JP3644103B2 - 冷凍サイクル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特にカーエアコン等の車両用空気調和装置に利用される冷凍サイクルに関するもので、特に冷凍サイクルに組み込まれる膨張弁の感温部を固定する冷凍サイクル用膨張弁の感温部固定構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カーエアコン等の車両用空気調和装置に利用される冷凍サイクルには、図10に示されるように、冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を蒸発気化させる冷媒蒸発器101よりも冷媒の流れ方向に上流側に膨張弁102が設置されている。
そして、冷媒蒸発器101および膨張弁102は、ダクト内に配されるため、車両に搭載する前に予めユニット化されている。このため、膨張弁102の入口部に高圧配管120が締付け固定され、膨張弁102の出口部に低圧配管121が締付け固定されている。さらに、冷媒蒸発器101に一体成形された入口配管111および出口配管112を保持するブロック113と2本の低圧配管121、122を保持するジョイント123とをボルト114により締付け固定することにより、冷凍サイクルのクーリングユニットが組み付けられる。
なお、膨張弁102には、長く延長されたキャピラリチューブ124を介して感温筒125が組み付けられている。この感温筒125は、冷媒蒸発器101より流出した冷媒を冷媒圧縮機(図示せず)に導く低圧配管122の外周面にクランプ126により密接に取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の低圧配管122は、膨張弁102の感温筒125がクランプ126を利用して固定される関係上、どうしてもクランプ126の制約を受ける配管形状が必要であった。このため、クランプ126を廃止してクランプ126の制約を受けない配管形状を得ることが望まれている。
また、冷凍サイクルのクーリングユニットを組み付ける際に、ブロック113とジョイント123とを締付け固定する配管接続作業と、クランプ126により膨張弁102の感温筒125を低圧配管122の外周面に固定する感温筒の組付作業とを行う必要があり、冷凍サイクルを構成する構成部品の組付作業の作業工数が多く、冷凍サイクルの製品価格が増加するという問題が生じている。
【0004】
【発明の目的】
この発明は、膨脹弁の感温筒を冷媒蒸発器の出口側の冷媒配管に組み付けるためのクランプ等の組付専用部品を廃止することにより、冷凍サイクルを構成する構成部品の部品点数を減少し、且つクランプの制約を受けない配管形状を得ることを目的とする。また、冷凍サイクルを構成する構成部品の組付作業の作業工数を減少することにより、冷凍サイクルの製品価格を低減することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、膨張弁の感温部を、冷媒配管と出口配管とを接続する配管接続継手に一体的に設けることにより、冷媒配管と出口配管とを接続する配管接続作業と膨張弁の感温部を固定する組み付け作業とを同時に行うことができる。それによって、感温部を冷媒配管に組み付けるためのクランプ等の組付専用部品を廃止できるので、冷凍サイクルを構成する構成部品の部品点数を減少することができ、且つ冷媒配管としてクランプ等の組付専用部品の制約を受けない配管形状を得ることができる。さらに、冷凍サイクルを構成する構成部品の組付作業の作業工数が減少することにより、冷凍サイクルの製品価格を低減できるという効果が得られる。
【0006】
そして、出口配管を保持する第1保持板と冷媒配管を保持する第2保持板との間に膨張弁の感温部を挟み込んだ後に締付け具により第1保持板と第2保持板とを締め付けることにより、膨張弁の感温部をクランプ等の組付専用部品を用いることなく簡単に固定できるという効果が得られる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、第1保持板と第2保持板とを合わせて膨張弁の感温部を第1保持板の当接部と第2保持板の凹状部との間に挟み込む。これにより、冷媒蒸発器よりも下流側の冷媒流路に膨張弁の感温部を固定できる。
