JP3642727B2 - 電動車両の走行制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は左右の駆動輪を各々駆動する左右の電動モータ及び左右の駆動輪の速度を各々調整する左右のブレーキを備えた電動車両の走行制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
左右の駆動輪を各々駆動する左右の電動モータ及び左右の駆動輪の速度を各々調整する左右のブレーキを備えた電動車両としては、例えば特公昭48−4260号公報「電動車の方向と推進との制御装置」が知られており、この技術は、同公報第3頁左欄第19行〜第25行の記載「レバーを前方に押すと車が加速され、レバーを後方に押すと車が制動されるか若くは後進させられ、レバーを左に押すと右の後輪は加速されるが左の後輪は制動されるか若しくは後進させられ、レバーを右に押すと左の後輪は加速されるが右の後輪は制動されるか若しくは後進させられる。」の走行制御を行うことを特徴とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報の第4図によれば、操縦レバー12(符号は同公報記載のものを使用する。以下同じ)を操作することにより、直接ポテンショメータ17,18の設定を変更し、左右の電動機4,5の給電を制御することで上述の作用を発揮させる。
【0004】
しかし、これでは車速にほぼ無関係に操作レバー12の倒れ角に左右の電動機4,5の給電条件を変更することになる。
車速がごく小さな電動運搬車程度であれば問題無いが、車速が大きいときに操作レバー12を押すと、慣性力で車体が過剰に旋回することがある。
一方、近年、バッテリ並びに電動モータの性能向上は目覚ましく、この結果、電動車両の車速を高めることができるようになった。高速では上記公報の技術は適用できないことは上述した通りである。
【0005】
そこで、本発明の目的は車速が大きな電動車両にも適用できる走行制御技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、左右の駆動輪を各々駆動する左右の電動モータ及び左右の駆動輪の速度を各々調整する左右のブレーキを備えた電動車両において、
運転者が操作するアクセルレバー及び左右の速度調整操作レバーのポジションを、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度に置き換えて制御部に読込ませ、
この制御部で、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度を各々アクセル率、左のブレーキ率、右のブレーキ率に直し、
左のブレーキ率に右のブレーキ率の影響を加味することで左修正ブレーキ率を求め、この左修正ブレーキ率で前記アクセル率を補正することで、左モータ制御値を求め、この左モータ制御値で左の電動モータを制御すると共に、
右のブレーキ率に左のブレーキ率の影響を加味することで右修正ブレーキ率を求め、この右修正ブレーキ率で前記アクセル率を補正することで、右モータ制御値を求め、この右モータ制御値で右の電動モータを制御させることを特徴とする。
【0007】
一般に電動モータは、アクセル開度に基いて直接的に制御する。しかし、本発明では、例えば左の電動モータを制御するときに左のブレーキ開度が大きいときには左モータ制御値を下げること並びに右のブレーキ開度が大きいときにはこれを考慮して左モータ制御値を更に下げるという制御を実施する。右の電動モータも同様である。
【0008】
この結果、ブレーキを掛けながら電動モータを高速で回すという無駄を回避することができる。加えて、左右のモータの作用アンバランスにより車両が揺れることがあるが、例えば左の電動モータに対して、左のブレーキ開度のみならず右方のブレーキ開度をも考慮したので、その心配が無くなり、走行面の状態如何を問わず、速度調整作業を容易にし、車両の円滑な走行性をも良好になる。
【0009】
請求項2では、アクセル率をACC%、左のブレーキ率をBKL%、右のブレーキ率をBKR%、一方の電動モータを検討するときに他方のブレーキ率が及ぼす影響係数をp(ただし、p<1)、電動モータの制御値の最大値をVmaxとしたときに、左修正ブレーキ率は(BKL%+p×BKR%×ACC%)、左モータ制御値TG2LはVmax×ACC%×{1−(BKL%+p×BKR%×ACC%)}、右修正ブレーキ率は(BKR%+p×BKL%×ACC%)、右モータ制御値TG2RはVmax×ACC%×{1−(BKR%+p×BKL%×ACC%)}であることを特徴とする。
