JP3643802B2 - 膜洗浄装置及び膜分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理液の膜分離に供される分離膜(ろ過膜)を洗浄するための膜洗浄装置、及びそれを用いた膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
固形物、粒子状物質等を含む被処理液(水)の浄化処理、種々の固液分離、液液分離等には、膜分離によるろ過処理が広く用いられており、ろ過精度(ろ別サイズ)に応じて種々の分離膜が適用される。分離膜としては、例えば、マイクロフィルトレーション膜、或いは精密ろ過(MF)膜、限外ろ過(UF)膜、ナノフィルトレーション(NF)膜、逆浸透(RO)膜等が挙げられる。これらの分離膜の性状・形状は、用途に応じて多岐にわたり、特に、大量の被処理液を生物処理しながら継続的に膜分離するような浄化処理では、例えば、複数の膜エレメントが集合配置された膜モジュールが多段に設けられることが多い。
【0003】
このような膜分離では、その膜分離能つまりろ過性能を長期にわたって良好に維持すべく、分離膜表面に付着又は堆積したろ過残渣である固形分等が適宜洗浄される。近年、浄化処理においては、処理済水(浄水)水質の更なる向上が望まれている。また、浄水だけでなく、精密機器や半導体の製造に用いる洗浄液(水)に含まれる粒子状物質の更なる低減も切望されている。このような要求に対し、ろ過精度の高いUF膜、NF膜、RO膜等のクロスフローろ過が可能な高性能膜が広く採用され、これに伴い、膜洗浄の重要性が一層高まっている。
【0004】
従来、分離膜の洗浄方法としては多くの方法が実用化或いは提案されており、大別すると;
(1)逆洗によりろ過抵抗を回復させる方法、
(2)分離膜表面を界面活性剤等の洗浄液を用いて洗浄する方法、
(3)分離膜の下方より曝気を行って分離膜表面の付着物又は堆積物を剥離・除去する方法、
等が挙げられる。
【0005】
これらのなかでも、上記(3)に示す曝気洗浄方法は、好気性雰囲気下で生物処理を行いながら膜分離を行う処理槽の場合、散気装置を膜洗浄に兼用することができ、しかも、必ずしも薬液が要らないこともあり、簡便性及び洗浄性に優れている。一例として、かかる曝気洗浄を行うための装置が特開平8−281080号公報に記載されている。これに開示された膜分離装置においては、散気手段と膜エレメントとの間に、ガイド板、多孔板等を有する整流手段を設け、噴出されるエアを膜面に均一に分散させて洗浄効率の向上を図るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者の詳細な検討によれば、上記従来の曝気洗浄方法及び装置では、膜表面の均一な洗浄を必ずしも十分に行い得ないことを見出した。これは、洗浄用エアの気泡が膜面に沿って均一に移動(上昇)しない場合があったり、分離膜及び/又は散気手段に対する整流手段の配置状態によっては、洗浄用エアの供給が局所的に過剰となったり、或いは、局所的に不足することによると考えられる。また、散気手段の散気口が万一目詰まりしたときには、その散気口に近い部分の分離膜に対する洗浄用エアの供給量が他の部分に比して減少してしまう。
【0007】
よって、従来の整流手段を用いた膜洗浄では、洗浄用エアの供給が不十分な部分では付着物等の除去が不完全となる。こうなると、分離膜全体のろ過抵抗値を所望の値に回復させ難く、特に、ろ過精度の高い分離膜を用いたときに要求される洗浄効率を達成することが困難となってしまう。また、分離膜のろ過抵抗を十分に回復できないことにより、本来の膜分離性能を長期にわたって良好に維持できず、膜分離ひいては浄水処理の効率が低下してしまうおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、分離膜の膜面を全体にわたって十分に洗浄することができ、これにより、分離膜のろ過抵抗値を全体として十分に回復させることが可能な膜洗浄装置を提供することを目的とする。また、本発明の膜洗浄装置を用いることにより、所望の膜分離性能を長期にわたって良好に維持でき、処理効率の低下を防止できる膜分離装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による膜洗浄装置は、被処理液が供給される処理槽に配置された分離膜を洗浄するものであって、分離膜を有する膜分離部の略下方に配置され、気泡を放出する散気ユニットが所定間隔で複数配置された散気部と、膜分離部と散気部との間に配置され、その散気部から放出される気泡の移動方向を任意の方向に変化させて特定箇所への気泡密度を高める整流部とを備えることを特徴とする。
