JP3639347B2 - 半導体モジュール及びその組立方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光源をなすLD等の発光素子と、発光素子の後方出力光をモニタするPD等の受光素子とがキャリア上に搭載された半導体モジュール及びその組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より一般的に使用されている半導体モジュールは、図4(b)に示すように、光源をなすLD等の発光素子(以下、LDという)51と、LD51の後方出力光をモニタするPD等の受光素子(以下、PDという)52とを備えている。
【0003】
ここで、LD51は図4(a)に示す直方体形状の専用のキャリア(LD51の発光面を正面とした場合、例えば横幅6mm、奥行き長さ2mm、高さ2mm)53上に搭載され、このLD51を搭載したキャリア53は、PD52やサーミスタ,測温抵抗体、熱電対等の温度検出素子54が配設された基板55上に対し、LD51の発光面51aとPD52の受光面52aを直線上に対向させて所定距離(例えば2〜2.5mm)離した状態で搭載されている。
【0004】
また、この種の半導体モジュールでは、駆動による発熱でLD51の発振周波数が変動するのを防ぎ、LD51より常に安定した所定波長の出射光が出力されるように、LD51の温度を一定にする温度制御がなされている。
【0005】
このため、基板55上には、例えば負の温度特性を有するNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタ等の温度検出素子54が半田等により固定されている。そして、この温度検出素子54の出力に基づき図示しないペルチェ素子等の温度制御素子を駆動してLD51を一定温度に保持している。
【0006】
ところで、上述した半導体モジュールの小型化を図るには、LD51とともに基板55上に搭載されるモニタ用のPD52の小型化が必要不可欠となる。ここで、キャリア53や基板55の小型化を図るには、その形状を細長くしてLD51とPD52を出来るだけ接近させて配置することが考えられる。この場合、PD52はLD51に近いほどその受光強度も強くなるが、PD52の受光電流は、使用目的に応じてユーザからの要求により異なる。しかも、使用されるLD51自体、部品のバラツキによって前方出力光と後方出力光との強度が異なるものや、その放射パターンも様々あるため、PD52の受光量の調整を含め、LD51毎にPD52の位置調整を行う必要があった。
【0007】
そこで、従来の半導体モジュールでは、上述したPD52の受光量の調整を含め、LD51に対するPD52の位置調整を行う場合、図5に示すようなチップ状のPD(幅4mm,高さ2mm)52を移動可能に保持するチャック機構56が用いられていた。このチャック機構56は、PD52の各電極と接触するプローブ57を有し、PD52の両側部を保持するコ字状のチャック部58を備えている。そして、プローブ57がPD52の各電極に導通するようにチャック部58によりPD52の両側部を保持し、予めキャリア53上に固定されたLD51からPD52に入射する後方出力光の受光量をモニタしながらチャック部58を回動制御してLD51に対するPD52の位置調整を行って所望の受光量を得ていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の半導体モジュールでは、上述したPD52の受光量の問題を考慮してLD51とPD52を対向配置する場合のスペースを確保する必要性やサーミスタ等の温度検出素子54を配置してLD51の温度制御を行う必要性から、LD51を搭載するためのキャリア53と、PD52,温度制御素子54等の他の素子を搭載するための基板55とを別々に構成しなければならず、その分だけ作業工程が増加し、スペース的な制約を受けてモジュール全体の寸法(特に、横幅、奥行き長さ)も長くなるという問題があった。
【0009】
