JP3641586B2 - 植物栽培用ケース - Google Patents

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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は植物栽培用ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
植物栽培用ケースの一形式として、アルミフレームを箱形に組立てて全面をガラス張りにしたケース本体の内部に植木鉢やプランターを置く棚板を複数段設けたものが知られている。
この種の植物栽培用ケースでは、棚板を取り付ける4本の縦フレームのそれぞれに一定間隔で掛止穴を複数箇所に設けておき、各縦フレームの同じ高さの穴に止め金を着脱自在に掛止し、棚板の4隅を留め金で支持するように構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の植物栽培用ケースでは、棚板の高さを調整するとき、一旦棚板をケースの外に取り出して、4個の留め金を縦フレームに掛け直す作業が不可欠であるため、棚板の高さの調整が甚だ面倒である。
本発明はかかる問題点に鑑み、簡単な操作で棚板の高さを調整できる植物栽培用ケースを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る植物栽培用ケースは、箱形のケース本体と、縦溝を有する左右一対の棚レールと、左右一対の棚アームを備え、前記棚レールを前記ケース本体の内部に立設し、各棚アームの後端部に上下一対のローラを回転可能に組み付けると共に両棚アームを一体に連結し、前記一対のローラを前記棚レールの縦溝に上下方向へ滑動可能に嵌合して前記棚アームを前記レールに片持ち支持すると共に両棚アームで棚板を支持し、前記箱形ケース本体の内部に複数の係合穴を縦に列設したロックプレートを固定し、前記係合穴に係合離脱するストッパーピンを前記棚アームに進退可能に組み付けたことを特徴とする
請求項2に記載の発明は請求項1に記載の植物栽培用ケースにおいて、前記棚レールの一面に前記係合穴を形成して前記ロックプレートとしたことを特徴とする。
【0005】
【発明の作用・効果】
請求項1に記載の発明に係る植物栽培用ケースにおいて、棚板の高さを調節するにはストッパーピンを後退させ、ロックプレートの係合穴から外して、棚アームのロックを解除する。そして、棚アームを棚レールに沿って上下動し、棚アームに支持された棚板の高さを所望の位置まで移動させ、再びストッパーピンを係合穴の一つに係合させる。これにより棚アームがロックされ、棚板が所望の高さに設定される。
しかして本発明によれば、棚板を支持する棚アームをローラーを介して棚レールに滑動可能に片持ち支持したので、一々棚板をケース本体から取り出すことなく、円滑に上下動させて高さを調整できる。
請求項2に記載の発明によれば、係合穴を設けるロックプレートと棚レールを兼用するので、部品点数が少なくなりコストを削減できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図面に基づき説明するに、図1〜図3には本発明の一実施形態に係る植物栽培用ケースが示されている。当該植物栽培用ケースは、箱形のケース本体10とベース部30を備えている。
【0007】
箱形のケース本体10はアルミ製のサイドフレーム11〜14、センターフレーム(図示略)、アッパフレーム15,16及びロアフレーム17,18,19を箱形に組立てて上端部にトップカバー20を固定し、正面に2枚の透明ガラス扉21,22をヒンジ23で観音開きに組付け、背面にリアボード(図示略)をはめ込み、左側面に透明ガラス板24をはめ込み、右側面にはサイドボード25をはめ込み、下端面を開口して構成されている。
【0008】
ベース部30はフロントフレーム31とサイドフレーム32,33及びリアフレーム34を4角に組み付けて構成されている。図4と図5に示すように、ケース本体10のロアフレーム17,18,19とベース部30のサイドフレーム32,33及びリアフレーム34がブラケット40と蝶ネジ41で一体に連結されている。
