JP3638918B2 - 棒材切断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば建築材料に埋設されてその建築材料の壁面あるいは床面から一部が突き出した鉄筋などの金属製棒材や、塩化ビニル樹脂などからなる樹脂製棒材などを切断する為の棒材切断装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、鉄筋コンクリートを施工するに際して、所定の形状に配設される鉄筋や、水道管などに用いられる塩化ビニル樹脂などの樹脂パイプなどは、製造上あるいは運搬上の取り扱いが容易な一定の長さ寸法とされており、施工現場においてかかる鉄筋コンクリートに埋設されるが、一部がその壁面あるいは床面に可及的に近い位置でたとえば壁面あるいは床面に面一となるように切断することが望まれる場合がある。
【0003】
そのような場合には、通常、外周刃と中央部に設けられた取付穴とを有する金属製の円板状回転切断工具が、その取付穴によって回転駆動軸の先端部に取り付けられた形式の棒材切断装置が用いられ、上記円板状回転切断工具を壁面あるいは床面に平行としつつ、その壁面あるいは床面に可及的に接近させた状態で棒材側へ移動させることによりその棒材が切断されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来の棒材切断装置によりたとえばその径寸法が10mmφ以下といった比較的小径の棒材を切断する場合、前記円板状回転切断工具の外周刃がその棒材に不適切に食い込むなどして好適な切断がおこなわれなかったり、上記円板状回転切断工具が痛んだりといった不具合が発生する可能性があった。施工現場において用いられる棒材は多様であり、上述のように比較的小径の棒材の切断が所望されることも大いに考えられるが、それらの棒材を好適に切断し得る棒材切断装置は未だ開発されていないのが現状である。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、比較的小径の棒材であっても好適に切断し得る棒材切断装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成する為に、本発明の要旨とするところは、外周刃と中央部に設けられた取付穴とを有する円板状回転切断工具がその取付穴によって回転駆動軸の先端部に取り付けられ、径が異なる複数種類の断面円形の棒材を切断するための棒材切断装置であって、その棒材切断装置による棒材の切断開始時において、前記円板状回転切断工具とその棒材との相対位置を定める為にその棒材に当接させられる当接平面を有する当接部材が、前記棒材の径に拘わらずその棒材の該当接部材との接触部分の該棒材の外周面に対する法線と該棒材の前記外周刃との接触部分の該棒材の外周面に対する法線との成す角が80〜100度の範囲内となるように、該円板状回転切断工具に対する固定位置が変更可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の効果】
このようにすれば、前記棒材切断装置による棒材の切断開始時において、前記円板状回転切断工具とその棒材との相対位置を定める為にその棒材に当接させられる当接平面を有する当接部材が、前記棒材の径に拘わらずその棒材の該当接部材との接触部分の該棒材の外周面に対する法線と該棒材の前記外周刃との接触部分の該棒材の外周面に対する法線との成す角が80〜100度の範囲内となるように、該円板状回転切断工具に対する固定位置が変更可能に設けられている為、前記棒材の径寸法に応じて前記当接部材と円板状回転切断工具との相対位置を適宜変更して固定することにより、その当接部材に当接させられる棒材と前記円板状回転切断工具との相対位置が好適に定められ、何ら不具合を発生させることなくその棒材の切断がおこなわれる。すなわち、比較的小径の棒材であっても好適に切断し得る棒材切断装置を提供することができる。
【0008】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記当接部材は、前記棒材の切断開始時において、その棒材の外周面における前記当接部材との接触部分の法線と、前記外周刃との接触部分の法線との成す角が80〜100°の範囲内となるように、より好適には、85〜95°の範囲内となるように、最も好適には、略垂直となるように切断開始時の前記棒材の相対位置を定めるものである。このようにすれば、前記当接部材に当接させられる棒材と前記円板状回転切断工具との相対位置が好適に定められるという利点がある。なお、前記成す角が80°未満となる場合、あるいは100°を上回る場合には、前記外周刃が棒材に不適切に食い込むなどして好適な切断がおこなわれなかったり、前記円板状回転切断工具が痛んだりといった不具合を発生させる可能性がある。
【0009】
また、好適には、前記当接部材は、前記棒材に当接させられる当接平面を備えたものであり、前記棒材の切断開始時において、その当接平面と前記円板状回転切断工具の回転軸心を通りその当接平面と平行を成す平面との距離が、前記棒材の半径と略等しくなるように切断開始時の前記棒材の相対位置を定めるものである。このようにすれば、前記棒材の切断開始時において、その棒材の外周面における前記当接部材との接触部分の法線と、前記外周刃との接触部分の法線との成す角が略垂直となるという利点がある。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1および図2は、本発明の一実施例である携帯型の棒材切断装置10の全体の正面および側面を示す図である。かかる棒材切断装置10は、電動モータ12と、円板状回転切断工具として機能する円板状のチップソー(丸鋸)14が取り付けられる回転駆動軸16を回転可能に支持し、上記電動モータ12の出力軸18の回転力を減速してその回転駆動軸16に伝達する減速機20と、その減速機20に固定されて上記チップソー14を覆う浅い円形容器状の保護カバー22とを一体的に備えている。
【0012】
