JP3640995B2 - 音響減衰体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、穴あき音響減衰体を使用して音を減衰する方法に、このような穴あき音響減衰体を含む音響装置に、そして穴あき音響減衰体そのものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術によると、遮音材料は非多孔質で、重量があり、しかも柔軟でなければ効果的でないとされている。吸音材料は良好な遮音材料でもあるという一般的な誤解がある。しかし、遮音材料は吸音材料とは反対の特性を有する。すなわち、遮音材料は音をよく反射するものであり、これを吸収することはできない。遮音材料は、著しいノイズ源または通路(path)ではない領域に配置された場合には有効ではない。改善(音のレベルで3dBの減少)が認められるためには、処理された領域が、標的とされたノイズの音響エネルギーの半分の音源または通路にならなければならない。
【0003】
1974年4月9日発行の米国特許第3,802,163号明細書(Riojas)は、マフラーにおいて排気ガス用フィルターとして有用なディスクについて記載している。このディスクは、スチールメッシュ、エキスパンデッドメタル、アスベスト、ガラス繊維、孔あきコークス及びこれらの混合物であることができる。Riojas特許の目的は、自動車エンジン排気中の不純物を削減することにある。
【0004】
1975年8月5日発行の米国特許第3,898,063号明細書(Gazan)は、交換可能なセラミックフィルター要素を内蔵した複合フィルター/マフラー装置について記載している。このフィルター要素は、該要素を貫通する円筒形もしくはパイ形の開口部または穴を有する成形セラミックであることができる。このマフラーは、フィルターに入ってくる流体がセラミックフィルター壁を通って出ていくように設計されている。
【0005】
1984年3月13日発行の米国特許第4,435,877号明細書(Berfield)は、軟質の連続気泡フォーム挿入体で構築されている真空掃除機用のノイズマフラーについて記載している。作業空気が流れる開口部を差し渡してフォームが拡張しているところでは、フォームが複数の比較的大きな穴を有するので、大きな粒子がフォームバリヤを通り抜け、フォーム気泡の目詰まりが防止される。
【0006】
通風、構造的支持、電気配線、コントロールケーブル、等のために遮音材料中に切り抜かれる穴は、該材料の性能を劣化させる。こうした穴を作る前に得られた音響性能を保持するために、穴が原因となる音漏れを排除するためのシーラント材を使用することによって遮音材料を改良することができる。もちろん、通風目的で穴を開ける場合には、シーリング以外の遮音性能を保持するための方法を採用しなければならない。一つの方法は、バフル付きのダクトを別に設ける方法である。さらに、そのバフルに吸音材料を設けることもできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
我々は、スルーホール又は貫通穴を有するある種の穴あき音響材料から構成される減衰体が、意外にもほとんど劣化することのない性能を示すということを発見した。この種の音響材料は、その弾性率、間隙率、くねり係数(tortuosity)、平均孔径及び平均密度によって特性付けられる。穴を切り抜くことによる性能の劣化度合いを減少することによって、改変を補償する必要性が最小限に抑えられる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の音響減衰体は、接触点で共に焼結及び/又は結合している粒子を含み気孔の少なくとも一部が連続している多孔質材料を含んで成り、前記多孔質材料は、間隙率が約20〜約60%、平均孔径が約5〜約280マイクロメートル、くねり係数が約1.25〜約2.5、密度が約80.08〜約961.0kg/m3 (約5〜約60ポンド/立方フィート)、弾性率が約8273.7N/cm2 (約12000psi)以上であり、前記多孔質材料は少なくとも一つのスルーホールを有し、前記間隙率、平均孔径、密度及び弾性率は前記スルーホールを含まない多孔質材料についての値であり、そして前記スルーホールの平均径は前記平均孔径よりも大きい。
【0009】
意外なことに、本発明の穴あき音響減衰体は、十分な通風性を提供しながらも、良好な音響減衰レベルを提供する。
本発明はまた、周囲媒質中で遮音材料として減衰体を使用する方法をも提供する。
さらに本発明は、音源と該減衰体を含む音響装置をも提供する。この音源は、該減衰体を含む囲いの中にあっても、またこのような囲いの外側にあってもよい。
【0010】
本発明の音響減衰体には様々な用途があり、例えば、コンピュータ、光複写機及び投影機をはじめとする事務機器、冷蔵庫、集塵機及び真空掃除機をはじめとする小型/大型家庭電化製品、エアコンディショナーをはじめとする暖房/通気装置、ラウドスピーカー用キャビネットをはじめとする音響機器、などが挙げられる。
本発明の減衰体は、自立性を発揮できる十分な剛性と曲げ強さとの両方が必要とされる用途に特に有用である。こうした用途において本発明を実施すると、自立、空気流動及び音響性能の目的が、単一の材料を使用することによって達成される。
【0011】
本発明の減衰体には様々な音響材料を使用することができる。この音響材料は遮音材料であることが好ましい。
例示として、有用な音響材料の種類を図1及び図2に示す。これらは米国特許出願第07/819,275号明細書(Whitneyら)に記載されており、本明細書ではこれを参照することによって取り入れることとする。
【0012】
図1に示したように、本発明の減衰体において使用可能な特別な音響材料10は、接触点12で共に焼結している非繊維状の粒子11を含み、これら粒子の間13には間隙が残っている。この音響材料は、後に少なくとも一つのスルーホールが設けられて、本発明の減衰体となる。
この音響材料そのものと、これから製作された減衰体は、周囲媒質14の中で作用することができる。この周囲媒質は空気であることが典型的ではあるが、その他の気体、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンからの炭化水素系排気ガス、または空気と炭化水素系排気ガスとの混合物、であってもよい。
【0013】
粒子11は、無機材料からでも高分子材料からでも製造することができ、また中空体であっても中実体であってもよい。好適な平均外径は約10〜約500マイクロメートルの範囲にある。中空粒子は、軽量であるために好ましく、約1〜2マイクロメートルの肉厚(外半径と内半径との差)を有することができる。好ましい粒子は、約20〜100(より好ましくは約35〜約85)マイクロメートルの平均外径を有する。また、このような好ましい粒子においては、肉厚が外径よりも少なくとも1オーダー小さいならば、この肉厚は問題ではない。
