JP3644981B2 - プレキャスト共同溝施工法 - Google Patents

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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は市街地の路面地下等に函路を形成するためのプレキャスト共同溝施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガス管や電線・電話等のケーブルを共に収納するため、市街地の路面地下等に共同溝が埋設されることがあり、この共同溝には、開削した地中溝に型枠を用いた現場打ちで鉄筋コンクリートの函路を形成する現場打ち施工法と、開削した地中溝に所定規格の函体ブロックを列状に敷き並べ、かつ、PC鋼材等により一体連結して函路を形成するプレキャスト共同溝施工法との二つがある。
【0003】
共同溝は耐震構造が要求されるが、この耐震設計には、現場打ち施工法を対象とした設計指針が既に確立されている。しかしながら、プレキャスト共同溝施工法を対象とした設計指針は未だなく、したがって、現場打ち施工法の設計指針に準拠しているのが現状である。
【0004】
また、共同溝は地下水等が浸入すると不都合を生じるから水密性が要求されるが、この設計・施工に際し、所定長さの共同溝間に継手を用いることが前記設計指針では示されている。しかし、この継手にあっても耐震構造の一例として可撓性継手が使用される。
【0005】
ところで、プレキャスト共同溝は、図3に示すように、所定形状の函体ブロック1の複数個を縦列状に敷き並べ、かつ、PC鋼材2を軸方向に挿通し一体連結して所定長さの函路3を形成し、この函路3の複数個の間はそれぞれ可撓性継手6にて接続される。
【0006】
なお、函体ブロック1は、鉄筋コンクリート、又は、プレストレスコンクリートからなる断面四角形等の筒状体であり、プレキャストコンクリート躯体として工場等にて製造され、現場まで運搬されることが多いものである。
【0007】
また、PC鋼材2で各函体ブロック1を一体連結して函路3を形成するのは、各函体ブロック1の不同沈下の防止や漏水の防止等を考慮して縦連結を行い、各函体ブロック1の一体化を図るためである。
【0008】
ここで従来のPC鋼材使用量について言及すると、図4に示すような例においては、函体ブロック1の断面内に約32本のPC鋼材(鋼棒)2が挿通されている。このPC鋼棒2の径寸法は従来では26mm等が通例であった。
【0009】
そして、函路3の水密性を確保するため、各函体ブロック1間に形成される目地1aにシール材を用いると共に、長さLを略30m程度とした函路3間には、図5に示すように、合成ゴム等からなる可撓性継手6を用いている。可撓性継手6の両側端部は函体ブロック1の内端部に固定したアンカーボルト7にナット8又はインサート9にボルト10を挿入し締結して押板11で水密的に固定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プレキャスト共同溝施工法の設計に、現場打ち施工法の設計指針を適用すると、地震により発生する断面力に対して函体ブロック1間の目地1aの開きを発生させないようにするため、巨大なプレストレスの導入が必要となる。
【0011】
したがって、予めプレキャストコンクリート躯体に多数のPC鋼材挿通孔を設けることが必要(図4参照)となるために、製造コストの上昇を来すほか、PC鋼材2や可撓性継手6の多大な投入とその経費及び作業が必要である。
【0012】
これはプレキャスト共同溝の特徴に着目すれば不合理な設計思想と言い得るものである。そのため、従来の不合理な設計思想に対し、プレキャスト共同溝の特徴に着目し、函体ブロック1間の目地1aの開きを踏まえた上でこれを許容することにより、合理的なプレストレスの導入が可能となる。
【0013】
この合理的なプレストレスの導入により、PC鋼材2の規模(所要径・本数)の低減が図れ、かつ、同一地盤における地震力に対し従来の可撓性継手6の間隔の延長をも可能とし、したがって、極めて経済的・合理的な設計手法が確立されるものと見込まれる。
【0014】