また、上述した従来のLD51とPD52を対向配置した構成において、PD52をキャリア53上で移動可能に保持するためには、チップ状のPD52に対して小型化が困難なチャック機構56が必要不可欠であった。しかも、チャック機構56には、プローブ57の電気的配線が必要であり、PD52を保持した状態でキャリア53上で回動するため、配線を引きずり回しながらPD52を調整しなければならない。また、PD52の調整後は、その位置を保持した状態でキャリア53に対してPD52を固定しなければならないので、固定時にPD52が位置ずれを起こすおそれがあり、これにより、調整された光量が変化したり、光軸がずれる等の問題があった。このように、PD52が受光する光量を調整するためには、特別な治具としてチャック機構56が必要不可欠であり、調整作業及び組立作業が面倒で作業性も悪く、モジュールの小型化にも容易に対応することができなかった。
【0010】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、モジュール全体の容積を小さくでき、LD及びPDをそれぞれキャリアに固定した状態で、特別な治具を必要とせずにPDの受光量の調整が可能で、作業効率の向上が図れる半導体モジュール及びその組立方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による請求項1の半導体モジュールは、前面1a及び後面1bより光を出力する発光素子1と、
該発光素子の後方出力光を受光するモニタ用受光素子2と、
発光中心軸L2−L2に対して受光中心軸L1−L1が所定角度傾いた状態で、前記発光素子と前記モニタ用受光素子とが配設されるキャリア3と、
前記発光素子の発光中心軸と前記モニタ用受光素子の受光中心軸とが交わる位置P近傍で前記キャリアに形成された取付穴7と、
該取付穴に回転可能に挿入される取付軸9aを有し、該取付軸を回転中心とする前記発光中心軸線と前記受光中心軸線とを含む平面と水平な方向への回転動作により前記発光素子から前記モニタ用受光素子に入射する後方出力光の光量を可変して調整するための光量調整部材8とを具備することを特徴としている。
【0012】
請求項2の半導体モジュールにおいて、前記光量調整部材8は、前記発光素子1からの後方出力光を、透過光と、前記モニタ用受光素子2への反射光とにそれぞれ分岐して出力している。
【0013】
請求項3の半導体モジュールは、前記モニタ用受光素子2の受光面2aが、受光中心軸L1−L1と直交する平面に対して所定角度傾斜している。
【0014】
請求項4の半導体モジュールは、前記発光素子1と前記キャリア3との間に配設され、前記発光素子の駆動に伴って発生する熱を前記キャリア側に伝導する熱伝導体5と、
前記発光素子に近接して前記キャリア3上に蒸着形成される温度検出素子6と、
該温度検出素子から出力される検出信号に基づき前記発光素子を一定温度に制御する制御信号を出力する温度制御部と、
前記キャリアの下部に設けられ、前記温度制御部から出力される制御信号に基づき、前記キャリアを介して前記発光素子を一定温度に温度制御する温度制御素子12とを備えている。
【0015】
請求項5の半導体モジュールの組立方法は、発光中心軸L2−L2に対して受光中心軸L1−L1が所定角度傾いた状態で発光素子1とモニタ用受光素子2とをキャリア3上に固定する工程と、
前記発光素子と前記モニタ用受光素子とを前記キャリア上に固定した後、前記発光素子の発光中心軸と前記モニタ用受光素子の受光中心軸とが交わる位置P近傍で前記キャリアに形成された取付穴7に挿入される取付軸9aを有する光量調整部材8を、前記取付軸を回転中心として回動可能に配置する工程と、
前記取付軸を回転中心とする前記発光中心軸線と前記受光中心軸線とを含む平面と水平な方向への前記光量調整部材の回動動作により前記発光素子から前記モニタ用受光素子に入射する後方出力光の光量を調整する工程とを含むことを特徴としている。
【0016】
【作用】
発光素子1及びモニタ用受光素子2は、発光中心軸L2−L2に対して受光中心軸L1−L1が所定角度傾いた状態で一つのキャリア3に固定される。キャリア3には、発光中心軸L2−L2と受光中心軸L1−L1とが交わる位置P近傍に取付穴7が形成される。光量調整部材8は、取付穴7に挿入される取付軸9aを有し、この取付軸9aと回転中心として回転可能に配置される。発光素子1とモニタ用受光素子2をキャリア3上に固定した後、光量調整部材8の取付軸9aを取付穴7に挿入する。そして、取付穴7に挿入された取付軸9aを回転中心として光量調整部材8を回転操作し、発光素子1からモニタ用受光素子2に入射される後方出力光の光量を所望の値に可変して調整する。