後にスルーホールが設けられる材料を粒子11で作り、これら粒子間にボイド13を形成させる。このボイドは、周知の水銀押込法又は走査型電子顕微鏡法(SEM)で測定することができる特性孔径を有する。本発明を実施する際に用いられる材料にこのような試験を行った結果、空気中での用途にとって好適な特性孔径は約25〜50マイクロメートルであることが示された。
【0014】
これとは別に、また独立して、この音響材料は、スルーホールが設けられる前に、周知の水銀押込法又は飽水法で測定したときの間隙率20〜60%、好ましくは35〜40%によって特性付けることができる。間隙率の測定にあたり、中空粒子は中実粒子であるものと仮定する。
さらに、この音響材料は、スルーホールが設けられる前に、くねり係数約1.25〜約2.5、好ましくは約1.2〜約1.8によって特性付けることができる。
【0015】
本発明では、スルーホールが設けられる前の音響材料による音響減衰は、0.1〜10kHzの実質的にすべての周波数領域にわたり質量則(mass law)性能に匹敵する。
本発明において有用な市販の音響材料の一例は、Porex Technologies社(Fairburn, Georgia) から市販されているPOREX(R) X−シリーズである。
【0016】
好適な無機粒子の例として、ガラスマイクロバブル、ガラス−セラミック粒子、結晶性セラミック粒子及びこれらの混合物から成る群より選ばれる粒子が挙げられる。好適な高分子粒子の例として、ポリエチレン及びポリプロピレンのようなポリオレフィン粒子、ポリフッ化ビニリデン粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子、ナイロン6(商品名)のようなポリアミド粒子、ポリエーテルスルホン粒子及びこれらの混合物から成る群より選ばれる粒子が挙げられる。
ガラスマイクロバブルが粒子11として最も好ましく、特にMinnesota Mining and Manufacturing社製のSCOTCHLITE(商品名)ガラスマイクロバブルK15型が好適である。これらのマイクロバブルの密度は約0.15g/ccである。
【0017】
図2に示したように、焼結に代わる方法は、粒子11をその接触点12においてバインダーとして知られている別の材料20(但し、ボイド13を排除してしまうほど多量ではないバインダー20)で結合して一緒にする方法である。典型的には、粒子11とバインダー20の樹脂とを混合した後、その樹脂を硬化する方法で行うことができる。
バインダー20を使用する場合には、セラミック材料、高分子材料及び弾性材料をはじめとする無機材料または有機材料から製造することができる。高温にさらされる用途にはセラミックバインダーが好ましく、また密度の低さが求められる場合には高分子バインダーが好ましい。
【0018】
別法として、このバインダーを粒子と同じ材料のものとすることもできる。例えば、若干変形するだけで互いに結合するように高分子粒子を処理することができる。
しかしながら、音響材料が十分に機能するための剛性が足りなくなるほどに柔軟なポリマーやエラストマーも中にはある。このため、本発明の音響材料は、密度が約80.08〜約961.0kg/m3 (約5〜約60ポンド/立方フィート)、好ましくは約80.08〜約640.7kg/m3 (約5〜約40ポンド/立方フィート)、最も好ましくは約80.08〜約240.3kg/m3 (約5〜約15ポンド/立方フィート)であり、しかもヤング率が約8273.7N/cm2 (約12000ポンド/平方インチ)以上であることが必要である。このような材料は、好適な音響性能を発揮すると同時に自立性となり、閉鎖容器の構造部材としての使用に適したものとなる。
【0019】
それでも、エポキシ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ウレタン、酢酸セルロース及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をはじめとする多種多様な高分子バインダーが好適である。
好適なエラストマーバインダーは、天然ゴムや合成ゴム、例えば商品名「NEOPRENE」として知られているポリクロロプレンゴムや、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)系のものがある。
他の好適なバインダーに、General Electric社より商品名RTV−11及びRTV−615で市販されているシリコーン化合物がある。
【0020】
さらに、本発明の音響材料を処理することによって、Scanlanらの「Starved Matrix Composite」と題する同時係属米国特許出願第08/185,598号明細書(本明細書ではこれを参照することにより取り入れることとする)に記載されている有用な遮音材料を形成することができる。この処理方法は、
(a)セラミック粒子と有機ポリマーバインダーとを含む混合物を塗布することができる表面をもった微細構造母体を有する物品を形成する工程と、
(b)工程(a)の物品に熱分解処理を施して、該物品の微細構造を保持しながら該バインダーを炭化する工程と、並びに
(c)該物品の微細構造の表面の少なくとも一部に、炭化ケイ素、窒化ケイ素及びこれらの混合物から成る群より選ばれたコーティングを付着させて、音響材料を形成する工程、を含む。
【0021】
この実施態様では、バインダーはエポキシ樹脂、フェノール樹脂又はこれらの混合物であることが好ましい。上記方法は、工程(b)の前に、物品に第二の有機バインダーを適用する工程をさらに含むことができる。
炭化ケイ素、窒化ケイ素又はこれらの混合物は、化学蒸着法で付着させることが好ましい。
【0022】
Scanlanらによると、本発明の複合部品は、充填剤粒子と樹脂バインダー及びその他必要に応じた所望の添加物とをV形ブレンダーで混合することによって製造される。これらの成分を配合するのに十分な時間混合した後、その混合物を所望の形状をした金型に注入する。金型から複合部品を取り出し易くするため、フルオロカーボン、シリコーン、タルク粉末または窒化ホウ素粉末などの離型剤で金型を処理しておくことが好ましい。次いで、混合物を金型中で加熱する。加熱工程の特定の温度は樹脂バインダーに基づいて選定する。エポキシ樹脂やフェノール樹脂の場合には約170℃が典型的な温度である。大きな部品や形状の複雑な部品については、加熱された部品内部に熱応力が発生しないようにゆっくりと最終温度まで昇温することが望ましい。
【0023】
加熱後、複合部品を金型から取り出す。所望であれば、その複合部品にさらに別の樹脂を(例えば、浸漬法や刷毛塗法で)適用してもよい。この樹脂は、初期混合物中の樹脂とは別のものであることが好ましい。例えば、初期混合物中の樹脂がエポキシ樹脂である場合、フェノール樹脂の別の新たなコーティングを複合部品に適用することができる。その後、その複合部品を再度加熱する。
【0024】
