JP3643477B2 - イントロ再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばデジタルビデオディスク記録再生装置に採用されて有効であり、記録媒体に記録されているタイトル単位あるいはチャプター(タイトルユニット)単位のイントロ再生を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高密度記録のデジタルビデオディスクが開発され、このビデオディスクには映画等の映像情報、その映画の字幕(複数の言語字幕を記録して用意することが可能)、その映画のための音声(複数の言語の音声を記録して用意することが可能)が記録されている。またデジタルビデオディスクとしては、レーザ光を利用した光学的な手段により情報の書き込み消去が可能なものも開発されている。
【0003】
上記のデジタルビデオディスクによると、記録容量が大きいために映画のソフトでも多数のビデオタイトルを有するものを記録することができる。例えば、スポーツ物語の映画、あるいは海底探索映画、あるいはミュージカルなどである。更に例えば、ミュージカルにおいては、第1幕、第2幕、第3幕…というふうに、多くのチャプタ(タイトルユニット)を記録することが可能であり、これから期待される記録媒体である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように多くのビデオタイトルを記録したデジタルビデオディスクをディスク再生装置により再生する場合、再生装置の機能とデジタルビデオディスクの制御情報とは相互に関連し、ユーザがビデオタイトルのメニューをみてどのタイトルを再生するのかを指定できるようになっている。
【0005】
しかしながら、ユーザはメニューにより表示される少ない情報では満足しない場合がある。このためにメニューを階層的に作成し、より詳細な情報を確認できるようにする方法も考えられる。しかしメニューを階層的に見る場合、その操作が複雑化する。また、ユーザによっては、操作性に不便を感じる場合もある。
【0006】
そこでこの発明は、再生制御やメニュー制御等を行うための管理情報を利用して、ポイントサーチを簡易化し、かつサーチ時間を短縮化することができるイントロ再生方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、データ領域に複数のビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスを参照して、各ビデオタイトルの一部のみを再生する場合、セル数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有するイントロ再生方法であり、または、データ領域に複数のビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスを参照して、各ビデオタイトルの一部のみを再生する場合、画像圧縮の単位であるビデオオブジェクトユニット数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有したイントロ再生方法である。
又はこの発明は、データ領域に、それぞれ複数のチャプターを含むビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のチャプターのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、前記チャプターのサーチアドレスを参照して、各チャプターの一部のみを再生する場合、セル数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有するイントロ再生方法であり、または、データ領域に、それぞれ複数のチャプターを含むビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のチャプターのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、前記チャプターのサーチアドレスを参照して、各チャプターの一部のみを再生する場合、画像圧縮の単位であるビデオオブジェクトユニット数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有したイントロ再生方法である。
又この発明は、データ領域に複数のビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスを参照して、各ビデオタイトルの一部のみを再生する場合、タイマが計測した時間を設定することによって、前記一部の再生量を決定する検索及び再生手順を有したイントロ再生方法であり、または、データ領域に、それぞれ複数のチャプターを含むビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のチャプターのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、前記チャプターのサーチアドレスを参照して、各チャプターの一部のみを再生する場合、タイマが計測した時間を設定することによって、前記一部の再生量を決定する検索及び再生手順を有したイントロ再生方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0009】
まずこの発明の装置において用いられる光ディスクのファイル構造について説明する。
【0010】
図1は、光学式ディスクのボリウム空間を示している。
【0011】
図1に示すように、ボリウム空間は、ボリウム及びファイル構成ゾーン、DVDビデオゾーン、他のゾーンからなる。ボリウム及びファイル構成ゾーンには、UDFブリッジ構成が記述されており、所定規格のコンピュータでもそのデータを読み取れるようになっている。DVDビデオゾーンは、ビデオマネージャー(VMG)、ビデオタイトルセット(VTS)を有する。ビデオマネージャー(VMG)、ビデオタイトルセット(VTS)は、それぞれ複数のファイルで構成されている。ビデオマネージャー(VMG)は、ビデオタイトルセット(VTS)を制御するための情報である。
【0012】
図2には、ビデオマネージャー(VMG)とビデオタイトルセット(VTS)の構造をさらに詳しく示している。
【0013】
ビデオマネージャー(VMG)は、ビデオタイトルセット等を制御する制御データとしてのビデオマネージャーインフォーメーション(VMGI)と、メニュー表示のためのデータとしてのビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)を有する。またバックアップ用のビデオマネージャーインフォーメーション(VMGI)も有する。
【0014】
ビデオタイトルセット(VTS)は、制御データとしてのビデオタイトルセットインフォーメーション(VTSI)と、メニュー表示のためのデータとしてのビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)と、映像表示のためのビデオオブジェクトセットである、ビデオタイトルセットのタイトルのためのビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)とが含まれる。またバックアップ用のビデオタイトルセットインフォーメーション(VTSI)も有する。