請求項3に記載の発明によれば、第2保持板の凹状部のうち低圧配管寄りに膨張弁の感温部を入れる。これは、膨張弁の感温部により出口配管から低圧配管に流れる、冷媒蒸発器より流出した冷媒の温度を確実に感知させるためである。
【0008】
請求項4に記載の発明によれば、膨張弁は、冷媒蒸発器よりも冷媒の流れ方向の上流側に取り付けられた膨張弁本体、および冷媒蒸発器よりも冷媒の流れ方向の下流側に取り付けられた感温部等から構成されている。そして、膨張弁本体と感温部の内部とは、金属製で細い流路管であるキャピラリチューブにより連通している。
【0009】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例の構成〕
図1ないし図5はこの発明の第1実施例を示したもので、図1および図2は膨張弁の感温筒固定構造を示した図で、図3は車両用空気調和装置の冷凍サイクルを示した図である。
【0010】
この実施例の車両用空気調和装置は、カーエアコン等に用いられるもので、ダクト(図示せず)、室内送風機1、室外送風機2および冷凍サイクル3等を備えている。
ダクトは、車両の車室内前方側に設置され、室内送風機1を収納するスクロールケーシング(図示せず)、およびこのスクロールケーシングの風下側に、後記する膨張弁7および冷媒蒸発器8を収納するクーリングユニットケース30a等を有している。
【0011】
室内送風機1は、ダクト内に車室内に向かう空気流を発生させる遠心式ファン1a、この遠心式ファン1aを回転駆動する電動モータ等の駆動手段1b、および遠心式ファン1aを収納するスクロールケーシング等から構成されている。
室外送風機2は、エンジンルーム内に設置され、後記する冷媒凝縮器5に強制的に冷却風を与える軸流式ファン2a、この軸流式ファン2aを回転駆動する電動モータ等の駆動手段2b等から構成されている。
【0012】
冷凍サイクル3は、冷媒圧縮機4、冷媒凝縮器5、レシーバ6、膨張弁7、冷媒蒸発器8、配管接続継手9およびこれらを環状に接続する冷媒配管等から構成されている。
冷媒圧縮機4は、車両走行用エンジンEにベルト4a、電磁クラッチ4bを介して回転駆動され、冷媒蒸発器8より吸入した冷媒を圧縮して高温、高圧のガス冷媒を吐出する。
【0013】
冷媒凝縮器5は、エンジンルーム内の車両の走行風が当り易い場所に設置され、冷媒圧縮機4より吐出されたガス冷媒を室外送風機2の回転および走行風により得られる冷却風により冷却して凝縮させる。
レシーバ6は、冷媒凝縮器5の近傍に設けられ、冷媒凝縮器5より流入した冷媒を一時的に蓄えておき、冷房負荷に応じて液冷媒のみを流出する。
【0014】
膨張弁7は、冷媒蒸発器8の冷却能力を十分に発揮させるために冷媒蒸発器8の出口で冷媒の蒸発気化が完了するように、例えば冷媒蒸発器8の出口での過熱量が一定となるように冷媒循環量を自動的に調節する。この膨張弁7は、冷媒蒸発器8よりも冷媒の流れ方向の上流側に取り付けられた膨張弁本体10、および冷媒蒸発器8よりも冷媒の流れ方向の下流側に取り付けられた感温筒11等から構成されている。
【0015】
膨張弁本体10は、絞り孔(図示せず)の開度を増減するニードル弁(図示せず)、およびこのニードル弁を往復移動させるダイヤフラム(図示せず)等から構成されている。そして、膨張弁本体10の入口部にはレシーバ6より液冷媒を導く高圧配管12がナット等の締付け具13を用いて接続され、膨張弁本体10の出口部には冷媒蒸発器8に気液二相状態の冷媒を導く低圧配管14がナット等の締付け具15を用いて接続されている。
【0016】
なお、高圧配管12および低圧配管14はアルミニウム合金等の金属パイプが用いられており、高圧配管12よりも低圧配管14の方が冷媒流路径が大きい。また、ダイヤフラムの一端側に形成されるダイヤフラム室(図示せず)と感温筒11の内部とは、銅等の金属製で細い流路管であるキャピラリチューブ16により連通している。
【0017】
また、感温筒11は、本発明の感温部であって、膨張弁本体10のダイヤフラム室、キャピラリチューブ16と共に、ガス冷媒が充填された感温エレメントを構成する。この感温筒11の内部には、ガス冷媒と多数の吸着剤(例えば活性炭)が収納される感温室が形成されている。感温筒11の内圧は、感温筒11の設置温度、すなわち、冷媒蒸発器8より流出した冷媒の温度に応じて変動する。具体的には、冷媒の温度が低くなると、吸着剤にガス冷媒が吸着されて感温筒11の内圧が低下する。逆に、冷媒の温度が高くなると、吸着剤からガス冷媒が離脱して感温筒11の内圧が上昇する。