部品を金型から取り出した後は、その複合部品を機械加工によりさらに賦形してもよいし、またそのまま使用してもよい。例えば、複合部品を分割してディスクやウェハにすることができる。また、複合部品に穴またはキャビティを設けることもできる。次いで、その複合部品を、不活性ガス(例、窒素)または還元性ガス(例、水素)の雰囲気にした炉(例、実験室炉)の中に入れて、バインダーを熱分解させる。この熱分解は大気圧下で実施するのが典型的である。この特定の熱分解温度はバインダーに基づいて選定する。エポキシバインダーやフェノールバインダーについては、500〜1000℃が典型的な熱分解温度範囲である。複合部品を室温の炉に装填した後、その炉温を2〜3時間かけて最終熱分解温度まで昇温する(典型的な昇温サイクルは約2.3時間である)。
【0025】
熱分解の際、接着剤の不足した(starved) 微細構造は保存され、そしてバインダーは炭質材料に転化する。この炭質材料が、典型的には、セラミック充填剤粒子の表面を覆い、隣接粒子間でネックを形成し、よって部品全体に炭質マトリックスを生成する。この炭質材料が、炭化ケイ素又は窒化ケイ素によるコーティングに利用できる表面部分を形成する。さらに、バインダーが粒子を覆いそれらの間で形成するように粒子を被覆している炭質材料がまったく存在しない部分を、一部の粒子が有することが予測される。これら粒子の被覆されていない表面についても、炭化ケイ素及び/又は窒化ケイ素で被覆することができる。しかしながら、一般には、コーティングに利用できる表面の好ましくは50%以上、より好ましくは90%以上に炭質材料が付与される。
【0026】
熱分解に続き、複合部品を炉から取り出して炭化ケイ素、窒化ケイ素又はこれらの混合物で被覆する。この被覆は、ポリシラザンのような前駆体を有機溶剤に溶解した溶液から形成することができる。さらに、炭化ケイ素の場合には、熱分解した複合部品の炭質マトリックスの炭素と溶融金属ケイ素との反応によって被覆を形成させてもよい。しかしながら、当該技術分野で周知の技法に従い減圧下で気体状前駆体を化学蒸着(CVD)して被覆を付着させる方法が好ましい。
本発明の減衰体を形成するのに用いられる音響材料は、さらに必要に応じて、顔料、充填剤、難燃剤、等をはじめとする機能性添加剤を1種以上含むことができる。本発明の材料は、添加剤をまったく含まずに、焼結粒子及び/又は結合粒子を含むことが好ましい。
【0027】
米国特許出願第07/819,275号明細書に記載されている材料は、平均外径が5〜150μmで、接触点で共に結合して間にボイドを形成している中空マイクロバブルを含む。この遮音材料は、0.5×104 〜4×107 mksレイル(rayl)/メートルの空気流抵抗率を有し、しかも質量則性能に匹敵する音の減衰能を示す。空気流抵抗率は材料の間隙率及びボイド体積に独立して依存するため、この遮音材料は、20〜60%の間隙率、又は周囲媒質の粘性表皮厚さの大きさの1オーダーの範囲内にあるボイドの特性直径によって特性付けることができる。
米国特許出願第07/819,275号明細書に記載されている遮音材料は、便利な何らかの方法により接触点で共に結合させた軽量のマイクロバブルを複数含む。
【0028】
米国特許出願第07/819,275号明細書によると、好ましいマイクロバブルはセラミック材料または高分子材料から作られる。好適な平均外径は5〜150μmの範囲にある。好ましいマイクロバブルの肉厚(内半径と外半径との差)は1〜2μmである。好ましいマイクロバブルの平均外径は約70μmであり、また、このような好ましいマイクロバブルにおいては、肉厚が外径よりも少なくとも1オーダー小さいならば、この肉厚は問題ではない。
中空マイクロバブルは、それら同士の間に、特性ボイド直径を示すボイドを形成する。この直径は周知の水銀押込法で測定することができる。米国特許出願第07/819,275号明細書において用いられている材料にこのような試験を実施した結果、空気中で適用した場合に好ましい特性ボイド直径は約25〜35μmであることが示されている。
【0029】
米国特許出願第07/819,275号明細書によると、特性ボイド直径が周囲媒質の粘性表皮厚さに近いので一連の値が好ましい音響性能を付与する(該媒質の粘度及び密度と、音の入射周波数とにのみ依存する)。例えば、空気の粘性表皮厚さは0.1kHzにおける200μmから、1kHzにおける70μm、そして10kHzにおける20μmにまで変化する。
このように、米国特許出願第07/819,275号明細書に記載されている遮音材料は、周囲媒質の粘性表皮厚さの1オーダーの範囲内にある特性ボイド直径;0.5×104 〜4×107 mksレイル/メートル、好ましくは7×105 mksレイル/メートルの空気流抵抗率;及び質量則性能に匹敵する材料の音の減衰能;によって特性付けることができる。
【0030】
これとは別に、しかも独立して、米国特許出願第07/819,275号明細書に記載されている遮音材料は、間隙率20〜60%、好ましくは40%(間隙率を測定する際には、中空微小球を中実粒子であると仮定する);0.5×104 〜4×107 mksレイル/メートル、好ましくは7×105 mksレイル/メートルの空気流抵抗率;及び質量則性能に匹敵する材料の音の減衰能;によって特性付けることができる。
米国特許出願第07/819,275号明細書では、音の減衰は、同時周波数(coincidence frequency) 以外の0.1〜10kHzの実質的に全周波数範囲にわたり、場入射(field incident)又は法線入射(normal incident) 質量則によって予測される理論性能よりも10dBA以上低い場合に「質量則性能に匹敵する」とされている。
【0031】
例えば、法線入射質量則は、伝播損失(transmission loss)(デシベル) が、
20log(wm/2pc)
(式中、wは入射音の(角)周波数であり、mは遮音材料の単位面積当たりの質量であり、pは周囲媒質の密度であり、cは周囲媒質中での音速である)であると予測する。
同時周波数とは、音響スペクトルにおいて、遮音材料の音響インピーダンスが全体として周囲媒質のインピーダンスと同等になるように遮音材料が機械的に共振するような領域である。すなわち、ある特定の角度で入射する波については完全伝播が起こる。このような周波数は、遮音材料の厚さ及び機械的特性によってのみ決定される。
【0032】
米国特許出願第07/819,275号明細書では、ガラスマイクロバブル、特にMinnesota Mining and Manufacturing社製の商標「SCOTCHLITE」のC15/250型で識別されるものが、最も好ましい軽量マイクロバブルである。これらのマイクロバブルの密度は約0.15g/ccである。これらマイクロバブルの粒径分布及び密度を低減するためのスクリーニング技法は必要とされない。というのは、(質量則予測によると)それらの音響性能に対する影響は最小限にすぎないからである。
米国特許出願第07/819,275号明細書によると、焼結の代わりとなる別の方法は、マイクロバブルをそれらの接触点においてバインダーとして知られている別の材料(但し、ボイドを排除してしまうほど多量ではない)で結合して一緒にする方法である。典型的には、マイクロバブルとバインダーの樹脂とを混合した後、硬化又は固化する方法で行うことができる。
【0033】