【0010】
このように構成された膜洗浄装置においては、処理槽内での被処理液の膜分離により膜表面にろ過残渣が付着した分離膜に対し、その略下方に配置された散気部から例えば空気等の気泡が放出される。その気泡は、整流部を通過し、徐々に容積を増大させながら膜面に達し、膜面上の付着物と接触して剥離・除去する。気泡は、整流部がないとした場合には、分離膜に向かって略鉛直上方に移動するのに対し、本発明では、整流部によって、その移動方向が所望の方向に任意に変えられる。
【0011】
よって、分離膜への気泡の供給分布を調整することができると共に、分離膜における付着物の量が比較的多い部位、或るいは、例えば散気部からの距離が比較的大きくて付着物が残存し易い部位への気泡の供給量を増大させるといった調整が可能となる。
【0012】
より具体的には、整流部が、分離膜と散気部とを結ぶ仮想軸に対して交差する方向に延在し且つ長手軸まわりに回動可能な板状部材を有すると好ましい。
【0013】
こうすれば、散気部から放出された気泡が板状部材をその延在方向(長手軸方向)と交差するように通過する。このとき、板状部材が長手軸まわりに回動すると、板状部材の設置角度が変化し、気泡の鉛直上方への移動が制限される。そして、気泡は、板状部材に沿って流動し、板状部材の設置角度方向に向かって変位する。よって、気泡の移動方向を簡便且つ確実に調節制御できる。なお、板状部材の回動範囲(設置角度の範囲)は、特に制限されないが、気泡の移動を過度に遮断することなく分離膜へ向かう方向に円滑に散逸させ易く、且つ、気泡の移動方向の調整範囲を十分に広く確保できる観点から、例えば、鉛直方向に対して好ましくは±60°以下、より好ましくは±45°以下であると好適である。
【0014】
また、整流部は、板状部材の端部を支持する支持体を有しており、板状部材がその端部を支点として回動されるものであるとより好ましい。こうすれば、板状部材がその長手軸に対して円滑に回動される。また、板状部材の両端部間に回動機構を設ける必要がないので、気泡の移動が不都合に妨害されることを防止できる。
【0015】
さらに、整流部は、多段に配置され且つ複数の板状部材が並設されて成る複数の集合体を有しており、各集合体を構成する板状部材が集合体ごとに互いに異なる方向に延在するように設けられていると好適である。
【0016】
このように構成すれば、散気部から放出された気泡は、多段に構成された各集合体を順次通過して分離膜の膜面に到達する。このとき、気泡は、各集合体に並設された複数の板状部材の間隙を板面に沿って通過し、板状部材が長手軸まわりに回動されると各集合体を通過する毎にその移動方向が変化する。しかも、各集合体が、各々を構成する板状部材の延在方向が異なるように配置されるので、気泡の移動をより広範に変化させることができる。よって、気泡の移動方向の調整範囲が一層拡大され、膜面洗浄の均一性及び洗浄部位の選択制御性が共に向上される。より具体的な集合体の構成としては、例えば、枠体の内側に、複数の板状部材がそれぞれの両端部で回動可能に固定されるといった構成を例示できる。
【0017】
また、本発明による膜分離装置は、本発明の膜洗浄装置を用いて膜分離及び膜洗浄の高度化を有効に図るためのものであり、被処理液が供給される処理槽と、その処理槽内に配置されて被処理液をろ過する分離膜を有する膜分離部と、上述した本発明による膜洗浄装置とを備えることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限られるものではない。
【0019】
図1は、本発明による膜洗浄装置を備える膜分離装置の好適な一実施形態の構成を模式的に示す正面断面図であり、図2は同側面断面図である。処理装置10は、被処理液L0の生物処理と膜分離を並行して実施するための浸漬型膜分離装置であり、処理槽1内に、分離膜としての浸漬平膜を複数有する浸漬膜モジュール2(膜分離部)が設けられたものである。この浸漬膜モジュール2は、処理槽1の外部に設けられたろ過ポンプ3に接続されている。また、処理槽1の底部には、送風機4に接続された散気ユニット5が所定間隔で複数配置された散気装置50(散気部)を装備している。