【0018】
冷媒蒸発器8は、冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を蒸発気化させる積層型熱交換器(エバポレータ)である。この冷媒蒸発器8は、幅方向に積層された複数の冷媒流路管21と、冷媒と空気との熱交換効率(吸熱効率、冷却効率)を向上させるための複数のコルゲートフィン22と、これらの冷媒流路管21を補強するための2枚のサイドプレート23とからなり、これらは炉中にて一体ろう付けされている。
【0019】
なお、冷媒蒸発器8の幅方向の略中央部には、内部に冷媒を流入させる入口配管24と内部から冷媒を流出させる出口配管25とが隣合った状態でろう付けにより接合されている。入口配管24および出口配管25は、アルミニム合金性の2枚の成形プレートを接合することによりそれぞれ成形されている。そして、入口配管24および出口配管25の一端部は冷媒蒸発器8の入口タンク26および出口タンク(図示せず)に連通し、他端部は後記する配管接続継手9を構成するブロック31にろう付けにより接続されている。ここで、この実施例では、ダクトのクーリングユニットケース30a、膨張弁7、冷媒蒸発器8および配管接続継手9等から車両用空気調和装置のクーリングユニット30を構成している。
【0020】
次に、この実施例の膨張弁の感温筒固定構造を図1、図2、図4および図5に基づいて説明する。ここで、図4は膨張弁の感温筒固定構造の主要部を示した図で、図5はジョイントプレートの単品構造を示した図である。
【0021】
この実施例において膨張弁7の感温筒11を固定する感温筒固定部材としての配管接続継手9は、平板状のブロック31、このブロック31に低圧配管14、17を接続するための平板状のジョイントプレート32、およびブロック31とジョイントプレート32とを締付け固定するための複数本のボルト33a、33b等から構成されている。ここで、低圧配管14は、内部を膨張弁本体10から冷媒蒸発器8へ向かう気液二相状態の冷媒が流れる第1冷媒配管である。また、低圧配管17は、本発明の冷媒配管であって、内部を冷媒蒸発器8から冷媒圧縮機4へ向かうガス冷媒が流れる第2冷媒配管である。
【0022】
ブロック31は、本発明の第1保持板であって、加工性、熱伝導性に優れる金属(例えばアルミニウム合金等)製で、冷媒蒸発器8側に設けられる蒸発器側保持板である。このブロック31には、入口配管24および出口配管25の他端部(先端部)がそれぞれ差し込まれる円形状の貫通穴31a、31bと、これらの貫通穴31a、31bの近傍に複数本のボルト33a、33bが挿通する円形状の挿通穴31c、31dとが形成されている。また、ブロック31のジョイントプレート32側には、膨張弁7の感温筒11に当接する当接部34が幅方向に渡って形成されている。
【0023】
ジョイントプレート32は、本発明の第2保持板であって、加工性、熱伝導性に優れる金属(例えばアルミニウム合金等)製で、低圧配管14、17側に設けられる冷媒配管側保持板である。ジョイントプレート32には、低圧配管14、17の蒸発器側端部がそれぞれ差し込まれる円形状の貫通穴32a、32bと、これらの貫通穴32a、32bの近傍に複数本のボルト33a、33bが捩じ込まれるねじ穴32c、32dとが形成されている。また、ジョイントプレート32の前面側には、膨張弁7の感温筒11を納める凹状部35が幅方向に渡って形成されている。この凹状部35は、膨張弁7の感温筒11の外形形状に対応するように断面形状が略半円形状となるように形成されている。
【0024】
複数本のボルト33a、33bは、本発明の締付け具であって、膨張弁7の感温筒11をブロック31とジョイントプレート32との間に挟み込んだ状態で、ブロック31とジョイントプレート32とを締付け固定することにより、低圧配管14と入口配管24とを接続し、且つ低圧配管17と出口配管25とを接続する。
【0025】
〔第1実施例の組付方法〕
次に、この実施例のクーリングユニット30の組付方法を図1、図2、図4および図5に基づいて簡単に説明する。
【0026】