バインダーを使用する場合には、セラミック材料、高分子材料及び弾性材料をはじめとする無機材料または有機材料から製造することができる。高温にさらされる用途にはセラミックバインダーが好ましく、また柔軟性や軽量性が求められる場合には高分子バインダーが好ましい。
米国特許出願第07/819,275号明細書によると、ポリマーやエラストマーの中には、柔軟であるために遮音材料が十分に機能するための剛性が不十分となるものもある。好ましくは、遮音材料は、比剛性が1〜8×106 psi/lb−in3 であり、そしてASTM試験法C293−79で測定した曲げ強さが200〜500psiであることによってさらに特性付けられる。このような遮音材料は、好適な音響性能を発揮すると同時に自立性となり、閉鎖容器の構造部材としての使用に適したものとなる。
【0034】
米国特許出願第07/819,275号明細書によると、エポキシ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ウレタン、酢酸セルロース及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をはじめとする多種多様な高分子バインダーが好適である。好適なエラストマーバインダーは、天然ゴムや合成ゴム、例えば商品名「NEOPRENE」として知られているポリクロロプレンゴムや、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)系のものがある。他の好適なバインダーに、General Electric社より商品名RTV−11及びRTV−615で市販されているシリコーン化合物がある。
【0035】
米国特許出願第07/819,275号明細書の遮音材料
遮音材料を製造するため、Minnesota Mining and Manufacturing社製の商標「SCOTCHLITE」のC15/250型マイクロバブル(密度約0.15g/cc、直径約50μm)と、Minnesota Mining and Manufacturing社製の商標「SCOTCHCAST」の265型乾燥粉末エポキシ樹脂とを、樹脂対マイクロバブルの重量比が1:1、2:1及び3:1になるように混合した。1:1混合物及び3:1混合物についてはスクリーニングしていないマイクロバブルを使用したが、2:1混合物についてはスクリーニングしたものとしていないものとの両方を使用した。得られた粉末を木製または金属製の金型に移し入れ、そして170℃で約1時間硬化させた。
硬化後の材料は密度約0.2g/ccを示した。その特性ボイド直径は約35μmであった。空気流抵抗率は106 mksレイル/メートルであり、また間隙率は約40体積%であった。これらの値はそれぞれ文献に報告されている採石場の充填粉塵の値にほぼ近いものであった。曲げ強さは、樹脂対バブルの比率に依存して、最大で500psiに至る一連の値を示した。この複合材は、水平試料燃焼試験における炎に耐えることはなかった。
【0036】
この材料について3種類の音響特性決定を実施した。
第一に、インピーダンス管測定により材料の音響減衰量をdB/cm単位で測定した。これらの測定結果は試料の幾何形状(形、大きさ、厚さ)とは無関係である。3種類の試料について測定を行い、そして商標「FIBERGLASS」の0.168g/ccと0.0097g/ccのスパンガラス断熱材(Baranek, Leo L., Noise Reduction, McGraw-Hill, New York, 1960, page 270) との比較、さらには採石場の充填粉塵(Attenborough, K., "Acoustical Characteristics of Rigid Fibrous Absorbents and Granular Materials", Journal of the Acoustical Society of America, 73(3), March 1983, page 785)との比較を行った。
【0037】
樹脂対中空マイクロバブルの重量比を1:1として製作した試料の音響減衰量は、周波数範囲0.1〜1kHzにおいて、0.1〜10dB/cmの範囲にあった。これらの値は、他の3種類の材料それぞれの減衰量(概ね0.3〜5dB/cm)に近いものである。
樹脂対未スクリーニング中空マイクロバブルの重量比を2:1として製作した試料の音響減衰量は、同じ周波数範囲において、0〜12dB/cmの範囲にあったが、他の3種類の材料は同じ範囲において0〜3dB/cmの減衰量を示した。スクリーニングした中空マイクロバブルを使用した重量比2:1の試料では、減衰量が、0.2〜0.4kHzの範囲ではいくらか低下したが、1kHzでは14dB以上にまで急激に増加した。
【0038】
第二に、広帯域ノイズ源を含む反響室とマイクロホンを含む無反響箱との間の窓の中に挿入されたパネルを使用し、SAE J1400試験法に従う挿入損失測定を行った。このパネルの大きさは55.2cm平方であり、また厚さは最大で10.2cmであった。これらの結果は幾何形状に強く依存する。
中空マイクロバブルを含む遮音パネルは、厚さが約10.2cmで、質量が約19.8kgであった。比較のため、厚さ1.59cmの石膏パネル(建築業界で普通のもの)は約16.3kgの質量を示した。鉛のパネルは質量が55kgであった。
【0039】
周波数範囲0.1〜10kHzにわたり、マイクロバブルを含むパネルは石膏パネルよりも多少良好な性能を発揮した。特に、160Hzでは、マイクロバブルを含むパネルを通した挿入損失は、質量が36%でしかないにもかかわらず、鉛パネルを通した挿入損失よりも10dBも大きかった。
理論性能と比較すると、マイクロバブルを含むパネルは以下の場合を除いて質量則予想値を上回った。すなわち、約0.25kHz〜約0.4kHzの場合(しかし、この範囲全体にわたり差は10dB未満であった)、0.8kHzの場合(しかし、この場合も差は10dB未満であった)、及び約3kHz〜10kHzの場合(しかし、これは約6kHzを中心とした同時周波数範囲によるものである)である。
【0040】
第三に、マイクロホンと周波数分析装置を使用して、広帯域ノイズ源を含む箱による挿入損失測定を行った。ほぼ立方体形の箱は、一辺が41〜61cmの大きさのものとした。これらの結果は幾何形状に強く影響される。
マイクロバブルを含む遮音材料からできた箱と、石膏からできた箱とを、それぞれの全体質量が等しく(約52.8kg)なるよう壁厚に差をつけて構築した。こうして、マイクロバブルを含む材料でできた箱は壁厚が約10.2cmとなり、また石膏を含む箱は壁厚が約1.6cmとなった。
【0041】
マイクロバブルを含む遮音材料でできた箱による減衰量は、0.04kHz〜1kHzの周波数範囲全体にわたり質量則性能を上回り、また1kHz〜8kHzの実質的に全ての周波数範囲にわたり質量則性能を10dB以上下回った。
1kHzより低い領域及び2kHzより高い領域では、マイクロバブルを含む遮音材料でできた箱は、石膏でできた箱よりも一般に約10dB良好な性能を発揮した。
【0042】
米国特許出願第07/819,275号明細書の遮音材料2
