JP3639144B2 - 半導体のドライエッチング方法 - Google Patents

半導体のドライエッチング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体のドライエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体は青色の発光ダイオードや短波長領域の発光素子の材料として注目されており、係る素子を作成する場合には、他の化合物半導体と同様にメサ、リセス等のエッチング技術を確立することが必要となっている。
【0003】
AlxGa1-XN 半導体は化学的に非常に安定な物質であり、他のIII −V族化合物半導体のエッチング液として通常使用される塩酸、硫酸、フッ化水素酸(HF)等の酸又はこれらの混合液には溶解しないので、これらの液を用いたウエットエッチングは使用出来ない。
【0004】
そこで、本発明者等は、四塩化炭素(CCl4 )又は2フッ化2塩化炭素(CCl2F2 )ガスのプラズマにより、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体をドライエッチングする方法を開発した(特開平1-278025号公報、特開平1-278026号公報) 。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2フッ化2塩化炭素(CCl2F2 ) は、フロンガス規制の対象となり、使用が困難となるという問題がある。
【0006】
又、四塩化炭素(CCl4 ) ガスによるプラズマエッチングは、2フッ化2塩化炭素(CCl2F2 ) によるエッチングに比べると、エッチング速度が遅いという問題があり、加えて、常温で液体のため取扱が難しい。
【0007】
更に、炭素を含むガスによるプラズマエッチングでは、半導体表面に炭素の関与するポリマーが形成され、エッチング状態が悪化するという問題も多く報告されている。
【0008】
現在のところ、エッチングの機構は解明されておらず、他の半導体に用いられているエッチングガスが、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体に対して、効果的であるか否かは、結局、実験によらなければ解明できない。
【0009】
又、AlxGa1-XN (0≦X ≦1)半導体のドライエッチングに効果的なガスの報告も、上記の本発明者らの開示以外には見当たらない。
【0010】
そこで、本発明者等はAlxGa1-XN 半導体のプラズマエッチングにおいて、他のプラズマガスを用いてエッチングの実験を重ねた結果、三塩化ホウ素(BCl3 )がエッチングガスとして最適であることを発見し、本発明を完成した。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための発明の構成は、AlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体のドライエッチング法であって、AlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体上のエッチングすべき箇所にフォトレジストを形成する工程と、AlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体上及び形成されたフォトレジストの上に、ドライエッチング後にマスクを容易に除去するための二酸化珪素(SiO2)膜を形成する工程と、形成された二酸化珪素(SiO2)膜の上に、さらに、マスクとしての実質的な機能を果たす酸化アルミニウム(Al2O3)膜を形成する工程と、フォトレジストを剥離液により除去することで、フォトレジストの形成された位置に窓の形成された二酸化珪素(SiO2)膜と酸化アルミニウム(Al2O3)膜の2層からなるパターン化されたマスクを形成する工程と、マスクにより窓のAlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体をドライエッチングすることを特徴とする半導体のドライエッチング方法である。
【0012】
上記のプラズマエッチングは、通常、高周波電力を印加する電極を平行に配置し、その電極に被エッチング物体を配置した平行電極型装置や、高周波電力を印加する電極を円筒状に配置し、その円筒の断面に平行に被エッチング物体を配置した円筒電極型装置、その他の構成の装置を用いて行われる。
【0013】
又、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスをプラズマ状態にするには、上記平行電極型装置や円筒電極型装置では、電極間に高周波電力を印加することにより行われる。
【0014】
【発明の効果】
フォトレジストの上に二酸化ケイ素(SiO2 ) 膜と酸化アルミニウム (Al 2 O 3 ) との2層からなるマスクを形成して、フォトレジストを有機溶剤等のフォトレジスト剥離液によって剥離除去しているので、アンダーカット等の窓形状の乱れが防止される。
【0015】
