JP3645310B2 - 新規なピリドンカルボン酸誘導体またはその塩 - Google Patents

新規なピリドンカルボン酸誘導体またはその塩 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、つぎの一般式
【化2】
Figure 0003645310
「式中、R1は、保護されていてもよいアミジノ基を;R2は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基または保護されていてもよいヒドロキシルもしくはアミノ基を;R3は、水素原子またはカルボキシル保護基を;R4は、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素環式基を;Yは、置換されていてもよい低級アルキレン基を;
【外16】
Figure 0003645310
は、
【外17】
Figure 0003645310
または
【外18】
Figure 0003645310
(R5は、水素原子、ハロゲン原子またはハロゲンで置換されていてもよいアルキルもしくはアルコキシ基を示す。)
を意味するか、またはR4と共に
【外19】
Figure 0003645310
(R6は、水素原子またはアルキル基を;Dは、酸素原子または硫黄原子を示す。)で表される基を示し;
【外20】
Figure 0003645310
は、
【外21】
Figure 0003645310
または
【外22】
Figure 0003645310
(R7は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)で表される基を、それぞれ示す。」
で表されるピリドンカルボン酸誘導体またはその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】
血栓形成および血液凝固に血小板の凝集は重要な役割をしている。血管が障害を受けると血管内皮下のコラーゲンなどで血小板が活性化され、血小板へのフィブリノーゲンの結合すなわち血小板凝集が生じ、血栓が形成される。血小板の凝集過程の最終段階に、血小板表面上のグリコプロテイン IIb/IIIa 受容体を活性化し、ついでその受容体がフィブリノーゲンと結合する過程がある。従って、グリコプロテイン IIb/IIIa 受容体とフィブリノーゲンのような接着蛋白質との結合を防止する阻害剤は、血栓形成および血液凝固を防止する上で有用であると考えられている。
グリコプロテイン IIb/IIIa 受容体にフィブリノーゲンが結合する時に、フィブリノーゲン上のアミノ酸配列 -Arg-Gly-Asp-Ser(以下、RGDSと称する。)部分 がその活性部位であるとされている。そのために、グリコプロテイン IIb/IIIa 受容体の拮抗物質として、RGDS類縁体が開発されている。また、RGDS類縁体は、癌細胞の転移の抑制のための薬剤としても期待されている。
また、最近、特開平6−316522号に、キノロンカルボン酸系化合物が細胞接着阻害作用を有することが記載されている。しかし、7位にアミジノフェノキシアルキルオキシ基を有するキノロンカルボン酸化合物は記載されておらず、またその化合物がグリコプロテインIIb/IIIa 受容体拮抗作用を有することは開示されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の拮抗物質として、-Arg-Gly-Asp-のアミノ酸配列を含むペプチド誘導体およびキノロンカルボン酸誘導体が知られている。しかし、これらは、経口吸収性などの点で医薬品として用いるには不十分である。
本発明の目的は、グリコプロテイン IIb/IIIa 受容体拮抗作用を有する抗血栓剤として有用な非ペプチド化合物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような状況下において、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、一般式[1]で表される新規なピリドンカルボン酸誘導体またはその塩、特に7位にアミジノフェノキシアルキルオキシ基を有する化合物が、特開平6−316522号に記載されている化合物よりも優れたグリコプロテインIIb/IIIa 受容体拮抗作用を有し、抗血栓剤として有用な化合物であることを見いだし本発明を完成した。つぎに、本発明を詳細に説明する。
【0005】
本明細書において、特に断わらない限り、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノイル、デシルおよびウンデシルなどの直鎖状もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル基を;低級アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチルおよびペ ンチルなどの直鎖状もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル基を;低級アルキレン基とは、たとえば、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、1−メチルトリメチレン、1−エチルトリエチレン、1−イソプロピルトリエチレン、1−ブチルエチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、1,2−ジメチルトリメチレンなどのC1-6アルキレン基を;アルケニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニルおよびオクテニルなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC2-12アルケニル基を;低級アルケニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニルおよびペンテニルなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC2-6アルケニル基を;低級アルキレンジオキシ基とは、たとえば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなどのC1-6アルキルジオキシ基を;シクロアルキル基とは、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基を;アリール基とは、たとえば、フェニル、トリルまたはナフチル基を;アルコキシ基とは、アルキル−O−基を;低級アルコキシ基とは、低級アルキル−O−基を;アリールオキシ基とは、アリール−O−基を;アルアルキル基とは、アリール−低級アルキル基を;アルキルアミノ基とは、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ヘプチルアミノ、オクチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノおよびメチルエチルアミノなどのモノもしくはジC1-12アルキルアミノ基を;アルコキシカルボニル基とは、アルコキシ−CO−基を;アシルアミノ基とは、たとえば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノおよびブチリルアミノなどのようなC1-6アシルアミノ基を;アシルオキシ基とは、たとえば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシおよびブチリルオキシなどのようなC1-6アシルオキシ基を;トリハロゲノアルキル基とは、たとえば、トリフルオロメチル、トリクロロメチルなどのトリハロゲン置換C1-6アルキル基を;複素環式基とは、たとえば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、チアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサニル、インドリル、ベンゾチアジアゾリルおよびベンゾイミダゾリルなどの該環を構成する異項原子として酸素、硫黄および窒素原子から選択された1つ以上の異項原子を含有する5員、6員または縮合環の複素環式基を意味する。
【0006】
4の置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリールおよび複素環式基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、シクロアルキル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルケニル基、トリハロゲノアルキル基またはアルキルアミノ基などが挙げられ、また、それらの一種または二種以上で置換されていてもよい。
【0007】
Yの置換されていてもよい低級アルキレン基の置換基としては、置換されていてもよい低級アルキル、低級アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキルまたは複素環式基並びに保護されていてもよいヒドロキシ基が挙げられ、また、それらの一種または二種以上で置換されていてもよい。
また、上記の置換されていてもよい低級アルキル、低級アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキルおよび複素環式基の置換基としては、たとえば、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、保護されていてもよいヒドロキシル基およびアルアルキル基などが挙げられる。
【0008】