実施例1に記載したように、商標「SCOTCHCAST」の265型エポキシ樹脂と、商標「SCOTCHLITE」のC15/250型ガラスマイクロバブルとを、重量比が2:1〜1:1になるように配合し、そして熱硬化させて厚さ約4.8mm〜15.9mmの硬質構造物を形成することにより遮音材料を製造した。直径3.5cmのシリンダーをいくつか切り出して、それが「GAST」エアモーター(型番2AM−NCC−16)のマフラーハウジング(その内径はシリンダーの外径とほぼ同じ)の中に適合するように賦形した。こうして、常用のマフラー、すなわち厚さ約13cmの高密度不織布繊維を中間に支持している2枚の#8メッシュスクリーン、の代わりにシリンダーを使用した。
【0043】
スルーホール
先に記載したように、本発明の減衰体は、スルーホールを1個以上有する音響材料を含む。「スルーホール」とは、音響材料の高い音強度面及び低い音強度面を接続できるように、及び/又は(周囲媒質が流動している場合)高圧面及び低圧面を接続できるように、音響材料を横断する開口部を意味する。スルーホールの数や大きさは変化することができる。典型的には、特定の用途、例えば通気に望まれる空気流速を与えるのに十分な数のスルーホールが存在する。さらに、音響材料の(スルーホール部分を除く)全表面積の約0.10〜約90%がスルーホール部分であるように、十分なスルーホールが存在する。スルーホール部分の表面積が音響材料の(スルーホール部分を除く)全表面積の0.1%未満である場合には、その流動特性はスルーホールを含まない遮音材料の特性に近づく。スルーホール部分の表面積が音響材料の(スルーホール部分を除く)全表面積の90%を上回る場合には、遮音材料の構造的集結性が損なわれる恐れがあり、また音響的利益は無視できるものとなる。スルーホール部分の表面積が音響材料の(スルーホール部分を除く)全表面積の約0.5〜約50%であると、空気流量及び音響減衰を最大にできるので好ましく、またその割合が約0.9〜約25%であると、製造が容易になる上にさらに音響性能が高くなるので最も好ましい。
【0044】
この音響材料が含むことができるスルーホールの数に特に制限はないが、スルーホールが占める全面積率は穴径を変えることにより一定に保つことができる。直径が非常に大きいスルーホールが数個存在するだけでは、音響減衰性が消失してしまうことがある。反対に、直径が小さいスルーホールが多数存在する場合には、大きいスルーホールが2〜3個存在する場合と比較して背圧が著しく上昇する恐れがある。典型的には、特定の用途に対して空気流量と音響減衰とが良好になるように、十分な直径をもった十分な数のスルーホールを選定する。本発明は、非孔質の穴あき基板と比較して、これらの音響的目標と背圧目標とを達成するための融通範囲が意外なほど広い。実施例9に例示したように、厚さが10.16cm(4インチ)以上の試料においてスルーホールの数を増加させると、意外にも、周波数の高い音が優先的に減衰した。
【0045】
スルーホールの径は用途に依存し、音響材料の平均孔径程度をわずかに上回る数値から減衰体の厚さをはるかに上回る数値に至るまでの範囲をとることができるが、先に記載した他の制限を受ける。大多数の用途におけるスルーホール径は約0.397mm(約1/64インチ)〜約15.24cm(約6インチ)、典型的には約1.588mm(約1/16インチ)〜約5.08cm(約2インチ)の範囲にある。スルーホール径が約0.397mm(約1/64インチ)よりも小さいと、背圧が大幅に上昇することがある。スルーホールは、すべてが同じ径を有する必要はない。典型的には、機械加工がしやすいので、スルーホールの径はすべて同じとする。
【0046】
スルーホールの長さは音響材料の厚さに等しいことが典型的ではあるが、スルーホールが直線的であり且つ音響材料に直角に貫通している場合以外では、その長さと厚さに差がある場合もある。スルーホールの通路が直線的ではない(例えば、捩じれたり曲がったりしている)可能性のあることは予見できる。このようなスルーホールが、その所期の目的に対しても良好に機能する材料となりうることが考えられる。このことは、遮音材料の厚さが用途設計によって制限される場合に特に有用である。スルーホールの長さは、音響材料の所期の用途と共に音響材料の厚さにも依存する。スルーホール長が約1.27cm(約1/2インチ)以上である場合には、多孔質遮音材料を含む減衰体を通過する際の圧力降下は非孔質代替物の場合よりも小さくなることが認められた。スルーホール長が約1.27cm(約1/2インチ)よりも短いと、減衰体を通過する周囲流動に対する抵抗が、同等なスルーホールを設けた非孔質材料の場合と近い値となる。
【0047】
スルーホールの長さ対直径の比率は、減衰体の用途によって変わりうる。しかしながら、良好な空気流動及び音響減衰が達成されることから、長さ対直径の比率は約1:1〜約100:1の範囲にあることが典型的である。この長さ対直径の比率が約100:1よりも大きいと、背圧が実質的に上昇することがある。反対に、この比率が約1:1よりも小さいと、音響減衰性が消失しかねない。
スルーホールの形状も変形が可能である。スルーホールは様々な形状をとることができ、例として、円形、楕円形、正方形、スリット形、三角形、長方形、等や、これらの混合形が挙げられる。機械加工がしやすいことから、ホールは円形であることが典型的である。ホールの断面積を変化させることもできるが、同様に機械加工がしやすいことから、典型的には一定にしておく。
【0048】
スルーホールのパターンを変化させることもできる。このパターンは対称であっても非対称であってもよい。空気流動を均一にさせるためには、スルーホールを比較的一様に分布させる方が好ましい。スルーホールのすべてを材料の一か所に集中させると、構造的集結性が損なわれる恐れがある。スルーホールを材料の一か所に集中させることが望ましい場合もある。その場合、その所期の用途において、減衰体は入射空気をその場所において受容するだけである。減衰体のそのような部分では、スルーホールは均一に分布していることが最良である。
【0049】
本発明の別の態様は、音響減衰体の方向に放射する音源を含む音響装置である。典型的な音響装置では、音源と傾聴者との間に音響減衰体を単に配置するだけで十分であるが、音を一層減衰させるためには、音源又は傾聴者の耳のいずれか一方を音響減衰体で実質的に(場合によっては完全に)取り囲む。
例えば、図12に示したように、音響減衰体を使用して開放箱40(例えば、ラウドスピーカー41のための開口容器)を構築することができる。
【0050】
別の用途として、音響減衰体から構築した耳用囲いを有するヘッドホンがある。というのは、この耳用囲いは受動的に「呼吸する」ので、傾聴者に対する快適さが改善されるからである。
多くの用途では、音響減衰体自体の多孔性によって囲いから空気や湿分を減衰体を直接介して逃がすような装置を音響的に封止することができる。
こうして、例えば、土台に取り付けた1個の機械装置に、封止したノイズ低減囲いを提供することができる。音響減衰体に吸音材料のライニングを部分的に施すこともできる。
【0051】
マフラー用途
