JP3644759B2 - 電気再生式純水製造方法及び純水製造装置 - Google Patents

電気再生式純水製造方法及び純水製造装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は純水の製造方法及びその製造装置に係わるものであり、詳しくは本発明は電気透析作用を利用した電気再生式純水製造方法及びそれを実施する為の純水の製造装置の改良に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
純水を製造する方法として、イオン交換樹脂を使用するイオン交換法が広く用いられ、この方法ではイオン交換樹脂の充填床に被処理水を通して純水を得、一方、交換能力の低下したイオン交換樹脂は酸やアルカリの再生剤を用いて再生した後、繰り返し使用されている。しかしながら、この方法は、イオン交換樹脂の再生操作が煩雑であるばかりでなく、多量のアルカリ性及び酸性の再生廃液が排出される欠点があり、再生剤を使用しない純水の製造法が望まれている。
【0003】
このような要望に対して、近年イオン交換体とイオン交換膜を組み合わせた純水製造法が提案されている。この方法は含水状態のイオン交換体が良好な導電体であることに着目し、陰及び陽イオン交換膜を隔膜として、電気透析の作用を利用したものであり、電気透析装置の陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とで挟まれた脱塩室にイオン交換体を充填し、この室に電圧を印加しながら脱塩されるべき被処理水を流通させ純水を得るものである。
【0004】
この方法では流通処理中、被処理水中に含まれている不純物イオンは再生形のイオン交換体によりイオン交換されてイオン交換体に捕捉され、この捕捉された不純物イオンは通電により脱離され、脱離した不純物イオンはイオン交換膜によって分別され、イオン交換体によるイオン交換とイオン交換体の再生とを併せて行いながら純水を製造するものである。
このようにイオン交換膜とイオン交換体を用いて純水を製造する、いわゆる電気再生式純水製造方法によれば、イオン交換樹脂の再生操作が必要ないので、その再生のための酸やアルカリを用いる必要もなく、極めて好都合な方法といえる。
また、この電気透析装置の陰イオン交換膜と陽イオン交換膜で挟まれた脱塩室に充填されている陰及び陽イオン交換樹脂に代えて陰及び陽イオン交換繊維を充填することにより、被処理水の流量変動等によって生ずるイオン交換樹脂充填層の不均質化に基づいて一定の水質の純水が得られない問題を解決する事も提案されている(特開平7−236889号)。
【0005】
しかしながら、上記電気再生式純水製造方法では、電気設備の面から通常、印加電圧を一定にして運転されることが多いが、処理水量を増加するために脱塩室及び濃縮室の組み込み室数を増やすと各室の電気抵抗を均一化することが困難になり、そのため電流に変動が生じ、処理水純度が不安定となる。そのため電流を一定に維持するには両電極間の印加電圧条件を変化させるなど、運転操作が煩雑になり、また電気設備の面でも装置が複雑になる欠点があった。
また、印加電圧を低減化し、電流を安定化させる方法として、各室の室枠を極力薄くする方法も提案されているが、これも装置構成上取扱いが非常に煩雑であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、従来の電気再生式純水製造方法において、脱塩室及び濃縮室の組み込み室数を増やした場合にも、電圧の印加条件を変化させることなく、しかも処理水の水質を低下させないで安定化させ、併せて消費電力量を低減させる方法について鋭意検討した結果、電気再生式純水製造装置のイオン交換体充填物に導電性物質を付加することにより、また、この純水製造装置の両電極室及び濃縮室に電解質溶液を供給することによって電極間の電気抵抗が平均化されて電流が安定し、処理水の水質も高純度で安定化することを見いだし本発明を達成した。