カルボキシル基の保護基としては、通常のカルボキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、1,1−ジメチルプロピル、n−ブチルおよびtert−ブチルなどの低級アルキル基;フェニルおよびナフチルなどのアリール基;ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、p-ニトロベンジル、p-メトキシベンジルおよびビス(p-メトキシフェニル)メチルなどのアル−低級アルキル基;アセチルメチル、ベンゾイルメチル、p-ニトロベンゾイルメチル、p-ブロモベンゾイルメチルおよびp-メタンスルホニルベンゾイルメチルなどのアシル−低級アルキル基;2−テトラヒドロピラニルおよび2−テトラヒドロフラニルなどの含酸素複素環式基;2,2,2−トリクロロエチルなどのハロゲノ−低級アルキル基;2−(トリメチルシリル)エチルなどの低級アルキルシリルアルキル基;アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチルおよびピバロイルオキシメチルなどのアシルオキシ低級アルキル基;フタルイミドメチルおよびスクシンイミドメチルなどの含窒素複素環式−低級アルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;メトキシメチル、メトキシエトキシメチルおよび2−(トリメチルシリル)エトキシメチルなどの低級アルコキシ−低級アルキル基;ベンジルオキシメチルなどのアル−低級アルコキシ−低級アルキル基;メチルチオメチルおよび2−メチルチオエチルなどの低級アルキルチオ−低級アルキル基;フェニルチオメチルなどのアリールチオ−低級アルキル基;1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブチニルおよびアリルなどの低級アルケニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの低級アルキル置換シリル基などが挙げられる。
【0009】
アミジノ基およびアミノ基の保護基としては、通常のアミノ保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、トリクロロエトキシカルボニル、トリブロモエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、o-ブロモベンジルオキシカルボニル、(モノ−、ジ−、トリ−)クロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、tert−アミルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、フタロイル、スクシニル、アラニル、ロイシル、1−アダマンチルオキシカルボニルおよび8−キノリルオキシカルボニルなどのアシル基;ベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアル−低級アルキル基;2−ニトロフェニルチオおよび2,4−ジニトロフェニルチオなどのア リールチオ基;メタンスルホニルおよびp-トルエンスルホニルなどのアルキル−もしくはアリール−スルホニル基;N,N−ジメチルアミノメチレンなどのジ− 低級アルキルアミノ−低級アルキリデン基;ベンジリデン、2−ヒドロキシベンジリデン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンジリデンおよび2−ヒドロキシ−1−ナフチルメチレンなどのアル−低級アルキリデン基;3−ヒドロキシ−4−ピリジルメチレンなどの含窒素複素環式アルキリデン基;シクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロペンチリデン、2−アセチルシクロヘキシリデンおよび3,3−ジメチル−5−オキ シシクロヘキシリデンなどのシクロアルキリデン基;ジフェニルホスホリルおよびジベンジルホスホリルなどのジアリール−もしくはジアル−低級アルキルホスホリル基;5−メチル−2−オキソ−2H−1,3−ジオキソール−4−イル− メチルなどの含酸素複素環式アルキル基;並びにトリメチルシリルなどの低級アルキル置換シリル基などが挙げられる。
【0010】
ヒドロキシル基の保護基としては、通常のヒドロキシル保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシ カルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、1,1−ジメチ ルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル、2−(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、S−ベンジルチオカルボニル、4−エトキシ−1−ナフチルオキシカルボニル、8−キノリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイルおよびベンゾイルなどのアシル基;メチル、tert−ブチル、2,2,2−トリクロロエチルおよび2−トリメチルシリルエチルなどの低級アルキル基;アリルなどの低級アルケニル基;ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ジフェニルメチルおよびトリ チルなどのアル−低級アルキル基;テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基;メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルおよび1−エトキシエチルなどの低級アルコキシ−および低級アルキルチオ−低級アルキル基;メタンスルホニルおよびp-トルエンスルホニルなどのアルキル−およびアリール−スルホニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの低級アルキル置換シリル基などが挙げられる。
【0011】
一般式[1]の化合物の塩としては、通常知られているアミノ基もしくはアミジノ基などの塩基性基における塩;カルボキシル基などの酸性基における塩;およびヒドロキシル基における塩を挙げることができる。
塩基性基における塩としては、たとえば、塩酸、臭化水素酸、リン酸および硫酸などの鉱酸との塩;酒石酸、ギ酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩を、また、酸性基における塩としては、たとえば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属塩との塩;アンモニウム塩;並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、グアニジン、ヒドラジン、キニーネおよびシンコニンなどの含窒素有機塩基との塩を、また、ヒドロキシル基における塩としては、たとえば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属塩との塩などを挙げることができる。
【0012】
一般式[1]の化合物またはその塩において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、本発明は、それらの異性体を包含し、また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶を包含するものである。
【0013】
つぎに本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、たとえば、つぎに示すルートによって合成することができる。
【式1】
Figure 0003645310
「式中、R1aは、保護されたアミジノ基を;R3aは、カルボキシル保護基を;Xは、脱離基を示し、R2、R3、R4、A、BおよびYは、前記したと同様の意味を有する。」
Xにおける脱離基としては、ハロゲン原子、メタンスルホニル基およびp-トルエンスルホニル基などが挙げられる。
【0014】
(製造法1)
一般式[1a]の化合物またはその塩は、塩基の存在下に一般式[2]の化合物に一般式[3]の化合物を反応させることによって製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、たとえば、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメチルセルソルブなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、また、これらの溶媒を一種または二種以上混合して使用してもよい。この反応に使用される塩基としては、たとえば、水素化ナトリウム、金属ナトリウム、tert-ブトキシカリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、テトラメチルグアニジン、トリエチルアミンなどの無機または有機塩基が挙げられる。
この反応において、一般式[3]の化合物の使用量は、一般式[2]の化合物に対して1〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。
また、塩基の使用量は、一般式[2]の化合物に対して0.1〜50倍モル、好ましくは、1〜3倍モルである。これらの反応は通常、-20〜150℃、好ましくは10〜120℃で、1分間〜24時間実施すればよい。
【0015】
