(ただし、Q1<Q2<・・・<QN、Nは2以上の自然数、Q1,Q2,・・・QNは自然数)で発振するものとすれぱ、
λ(q1)=λ(Q1)かつ、λ(q2)=λ(Q2) ・・・(式5)
が要求されるが、(式5)を満たすかぎり、利得中心波長から大きくずれていなければ、q1、q2、Q1、Q2は自由に選択可能である。したがって、所望のQスイッチレーザ部1の複数のモード(Q1、Q2、・・・)が決まれば、(式1)−(式5)より、
q1/Q1=q2/Q2=q3/Q3=・・・=qN/QN・・・(式6)
を満たすように注入レーザ部2の共振器長を選べばよい。モード数が増えても、同様の原理に従って、2種のレーザを選べぱよい。
【0021】
なお、上述のような条件を満足させる手段としては、注入レーザ部2に圧電素子、いわゆるPZTからなるアクチュエータを設け、この注入レーザ部2の共振器長を制御して、注入レーザ光の周波数を制御することとしてもよい。そして、注入レーザ部2より出力された注入レーザ光を、音響光学変調器、いわゆるAOMや電気光学変調器、いわゆるEOM、位相変調器によって周波数変調することとしてもよい。
【0022】
そして、注入レーザ部2がレーザダイオードである場合においては、この注入レーザ部2よりの出力光、すなわち、注入レーザ光は、Qスイッチレーザ部1の複数の縦モードに亘って波長広がりを持つことも可能となる。この場合においては、注入レーザ光の波長広がりの範囲内において、Qスイッチレーザ部1において複数の縦モードの発振が行われる。
【0023】
この場合においては、レーザダイオードの発振波長の選択や選別を行うことにより、レーザダイオードの出射光の中心周波数をQスイッチレーザ光源の発振利得中心に略々一致させることができる。レーザダイオードにおいては、周波数調整電流の調整、温度の調整、印加電圧の調整によって、発振波長の選択や選別を行うことができる。
【0024】
また、注入レーザ部2が電子、分子、イオン等からの発光を用いる光源である場合においては、電子、分子、イオン等からの発光波長の選択や選別を行うことにより、注入レーザ部2の出射光の中心周波数をQスイッチレーザ光源の発振利得中心に略々一致させることができる。
【0025】
また、注入レーザ部2が、図5中(a)に示すように、横多モードで発振しており、複数の周波数で発振していても、同様の手法が利用できる。通常、Qスイッチレーザ部1の共振器長Lは長く、注入レーザ部2の共振器長lは短いから、Qスイッチレーザ部1の共振器モード間隔に対して注入レーザ部2の縦モード間隔は何倍かに広くなる。したがって、Qスイッチレーザ部1において互いに近接する共振器縦モードを同時に励振する注入レーザ部2の縦モードを発振させることは難しい。このときは、注入レーザ部2の横モードを利用することで、この注入レーザ部2の縦モード間隔よりも小さい間隔の複数モードを発振させることができ、このときの出力光をQスイッチレーザ部1に注入すればよい。このとき、注入レーザ部2の発振波長λqmnは、
λqmn=2l/〔q+(m+n+1)(Arccos(±√g1g2))/π〕・・・(式7)
で与えられる。ここに、q、m、nは自然数で、qは縦モードの次数、m、nは横モードの次数に相当する。また、g1、g2は共振器を構成するミラーの曲率半径をR1、R2としておおよそ次の量で与えられる。
【0026】
g1=1−l/R1,g2=1−l/R2 ・・・(式8)
このように、注入レーザ部2の横モードの使用により、注入レーザ部2の共振器長を長くすることによって共振器縦モード間隔を狭くすることなく、すなわち、注入レーザ部2の共振器長を適当なサイズとしたままで、図5中(b)に示すように、Qスイッチレーザ部1から、狭い周波数間隔の複数の波長の出力光を得ることが可能になる。
【0027】
例えば、簡単な例としてR1=∞、R2=50mm、l=30mmの場合、g1=1、g2=0.4となり、m=1、n=0のTEM10モードの場合、qの等しいTEM00モードとの波長差は(式7)を計算して、qの1だけ異なる縦モード間隔に比べて0.28倍の小さい波長差になる。したがって、この注入レーザ部2を複数横モードで発振させ、この複数波長の出力光を注入することで、横基本モードのQスイッチレーザ部1における近接する共振器縦モードを発振させることが可能となる。
【0028】
そして、このレーザ光発生装置においては、Qスイッチレーザ部1よりの出力光を、周波数制御手段、例えば、音響光学変調器、いわゆるAOMや電気光学変調器、いわゆるEOMや位相変調器を用いて変調することとしてもよい。このような変調を行うことで、波長幅を広くできるとともに、発振モード数を増やすことができる。また、Qスイッチレーザ部1よりの出力光を、非線形光学素子を用いて波長変換したり、n次高調波(ただし、nは、2以上の整数)を発生させることとしてもよい。このように、Qスイッチレーザ部1よりの出力光を波長変換する場合には、この波長変換後の波長に応じて、注入レーザ部2の発振波長を選択することができる。
【0029】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係るレーザ光発生装置においては、複数の周波数でQスイッチレーザ光源を発振させることができ、かつ、中心周波数と波長幅とを含む縦モード分布を安定して制御することができる。
【0030】
そのため、このレーザ光発生装置においては、広い波長範囲で、出力光の波長幅を所望の範囲に安定に制御することが可能である。また、このレーザ光発生装置においては、場合によっては、複数モードのQスイッチ出力光を変調素子に通すことで、さらに精密な波長幅の制御が可能である。
【0031】
さらに、このレーザ光発生装置においては、従来の装置に比べて高周波における変調を避けることができるため、使用する部品の点数、価格及びビームの振れ、外部への高周波の漏れを低減させることが可能である。そして、このレーザ光発生装置においては、波長変換の効率を上昇させることも可能である。
【0032】
これによって、応用分野における光のコヒーレンス特性を広い範囲で制御し、波長分散回避、波長変換効率の最適化、スぺックル除去、複数波長分光の目的において、可能性を拡大することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ光発生装置の構成を示す平面図である。
【図2】上記レーザ光発生装置の要部の構成を示す斜視図である。
【図3】上記レーザ光発生装置における注入レーザ部の共振器縦モードと出力波長分布を示すグラフである。
【図4】上記レーザ光発生装置におけるQスイッチレーザ部の共振器縦モードと出力波長分布を示すグラフである。