【0010】
左修正ブレーキ率(BKL%+p×BKR%×ACC%)に、アクセル率ACC%を考慮した。左モータ制御値に与える右のブレーキ率BKR%の影響は、車速にリンクするアクセル率ACC%が小さいときには影響を弱め、アクセル率ACC%が大きいときには影響を強めることで、車速に対応した左モータ制御値TG2Lを決めることができる。右モータ制御値TG2Rも同様である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、「左」、「右」は運転者を基準とする。
図1は本発明に係る電動車両の平面図であり、電動車両としての電動運搬車10は、車体フレーム11に収納したバッテリ12から給電を受けた左右の電動モータ13L,13R(Lは左、Rは右を示す。以下同じ)で駆動軸14L,14Rを回し、これらの駆動軸14L,14Rの端部に設けた駆動輪15L,15Rで左右のクローラ16L,16Rを駆動し、且つ左右のブレーキ17L,17Rで駆動輪15L,15Rに制動を掛けることのできる電動車両であり、車体フレーム11上に荷台20を載せ、この荷台20の後部に操作パネル21を備え、この操作パネル21に1本のアクセルレバー22及び左右の速度調整操作レバー23L,23Rを備えた運搬車である。運転者は運搬車には乗らず、後部から連れ歩きながら操作パネル21上のレバー類(アクセルレバー22,速度調整操作レバー23L,23Rを含む。)を操作することで、前後進、旋回、停止を行う。
【0012】
24は制御部であり詳細は後述するが、この制御部24でアクセルレバー22及び速度調整操作レバー23L,23Rのポジションに基づいて、電動モータ13L,13R及び左右のブレーキ17L,17Rを一括制御する。
前記ブレーキ17L,17Rは、電磁作用で制動を掛ける電磁ブレーキ、油圧力でディスクを挟持する形式の油圧ブレーキ、ドラムをバンドで締める形式の機械式ブレーキ、回生ブレーキ又は同等のブレーキであれば形式及び種類は問わない。
【0013】
図2(a)〜(c)は本発明で採用したアクセルレバーの作用図である。
(a)において、アクセルレバー22は、前進、停止、後退を一本で賄い、且つ前進、後退ともに低速から高速に連続的に切換えるこのとのできる操作レバーである。この様なアクセルレバー22のポジションをアクセルポテンショメータ26でモニターする。
【0014】
(b)はレバー22のポジションとアクセルポテンショメータ26の出力の関係を示すグラフであり、アクセルポテンショメータ26の出力範囲を0〜+5V(ボルト)としたときに、後退高速に0v、中立(停止)に+2.5V、前進高速に+5Vを割り当てたことを示す。
【0015】
(c)は(b)を一般化するとともに本発明の制御の為に加工したグラフであり、後退高速(横軸)に0v(縦軸)、停止(横軸)に中立電圧であるVn(縦軸)、前進高速(横軸)に最高電圧であるVmax(縦軸)を割り当てることは、前記(b)と同じである。
ところで、運転者が(a)のレバー22を前進高速附近にセットしたときには、運転者の意思で前進高速を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸でV4〜Vmax(陰を付した)領域は非制御領域とする。
【0016】
運転者が(a)のレバー22を後退高速附近にセットしたときには、運転者の意思で後退高速を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸で0〜V1(陰を付した)領域は非制御領域とする。
【0017】
また、運転者が(a)のレバー22を停止又は微低速にセットしたときには、運転者の意思で停止又は微低速を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸でV2〜V3(陰を付した)領域は非制御領域とする。
すなわち(c)において、縦軸でV1〜V2又はV3〜V4の領域で本発明の制御を実施することにする。
【0018】
図3(a)〜(c)は本発明で採用した速度調整操作レバーの作用図である。なお、速度調整操作レバー23L,23Rの形態は図1と異なるが、作用説明の便利の為に形態を変更した。