先ず、入口配管24および出口配管25の先端部をブロック31の2個の貫通穴31a、31b内に差し込んだ状態で冷媒蒸発器8を炉中にて一体ろう付けしておく。また、膨張弁本体10、その内部(図示せず)、感温筒11およびキャピラリチューブ16等を組み付けて膨張弁7を製作しておく。
【0027】
次に、膨張弁7の膨張弁本体10の入口部に高圧配管12をナット等の締付け具13を用いて接続し、さらに膨張弁本体10の出口部に低圧配管14をナット等の締付け具15を用いて接続する。
低圧配管14、17はジョイントプレート32の2個の貫通穴32a、32b内に差し込み、ろう付け他により固定されている。ジョイントプレート32の断面形状が略半円形状の凹状部35のうち低圧配管17寄りに膨張弁7の感温筒11を入れる。これは、感温筒11により出口配管25から低圧配管17に流れる、冷媒蒸発器8より流出した冷媒の温度を確実に感知させるためである。
【0028】
なお、膨張弁7の感温筒11に確実に冷媒蒸発器8より流出した冷媒の温度(冷媒蒸発器8の出口側の冷媒温度)を伝えるために、すなわち、冷媒蒸発器8内に流入する冷媒の温度(冷媒蒸発器8の入口側の冷媒温度)による影響を防止するために、冷媒蒸発器8の入口側の感温筒11の表面、ブロック31の表面等に熱の伝達を抑える処置(断熱チューブ、断熱テープ)を施しても良い。また、配管接続継手9、低圧配管14および感温筒11全体にも同様な処置を施しても良い。
【0029】
次に、冷媒蒸発器8側のブロック31とジョイントプレート32とを合わせて感温筒11をブロック31の当接部34とジョイントプレート32の凹状部35との間に挟み込む。そして、複数本のボルト33a、33bを挿通穴31c、31dおよびねじ穴32c、32dに差し込んで捩じ込むことにより、ブロック31とジョイントプレート32とを締付けて固定する。これにより、入口配管24と低圧配管14との接続作業、および出口配管25と低圧配管17との接続作業と同時に、冷媒蒸発器8よりも下流側の冷媒流路に膨張弁7の感温筒11を固定できる。
以上のように組み付けた膨張弁7、冷媒蒸発器8および配管接続継手9をクーリングユニットケース30a内に収容することによりクーリングユニット30の組み付けを終了する。
【0030】
〔第1実施例の作用〕
次に、この実施例の冷凍サイクル3の作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
【0031】
冷媒圧縮機4で圧縮された高温、高圧のガス冷媒は、冷媒凝縮器5で室外送風機2の送風および走行風を受けて冷却され凝縮液化された後に、レシーバ6内で気液分離される。そして、液冷媒のみが高圧配管12を通って膨張弁本体10内に導かれる。そして、膨張弁本体10内に流入した高圧の液冷媒は、絞り孔を通過する際に急激に断熱膨張されて低温、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低温、低圧の気液二相状態の冷媒は、低圧配管14、配管接続継手9の貫通穴32a、31aを通って入口配管24に導かれる。
【0032】
入口配管24より冷媒蒸発器8の入口タンク26内に流入した冷媒は、入口タンク26から出口タンクに向かう間に多数の冷媒通路を通る。これらの冷媒通路を流れる冷媒は、室内送風機1の送風および走行風を受けて蒸発気化し、所定の過熱度を持った過熱蒸気(ガス冷媒)となって出口配管25より流出する。出口配管25より流出したガス冷媒は、配管接続継手9の貫通穴31b、32b、低圧配管17を通って冷媒圧縮機4に戻される。
以上のように冷媒が冷凍サイクル3内を循環することにより、冷媒蒸発器8を通過する際に冷媒と熱交換して冷却された空気が室内送風機1により車室内へ吹き出されることによって、車室内が冷房される。
【0033】
上記の冷媒蒸発器8の熱交換において、冷房負荷が小さく、冷媒蒸発器8より流出した冷媒の過熱度が低い場合、すなわち、感温筒11付近を通る冷媒の温度が低い場合には、ブロック31およびジョイントプレート32を介して冷媒の熱が伝熱された感温筒11内のガス冷媒が吸着剤に吸着され、感温筒11にキャピラリチューブ16を介して連通するダイヤフラム室の圧力が低下する。そして、ダイヤフラム室の圧力とダイヤフラムの他方側(ニードル弁側)の圧力室との圧力バランスによりニードル弁が変位することによりニードル弁が絞り孔の開度を狭くする。したがって、冷媒蒸発器8に供給される冷媒の流量が減少することにより、冷媒蒸発器8より流出した冷媒の過熱度が設定値に保たれる。