【0020】
さらに、浸漬膜モジュール2と散気装置50との間には、長冊平板状を成す複数のフラッパー板6(板状部材)が浸漬平膜の配列方向と同方向に所定間隔で並設されたフラッパー板集合体B1(集合体)が設けられている。すなわち、フラッパー板6は、浸漬膜モジュール2と散気装置50とを結ぶ仮想軸(鉛直方向)に対して交差する方向(水平方向)に延在するように設置されている。
【0021】
また、各フラッパー板6は、方形状の枠体(支持体)に、長手軸(つまり水平方向)まわりに回動可能なように両端部で支持されており、それらの各支持部には回動機構Cが設けられ、それら回動機構Cが処理槽1の外部に設けられた駆動部11に接続されている。この駆動部11の運転により、回動機構Cを介してフラッパー板6が回動され、設置角度が調整されるようになっている。
【0022】
さらに、フラッパー板集合体B1と散気装置50との間には、フラッパー板集合体B2(集合体)がフラッパー板集合体B1と略平行に設置されている。フラッパー板集合体B2は、フラッパー板6の延在方向がフラッパー板集合体B1のフラッパー板6と略直交するように配置されたこと以外は、フラッパー板集合体B1と同様に構成されたものであり、各フラッパー板6に結合している回動機構Cが駆動部12に接続されている。
【0023】
ここで、図3は、フラッパー板集合体B1,B2の配置関係を摸式的に示す斜視図である。フラッパー板集合体B1,B2は、多段に配置されており、両者から整流部が構成されている。また、この整流部と散気装置50とから本発明の膜洗浄装置が構成されている。
【0024】
このように構成された処理装置10では、被処理液L0が処理槽1に導入され、散気装置50からの空気の供給によって例えば微生物菌体を含む活性汚泥による好気性処理が行われる。それと共に、ろ過ポンプ3が運転され、汚泥や他の固形分と処理済液L1とが浸漬膜モジュール2によって連続的又は断続的にろ別される。処理槽1の外部へ排出された処理済液L1は、必要に応じて他の処理が施され得る。
【0025】
このとき、膜分離に伴って浸漬膜モジュール2の浸漬平膜の表面には、ろ過残渣である固形分等が付着・堆積するが、散気装置50からの曝気によって、かかる付着物が除去され、浸漬平膜の洗浄が被処理液L0の生物処理と同時に行われる。図4〜6は、処理装置10を用いて被処理液L0の生物処理を行いながら浸漬平膜の洗浄を行っている状態を模式的に示す断面図である。
【0026】
図4は、上段のフラッパー板集合体B1を構成するフラッパー板6が鉛直方向に設定されている場合の気泡の流れを示している。散気装置50から放出された微細気泡は、浸漬膜モジュール2へ向かって上昇し、フラッパー板集合体B2及びB1をその順に通過する。この際、フラッパー板集合体B1のフラッパー板6が鉛直方向を向いているため、気泡は鉛直方向に上昇し、浸漬膜モジュール2の浸漬平膜表面を掃引するように洗浄が行われる。
【0027】
この場合、フラッパー板6によって気泡の移動が殆ど妨げられないので、気泡の上昇速度の低下が抑えられ、洗浄速度が高められる。よって、ろ過抵抗値が低い場合、すなわち、膜表面へのろ過残渣の付着・堆積が少ないときに有効であり、また、浸漬平膜の両側面2a,2bが等価に洗浄される。
【0028】
一方、図5及び6は、上段のフラッパー板集合体B1を構成するフラッパー板6が鉛直方向から所定の角度傾いて設置されている場合の気泡の流れを示している。フラッパー板6は、所定の設置角度となるように、駆動部11により回動機構Cを介して長手軸まわりに回動され、その位置で固定される。
【0029】
この場合、散気装置50から放出された微細気泡がフラッパー板集合体B1に達すると、気泡は、フラッパー板6によって進路が制限され、フラッパー板6に沿ってその傾斜方向へ上昇する。これにより、気泡の移動方向が変化し、図5に示す状態では、浸漬平膜の側面2aへの気泡の供給が側面2bに比して高められ、側面2a側を比較的高い気泡密度で洗浄できる。これに対し、図6に示す状態では、浸漬平膜の側面2bへの気泡の供給が側面2aに比して高められ、側面2b側を比較的高い気泡密度で洗浄できる。