特に好ましい音響装置の一つは、その音響減衰体をマフラーとして使用する。この用途では、音響減衰体によって気体がマフラーを容易に通過させられた。
構造用途
上記の音響減衰体は、別に支持用集成体を使用することなく、構造部材として使用することができる。容積の大きな囲いを、減衰体のパネル、ブロック又はシートから製作することができる。
このようなパネルは、各パネルが格子組み接合部を有するように形成される。このような格子組みパネルは、音響封止囲いを形成する上で特に有用である。
【0052】
試験法
実施例で報告した各種試験結果を測定するために以下の試験法を採用した。
背圧及び音圧レベル
試料の背圧と音圧レベルは、実験室用フローベンチによって各種の流速で試験した。箱状の試料保持具の片面又は端部に金属チューブで実験室用加圧空気ラインを接続し、そして試験すべき試料を箱の反対端に固定した。表面積30.48cm(12インチ)×30.48cm(12インチ)の試料を流入空気にさらした。流入空気の温度を温度計で測定した。空気の入口と試料との間にゲージ圧センサーを直列に配置し、試料による背圧の蓄積を測定した。
【0053】
音圧レベル(すなわち、ノイズレベル)の測定は、Bruel and Kjaer の二重チャンネル型携帯式信号分析装置2148型(Bruel and Kjaer, Naerum, Denmark から市販)を、音源の方向から45度の角度において試料面の中心から1メートル離して配置することによって測定した。各測定値は1回の読取りデータである。空気流速を所望のレベルに設定し、その空気流速が安定した後に音圧レベルを読み取った。測定単位はdBAとした。これは、A−重み付けデシベル(A-weighted decibel)スケールをさす。
背圧(H2 Oのインチ数で測定)は、試料を横断する圧力差(すなわち、入口における圧力と出口における圧力との差)とした。流速は標準立方フィート毎分(scfm)で測定した。背圧と音圧レベルは値が低いことが望ましい。
【0054】
ヤング率
各試料のヤング率は以下のように(概ね、ASTM試験法C−623に従い)算出した。
試料の重さと寸法を測定し、これらを用いて試料の密度を算出した。測定した振動数が第一曲げモード(first bending mode)に確実に対応するよう注意した。加速度計と計装衝撃ハンマーを振動数分析装置に接続し、試料の各種点の振動数応答関数を測定した。その振動数応答関数を、GenRaid/SMS社(Milpitas,CA)から市販されているモード分析プログラム「Star Modal」を使用して分析し、試料の固有振動数とモード形状を決定した。数値分析(有限要素モデル化法)を行い理論第一曲げモードを算出した。測定した寸法と密度の値をこのモデルに入力し、そしてヤング率の値を仮定した。有限要素モデル由来の理論第一曲げ振動数と、測定値由来の実際の第一曲げモードとを比較した。この段階の目的は、初期ヤング率の値を調整する方法を決定することにある。理論振動数が実測振動数よりも小さい場合には、ヤング率は増大したことになり、また、その反対についても同じである。上記の段階を、有限要素モデル由来の理論第一曲げ振動数が測定値由来の実際の第一曲げモードと一致するまで繰り返した。ヤング率は、有限要素モデルで用いられた最近の又は最後の値とし、これをN/cm2 (ポンド/平方インチ)で報告する。
【0055】
略号
本明細書では以下の略号を使用する。
略号 定義
SPL 音圧レベル
BP 背圧
AFR 空気流速
DEG 度(角度)
Dia. 直径
dBA A−重み付きデシベル
scfm 標準立方フィート毎分
L/D 穴の長さ/穴径
壁表面積=π×穴径×穴数×穴の長さ
【0056】
【実施例】
本発明を以下の代表的実施例によりさらに説明するが、これらの実施例において記載されている特定の材料及びその量、並びに他の条件や詳細部は、本発明を限定するものではない。すべての部及びパーセントは、特に断らない限り重量を基準とする。
実施例1
この実施例では、遮音材料の多孔性とスルーホールとを組み合わせて得られる利益を例示する。
【0057】
この実施例の音響材料試料2種を以下のように製作した。Minnesota Mining and Manufacturing社製の商標「SCOTCHLITE」のK15型ガラスマイクロバブル(密度約0.15g/cc、直径約50μm)と、Minnesota Mining and Manufacturing社製の商標「SCOTCHCAST」の265型乾燥粉末エポキシ樹脂とを、樹脂対マイクロバブルの重量比が2:1になるように混合した。得られた粉末を金型に移し入れ、機械的手段で振動を与えてゆるい粉末を固め且つ閉じ込められている空気を放出させ、そしてブロックの大きさによっては最長で約4時間にわたり170℃で硬化した。その後、必要であれば、硬化したブロックを切断して所望の試験用の大きさ及び厚さにした。
【0058】
硬化した材料の密度は慣例の測定法によると約0.2g/ccであった。特性孔径は約35μmであった。間隙率は約40体積%であった。ヤング率は約41368.5N/cm2 (60000ポンド/平方インチ)であった。この材料を「ACM−1」と称した。こうして製作した試料の一つを、その一面に二液型エポキシ液を塗布してその表面を封止し且つ表面気孔を充填することによってさらに処理した。次いで、各試料の30.48cm(12インチ)×30.48cm(12インチ)の領域にわたり一様に間隔を置いて並べた正方形配列パターン(グリッドパターン)で、減衰体主面に垂直に直径3.175mm(1/8インチ)のスルーホール265個をドリルで開けた。試料の厚さは5.08cm(2インチ)とした。この実施例では、スルーホール長は試料厚に相当した。その後、先に記載した試験法に従い試料の音圧レベルと背圧を試験した。
以下の表1に、音圧レベル(SPL)をdBAで、背圧(BP)を水のインチ数で、そして空気流速(AFR)をscfmでそれぞれ記録した。
【0059】
【表1】
【0060】
上記データから、遮音材料の多孔性が圧力降下量を減少させ、しかもより良好な音響減衰性を生み出していることがわかる。
実施例2及び実施例3
これらの実施例は、開口面積%(% open area) 及び試料厚を一定にしたまま、スルーホール数、長さ対直径比及び壁面積を変化させた場合の効果を示すものである。
【0061】
これらの実施例で用いた遮音材料は、上記実施例1に従い製作したACM−1とした。実施例1と同じパターンで試料に複数のスルーホールをドリルで開け、そして実施例1と同様に試験を行った。実施例2の開口面積%は1.23%とした。実施例3の開口面積%は2.26%とした。
スルーホールの数、スルーホールの直径(D)、AFR、SPL及びBPを以下の表2〜表5に記載する。
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
上記データから、開口面積%を一定にした場合には、スルーホールの直径を大きくしその数を少なくすると、壁表面積や長さ対直径比が関連して変化し、結果的に背圧が低くなり且つノイズレベルが高くなることがわかる。反対に、スルーホールの直径を小さくしその数を多くすると、ノイズ減衰量は増大するが背圧も大きくなる。