そこで、本発明は、経済的・合理的な設計手法に基づく合理的なプレストレスを導入したプレキャスト共同溝施工法を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるプレキャスト共同溝施工法は、請求項1によれば、地震波動等の軸方向伸縮変形作用力及び軸直角方向の曲げ変形作用力に対応するため、プレキャストコンクリート躯体を所定数配設し、ポストテンション方式にてプレストレスを与え、軸方向伸縮変形作用力がPC鋼材のプレストレスによる応力以内は、コンクリート躯体間の接合部が開かないものとし、軸方向伸縮変形作用力が初期導入応力を越えた場合は、1によりその開き量を、2によりPC鋼材の応力を求めるとともに、軸直角方向の曲げ変形作用力がプレストレスを越えた場合は、3,4によりその開き量を、5によりPC鋼材の応力を求め、かつ、PC鋼材の許容値確認とプレキャストコンクリート躯体の接合部開き量の許容値を20mm以下とすることにより、PC鋼材の規模(所要径・本数)の低減を図ってその使用量を低減し、かつ、接合部に用いる防水型で伸縮性能をもつ接合材の性能に応じた防水型接合材を選定することを特徴とする。
【数1】
Figure 0003644981
【数2】
Figure 0003644981
【数3】
Figure 0003644981
【数4】
Figure 0003644981
【数5】
Figure 0003644981
尚、上記数1〜数5における変数の定義は以下である。
β ' :PC鋼材の特性値(m -1
σ P :PC鋼材の引張応力度(kgf/cm 2
σ Pi :プレストレスによるPC鋼材の初期引張応力度(kgf/cm 2
σ Pu :軸方向伸縮変形作用力によるPC鋼材の引張応力度(kgf/cm 2
σ ci :プレストレスによるコンクリート躯体の初期圧縮応力度(kgf/cm 2
V :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体上下版外側 までの距離(m)
vo :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体上下版PC 鋼材までの距離(m)
h :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体側面外側ま での距離(m)
ho :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体側面PC鋼 材までの距離(m)
v :コンクリート躯体の全断面を有効とした場合の水平軸回りの断面 係数(m 3
h :コンクリート躯体の全断面を有効とした場合の鉛直軸回りの断面 係数(m 3
δ vjG :軸直角方向鉛直面内の曲げ変形による一般継手の目地開き量(m)
δ hjG :軸直角方向水平面内の曲げ変形による一般継手の目地開き量(m)
【0016】
また、請求項2によれば、地震波動等の軸方向作用力及び軸直角方向の曲げ変形作用力に対応するため、プレキャストコンクリート躯体を所定数配設し、ポストテンション方式にてPC鋼材によりプレストレスを与えて棒状の梁となし、連結梁間での軸方向伸縮変形作用力による開き量、変位量は地震波動・棒状の梁とした長さ・埋設地盤の種別により6により継手材性能に応じた最適な可撓性継手間隔を求めるとともに、連結梁間での軸直角方向の曲げ変形作用力による開き量、変位量は地震波動・棒状の梁とした長さ・埋設地盤の種別により7,8により求め、また、連結梁間での軸直角方向のせん断変形作用力による変位量は9により継手材性能に応じた最適な可撓性継手間隔を求め、設置間隔・伸び量に応じた可撓性継手材を選定することにより、PC鋼材の規模(所要径・本数)の低減を図ってその使用量を低減することを特徴とする。
【数6】
Figure 0003644981
【数7】
Figure 0003644981
【数8】
Figure 0003644981
【数9】
Figure 0003644981
尚、上記数6〜数9における変数の定義は以下である。
δ jF :連結梁間に取り付けた可撓性継手の軸方向伸縮変形作用力による開 き量(m)
:可撓性継手の間隔(m
:地震波動の変位振幅(m)
:地震波動の波長(m)
β :コンクリート躯体の特性値(m -1
θ max :連結梁間に取付けた可撓性継手の軸直角方向曲げ変形作用力による回転角(rad)
また、数式の表示の都合で定義したもので、特に意味をもたないものとしては次である。
:数7の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
1 、C 3 :数9の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
α 1 〜α 6 :C 1 、C 3 の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
β1〜β3:C 1 、C 3 の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
【0017】
【作用】
PC鋼材の規模(所要径・本数)の低減が図れるとともに、同一地盤における地震力に対し可撓性継手間隔の延長が可能となる。
【0018】
