JP3643372B1 - 放送信号監視装置及び放送信号監視方法 - Google Patents

放送信号監視装置及び放送信号監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3643372B1
JP3643372B1 JP2004153566A JP2004153566A JP3643372B1 JP 3643372 B1 JP3643372 B1 JP 3643372B1 JP 2004153566 A JP2004153566 A JP 2004153566A JP 2004153566 A JP2004153566 A JP 2004153566A JP 3643372 B1 JP3643372 B1 JP 3643372B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
audio data
time
correlation coefficient
window
broadcast signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004153566A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005340935A (ja
Inventor
良隆 中島
信也 尾崎
紀英 谷知
Original Assignee
讀賣テレビ放送株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 讀賣テレビ放送株式会社 filed Critical 讀賣テレビ放送株式会社
Priority to JP2004153566A priority Critical patent/JP3643372B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3643372B1 publication Critical patent/JP3643372B1/ja
Publication of JP2005340935A publication Critical patent/JP2005340935A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Active legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 サイマル放送されているアナログ放送の音声とデジタル放送の音声とを、1人で監視できる、放送信号監視装置及び放送信号監視方法を提供する。
【解決手段】 本発明の放送信号監視装置は、アナログ音声信号とデジタル音声信号とをリアルタイムで入力し、アナログ音声データ及びデジタル音声データを出力する音声入力部と、第1のウィンドウ時間のデジタル音声データと、アナログ音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、第1のウィンドウ時間のデジタル音声データとその時間差に位置するアナログ音声データとの相関係数を出力する同期/相関係数検出部と、同期/相関係数検出部が出力した相関係数に基づいて、2つの音声データが一致するか否かの判定を行う音声不一致検出部と、音声不一致を検出時に外部に音声不一致を通知するアラーム出力部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放送信号監視装置及び放送信号監視方法に関する。
2003年12月に、地上波デジタル放送が開始された。デジタル放送を受信するための受像機(以下、「デジタル放送受信機」と言う。)の普及には時間がかかるため、現在、放送局はデジタル放送と同じ番組をアナログ放送で並行して同時に放送する「サイマル放送」を行っている。
放送局は、放送信号が誤りなく送出されているか否かを、受信機が受信した放送信号を人間が目と耳で実際に視聴することにより、常に監視している。サイマル放送が行われている間は、放送局において、送出されたアナログ放送の放送信号とデジタル放送の放送信号とを同時に監視する必要がある。
特開2002−262260号公報
従来は、放送局の主調整室で監視担当者が、アナログ放送を受信する受像機(以下、「アナログ放送受信機」と言う。)でアナログ放送を実際に視聴し、アナログ放送の映像及び音声を監視していた。
映像信号については、1人の監視担当者が、アナログ放送の映像とデジタル放送の映像とを同時に監視することは容易である。アナログ放送受信機とデジタル放送受信機を並べ、1人の監視担当者が両方の映像を監視することにより、1人の監視担当者が、アナログ放送の映像とデジタル放送の映像とを同時に監視できる。しかし、アナログ放送とデジタル放送とでは放送信号の送出タイミングにずれがある(1.5秒〜3秒程度のずれ)故に、1人の監視担当者がアナログ放送の音声とデジタル放送の音声とを聞き分けながら両方を監視することは不可能である。
それぞれアナログ放送とデジタル放送とを別個に監視する2人の監視担当者を配置することは、コストの面から現実的ではない。そのため現在は、1人の監視担当者が、上記の方法でアナログ放送の映像とデジタル放送の映像とを同時に監視すると共に、音声の監視については、一方の音声(例えば、アナログ放送の音声)のみを実際に聴いて監視している。その監視担当者は、他方の音声(例えば、デジタル放送の音声)の監視を、音声メータ(例えば、音程と音量とを可視化して表示する。)による表示を目視することによって行っている。しかし、音声メータによる監視では、音声が出力されていることは確認できるものの、その音声が他方の音声と一致しているか否かを確認できない。
本発明は、サイマル放送されているアナログ放送の音声とデジタル放送の音声とを、実際に2つの音声を監視するのに近い信頼性で、1人の監視担当者が同時に監視できる、放送信号監視装置及び放送信号監視方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は以下の構成を有する。請求項1(又は10)に記載の発明は、アナログ放送の音声信号であるアナログ音声信号と、前記アナログ放送とともにサイマル放送されているデジタル放送の音声信号であるデジタル音声信号との両者をリアルタイムで入力し、これら両者をデジタルサンプリングし、アナログ音声データ及びデジタル音声データを出力する音声入力部(又はステップ)と、前記アナログ音声データ及びデジタル音声データを記憶する記憶部(又はステップ)と、前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データのいずれか一方である第1の音声データを第1のウィンドウ時間を単位として区分し、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと、前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データの他の一方である第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データとその時間差に位置する前記第2の音声データとの相関係数を出力する同期/相関係数検出部(又はステップ)であって、それは前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データの中からp個(pは3以上の正整数)の第2のウィンドウ時間(第2のウィンドウ時間×p<第1のウィンドウ時間)の前記第1の音声データを抽出し、p個の前記第2のウィンドウ時間の第1の音声データのそれぞれと、前記第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、p個の時間差から1つの時間差を多数決で選択し、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと選択した時間差に位置する前記第2の音声データとの相関係数を導出し出力するものと、前記同期/相関係数検出部が出力した相関係数に基づいて、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと、前記第2の音声データと、が一致するか否かの判定を行う音声不一致検出部(又はステップ)と、前記音声不一致検出部が音声不一致を検出すると外部に前記音声不一致を通知するアラーム出力部(又はステップ)とを有することを特徴とする放送信号監視装置(又は方法)である。
本発明の放送信号監視装置(又は方法)は、アナログ放送の音声信号とデジタル放送の音声信号を入力し、これらの音声信号が一致するか否かをリアルタイムで判断し、音声不一致が検出された場合にアラームを発生する。監視担当者は、スピーカが出力するアナログ放送の音声信号とデジタル放送の音声信号とのいずれか一方を聞きながら、放送信号監視装置が音声不一致を通知するか否かを監視することにより、両方の音声信号が正常か否かをリアルタイムで監視できる。
しかも本発明の放送信号監視装置(又は方法)では、第1のウィンドウの一部の音声データを使用して相互相関関数を計算するので、短い処理時間で正確な時間差を算出できる。又は、処理能力の低いCPU等で正確な時間差を算出できる。この本発明は、処理速度が速く且つ安価な放送信号監視装置を実現できる。重要な特徴は、上記の多数決が、最頻値の時間差を選択することである。