【0030】
このような本発明の処理装置10によれば、フラッパー板6の角度を所望に調節することにより、浸漬膜モジュール2の浸漬平膜への空気の供給分布を任意に調整することができる。よって、浸漬平膜における付着物の量が比較的多い部位、或るいは、例えば散気装置50からの距離が比較的遠い位置にあって付着物が残存し易い部位への気泡の供給量を増大させるといった調整が可能となる。
【0031】
また、万一、一部の散気ユニット5からの気泡の放出量が低下又は停止した場合にも、フラッパー板6の角度調整によって、その散気ユニット5上方に位置する膜面への気泡の供給を確保できる。したがって、局所的に洗浄が行き届かない部位が生じてしまうことを防止できる。さらに、上述したように、ろ過抵抗値が小さく維持されている状態においては、フラッパー板6の角度を傾斜させずに、洗浄速度の増大を図ることも可能であり、効率的な膜洗浄を一層有効に実施できる。
【0032】
これらの結果、浸漬膜モジュール2の浸漬平膜の膜面を全体にわたって十分に且つ効率よく洗浄することができ、浸漬膜モジュール2全体のろ過抵抗値を十分に回復させることが可能となる。したがって、処理装置10の本来の膜分離性能を長期にわたって良好に維持でき、生物処理及び膜分離による被処理液L0の処理効率の低下を十分に抑制できる。加えて、フラッパー板6が複数設けられているので、気泡の整流作用が奏され、曝気範囲における膜面の更なる均一洗浄を実施できる。
【0033】
さらに、平板状のフラッパー板6の角度調整によって気泡の移動方向を変化させるので、操作が簡便且つ確実となり、気泡の供給分布の調整を極めて容易ならしめることが可能となる。またさらに、フラッパー板6を両端部で枠体に支持せしめ、その支持部において回動機構Cによって回動可能に保持するので、フラッパー板6の両端部間に気泡の移動を妨げる部材を設置することなく、フラッパー板6の回動及び角度調整が可能となる。よって、この点においても、気泡による洗浄力の低下を抑制できる。
【0034】
さらにまた、フラッパー板6の調整角度を、鉛直方向に対して好ましくは±60°以下、より好ましくは±45°以下とすれば、気泡の移動が過度に制限又は遮断されず、気泡を浸漬膜モジュール2側へ円滑に供給し易い利点がある。よって、気泡による膜表面の曝気力の低下が抑えられ、高い洗浄効果を維持できる。また、フラッパー板6の回動制御をこのような角度範囲で実施すれば、気泡の移動方向の調整範囲を十分に確保できる観点からも好ましい。
【0035】
さらに、図7〜10を参照して、より具体的な事例について説明する。図7は、従来装置により膜洗浄を行っている状態を示す摸式断面図であり、特開平8−281080号公報に記載の膜分離装置における分離膜の洗浄を適用した一例を示すものである。同図においては、理解を容易にするために、散気ユニット5aが一台の状態を図示した。処理装置20は、処理槽1内に設けられた浸漬膜モジュール2と散気ユニット5aとの間に、格子状のガイド板から成る整流板Sが設けられたものである。一方、図8は、本発明の処理装置10により膜洗浄を行っている状態を示す摸式断面図であり、図7と同様に、説明の都合上、一台の散気ユニット5aを図示した。
【0036】
両図において、散気ユニット5aとしては、有効径が300mmφのものを用い、ガイド板及びフラッパー板6間隔は150mmとし、散気ユニット5aと2との間隔は約700mmとした。また、図8においては、下段のフラッパー板集合体B2のフラッパー板6の設置方向は、鉛直方向とし、上段のフラッパー板集合体B1のフラッパー板6の設置方向は、鉛直から最大45°傾斜させた。
【0037】
図9及び10は、それぞれ図7におけるIX−IX線断面図、及び、図8における
X−X線断面図を示し、従来装置及び本発明による処理装置10における散気状態を示す平面断面図である。これらの結果より、処理装置10による気泡の供給範囲は、従来装置の9倍程度となることが判明した。よって、同一の散気ユニット5aを用いても、本発明の処理装置10によれば、洗浄範囲を格別に拡大できることが確認された。また、下段側のフラッパー板集合体B2のフラッパー板6を回動させて角度調整を行えば、洗浄範囲の更なる拡大が実現され得る。