したがって、プレキャストコンクリート躯体の製造、PC鋼材と可撓性継手の低減及び作業性の容易化により、極めて経済的・合理的なプレキャスト共同溝を得ることができる。
【0019】
【実施例】
プレキャスト共同溝の長手方向の耐震設計の主眼は、地震動の強さ、地盤種別、液状化の有無及び構造寸法に応じて、最適な可撓性継手間隔と合理的なプレストレス初期導入力を決定することにある。
【0020】
耐震設計では地震の影響として地震波動の伝播による地盤変位及び液状化による浮き上がり、沈下、側方移動を考慮するが、コンクリート、PC鋼材の応力とひずみ及び可撓性継手と一般継手の変位について以下の項目を照査する。
【0021】
(1)コンクリート躯体応力が許容応力あるいは限界応力以下であること
(2)PC鋼材の応力が許容応力あるいは限界応力以下であること、または、ひずみが限界ひずみ以下であること
(3)可撓性継手の長手方向開き量及び水平・鉛直方向曲げによる開き量が、許容変位あるいは限界変位以下であること
(4)一般継手の長手方向開き量および、水平・鉛直方向曲げによる開き量が、許容変位あるいは限界変位以下であること
可撓性継手の限界変位は製品規格にとらわれず、可撓性継手の限界伸び量、また、変形を受けた状態における継手の耐久性および安全性などを考慮して決定されなければならない。
【0022】
また、一般継手の限界変位は目地開きによる土砂の流入量、および地震後の復旧の難易度を考慮して設定する必要がある。
【0023】
以上は、プレキャスト共同溝施工に当たり、可撓性継手を有するプレキャスト共同溝の耐震設計のガイドラインとして示す内容における耐震設計の目的と流れである。
【0024】
そこで、これに準拠して、プレキャスト共同溝の新しい耐震設計を以下のように行うものである。
【0025】
A.耐震設計の基礎
地震による断面力を計算するには、地震波動の性質を知ることが第1段階でこれは長年の研究から工学的に理論付けされた「応答変位法」を用いる点では現状の耐震設計基準と全く変わりはない。
【0026】
B.耐震設計の条件
1.設定断面形状
図1に示す形状とし、必要諸寸法については図面中に記載した。
【0027】
2.構造断面諸元
【0028】
【表1】
Figure 0003644981
【0029】
3.地域区分 A地域
4.土質条件
【0030】
【表2】
Figure 0003644981
【0031】
5.地盤種別 TG≧0.6[S] より 4種地盤
C.地震波動の性質
【0032】
【表3】
Figure 0003644981
【0033】
D.耐震設計に用いる地震波動の振幅
1)軸方向伸縮変形の耐震計算における重ね合わせ
【0034】
【数10】
Figure 0003644981
【0035】
2)曲げ変形の耐震計算における振幅
共同溝軸方向に伝播し振動方向は水平面内で軸直交方向
a=Uh
共同溝軸方向に伝播し振動方向は鉛直面内で軸直交方向
a=UV
E.PC鋼材の配置
PC鋼材の配置と断面図は図2のように設定する
F.軸方向伸縮変形の耐震設計
1.函体応力の計算
【0036】
【数11】
Figure 0003644981
【0037】
函体応力は圧縮を正としている。計算結果より負の値(引張応力)が生じることから、目地開きが起こる。よって、次に目地開き量と目地が開く場合のPC鋼棒の応力を計算し、安全性を考慮する。
【0038】
2.目地の開き量の計算
一般継手の目地開き量δjG1により算定する
3.一般継手の目地が開く場合のPC鋼材の応力
一般継手の目地が開く場合のPC鋼材の応力は2により算定する
4.可撓性継手の開き量の計算
可撓性継手の開き量δjF6により計算する。
【0039】
G.軸直角方向の曲げ変形の耐震設計
1.函体応力の計算
1)水平面内
【0040】
【数12】
Figure 0003644981
【0041】
2)鉛直面内
【0042】
【数13】
Figure 0003644981
【0043】
尚、水平・鉛直面内の最大曲げモーメントは次式による。
【0044】
【数14】
Figure 0003644981
【0045】
函体応力は圧縮を正としている。計算結果より負の値(引張応力)
が生じることら、目地開きが起こる。よって、次に目地開き量と目地
が開く場合のPC鋼棒の応力を計算し、安全性を照査する。
【0046】
2.目地の開き量の計算
一般継手の目地開き量δjGは次式により算定する。
【0047】
1)水平面内
δJG=h・θ
ここに、h:函体幅(625cm)
θ:開き角(rad)
2)鉛直面内
δJG=h・θ
ここに、h:函体幅(330cm)
θ:開き角(rad)
函体の開き角は、
【0048】
【数15】
Figure 0003644981
【0049】
ここで、