本発明の放送信号監視装置(又は方法)によれば、放送局の主調整室に配置する監視担当者を従来よりも(アナログ放送のみが行われていた時よりも)増やすことなく、1人の監視担当者でサイマル放送されているアナログ放送とデジタル放送の音声を監視できる。
一般に、デジタル放送はアナログ放送に対して遅延する。その遅延時間は変動し、特にコマーシャル(CM)と本編番組とを切り換えるタイミングで大きい。本発明の放送信号監視装置(又は方法)は、デジタル放送のアナログ放送に対する遅延時間をリアルタイムで検出しながら、デジタル放送の音声信号と、それに対応するアナログ放送の音声信号とが一致するか否かを両者の相関係数によって判定する。従って、CMと本編番組の切り換え時のように遅延時間が大きく変動した時にも、誤ってアラームを発生することがない。
請求項2(又は11)に記載の発明は、前記同期/相関係数検出部(又はステップ)は、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データ中から有音部を抽出し、前記有音部の第1の音声データと、前記第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、前記有音部の第1の音声データと、その時間差に位置する前記第2の音声データと、の相関係数を出力する、ことを特徴とする請求項1(又は10)に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。
放送局は、例えばCMから本編番組に切り換えるタイミングで通常0.5秒間の無音部を挿入する。無音部から相関係数を算出すると誤った相関係数を出力する恐れがある。本発明の放送信号監視装置(又は方法)は、音声データの有音部分を使用して音声不一致を検出するので、アラームの信頼性が高い。
請求項3又は12に記載の発明は、前記同期/相関係数検出部(又はステップ)は、p個の時間差から1つの時間差を多数決で選択できない場合、1つ前の前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データについて選択した時間差を、次の第1のウィンドウ時間の第1の音声データについての時間差として選択することを特徴とする請求項1又は10に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。
本発明により、多数決により時間差を決定できなかった第1のウィンドウ時間の第1の音声データについても、時間差を決定し、音声不一致についての判定を行うことができる。
請求項4(又は13)に記載の発明は、前記同期/相関係数検出部(又はステップ)は、1つ前の前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データについて選択した時間差を含む所定の範囲で、次の第1のウィンドウ時間の第1の音声データについて相関係数が最大になる時間差を探し、検出することを特徴とする請求項1〜請求項3(又は10〜12)のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。
デジタル音声データとアナログ音声データとの時間差は変動するが、1回の変動量は通常所定の範囲に収まる。本発明の放送信号監視装置(又は方法)においては、狭い範囲で相関係数が最大になる時間差を探す故に、短い処理時間で正確な時間差を算出できる。又は、処理能力の低いCPU等で正確な時間差を算出できる。本発明は、処理速度が速く且つ安価な放送信号監視装置(又は方法)を実現できる。
請求項5(又は14)に記載の発明は、前記音声不一致検出部(又はステップ)は、連続して所定の回数以上前記相関係数が所定値以下である時に、音声不一致であると判定することを特徴とする請求項1〜請求項4(又は10〜13)のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。
本発明の放送信号監視装置は、アラームの信頼性が高い。
請求項6(又は15)に記載の発明は、前記同期/相関係数検出部(又はステップ)は、前記第1の音声データ及び前記第2の音声データの少なくともいずれか一方を、両者の直流成分値が同一になるように補正した後、相関係数を導出することを特徴とする請求項1〜請求項5(又は10〜14)のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。本発明により、第1の音声データと第2の音声データとの相関係数を正確に算出できる。
請求項7(又は16)に記載の発明は、前記第1の音声データはデジタル音声データであり、前記第2の音声データはアナログ音声データであって、前記同期/相関係数検出部(又はステップ)は、前記アナログ音声データが前記デジタル音声データより進んでいる方向にのみ、両者の相関係数が最大になる時間差を探し、検出することを特徴とする請求項1〜請求項6(又は10〜15)のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。
アナログ放送信号は基本的にリアルタイムで処理される。デジタル放送信号は通常メモリに格納してから処理し、処理が済むとメモリから読み出して出力する故に、処理の度に必ず遅延が発生する。それ故に、放送局が出力するデジタル音声データは、アナログ音声データより遅延している。同期/相関係数検出部(又はステップ)は、アナログ音声データがデジタル音声データより進んでいる方向にのみ、両者の相関係数が最大になる時間差を探す故に、相関係数が最大になる時間差の検出時間が短い。又、デジタル音声データを格納するメモリの容量を小さくできる。本発明の放送信号監視装置(又は方法)は、処理速度が速い。又は、本発明の放送信号監視装置(又は方法)は、処理速度が遅い安価なCPU等で実現できる。
請求項8(又は17)に記載の発明は、前記第1のウィンドウ時間が0.5秒より長いことを特徴とする請求項1〜請求項7(又は10〜16)のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。
通常、CMと番組との間には0.5秒間の無音部分が挿入される。第1のウィンドウ時間を0.5秒より長くすることにより、第1のウィンドウ時間の中に必ず有音部が含まれる。
請求項9(又は18)に記載の発明は、前記記憶部(又はステップ)は、前記音声不一致が発生した時刻、その時刻を含む時間における前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データを記憶し、ユーザからの指令を入力する操作入力部(又はステップ)と、ユーザからの指令によって、前記音声不一致が発生した時刻のリストを表示する表示部(又はステップ)と、ユーザからの指令によって、前記音声不一致が発生した時刻を含む時間における前記アナログ音声データ又は前記デジタル音声データを再生し、出力する音声出力部(又はステップ)と、を更に有することを特徴とする請求項1〜請求項8(又は10〜17)のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置(又は方法)である。
ユーザ(監視担当者)が、音声不一致の発生履歴及び個々の音声不一致発生時のアナログ放送及びデジタル放送を実際に耳で聞いて確認できる。本発明の放送信号監視装置又は方法により、音声不一致の原因解明が容易になる。
本発明の放送信号監視装置及び放送信号監視方法は、サイマル放送されているアナログ放送の音声とデジタル放送の音声とを、従来と同じ人員で監視できる、という効果を奏する。
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施例について、図面とともに記載する。
図1〜図3を用いて、本発明の実施例1の放送信号監視装置及び放送信号監視方法を説明する。
図1は、本発明の実施例1の放送信号監視装置の構成を示すブロック図である。図1において、100は放送信号監視装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と略す)である。191はアナログ放送信号を受信し、音声出力端子(例えば、イヤホンジャック。図示しない)からアナログ音声信号Aa0を、モニタディスプレイ(図示しない)から映像を出力するアナログ放送受信機である。192はデジタル放送信号を受信し、音声出力端子(例えば、イヤホンジャック。図示しない)からデジタル音声信号Ad0を、モニタディスプレイ(図示しない)から映像を出力するデジタル放送受信機である。193はアナログ音声信号Aa0を出力するイヤホンである。PC100、アナログ放送受信機191、デジタル放送受信機192及びイヤホン193は全て、放送局内の、オンエアの監視業務を行う主調整室に設置される。アナログ放送受信機191が受信するアナログ放送と、デジタル放送受信機192が受信するデジタル放送とは、ある時間差を有するが、同一内容である(サイマル放送されている。)。
PC100は、アナログ放送受信機191からアナログ音声信号Aa0を、デジタル放送受信機192からデジタル音声信号Ad0をそれぞれリアルタイムで入力する。PC100は、2つの音声信号の時間差を補償した後、アナログ音声信号Aa0とデジタル音声信号Ad0が一致するか否かをリアルタイムで判断し、一致しない場合(音声不一致の場合)にアラーム(実施例1では、ブザーの鳴動。)を発生する。