発光素子1とモニタ用受光素子2との間の光路(位置P)上に光量調整部材8を介在させることで、キャリア3上の横幅方向のスペースを有効的に利用して各素子を配設することができ、両素子1,2を対向配置した場合よりもモジュール全体を小型化できる。
上記後方出力光の光量の調整は、両素子1,2の電気的接続を済ませてキャリア3上に固定して組み立てた状態で、光量調整部材8を回転するだけの操作により行え、調整作業及び組立作業を簡略化して作業効率の向上が図れる。
【0017】
【実施例】
図1(a)は本発明による半導体レーザモジュールの一実施例を示す平面図、図1(b)は同モジュールの側面図である。
【0018】
この実施例による半導体モジュールでは、例えばLD等によるチップ状の発光素子(以下、LDという)1と、LD1の発光面となる前面1a及び後面1bの両面から出力される所定波長の光のうち後方出力光を受光してモニタする例えばPD等によるチップ状のモニタ用受光素子(以下、PDという)2とが一つのキャリア3上に搭載されている。
【0019】
キャリア3は、例えばCu,Cu−W等の主に金属製で形成された直方体(例えば横幅6mm、奥行き長さ2mm、高さ1.5mm)をなし、両端部3aを所定幅残して中央部分に所定深さの凹部4が形成されている。凹部4の表面は水平な取付面4aを形成しており、この取付面4aにおける下部左側には、熱伝導体としてのヒートシンク(例えば厚さ0.2mm)5が配設されている。ヒートシンク5は、非導電性を有する熱伝導性の良好な熱伝導体(主にセラミック,SiC,AlN等)から形成され、その上面中央部分にはLD(例えば幅400μm、長さ300〜1600μm、高さ100μm)1が搭載されている。ヒートシンク5は、LD1で発生する熱をキャリア3の下面方向に伝導している。
【0020】
LD1の後方出力光を受光してモニタするPD2は、受光中心軸L1−L1がLD1の発光中心軸L2−L2に対してほぼ直角をなすように図1(a)における凹部4の上部右側に配置されている。図1(a)において、PD2の受光面(例えばφ300μm)2aは、取付面4aを基準としてLD1の発光面1a,1bと同一高さに位置し、水平な取付面4aと直交する面に対して上方に所定角度(例えば10°±1°)傾斜している。これにより、LD1からの後方出力光が受光面2aで反射してLD1側に戻るのを防止するとともに、PD2が受光する後方出力光の光量をある程度低減している。
【0021】
図1(a)において、キャリア3の凹部4における下部右側には、チップ又は薄膜成形によって形成される温度検出素子としてのサーミスタ6が配設されている。サーミスタ6は、ヒートシンク5上のLD1と接近して凹部4に配設され、LD1の温度及び温度変化を高精度に検出している。
【0022】
なお、薄膜成形によるサーミスタ6は、真空蒸着技術を用い、キャリア3に対してGe等を蒸着して形成されるもので、予めLD1の搭載箇所の側部に所定形状に形成される。この場合、蒸着された形状と膜厚により、所定の抵抗値(例えば10kΩ±0.5kΩ)に設定される。
【0023】
図1(a)において、キャリア3の凹部4における上部左側で、LD1の発光中心軸L2−L2とPD2の受光中心軸L1−L1との交点P近傍には、所定径の取付穴7が形成されている。この取付穴7には、光量調整部材8が取り付けられている。光量調整部材8は、キャリア3の取付穴7に回転可能に取付軸9aが挿入された取付台9と、例えばYAG溶接によって取付台9に固定された反射部材10とによって構成されている。反射部材10は三角柱形状をなし、LD1の発光中心軸L2−L2とPD2の受光中心軸L1−L1との交点Pが位置する表面には、表面反射率の高いミラーによる反射面10aが形成されている。
【0024】
この光量調整部材8では、取付軸9aを中心として回転させることで、LD1から反射面10aを介してPD2に入射する後方出力光の光量を調整している。その際、LD1側の放射パターンや要求されるPD2の受光量に応じて反射面10aの傾きの他、反射率、形状、大きさを適宜設定し、PD2への後方出力光の反射量を決定している。これにより、PD2の受光量を最適値に可変することができる。
【0025】
キャリア3における両端部3aの表面には、LD1とPD2それぞれの電極の他、多機能化を図るために、回路のインピーダンスマッチング用の終端抵抗、高周波変調対応としての抵抗、コイル、コンデンサ等のパターン11が形成されている。
【0026】