【図5】(a)は上記レーザ光発生装置における注入レーザ部の共振器縦モード及び横モードと出力波長分布を示すグラフであり、(b)は上記レーザ光発生装置において注入レーザ部の横モードを用いて発振させたQスイッチレーザ部の共振器縦モードと出力波長分布を示すグラフである。
【図6】Qスイッチレーザ部においてQスイッチがオフの場合の光路を示す斜視図である。
【図7】Qスイッチレーザ部においてQスイッチがオンの場合の光路を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 Qスイッチレーザ部、2 注入レーザ部、13,14 共振器ミラー、18 QWP、22 共振器、24 アクチュエータ、25 光アイソレータ、26 光変調器
Claims (20)
- Qスイッチレーザ光源と、
上記Qスイッチレーザ光源の複数の共振器縦モードに亘って波長広がりをもつ出射光を出射する注入波光源とを備え、
上記注入波光源の出射光を上記Qスイッチレーザ光源に注入同期して、Qスイッチレーザ光源を複数の周波数で発振させることを特徴とするレーザ光発生装置。 - 注入波光源の中心周波数が、Qスイッチレーザ光源の発振利得中心に略々一致していることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- 注入波光源の中心周波数と、Qスイッチレーザ光源の発振利得中心とを略々一致させる調整手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- 注入波光源の出射光が連続波であることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- 注入波光源は、Qスイッチレーザ光源の出射光に同期して注入されるパルス光を出射することを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- 複数周波数で発振するQスイッチレーザ光源よりの出力光を、このQスイッチレーザ光源の外部に設けられた音響光学素子または電気光学素子によって変調し、該出力光の波長分布を変更することを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- 注入波光源及びQスイッチレーザ光源は、Nd:YAGレーザまたはNd:YVO4レーザであることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- 複数モードで発振するQスイッチレーザ光源よりの出力光を、非線形光学素子を用いて波長変換し、該Qスイッチレーザ光源よりの出力光とは異なる波長の出力光を発生させることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- Qスイッチレーザ光源よりの出力光を、非線形光学素子を用いて波長変換し、所望の波長幅を持つn次高調波光(ただし、nは2以上の自然数)を出力することを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装置。
- Qスイッチレーザ光源と、
複数の周波数で発振する注入レーザ光源とを備え、
上記注入レーザ光源の出射光を上記Qスイッチレーザ光源に注入同期して、Qスイッチレーザ光源を複数の周波数で発振させることを特徴とするレーザ光発生装置。 - Qスイッチレーザ光源の発振周波数をν(Q1),ν(Q2),・・・ν(QN)(ただし、Nは2以上の自然数で、1乃至Nは発振縦モード数を表し、Q1,Q2,・・・QNは自然数を表す)とし、注入レーザ光源の発振周波数をν(q1),ν(q2),・・・ν(qN)(ただし、Nは2以上の自然数で、1乃至Nは発振縦モード数を表し、q1,q2,・・・qNは自然数を表す)としたとき、
q1/Q1=q2/Q2=・・・=qN/QN
(ただし、ν(q)=qc/(2l)、ν(Q)=Qc/(2L)、ここで、cは真空中の光速、lは連続波レーザ光源の共振器光路長、LはQスイッチレーザ光源の共振器光路長)が満足されていることを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。 - 注入レーザ光源は、縦単一周波数で発振する連続波レーザ光源と、この連続波レーザ光源の出射光の波長分布を制御して複数周波数に変調する波長制御手段とから構成されていることを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- 注入レーザ光源の発振周波数が、Qスイッチレーザ光源の共振器縦モード周波数と略々一致していることを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- 注入レーザ光源とQスイッチレーザ光源との相対的周波数または間隔を調整する調整手段を備えたことを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- 注入レーザ光源が連続波光源であることを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- 注入レーザ光源は、Qスイッチレーザ光源の出射光に同期して注入されるパルス光を出射することを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- 複数周波数で発振するQスイッチレーザ光源よりの出力光を、このQスイッチレーザ光源の外部に設けられた音響光学素子または電気光学素子によって変調し、該出力光の波長分布を変更することを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- 注入レーザ光源及びQスイッチレーザ光源は、Nd:YAGレーザまたはNd:YVO4レーザであるを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- 複数モードで発振するQスイッチレーザ光源よりの出力光を、非線形光学素子を用いて波長変換し、該Qスイッチレーザ光源よりの出力光とは異なる波長の出力光を発生させることを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
- Qスイッチレーザ光源よりの出力光を、非線形光学素子を用いて波長変換し、所望の波長幅を持つn次高調波光(ただし、nは2以上の自然数)を出力することを特徴とする請求項10記載のレーザ光発生装置。
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