主調整室に配置されている1人の監視担当者194(放送信号監視装置のユーザ)は、アナログ放送とデジタル放送の画像を、アナログ放送受信機191及びデジタル放送受信機192のモニタディスプレイを同時に視て監視すると共に、アナログ音声信号Aa0が正しく出力されているか否かをイヤホン193を用いて聴き取って監視する。更に、PC100がブザーを鳴動するか否かによって、デジタル放送の音声が正しいか否かを監視する。
PC100を構成する各ブロックを説明する。PC100は、音声入力部101、アナログ音声データ記憶部102、同期/相関係数検出部103、音声不一致検出部104、アラーム出力部105を有する。
音声入力部101は、汎用の音声キャプチャーボードである。音声入力部101はリアルタイムで、アナログ音声信号Aa0及びデジタル音声信号Ad0を入力し、所定のサンプリング周波数及び分解能でデジタルサンプリングし、アナログ音声データAa及びデジタル音声データAdを出力する。実施例1において音声入力部101は、アナログ音声信号Aa0及びデジタル音声信号Ad0を、サンプリング周波数11kHz、分解能8bitでデジタルサンプリングする。
アナログ音声データ記憶部102は、最新の10秒間のアナログ音声データAaを記憶する、リングバッファである。
同期/相関係数検出部103は、音声入力部101からデジタル音声データAdを入力し、アナログ音声データ記憶部102に記憶したアナログ音声データAaを読み出し、内部の記憶部に記憶し、ソフトウェアにより、アナログ音声データAaとデジタル音声データAdとの相関係数を算出し、両者の相関係数が最大になる遅延時間τdと、その時の相関係数Cfと、を検出する。同期/相関係数検出部103は、アナログ音声データAa及びデジタル音声データAdの直流成分値が同一になるように補正した後下記の処理(相関係数の計算等)を行う。
一般に、デジタル放送信号は、サイマル放送されるアナログ放送信号に対して遅延する。遅延の、最も大きな原因は、デジタル放送信号の送信時のエンコード(圧縮)及びデジタル放送受信機192でのデコードに伴う遅延である。デジタル放送信号に対するアナログ放送信号の遅延時間τdは放送局ごとに異なり、1.5秒〜3秒程度の定数である。更に、発明者は、遅延時間τdが一定ではなく、平均遅延時間の前後で最大で3フレーム(1フレームは30msecである。)程度変動することを発見した。遅延時間の平均値(一般には正値)を第1の遅延時間τbと呼び、遅延時間の変動成分(正値又は負値)を第2の遅延時間τfと呼ぶ。実際の遅延時間τdは、両者を合わせた値τd=τb+τfである。
このような遅延時間の変動の大きさτfは、コマーシャル(以下、「CM」と略す。)の開始時及び本編番組の開始時に特に大きい。第2の遅延時間τfは、放送局において再生機器をスタートさせるタイミングのズレ等に起因すると考えられる。同期/相関係数検出部103は、最新のデジタル音声データAdから、ウィンドウ時間が第1のウィンドウ時間Twである第1のウィンドウWdを切り出し、遅延時間τdを後述する方法で検出する。
なお、実施例1において、第1の遅延時間τbは1.5秒、第2の遅延時間τfは最大で約±3フレーム、第1のウィンドウ時間Twは0.7秒である。
同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdのデジタル音声データAdとアナログ音声データAaの対応する部分(相関係数が最大になる部分)との相関係数Cfを出力する。第1のウィンドウWdに対応するアナログ音声データAaのウィンドウの開始時刻は、第1のウィンドウWdの開始時刻に対して遅延時間τdだけ進んでいる。
音声不一致検出部104は、ソフトウェアにより、相関係数Cfが所定の閾値(実施例1では、0.4)以下か否か判断する。そして、相関係数Cfが2回連続して所定の閾値以下である場合に、デジタル音声データAdがアナログ音声データAaと一致していない(音声不一致)と判定する。
アラーム出力部105は、音声不一致検出部104が音声不一致を検出するとブザーを鳴動させ、外部に音声不一致を通知する。監視担当者194はブザーの鳴動によって、音声不一致が起きたことを認識できる。
図2〜図3を用いて、本発明の実施例1の放送信号監視方法を説明する。
図2は、本発明の実施例1の放送信号監視方法のフローチャートである。ステップ201で音声入力部101は、アナログ音声信号Aa0及びデジタル音声信号Ad0をリアルタイムで入力し、デジタルサンプリングし、アナログ音声データAa及びデジタル音声データAdを生成する。アナログ音声データ記憶部102は、最新の10秒分のアナログ音声データAaを蓄積する。
図3(a)は、アナログ音声データAaの一例を示す波形図、図3(b)は、デジタル音声データAdの一例を示す波形図である。図3(a)及び図3(b)において、横軸は時刻、縦軸は振幅値を表す。
ステップ202で同期/相関係数検出部103は、最新のデジタル音声データAdから、第1のウィンドウWdを切り出す。第1のウィンドウWdのウィンドウ時間は、第1のウィンドウ時間Twである。
ステップ203で同期/相関係数検出部103は、アナログ音声データ記憶部102に蓄積されているアナログ音声データAaから、第1のウィンドウWdより、第1の遅延時間τb(遅延時間の平均値)だけ前の時刻を中心とする所定範囲からウィンドウWaを切り出す。ウィンドウWaのウィンドウ時間は、第1のウィンドウ時間Twである。所定範囲は、遅延時間が最大変動してもその中に正確な遅延時間が含まれる範囲に設定する。所定範囲は、可変である。
ステップ204で同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdの音声データと、ウィンドウWaの音声データとの相関係数を計算する。
同期/相関係数検出部103は、ステップ203及び204を繰り返す。同期/相関係数検出部103は、第1の遅延時間τb(遅延時間の平均値)だけ前の時刻を中心とする所定範囲において、所定の時間T0きざみでウィンドウWaを順次切り出し、第1のウィンドウWdの音声データと、ウィンドウWaの音声データとの相関係数を計算する。きざみ時間T0は、遅延時間の検出精度に対応する。実施例1において、きざみ時間T0は、0.001秒(10データ)である。
ステップ205において、同期/相関係数検出部103は、算出した全ての相関係数の中から、最大の相関係数Cfと、その時の遅延時間τdとを検出する。
ステップ206で音声不一致検出部104は、相関係数Cfが0.4以下か否か判断する。0.4より大きい場合、ステップ202に戻る。0.4以下の場合、ステップ207に進む。音声不一致検出部104は、同期/相関係数検出部103が前回算出した、1つ前の第1のウィンドウWdでの最大の相関係数の値Cfを保持している。ステップ207で音声不一致検出部104は、1つ前の第1のウィンドウWdの最大の相関係数Cfも0.4以下であるか否か判断する。0.4より大きい場合、ステップ202に戻る。0.4以下の場合、ステップ208に進む。2回続けて第1のウィンドウWdの最大の相関係数Cfが0.4以下であれば、音声不一致検出部104は、アナログ音声データとデジタル音声データとが不一致であると判断する。
ステップ208でアラーム出力部105は、ブザーを鳴動させ、音声不一致を外部に通知する。ステップ208からステップ202に戻る。
以上のように、PC100は、リアルタイムでアナログ音声データAa及びデジタル音声データAdを生成しながら(ステップ201)、遅延時間τd及び相関係数Cfの検出、音声不一致の検出及びアラームの通知(ステップ202〜ステップ208)を、第1のウィンドウ時間Tw(0.7秒)ごとに行う。
実施例1のPC100は大きな処理能力を有する。PC100は、第1のウィンドウWdの全ての音声データとアナログ音声データAaとの相互相関関数(遅延時間と相関係数との関係を表す関数)を計算し、その相互相関関数が最大となる遅延時間を遅延時間τdとする処理を、リアルタイムで行う。即ち、第1のウィンドウWdの全ての音声データとアナログ音声データAaとの相互相関関数を計算し、その相互相関関数が最大となる遅延時間を遅延時間τdとする。
実施例1の放送信号監視装置及び放送信号監視方法によれば、サイマル放送されているアナログ放送の音声とデジタル放送の音声とを、従来と同じ人員で監視できる。
実施例1の放送信号監視装置及び放送信号監視方法では、アナログ放送に対するデジタル放送の遅延時間τdをリアルタイムで算出しながら、デジタル放送の音声データと、対応するアナログ放送の音声データとの相関係数を算出する。そして、相関係数Cfの大小によってデジタル放送の音声が正しいか否かを判断し、音声不一致が検出された時にアラームを外部に出力する。従って、本発明によれば遅延時間τdが変動しても、誤ってアラームを出力することがない。特に、CMと番組との切り換えのタイミングに遅延時間τdが大きく変動しても、誤ってアラームを出力することがない。
図2、図4及び図5を用いて、本発明の実施例2の放送信号監視装置及び放送信号監視方法を説明する。実施例2の放送信号監視装置は、実施例1(図1)と同一の構成を有する。実施例2の放送信号監視方法は、実施例1(図2)のステップ203〜205における遅延時間τd及び最大の相関係数Cfの検出方法が異なる。それ以外の点において、実施例2の放送信号監視方法は、実施例1(図2)と同じである。