【0015】
さらに、映像表示のためのビデオオブジェクトセットである(VTSTT_VOBS)は、複数のセル(Cell)で構成されている。各セル(Cell)にはセルID番号が付されている。
【0016】
図3には、上記のビデオオブジェクトセット(VOBS)とセル(Cell)の関係と、さらにセル(Cell)の中身を階層的に示している。DVDの再生処理が行われるときは、映像の区切り(シーンチェンジ、アングルチェンジ、ストーリーチェンジ等)や特殊再生に関しては、セル(Cell)単位またはこの下位の層であるビデオオブジェクトユニット(VOBU)単位で取り扱われるようになっている。
【0017】
ビデオオブジェクトセット(VOBS)は、まず、1つまたは複数のビデオオブジェクト(VOB_IDN1 〜VOB_IDNi )で構成されている。さらに1つのビデオオブジェクトは、1つまたは複数のセル(C_IDN1 〜C_IDNj )により構成されている。さらに1つのセル(Cell)は、1つまたは複数のビデオオブジェクトユニット(VOBU)により構成されている。そして1つのビデオオブジェクトユニット(VOBU)は、1つのナビゲーションパック(NV_PCK)、1つまたは複数のオーディオパック(A_PCK)、1つまたは複数のビデオパック(V_PCK)、1つまたは複数のサブピクチャーパック(SP_PCK)で構成されている。
【0018】
ナビゲーションパック(NV_PCK)は、主として所属するビデオオブジェクトユニット内のデータの再生表示制御を行うための制御データ及びビデオオブジェクトユニットのデータサーチを行うための制御データとして用いられる。
【0019】
ビデオパック(V_PCK)は、主映像情報であり、MPEG等の規格で圧縮されている。またサブピクチャーパック(SP_PCK)は、基本的には主映像に対して補助的な内容を持つサブピクチャー情報である。例えば映画の字幕、シナリオ、などであり、ランレングス圧縮技術が用いられる。オーディオパック(A_PCK)は、音声情報である。
【0020】
図4には、ビデオオブジェクト(VOB)と、セルとの関係を取り出して示している。図4(A)に示す例は、1つのタイトル(例えば映画のシーン)が連続している状態のブロック配列であり、ブロック内のセルが連続して再生される。これに対して、図4(B)は、マルチシーンを記録した場合のセルの配列例を示している。即ち、DVDにおいては、同時進行するイベントであって、異なる角度から撮影した映像を記録してもよいという規格が定められている。例えば、野球の映画であった場合、バックネット裏から球場全体を撮影した映像と、審判の顔をズームアップした映像とを同時に取得し、それぞれの映像を複数のユニットに分割し、これらをインターリーブしてトラック上に記録するものである。図4(B)の例は、2つのシーンをユニットに分割して、各ユニットをインターリーブした例を示している。このようなディスクが再生される場合は、いずれか一方のユニットが飛び飛びに取得されて、再生されることになる。いずれのシーンを選択するかは、ユーザの操作により決定されるか、又は、優先順位が付されておりユーザ選択がない場合には優先度の高い方が再生される。
【0021】
図5には、プログラムチェーン(PGC)により、上記のセル(Cells)がその再生順序を制御される例を示している。
【0022】
プログラムチェーン(PGC)としては、データセルの再生順序として種々設定することができるように、種々のプログラムチェーン(PGC#1、PGC#2、PGC#3…)が用意されている。したがって、プログラムチェーンを選択することによりセルの再生順序が設定されることになる。
【0023】
プログラムチェーンインフォメーション(PGCI)として記述されているプログラム#1〜プログラム#nが実行される例を示している。図示のプログラムは、ビデオオブジェクトセット(VOBS)の#s以降のセルを順番に指定する内容となっている。
【0024】
図6には、図2で示したビデオマネージャー情報(VMGI)の内容をさらに詳しく示している。VMGIのエリアは、ビデオタイトルセットディレクトリに関する情報を記述するところである。例えばタイトルを検索するための情報、ファーストプレイプログラムチェーン(FP_PGC)とビデオマネジャーメニュー(VMGM)を再生するための情報、あるいはパレンタル管理及び各ビデオタイトルセットアトリビュート(VTS_ATR)とテキストデータ(TXTDT)に関する情報を記述する。
【0025】
VMGIは、ビデオマネジャー情報管理テーブル(VMGI_MAT),タイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT),ビデオマネージャー・メニューPGCIユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT),パレンタル管理情報テーブル(PTL_MAIT)、ビデオタイトルセット属性情報テーブル(VTS_ATRT)、テキストデータマネージャー(TXTDT_MG)、ビデオマネージャーメニューセルアドレステーブル(VMGM_C_ADT)、ビデオマネージャーメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ(VMGM_VOBU_ADMAP)が存在する。
【0026】
図7には、ビデオマネジャー情報管理テーブル(VMGI_MAT)の内容を示している。VMG識別子、VMGの終了アドレス、VMGIの終了アドレスなどが記述されている。アドレスは本VMGの先頭論理ブロック(LB)からの相対論理ブロック数(RLBN)で記述されている。さらにバージョン番号、ビデオマネージャーカテゴリー(地域管理に関する情報であり、この内容により、著作権等の関係で地域によってはその地域向けの再生装置はディスクを再生できないようにすることができる)、ボリウムセット識別子(ボリウム数、ボリウム番号、ディスク面識別子を含む)が記述される。
【0027】
次にビデオタイトルセット数も記述される。このビデオタイトルセット数を把握することにより、ディスクに幾つのビデオタイトルが記録されているかを認識することができる。
【0028】