【0067】
実施例4
この実施例は、スルーホールのパターンを変化させた場合の効果を示したものである。
この実施例では、実施例1で製作したACM−1遮音材料を使用した。厚さ5.08cm(2インチ)の試料を3個製作し、それらに直径3.175mm(1/8インチ)のスルーホール144個をそれぞれ異なるパターンでドリルで開けた。これらのパターンは、実施例1と同じ一様に間隔を置いて並べた配列(グリッドパターン)と、2列〔列間隔約9.5mm(3/8インチ)〕で角と角を結ぶ比較的一様に間隔を置いて並べた一連のスルーホールの「X」形パターン(X)と、そして比較的一様に間隔を置いて並べたスルーホールからなる直径がそれぞれ12.065cm(4 3/4インチ)及び26.67cm(10 1/2インチ)の2個の同心円(円)とした。その後、これらの試料のSPLとBPを測定した。
試験結果を流速と共に表6に記載する。
【0068】
【表6】
【0069】
上記データから、スルーホールのパターンが音響減衰体の音響性能と背圧に影響を及ぼすことがわかる。
実施例5
この実施例では、各種の多孔質材料を使用した。
【0070】
用いた多孔質材料は、実施例1で製作したACM−1と多孔質ポリエチレン(Porex Technologies, Fairburn, Georgia から商品名「Porex X-4930」で市販されているもの)とした。「Porex X-4930」は、密度が約510.9kg/m3 (31.9lb/ft3 )、ヤング率が約21511.6N/cm2 (約31200psi)、そして孔径が約10〜約40μmであった。30.48cm(12インチ)×30.48cm(12インチ)×厚さ0.6096cm(0.24インチ)の試料の重さは290グラムであった。ACM−1試料の厚さは0.635cmとした。どちらの試料にも、実施例1及び4のグリッドパターンで直径3.175mm(1/8インチ)のスルーホール144個をドリルで開けた。これらの試料を実施例1と同様にSPLとBPについて試験した。試験結果をAFRと共に以下の表7に記載する。
【0071】
【表7】
【0072】
実施例6
この実施例では、別の種類の多孔質材料を使用して本発明の減衰体を製作した。比較用の減衰体は非孔質材料から製作した。
実施例1に従い多孔質材料(ACM−2と表示)を製作したが、但し、K15ガラスマイクロバブルの代わりにアルミノシリケート球体(Zeelan Industries, St. Paul, MN から商品名「Z-Light W1600 」で市販されているもの)を使用し、そして265型エポキシ樹脂とZ-Light W1600 とを重量比1:6で配合した。得られたブロックは32.385cm(12 3/4インチ)×32.385cm(12 3/4インチ)であった。ACM−2は、密度が約461.3kg/m3 (28.8lb/ft3 )、ヤング率が約150305.6N/cm2 (約218000psi)、そして間隙率が約35%であった。非孔質材料は、密度約2738.97kg/m3 (約171lb/ft3 )のアルミニウムとした。どちらの試料も厚さは1.27cm(1/2インチ)であり、また、実施例1及び4のグリッドパターンで直径3.175mm(1/8インチ)のスルーホール144個をドリルで開けた。これらの試料を実施例1と同様にSPLとBPについて試験した。試験結果を流速と共に以下の表8に記載する。
【0073】
【表8】
【0074】
表8から、本発明の減衰体の音響性能とアルミニウムの音響性能とが同等であることがわかるが、これは質量則に基づいて予測されることではない。さらに、本発明の減衰体の方が背圧が低い。
実施例7
この実施例では、多孔質材料を使用して本発明の減衰体を製作し、非孔質材料から製作した比較用減衰体と比較した。
【0075】
用いた多孔質材料は実施例1で製作したACM−1とした。非孔質材料はパーティクルボードとした。どの試料も厚さは1.905cm(3/4インチ)とし、また、実施例1及び4のグリッドパターンで直径3.175mm(1/8インチ)のスルーホール265個をドリルで開けた。ACM−1試料の重さは506.2グラムであり、パーティクルボードの重さは1525.9グラムであった。これらの試料を実施例1と同様にSPLとBPについて試験した。挿入損失は以下のように測定した。試料を配置せず、すなわち空箱で、実施例1に従い音圧レベルを測定した。次いで、保持具の中に試料を配置して音圧レベルを測定した。試料を含まない場合の音圧レベルと試料を配置した場合の音圧レベルとの差を挿入損失とした。
試験結果を流速と共に以下の表9に記載する。
【0076】
【表9】
【0077】
表9から、本発明の減衰体は、パーティクルボードと比較した場合、質量が小さいにもかかわらず同等な挿入損失とより良好な背圧とを提供するため、全体的な音響性能がより良好であることがわかる。これらのデータと実施例6のデータとから、多孔質材料は、スルーホール長が約1.27cm(1/2インチ)よりも長い場合に、圧力降下の利点を示すことがわかる。
実施例8
この実施例では、スルーホールの数及び厚さの異なる多孔質材料を使用して減衰体を製作した。
【0078】
用いた多孔質材料は、実施例1に従い厚さを変化させて製作したACM−1とした。各試料には、実施例1及び4のグリッドパターンで直径3.175mm(1/8インチ)のスルーホール複数個をドリルで開けた。これらの試料を実施例1と同様にSPLとBPについて試験した。
各試料を、5〜100scfmの空気流速範囲にわたり試験したところ、SPL及びBPの試料間の差は20〜100scfmの範囲ではほぼ同じであった。空気流速60scfmについての試験結果を以下の表10に記載する。
【0079】
【表10】
【0080】
表10から、本発明の減衰体は、試料厚、スルーホール数及び開口面積%に関して以下の傾向を示すことがわかる。試料厚が増加すると、背圧と音響減衰が共に増加する。スルーホール数と開口面積%が増加すると、背圧と音響減衰は低下する。
実施例9
この実施例では、スルーホール数の異なる多孔質材料製の減衰体の音響性能を、周波数を関数として測定した。
【0081】
用いた多孔質材料は実施例1で製作したACM−1とした。厚さ15.24cm(6インチ)の試料を3個を製作し、これらに、実施例1及び4のグリッドパターンで直径3.175mm(1/8インチ)のスルーホールをそれぞれ144個、265個及び625個ドリルで開けた。
各試料のSPLを実施例1と同様に測定したが、但し、空気流速の代わりに周波数(ヘルツ)を測定した。
SPL値と周波数を以下の表11に記載した。
【0082】
【表11】
【0083】
これらのデータは、4000ヘルツ以上において、スルーホール数の増加と共にノイズ減衰量が増大するという意外な効果を示している。
ラウドスピーカーの例