(a)において、左右の速度調整操作レバー23L,23Rは、ブレーキ0%(未制動)からブレーキ100%(フル制動)まで連続的に切換えるこのとのできる操作レバーである。左の速度調整操作レバー23Lのポジションをブレーキポテンショメータ27Lでモニターし、右の速度調整操作レバー23Rのポジションをブレーキポテンショメータ27Rでモニターする。
【0019】
(b)はレバー23L,23Rのポジションとブレーキポテンショメータ27L,27Rの出力の関係を示すグラフであり、ブレーキポテンショメータ27L,27Rの出力範囲を0〜+5Vとしたときに、ブレーキ0%に0V、ブレーキ100%に+5vを割り当てたことを示す。
【0020】
(c)は(b)を一般化するとともに本発明の制御の為に加工したグラフであり、ブレーキ0%に0v、ブレーキ100%にVmaxを割り当てることは、前記(b)と同じである。
ところで、運転者が(a)のレバー23L又は23Rをブレーキ100%附近にセットしたときには、運転者の意思でフル制動を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸でV6〜Vmax(陰を付した)領域は非制御領域とする。
【0021】
運転者が(a)のレバー23L又は23Rをブレーキ0%附近にセットしたときには、運転者の意思で制動を掛けないから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸で0〜V5(陰を付した)領域は非制御領域とする。
すなわち(c)において、縦軸でV5〜V6の領域で本発明の制御を実施することにする。
【0022】
図4は本発明に係る電動車両の制御系統図であり、左の速度調整操作レバー23Lを操作すると、このに連動したブレーキポテンショメータ27Lの出力電圧に基づいて、左のブレーキドライバ28Lは左のブレーキ17Lを制動操作する。
同様に、右の速度調整操作レバー23Rを操作すると、このに連動したブレーキポテンショメータ27Rの出力電圧に基づいて、右のブレーキドライバ28Rは右のブレーキ17Rを制動操作する。
【0023】
一方、制御部24は、アクセルポテンショメータ26の出力電圧ACCV、左右のブレーキポテンショメータ27L,27Rの出力電圧BKLV,BKRVを取込み、後述の制御フローによって制御電圧TG2Lと制御電圧TG2Rとを発生し、左右のモータドライバ29L,29Rを介して左右のモータ13L,13Rを各々制御する。
【0024】
図5は本発明に係る電動車両の制御フロー図であり、ST××はステップ番号、fは前進、rは後退、Lは左,Rは右を示す添え字である。
ST01:アクセル開度(アクセルポテンショメータの出力電圧に相当)ACCVを読込む。
ST02:読込んだアクセル開度ACCVが、中立電圧Vn以上であるか否かを調べる。図2(c)に示す通り、中立電圧Vn以上であれば「前進」、否であれば「後退」とみなすことができる。YESのときはST03f,NOのときはST03rに進む。
【0025】
ST03f:ST02でYESであれば、アクセル開度ACCVが電圧V3〜V4の範囲にあるか否かを調べる。図2(c)に示す通り、電圧V3〜V4の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲となる。そこで、NOであれば、E(エンド)へ進む。
ST04f:アクセル開度ACCVが電圧V3〜V4の範囲にあれば、この範囲におけるACCVの割合(アクセル率ACC%)を演算する。演算式は、アクセル率ACC%=(ACCV−V3)/(V4−V3)となる。
【0026】
ST03r:ST02でNOであれば、アクセル開度ACCVが電圧V1〜V4の範囲にあるか否かを調べる。図2(c)に示す通り、電圧V1〜V2の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲となる。そこで、NOであれば、E(エンド)へ進む。
ST04r:アクセル開度ACCVが電圧V1〜V2の範囲にあれば、この範囲におけるACCVの割合(アクセル率ACC%)を演算する。演算式は、アクセル率ACC%=(ACCV−V1)/(V2−V1)となる。
【0027】
ST05:ST04f又はST04rにより、アクセル率ACC%を決定する。
ST06L:左のブレーキ開度(左のブレーキポテンショメータの出力に相当)BKLVを読込む。