二酸化ケイ素(SiO2 ) と酸化アルミニウム(Al2O3 ) との2層を形成する場合には、酸化アルミニウム(Al2O3 ) が、マスクとしての実質的な機能を果たす。酸化アルミニウム(Al2O3 )は、二酸化ケイ素(SiO2 ) に比べて、成膜速度はほぼ同じであるが、ドライエッチングによるエッチング速度は、1/3 以下である。従って、エッチングに耐え得る厚さのマスク層は、マスクを二酸化ケイ素(SiO2 ) の単層で形成した場合に比べて、1/3 の厚さで良く、マスクの形成時間が短縮される。又、半導体のドライエッチング後にマスクを除去する必要があるが、最下層に二酸化ケイ素(SiO2 ) を用いた場合には、マスクをフッ化水素酸(HF)で容易に除去することができる。
【0016】
後述の実施例で明らかにされるように、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスのプラズマによりAlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体を効率良くエッチングすることができた。又、上記プラズマエッチングを行っても、上記半導体に結晶欠陥を生じないことも判明された。従って、本発明を用いることによりAlxGa1-xN(0≦X≦1)を用いた素子の製造において、それらの生産性を大きく改善することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
【0018】
本実施例方法で使用された半導体は、有機金属化合物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による気相成長により第2図に示す構造に作成された。
【0019】
用いられたガスは、NH3 とキャリアガスH 2 とトリメチルガリウム(Ga(CH3 ) 3 ) (以下「TMG 」と記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3 ) (以下「TMA 」と記す) である。
【0020】
まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄したc面を主面とする単結晶のサファイア基板1をM0VPE 装置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、反応室内の圧力を 5Torrに減圧し、H2 を流速 0.3liter /分で反応室に流しながら温度1100℃でサファイア基板1を気相エッチングした。
【0021】
次に、温度を 800℃まで低下させて、H2 を流速3 liter /分、NH3 を流速 2liter /分、TMA を 7×10-6モル/分で供給して熱処理した。この熱処理によりAlN のバッファ層2が約 500Åの厚さに形成された。
【0022】
次に、TMA の供給を停止して、サファイア基板1の温度を 600℃に保持し、H 2 を 2.5liter /分、NH3 を 1.5liter /分、TMG を 1.7×10-5モル/分で供給し、膜厚約 3μmのGaN 層3を形成した。
【0023】
次に、第3図に示すように、GaN 層3の上に、高周波スパッタリングによりSiO2 層4を5000Åの厚さに形成した。次に、そのSiO2 層4上にフォトレジスト5を塗布して、フォトリソグラフにより、窓Aの部分のフォトレジストを除去した。
【0024】
次に、第4図に示すように、フォトレジスト5によって覆われていないSiO2 層4をフッ酸系エッチング液で除去した。そして、GaN 層3のエッチング部分に窓Aの形成されたSiO2 層4とフォトレジスト5の2重層マスクを形成した。
【0025】
次に、第4図に示す構成の試料30を、第1図に示す平行平板電極型のプラズマエッチング装置に設置して、GaN 層3の露出部をエッチングした。
【0026】
次に、第1図に示すエッチング装置の構成を説明する。
【0027】
第1図に示す平行電極型電極装置において、反応室20を形成するステンレス製の真空容器10の側壁には、エッチング用のガスを導入する導入管12が連設されており、その導入管12はガス流速を可変できるマスフローコントローラ14を介して三塩化ホウ素(BCl3 ) を貯蔵したボンベ16に接続されている。そして、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスがそのボンベ16からマスフローコントローラ14を介して反応室20に導入される。
【0028】
又、反応室20はロータリポンプ15、17、拡散ポンプ19、メカニカルブースターポンプ13により排気されており、反応室20の真空度は、バルブ18により調整される。
【0029】
一方、反応室20内には上下方向に対向して、真空容器10から絶縁された電極22と電極24とが配設されている。そして、電極22は接地され、電極24には高周波電力が供給される。その高周波電力は周波数13.56MHzの高周波電源28から整合器26を介して供給される。
【0030】
又、電極24の上には石英板25が載置されており、その石英板25上に、第4図に示す試料30が載置される。
【0031】