本発明は、多数の脱塩室及び濃縮室から構成される電気透析装置において、脱塩処理水の水質を低下することなく、少ない消費電力量で安定して操業できる電気再生式純水製造方法及び純水の製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するものであって、その発明の一つの要旨は、陰極を備えた陰極室と陽極を備えた陽極室の間に、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を交互に配列して順次形成される複数組の脱塩室及び濃縮室から構成され、且つ該脱塩室には陽イオン交換体及び陰イオン交換体の混合体からなるイオン交換体充填物が収容されている電気透析装置において、両電極に電圧を印加しながら各室に被処理水を供給して純水を製造するにあたり、該陰極室、該陽極室及び該濃縮室に供給される被処理水に電解質溶液を添加供給することよりなる電気再生式純水製造方法に存し、他の要旨は、この純水製造方法のための電気透析装置のイオン交換体充填物に導電性物質が付加されてなる電気再生式純水製造装置に存する。本発明の更なる要旨は、陰極を備えた陰極室と陽極を備えた陽極室の間に、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を交互に配列して順次形成される複数組の脱塩室及び濃縮室から構成され、且つ該脱塩室には陽イオン交換体及び陰イオン交換体の混合体からなるイオン交換体充填物が収容されている電気透析装置において、該イオン交換体充填物に導電性物質を付加した電気再生式純水製造装置に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の純水製造方法及び装置の概略を図面によって説明する。図1は、本発明方法及び装置に採用される一例としての電気再生式脱塩装置の垂直縦断正面略図であり、図中、1は電気透析槽本体、2は陽極板、3は陽極室、4は陰極板、5は陰極室、6は定量ポンプ、61は陰イオン交換膜、71は陽イオン交換膜であって、陰イオン交換膜61と陽イオン交換膜71とに挟まれて脱塩室81が構成されている。
同様にして陰イオン交換膜62と陽イオン交換膜72とに挟まれて第2の脱塩室82が形成され、このように陰イオン交換膜(A)と陽イオン交換膜(C)とが交互に配列され図1のものでは5個の脱塩室が形成されている。
【0009】
この脱塩室81を含め計5個の各脱塩室には、陽イオン交換体及び陰イオン交換体の混合体充填物、或いはこれら陽・陰イオン交換体の混合体に導電性物質を付加したイオン交換体充填物101が充填されている。そして、陽イオン交換膜71と陰イオン交換膜62とに挟まれた符号91で示す室、同様に陽イオン交換膜72と陰イオン交換膜63とに挟まれた符号92で示す室は濃縮室となっている。かかる濃縮室は図1の装置では4室形成されている。
脱塩室及び濃縮室を形成するためのイオン交換膜としては、通常の電気透析装置で採用されているものが使用され、例えば商品名「セレミオン(旭硝子(株))」、「ネオセプタ(トクヤマ(株))」、「アシプレックス(旭化成(株))」等の市販されているものが挙げられる。
【0010】
陽・陰イオン交換体混合物或いはこれらイオン交換体に導電性物質が付加されたイオン交換体が充填されている5個の各脱塩室には、並行して被処理水(脱イオンされる水)をその流入管121から供給し、処理水(脱イオンされた水)は流出管122から流出される。
4個の濃縮室の各室には、並行して被処理水を流入管131から送給し、電解質溶液を定量ポンプ6により流入管141を経由して添加送給し、流出管132から該電解質溶液は濃縮されて濃縮水として排出される。また、濃縮室への供給と同時に被処理水を流入管113から陰極室5に、流入管111から陽極室3にそれぞれ導入し、これらに流入管141より電解質溶液が各々分岐送給され各々流出管114、流出管112から排出される。
【0011】
上記流路により被処理水及び電解質溶液を流通させながら、陽極板2及び陰極板4から直流電流を通ずると、各脱塩室では被処理水中の不純物イオンがイオン交換体充填物101が有する陰イオン交換基及び陽イオン交換基により捕捉除去され、純水が製造されると共に、イオン交換体に捕捉された不純物イオンは脱塩室の隔膜でもある陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜により電気透析されて隣接する濃縮室に移動し、濃縮され流出管132から排出される。