ST07L:読込んだBKLVが電圧V5〜V6の範囲にあるか否かを調べる。図3(c)において、電圧V5〜V6の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲であったから、NOであればE(エンド)へ進む。
ST08L:ST07LでYESなら、範囲(V5〜V6)に対するBKLVの割合(左ブレーキ率BKL%)を演算する。演算式は、左ブレーキ率BKL%=(BKLV−V5)/(V6−V5)となる。
【0028】
同様に、右のブレーキについても次のステップを実行する。
ST06R:右のブレーキ開度(右のブレーキポテンショメータの出力に相当)BKRVを読込む。
ST07R:読込んだBKRVが電圧V5〜V6の範囲にあるか否かを調べる。図3(c)において、電圧V5〜V6の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲であったから、NOであればE(エンド)へ進む。
ST08R:ST07RでYESなら、範囲(V5〜V6)に対するBKRVの割合(右ブレーキ率BKR%)を演算する。演算式は、右ブレーキ率BKR%=(BKRV−V5)/(V6−V5)となる。丸Aと丸Bは次のフローに続くことを示す。
【0029】
図6は図5に続く制御フロー図である。
ST09L:図2(c)に示したVmax、前記ST05で決定したACC%、ST08Lで演算したBKL%に基づいて、次の計算を実施する。TG1L=Vmax×ACC%×(1−BKL%)
【0030】
左のブレーキ開度BKLVが大きいときは、左のモータに大きな電力を与えることは無駄であり、左のモータに供給する電力をセーブすることが望ましい。
左のブレーキ開度BKLVが大きいときは、ST08Lにより、BKL%は1.0に寄った大きな値となり、(1−BKL%)を0寄りの小さな値となる。この様な(1−BKL%)を(Vmax×ACC%)に乗じることにより、左のブレーキ開度を考慮した修正アクセル開度を定めることができる。
【0031】
上記した通りに左のモータを制御する電圧を、左のブレーキ開度を加味して決定することは有益である。しかし、右のブレーキ開度が大きければ、左のモータ制御電圧をもっと下げるはより望ましい。右のブレーキ開度が小さければ、左のモータに与える影響は無視して差支えない。
この様に左のモータを制御する電圧を、左のブレーキ開度及び右のブレーキ開度をを加味して決定することはより望ましいことである。
【0032】
そこで、ST09Lの最終項のBKL%を、(BKL%+p×BKR%×ACC%)に置き換えることを検討する。BKR%はST08Rで定まる値である。
左のモータを検討するときに、右のブレーキの影響はアクセル開度ACC%が大きいほど顕著になると考えられる。そこで、右のブレーキ開度BKR%にACC%を乗ずることにする。また、BKL%にBKR%を直接加えると、右のブレーキ開度BKR%の影響が強くなり過ぎるので、0.3〜0.5程度の係数pを乗じることにする。
これで、ST09Lの最終項のBKL%を、(BKL%+p×BKR%×ACC%)に置き換えることは妥当であることが分かる。この(BKL%+p×BKR%×ACC%)を左修正ブレーキ率と呼ぶ。
【0033】
ST10L:TG1Lの修正値であるTG2L(左モータ制御値)を次の式で計算する。TG2L=Vmax×ACC%×{1−(BKL%+p×BKR%×ACC%)}
ST11L:左モータ制御値TG2Lが決定したので、このTG2Lにより左のモータを運転する。
【0034】
ST09R,ST10RはST09L,ST10LのLをRに、RをLに置き換えるのみであるから、説明を省略する。
ST11R:右モータ制御値TG2Rが決定したので、このTG2Rにより右のモータを運転する。
【0035】
尚、請求項2で具体的な演算式を示したが、請求項1では演算式は任意である。
また、請求項1に記載したアクセルレバーや速度調整操作レバーは、狭義のレバーに限らず、ダイヤルスイッチ、スライドスイッチなど、マニュアル設定値を変更できる手段であれば種類、形状は問わない。
【0036】
さらに、実施の形態では電動運搬車を例に説明したが、本発明に係る電動車両は、草刈機、除雪機、ドーザ、耕運機などの作業車両であってもよいく、格別に種類を限定するものではない。
【0037】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