【0038】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、複数のフラッパー板6を同期して回動させずに非同期で回動してもよい。つまり、各フラッパー板6の駆動を独立して制御してもよく、この場合、駆動部11,12は、フラッパー板6の回動機構Cを個別に駆動するように構成される。また、フラッパー板集合体B1,B2はいずれか一方を備えてもよく、或いは、三段以上の多段配置としてもよい。さらに、両者B1,B2は、必ずしも平行に、又は、両者のフラッパー板6が必ずしも直交するように位置する必要はない。またさらに、洗浄対象の分離膜は、浸漬平膜に限られず、一般に用いられる種々の性状及び形状の分離膜に適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の膜洗浄装置によれば、整流部により気泡の移動方向を変化させて分離膜面への気泡の供給分布を調整でき、これにより、分離膜の膜面を全体にわたって十分に洗浄することが可能となる。よって、分離膜のろ過抵抗値を全体として十分に回復させることができる。また、本発明の膜分離装置によれば、本発明の膜洗浄装置を用いることにより、所望の膜分離性能を長期にわたって良好に維持でき、処理効率の低下を十分に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による膜洗浄装置を備える膜分離装置の好適な一実施形態の構成を模式的に示す正面断面図である。
【図2】本発明による膜洗浄装置を備える膜分離装置の好適な一実施形態の構成を模式的に示す側面断面図である。
【図3】図1に示すフラッパー板集合体B1,B2の配置関係を摸式的に示す斜視図である。
【図4】図1に示す処理装置10を用いて被処理液L0の生物処理を行いながら浸漬平膜の洗浄を行っている状態を模式的に示す断面図である。
【図5】図1に示す処理装置10を用いて被処理液L0の生物処理を行いながら浸漬平膜の洗浄を行っている状態を模式的に示す断面図である。
【図6】図1に示す処理装置10を用いて被処理液L0の生物処理を行いながら浸漬平膜の洗浄を行っている状態を模式的に示す断面図である。
【図7】従来装置により分離膜洗浄を行っている状態を示す摸式断面図である。
【図8】本発明の処理装置10により分離膜洗浄を行っている状態を示す摸式断面図である。
【図9】図7におけるIX−IX線断面図である。
【図10】図8におけるX−X線断面図である。
【符号の説明】
1…処理槽、2…浸漬膜モジュール(膜分離部)、5,5a…散気ユニット、6…フラッパー板(板状部材)、10…処理装置(膜分離装置)、11,12…駆動部、50…散気装置(散気部)、B1,B2…フラッパー板集合体(集合体)、L0…被処理液、L1…処理済液。

Claims (4)

  1. 被処理液が供給される処理槽に配置された分離膜を洗浄する膜洗浄装置であって、
    前記分離膜を有する膜分離部の略下方に配置され、気泡を放出する散気ユニットが所定間隔で複数配置された散気部と、
    前記膜分離部と前記散気部との間に配置され、該散気部から放出される気泡の移動方向を任意の方向に変化させて特定箇所への気泡密度を高める整流部と、
    を備えることを特徴とする膜洗浄装置。
  2. 前記整流部が、前記膜分離部と前記散気部とを結ぶ仮想軸に対して交差する方向に延在し且つ長手軸まわりに回動可能な板状部材を有する、ことを特徴とする請求項1記載の膜洗浄装置。
  3. 前記整流部は、多段に配置され且つ複数の前記板状部材が並設されて成る複数の集合体を有しており、該各集合体を構成する前記板状部材が該集合体ごとに互いに異なる方向に延在するように設けられている、
    ことを特徴とする請求項2記載の膜洗浄装置。
  4. 被処理液が供給される処理槽と、
    前記処理槽内に配置され、分離膜を有する膜分離部と、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の膜洗浄装置と、
    を備える膜分離装置。
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