【0034】
また、冷房負荷が大きく、冷媒蒸発器8より流出した冷媒の過熱度が高い場合、すなわち、感温筒11付近を通る冷媒の温度が高い場合には、ブロック31およびジョイントプレート32を介して冷媒の熱が伝熱された感温筒11内の吸着剤よりガス冷媒が離脱してダイヤフラム室の圧力が上昇する。そして、ダイヤフラム室の圧力とダイヤフラムの他方側(ニードル弁側)の圧力室との圧力バランスによりニードル弁が変位することによりニードル弁が絞り孔の開度を広くする。したがって、冷媒蒸発器8に供給される冷媒の流量が増加することにより、冷媒蒸発器8より流出した冷媒の過熱度が設定値に保たれる。
【0035】
〔第1実施例の効果〕
以上のように、この実施例では、膨張弁7の感温筒11を、低圧配管14と入口配管24とを接続し、且つ低圧配管17と出口配管25とを接続する配管接続継手9のブロック31とジョイントプレート32との間に挟み込んでボルト33a、33bによって締付け固定することにより、冷媒蒸発器8と低圧配管14、17とを接続する配管接続作業と同時に膨張弁7の感温筒11を固定する組付作業も行うことができる。
【0036】
したがって、従来の固定方法では必要であった、感温筒11を低圧配管17に組み付けるためのクランプ等の組付専用部品を廃止できる。このため、冷凍サイクル3を構成する構成部品の部品点数を減少することができると共に、低圧配管17としてクランプ等の組付専用部品の制約を受けない配管形状を得ることができるので、低圧配管17の汎用性が高くなる。さらに、冷凍サイクル3、特にクーリングユニット30の組付作業の作業工数を減少できるので、冷凍サイクル3(クーリングユニット30)の製品価格を低減できる。これにより、車両用空気調和装置の価格を低減できるので、このような安価な車両用空気調和装置を搭載した車両の価格を抑えることができる。
【0037】
〔第1比較例〕
図6および図7はこの発明の第1比較例を示したもので、膨張弁の感温部内蔵構造の主要部を示した図である。
【0038】
この比較例では、冷媒蒸発器8側のブロック31において冷媒蒸発器8より流出した冷媒が流れる側(貫通穴31b側)に、感温筒11と同一の働きをする略方形状の感温室41を形成している。この感温室41内には、ガス冷媒を着脱する吸着剤(例えば活性炭)42が充填されている。また、感温室41の開口には、吸着剤42の漏出を防止するために密封栓43が嵌め込まれている。この密封栓43は、冷媒蒸発器8の入口側を流れる冷媒の温度の影響を防止するために断熱性に優れる部材で形成されている。
【0039】
そして、膨張弁本体10のダイヤフラム室(図示せず)と感温室41とはキャピラリチューブ16により連通している。以上の構造にすることによって、ブロック31の内部に膨張弁7の感温部を内蔵することにより、膨張弁7の感温部をクランプを用いることなく簡単に組み付けることができるという効果が得られる。なお、低圧配管14、17側のジョイントプレート32に上記感温部を設けても良い。
【0040】
〔第実施例〕
図8はこの発明の第実施例を示したもので、図8(a)は膨張弁の感温筒固定構造の主要部を示した図で、図8(b)は膨張弁の感温筒固定構造を示した図である。
【0041】
この実施例では、冷媒蒸発器8内に流入する冷媒の温度(冷媒蒸発器8の入口側の冷媒温度)による影響を防止するために、膨張弁7の感温筒11をブロック31の貫通穴31b側の当接部34とジョイントプレート32の貫通穴32b側の凹状部35との間に挟み込むようにしている。この凹状部35は、ジョイントプレート32の前面の面方向に対して所定の傾斜角度となるように斜めに形成されている。
【0042】
〔第2比較例〕
図9はこの発明の第2比較例を示したもので、図9(a)、(b)は膨張弁の感温筒固定構造の主要部を示した図である。
【0043】
この比較例では、冷媒蒸発器8側のブロック31の前面に膨張弁7の感温筒11の外形形状に対応した断面形状が略半円形状の凹状部45を設けて、この凹状部45内に感温筒11を圧入または嵌め込んでいる。これにより、第1実施例と同様に、膨張弁7の感温筒11をクランプを用いることなく簡単に固定できるという効果が得られる。なお、低圧配管14、17側のジョイントプレート32に上記凹状部を設けても良い。