このようにして得られた一般式[1a]の化合物またはその塩は、通常公知の脱離反応に付すことによって一般式[1]の化合物またはその塩とすることができる。さらに、一般式[1]の化合物またはその塩は、たとえば、酸化、還元、転位、置換、ハロゲン化、脱水もしくは加水分解などの自体公知の反応に付すことによって、または、それらの反応を適宜組み合わせることによって他の一般式[1]の化合物またはその塩に誘導することができる。
【0016】
つぎに、本発明化合物を製造するための原料である一般式[2]および[3]の化合物の製造法について説明する。
一般式[2]および[3]の化合物は、たとえば、つぎに示す製造ルートによって合成することができる。
【式2】
Figure 0003645310
【式3】
Figure 0003645310
【式4】
Figure 0003645310
【式5】
Figure 0003645310
「式中、R1bは、アミジノ基を;R4aは、置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アリールまたは複素環式基を示し;X1は、ハロゲン原子またはリン酸トリメチル、リン酸トリエチルなどのリン酸トリアルキルを;X2は、ハロゲン原子を;Bnは、ベンジル基を;A1は、NまたはC−R5を;R1a、R2、R3a、R4、X、A、BおよびYは前記したと同様の意味を有する。」
ついで、各製法について説明する。
【0017】
(製法A)
一般式[4]の化合物に、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下、ベンジルアルコールを作用させて一般式[5]の化合物を得、ついでカルボキシル保護基を自体公知のエステル化反応により導入した後、ベンジル基を自体公知の方法で脱離することにより一般式[2a]の化合物を製造することができる。
【0018】
(製法B)
一般式[6]の化合物に、炭酸カリウムなどの塩基の存在下、一般式[7]の化合物を反応させて、一般式[8]の化合物を得、ベンジル基を自体公知の方法で脱離することにより一般式[2b]の化合物を製造することができる。
【0019】
(製法C)
一般式[4a]の化合物に水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリを反応させ、一般式[9]の化合物を得、ついでカルボキシル保護基を自体公知のエステル化反応により導入することにより一般式[2c]の化合物を製造することができる。
【0020】
(製法D)
シアノフェノールと一般式[10]の化合物を、炭酸カリウムまたはtert-ブトキシカリウムなどの塩基の存在下に反応させることにより、一般式[11]の化合物を得る。ついで、自体公知の方法、たとえば、(a)一般式[11]の化合物をメタノールあるいはエタノールなどのアルコール中で塩化水素を反応させた後、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウムあるいはアンモニアなどを反応させることによって一般式[3a]の化合物とするか、(b)ピリジン中、一般式[11]の化合物を硫化水素およびトリエチルアミンのなどの塩基と反応させてチオアミドを得、アセトン中、ヨウ化メチルでメチル化した後、酢酸アンモニウムと反応させ、一般式[3a]の化合物を得、ついで、公知の方法でアミジノ基を保護することにより、一般式[3]の化合物を得ることができる。
【0021】
一般式[4]、[4a]および[6]の化合物は、たとえば、リーセント・プログレス・イン・ザ・ケミカル・シンセシス・オブ・アンチバイオティクス
(Recent Progress in the Chemical Synthesis of Antibiotics)、第250-280頁[Gabor Lukacs・Masaji Ohno(Ed.);Springer-Verlag Berlin Heidelberg(1990年)]、フッ素薬学、第95-113頁(1993年、廣川書店)などに記載の方法に準じて合成することができる。
【0022】
以上、上述した製造法における一般式[2]、[2a]、[2b]、[2c]、[3]、[3a]、[4]、[4a]および[5]〜[11]の化合物の塩として一般式[1]で説明したと同様の塩が挙げられる。
また、一般式[2]、[2a]、[2b]、[2c]、[3]、[3a]、[4]、[4a]および[5]〜[11]の化合物またはそれらの塩において異性体(たとえば光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらの異性体を使用でき、また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶を使用することができる。
また、一般式[2]、[2a]、[2b]、[2c]、[3]、[3a]、[4]、[4a]および[5]〜[11]の化合物またはそれらの塩において、アミノ基、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有する化合物は、予め、これらの基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公知の方法でこれらの保護基を脱離すればよい。
このようにして得られた一般式[1]の化合物またはその塩は、抽出、晶出および/またはカラムクロマトグラフィーなどの常法に従って単離精製することがで きる。
【0023】
本発明化合物の代表的化合物としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(2−カルボキシエチル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(2−カルボキシエチル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−8−クロロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−8−メチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−8−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・6−アミノ−7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[3−(4−アミジノフェノキシ)プロピルオキシ]−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
【0024】
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−シクロプロピル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[3−(4−アミジノフェノキシ)プロピルオキシ]−1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−フェニル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[3−(4−アミジノフェノキシ)プロピルオキシ]−1−(4−フルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(4−メトキシフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[3−(4−アミジノフェノキシ)プロピルオキシ]−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−ベンジル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(チオフェン−2−イル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
【0025】
・7−[3−(4−アミジノフェノキシ)プロピルオキシ]−1−(チアゾ−ル−2−イル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(ピリジン−2−イル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(ピリジン−3−イル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(ピリジン−4−イル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
・(dl)−10−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
・(S)−10−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
・(R)−10−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸
・7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(2−カルボキシエチル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸
【0026】
本発明化合物を医薬として用いる場合、通常製剤化に使用される賦形剤、担体および希釈剤などの製剤補助剤を適宜混合してもよく、これらは常法にしたがって、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、粉体製剤、坐剤、軟膏剤または注射剤などの形態で経口または非経口で投与することができる。また、投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができ、通常成人に対しては、経口または非経口(たとえば、注射、点滴および直腸部位への投与など)的投与により、1日、0.1〜1000mgを1回から数回に分割して投与すればよい。