キャリア3の下部には、ペルチェ素子等による温度制御素子12が配設されている。この温度制御素子12は、図示しない温度制御部からの制御信号によりその極性が制御されることで、LD1の発熱温度に応じた冷却又は加熱動作を行い、LD1を所定の一定温度(例えば25℃)に保持する。
【0027】
次に、上記のように構成される半導体モジュールの組立方法について説明する。
まず、キャリア3の両端部3a及び凹部4、ヒートシンク5の上面にマスキングを用いて配線パターンをAuメッキにより形成する。詳細には、キャリア3の取付面4a上にPD搭載用パターンとサーミスタ用パターンを形成し、ヒートシンク5上にLD搭載用パターンを形成する。また、キャリア3の両端部3aには、LD1の電極パターン、PD2の電極パターン、サーミスタ6の電極パターンを形成する。
【0028】
次に、キャリア3について、PD搭載用パターン上を除いた箇所をマスキングし、PDボンディング用のAu−Sn半田を蒸着しておく。同様に、ヒートシンク5についても、LD搭載用パターン上を除いた箇所をマスキングし、LDボンディング用のAu−Sn半田を蒸着しておく。
【0029】
次に、サーミスタ用パターンに図示しないマスク部材の開口部が位置するようにマスク部材をキャリア3の表面に重合する。そして、この重合状態で真空蒸着させることにより、サーミスタ用パターン上にサーミスタ6を所定膜厚で形成する。
【0030】
次に、LD搭載用パターン上にLD1が置かれたヒートシンク5をキャリア3の取付面4a上に載せた状態で半田溶解のために加熱(溶融点280℃これより上30度程度→320度程度)する。そして、LD搭載用パターン上の半田を溶かしてヒートシンク5上にLD1を固定するとともに、キャリア3上の半田を溶かしてキャリア3上にヒートシンク5を固定する。
【0031】
この後、LD1とLD1の電極パターンとの間、PD2とPD2の電極パターンとの間、サーミスタ6と電極パターンとの間のそれぞれにワイヤを配置し、各ワイヤの両端を半田付けで結線する。
【0032】
次に、上記のように光量調整部材8を除く構成部品(LD1,PD2,ヒートシンク5,サーミスタ6)がキャリア3上に搭載された状態で、反射部材10が固定された取付台9の取付軸9aをキャリア3の取付穴7に挿入し、キャリア3に対して光量調整部材8を回転可能に仮固定する。この状態で、反射部材10の調整用溝10bにドライバの先端を挿入して回すと、反射面10aを有する反射部材10は、取付軸9aを中心として回転する。この状態でPD2の出力をモニタし、PD2に入射する後方出力光の光量が所望の値になるように反射部材10の反射面10aの位置を調整する。そして、所望の光量が得られた状態で、取付台9をキャリア3に対して例えば半田により固定する。
【0033】
したがって、上述した実施例によれば、LD1,PD2をそれぞれ電気的接続を行ってキャリア3上に固定して組み立てた後、光量調整部材8をドライバ等の工具によって回転するだけの極めて簡単な操作により、PD2に入射する後方出力光の光量を所望の値に調整することができる。その際、LD1からの後方出力光はある程度広がりをもって光量調整部材8側に出射され、光量調整部材8の回転量に応じてPD2に入射する光量が決まる。このため、LD1とPD2とは必ずしも図1(a)のように各中心軸L1−L1,L2−L2が直角をなすように配置する必要はない。したがって、LD1及びPD2は、キャリア3上における取付面4aでの位置精度が要求されることなく、予めキャリア3に固定して組み立てておくことができる。
【0034】
上記PD2の光量の調整は、LD1及びPD2の電気的接続を済ませた状態で行えるので、従来のようにチャック機構等の特別な治具を用いてPD2の位置調整を行った後にPD2を固定する場合に比べ、その調整作業及び組立作業が簡略化し、作業効率の向上を図ることができる。
【0035】
ヒートシンク5上に搭載されたLD1、PD2、温度検出素子をなすサーミスタ6、光量調整部材8等の各構成部品は、一つのキャリア3上に一緒に配設され、LD1とPD2との間の光路上に光量調整部材8が介在する構成なので、LD1の発光面1aを正面とした場合、キャリア3の横幅方向のスペースを有効的に利用してキャリア3の奥行き方向のLD1とPD2との間の距離を短くでき、従来のキャリアと基板とが別々に構成されたものに比べ、横幅及び奥行き長さ方向の寸法を短くしてモジュール全体の小型化を図ることができる。その際、温度検出素子をなすサーミスタ6をキャリア3上に薄膜成形すれば、LD1に接近したキャリア3上の最適な位置に接触不良を起こすことなく密着した状態で設けることができる。その際、チップ部品の場合に必要とされた半田によるキャリア3へのダイボンディング作業が不要なので、さらに作業効率の向上が図れる。しかも、その抵抗値は、蒸着制御で形状、厚さを適宜設定することで容易に可変することができる。