さらにプロバイダの識別子、POSコード、VMG_MATの終了アドレス、ファーストプレイプログラムチェーン情報の先頭アドレス(FP_PGCI_SA)、ビデオマネージャーのメニューを表示するビデオオブジェクトセットの先頭アドレス(VMGM_VOBS_SA)、タイトルサーチポインタテーブルのスタートアドレス(TT_SRPT_SA),ビデオマネージャーメニュープログラムチェーン情報のユニットテーブルのスタートアドレス(VMGM_PGCI_UT_SA),パレンタルマネジメント情報テーブルの先頭アドレス(PTL_MAIT_SA)、ビデオタイトルセット属性テーブルの先頭アドレス(VTS_ATRT_SA),テキストデータマネジャーのスタートアドレス(TXTDT_MG_SA)、ビデオマネージャーメニューセルアドレステーブルのスタートアドレス(VMGM_C_ADT_SA),ビデオマネージャーのメニューのためのビデオオブジェクトのアドレスマップの先頭アドレス(VMGM_VOBU_ADMAP_SA),ビデオマネージャーのメニューのためのビデオの属性(VMGM_V_ATR),ビデオマネージャーのメニューのためのオーディオストリーム数,ビデオマネージャーのメニューのためのオーディオストリームの属性,ビデオマネージャーのメニューのためのサブピクチャーのストリーム数、ビデオマネージャーのメニューのためのサブピクチャーのストリーム属性、ファーストプレイプログラムチェーン情報が記述されている。
【0029】
VMGM_V_ATRには、ビデオ圧縮モード、テレビジョン方式、アスペクト比、表示モード、ライン21データ(クローズドキャプションデータ)の有無、ソース映像の解像度等が記述されている。
【0030】
オーディオストリームの属性としては、符号化モード(AC3,MPEG,リニアPCMなどの識別)、量子化数、チャンネル数等が記述されている。サブピクチャーの属性としては、ランレングス圧縮されたものであるのか他の方式であるかの情報が記述されている。
【0031】
図8にはタイトルサーチポインタテーブル(TT_SRPT)の内容が記述されている。
【0032】
TT_SRPTは、タイトルサーチポインタテーブル情報(TT_SRPTI)と一個以上のタイトルサーチポインタ(TT_SRPT#n)を有する。
【0033】
TT_SRPTIには、図9に示すようにタイトルサーチポインタの数、タイトルサーチポインタテーブルの終了アドレスが記述され、又図10に示すように、TT_SRPT#nにはタイトルプレイバックタイプ(当該タイトルの再生が1つのプログラムチェーンで実現できるものであるのか、あるいは複数のプログラムチェーンで実現されるものであるのかを示す)が記述され、また当該タイトルにおけるアングル数(AGL_Ns)等が記述されている。又パートオブタイトル数(PTT_Ns)が記述されている、この数は、チャプター数に対応する。
【0034】
さらにビデオタイトルセット番号(VTSN)(本タイトルが含まれているVTSを示すVTS番号を1から99の範囲で記述),VTSタイトル番号(VTS_TTN)、本VTSの先頭アドレス(VTS_SA)が記述されている。
【0035】
上記の情報を得ることにより、アングル数を知ることができ、また、VTSのタイトル数、チャプター数も認識することができる。
【0036】
図11には、ビデオマネージャーメニュープログラムチェーン情報ユニットテーブル(VMGM_PGCI_UT)の内容が示されている。このテーブルは、各言語によるビデオマネージャメニューを再生するVMGメニュープログラムチェーン情報に関する情報を記述されている。このテーブルは、ビデオマネージャメニュープログラムチェーン情報ユニットテーブル情報(VMGM_PGCI_UTI)から始まり、言語ごとのビデオマネージャメニュー言語ユニットサーチポインタ(VMGM_LU_SRP#n)と、ビデオマネージャメニュー言語ユニット(VMGM_LU#n)が記述されている。
【0037】
図12には、パレンタル管理情報テーブル(PTL_MAIT)の内容を示している。PTL_MAITは、パレンタル管理情報サーチポインタ(PTL_MAI_SRP#n)と、パレンタル管理情報(PTL_MA#n)を記述されている。パレンタル管理情報サーチポインタは、国コードと対応するパレンタル管理情報のスタートアドレスを記述している。パレンタル管理情報は、どのビデオタイトルセットが、どの程度のパレンタルレベルに相当するかを記述している。
【0038】
図13には、ビデオタイトルセット属性情報テーブル(VTS_ATRT)の内容を示している。VTS_ATRTは、ビデオタイトルセット属性情報テーブル情報(VTS_ATRTI)から始まり、各ビデオタイトルセット用のタイトルセット属性サーチポインタ(VTS_ATR_SRP#n)、各ビデオタイトルセット用のビデオタイトルセット属性(VTS_ATR#n)が記述されている。
【0039】
VTS_ATRTIには、図14に示すようにVTSの数や属性情報テーブル(VTS_ATRT)の終了アドレスが記述される。VTS_ATR_SRPには、図15に示すようにビデオタイトルセット属性(VTS_ATR)の先頭アドレスが記述されている。VTS_ATRには、図16に示すように属性情報の終了アドレス、ビデオタイトルセットのカテゴリー、ビデオタイトルセットの属性情報が記述されている。
【0040】
カテゴリーとしては、カラオケであるかないかを記述される。属性情報としては、ビデオ圧縮モード、テレビジョン方式、アスペクト比、表示モード、オーディオストリーム数、オーディオ符号化モード、量子化数、オーディオチャンネル数、副映像ストリーム数、副映像符号化モードなどがあり、これらはメニュー画面用と本タイトル用とが記述されている。
【0041】
図17には、テキストデータマネージャ(TXTDT_MG)の内容を示している。ボリユーム及び全タイトル用のボリューム名、アルバム名、及びプロデューサ名等の情報がテキスト形式で記述される。
【0042】
図18には、ビデオマネージャメニューセルアドレステーブル(VMGM_C_ADT)を詳しく示している。このテーブルには、VMGM_VOBS内のすべてのセルとインターリーブドユニット(ILVU)の先頭アドレスと終了アドレスが記述される。このテーブルは、ビデオマネージャメニューセルアドレステーブル情報(VMGM_C_ADTI)で始まり、セルごとのビデオマネージャメニューセルピース情報(VMGM_CPI)が記述される。セルピースは連続ブロック内では、セルと同じである。インターリーブドブロック内ではセルピースは、インターリーブドユニット(ILVU)と同じである。又各セルピースのVMGM_CPIは、最初にVOB_IDN,2番目にC_IDN,3番目にセル内のセルピースの再生順序の順で記述されている。ここで言うビデオオブジェクト識別番号(VOB_IDN),セル識別番号(C_IDN)は、セルピースが属するセルのものである。
【0043】
図19にはビデオマネージャメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ(VMGM_VOBU_ADMAP)の内容を示している。
【0044】
このマップには、VMGM_VOBU内の全てのVOBUの先頭アドレスがその論理ブロック番号の昇順に記述される。VMGM_VOBU_ADMAPは、ビデオマネージャメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ情報(VMGM_VOBU_ADMAPI)に続き、各VMGM_VOBUアドレスが記述される。
【0045】
以上の説明は、ビデオマネージャ情報(VMGI)の内容である。ディスクには、図2に示すようにビデオタイトルセットが記録されており、この中にビデオタイトルセット情報(VTSI)が存在する。
【0046】