【0027】
つぎに、本発明の代表的化合物についての薬理作用を説明する。
(1)グリコプロテイン IIb/IIIa に対するフィブリノーゲン結合阻害試験
この試験では、以下の組成の緩衝液を使用した。
緩衝液A:20mMトリス塩酸,150mM塩化ナトリウム,1mM塩化カルシウム,1mM塩化マグネシウム,pH7.4
緩衝液B:20mMトリス塩酸,150mM塩化ナトリウム,1mM塩化カルシウム,1mM塩化マグネシウム,0.0005%トリトンX-100、pH7.4
緩衝液C:緩衝液Aに牛血清アルブミンを3.5%となるよう溶解させた緩衝液
緩衝液D:緩衝液Aに牛血清アルブミンを1%となるよう溶解させた緩衝液
この試験は、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.)第35巻、第4393-4407頁(1992年)に記載の方法に準じて行った。
すなわち、ヒト血小板膜から精製したグリコプロテイン IIb/IIIaを、緩衝液Bで0.5μg/mlになるように希釈した。この希釈液を96ウェルマイクロプレート(コーニング社製)に100μlずつ分注し、4℃で一晩静置し、マイクロプレートにグリコプロテイン IIb/IIIaを吸着させた。ついで、マイクロプレートの上清を捨て、緩衝液C100μlを加え、室温で2時間放置し、ブロッキングを行った。ついで、マイクロプレートの上清を捨て、緩衝液Aで3度洗浄した後、緩衝液Dで被験薬を溶解させた被験薬溶液90μlを加え、1時間放置した。ついで、フィブリノーゲンを緩衝液Dで5μg/mlになるように溶解させたフィブリノーゲン溶液10μlを加え、室温で20時間放置し、フィブリノーゲンをグリコプロテイン IIb/IIIaに結合させた。ついで、マイクロプレートの上清を捨て、緩衝液Aで3度洗浄した後、ELISA(Enzyme-linked immunosorbent assay)によりグリコプロテイン IIb/IIIaに結合したフィブリノーゲンの検出を行った。
なお、1次抗体として抗ヒトフィブリノーゲンウサギ抗体(ダコ社製)、2次抗体としてビオチン化抗ウサギIgG抗体(ベクター社製)、酵素としてストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲート(ギブコ ビーアールエル社製)、酵素基質としてo−フェニレンジアミンジクロライドを用いた。
50%阻害濃度(IC50)は、フィブリノーゲンを加えない時の吸光度(492nm)を0%、フィブリノーゲンを加えて被験薬無添加時の吸光度を100%とし、50%の吸光度を示す被験薬の濃度とした。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003645310
【0029】
(2)ヒト血小板凝集抑制作用
血液:3.8%クエン酸ナトリウム溶液=9:1(V/V)になるようにヒト肘静脈から採血した血液を室温で遠心分離し、多血小板血漿および乏血小板血漿を得た。ついで、多血小板血漿を乏血小板血漿で希釈し、血小板数を5×108個/mlとなるように調整した。調整された多血小板血漿150μlに、生理食塩液に溶解させた被験薬18.75μlを添加し、37℃で攪拌、保温した。3分後に、18.75μlのアデノシン−5'−ジホスフェート(ADP)(最終濃度:3μM)を添加し、その凝集により生じた透過光強度の変化をアグリコメーターで経時的に記録した。
50%阻害濃度(IC50)は、生理食塩液のみ添加時の凝集を100%とし、その50%の凝集を示す被験薬濃度とした。その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0003645310
【0031】
【実施例】
つぎに本発明を参考例および実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、溶離液における混合比は、すべて容量比であり、また、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、シリカゲル60、70〜230メッシュ(メルク社製)、また逆相カラムクロマトグラフィーにおける担体は、LC−SORB SP−B−ODS(ケムコ社製)を用いた。また参考例および実施例中で用いられる記号は、それぞれつぎの意味を有する。
1−TFA:重トリフルオロ酢酸
6−DMSO:重ジメチルスルホキシド
【0032】
参考例1
2,4−ジフルオロベンゾイル酢酸エチルエステル10gを塩化メチレン100 mlに溶解させ、無水酢酸8.3mlおよびN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール11.6mlを加え、室温で1時間攪拌した後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をジオキサン100mlに溶解させ、グリシンエチルエステル5.4gを加え、室温で1時間攪拌する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物にジエチルエーテル20mlおよびジイソプロピルエーテル20mlを加えて結晶を濾取すれば、2−(2,4−ジフルオロベンゾイル)−3−[(エトキシカルボニルメチル)アミノ]アクリル酸エチルエステル13.8gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1745,1685
【0033】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・2−(2,4−ジフルオロベンゾイル)−3−(シクロプロピルアミノ)アクリル酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1685
・(dl)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイル)−3−[(2−ヒドロキシ−1−メチル)エチルアミノ]アクリル酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1690,1675
・(S)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイル)−3−[(2−ヒドロキシ−1−メチル)エチルアミノ]アクリル酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1675
・(R)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイル)−3−[(2−ヒドロキシ−1−メチル)エチルアミノ]アクリル酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1675
【0034】
参考例2
2−(2,4−ジフルオロベンゾイル)−3−[(エトキシカルボニルメチル)アミノ]アクリル酸エチルエステル13.7gをジメチルスルホキシド70mlに溶解させ、炭酸カリウム6.7gを加え、80℃で30分間攪拌する。反応混合物を室温まで冷却し、水200mlおよび酢酸エチル80mlの混合液中に導入した後、6N塩酸でpH2に調整する。析出晶を濾取し、乾燥すれば、黄色の1−エトキシカルボニルメチル−7−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル12.5gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1730
NMR(CDCl)δ値:1.27(3H,t,J=7Hz),1.39(3H,t,J=7Hz),4.27(2H,q,J=7Hz),4.39(2H,q,J=7Hz),4.83(2H,s),6.7-7.3(2H,m),8.39(1H,s),8.50(1H,dd,J=6.5Hz,J=9Hz)
【0035】
同様にしてつぎの化合物を得る。
・1−シクロプロピル−7−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(CDCl)δ値:0.8-1.6(7H,m),3.1-3.6(1H,m),4.38(2H,q,J=7Hz),6.8-7.2(1H,m),7.54(1H,dd,J=2Hz,J=10Hz), 8.2-8.6(2H,m)
【0036】
参考例3
(dl)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイル)−3−[(2−ヒドロキシ−1−メチル)エチルアミノ]アクリル酸エチルエステル37.5gをジメチルスルホキシド375mlに溶解させ、炭酸カリウム44.5gを加えて100℃で3時間攪拌する。反応液を室温まで冷却し、氷水600mlおよび酢酸エチル300mlの混合液中に導入する。6N塩酸でpH1に調整する。析出晶を濾取し、乾燥すれば、9,10−ジフルオロ−7−オキソ−3−メチル−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル27.5gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(CDCl)δ値:1.36(3H,t,J=7),1.55(3H,d,J=7),4.1-4.6(5H,m),7.76(1H,dd,J=8Hz,J=10Hz),8.34(1H,s)