図4及び図5を用いて、実施例2の放送信号監視方法における遅延時間τd及び最大の相関係数Cfの検出方法を説明する。
図4は、本発明の実施例2の放送信号監視方法において、同期/相関係数検出部103が遅延時間τd及び最大の相関係数Cfを検出する方法のフローチャートである。図5は、本発明の実施例2の放送信号監視方法において、遅延時間τdを検出する方法の説明図である。図5の上段はアナログ音声データAa、下段はデジタル音声データAdの第1のウィンドウWdの音声データの波形である。それぞれの波形の先頭を、揃えてある。
ステップ401で同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdをp個(pは3以上の正整数。実施例2においてp=3)の同じ時間長の区間P1、P2、P3に分割する。
ステップ402で、nに初期値1を代入する。ステップ403で、n番目の区間Pnの先頭部分から、第2のウィンドウWdnを切り出す(図5の斜線部)。第2のウィンドウWdnのウィンドウ時間は、第2のウィンドウ時間Tsである。実施例2では、第2のウィンドウ時間Tsは約0.02秒(200データ)である。3つの区間P1、P及びP3の合計時間約0.06秒は、第1のウィンドウWdの第1のウィンドウ時間Tw(0.7秒)よりはるかに短い。
ステップ404で同期/相関係数検出部103は、アナログ音声データ記憶部102に蓄積されているアナログ音声データAaから、第2のウィンドウWdnより、第1の遅延時間τb(遅延時間の平均値)だけ前の時刻を中心とする所定範囲からウィンドウWanを切り出す。ウィンドウWanのウィンドウ時間は、第2のウィンドウ時間Tsである。所定範囲は、遅延時間が最大変動してもその中に正確な遅延時間が含まれる範囲に設定する。
同期/相関係数検出部103は、第2のウィンドウWdnの音声データと、ウィンドウWanの音声データとの相関係数を計算する。第1のウィンドウWdn及びウィンドウWanは第1のウィンドウWdと比較してはるかに短い故に、音声データのデータ量は少ない。第1のウィンドウWdの全ての音声データを用いて相関係数を計算した実施例1の同期/相関係数検出方法と比較して、実施例2での相関係数計算ははるかに容易である。
同期/相関係数検出部103は、上記の処理を繰り返す。同期/相関係数検出部103は、第1の遅延時間τb(遅延時間の平均値)だけ前の時刻を中心とする所定範囲において、所定の時間T0きざみでウィンドウWanを順次切り出し、第1のウィンドウWdnの音声データと、ウィンドウWanの音声データ(アナログ音声データAaの一部)との相関係数を計算する。第2のウィンドウWdの音声データとアナログ音声データAaとの相互相関関数C(τ)が計算される(ただし、τは遅延時間である。)。
同期/相関係数検出部103は、算出した相互相関関数C(τ)が最大となる相関係数Cnと、その時の遅延時間τnとを検出する。
ステップ405でnに1を加算し、ステップ406に進む。nが3以下の場合はステップ406からステップ403に戻り、nが3より大きい場合はステップ407に進む。
ステップ402〜ステップ406を繰り返して、各区間P1、P2、P3について、遅延時間τ1、τ2、τ3と相関係数C1、C2、C3とがそれぞれ検出される。
ステップ407で同期/相関係数検出部103は、遅延時間τ1、τ2、τ3のうち1つの遅延時間を多数決で選択できるか否か、即ち、任意の2つ又は3つの遅延時間が一致するか否か、判断する。なお、実施例2では、遅延時間が約0.001秒(10データ)の範囲内で一致する場合に、「遅延時間が一致する」と判断する。多勢を占める遅延時間があり1つの遅延時間を多数決選択できる場合はステップ408に進み、多数決選択できない場合(遅延時間τ1、τ2、τ3が全て異なる場合)はステップ409に進む。
ステップ408で同期/相関係数検出部103は、遅延時間τ1、τ2、τ3のうち、多勢を占める遅延時間を多数決で選択し、選択した遅延時間を遅延時間τdとする。多数決は、最頻値の遅延時間を選択することである。例えばステップ401での第1のウィンドウWdの分割数pが5であって、τ1、τ2、τ3、τ4、τ5のうち、τ1とτ3が1.5秒、τ2が1.4秒、τ4が1.3秒、τ5が1.6秒であれば、遅延時間τdを1.5秒とする。ステップ410に進む。
同期/相関係数検出部103は、前回算出した、1つ前の第1のウィンドウの遅延時間τdの値を保持している。ステップ409で同期/相関係数検出部103は、1つ前の第1のウィンドウの遅延時間τdを、現在の遅延時間τdとする。ステップ410に進む。
ステップ410において、同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdの音声データと、選択した遅延時間τdのところに位置する第1のウィンドウWdと同じ時間長(第1のウィンドウ時間Tw)のウィンドウWaのアナログ音声データAaと、の相関係数Cfを計算する。これで処理を終了する。
実施例2の放送信号監視装置及び放送信号監視方法では、第1のウィンドウWdを3つの区間P1、P2、P3に分割し、それぞれの区間の先頭部分に位置する第2のウィンドウWd1、Wd2、Wd3の音声データを使用して相関係数が最大になる遅延時間を調べる。更に、第2のウィンドウWd1、Wd2、Wd3それぞれで算出された遅延時間τ1、τ2、τ3から、多数決で遅延時間τdを決定する。従って、PC100の処理能力が小さくても、リアルタイムで音声不一致の検出を行える。それ故実施例2の放送信号監視装置は、安価である。
第2のウィンドウWdnは第1のウィンドウWd中で均等に分散した領域であり、遅延時間τdはτn(1≦n≦p)から多数決で選択される故に、特定の微小部分で遅延時間が変動していても、選択された遅延時間τdはその影響を受けにくい。
なお、実施例2において、第1のウィンドウWdから抽出する第2のウィンドウWdnの数を3つとしたが、3以上の任意の正整数であれば良い。
実施例2において、第2のウィンドウWdn第1のウィンドウWdをp等分した各区間Pnの先頭部分からそれぞれ切り出したが、そのように先頭部分でなくてそれぞれの区間Pn内の他の部分から切り出しても良い。
音声入力部101でのサンプリング周波数、分解能、第2のウィンドウ時間Ts、遅延時間τdを検出する際の第1のウィンドウWdの分割数は、放送信号監視装置が放送信号監視処理をリアルタイムで行うことが可能な範囲内で設定される。第2のウィンドウ時間Tsは、好ましくは、第1のウィンドウWdの長さの1/10程度である。
図6〜図9を用いて、本発明の実施例3の放送信号監視装置及び放送信号監視方法を説明する。
放送局から送信される放送信号には、CMと番組の間に0.5秒の無音部分が挿入される。従って、音声データには、本編組、無音部分(0.5秒)、CM、無音部分(0.5秒)、本編番組、のように有音部分と無音部分が繰り返し現れる。
例えば、実施例2の、遅延時間τdを検出する方法(図4)において、第2のウィンドウ(図5参照)全体がCMと本編番組の間の無音部分に含まれる場合、ステップ404において遅延時間τnが不定となる。それ故無音部分を用いて相関係数を計算すると、音声データの無音部分で誤ってアラームが発せられる可能性がある。実施例3の放送信号監視装置及び放送信号監視方法は、この問題を解決するものである。
図6は、本発明の実施例3の放送信号監視装置の構成を示すブロック図である。600は、実施例3の放送信号監視装置としてのパーソナルコンピュータである。放送信号監視装置600は、実施例1の放送信号監視装置100に無音検出部106を付け加えたものである。無音検出部106は、ソフトウェアにより、入力された音声データ全体が無音か否かを判定する。無音検出部106は、入力された音声データの二乗平均値が所定値以下の時に、その音声データが無音であると判断する。その他の構成は実施例1の放送信号監視装置100と同じであるので、共通の部分には同じ符号を使用し、その説明を省略する。図6において、図1と共通の部分には同じ符号を使用し、その説明を省略する。
図7〜図9を用いて、本発明の実施例3の放送信号監視方法を説明する。
図7は、本発明の実施例3の放送信号監視方法のフローチャートである。実施例3の放送信号監視方法のフローチャートは、実施例1の放送信号監視方法のフローチャート(図2)の、ステップ203、ステップ204及びステップ205を、ステップ701及びステップ702に置き換えたものである。ステップ701において無音検出部106は、第1のウィンドウWd全体が無音か否か判断する。第1のウィンドウWd全体が無音である場合ステップ202に戻る。即ち、PC600は遅延時間τd及び相関係数Cfの検出、音声不一致の判定(ステップ701、ステップ702及びステップ205〜ステップ208)を行わずに、次の第1のウィンドウの処理を行う。
第1のウィンドウWdが有音部を含む場合、ステップ701からステップ702に進む。ステップ702で同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdの音声データと、アナログ音声データ記憶部102に蓄積されているアナログ音声データAaとを使用し、遅延時間τd及び最大の相関係数Cfを検出する。