このVTSIもVMGIに類似する形態であるが、VTSIにはこのVTSIが属するところのビデオタイトルセットに関する情報が主として記述されている。
【0047】
図20に示すようにビデオタイトルセット情報(VTSI)には、1個以上のビデオタイトルセットとビデオタイトルセットメニューのための管理情報を記述する。またパートオブタイトル(PTT)(チャプタ)をサーチするための管理情報、ビデオオブジェクトセット(VOBS)及びビデオタイトルセットメニュー(VTSM)を再生するための管理情報、またVOBSの属性に関する情報等のタイトルの管理情報を記述している。
【0048】
ビデオタイトルセット情報(VTSI)の中にビデオタイトルセット情報管理テーブル(VTSI_MAT),ビデオタイトルセットPTTサーチポインタテーブル(VTS_PTT_SRPT),ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブル(VTS_PGCIT),ビデオタイトルセットメニューPGCIユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT),ビデオタイトルセットタイムマップテーブル(VTS_TMAPT),ビデオタイトルセットセルアドレステーブル(VTS_C_ADT),ビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ(VTSM_VOBU_ADMP)、ビデオタイトルセットセルアドレステーブル(VTS_C_ADT),ビデオタイトルセットビデオオブジェクトユニットアドレスマップ(VTS_VOBU_ADMP)が記述されている。
【0049】
以下、上記の各記述内容をさらに詳しく説明する。
【0050】
図21には、VTSI_MATの内容を示している。
【0051】
識別子、VTS終了アドレス、VTSI終了アドレス、バージョン番号、VTSI_MATの終了アドレス、ビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)の先頭アドレス等が記述されている。
【0052】
図22には、ビデオタイトルセットパートオブタイトルサーチポインタテーブル(VTS_PTT_SRPT)の内容を記述している。
【0053】
VTS_PTT_SRPTには、ビデオタイトルセットパートオブタイトルサーチポインタテーブル情報(PTT_SRPTI)と各タイトル用タイトルサーチポインタ(TT_SRP#n)が記述されている。
【0054】
PTTはタイトル内のエントリーポイントである。PTTはPGC番号とPG番号が記述されたPTTサーチポインタによりPGの先頭に付与されている。PTT番号は、タイトルごとにPTTサーチポインタが記述された順に1からPTTの数まで昇順に付与されている。タイトルごとのPTT_SRP群をタイトルユニット(TTU)と呼ぶ。
【0055】
図23にはPTT_SRPTIの内容を示している。ビデオタイトルセット内のタイトルユニット(TUU)の数が記述されている。この数はビデオタイトルセット内のタイトル数と同じである。
【0056】
図24には、タイトルユニットサーチポインタを示している。TTUの先頭アドレスが本VTS_PTT_SRPTの先頭バイトからの相対論理ブロックで記述されている。つまりタイトルは、複数のタイトルユニットからなることになる。このタイトルユニットは、1つ以上のプログラムに対応する。
【0057】
図25には、パートオブタイトルのサーチポインタの内容を示している。ここには、プログラムチェーン番号(PGCN)、プログラム番号(PGN)が記述されている。サーチポインタの数によりチャプタ数を認識することができる。
【0058】
プログラムチェーン番号を把握すれば,プログラムチェーンサーチポインタ(VTS_PGCI_SRP#n)を決定することができる。そして,このサーチポインタが決まるとプログラムチェーン情報(PGCI)(後述する)を取得し、再生順序を確定することができる。
【0059】
なお説明では、ビデオタイトル再生について説明しているが、メニュー用のビデオを再生する場合も同様である。
【0060】
図26にはビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルの内容を示している。ビデオタイトルセットのためのプログラムチェーン情報であり、ビデオタイトルセットPGCIテーブル情報(VTS_PGCITI)から始まり、ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報サーチポインタ(VTS_PGCI_SRP#n),1個以上の各サーチポインタに対応するビデオタイトルセットプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)が記述されている。
【0061】
VTS_PGCITIにはサーチポインタの数、テーブルの終了アドレスが記述されており、VTS_PGCI_SRP#nにはビデオタイトルセットのカテゴリ(エントリープログラムチェーンかどうか)、プログラムチェーン情報の先頭アドレスが記述される。
【0062】
VTS_PGC番号は、VTS_PGCI_SRPの記述順に1から付与される。ブロックを形成するPGCは連続して記述される。
【0063】
図27には、ビデオタイトルセットのメニューのためのプログラムチェーン情報ユニットテーブル(VTSM_PGCI_UT)を示している。各言語のビデオタイトルセットメニューを再生するためのメニュープログラムチェーン情報が記述されている。各ビデオタイトルセット言語ユニットサーチポインタ(VTSM_PGCI_UTI#n)とこれに対応するビデオタイトルセットメニュー言語ユニット(VTSM_LU#n)が記述されている。
【0064】
図28にはビデオタイトルセットタイムマップテーブル(VTS_TMAPT)の内容を記述している。このテーブルには、本ビデオタイトルセットを再生するときの各プログラムチェーンにおけるビデオオブジェクトユニットの、一定再生時間毎の記録位置に関する情報を記述している。
【0065】
ビデオタイトルセットタイムマップテーブル情報(VTS_TMAPTI)に始まり、VTSタイムマップサーチポインタ#1、……が記述され、ビデオタイトルセットタイムマップ#1、……が記述されている。ビデオタイトルセットタイムマップテーブル情報内には、ビデオタイトルセットタイムマップの数、タイムマップの終了アドレスが記述されている。又、各タイムマップサーチポインタには、対応する各ビデオタイトルセットタイムマップのスタートアドレスが記述されている。
【0066】
図29には、ビデオタイトルセットメニューセルアドレステーブル(VTSM_C_ADT)を詳しく示している。このメニューセルアドレステーブルは、ビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクトセット内の全セル及び全インターリーブドユニットの先頭及び終了アドレスを記述するテーブルである。このアドレステーブルは、ビデオタイトルセットメニューセルアドレステーブル情報(VTSM_C_ADTI)に始まり、続いてセルピース毎のビデオタイトルセットメニューセルピース情報(VTZM_CPI)が順次記述されている。