係る構成の装置において、プラズマエッチングを行う場合には、まず、石英板25の上に試料30を載置した後、拡散ポンプ19により反応室20内の残留ガスを十分に排気して、反応室20の真空度を 5×10-6Torr程度にする。その後、三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスが、ボンベ16からマスフローコントローラ14により流速10cc/分に制御されて、電極24の側から反応室20に導入された。そして、バルブ18により反応室20の真空度は正確に0.04Torrに調整された。
【0032】
この状態で、電極24と電極22間に 0.44W/ cm2 の密度の高周波電力を供給すると、電極間でグロー放電が開始され、導入された三塩化ホウ素(BCl3 ) ガスは、プラズマ状態となり、試料30のエッチングが開始された。
【0033】
所定時間エッチングを行った後、試料30を反応室20から取り出し、SiO2 層4をフッ化水素酸で除去して、第5図に示す試料30を得た。そして、エッチング深さΔを段差計で測定した。
【0034】
上記のようなエッチングをエッチング時間を色々変化させて行い、エッチング深さΔとエッチング時間との関係を測定した。その結果を第6図に示す。その測定結果より、エッチング速度は 490Å/分であった。
【0035】
又、エッチング面の走査形電子顕微鏡(SEM)による像を測定した。倍率は5000倍である。エッチング部は、第7図(a) に示す像の輪郭を示した第7図(b) においてWで示された領域である。表面には堆積物等の異物は見られず、表面の形態は平坦であるのが分かる。
【0036】
又、比較のために、二フッ化二塩化炭素(CCl22 ) によるプラズマエッチングによるGaN 層3のエッチング面のSEM 像を第8図(a) 、第9図(b) に示す。それぞれ、エッチング面は、輪郭を示した第8図(b) 、第9図(b) において、領域X 、領域Y の部分である。第8図(a) の像より凹部が現れているのが分かる。又、第9図(a) の像より、炭素が関与するポリマーが形成されており、エッチング面が乱れているのが分かる。
【0037】
また、三塩化ホウ素によるエッチングの前後において試料を4.2Kに冷却し、3250Åのヘリウムカドミウムレーザを照射して、GaN 層3のエッチング面のフォトルミネッセンス強度を測定した。その結果を第10図、第11図に示す。第10図はエッチング前の特性であり、第11図はエッチング後の特性である。その特性図において、波形ピーク波長、半値幅、及びフォトルミネッセンス強度に変化が見られなかった。このことから、上記のエッチングによりGaN 層3の結晶性に変化がないことが分った。
【0038】
又、このエッチングを十分行うと下層のAlN 層がエッチングされることがわかり、 X=0 以外のAlxGa1-XN のエッチングにも適用できることが判明した。
【0039】
次に、本ドライエッチング方法を用いて発光ダイオードを製造した。その方法を次に述べる。
【0040】
本発明のドライエッチング方法は、例えば、第12図に示す構造の発光ダイオード40を製造する場合における、電極形成時に使用される。
【0041】
第12図において、発光ダイオード40は、サファイア基板41を有しており、そのサファイア基板41に500 ÅのAlN のバッファ層42が形成されている。そのバッファ層42の上には、順に、膜厚約4.5 μmのGaN から成る高キャリア濃度n+ 層43と膜厚約1.5 μmのGaN から成る低キャリア濃度n層44が形成されており、更に、低キャリア濃度n層44の上に膜厚約0.25μmのZnドープGaN から成るi層45が形成されている。そして、i層45に接続するアルミニウムで形成された電極47と高キャリア濃度n+ 層43に接続するアルミニウムで形成された電極48とが形成されている。
【0042】
次に、この構造の発光ダイオード40の製造方法について説明する。
【0043】
上記発光ダイオード40は、有機金属化合物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による気相成長により製造された。
【0044】
用いられたガスは、NH3 とキャリアガスH 2 とトリメチルガリウム(Ga(CH3)3 ) (以下「TMG 」と記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3 ) (以下「TMA 」と記す) とシラン(SiH4 ) とジエチル亜鉛(以下「DEZ 」と記す) である。
【0045】
まず、有機洗浄により洗浄したc面を主面とする単結晶のサファイア基板41をM0VPE 装置の反応室に載置されたサセプタに装着する。
【0046】
次に、常圧でH2 を流速 2liter /分で反応室に流しながら温度1100℃でサファイア基板1を気相エッチングした。
【0047】
次に、温度を 400℃まで低下させて、H2 を流速20liter /分、NH3 を流速10liter /分、TMA を 1.8×10-5モル/分で供給してAlN のバッファ層42が約 500Åの厚さに形成された。
【0048】