次にステップ702からステップ206に進む。ステップ206以降の処理は、実施例1の放送信号監視方法(図2)と同じである。
図8及び図9を用いて、ステップ702における遅延時間τd及び最大の相関係数Cfの検出方法を説明する。
図8は、本発明の実施例3の放送信号監視方法において、同期/相関係数検出部103が遅延時間τd及び最大の相関係数Cfを検出する方法のフローチャートである。図8において、実施例2の放送信号監視方法における遅延時間τd及び最大の相関係数Cfを検出する方法(図4)と同じステップには同じ符号を使用している。
ステップ401で同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdをp個(pは3以上の正整数。実施例3においてp=3)の同じ時間長の区間P1、P及びP3に分割する。
ステップ402で、nに初期値1を代入する。ステップ801で、n番目の区間Pn全体が無音であるか否か判断する。区間Pn全体が無音である場合、ステップ405に進む。区間Pnが有音部分を含む場合、ステップ802に進む。ステップ802で同期/相関係数検出部103は、区間Pnの有音部分の先頭部分から、第2のウィンドウWdnを切り出す。第2のウィンドウWdnのウィンドウ時間は、第2のウィンドウ時間Tsである。実施例3では、第2のウィンドウ時間Tsは約0.02秒(200データ)である。
ステップ404で同期/相関係数検出部103は、アナログ音声データ記憶部102に蓄積されているアナログ音声データAaから、第2のウィンドウWdnより、第1の遅延時間τb(遅延時間の平均値)だけ前の時刻を中心とする所定範囲からウィンドウWanを切り出す。ウィンドウWanのウィンドウ時間は、第2のウィンドウ時間Tsである。所定範囲は、遅延時間が最大変動してもその中に正確な遅延時間が含まれる範囲に設定する。
同期/相関係数検出部103は、第2のウィンドウWdnの音声データと、ウィンドウWanの音声データとの相関係数を計算する。第1のウィンドウWdn及びウィンドウWanは第1のウィンドウWdと比較してはるかに短い故に、音声データのデータ量は少ない。それ故第1のウィンドウWdの全ての音声データを用いて相関係数を計算した実施例1の同期/相関係数検出方法と比較して、実施例3での相関係数計算ははるかに容易である。
同期/相関係数検出部103は、上記の処理を繰り返す。同期/相関係数検出部103は、第1の遅延時間τb(遅延時間の平均値)だけ前の時刻を中心とする所定範囲において、所定の時間T0きざみでウィンドウWanを順次切り出し、第1のウィンドウWdnの音声データと、ウィンドウWanの音声データ(アナログ音声データAaの一部)との相関係数を計算する。第2のウィンドウWdの音声データとアナログ音声データAaとの相互相関関数C(τ)が計算される(ただし、τは遅延時間である。)。
同期/相関係数検出部103は、算出した相互相関関数C(τ)が最大となる相関係数Cnと、その時の遅延時間τnとを検出する。
ステップ405でnに1を加算し、ステップ406に進む。nが3以下の場合はステップ406からステップ801に戻り、nが3より大きい場合はステップ803に進む。
ステップ801〜ステップ406を繰り返して、区間P1、P2、P3のうち有音部分を含む区間について、遅延時間τnと相関係数Cnとがそれぞれ算出される。
ステップ803で同期/相関係数検出部103は、区間P1、P2、P3のうち、有音部分を含む区間の数Nyを算出する。
Nyが3(全ての区間が有音部分を含む。)の場合、ステップ803からステップ407に進む。ステップ407で同期/相関係数検出部103は、遅延時間τ1、τ2、τ3のうち1つの遅延時間を多数決で選択できるか否か、即ち、任意の2つ又は3つの遅延時間が一致するか否か、判断する。なお、実施例3では、遅延時間が約0.001秒(10データ)の範囲内で一致する場合に、「遅延時間が一致する」と判断する。多勢を占める遅延時間があり1つの遅延時間を多数決選択できる場合はステップ408に進み、多数決選択できない場合(遅延時間τ1、τ2、τ3が全て異なる場合)はステップ409に進む。
ステップ408で同期/相関係数検出部103は、遅延時間τ1、τ2、τ3のうち、多勢を占める遅延時間を多数決で選択し遅延時間τdとする。ステップ410に進む。
同期/相関係数検出部103は、前回算出した、1つ前の第1のウィンドウの遅延時間τdの値を保持している。ステップ409で同期/相関係数検出部103は、1つ前の第1のウィンドウの遅延時間τdを、現在の遅延時間τdとする。ステップ410に進む。
Nyが1又は2の場合、ステップ803からステップ804に進む。ステップ804で同期/相関係数検出部103は、有音部分を含む区間の相関係数Cnの最大値を検索し、その区間をPmaxとする。ステップ805で区間Pmaxでの相関係数が0.97以上か否か判断し、0.97以上の場合はステップ806に進み、0.97未満の場合はステップ409に進む。ステップ806で同期/相関係数検出部103は、区間Pmaxの遅延時間を遅延時間τdとする。次にステップ410に進む。
ステップ410において、同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdの音声データと、選択した遅延時間τdに位置する第1のウィンドウWdと同じ時間長(第1のウィンドウ時間Tw)のウィンドウのアナログ音声データAaと、の相関係数Cfを計算する。以上で処理を終了する。
図9は、本発明の実施例3の放送信号監視方法において、遅延時間τdを検出する方法の説明図である。図9に示す例では、第1のウィンドウWdの音声データは、無音部分と、その無音部分に続く有音部分(本編番組又はCM)とを含む。無音部分と有音部分の境界は区間P2に含まれる。区間P1の全体が無音であるので、相関係数C1及び遅延時間τ1は検出されない。区間P2には、有音部分の先頭部分から第2のウィンドウWd2が切り出され、相関係数C2及び遅延時間τ2が検出される。区間P3は全体が有音であるので、区間P3の先頭部分に第3のウィンドウWd3が切り出され、相関係数C3及び遅延時間τ3が検出される。同期/相関係数検出部103は、相関係数C2及びC3に基づき、ステップ804〜ステップ806、ステップ409の処理により、遅延時間τdを決定する。
実施例3の放送信号監視装置及び放送信号監視方法によれば、例えば番組の変わり目に挿入される音声データの無音部分で、誤ってアラームが発せられない。実施例3の放送信号監視装置及び放送信号監視方法は、実施例1の放送信号監視装置及び放送信号監視方法に比べて音声不一致の検出精度が高いので、アラームの信頼性が高い。
実施例3において、第2のウィンドウWdnを各区間Pn内の有音部分の先頭部分からそれぞれ切り出したが、第2のウィンドウWdnはそれぞれの区間Pn内の有音部分の他の任意の所から切り出しても良い。
実施例3では、第1のウィンドウWdの分割数を3つとしたが、分割数を2以上の任意の整数として良い。その場合、以下のように遅延時間τdを決定しても良い。有音部分を含む区間の数Ny(Ny≧1)によらず、ステップ803からステップ804に進み遅延時間τdを決定する構成としても良い(多数決による遅延時間の選択を行わない。)。有音部分を含む区間の数Nyが3以上の場合はステップ803からステップ407に進み(多数決による遅延時間の選択を行う。)、Nyが1又は2の場合はステップ803からステップ804に進み遅延時間τdを決定する構成としても良い(多数決による遅延時間の選択を行わない。)。
音声入力部101でのサンプリング周波数、分解能、第2のウィンドウ時間Ts、遅延時間τdを検出する際の第1のウィンドウWdの分割数は、放送信号監視装置が放送信号監視処理をリアルタイムで行うことが可能な範囲内で設定される。第2のウィンドウ時間Tsは、好ましくは、第1のウィンドウWdの長さの1/10程度である。
実施例1において、ステップ204(図2)において、同期/相関係数検出部103は、第1のウィンドウWdの有音部の音声データと、ウィンドウWaの音声データとの相関係数を計算しても良い。
図2、図10及び図11を用いて、本発明の実施例4の放送信号監視装置及び放送信号監視方法を説明する。
図10は、本発明の実施例4の放送信号監視装置の構成を示すブロック図である。900は実施例4の放送信号監視装置としてのパーソナルコンピュータ、195は絶対時刻の情報を出力する外部時計である。放送信号監視装置900は、実施例1の放送信号監視装置100(図1)に、時刻校正部110、音声不一致情報記憶部111、表示部112、音声出力部113及び操作入力部114を付け加えたものである。その他の構成は実施例1の放送信号監視装置100と同じであるので、共通の部分には同じ符号を使用し、その説明を省略する。図10において、図1と共通の部分には同じ符号を使用し、その説明を省略する。
実施例4の放送信号監視方法は、実施例1の放送信号監視方法(図2)と同じであるので、説明を省略する。
PC900を構成する各ブロックを説明する。
時刻校正部110は、外部の外部時計195から絶対時刻情報(放送局内のシステムクロック。典型的にはタイムコード情報)を入力し、PC900の内部時刻(PC900内のクロック発振器(図示しない。)が生成するクロック信号に基づく時刻情報。)との時間差を算出する。