【0067】
図30には、ビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ(VTSM_VOBU_ADMAP)の内容を詳しく示している。
【0068】
このアドレスマップには、VTS_VOBS内の全VOBUの先頭アドレスがその論理ブロック番号で記述されている。VTSM_VOBU_ADMAP情報で始まり、続いてVOBU毎の各ビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクトユニットのアドレスが記述されている。
【0069】
図31には、ビデオタイトルセットセルアドレステーブル(VTS_C_ADT)が記述されている。このセルアドレステーブルは、本ビデオタイトルセットビデオオブジェクトセット内の全セル及び全インターリーブドユニットの先頭及び終了アドレスを記述するテーブルである。ビデオタイトルセットセルアドレステーブル情報に始まり、続いてセルピース毎のビデオタイトルセットセルピース情報(VTS_CPI)が記述される。
【0070】
連続ブロック内ではセルピースは、セルに等しい。インターリーブドブロック内では、セルピースは1つのセルインターリーブドユニット(ILVU)に等しい。各セルピースのVTS_CPIは、最初にVOB_ID(ビデオオブジェクトユニット識別子),2番目にC_IDN(セル識別番号),3番目にセル内のセルピースの再生順が記述される。セル境界が1つのILVU内に存在する場合には、VTS_CPIはそのILVU内のセルごとにVTS_C_ADT内に記述される。各VTS_CPIは、そのILVUの先頭アドレスと終了アドレスにそれぞれ等しいVTS_CP_SAと、VTS_CP_EAとが記述される。
【0071】
図32には、ビデオタイトルセットビデオオブジェクトユニットアドレスマップ(VTS_VOBU_ADMAP)を詳しく示している。
【0072】
このマップには、ビデオタイトルセットタイトル ビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)内のビデオオブジェクトユニット(VOBU)の先頭アドレスがその論理ブロック番号の昇順で記述されている。VTS_VOBU_ADMAP情報で始まり、続いてVOBU毎のビデオタイトルセットビデオオブジェクトユニットアドレス(VTS_VOBU_AD)を記述している。
【0073】
上記したように、このデジタルビデオディスクには、各種の管理情報が記述されているのでこれを有効に活用するものである。
【0074】
図33にはこの発明に係るディスク再生装置の一実施の形態を示している。
【0075】
ユーザは、搭載したディスクに記録されているタイトルをイントロ再生するか、あるいはタイトルを選択した後にディスクに記録されているチャプターをイントロ再生するのかをキー操作、あるいはリモコン操作により選択して、決定する。イントロ再生中に再度キー操作をすることによりイントロ再生中の個所から通常の再生を続けることができる。
【0076】
更にイントロ再生中のタイトル番号あるいはチャプター番号をユーザ向けに表示し、その番号を選択選択するとイントロ再生した個所と同じ位置から通常再生に移行することができる。
【0077】
本発明は、いかに簡単な操作で、かつ目的のポイントをサーチしてその位置から再生するかが本発明の目的である。
【0078】
ディスクドライブ部101には、光学ヘッド手段が含まれており、光学的に光ディスク100の記録データを読み取ることができる。読み取られた信号は、データ処理部103に導かれる。データ処理部103に接続されている一時記憶部102は、読み取ったデータを一時的に格納する部分である。データ処理部103で復調及びエラー訂正処理された再生データは、デコード部200の分離部201に導入される。分離部201では、ビデオパック、副映像パック、オーディオパックを分離し、ビデオデコード部202、副映像デコード部203、オーディオデコード部204にそれぞれ供給する。
【0079】
ビデオデコード部202で符号された主映像データ及び、副映像デコード部203で復号された副映像は、ビデオ処理部205に入力されて、合成されデジタルアナログ(D/A)変換器206に入力されてアナログビデオ信号に変換される。また、オーディオデコード部204でデコードされたオーディオデータは、デジタルアナログ(D/A)変換器207に入力されてアナログオーディオ信号に変換される。なお副映像デコード部203、オーディオデコード部204においては、制御部から指定されているストリームが処理対象となる。
【0080】
また、先のデータ処理部103で復調及びエラー訂正処理された再生データの内、各種管理用の制御データは、メイン制御部300に供給される。
【0081】
メイン制御部300においては、デジタルビデオディスクを再生するための各種の管理機能を有するが、図面では、本発明に関係する重要な部分だけを取出して示している。
【0082】
メイン制御部300には、制御コマンド発行部301があり、この制御コマンド発行部301からの読み取り指令で、光ディスク100のデータが読み取られ、制御データは、制御データ取得部302に導かれる。制御データ取得部302は、特にタイトルサーチポインタ(図8、図9、図10)や、パートオブタイトルサーチポインタ(図22、図23、図24、図25)等の取り込みが行われる。
【0083】
この場合、ディスクにより記録されているタイトル数や、タイトルユニット数が異なるために、その再生対象計測部303が設けられている。そして、ディスクの一般情報に記述されている再生対象数と、実際に取り込んだ対象数が等しいかどうかを比較し、等しくなったら管理情報の取り込みを停止する。
【0084】
これにより各ビデオタイトルセットのタイトルユニット(TTU)のサーチポインタ(TTU_SRP)を知り、これに基づき該当するタイトルユニットのプログラムチェーン番号を知ることができる。プログラムチェーンが決まれば、これに対応するタイトルのセル及びビデオオブジェクトをサーチすることが可能となる。
【0085】
再生対象となるビデオオブジェクトは、ビデオオブジェクトユニット再生開始アドレスサーチ部306により出力される開始アドレスにより決定される。この決定があると、制御コマンド発行部301は、読み取り対象となるタイトルあるいはチャプターのセル、つまりビデオオブジェクトユニットの読み取りと再生モードになり、次々と対象となるビデオオブジェクトがイントロ再生される。
【0086】
次に、イントロ再生する場合、各タイトルのセル(又はビデオオブジェクト)、あるいは各チャプターのセル(又はビデオオブジェクト)をどの程度の時間再生するのかを設定する必要がある。そこで再生対象計測部303は、イントロ再生が行われるときに、例えば、セル数、あるいはビデオオブジェクトユニット数、あるいは再生時間情報を管理することにより、1つのタイトルあるいはチャプターの再生時間を制限し、イントロ再生を実現している。
【0087】