【0037】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・(S)−9,10−ジフルオロ−3−メチル−7−オキソ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725
・(R)−9,10−ジフルオロ−7−オキソ−3−メチル−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1720
【0038】
参考例4
1−エトキシカルボニルメチル−7−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル12.5g、ジオキサン50mlおよび6N塩酸125mlの混合物を1.5時間加熱還流した後、室温まで冷却する。析出晶を濾取し、乾燥すれば、1−カルボキシメチル−7−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸8.7gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1720
NMR(d−DMSO)δ値:5.44(2H,s),7.3-7.9(2H,m),8.45(1H,dd,J=6.5Hz,J=9Hz),9.10(1H,s),13.5(2H,brs)
【0039】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・1−シクロプロピル−7−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
IR(KBr)cm-1C=O 1730
NMR(d−TFA)δ値:1.2-2.0(4H,m),3.8-4.4(1H,m),7.6-8.0(1H,m),8.34(1H,dd,J=2Hz,J=9Hz),8.85(1H,dd,J=5Hz,J=9Hz),9.50(1H,s)
・(dl)−9,10−ジフルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(d−TFA)δ値:1.85(3H,d,J=7),4.6-5.4(3H,m),8.14(1H,dd,J=7Hz,J=10Hz),9.40(1H,s)
・(S)−9,10−ジフルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸IR(KBr)cm-1C=O 1720
・(R)−9,10−ジフルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸IR(KBr)cm-1C=O 1725
【0040】
参考例5
水素化ナトリウム(60%、油性)3.85gをN,N−ジメチルホルムアミド130mlに懸濁させ、氷冷下、ベンジルアルコ−ル10mlのN,N−ジメチルホルムアミド15ml溶液を20分間を要して滴下した後、室温で15分間攪拌する。反応液に1−カルボキシメチル−7−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸8.5gを加え、3時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル200mlおよび水450mlの混合液中に導入し、6N塩酸でpH1.2に調整する。析出晶を濾取し、乾燥すれば、7−ベンジルオキシ−1−カルボキシメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸6.1gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(d−DMSO)δ値:5.31(2H,s),5.44(2H,s),7.1-7.6(7H,m),8.32(1H,d,J=9Hz),9.00(1H,s),15.0(2H,brs)
【0041】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・7−ベンジルオキシ−1−シクロプロピル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(d−DMSO)δ値:0.8-1.5(4H,m),3.5-3.9(1H,m),5.38(2H,s),7.0-7.7(7H,m),8.28(1H,d,J=9Hz),8.67(1H,s),15,20(1H,s)
・(dl)−10−ベンジルオキシ−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
IR(KBr)cm-1C=O 1720
NMR(d−DMSO)δ値:1.45(3H,d,J=7Hz),4.4-4.6(2H,m),4.7-5.1(1H,m),5.32(2H,s),7.2-7.4(5H,m),7.64(1H,d,J=11.5Hz),8.97(1H,s),14.93(1H,s)
・(S)−10−ベンジルオキシ−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
IR(KBr)cm-1C=O 1720
・(R)−10−ベンジルオキシ−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
IR(KBr)cm-1C=O 1720
【0042】
参考例6
7−ベンジルオキシ−1−カルボキシメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸6.0gをメタノール60mlおよびクロロホルム120mlの混合液に懸濁させ、氷冷下、ジアゾメタン−ジエチルエーテル溶液(約0.6M)約80mlを15分間を要して分割添加した後、室温で4時間攪拌する。この反応混合物に酢酸を加えて過剰のジアゾメタンを分解させた後、析出物を濾取すれば、淡黄色の7−ベンジルオキシ−1−メトキシカルボニルメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル4.3gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1735,1685
NMR(d−DMSO)δ値:3.69(3H,s),3.75(3H,s),5.25(2H,s),5.33(2H,s),7.02(1H,s),7.14(1H,dd,J=2.5Hz,J=9Hz),7.41(5H,s),8.17(1H,d,J=9Hz),8.64(1H,s)
【0043】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・7−ベンジルオキシ−1−シクロプロピル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステルを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1730
NMR(CDCl3)δ値:0.9-1.3(4H,m),3.0-3.5(1H,m),3.89(3H,s),5.22(2H,s),6.8-7.4(7H,m),8.41(1H,d,J=9Hz),8.52(1H,s)
・(dl)−10−ベンジルオキシ−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸メチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725,1715
NMR(CDCl)δ値:1.51(3H,d,J=7Hz),3.89(3H,s),4.1-4.5(3H,m),5.26(2H,s),7.2-7.5(5H,m),7.71(1H,d,J=11Hz),8.30(1H,s)
【0044】
参考例7
(S)−10−ベンジルオキシ−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸5.0gをN,N−ジメチルホルムアミド50mlに懸濁させ、炭酸カリウム3.8gおよびヨウ化エチル2.2mlを加え、60℃で2時間攪拌する。反応液を酢酸エチル50mlおよび水200mlの混合液中に導入し、6N塩酸でpH2に調整する。析出晶を濾取し、乾燥すれば、(S)−10−ベンジルオキシ−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル3.1gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1710
NMR(CDCl)δ値:1.39(3H,t,J=7Hz),1.50(3H,d,J=7Hz),3.8-4.5(5H,m),5.26(2H,s),6.9-7.4(5H,m),7.71(1H,d,J=11Hz),8.28(1H,s)
【0045】
同様にしてつぎの化合物を得る。
・(R)−10−ベンジルオキシ−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1710
【0046】
参考例8
7−ベンジルオキシ−1,4−ジヒドロ−1−メトキシカルボニルメチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル3.6gをN,N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解させ、5%パラジウム−炭素0.4gを加え、室温で2時間、水素添加を行う。ついで、反応混合物を加熱して析出物を溶解させた後、触媒を濾去する。得られた濾液を減圧下に濃縮し、残留物に酢酸エチル15mlを加えて結晶を濾取すれば、7−ヒドロキシ−1−メトキシカルボニルメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル2.7gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1730,1700