e : 一函の長さ (m)
L : 地震波の波長 (m)
a : 地盤変位振幅 (m)
a": 曲げ変形によるコンクリート縁応力・引張応力がプレストレスと等しくなる地盤変位振幅(m)
【0050】
【数16】
Figure 0003644981
【0051】
ここで、
c:コンクリートのヤング率 (t/m2)
c:コンクリート全断面積 (m2)
P : プレストレス導入力 (t)
3.一般継手の目地が開く場合のPC鋼材の応力
一般継手の目地が開く場合のPC鋼材の応力は次式により算定する
1)水平面内
【0052】
【数17】
Figure 0003644981
【0053】
2)鉛直面内
【0054】
【数18】
Figure 0003644981
【0055】
但し
σp1 :PC鋼材の初期応力
δv jg:鉛直面内の一般目地の開き量
δh JG:水平面内の一般目地の開き量
p :PC鋼材のヤング係数
M"v : 鉛直面内の曲げ変形による応力がプレストレスと等しくなる地盤変位振幅a”による曲げモーメント
M”h:水平面内の曲げ変形による応力がプレストレスと等しくなる
地盤変位振幅a”による曲げモーメント
【0056】
【数19】
Figure 0003644981
【0057】
4.可撓性継手の開き量の計算
可撓性継手の開き量δjFは次式により算定する
1)水平面内
δJF=h・θmax
ここに、h :函体幅 (625 cm)
θmax: 開き角 (rad)
2)鉛直面内
δJF=h・θmax
ここに、h :函体高 (330 cm)
θmax: 開き角 (rad)
【0058】
【数20】
Figure 0003644981
【0059】
以上の計算結果より、下記の設定により安定する
・可撓性継手間隔 30m
・使用PC鋼棒 φ23mm−6本
ここで、次の段階として、設定を下記のように変更し、
再度計算を行う。
【0060】
・可撓性継手間隔 60m
以下にその主要設計計算結果の数値を示す。
【0061】
H.最適可撓性継手間隔の設定
主要設計計算結果数値
1) 函体応力
【0062】
【表4】
Figure 0003644981
【0063】
Figure 0003644981
上記計算により、再設定の状態でも安定することから、
継手間隔30mにとらわれず、60mに決定する。
【0064】
上記設計に基づくプレキャスト共同溝は、図2に示すように、例えば径寸法が23mmの少なくとも6本のPC鋼材(鋼棒)12をプレキャストコンクリート躯体11の断面内に挿通するだけで足り、また、可撓性継手も、従来の約2倍、即ち約60m間隔で設置すれば足りることとなる。
【0065】
なお、PC鋼棒12の径寸法を適宜選択することにより、プレキャストコンクリート躯体11の断面内に6本以上のPC鋼棒12を配置し、若しくは、4本のPC鋼棒12を挿通するだけで足りることもある。
【0066】
したがって、上記設計思想に基づきプレキャスト共同溝を施工した場合の試算をすると、PC鋼材量が従来の約1/5程度、可撓性継手材量が従来の約1/2程度にそれぞれ削減しても、既存の現場打ち施工法の設計指針を充足する合理的な耐震設計のプレキャスト共同溝施工が可能となる。
【0067】
以上、本発明はプレキャスト共同溝について説明したが、これに限定されるものではなく、プレキャストコンクリート躯体にはボックスカルバート、アーチカルバート及び卵形等の地中に埋設する暗渠を含むものである。
【0068】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、PC鋼材量が従来の約1/5程度、可撓性継手材量が従来の約1/2程度に削減しても、既存の現場打ち溝方式の設計指針を充足する合理的な耐震設計のプレキャスト共同溝施工が可能となり、したがって、プレキャスト共同溝施工における資材コストや経費の低減、作業性の簡便・迅速かつ容易化、並びに工期の短縮を図ることができ、極めて経済的・合理的なプレキャスト共同溝施工法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレキャスト共同溝の設定形状の断面図
【図2】PC鋼材配置断面図
【図3】プレキャスト共同溝の平面図
【図4】従来のPC鋼材配置断面図
【図5】(A),(B),(C)はそれぞれプレキャスト共同溝の可撓性継手の断面図
【符号の説明】
11…プレキャストコンクリート躯体
12…PC鋼材

Claims (2)