音声不一致情報記憶部111は、音声不一致が発生した絶対時刻、音声不一致が検出された第1のウィンドウWdの音声データを含む音声データ、及びその音声データに対応するアナログ音声データを記憶する。音声不一致情報記憶部111は、音声不一致が発生した絶対時刻を、時刻校正部110が算出した内部時刻と絶対時刻の時間差から求める。
表示部112は、モニタディスプレイである。
音声出力部113は、PC900の外部に接続された又はPC900に内蔵のスピーカである。
操作入力部114は、ユーザからの指令を入力するキーボード及びマウスである。
図11(a)は、本発明の実施例4の放送信号監視装置の表示部での音声不一致リストの表示例である。図11(b)は、本発明の実施例4の放送信号監視装置の音声不一致の詳細の表示例である。図11(a)において、901は表示部111に表示される、音声不一致リスト表示ウィンドウである。音声不一致リスト表示ウィンドウ901には、音声不一致情報記憶部111に記憶されている、音声不一致が発止した絶対時刻のリストが表示される。監視担当者194は、その表示で音声不一致が発生した(アラームが通知された)絶対時刻の履歴を確認できる。更に、監視担当者194は、操作入力部114(例えば、マウス)を操作し、音声不一致が発生した絶対時刻のリストから、任意の時刻(以下、「イベント」と言う。)を選択することができる。
表示部112は、監視担当者194が選択したイベントの詳細な情報を音声不一致情報記憶部111から読み出し、音声不一致詳細ウィンドウ902に表示する。音声不一致詳細ウィンドウ902は、音声不一致が発生した絶対時刻を表示する時刻表示部903、アナログ音声データ表示部904、アナログ音声データ出力ボタン905、デジタル音声データ表示部906、デジタル音声データ出力ボタン907を有する。デジタル音声データ表示部906には、音声不一致が検出された第1のウィンドウWdの音声データを含む音声データが表示される。監視担当者194が操作入力部114を操作し、デジタル音声データ出力ボタン907を操作する(例えば、マウスでクリックする。)と、デジタル音声データ表示部906に表示されている音声データが、再生され音声出力部113から出力される。アナログ音声データ表示部904には、デジタル音声データ表示部906に表示されている音声データに時間的に対応するアナログ音声データが表示される。監視担当者194が操作入力部114を操作し、アナログ音声データ出力ボタン905を操作する(例えば、マウスでクリックする。)と、アナログ音声データ表示部904に表示されている音声データが、再生され音声出力部113から出力される。
なお、監視担当者は、通常は、音声出力部113から出力されるアナログ音声データ又はデジタル音声データを聴き取って、アラームの発生の有無に注意しながら、放送信号の異常を監視しても良い。
実施例4の放送信号監視装置によれば、監視担当者194は音声不一致が発生した後に、音声不一致の発生履歴を確認し、音声不一致の発生原因の究明に役立てることができる。
なお、段落[0078]で述べたところの、実施例1の放送監視装置への付け加える構成に代えて、実施例2の放送信号監視装置100又は実施例3の放送信号監視装置600に、時刻校正部110、音声不一致情報記憶部111、表示部112、音声出力部113及び操作入力部114を付け加えた構成としても良い。
上記の実施例において、第1のウィンドウ時間Twを、CMと番組との間に挿入される無音部分の長さ(一般に、0.5秒である。)より長くすることが好ましい。これにより、第1のウィンドウWd全体がCMと番組との間に挿入される無音部分に含まれることがないので、CMと番組の切り替わり時に誤って音声不一致のアラームを外部に通知することを防止できる。音声不一致の検出精度を高めることができる。
上記の実施例において、同期/相関係数検出部103は第1のウィンドウ時間と同じ時間(0.7秒)毎に第1のウィンドウWdを切り出したが、0より大きく且つ第1のウィンドウ時間よりも短い時間毎に切り出しても良い。この場合、第1のウィンドウWdどうしは互いに一部が重なる。
アナログ音声データ記憶部102が蓄積するアナログ音声データAaの時間(上記の実施例では、10秒間)は、予想される遅延時間τdの最大値に比べて十分大きな時間とする。
上記の実施例において、音声入力部101が、アナログ音声データAa及びデジタル音声データAdに対して、移動平均処理、エンベロープ処理等の平滑化を行う構成としても良い。これにより、短周期のノイズが音声データに重畳している場合でも、誤ってアラームを通知することを防止できる。
上記の実施例において、アラーム出力部105は音声不一致をブザーの鳴動によって外部に通知したが、視覚的な手段(例えば、ランプの点滅)によって外部に通知しても良い。
上記の実施例においてアラーム出力部105は、相関係数Cfが少なくとも2回続けて0.4以下の場合に音声不一致であると判定した。音声不一致判定のための相関係数Cfの閾値及び回数の閾値は、経験的に定められる他の値であっても良い。
上記の放送信号監視方法のフローチャートは、図2、図4、図7又は図8に示したフローチャートに限られず、同様の効果を奏する他のフローチャートであっても良い。
上記の放送信号監視方法を実行するプログラムを、例えばパーソナルコンピュータ、ワークステーションに読み込み実行させることにより、これらの装置を放送信号監視装置として機能させることができる。
上記の実施例において、同期/相関係数検出部103がウィンドウWa(又はWan)を順次切り出す範囲は、第1のウィンドウWd(又は第2のウィンドウWdn)より、第1の遅延時間τb(遅延時間の平均値)だけ前の時刻を中心とする所定範囲であった。実施例に代えて、同期/相関係数検出部103がウィンドウWaを順次切り出す範囲を、第1のウィンドウWd(又は第2のウィンドウWdn)より、1つ前の第1のウィンドウWdについて検出した遅延時間τdだけ前の時刻を中心とする所定範囲としても良い。
上記の実施例においては、デジタル音声信号を所定時間ずつ切り出し、それに対応するアナログ音声データを検出し、2つの音声データが一致するか否かの判定を行った。しかし、これに限られず、アナログ音声信号を所定時間ずつ切り出し、それに対応するデジタル音声データを検出し、2つの音声データが一致するか否かの判定を行っても良い。
本発明の放送信号監視装置及び放送信号監視方法は、サイマル放送されているアナログ放送の音声とデジタル放送の音声とを監視する、放送信号監視装置及び放送信号監視方法として有用である。
本発明の実施例1及び実施例2の放送信号監視装置の構成を示すブロック図 本発明の実施例1、実施例2及び実施例4の放送信号監視方法のフローチャート 図3(a)はアナログ音声データAaの一例を示す波形図、図3(b)はデジタル音声データAdの一例を示す波形図 本発明の実施例2の放送信号監視方法において、遅延時間τd及び最大の相関係数Cfを検出する方法のフローチャート 本発明の実施例2の放送信号監視方法において、遅延時間τdを検出する方法の説明図 本発明の実施例3の放送信号監視装置の構成を示すブロック図 本発明の実施例3の放送信号監視方法のフローチャート 本発明の実施例3の放送信号監視方法において、遅延時間τd及び最大の相関係数Cfを検出する方法のフローチャート 本発明の実施例3の放送信号監視方法において、遅延時間τdを検出する方法の説明図 本発明の実施例4の放送信号監視装置の構成を示すブロック図 図11(a)は本発明の実施例4の放送信号監視装置の表示部での音声不一致リストの表示例、図11(b)は本発明の実施例4の放送信号監視装置の音声不一致の詳細の表示例
符号の説明
100、600、900 パーソナルコンピュータ(放送信号監視装置)
101 音声入力部
102 アナログ音声データ記憶部
103 同期/相関係数検出部
104 音声不一致検出部
105 アラーム出力部
106 無音検出部
110 時刻校正部
111 不一致情報記憶部
112 表示部
113 音声出力部
114 操作入力部
191 アナログ放送受信機
192 デジタル放送受信機
193 イヤホン
194 監視担当者(ユーザ)
195 外部時計
Aa アナログ音声データ
Aa0 アナログ音声信号
Ad デジタル音声データ
Ad0 デジタル音声信号
Cf 相関係数
P1、P2、P3 区間
Tw 第1のウィンドウ時間
Ts 第2のウィンドウ時間
Wa ウィンドウ
Wd 第1のウィンドウ
Wd1、Wd2、Wd3 第2のウィンドウ
τd 遅延時間
τb 第1の遅延時間
τf 第2の遅延時間

Claims (18)

  1. アナログ放送の音声信号であるアナログ音声信号と、前記アナログ放送とともにサイマル放送されているデジタル放送の音声信号であるデジタル音声信号との両者をリアルタイムで入力し、これら両者をデジタルサンプリングし、アナログ音声データ及びデジタル音声データを出力する音声入力部と、
    前記アナログ音声データ及びデジタル音声データを記憶する記憶部と、