NMR(d−DMSO)δ値:3.74(6H,s),5.23(2H,s),6.70(1H,d,J=2Hz),6.92(1H,dd,J=2Hz,J=9Hz),8.09(1H,d,J=9Hz),8.61(1H,s),10.5(1H,brs)
【0047】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・1−シクロプロピル−7−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(d−DMSO)δ値:0.8-1.4(4H,m),3.2-4.5(5H,m),6.92(1H,dd,J=2Hz,J=9Hz),7.34(1H,d,J=2Hz),8.07(1H,d,J=9Hz),8.41(1H,s)
・(dl)−9−フルオロ−10−ヒドロキシ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸メチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(d−DMSO)δ値:1.44(3H,d,J=7Hz),3.75(3H,s),4.1-4.9(3H,m),7.45(1H,d,J=11.5Hz),8.58(1H,s),10.54(1H,brs)
・(S)−9−フルオロ−10−ヒドロキシ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(d−TFA)δ値:1.56(3H,t,=7Hz),1.81(3H,d,J=7Hz),4.5-5.5(5H,m),8.10(1H,d,J=10Hz),9.26(1H,s)
・(R)−9−フルオロ−10−ヒドロキシ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1:νC=O 1725
【0048】
参考例9
3−ベンジルオキシアニリン34 g、エトキシメチレンマロン酸ジエチルエステル35mlおよびエタノ−ル50mlの混合液を2時間加熱還流した後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をジフェニルエーテル300mlに溶解させ、40分間還流した後、反応液を室温まで冷却する。析出物を濾取し、n-ヘキサンで洗浄後、乾燥すれば、7−ベンジルオキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル11.5gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1730,1705
NMR(d−TFA)δ値:1.51(3H,t,J=8Hz),4.70(2H,q,J=8Hz),5.34(2H,s),7.2-7.8(7H,m),8.60(1H,d,J=10Hz), 9,18(1H,s)
【0049】
参考例10
7−ベンジルオキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル11.5g、リン酸トリエチル58mlおよび炭酸カリウム5.4gの混合物を180℃で4時間攪拌した後、室温まで冷却する。反応液にn-ヘキサン60mlを加え、室温で2時間攪拌した後、析出物を濾取する。得られた析出物を水60mlに懸濁させ、6N塩酸でpH2に調整する。室温で1時間攪拌した後、析出晶を濾取し、水および酢酸エチルで順次洗浄後、乾燥すれば、7−ベンジルオキシ−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル10.9gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1715
NMR(d−DMSO)δ値:1.31(3H,t,J=7Hz),1.33(3H,t,J=7Hz),4.0-4.6(4H,m),5.32(2H,s),7.0-7.6(7H,m),8.18(1H,d,J=10Hz),8.59(1H,s)
【0050】
参考例11
7−ベンジルオキシ−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルから参考例8と同様にして1−エチル−7−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1720
NMR(d−DMSO)δ値:1.30(3H,t,J=7Hz),1.40(3H,t,J=7Hz),3.60(1H,brs),4.1-4.5(4H,m),6.8-7.0(2H,m),8.09(1H,d,J=10Hz),8.52(1H,s)
【0051】
参考例12
(1)7−クロロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル20gをジオキサン200mlに懸濁させ、15%水酸化ナトリウム水溶液28mlを加え、30分間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却し、析出物を濾取すれば、淡黄色の7−クロロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸・ナトリウム塩24.9gを得る。
(2)7−クロロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸・ナトリウム塩2.0gをジオキサン10mlおよび水8.6mlの混合液に溶解させ、15%水酸化ナトリウム水溶液1.4mlを加え、3時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却し、析出物を濾取する。得られた析出物を水10mlに懸濁させ、6N塩酸でpH1に調整する。室温で30分間攪拌した後、結晶を濾取すれば、1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−7−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸1.3gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1730
NMR(d−DMSO)δ値:6.50(2H,brs),7.1-8.1(3H,m),8,35(1H,d,J=8Hz),8.88(1H,s)
【0052】
参考例13
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−7−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸1.2gをエタノール12mlに懸濁させ、-10℃で塩化チオニル0.64mlを10分間要して滴下する。反応混合物を8時間加熱還流した後、室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物にジエチルエーテル3mlを加えて結晶を濾取すれば、1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−7−ヒドロキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル1.2gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1700
NMR(d−DMSO)δ値:1.27(3H,t,J=7Hz),3.70(1H,brs),4.22(2H,q,J=7Hz),7.1-8.0(3H,m),8.15(1H,d,J=10Hz),8.53(1H,s)
【0053】
参考例14
4−シアノフェノール10gをジメチルスルホキシド50mlに溶解させ、室温で炭酸カリウム23gを加え、同温度で5分間攪拌した後、1,3−ジブロモプロパン64mlを加え、室温で12時間攪拌する。反応液を酢酸エチル200mlおよび水100mlの混合液中に導入して有機層を分取し、水層は酢酸エチル50mlで抽出する。有機層を合わせ、1N水酸化ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、無色油状物の1−ブロモ−3−(4−シアノフェノキシ)プロパン5.1gを得る。
IR(ニート)cm-1CN 2225
NMR(CDCl)δ値:2.1-2.6(2H,m),3.58(2H,t,J=6Hz),4.16(2H,t,J=6Hz),6.94(2H,d,J=9Hz),7.57(2H,d,J=9Hz)
【0054】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・1−ブロモ−2−(4−シアノフェノキシ)エタン
IR(KBr)cm-1CN 2225
NMR(CDCl3)δ値:3.64(2H,t,J=6Hz),4.34(2H,t,J=6Hz),6.95(2H,d,J=9Hz),7.60(2H,d,J=9Hz)
【0055】
参考例15
(1)1−ブロモ−3−(4−シアノフェノキシ)プロパン20gを無水エタノール200mlに溶解させ、0-5℃で塩化水素ガスを飽和するまで導入した後、一夜室温で放置する。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物にイソプロピルエ−テル100mlおよびn-ヘキサン50mlを加えて不溶物を濾取し、減圧下に無水五酸化リン上で乾燥すれば、1−ブロモ−3−(4−エトキシイミノメチルフェノキシ)プロパン・塩酸塩21.3gを得る。