【0044】
〔変形例〕
この実施例では、低圧配管14と入口配管24とを接続し、且つ低圧配管17と出口配管25とを接続する配管接続継手9に膨張弁7の感温筒11を一体的に設けたが、低圧配管17と出口配管25とだけを接続する配管接続継手に膨張弁の感温部を一体的に設けても良い
【0045】
この実施例では、車両走行用エンジンEに回転駆動される冷媒圧縮機4を備えた冷凍サイクル3に本発明を適用したが、車両走行用エンジンEとは別の補助エンジンに回転駆動される冷媒圧縮機を備えた冷凍サイクルに本発明を適用しても良い。冷媒圧縮機としては、可変容量式の冷媒圧縮機を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】膨張弁の感温筒固定構造を示した正面図である(第1実施例)。
【図2】膨張弁の感温筒固定構造を示した側面図である(第1実施例)。
【図3】車両用空気調和装置の冷凍サイクルを示した構成図である(第1実施例)。
【図4】膨張弁の感温筒固定構造の主要部を示した斜視図である(第1実施例)。
【図5】ジョイントプレートの単品構造を示した斜視図である(第1実施例)。
【図6】 膨張弁の感温筒内蔵構造の主要部を示した斜視図である(第1比較例)。
【図7】 膨張弁の感温筒内蔵構造の主要部を示した断面図である(第1比較例)。
【図8】 (a)は膨張弁の感温筒固定構造の主要部を示した平面図で、(b)は膨張弁の感温筒固定構造を示した側面図である(第実施例)。
【図9】 (a)は膨張弁の感温筒固定構造の主要部を示した側面図で、(b)は膨張弁の感温筒固定構造の主要部を示した正面図である(第2比較例)。
【図10】膨張弁の感温筒固定構造を示した正面図である(従来の技術)。
【符号の説明】
3 冷凍サイクル
4 冷媒圧縮機
7 膨張弁
8 冷媒蒸発器
9 配管接続継手
10 膨張弁本体
11 感温筒(感温部)
14 低圧配管
17 低圧配管(冷媒配管)
24 入口配管
25 出口配管
31 ブロック(第1保持板)
32 ジョイントプレート(第2保持板)
33a ボルト(締付け具)
33b ボルト(締付け具)
35 凹状部
41 感温室(感温部)
45 凹状部(凹部)

Claims (4)

  1. (a)冷媒蒸発器の内部から冷媒を流出させる出口配管と、
    (b)前記冷媒蒸発器より流出した冷媒の温度を検出する感温部を有し、
    この感温部で検出した冷媒の温度に応じて前記冷媒蒸発器に供給する冷媒の流量を調整すると共に、内部を通過する冷媒を膨張させる膨張弁と、
    (c)内部を前記冷媒蒸発器より流出し、冷媒圧縮機に向かう冷媒が流れる冷媒配管と、
    (d)前記冷媒配管と前記出口配管とを接続すると共に、前記膨張弁の感温部が一体的に設けられた配管接続継手と
    を備えた冷凍サイクルにおいて、
    前記配管接続継手は、前記出口配管を保持する第1保持板と、前記冷媒配管を保持する第2保持板と、前記第1保持板と前記第2保持板とを締付け固定するための締付け具とを備え、
    前記膨張弁の感温部は、前記第1保持板と前記第2保持板との間に挟み込まれたことを特徴とする冷凍サイクル。
  2. 請求項1に記載の冷凍サイクルにおいて、
    前記第1保持板には、前記膨張弁の感温部に当接する当接部が形成されており、
    前記第2保持板には、前記第1保持板の当接部との間に前記膨張弁の感温部を挟み込んだ状態で、前記膨張弁の感温部を納める凹状部が形成されていることを特徴とする冷凍サイクル。
  3. 請求項1に記載の冷凍サイクルにおいて、
    前記出口配管に接続する低圧配管を備え、
    前記凹状部は、前記第2保持板の幅方向に渡って形成されており、
    前記膨張弁の感温部は、前記凹状部のうち前記低圧配管寄りに入れられていることを特徴とする冷凍サイクル。
  4. 請求項1に記載の冷凍サイクルにおいて、
    前記膨張弁は、前記冷媒蒸発器よりも冷媒の流れ方向の上流側に取り付けられた膨張弁本体、およびこの膨張弁本体と前記膨張弁の感温部とを連通するキャピラリチューブを有していることを特徴とする冷凍サイクル。
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