ベース部30のフロントフレーム31の上端部内側にはステンレス製の戸当たり42がネジ43で固定されている。また、サイドフレーム32,33、リアフレーム34及びフロントフレーム31の内面には発砲スチロール等の断熱材44が両面粘着テープで貼着されている。リアフレーム34とフロントフレーム31の下端部にはブラケット45がネジで固定され、該ブラケット45に脚片46がボルト47によって上下位置調節可能に垂設されている。また、このブラケット45にはキャスター48も垂設されている。
【0009】
ベース部30の内側にはケース本体10の下端面の開口を覆うようにドレンパン50が取付けられている。このドレンパン50は図6に示すように、周縁にフランジ50aが形成され、フランジ50aの外端部50bは上に折り曲がっている。
このドレンパン50は図4及び図5に示すように、フランジ50aをベース部30のフロントフレーム31とリアフレーム34及び両サイドフレーム32,33の上端部に載置し、ネジ51で各フレームに固定されている。そして、ドレンパン50の底部裏面には両面粘着テープで断熱材44が貼着されている。
【0010】
図4と図5に示すように、ドレンパン50のフランジ50aの折れ曲がった外端部50bはケース本体10の外周面より外側に位置するように寸法、形状が定められているので、ケース本体10の外周面とフランジ外端部50bとの間には隙間が形成されている。また、図7に示すように、ベース部30のフロントフレーム31に固定した戸当たり42の中央部と左右両端部にはドレンパン50のフランジ50aと底部との間を連通する隙間Sが形成されている。
【0011】
図1及び図2に示すように、ケース本体10の内部には上下2段、左右2列に棚60が設けられている。この棚60は図8に示すように、左右一対の棚レール61と棚アーム62を備えている。棚レール61は断面形状が略コ字形を有し、内側に縦溝61aが形成されている。棚レール61の正面には等間隔で多数の係合穴61bが縦に列設されている。この棚レール61は背面をケース本体10のサイドフレーム12,14とセンターフレーム(図示略)にネジで固定すすることによりケース本体10の内部に縦に取付けられている。
【0012】
各棚アーム62の前端部には水平フレーム63が一体に固着され前方に延びている。また、各棚アーム62の後端部には上下一対のローラー64が軸ピン65で回転可能に組み付けられている。そして、左右の棚アーム62と水平フレーム63が前後2本の連結フレーム66で一体に連結されている。棚板67はこの水平フレーム63に載置して支持される。各棚アーム62のローラー64は棚レール61の縦溝61aに滑動可能にはめ込まれ、棚アーム62及びこれと一体の水平アーム63が棚レール61に片持ち支持され、かつ棚レール61に沿って上下動可能に組み付けられている。
【0013】
各水平フレーム63の内面にはガイド溝63aが設けられ、このガイド溝63aに、棚レール61の嵌合穴61bに先端部が係合する長尺のストッパーピン68が前後方法に進退可能に組み付けられ、バネ69で棚レール61の嵌合穴61bに向けて付勢されている。このストッパーピン68の水平フレーム63の前端部から突出する端部は指を掛け易くするためL字形に曲げてある。
【0014】
図2及び図8に示すように、トップカバー20の内側及び棚60の水平フレーム63にはそれぞれ前後6本の育成灯71〜76が取付けられている。これらの育成灯71〜76は2個のタイマースイッチによって以下のように点灯制御される。
図9に示すように、後側3本の育成灯71〜73の点灯時間はタイマースイッチ81で設定され、前側3本の育成灯74〜76の点灯時間はタイマースイッチ82で設定される。そして、後側3本の育成灯71〜73はタイマースイッチ81で設定した時刻aから時刻cの間点灯する。一方、前側3本の育成灯74〜76はタイマースイッチ82で設定した時刻bから時刻dの間点灯する。
【0015】
タイマースイッチ81,82で育成灯71〜76を点灯制御したときの時刻と照度の関係を図10に示す。植物は時刻aから時刻bまでは後側3本の育成灯71〜73によって照射され、時刻bから時刻cまでは前後6本の育成灯71〜76により照射され、時刻cから時刻dまでは前側3本の育成灯の光だけで照らされる。このように育成灯の点灯を制御するので、ケース内の植物は、あたかも時刻aから時刻bまでは朝東から登る太陽の光で照らされ、時刻bから時刻cまでは昼の明るい太陽に照らされ、時刻cから時刻dの間は西に沈む太陽に照らされるような自然の光環境に近似した環境の中で育成することができる。