(2)1−ブロモ−3−(4−エトキシメチルイミノフェノキシ)プロパン・塩酸塩21.3gをエタノ−ル120mlに懸濁させ、4.8Nアンモニア−エタノール溶液35mlを加え、3時間加熱還流する。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去する。得られた固形物にイソプロパノール25mlを加えて濾取すれば、無色結晶の1−ブロモ−3−(4−アミジノフェノキシ)プロパン・塩酸塩17.9gを得る。
NMR(d6-DMSO)δ値:2.0-2.6(2H,m),3.6-4.0(2H,m),4.25(2H,t,J=6Hz),7,21(2H,d,J=9Hz),7.99(2H,d,J=9Hz),8.8-9.9(4H,m)
【0056】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・1−ブロモ−2−(4−アミジノフェノキシ)エタン・塩酸塩
NMR(d6-DMSO)δ値:3.7-4.5(4H,m),7.18(2H,d,J=9Hz),7.90(2H,d,J=9Hz),9.14(4H,brs)
【0057】
参考例16
1−ブロモ−3−(4−アミジノフェノキシ)プロパン・塩酸塩17.5gを飽和炭酸ナトリウム水溶液175ml、水90mlおよび塩化メチレン350mlの混合液に溶解させ、氷冷下、塩化カルボベンゾキシ8.5mlを加える。同温度で30分間、ついで室温で4時間激しく攪拌した後、有機層を分取し、水層は塩化メチレンで再度抽出を行う。有機層を合わせ、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物にn-ヘキサンを加え、析出晶を濾取し、乾燥すれば、1−ブロモ−3−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)プロパン19.6gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1660
NMR(CDCl)δ値:2.0-2.6(2H,m),3.4-3.9(2H,m),4.10(2H,t,J=6Hz),5.19(2H,s),6.86(2H,d,J=9Hz),7.1-8.6(9H,m)
【0058】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・1−ブロモ−2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エタン
IR(KBr)cm-1C=O 1665
NMR(CDCl)δ値:3.61(2H,t,J=6Hz),4.30(2H,t,J=6Hz),5.20(2H,s),6.89(2H,d,J=9Hz),7.0-9.4(9H,m)
【0059】
実施例1
7−ヒドロキシ−1−メトキシカルボニルメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル1.0gをジメチルスルホキシド10mlに懸濁させ、カリウムtert-ブトキシド0.38gを加え、室温で5分間攪拌する。この反応液に1−ブロモ−2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エタン1.3gを加え同温度で4時間攪拌した後、反応液を酢酸エチル50mlおよび水50mlの混合液中に導入する。有機層を分取し、水層は、酢酸エチルで抽出を行う。有機層を合わせ、水および飽和食塩水で順次洗浄後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製すれば、無色結晶の7−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−1−メトキシカルボニルメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル0.35gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1750,1715
NMR(CDCl)δ値:3.77(3H,s),3.89(3H,s),4.39(4H,s),4.78(2H,s),5.21(2H,s),6.64(1H,d,J=2Hz),6.7-7.5(10H,m),7.89(2H,d,J=9Hz),8.34(1H,s),8.42(1H,d,J=9.5Hz)
【0060】
同様にして、つぎの化合物を得る。
・7−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1715
NMR(d−DMSO)δ値:1.30(3H,t,J=7Hz),1.42(3H,t,J=7Hz),4.0-4.8(8H,m),5.12(2H,s),7.0-7.6(9H,m),7.9-8.3(3H,m),8.58(1H,s),9.04(2H,brs)
・7−[3−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)プロピルオキシ]−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1720
NMR(d−DMSO)δ値:0.9-1.6(6H,m),1.9-2.6(2H,m),4.0-4.6(8H,m),5.11(2H,s),6.9-7.5(9H,m),7.9-8.4(3H,m),8.60(1H,s),9.09(2H,brs)
・7−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−1−シクロプロピル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725,1700
NMR(d−DMSO)δ値:0.8-1.4(4H,m),3.3-3.8(4H,m),4.52(4H,s),5.10(2H,s),6.9-7.5(9H,m),7.8-8.2(3H,m),8.45(1H,s),8.91(2H,brs)
【0061】
・(dl)−10−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸メチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1735
NMR(d−DMSO)δ値:1.37(3H,d,J=6.5Hz),3.76(3H,s),4.1-4.8(7H,m),5.11(2H,s),6.97(2H,d,J=9Hz),7.2-7.6(6H,m),7.97(2H,d,J=9Hz),8.63(1H,s),8.95(2H,brs)・(S)−10−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725
NMR(d−DMSO)δ値:1.29(3H,t,J=7Hz),1.36(3H,d,J=7Hz),4.0-4.9(9H,m),5.13(2H,s),7.01(2H,d,J=8.5Hz),7.2-7.7(6H,m),8.03(2H,d,J=8,5Hz),8.64(1H,s),9.13(2H,brs)
・(R)−10−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1725
【0062】
・7−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステル
IR(KBr)cm-1C=O 1730
NMR(CDCl)δ値:1.39(3H,t,J=8Hz),4.0-4.6(6H,m),5.20(2H,s),6.6-7.7(10H,m),7.87(2H,d,J=8Hz),8.30(1H,d,J=9Hz),8.46(1H,s),8.60(2H,brs)
【0063】
実施例2
7−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミジノフェノキシ)エトキシ]−1−メトキシカルボニルメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル0.33gをN,N−ジメチルホルムアミド4mlに溶解させ、5%パラジウム−炭素0.1gおよび6N塩酸0.17mlを加え、室温で1時間水素添加を行う。反応終了後、反応混合物を加熱して析出物を溶解させ、熱時濾過してパラジウム−炭素を濾去する。濾液を減圧下に濃縮し、得られた残留物に酢酸エチル3mlを加えて結晶を濾取すれば、7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−メトキシカルボニルメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル・塩酸塩0.23gを得る。
【0064】
実施例3
7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−メトキシカルボニルメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸メチルエステル・塩酸塩0.20gを6N塩酸2.5mlに懸濁させ、1時間加熱還流する。反応液を室温まで冷却し、析出晶を濾取すれば、7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−カルボキシメチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩0.10gを得る。
IR(KBr)cm-1C=O 1720,1705,1675
NMR(d−TFA)δ値:4.4-4.9(4H,m),5.76(2H,s),7.1-8.0(6H,m),8.78(1H,d,J=9.5Hz),9.45(1H,s)
【0065】
実施例4〜7
実施例2および3と同様にして、表3の化合物を得る。
【0066】
【表3】
Figure 0003645310
【0067】
以下に表3に示す化合物の物性を示す
・No.4