次に、サファイア基板41の温度を1150℃に保持し、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /分、TMG を 1.7×10-4モル/分、H2 で0.86ppm まで希釈したシラン(SiH4 ) を 200ml/分の割合で供給し、膜厚約2.2 μm、キャリア濃度 1.5×1018/ cm3 のGaN から成るSiドープされた高キャリア濃度n+ 層43を形成した。
【0049】
続いて、サファイア基板41の温度を1150℃に保持し、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /分、TMG を1.7 ×10-4モル/分の割合で供給し、膜厚約1.5 μm、キャリア濃度 1×1015/ cm3 のGaN から成る低キャリア濃度n層44を形成した。
【0050】
次に、サファイア基板41を1000℃にして、H2 を20liter /分、NH3 を10liter /分、TMG を 1.7×10-4モル/分、DEZ を 1.5×10-4モル/分の割合で供給して、膜厚 0.2μmのZnドープされたGaN から成るi層45を形成した。
【0051】
このようにして、第13図に示すような多層構造が得られた。
【0052】
次に、第14図に示すように、i層45の上にフォトレジストを塗布して、フォトリソグラフによりエッチングされる部分(窓)にフォトレジストが残るようにパターンニングされたフォトレジスト層53を形成する。
【0053】
次に、第15図に示すように、フォトレジスト層53及びi層45の表面一様に、圧力5 ×10-3Torr、高周波電力300W、成膜速度27Å/ 分の条件下でスパッタリングによりSiO2 層51を100 Åの厚さに形成した。引続き、そのSiO2 層51上に圧力5 ×10-3Torr、高周波電力300W、成膜速度26Å/ 分の条件下でスパッタリングによりAl2O3 層52を2500Åの厚さに形成した。
【0054】
次に、第15図に示す試料をフォトレジスト剥離液( 例えばアセトン) 中に浸して、フォトレジスト層53と共にフォトレジスト層53の直上のSiO2 層51とAl2O3 層52の部分を除去して、第16図に示すように窓Aの空けられたSiO2
層51とAl2O3 層52とを形成した。
【0055】
次に、第17図に示すように、SiO2 層51とAl2O3 層52によって覆われていない部位(窓A)のi層45とその下の低キャリア濃度n層44と高キャリア濃度n+ 層43の上面一部を、真空度0.04Torr、高周波電力0.44W/cm2 、流速10cc/ 分のBCl3ガスで40分間エッチングした後、引続き5 分間Arでドライエッチングした。この時、マスクであるAl2O3 層52もエッチングされる。尚、Al2O3 層52とSiO2 層51の総合の厚さは、上記GaN 半導体のエッチングにおいてエッチングに耐えうる厚さである。又、半導体のエッチングの終了時には、SiO2 層51が露出することなく、Al2O3 層52が薄く残っていても良い。
【0056】
次に、第18図に示すように、i層45上に残っているSiO2 層51をフッ化水素酸(HF)で除去した。この時、例え、SiO2 層51上にAl2O3 層52が残っていても、SiO2 層51がi層45から剥離するに伴ってAl2O3 層52は除去される。この時、下層のGaN 層はフッ化水素酸により腐食されることがない。
【0057】
次に、第19図に示すように、試料の上全面に、Al層54を蒸着により形成した。そして、そのAl層54の上にフォトレジスト55を塗布して、フォトリソグラフにより、そのフォトレジスト55が高キャリア濃度n+ 層43及びi層45に対する電極部が残るように、所定形状にパターン形成した。
【0058】
次に、第19図に示すようにそのフォトレジスト55をマスクとして下層のAl層54の露出部を硝酸系エッチング液でエッチングし、フォトレジスト55をアセトンで除去し、高キャリア濃度n+ 層43の電極48、i層45の電極47を形成した。
【0059】
このようにして、第12図に示すMIS 構造の窒化ガリウム系発光素子を製造することができる。本実施例に係るドライエッチング方法は、フォトレジスト層の上に二酸化ケイ素(SiO2 ) 層と酸化アルミニウム(Al2O3 )層とを形成して、最下層のフォトレジスト層を有機溶剤等のフォトレジスト剥離液によって剥離除去することで、所定形状のマスクパターンを形成している。このように、フォトレジストを除去することでマスクの窓を形成しているので、アンダーカット等の窓形状の乱れが防止される。
【0060】
又、酸化アルミニウム(Al2O3 ) が、マスクとしての実質的な機能を果たす。酸化アルミニウム(Al2O3 ) は、二酸化ケイ素(SiO2 ) に比べて、成膜速度はほぼ同じであるが、ドライエッチングによるエッチング速度は、1/3 以下である。従って、エッチングに耐え得る厚さのマスク層は、マスク層を二酸化ケイ素(SiO2 ) の単層で形成した場合に比べて、1/3 の厚さで良く、マスクの形成時間が短縮される。
【0061】
又、半導体のドライエッチング後にマスク層を除去する必要があるが、酸化アルミニウム(Al2O3 ) だけを容易に除去する剥離液がないので、酸化アルミニウム(Al2O3 ) の単層でマスクを形成することは困難である。しかし、上記実施例では、最下層に二酸化ケイ素(SiO2 ) を用いているので、マスクをフッ化水素酸(HF)で容易に除去することができる。