  1. 地震波動等の軸方向伸縮変形作用力及び軸直角方向の曲げ変形作用力に対応するため、プレキャストコンクリート躯体を所定数配設し、ポストテンション方式にてプレストレスを与え、軸方向伸縮変形作用力がPC鋼材のプレストレスによる応力以内は、コンクリート躯体間の接合部が開かないものとし、軸方向伸縮変形作用力が初期導入応力を越えた場合は、1によりその開き量を、2によりPC鋼材の応力を求めるとともに、軸直角方向の曲げ変形作用力がプレストレスを越えた場合は、3,4によりその開き量を、5によりPC鋼材の応力を求め、かつ、PC鋼材の許容値確認とプレキャストコンクリート躯体の接合部開き量の許容値を20mm以下とすることにより、PC鋼材の規模(所要径・本数)の低減を図ってその使用量を低減し、かつ、接合部に用いる防水型で伸縮性能をもつ接合材の性能に応じた防水型接合材を選定することを特徴とするプレキャスト共同溝施工法。
    Figure 0003644981
    Figure 0003644981
    Figure 0003644981
    Figure 0003644981
    Figure 0003644981
    尚、上記数1〜数5における変数の定義は以下である。
    β ' :PC鋼材の特性値(m -1
    σ P :PC鋼材の引張応力度(kgf/cm 2
    σ Pi :プレストレスによるPC鋼材の初期引張応力度(kgf/cm 2
    σ Pu :軸方向伸縮変形作用力によるPC鋼材の引張応力度(kgf/cm 2
    σ ci :プレストレスによるコンクリート躯体の初期圧縮応力度(kgf/cm 2
    V :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体上下版外側 までの距離(m)
    vo :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体上下版PC 鋼材までの距離(m)
    h :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体側面外側ま での距離(m)
    ho :コンクリート躯体断面の中立軸からコンクリート躯体側面PC鋼 材までの距離(m)
    v :コンクリート躯体の全断面を有効とした場合の水平軸回りの断面 係数(m 3
    h :コンクリート躯体の全断面を有効とした場合の鉛直軸回りの断面 係数(m 3
    δ vjG :軸直角方向鉛直面内の曲げ変形による一般継手の目地開き量(m)
    δ hjG :軸直角方向水平面内の曲げ変形による一般継手の目地開き量(m)
  2. 地震波動等の軸方向作用力及び軸直角方向の曲げ変形作用力に対応するため、プレキャストコンクリート躯体を所定数配設し、ポストテンション方式にてPC鋼材によりプレストレスを与えて棒状の梁となし、連結梁間での軸方向伸縮変形作用力による開き量、変位量は地震波動・棒状の梁とした長さ・埋設地盤の種別により6により継手材性能に応じた最適な可撓性継手間隔を求めるとともに、連結梁間での軸直角方向の曲げ変形作用力による開き量、変位量は地震波動・棒状の梁とした長さ・埋設地盤の種別により7,8により求め、また、連結梁間での軸直角方向のせん断変形作用力による変位量は9により継手材性能に応じた最適な可撓性継手間隔を求め、設置間隔・伸び量に応じた可撓性継手材を選定することにより、PC鋼材の規模(所要径・本数)の低減を図ってその使用量を低減することを特徴とするプレキャスト共同溝施工法。
    Figure 0003644981
    Figure 0003644981
    Figure 0003644981
    Figure 0003644981
    尚、上記数6〜数9における変数の定義は以下である。
    δ jF :連結梁間に取り付けた可撓性継手の軸方向伸縮変形作用力による開 き量(m)
    :可撓性継手の間隔(m
    :地震波動の変位振幅(m)
    :地震波動の波長(m)
    β :コンクリート躯体の特性値(m -1
    θ max :連結梁間に取付けた可撓性継手の軸直角方向曲げ変形作用力による回転角(rad)
    また、数式の表示の都合で定義したもので、特に意味をもたないものとしては次である。
    :数7の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
    1 、C 3 :数9の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
    α 1 〜α 6 :C 1 、C 3 の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
    β1〜β3:C 1 、C 3 の表示を簡素化するため、同式の一部を置換え表記したもの
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