一般に電動モータは、アクセル開度に基いて直接的に制御する。しかし、請求項1では、例えば左の電動モータを制御するときに左のブレーキ開度が大きいときには左モータ制御値を下げること並びに右のブレーキ開度が大きいときにはこれを考慮して左モータ制御値を更に下げるという制御を実施する。右の電動モータも同様である。
【0038】
この結果、ブレーキを掛けながら電動モータを高速で回すという無駄を回避することができる。加えて、左右のモータの作用アンバランスにより車両が揺れることがあるが、例えば左の電動モータに対して、左のブレーキ開度のみならず右方のブレーキ開度をも考慮したので、その心配が無くなり、走行面の状態如何を問わず、速度調整作業を容易にし、車両の円滑な走行性をも良好になる。
【0039】
請求項2では、アクセル率をACC%、左のブレーキ率をBKL%、右のブレーキ率をBKR%、一方の電動モータを検討するときに他方のブレーキ率が及ぼす影響係数をp(ただし、p<1)、電動モータの制御値の最大値をVmaxとしたときに、左修正ブレーキ率は(BKL%+p×BKR%×ACC%)、左モータ制御値TG2LはVmax×ACC%×{1−(BKL%+p×BKR%×ACC%)}、右修正ブレーキ率は(BKR%+p×BKL%×ACC%)、右モータ制御値TG2RはVmax×ACC%×{1−(BKR%+p×BKL%×ACC%)}であることを特徴とし、左修正ブレーキ率(BKL%+p×BKR%×ACC%)に、アクセル率ACC%を考慮した。左モータ制御値に与える右のブレーキ率BKR%の影響は、車速にリンクするアクセル率ACC%が小さいときには影響を弱め、アクセル率ACC%が大きいときには影響を強めることで、車速に対応した左モータ制御値TG2Lを決めることができる。右モータ制御値TG2Rも同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動車両の平面図
【図2】本発明で採用したアクセルレバーの作用図
【図3】本発明で採用した速度調整操作レバーの作用図
【図4】本発明に係る電動車両の制御系統図
【図5】本発明に係る電動車両の制御フロー図
【図6】図5に続く制御フロー図
【符号の説明】
10…電動車両、13L…左の電動モータ、13R…右の電動モータ、15L…左の駆動輪、15R…右の駆動輪、17L…左のブレーキ、17R…右ブレーキ、22…アクセルレバー、23L…左の速度調整操作レバー、23R…右の速度調整操作レバー、24…制御部、26…アクセルポテンショメータ、27L,27R…ブレーキポテンショメータ。
Claims (2)
- 左右の駆動輪を各々駆動する左右の電動モータ及び左右の駆動輪の速度を各々調整する左右のブレーキを備えた電動車両において、
運転者が操作するアクセルレバー及び左右の速度調整操作レバーのポジションを、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度に置き換えて制御部に読込ませ、
この制御部で、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度を各々アクセル率、左のブレーキ率、右のブレーキ率に直し、
前記左のブレーキ率に右のブレーキ率の影響を加味することで左修正ブレーキ率を求め、この左修正ブレーキ率で前記アクセル率を補正することで、左モータ制御値を求め、この左モータ制御値で左の電動モータを制御すると共に、
前記右のブレーキ率に左のブレーキ率の影響を加味することで右修正ブレーキ率を求め、この右修正ブレーキ率で前記アクセル率を補正することで、右モータ制御値を求め、この右モータ制御値で右の電動モータを制御させることを特徴とする電動車両の走行制御方法。 - 前記アクセル率をACC%、左のブレーキ率をBKL%、右のブレーキ率をBKR%、一方の電動モータを検討するときに他方のブレーキ率が及ぼす影響係数をp(ただし、p<1)、電動モータの制御値の最大値をVmaxとしたときに、前記左修正ブレーキ率は(BKL%+p×BKR%×ACC%)、左モータ制御値TG2LはVmax×ACC%×{1−(BKL%+p×BKR%×ACC%)}、前記右修正ブレーキ率は(BKR%+p×BKL%×ACC%)、右モータ制御値TG2RはVmax×ACC%×{1−(BKR%+p×BKL%×ACC%)}であることを特徴とする請求項1記載の電動車両の走行制御方法。
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