再生中のタイトル番号あるいはチャプター番号の情報は、簡易なディスプレイであるイントロ表示部304により表示される。ユーザは所望の表示内容があったときは、リモコンなどのキー操作を行い、例えば再生開始を操作すると、表示内容に対応するタイトル、あるいはチャプターの映像再生が開始される。
【0088】
図34には、図33の再生装置の特にメイン制御部300の構成を更に具体的に示している。従って、図33と異なる部分について説明する。
【0089】
制御データ取得部302としては、具体的にはビデオマネージャ一般情報(VMGI)内に記述されているタイトルサーチポインタテーブルを取り込むTTサーチポインタ取得部411、ビデオタイトルセット情報(VTSI)内に記述されているPTTサーチポインタ取得部412、プログラムチェーン情報及びプログラム情報取得部413で形成されている。プログラムチェーン情報は、図5に示したように1つ又は複数のプログラムから構成されている。
【0090】
次に、再生対象数計測部303としては、タイトル数計数部420、パートオブタイトル数計数部421、プログラムチェーン数及びプログラム数計数部422により形成されている。また、メイン制御部300にはタイマも設けられている。
【0091】
なお上記の説明ではタイトル番号やチャプター番号は、イントロタイトル表示部501、イントロチャプタ表示部502で表示されるとしているが、この表示個所は、再生装置本体に限るものではなく、ビデオ処理部205に転送されて、映像を表示する大型ディスプレイの画面の一部に表示されても良いことは勿論のことである。
【0092】
図35、図36、図37、図38、図39、図40には、上記の再生装置がイントロ再生を行うときの動作を表わすフローチャートを示している。
【0093】
図35は、タイトルイントロ再生の場合を示し、図36は、チャプターイントロ再生の場合を示している。図37、図38は、タイトルイントロ再生の場合と、チャプターイントロ再生する場合とで共通に用いられる動作を示すフローチャートである。
【0094】
図35から説明する。タイトルイントロ再生が選択されると、タイトルイントロ再生が開始され、光ディスクのタイトルサーチポインタテーブル(VTS_PTT_SRPT)が取得される(ステップA1,A2)。タイトルサーチポインタテーブル内から今度は、タイトルサーチポインタ数(サーチポインタがグループ化しているものはタイトルユニット数TTU)が認識される(ステップA3)。次に、タイトル番号を取り扱うためのレジスタが初期化される(ステップA4)。次に、各タイトルのパートオブタイトルサーチポインタ(PTT_SRP)が取得され(ステップA5)(サーチポインタがグループ化しているものはその先頭のポインタ)が取得される。次に、パートオブタイトル情報(先頭アドレス)及び当該パートオブタイトルを再生するに必要なプログラムチェーン情報(プログラムチェーン番号及びプログラム番号)が取得される(PGCI情報取得)。そしてこの情報に基づいて、ビデオタイトルセットの所定期間分がイントロ再生される(ステップA6)。このイントロ再生が終了(再生期間は、先の再生量制御部305によりコントロールされている)すると、レジスタに記憶されているタイトル数と、ディスクから取得したタイトル数とが比較され、レジスタ側の値が小さいときは、レジスタに格納されているタイトル数に+1が行われ、次のタイトルのパートオブタイトルサーチポインタの取得に移る(ステップA7,A8)。次のタイトルが無いときは終了する。
【0095】
上記ように光ディスクに記録されているタイトルが複数の場合は、そのタイトルの一部を次々と再生してイントロ再生することができる。
【0096】
図36はチャプターイントロ再生を行う場合の動作フローチャートを示している。チャプターイントロ再生の場合には、タイトルサーチポインタテーブルを取得してメモリに格納し、このタイトルサーチポインタテーブルからタイトルサーチポインタ数を取得する。ここまでは、先の図34のステップA1,A2,A3と同じである。次に、いずれのタイトルのチャプターのイントロ再生を行うのか、そのタイトル番号の受付を行う(ステップB4)。以後は、当該タイトル内のチャプタのイントロ再生を行う(ステップB5、B6)。
【0097】
図37を参照して、PTTサーチポインタ取得動作を説明する。
【0098】
まずVMGIに記述されているPTTサーチポインタが取得され、続いてタイトル番号が取得される(ステップC1,C2)。ビデオパートオブタイトルのサーチポインタがわかるとそのタイトルサーチポインタテーブルが取得され、これからパートオブタイトル数(PTT_Ns),ビデオタイトルセット番号、ビデオタイトルセットタイトル番号、ビデオタイトルセット先頭アドレスが算出される(ステップC5)。メモリを有効に、使うためにすべての情報を記憶するのではなく、論理アドレスで記述された内容から計算可能な他の管理情報は、計算により求めるようになっている。次に、ビデオタイトルセット情報(VTSI)を取得する(C6)。次にビデオタイトルセットパートオブタイトルサーチポインタテーブルを取得し、メモリに格納する。
【0099】
図38を参照して、パートオブタイトル情報(PTT情報の先頭アドレス)の取得、及び当該パートオブタイトルを再生するに必要なプログラムチェーン情報(プログラムチェーン番号及びプログラム番号)の取得(PGCI情報取得)について説明する。またこの情報に基づいて、ビデオタイトルセットの所定期間分のイントロ再生について説明する。
【0100】
イントロ再生がスタートすると、レジスタに設定されているビデオタイトル番号(VTS_TTN)が読み取られ、対象となるビデオタイトルセットのタイトルユニット数(VTS_TTU_Ns)と比較される。レジスタに設定されているタイトル番号よりビデオタイトルセット内のタイトルユニット数が小さい場合には、これはディスクエラーとして判定される(D1,D2,D3,D4)。レジスタに設定されているタイトル番号よりビデオタイトルセット内のタイトルユニット数が大きい場合には、ステップD5に移行し、レジスタのVTS_TTNを初期化する。
【0101】
次にn番目のタイトルユニットサーチポインタのタイトルユニット先頭アドレス(図24)を取得する(ステップD6)。次にステップD7では、実際のタイトルユニット先頭アドレスの換算を行う。即ち、先のn番目のタイトルユニットサーチポインタのnが1であれば、そのままタイトルユニット先頭アドレスは、利用できるが、図22に示すように、タイトルユニットサーチポインタとして例えば2番目のものを取得したい場合には、第1番目のタイトルユニットサーチポインタのサイズに対して、取得したタイトルユニット先頭アドレスを加算することにより目的のタイトルユニットサーチポインタのスタートアドレスを知ることができる。即ち、図22に示すように、スタートアドレスは、4バイトで記述されているので、1番目サーチポインタのアドレスは、4バイト、2番目のサーチポインタのアドレスを知る場合は、4バイトのオフセットを与えて読み取る必要があるからである。3番目のサーチポインタのアドレスを知る場合は、8バイトのオフセットを与えて読み取る必要がある(ステップD6、D7)。
【0102】