7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩
IR(KBr)cm-1C=O 1700,1670
NMR(d−DMSO)δ値:1.43(3H,t,J=7Hz),4.3-4.8(6H,m),7.1-7.4(4H,m),7.91(2H,d,J=9Hz),8.27(1H,d,J=8Hz),8.96(1H,s),9.0-9.4(5H,m)
・No.5
7−[3−(4−アミジノフェノキシ)プロピルオキシ]−1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩
IR(KBr)cm-1C=O 1655
NMR(d6-DMSO)δ値:1.45(3H,t,J=6Hz),2.0-2.7(2H,m),3.50(2H,brs),4.0-4.8(6H,m), 6.9-7.4(4H,m), 8.03(2H,d,J=9Hz), 8.43(1H,d,J=10.5Hz), 8.93(1H,s), 9.0-9.5(3H,m)
・No.6
7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−シクロプロピル−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩
IR(KBr)cm-1C=O 1685
NMR(d−DMSO)δ値:1.0-1.5(4H,m),3.8-4.1(1H,m),4.4-4.9(4H,m),7.1-8.1(6H,m),8.35(1H,d,J=8Hz),8.77(1H,s),9.0-9.5(4H,m),15.28(1H,s)
・No.7
7−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸・塩酸塩
IR(KBr)cm-1C=O 1725,1655
NMR(d−TFA)δ値:4.3-4.9(4H,m),7.0-8.2(7H,m),8.55(1H,d,J=8Hz),9.49(1H,s)
【0068】
実施例8〜10
実施例2および3と同様にして、表4の化合物を得る。
【0069】
【表4】
Figure 0003645310
【0070】
以下に表4に示す化合物の物性を示す
・No.8
(dl)−10−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸・塩酸塩
IR(KBr)cm-1C=O 1700
NMR(d−DMSO)δ値:1.43(3H,d,J=7Hz),3.30(4H,brs),4.2-5.1(7H,m),7.11(2H,d,J=9Hz),7.68(1H,d,J=11.5Hz),7.85(2H,d,J=9Hz),9.00(1H,s),9.20(1H,s)
・No.9
(S)−10−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸・塩酸塩
IR(KBr)cm-1C=O 1720,
NMR(d−TFA)δ値:1.82(3H,d,J=7Hz),4.5-5.3(7H,m),7.25(2H,d,J=8Hz), 7.83(2H,d,J=8Hz), 8.11(1H,d,J=10Hz), 9.40(1H,s)
・No.10
(R)−10−[2−(4−アミジノフェノキシ)エトキシ]−9−フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸・塩酸塩
IR(KBr)cm-1C=O 1720
【0071】
【発明の効果】
本発明化合物は、血小板凝集抑制作用を有しており、血小板の凝集が関与する疾患の予防および治療剤として有用である。

Claims (7)

  1. 一般式
    Figure 0003645310
    「式中、R1は、アシル、アル−C - アルキル、アリールチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ジ−C - アルキルアミノ−C - アルキリデン、アル−C - アルキリデン、含窒素複素環式アルキリデン、シクロアルキリデン、ジアリール−C - アルキルホスホリル、ジアル−C - アルキルホスホリル、含酸素複素環式アルキルまたはC - アルキル置換シリル基で保護されていてもよいアミジノ基を;R2は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アシル、C - アルキル、C - アルケニル、アル−C - アルキル、含酸素複素環式、含硫黄複素環式、C - アルコキシ−C - アルキル、C - アルキルチオ−C - アルキル、アルキルスルホニル、アリールスルホニルもしくはC - アルキル置換シリル基で保護されていてもよいヒドロキシル基またはアシル、アル−C - アルキル、アリールチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ジ−C - アルキルアミノ−C - アルキリデン、アル−C - アルキリデン、含窒素複素環式アルキリデン、シクロアルキリデン、ジアリール−C - アルキルホスホリル、ジアル−C - アルキルホスホリル、含酸素複素環式アルキルもしくはC - アルキル置換シリル基で保護されていてもよいアミノ基を;R3は、水素原子、 - アルキル基、アリール基、アル−C - アルキル基、アシル−C - アルキル基、含酸素複素環式基、ハロゲノ−C - アルキル基、C - アルキルシリルアルキル基、アシルオキシC - アルキル基、含窒素複素環式−C - アルキル基、シクロアルキル基、C - アルコキシ−C - アルキル基、アル−C - アルコキシ−C - アルキル基、C - アルキルチオ−C - アルキル基、アリールチオ−C - アルキル基、C - アルケニル基またはC - アルキル置換シリル基を;R4は、ハロゲン原子並びにシアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、シクロアルキル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、トリハロゲノアルキル及びアルキルアミノ基から選ばれる基で置換されていてもよいアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素環式基を;Yは、 - アルキル、C - アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキル、複素環式またはヒドロキシ基で置換されていてもよい - アルキレン基を;
    【外1】
    Figure 0003645310
    は、
    【外2】
    Figure 0003645310
    または
    【外3】
    Figure 0003645310
    (R5は、水素原子、ハロゲン原子またはハロゲンで置換されていてもよいアルキルもしくはアルコキシ基を示す。)
    を意味するか、またはR4と共に
    【外4】
    Figure 0003645310
    (R6は、水素原子またはアルキル基を;Dは、酸素原子または硫黄原子を示す。
    )で表される基を示し;
    【外5】
    Figure 0003645310
    は、
    【外6】
    Figure 0003645310
    または
    【外7】
    Figure 0003645310
    (R7は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)で表される基を、それぞれ示す。」で表されるピリドンカルボン酸誘導体またはその塩。
  2. 2が水素原子である請求項1に記載のピリドンカルボン酸誘導体またはその塩。
  3. 【外8】
    Figure 0003645310

    【外9】
    Figure 0003645310
    (R7は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)で表される基である請求項1または2に記載のピリドンカルボン酸誘導体またはその塩。
  4. 【外10】
    Figure 0003645310

    【外11】
    Figure 0003645310
    である請求項1〜のいずれかの項記載のピリドンカルボン酸誘導体またはその塩。
  5. 【外12】
    Figure 0003645310

    【外13】
    Figure 0003645310
    (R5は、水素原子、ハロゲン原子またはハロゲンで置換されていてもよいアルキルもしくはアルコキシ基を示す。)で表される基である請求項1〜3のいずれかの項記載のピリドンカルボン酸誘導体またはその塩。
  6. 【外14】
    Figure 0003645310
    がR4と共に
    【外15】
    Figure 0003645310
    (R6は、水素原子またはアルキル基を;Dは、酸素原子または硫黄原子を示す。)で表される基である請求項1〜3のいずれかの項記載のピリドンカルボン酸誘導体またはその塩。
  7. 4ハロゲン原子並びにシアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、シクロアルキル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、トリハロゲノアルキル及びアルキルアミノ基から選ばれる基で置換されていてもよいアルキル、シクロアルキルまたはアリール基である請求項1〜6のいずれかの項記載のピリドンカルボン酸またはその塩。
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