本発明方法に使用される装置では、電気再生式純水製造装置の脱塩室に上記のようなイオン交換充填物、或いは導電性物質が付加されたイオン交換体充填物が充填された装置であり、本発明方法ではこの装置を用いて上記のように両電極室及び濃縮室に供給される被処理水に電解質溶液を添加し、これを夫々の室に供給することを要するものであるが、このように電解質溶液を添加供給することにより電気透析槽の導電性を均一化させて運転条件を安定にし、これによって処理水の水質を一定に維持することを可能にするものである。
本発明の被処理水に電解質溶液を添加する純水製造方法は、脱塩室のイオン交換充填物が導電性物質が付加されたイオン交換体である装置に適用するのが消費電力量の低減の面からより好結果が得られる。
【0012】
被処理水に添加される電解質溶液は純水又は軟水に電解質を溶解させたもので、電解質としては、特に制約はないが、極間電流の安定性及び経済性の面からは強電解質が好ましい。
電解質溶液が硬度イオンを含む場合は、長時間運転中にイオン交換膜面にスケールが析出し、安定した操業が出来なくなる恐れがあるので硬度イオンを含まないものが一層好ましい。具体的には、強電解質として例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウムのようなアルカリ金属の塩酸塩或いは硫酸塩の水溶液等が挙げられる。
【0013】
電解質溶液を供給する方法としては、図1に示すように電解質溶液を定量ポンプを介して所定の電気伝導度となるように流入管141より供給する方法、あるいは両電極室及び濃縮室から流出管112、114、132を経由して流出する濃縮液を循環利用する方法がある。後者の場合、循環している間に不純物イオンを含む電解質の濃度が上昇して浸透圧により処理水の水質が低下する恐れがあるので、該循環液の電気伝導度を所定の値を越えないように、その一部を系外に排出し被処理水を補給水として補給し電気伝導度をコントロールすると同時に不純物イオンの蓄積を防止するのが良い。
【0014】
また、電気再生式純水製造装置の被処理水の塩量負荷を軽減するために前処理設備として逆浸透膜装置を設ける場合には、透過水を被処理水として供給する一方、濃縮水を軟化後電解質溶液として利用するようにすると良い。
濃縮室及び電極室に供給される電解質溶液が添加された供給液の電気伝導度としては、採用されている陰・陽イオン交換膜の特性により異なるが、通常100〜800μS/cmの電気伝導度であれば良く、あまり大きくなると浸透圧の関係で処理水質が低下するので好ましくない。
【0015】
脱塩室に充填されるイオン交換体としては、通常純水製造時の脱塩処理に使用されている陰イオン交換樹脂及び陽イオン交換樹脂を使用することも出来るが、比表面積が大きく、イオン交換反応が効率的であるイオン交換繊維を使用するのが有利である。このようなイオン交換繊維としては具体的には、ポリスチレン系繊維と補助材との複合繊維にイオン交換基を導入したもの、ポリビニルアルコールの繊維基体にイオン交換基を導入したもの、ポリオレフィン系の繊維に放射線を照射して放射線グラフト重合を利用してイオン交換基を導入したもの等市販のものが利用できる。
また、イオン交換樹脂としては、通常純水製造に採用されているイオン交換樹脂から適宜選定して用いられ、例えば強酸性陽イオン交換樹脂としてはダイヤイオン(三菱化学(株)登録商標)SK1B,PK208等、強塩基性陰イオン交換樹脂としてはダイヤイオンSA10A,PA316等が挙げられる。
これらのイオン交換体は、再生型、塩型のいずれの型で用いても良いが、水質の立ち上がりを早くするのには再生型を使用するのが良い。
【0016】
本発明に使用される陽イオン交換体及び陰イオン交換体の混合体からなるイオン交換充填物に付加する導電性物質としては、イオン交換充填物がイオン交換繊維の場合は導電性繊維が良く、炭素繊維あるいはナイロン系、アクリル系、ポリエステル系等の合成繊維にカーボンブラックを練り込んだ複合繊維、合成繊維の表面をカーボンブラックでコーティングしたものが挙げられる。
このような導電性繊維としては、例えば、アントロンII(デュポン社製)、ウルトロン(モンサント社製)、SA−7、バレルII(東レ社製)、ベルトロン(鐘紡社製)、メガII(ユニチカ社製)、メタリアン(帝人社製)等の製品が市販されているので、これらを適宜選択して使用することが出来る。
導電性繊維は、イオン交換繊維と均一に混合され不織布状の形態にされるが、その混合割合は、イオン交換繊維の交換容量に悪影響を及ぼさず、且つ高い導電性を付与するように、イオン交換繊維の交換能、導電性繊維の性質等を考慮して適宜決められるが、通常は20〜70重量%、好ましくは30〜60%であり、略50%程度が最も好ましい。