本発明の減衰体を用いてラウドスピーカー用キャビネットを構築した。ラウドスピーカー用キャビネットの場合、電気的相互作用、機械的相互作用及び空気圧相互作用の組合せが音の共鳴増幅及び再指向をもたらした。このキャビネットは、ACM−1(実施例1に従い製作)と同じ種類の材料であって、厚さが2.54cm(1インチ)、質量が3.97kg、そしてスルーホール間隔が2.54cm(1インチ)であるものから構築した。スルーホールの配列は、上面では8×13、側面では8×19、そして裏面では13×19とした。
キャビネットの内部寸法は33.02cm(13インチ)×48.26(19インチ)×20.32(8インチ)とした。スルーホールの径はすべて3.175mm(1/8インチ)とした。用いたラウドスピーカーコーンはAudio Concepts AC8型(LaCrosse, Wisconsin) とした。その直流インピーダンスは4.8オームであった。
【0084】
このキャビネットに対して2種の試験を実施した。すなわち、軸外し模擬自由音場レスポンス試験(off-axis simulated free field response test) とインピーダンス試験である。
軸外し模擬自由音場レスポンスは水平極応答(horizontal polar response) と呼ばれる。水平極応答の測定は、キャビネットの前面の法線に対して0度、45度、90度、135度及び180度をなす角度において、キャビネット周囲の方位角45度毎に行った。音響応答は、20ヘルツから始まり20000ヘルツで終わる中心周波数を含む1/3オクターブ帯域で行った。Bruel and Kjaer 4135マイクロホンからの入力によるBruel and Kjaer 2144同時分析装置を使用した。ラウドスピーカーコーンの中心水平面内の該スピーカーから1メートル離れたところのマイクロホンでデータを収集した。Bruel and Kjaer 1402ピンクノイズ源を音源として使用した。ピンクノイズとは、対象となる各1/3オクターブ帯域において等しいエネルギーを有するノイズと定義される。このピンクノイズは、ラウドスピーカーに供給する前にCrown Com-Tech 800によって増幅した。試験は無反響室内で行った。
【0085】
同じキャビネットについてインピーダンスのデータを収集した。インピーダンスは、入力信号に対向するスピーカーの電気抵抗、インダクタンス及びキャパシタンスが組合わさった効果である。これは周波数と共に変化し、また単位オームで測定される。Audio Concepts AC8型ラウドスピーカーを使用した。Bruel and Kjaer WB1314ノイズ源発生装置を使用してラウドスピーカーを駆動した。1000オームの抵抗をラウドスピーカーと直列に配置して一定電流回路を発生させ、そしてラウドスピーカー端子間の周波数応答電圧をBruel and Kjaer 2148二重チャンネル型分析装置により0〜400ヘルツにわたり1/2ヘルツ間隔で測定した。直列に組み合わされている1000オームの抵抗とラウドスピーカーとを10オームの抵抗に交換して、校正を実施した。自由大気中のラウドスピーカーの応答を測定した。その後、ラウドスピーカーをキャビネットに取り付け、そのキャビネットの応答を測定した。
【0086】
自由大気中のラウドスピーカーの共鳴周波数は33.5ヘルツであったが、キャビネットは30.5ヘルツで共鳴した。キャビネット共鳴の周波数が自由大気の場合から減少した理由は、穴が動的質量増加をもたらし、これが共鳴周波数を減少させたためである。キャビネットの中に穴を有する正味の効果は、特殊な開口又は通風口が設けられたラウドスピーカーが得られることであった。
【0087】
本発明を、その特別な実施態様に関して説明したが、さらに変更を加えることが可能であることを理解されたい。本願の特許請求の範囲は、当業者であれば均等物として認識するであろうそのような変型をすべて包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音響減衰体を製作する上で有用な焼結多孔質材料の一部を拡大した横断面図である。
【図2】本発明の音響減衰体を製作する上で有用な結合多孔質材料の一部を拡大した横断面図である。
【図3】本発明の音響減衰体の一部の正面図である。
【図4】スルーホール形状の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図5】スルーホール形状の別の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図6】スルーホール形状の別の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図7】スルーホール形状の別の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図8】スルーホール形状の別の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図9】スルーホール形状の別の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図10】スルーホール形状の別の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図11】スルーホール形状の別の一態様を示す、図3に示した本発明の音響減衰体の線3−3に沿った横断面図である。
【図12】本発明の音響減衰体を使用した音響装置の略斜視図である。
【図13】実施例10のラウドスピーカー用キャビネットの極プロットを示すグラフである。
【図14】実施例10のラウドスピーカーの自由大気中でのインピーダンスプロットを示すグラフである。
【図15】実施例10のラウドスピーカーのキャビネット中でのインピーダンスプロットを示すグラフである。
【符号の説明】
10…音響材料
11…粒子
12…接触点
13…ボイド
14…周囲媒質
20…バインダー
40…開放箱
41…ラウドスピーカー
Claims (4)
- 接触点で共に焼結及び/又は結合している粒子を含み気孔の少なくとも一部が連続している多孔質材料を含んで成る音響減衰体であって、前記多孔質材料は、間隙率が20〜60%、平均孔径が5〜280マイクロメートル、くねり係数が1.25〜2.5、密度が80.08〜961.0kg/m3(5〜60ポンド/立方フィート)、そして弾性率が8273.7N/cm2(12000ポンド/平方インチ)以上であり、前記多孔質材料は少なくとも一つのスルーホールを有し、前記間隙率、平均孔径、密度及び弾性率は前記スルーホールを含まない多孔質材料についての値であり、そして前記スルーホールの平均径は前記平均孔径よりも大きい前記音響減衰体。
- 前記スルーホールの平均長さが0.3175cm(1/8インチ)以上である、請求項1記載の音響減衰体。
- 前記スルーホールの平均径が0.0397〜15.24cm(1/64〜6インチ)である、請求項1記載の音響減衰体。
- 前記スルーホールが該材料を直線的に貫通している、請求項1記載の音響減衰体。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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