【0036】
サーミスタ6から出力される検出信号は、温度制御部に入力され、この温度制御部がLD1の温度に対応して温度制御素子12を駆動することにより、LD1を一定の温度に保ってLD1が出力する波長を一定に安定化させることができる。
【0037】
次に、図3は本発明による半導体モジュールの他の実施例を示す図である。なお、図1(a),(b)と同一構成には同一番号を付して説明する。
この実施例の半導体モジュールでは、LD1の発光中心軸L2−L2と、PD2の受光中心軸L1−L1との交点Pに配置される光量調整部材8がミラー8aによって構成される。LD1の発光中心軸L2−L2線上で、前方出力光が出射されるLD1の前面1a側には、レンズ21を介して光ファイバ22が配設される。同様に、LD1の発光中心軸L2−L2線上のミラー8aの後方にも、レンズ23を介して光ファイバ24が配設される。
【0038】
この構成によれば、ミラー8aの反射面の反射率及び傾斜角度を適宜設定することにより、光ファイバ24側に透過する光量と、PD2側に反射する光量とを所望の値に調整でき、LD1からの後方出力光をPD2だけでなく、LD1の後方に配設された光ファイバ24にも入射させて他の装置との光学結合が可能な光学系を構築することができる。
【0039】
なお、光量調整部材8としては、ミラーを用いた構成の他、プリズム、コーナーキューブ等の光学部品を用いてもよい。
【0040】
また、上記実施例におけるLD1の他、周囲温度に対して発振波長が敏感に変動するDFB(Distributed Feed Back) 型又はDBR(Distributed Bragg Reflector) 型のLD、LED,SLD(Super Luminescent Diode) 等を用いることもでき、この場合であっても上記同様の作用効果が得られる。
【0041】
ところで、上述した実施例では、発光中心軸L2−L2と受光中心軸L1−L1とが直角をなすようにLD1とPD2とをキャリア3上に配置し、両中心軸L1−L1,L2−L2の交点Pに光量調整部材8を配置した構成について説明したが、LD1とPD2との間の光路上に配置される光量調整部材8により、LD1からの後方出力光をPD2側に反射させて導くことができれば、発光中心軸L2−L2と受光中心軸L1−L1とがなす角度を直角にする必要はない。
【0042】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、発光素子とモニタ用受光素子とは、発光中心軸に対して受光中心軸が所定角度傾いた状態でキャリア上に配設でき、両素子間の光路上に光量調整部材を介在させることで両素子間の距離を短くでき、特に、従来に比べてキャリアの横幅及び奥行き長さの寸法を小さくしてモジュール全体の小型化を図ることができる。
【0043】
発光素子及びモニタ用受光素子の電気的接続を済ませてキャリア上に固定して組み立てた状態で、発光素子とモニタ用受光素子の光路間に設けられた光量調整部材を回転するだけの操作により、モニタ用受光素子が受光する後方出力光の光量を最適値に調整することができる。その際、受光素子を操作しないので、従来のような受光素子を保持するチャック機構等の特別な治具が不要となり、従来に比べて調整作業及び組立作業を簡略化して作業効率の向上が図れる。
【0044】
請求項2の半導体モジュールによれば、光量調整部材が、発光素子1からの後方出力光を、透過光と、モニタ用受光素子への反射光とにそれぞれ分岐して出力するので、発光素子からの後方出力光をモニタ用受光素子だけでなく、発光素子の後方に光学部品を配設して他の装置との光学結合が可能な光学系を構築することができる。
【0045】
請求項3の半導体モジュールによれば、モニタ用受光素子の受光面が、受光中心軸と直交する平面に対して所定角度傾斜した構成なので、発光素子からの後方出力光がモニタ用受光素子の受光面で反射して発光素子側に戻るのを防止できるとともに、モニタ用受光素子が受光する後方出力光の光量をある程度低減して所定の受光量に調整することができる。