    前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データのいずれか一方である第1の音声データを第1のウィンドウ時間を単位として区分し、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと、前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データの他の一方である第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データとその時間差に位置する前記第2の音声データとの相関係数を出力する同期/相関係数検出部であってそれは
    前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データの中からp個(pは3以上の正整数)の第2のウィンドウ時間(第2のウィンドウ時間×p<第1のウィンドウ時間)の前記第1の音声データを抽出し、
    p個の前記第2のウィンドウ時間の第1の音声データのそれぞれと、前記第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、
    p個の時間差から1つの時間差を多数決で選択し、
    前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと選択した時間差に位置する前記第2の音声データとの相関係数を導出し出力するものと、
    前記同期/相関係数検出部が出力した相関係数に基づいて、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと、前記第2の音声データと、が一致するか否かの判定を行う音声不一致検出部と、
    前記音声不一致検出部が音声不一致を検出すると外部に前記音声不一致を通知するアラーム出力部と、
    を有することを特徴とする放送信号監視装置。
  2. 前記同期/相関係数検出部は、
    前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データ中から有音部を抽出し、
    前記有音部の第1の音声データと、前記第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、
    前記有音部の第1の音声データと、その時間差に位置する前記第2の音声データと、の相関係数を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の放送信号監視装置。
  3. 前記同期/相関係数検出部は、p個の時間差から1つの時間差を多数決で選択できない場合、1つ前の前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データについて選択した時間差を、次の第1のウィンドウ時間の第1の音声データについての時間差として選択することを特徴とする請求項1に記載の放送信号監視装置。
  4. 前記同期/相関係数検出部は、1つ前の前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データについて選択した時間差を含む所定の範囲で、次の第1のウィンドウ時間の第1の音声データについて相関係数が最大になる時間差を探し、検出することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置。
  5. 前記音声不一致検出部は、連続して所定の回数以上前記相関係数が所定値以下である時に、音声不一致であると判定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置。
  6. 前記同期/相関係数検出部は、前記第1の音声データ及び前記第2の音声データの少なくともいずれか一方を、両者の直流成分値が同一になるように補正した後、相関係数を導出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置。
  7. 前記第1の音声データはデジタル音声データであり、前記第2の音声データはアナログ音声データであって、
    前記同期/相関係数検出部は、前記アナログ音声データが前記デジタル音声データより進んでいる方向にのみ、両者の相関係数が最大になる時間差を探し、検出することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置。
  8. 前記第1のウィンドウ時間が0.5秒より長いことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置。
  9. 前記記憶部は、前記音声不一致が発生した時刻、その時刻を含む時間における前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データを記憶し、
    ユーザからの指令を入力する操作入力部と、
    ユーザからの指令によって、前記音声不一致が発生した時刻のリストを表示する表示部と、
    ユーザからの指令によって、前記音声不一致が発生した時刻を含む時間における前記アナログ音声データ又は前記デジタル音声データを再生し、出力する音声出力部と、
    を更に有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかの請求項に記載の放送信号監視装置。
  10. アナログ放送の音声信号であるアナログ音声信号と、前記アナログ放送とともにサイマル放送されているデジタル放送の音声信号であるデジタル音声信号とをリアルタイムで入力し、デジタルサンプリングし、アナログ音声データ及びデジタル音声データを出力する音声入力ステップと、
    前記アナログ音声データ及びデジタル音声データを記憶する記憶ステップと、
    前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データのいずれか一方である第1の音声データを第1のウィンドウ時間を単位として区分し、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと、前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データの他の一方である第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を検出し、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データとその時間差に位置する前記第2の音声データとの相関係数を出力する同期/相関係数検出ステップであって、
    前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データの中からp個(pは3以上の正整数)の第2のウィンドウ時間(第2のウィンドウ時間×p<第1のウィンドウ時間)の前記第1の音声データを抽出し、
    p個の前記第2のウィンドウ時間の第1の音声データのそれぞれと、前記第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を算出し、
    p個の時間差から1つの時間差を多数決で選択し、
    前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと、選択した時間差に位置する前記第2の音声データと、の相関係数を導出し、出力するステップと、
    前記同期/相関係数検出ステップが出力した相関係数に基づいて、前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データと、前記第2の音声データと、が一致するか否かの判定を行う音声不一致検出ステップと、
    前記音声不一致検出ステップが音声不一致を検出すると外部に前記音声不一致を通知するアラーム出力ステップと、
    を有することを特徴とする放送信号監視方法。
  11. 前記同期/相関係数検出ステップは、
    前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データ中から有音部を抽出し、
    前記有音部の第1の音声データと、前記第2の音声データと、を比較し、両者の相関係数が最大になる時間差を導出し、
    前記有音部の第1の音声データと、その時間差に位置する前記第2の音声データと、の相関係数を出力する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の放送信号監視方法。
  12. 前記同期/相関係数検出ステップは、p個の時間差から1つの時間差を多数決で選択できない場合、1つ前の前記第1のウィンドウ時間の第1の音声データについて選択した時間差を、次の第1のウィンドウ時間の第1の音声データについての時間差として選択することを特徴とする請求項10に記載の放送信号監視方法。
  13. 前記アナログ音声信号及び前記デジタル音声信号のいずれか一方を出力するスピーカを更に有することを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれかの請求項に記載の放送信号監視方法。
  14. 前記音声不一致検出ステップは、連続して所定の回数以上前記相関係数が所定値以下である時に、音声不一致であると判定することを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれかの請求項に記載の放送信号監視方法。