【0062】
このように、二酸化ケイ素(SiO2 ) は、マスクの除去を容易にするために使用されているので、上層の酸化アルミニウム(Al2O3 ) に比べて充分に薄くて良い。
【0063】
又、上記実施例の発光ダイオードは、n層をi層と接合する側から順に、低キャリア濃度n層と高キャリア濃度n+ 層との二重層構造としているが、単層のn層でも良い。更に、i層をn層に接合する側から順に低不純物濃度i層と高不純物濃度i層の二重層構造としても良い。
【0064】
上記のように、n層を二重層構造とすることで、発光ダイオードの青色の発光強度を増加させることができた。
【0065】
又、i層を二重層構造とすることで、同様に、発光ダイオードの青色の発光強度を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な一実施例に係るエッチング方法を実現するための装置を示した構成図。
【図2】エッチング試料の構成を示した断面図。
【図3】エッチング試料とマスクとの関係を示した断面図。
【図4】エッチング試料とマスクとの関係を示した断面図。
【図5】エッチング後の試料の断面図。
【図6】エッチング速度を示す測定図。
【図7】(a)は、GaN のエッチング面の表面の結晶構造を示した顕微鏡写真、(b)はその写真における像の輪郭を示した平面図。
【図8】(a)は、二フッ化二塩化炭素(CCl22 ) を用いたプラズマエッチングによるGaN のエッチング面の結晶構造を示した顕微鏡写真、(b)は、その写真における像の輪郭を示した平面図。
【図9】(a)は、 二フッ化二塩化炭素(CCl22 ) を用いたプラズマエッチングによるGaN のエッチング面の結晶構造を示した顕微鏡写真、(b)は、その写真における像の輪郭を示した平面図。
【図10】エッチング前におけるGaN のフォトルミネッセンス強度の周波数特性。
【図11】エッチング後におけるGaN のフォトルミネッセンス強度の周波数特性。
【図12】本発明方法を用いて製造される発光ダイオードの具体的な構成を示した構成図。
【図13】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した断面図。
【図14】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した断面図。
【図15】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した断面図。
【図16】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した断面図。
【図17】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した断面図。
【図18】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した断面図。
【図19】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した断面図。
【符号の簡単な説明】
1─サファイア基板
2─バッファ層
3─GaN 層
4─マスク
10─真空容器
12─導入管
14─マスフローコントローラ
16─ボンベ
19─拡散ポンプ
18─コンダクタンスバルブ
22,24─電極
28─高周波電源
40─発光ダイオード
41─サファイア基板
42─バッファ層
43─高キャリア濃度n+
44─低キャリア濃度n層
45─i層
47,48─電極
51─SiO 2
52─Al2O3
53─フォトレジスト層

Claims (1)

  1. AlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体のドライエッチング法であって、
    前記AlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体上のエッチングすべき箇所にフォトレジストを形成する工程と、
    前記AlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体上及び形成された前記フォトレジストの上に、ドライエッチング後にマスクを容易に除去するための二酸化珪素(SiO2)膜を形成する工程と、
    形成された二酸化珪素(SiO2)膜の上に、さらに、マスクとしての実質的な機能を果たす酸化アルミニウム(Al2O3)膜を形成する工程と、
    前記フォトレジストを剥離液により除去することで、フォトレジストの形成された位置に窓の形成された二酸化珪素(SiO2)膜と酸化アルミニウム(Al2O3)膜の2層からなるパターン化されたマスクを形成する工程と、
    前記マスクにより前記窓のAlxGa1-xN(0≦X≦1)半導体をドライエッチングすることを特徴とする半導体のドライエッチング方法。
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