次に、タイトルユニットサーチポインタのスタートアドレスが分かれば、このアドレスのデータを読み取ることにより、パートオブタイトルのサーチポインタを知ることができる。このことは、図25に示すように、各当該タイトル内に含まれるプログラムチェーン番号を把握することになる(D8,D9)。
【0103】
次に、レジスタのプログラム番号を1に初期化し、プログラムチェーンに基づく再生が行われる(ステップD10,D11)。
【0104】
プログラムチェーンに基づく再生が、所定時間あるいは所定セル数、あるいは所定ビデオオブジェクトユニット数分行われると、ステップD12に移行し、今のモードがタイトルイントロ再生モードであるのか、チャプタイントロ再生モードであるのかを判別する。タイトルイントロ再生モードのときは、ステップD13に移行し、図35で説明したように次のタイトル番号にジャンプする。つまりステップD1に戻り、次のタイトルの一部のプログラムチェーンの取得が行われ、プログラムチェーンに基づく再生が、所定時間あるいは所定セル数、あるいは所定ビデオオブジェクトユニット数分行われる。
【0105】
ステップD12において、チャプタイントロ再生モードが設定されている場合には、ステップD14に移行して、タイトル内のパートオブタイトル(PTT)を単位とする再生モードであるのか、あるいは、プログラム(PG)を単位とする再生モードであるのかの判別を行う(D15)。
【0106】
パートオブタイトル(PTT)を単位とする再生モードであれば現在再生したのパートオブタイトルが最終のものであるかどうかの判定をおこない、最終でなければ次のPTTへジャンプし、最終であればステップD13に移行する。次のPTTへジャンプした場合には、ステップD6へ移行する。
【0107】
ステップD14において、プログラム(PG)を単位とする再生モードであればプログラムが最終のものであるかどうかの判定を行い(ステップD16)、最終でなければ次のプログラムの再生のためにポストコマンドを実行し(ステップD17),ステップD18に移行する。ステップD18においては、つぎのプログラムチェーン番号の判別が行われプログラムチェーン番号が最終の場合は、ステップD13に移行し、最終でない場合には、次のプログラムチェーン番号のオブジェクトの再生に移る(ステップD18)。次にプログラムチェーンに移行する場合には、ステップD9に移る。
【0108】
上記したように、この発明の装置は、イントロ再生のジャンプ単位がタイトル単位、パートオブタイトル(チャプタ)単位、プログラムチェーン単位、プログラム単位のいずれでも動作することができる。プログラム単位であると、図5に示したようにセル数により再生時間を管理すると便利である。
【0109】
図39には、プログラムチェーン情報の取得動作を示すフローチャートを示している。レジスタのプログラムチェーン番号(PGCN)と、所得したプログラムチェーン情報サーチポインタ数(VTS_PGCI_SRPの数(図26のPGCIテーブル情報内に記述されている))とを比較する(ステップE1,E2,E3)。レジスタのプログラムチェーン番号が所得したポインタ数より小さい場合には、当該とプログラムチェーン番号から、該当するプログラムチェーン情報の先頭アドレス及び終了アドレスを取得し、プログラムチェーン情報を取得する(ステップE4,E5,E6)。
【0110】
図40には、プログラムチェーン再生処理のための動作を示している。
【0111】
プリコマンドが実行されると、当該プログラムチェーン内のプログラム数が取得される。プログラム数は、図26のVTS_PGCI(ビデオタイトルセットプログラムチェーン情報)内に記述されている。つまり、プログラムチェーン情報は、ビデオマネージャーテーブル、ビデオタイトルセットいフォーメイションテーブルに存在する。
【0112】
図41には、プログラムチェーン情報の内容を示している。即ちプログラムチェーン一般情報(PGCI_GI)、プログラムチェーン子マントテーブル(PGC_CMDT)、プログラムチェーンプログラムマップ(PGC_PGMAP)、セル再生情報テーブル(C_PBIT)、セル位置情報テーブル(C_POSIT)から構成されている。このプログラムチェーン情報は、図5で示したような関係を示していいる。プログラムチェーン一般情報(PGC_GI)内には、図42に示すようにPGC内容、PGC再生時間、PGCユーザ操作制御情報などが記述されている。そして、PGC_CNTには、図43に示すように、プログラム数(PGCN)が記述され、又プログラムチェーン内のセル数も記述されている。
【0113】
したがって、この情報を参照することにより、図40におけるプログラム数の取得、プログラムの有無判別、セル数あるいはVOBU数の判別が可能となる(ステップF1,F2,F3)。
【0114】
なおビデオオブジェクトユニット(VOBU)の数は、ビデオマネージャーに関してはビデオマネージャーメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップ情報(VMGM_VOBU_ADMAPI)に、当該アドレスマップの終了アドレスが記述され、その後にビデオオブジェクトユニットアドレス(VMGM_VOBU_AD#n)が記述されている。このアドレスは、VOBUの先頭アドレスを記述されている。このアドレスは、4バイトでVOBUの数分記述されているので、4バイトずつ、アドレスマップの終了アドレスまで、カウントすればVOBUの数が分かるので、これから最大VOBUまで再生したかどうかの判定を行うことができる(図40のステップF4,F5,F6,F7)。
【0115】
図44は、パートオブタイトルのセルを2つずつ再生した場合の、信号の読み取り状況をの例を示している。即ち、プログラムチェーンにより再生される各プログラム(PG)の先頭から2つのセルCずつを順次再生した場合の様子である。
【0116】
【発明の効果】
上記したように、この発明によると、再生制御やメニュー制御等を行うための管理情報を利用して、ポイントサーチを簡易化し、かつサーチ時間を短縮化することができるタイトル/チャプターのイントロ再生装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る光ディスクのボリウム空間の説明図。
【図2】上記光ディスクのDVDゾーンにおける更に論理フォーマットを示す説明図。
【図3】上記光ディスクにおけるビデオオブジェクトセットの論理フォーマットの内容を示す説明図。
【図4】上記光ディスクにおけるビデオオブジェクトとセルとの関係を示す説明図。
【図5】上記光ディスクにおけるプログラムチェーンとセルとの関係を示す説明図。
【図6】上記光ディスクにおける管理情報であるビデオマネージャの内容を示す説明図。
【図7】図6のビデオマネージャにおけるビデオマネージャ管理情報テーブルの内容を示す図。
【図8】ビデオマネージャにおけるタイトルサーチポインタの内容を示す説明図。
【図9】図8のタイトルサーチポインタテーブル情報内の情報を更に詳しく示す説明図。
【図10】図8のタイトルサーチポインタの内容を示す図。
【図11】ビデオマネージャメニュープログラムチェーン情報のユニットテーブルを詳しく示す図。