  15. 前記同期/相関係数検出ステップは、前記第1の音声データ及び前記第2の音声データの少なくともいずれか一方を、両者の直流成分値が同一になるように補正した後、相関係数を導出することを特徴とする請求項10〜請求項14のいずれかの請求項に記載の放送信号監視方法。
  16. 前記第1の音声データはデジタル音声データであり、前記第2の音声データはアナログ音声データであって、
    前記同期/相関係数検出ステップは、前記アナログ音声データが前記デジタル音声データより進んでいる方向にのみ、両者の相関係数が最大になる時間差を探し、検出することを特徴とする請求項10〜請求項15のいずれかの請求項に記載の放送信号監視方法。
  17. 前記第1のウィンドウ時間が0.5秒より長いことを特徴とする請求項10〜請求項16のいずれかの請求項に記載の放送信号監視方法。
  18. 前記音声不一致が発生した時刻、その時刻を含む時間における前記アナログ音声データ及び前記デジタル音声データを記憶する記憶ステップと、
    ユーザからの指令を入力する操作入力ステップと、
    ユーザからの指令によって、前記音声不一致が発生した時刻のリストを表示する表示ステップと、
    ユーザからの指令によって、前記音声不一致が発生した時刻を含む時間における前記アナログ音声データ又は前記デジタル音声データを再生し、出力する音声出力ステップと、
    を更に有することを特徴とする請求項10〜請求項17のいずれかの請求項に記載の放送信号監視方法。
JP2004153566A 2004-05-24 2004-05-24 放送信号監視装置及び放送信号監視方法 Active JP3643372B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004153566A JP3643372B1 (ja) 2004-05-24 2004-05-24 放送信号監視装置及び放送信号監視方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004153566A JP3643372B1 (ja) 2004-05-24 2004-05-24 放送信号監視装置及び放送信号監視方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3643372B1 true JP3643372B1 (ja) 2005-04-27
JP2005340935A JP2005340935A (ja) 2005-12-08

Family

ID=34545192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004153566A Active JP3643372B1 (ja) 2004-05-24 2004-05-24 放送信号監視装置及び放送信号監視方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3643372B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007088808A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Video Research:Kk 視聴チャンネル判定方法及び装置
US10629240B2 (en) 2016-03-09 2020-04-21 Yamaha Corporation Recorded data processing method and recorded data processing device

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4648867B2 (ja) * 2006-04-11 2011-03-09 株式会社日立国際電気 放送番組送出装置の放送素材送出スケジュール情報報知方法
JP5174623B2 (ja) 2008-11-07 2013-04-03 パナソニック株式会社 放送受信回路および放送受信装置
WO2011016165A1 (ja) * 2009-08-05 2011-02-10 パナソニック株式会社 切替制御装置、切替制御用集積回路、切替制御方法、及び制御プログラム
EP2341630B1 (en) * 2009-12-30 2014-07-23 Nxp B.V. Audio comparison method and apparatus
JP5792994B2 (ja) * 2011-05-18 2015-10-14 日本放送協会 音声比較装置及び音声比較プログラム
EP2611051B1 (en) * 2011-12-29 2014-06-04 Thomson Licensing Method for synchronizing media services
JP5781458B2 (ja) * 2012-03-05 2015-09-24 アルパイン株式会社 デジタル放送受信機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007088808A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Video Research:Kk 視聴チャンネル判定方法及び装置
JP4621572B2 (ja) * 2005-09-22 2011-01-26 株式会社ビデオリサーチ 視聴チャンネル判定方法及び装置
US10629240B2 (en) 2016-03-09 2020-04-21 Yamaha Corporation Recorded data processing method and recorded data processing device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005340935A (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8139165B2 (en) Television receiver
JP3643372B1 (ja) 放送信号監視装置及び放送信号監視方法
EP1764937A1 (en) Content -preference-score determining method, content playback apparatus, and content playback method
US8249872B2 (en) Skipping radio/television program segments
JP2017167318A (ja) 議事録生成装置、及び議事録生成プログラム
US8780209B2 (en) Systems and methods for comparing media signals
MY135682A (en) Detection rules for a digital video recorder
JP4471028B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
KR20020025969A (ko) 조정가능한 수평 싱크 검출을 제공하는 방법 및 장치
US20160241887A1 (en) Dialogue Detector and Correction
MY140319A (en) Control field event detection in a digital video recorder
CN102142271B (zh) 同步显示波形的手持式多媒体播放器与复读方法
CN115731943A (zh) 一种爆音检测方法、爆音检测系统、存储介质和电子设备
JP2002149672A (ja) Avコンテンツ自動要約システム及びavコンテンツ自動要約方式
JP5658964B2 (ja) コマーシャル検出方法および装置
JP5022193B2 (ja) 字幕監視装置及び字幕監視プログラム
JP2015046758A (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
WO2019235138A1 (ja) 提供クレジット表示検出装置、提供クレジット表示検出方法及びプログラム
CN111148005A (zh) 一种检测mic顺序的方法及装置
JP5559128B2 (ja) 装置、方法及びプログラム
US11776559B2 (en) Determining subtitle synchronization when compared to audio track
US11778094B2 (en) Time tolerant prompt detection
JP4864847B2 (ja) 音楽検出装置および音楽検出方法
JP4280893B2 (ja) 音声のスピーチ/ポーズ区間検出装置
JP2007312190A (ja) オーディオ品質評価装置、オーディオ品質監視装置、及びオーディオ品質監視システム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3643372

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250