また、イオン交換充填物がイオン交換樹脂の場合は、小粒の黒鉛、小粒の活性炭等が混合使用される。
【0017】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例 1
図1に示すような構造を有する電気再生式純水製造装置であって、脱塩室50室、濃縮室49室よりなるものを用いて実験を行った。
脱塩室は縦390mm,横130mm,厚さ2mmで,これにイオン交換体充填物を収納した。濃縮室は縦390mm,横130mm,厚さ0.75mmで、これには何も充填されていない。
陰イオン交換膜としてはセレミオンAMD[旭硝子(株)製、セレミオンは同社登録商標]を用い、その寸法は縦390mm,横130mmであり、陽イオン交換膜としてはセレミオンCMD[旭硝子(株)製]を用い、その寸法は縦390mm,横130mmであった。
【0019】
上記電気再生式純水製造装置の脱塩室に充填するイオン交換体充填物としては、ポリビニルアルコールをマトリックスにスチレン−ジビニルベンゼンのスルホン酸化物を均一に分散させた強酸性陽イオン交換繊維[IEF−SC(株式会社ニチビ製)]とポリビニルアルコールの主鎖にトリメチルアンモニウム基を付加してなる強塩基性陰イオン交換繊維[IEF−SA(株式会社 ニチビ製)]の両イオン交換繊維を交換容量で同当量混和し、これに不活性合成繊維としてポリエステル繊維を50%の割合で混合状態にした後、不織布状にしたものを使用した。
【0020】
被処理水としては横浜市水のRO(逆浸透膜)処理水を用い、その電気伝導度は20μS/cmであった。これを流入管121より脱塩室にLV25m/hrで通水し、両電極室及び濃縮室には、純水に塩化ナトリウムを溶解した水溶液を定量ポンプでRO処理水に供給添加し、その電気伝導度を100μS/cmに調整しながら脱塩室への供給速度と同じ流速で供給した。
通水と同時に両電極室の電極板に、直流電圧を600V印加し、脱塩室より流出する処理水の抵抗率を測定した。その結果を図2に示す。
【0021】
比較例 1
実施例1と同一の装置を用いて実験を行った。実施例1で用いた塩化ナトリウム水溶液を添加することなく被処理水を脱塩室、両電極室及び濃縮室に夫々実施例1と全く同一条件で供給し実験を行った。その結果は図2に示す通りであった。
【0022】
実施例 2
実施例1で用いた装置において脱塩室及び濃縮室を各々100室、99室に増加した装置を使用した以外は、実施例1と同一条件で操作し実験を行った。その結果は図2に示す通りであった。
【0023】
比較例 2
実施例2の装置を用いて、比較例1と同一条件での実験を行った。結果は図2のようであった。
【0024】
比較例 3
実施例1の装置を用いて実験を行った。脱塩室には実施例1で用いた被処理水を、両電極室及び濃縮室には重炭酸カルシウムを溶解した水溶液をRO処理水に電気伝導度が100μS/cmになるように調整しながら実施例1と同一条件で24時間供給後、装置を解体したところ、陰イオン交換膜の表面には硬度成分主体のスケールが発生していた。
【0025】
実施例 3
実施例1の装置を用いて実験を行った。脱塩室には実施例1で用いた被処理水を、両電極室及び濃縮室には、0.1%塩化ナトリウム溶液を被処理水に定量ポンプで供給し、電気伝導度を各々50、100、200、400、800及び1000μS/cmに調整した溶液を夫々用いて、実施例1と同一条件で通水した。その時の電解質溶液の各電気伝導度における脱塩室から排出される処理水の平均抵抗率は下記表−1のようであった。なお、塩化ナトリウム溶液を使用しなかった場合の処理水の平均抵抗率(MΩ・cm)は7であった。
【0026】
【表1】
Figure 0003644759
【0027】
実施例 4
実施例1において、脱塩室に充填するイオン交換体充填物として強酸性陽イオン交換繊維(IEF−SC)と強塩基性陰イオン交換繊維(IEF−SA)との交換容量で同当量混和したものに、導電性繊維[ベルトロン(鐘紡株式会社製)]を50重量%混合した後、不織布状にしたものを使用し、また両電極室及び濃縮室には塩化ナトリウム水溶液を供給しなかった以外は同様にして実施した。その結果、処理水抵抗率(MΩ・cm)は、ほぼ18MΩ・cmに維持された。