【図12】ビデオマネージャ情報におけるパレンタルマネジメント情報テーブルの内容を詳しく示す図。
【図13】ビデオマネージャ情報におけるパレンタルマネジメント情報テーブルの内容を示す図。
【図14】図13におけるビデオタイトルセット属性テーブル情報の内容を示す図。
【図15】図13におけるビデオタイトルセット属性サーチポインタの内容を示す図。
【図16】図13におけるビデオタイトルセット属性情報を示す図。
【図17】ビデオマネージャ情報におけるテキストデータマネージャの内容を詳しく示す図。
【図18】ビデオマネージャ情報におけるビデオマネージャメニューセルアドレステーブルの内容を詳しく示す図。
【図19】ビデオマネージャ情報におけるビデオマネージャメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップの内容を示す図。
【図20】ビデオタイトルセット情報の内容を示す図。
【図21】図20のビデオタイトルセット情報管理テーブルの内容を示す図。
【図22】ビデオタイトルセット情報におけるビデオタイトルセットパートオブタイトルサーチポインタテーブルの内容を示す図。
【図23】図22のパートオブタイトルサーチポインタテーブル情報の内容を示す図。
【図24】図22のパートオブタイトルユニットサーチポインタの内容を示す図。
【図25】図22のパートオブタイトルサーチポインタの内容を示す図。
【図26】ビデオタイトルセット情報におけるビデオタイトルセットプログラムチェーン情報テーブルの内容を示す図。
【図27】ビデオタイトルセット情報におけるビデオタイトルセットプログラムチェーン情報ユニットテーブルの内容を示す図。
【図28】ビデオタイトルセット情報におけるビデオタイトルセットタイムマップテーブルの内容を示す図。
【図29】ビデオタイトルセット情報におけるビデオタイトルセットセルアドレステーブルの内容を示す図。
【図30】ビデオタイトルセット情報におけるビデオタイトルセットメニュービデオオブジェクトユニットアドレスマップの内容を示す図。
【図31】ビデオタイトルセット情報におけるビデオタイトルセットセルアドレステーブルの内容を示す図。
【図32】ビデオタイトルセット情報におけるビデオオブジェクトユニットアドレスマップの内容を示す図。
【図33】この発明の一実施例におけるディスク再生装置に構成図。
【図34】図33の装置を更に詳しく示す図。
【図35】この発明の装置がタイトルイントロ再生を行う場合の動作例を説明するためのフローチャート。
【図36】この発明の装置がチャプタイントロ再生を行う場合の動作例を説明するためのフローチャート。
【図37】ビデオタイトルセット情報からビデオタイトルセットパートオブタイトルサーチポインタを取得する動作を示すフローチャート。
【図38】パートオブタイトル情報、プログラムチェーン情報等の管理情報を取得して、イントロ再生動作を行う場合のフローチャートを具体的に示す図。
【図39】プログラムチェーン情報を取得するする場合の動作を示すフローチャート。
【図40】セル及びビデオオブジェクトユニットの再生動作を示すフローチャート。
【図41】プログラムチェーン情報の内容を示す図。
【図42】図41のプログラムチェーン一般情報を示す図。
【図43】図42のプログラムチェーンの内容を示す図。
【図44】イントロ再生の様子をセル単位で示す動作説明図。
【符号の説明】
100…光ディスク、101…ディスクドライブ、102…一時記憶部、103…データ処理部、200…デコーダ部、201…分離部、202…ビデオデコード部、203…副映像デコード部、204…オーディオデコード部、205…ビデオ処理部、206、207…デジタルアナログ変換器、300…メイン制御部、301…制御コマンド発行部、302…制御データ取得部、303…再生対象計測部、304…イントロ表示部、305…再生量制御部、306…VOBU再生開始アドレスサーチ部。
Claims (6)
- データ領域に複数のビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、
前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスを参照して、各ビデオタイトルの一部のみを再生する場合、セル数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有したことを特徴とするイントロ再生方法。 - データ領域に複数のビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、
前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスを参照して、各ビデオタイトルの一部のみを再生する場合、画像圧縮の単位であるビデオオブジェクトユニット数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有したことを特徴とするイントロ再生方法。 - データ領域に、それぞれ複数のチャプターを含むビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のチャプターのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、
前記チャプターのサーチアドレスを参照して、各チャプターの一部のみを再生する場合、セル数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有したことを特徴とするイントロ再生方法。 - データ領域に、それぞれ複数のチャプターを含むビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のチャプターのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、
前記チャプターのサーチアドレスを参照して、各チャプターの一部のみを再生する場合、画像圧縮の単位であるビデオオブジェクトユニット数により再生時間を管理して再生量を決定する検索及び再生手順を有したことを特徴とするイントロ再生方法。 - データ領域に複数のビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、
前記複数のビデオタイトルのサーチアドレスを参照して、各ビデオタイトルの一部のみを再生する場合、タイマが計測した時間を設定することによって、前記一部の再生量を決定する検索及び再生手順を有したことを特徴とするイントロ再生方法。 - データ領域に、それぞれ複数のチャプターを含むビデオタイトルのデータが記録され、管理領域には、前記複数のチャプターのサーチアドレスが記述された記録媒体を再生する方法において、
前記チャプターのサーチアドレスを参照して、各チャプターの一部のみを再生する場合、タイマが計測した時間を設定することによって、前記一部の再生量を決定する検索及び再生手順を有したことを特徴とするイントロ再生方法。
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