【0046】
請求項4の半導体モジュールによれば、温度検出素子が薄膜成形された構成なので、発光素子に接近したキャリア上の最適な位置に接触不良を起こすことなく密着した状態で温度検出素子を設けることができる。その際、キャリアへのダイボンディング作業が不要なので、さらに作業効率の向上が図れる。しかも、温度検出素子の抵抗値は、形状、厚さを適宜設定することで容易に可変することができる。
【0047】
また、温度検出素子から出力される検出信号は、温度制御部に入力され、この温度制御部が発光素子の温度に対応して温度制御素子を駆動することにより、発光素子を一定の温度に保って発光素子が出力する波長を一定に安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明による半導体モジュールの一実施例を示す平面図
(b)同モジュールの側面図
【図2】同モジュールにおける光量調整部材の分解斜視図
【図3】本発明による半導体モジュールの他の実施例を示す図
【図4】(a)従来の半導体モジュールに使用される発光素子搭載用のキャリアの斜視図
(b)(a)のキャリアを使用した従来の半導体モジュールの一例を示す平面図
【図5】従来の半導体モジュールにおいて、受光素子の受光量調整時に用いられるチャック機構を示す図
【符号の説明】
1…発光素子(LD)、2…モニタ用受光素子(PD)、3…キャリア、5…熱伝導体(ヒートシンク)、6…温度検出素子(サーミスタ)、8…光量調整部材、8a…ミラー、12…温度制御素子(ペルチェ素子)。

Claims (5)

  1. 前面(1a)及び後面(1b)より光を出力する発光素子(1)と、
    該発光素子の後方出力光を受光するモニタ用受光素子(2)と、
    発光中心軸(L2−L2)に対して受光中心軸(L1−L1)が所定角度傾いた状態で、前記発光素子と前記モニタ用受光素子とが配設されるキャリア(3)と、
    前記発光素子の発光中心軸と前記モニタ用受光素子の受光中心軸とが交わる位置(P)近傍で前記キャリアに形成された取付穴(7)と、
    該取付穴に回転可能に挿入される取付軸(9a)を有し、該取付軸を回転中心とする前記発光中心軸線と前記受光中心軸線とを含む平面と水平な方向への回転動作により前記発光素子から前記モニタ用受光素子に入射する後方出力光の光量を可変して調整するための光量調整部材(8)とを具備することを特徴とする半導体モジュール。
  2. 前記光量調整部材(8)は、前記発光素子(1)からの後方出力光を、透過光と、前記モニタ用受光素子(2)への反射光とにそれぞれ分岐して出力する請求項1記載の半導体モジュール。
  3. 前記モニタ用受光素子(2)の受光面(2a)は、受光中心軸(L1−L1)と直交する平面に対して所定角度傾斜した請求項1記載の半導体モジュール。
  4. 前記発光素子(1)と前記キャリア(3)との間に配設され、前記発光素子の駆動に伴って発生する熱を前記キャリア側に伝導する熱伝導体(5)と、
    前記発光素子に近接して前記キャリア(3)上に蒸着形成される温度検出素子(6)と、
    該温度検出素子から出力される検出信号に基づき前記発光素子を一定温度に制御する制御信号を出力する温度制御部と、
    前記キャリアの下部に設けられ、前記温度制御部から出力される制御信号に基づき、前記キャリアを介して前記発光素子を一定温度に温度制御する温度制御素子(12)とを備えた請求項1記載の半導体モジュール。
  5. 発光中心軸(L2−L2)に対して受光中心軸(L1−L1)が所定角度傾いた状態で発光素子(1)とモニタ用受光素子(2)とをキャリア(3)上に固定する工程と、
    前記発光素子と前記モニタ用受光素子とを前記キャリア上に固定した後、前記発光素子の発光中心軸と前記モニタ用受光素子の受光中心軸とが交わる位置(P)近傍で前記キャリアに形成された取付穴(7)に挿入される取付軸(9a)を有する光量調整部材(8)を、前記取付軸を回転中心として回動可能に配置する工程と、
    前記取付軸を回転中心とする前記発光中心軸線と前記受光中心軸線とを含む平面と水平な方向への前記光量調整部材の回動動作により前記発光素子から前記モニタ用受光素子に入射する後方出力光の光量を調整する工程とを含むことを特徴とする半導体モジュールの組立方法。
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