【0016】
本実施形態に係る植物栽培用ケースの構造は以上の通りであって、棚板67の高さを調節するにはストッパーピン68のL字形端部に指を掛け、バネ69の力に抗してストッパーピン68を引き出して、先端部を係合穴61bから外す。これにより棚アーム62のロックが解除されるので、棚アーム62を棚レール61に沿って上下動させる。水平フレーム63に支持された棚板67の高さを所望の位置まで移動させた後、ストッパーピンを再び係合穴61bの一つに係合させる。これにより棚アーム62がロックされ、棚板67を所望の高さに設定できる。
【0017】
ケース本体10の内部に生じた結露はサイドボート25、リアボード、ガラス面24等を伝ってドレンパン50の底部に集まる。また、ケース本体10の外面に生じた結露は外面を伝って外面とドレンパン50のフランジ50aの外周縁部50bの隙間からフランジ50a上に滴下し、フランジ50aを伝って戸当たり31の隙間Sからドレンパン50の底部に集まる。
【0018】
以上説明したように、本実施形態に係る植物栽培用ケースは、棚板67を支持する棚アーム62をローラー64を介して棚レール61に上下動可能に片持ち支持したので、一々棚板67をケース本体10から取り出すことなく、簡単に高さを調整できる。
【0019】
また、ドレンパン50でケース本体10の底面開口を覆蓋すると共に、ドレンパン50の外周縁部分50bをケース本体10の底面外周部の外側に配置したので、ケース本体10の内部に生じた結露だけでなく、ケース本体10の外面に生じた結露もすべてドレンパン50に集めることができ、結露がケース本体10を伝って床に滴下するのを防止できる。
さらに、ドレンパン50をケース本体10とベース部30との間に介在させることにより植物栽培用ケースに組み込んだので、受け皿のようにケースの置き場所を変える度に設置し直す必要はない。
【0020】
なお、本実施形態に係る植物栽培用ケースでは左右の棚レール61の正面にストッパーピン68の係合する穴61bを列設したが、棚レール61とは別に係合穴を列設した一枚のロックプレートを用意し、このロックプレートを棚60の中央部に位置するようにケース本体10に固定し、1本のストッパーピンを棚の中央部に配置すれば、棚アームのロック機構を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る植物栽培用ケースを示す正面図である。
【図2】同植物栽培用ケースを示す左側面図である。
【図3】同植物栽培用ケースを示す右側面図である。
【図4】図1の4−4から切断した断面図である。
【図5】図2の5−5線から切断した断面図である。
【図6】ドレンパンを示す斜視図である。。
【図7】図1の矢印7方向から見た端面図である。
【図8】棚を示す斜視図である。
【図9】タイマースイッチと育成灯の関連を示す説明図である。
【図10】育成灯の点灯時刻と照度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…ケース本体、30…ベース部、50…ドレンパン、60…棚、61…棚レール、61a…縦溝、61b…係合穴、62…棚アーム、64…ローラー、67…棚板、68…ストッパーピン、69…バネ

Claims (2)

  1. 箱形のケース本体と、縦溝を有する左右一対の棚レールと、左右一対の棚アームを備え、前記棚レールを前記ケース本体の内部に立設し、各棚アームの後端部に上下一対のローラを回転可能に組み付けると共に両棚アームを一体に連結し、前記一対のローラを前記棚レールの縦溝に上下方向へ滑動可能に嵌合して前記棚アームを前記レールに片持ち支持すると共に両棚アームで棚板を支持し、前記箱形ケース本体の内部に複数の係合穴を縦に列設したロックプレートを固定し、前記係合穴に係合離脱するストッパーピンを前記棚アームに進退可能に組み付けたことを特徴とする植物栽培用ケース。
  2. 前記棚レールの一面に前記係合穴を形成して前記ロックプレートとしたことを特徴とする請求項1に記載の植物栽培用ケース。
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