【0028】
実施例 5
実施例4において、両電極室及び濃縮室に実施例1で使用した塩化ナトリウム水溶液を供給したこと、印加電圧を300Vとしたこと以外は同様にして水処理を行い、処理水抵抗率(MΩ・cm)を測定した。その結果、印加電圧を低下させても処理水の抵抗率はほぼ18MΩ・cmに維持された。
【0029】
【発明の効果】
本発明による電気再生式純水製造方法及び装置では、両電極室及び濃縮室に電解質溶液を添加供給するものであり、また、電気透析装置の脱塩室に充填されるイオン交換体は導電性物質が付加されているので、従来の電気再生式純水製造装置及びそれを用いた方法に比べ、電流を安定化させることができ、組み込み室数の増加あるいは脱塩室の通水流速の高速化を可能にし処理水量を増加させることができる。しかも、電気再生式純水製造装置の極間電流が安定化される結果、高純度の処理水を安定して得ることが出来、更には、消費電力量をも軽減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の通液流路を示す電気再生式純水製造装置の垂直縦断正面略図。
【図2】実施例1、2及び比較例1、2における通水時間(時)に対する処理水抵抗率(MΩ・cm)を示す図。
【符号の簡単な説明】
1 電気透析槽本体
2 陽極板
3 陽極室
4 陰極板
5 陰極室
6 定量ポンプ
61 陰イオン交換膜
71 陽イオン交換膜
81 脱塩室
91 濃縮室
101 イオン交換体充填物
121 脱塩室供給管
131 濃縮室供給管
141 電解質溶液供給管
122 処理水排出管
132 濃縮水排出管

Claims (9)

  1. 陰極を備えた陰極室と陽極を備えた陽極室の間に、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を交互に配列して順次形成される複数組の脱塩室及び濃縮室から構成され、且つ該脱塩室には陽イオン交換体及び陰イオン交換体の混合体からなるイオン交換体充填物が収容されている電気透析装置において、両電極に電圧を印加しながら各室に被処理水を供給して純水を製造するにあたり、該陰極室、該陽極室及び該濃縮室に供給される被処理水に電解質溶液を添加供給することを特徴とする電気再生式純水製造方法。
  2. 該イオン交換体充填物に導電性物質が付加されていることを特徴とする請求項1記載の電気再生式純水製造方法。
  3. 電解質溶液が硬度イオンを含まない溶液である請求項1又は2に記載の電気再生式純水製造方法。
  4. 電解質溶液が塩化ナトリウム、塩化カリウム及び硫酸ナトリウムから選ばれる溶液である請求項1乃至3のいずれかに記載の電気再生式純水製造方法。
  5. 電解質溶液を添加した該濃縮室へ供給される被処理水の電気伝導率が100〜800μS/cmである請求項1乃至4のいずれかに記載の電気再生式純水製造方法。
  6. 陰極を備えた陰極室と陽極を備えた陽極室の間に、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を交互に配列して順次形成される複数組の脱塩室及び濃縮室から構成され、且つ該脱塩室には陽イオン交換体及び陰イオン交換体の混合体からなるイオン交換体充填物が収容されている電気透析装置において、該イオン交換体充填物は導電性物質が付加されていることを特徴とする電気再生式純水製造装置。
  7. 導電性物質が水湿潤状態で陽イオン交換体及び陰イオン交換体よりも良導電性であることを特徴とする請求項6記載の電気再生式純水製造装置。
  8. 導電性物質が炭素繊維であることを特徴とする請求項6又は7に記載の電気再生式純水製造装置。
  9. 陰極を備えた陰極室と陽極を備えた陽極室の間に、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を交互に配列して順次形成される複数組の脱塩室及び濃縮室から構成され、該脱塩室には陽イオン交換体及び陰イオン交換体の混合体からなるイオン交換体充填物が収容され、両電極に電圧を印加しながら該陰極室、該陽極室及び該濃縮室に電解質含有被処理水が供給される電気再生式純水製造装置であり、且つ該イオン交換体充填物は導電性物質が付加されてなることを特徴とする電気再生式純水製造装置。
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