図3は、上記減速機20の断面構造を説明する為の展開図である。この図に示すように、上記減速機20は、たとえばアルミダイキャストなどにより構成されたハウジング24内に、上記出力軸18のピニオン26と噛み合う第1ギア28およびそれよりも小径の第2ギア30を有する第1軸32と、その第2ギア30と噛み合う第3ギア34およびそれよりも小径の第4ギア36を有する第2軸38と、その第4ギア36と噛み合う第5ギア40を有する第3軸42とをそれぞれの回転軸心が上記出力軸18の回転軸心と平行となるように回転可能に備えている。また、かかる減速機20では、上記回転駆動軸16がそれら3軸の回転軸心に対して垂直な回転軸心まわりに回転可能に支持されるとともに、上記第3軸42の一端に固定された傘歯車44とその回転駆動軸16の基端部に固定された傘歯車46とが相互に噛み合わされており、上記出力軸18の回転が減速されて上記回転駆動軸16に伝達されるようになっている。
【0013】
前記回転駆動軸16の先端部は前記保護カバー22内に突き出されており、その先端部には、前記チップソー14が固定されている。その保護カバー22には、前記減速機20とは反対側に開口を覆う比較的薄い鋼板製の保護プレート48がねじ50によって固定され、チップソー14を収容する略密閉した空間が形成されている。前記保護カバー22および保護プレート48には、壁面あるいは床面などの面52から突き出す鉄筋あるいは金属製・樹脂製の配管などの棒材54を入れる為のU字状の切欠56が外周側に開くように形成されており、その切欠56内で上記棒材54が切断されるようになっている。
【0014】
図4は、前記棒材切断装置10の要部を詳しく示す正面図である。この図に示すように、前記チップソー14は、たとえば円形鋼板の外周部に超硬合金製のチップ状の外周刃58がロウ着けされて構成されたものであり、その中央部には前記回転駆動軸16の軸径に対応する大きさの円形内周面62を有する取付穴60が貫通した状態で設けられている。かかる円形内周面62は、専ら前記チップソー14と回転駆動軸16との軸心を一致させる為に機能するものである。その円形内周面62は、後述する取付部材74の係合面78と面接触状態で当接するように、その母線が上記回転駆動軸16の回転軸心に対して所定の角度を有する環状の円錐面とされている。また、上記円形内周面62に続いてその外周側に向かうトルク伝達面66を有する複数本(本実施例では4本)の係合溝(切欠)64が形成されている。かかるトルク伝達面66は、専ら前記回転駆動軸16の回転トルクをチップソー14に伝達する為に機能するものである。
【0015】
前記回転駆動軸16の先端面の中央には嵌合穴68が形成されており、その嵌合穴68の外周側には環状当接面70が形成されている。この環状当接面70は、前記チップソー14の回転駆動軸16側の面とその回転駆動軸16の環状当接面70とが面接触状態で当接するように、その外周側に対して内周側が僅かに凹んだ環状の円錐面とされており、その母線が回転駆動軸16の回転軸心に対して所定の角度を有して傾斜させられている。また、前記回転駆動軸16の先端面には上記係合溝64と係合させられる為の複数本(本実施例では4本)係合突起72が形成されている。
【0016】
前記嵌合穴68内には、短円柱状の取付部材74が軸心方向の移動自在に嵌め入れられるようになっている。かかる取付部材74は、その軸心に形成された貫通穴80を通るボルト82によって前記回転駆動軸16の嵌合穴68内において締着されるようになっている。上記取付部材74の一端部には、前記チップソー14の取付穴60に係合するようにその取付穴60の内径よりも所定値たとえば数mm程度だけ大径とされた環状突起76が形成されている。その環状突起76のうちのチップソー14の取付穴60の円形内周面62と係合する係合面78は円錐状係合面とされており、その母線が回転軸心に垂直な面に対して所定の角度を有して傾斜させられている。
【0017】
以上のような構成により、前記チップソー14の取付穴60を通し且つ嵌合穴68に嵌め入れられた状態で取付部材74がねじ82によって前記回転駆動軸16の一端に締め着けられると、その取付部材74の環状突起72がチップソー14の取付穴60に係合させられてそれを軸心方向の面52から離隔する側へ付勢(変形)させられるので、そのチップソー14のうちの取付穴60の外周側に位置する部分が前記回転駆動軸16の先端面である環状当接面70に密着させられた状態でチップソー14が回転駆動軸16の一端に固定される。
【0018】
前記チップソー14が装着された状態では、前述のように、そのチップソー14の円形内周面62に続いてその外周側に向かう前記係合溝64には、前記回転駆動軸16の先端面から突設された係合突起72が嵌め入れられ、前記チップソー14と回転駆動軸16との相対回転が防止されるようになっている。ここで、好適には、前記係合突起72は、前記トルク伝達面66に平面接触状態にて当接する為の当接平面84を備えたものであり、前記回転駆動軸16の回転軸心まわりのトルクがそのトルク伝達面66を介して当接平面84延いてはチップソー14へと伝達される。
【0019】
前記保護プレート48の取付穴86は、面52側ほど大径となるテーパ面とされているとともに、その取付穴86と同様のテーパ面形状を有するフランジ88を備えたナット90がそのフランジ88が取付穴86のテーパ面と係合する状態でその取付穴86内に嵌め入れられ、前記保護カバー22を貫通させられたねじ50に螺合されている。このように、前記保護プレート48の板厚内において上記ナット90のフランジ88とその保護プレート48との係合がおこなわれ、前記保護カバー22の厚み内において上記ナット90とねじ50との螺合がおこなわれていることから、前記チップソー14の外周刃58の位置が可及的に面52に接近させられている。
【0020】
前記保護カバー22の切欠56近傍には、後述する当接部材92を取り付ける為の空間を面52側に備えた取付部94が設けられており、その取付部94には、所定の幅寸法を備えた長穴96および貫通穴98がそれぞれ厚み方向に貫通して設けられている。また、かかる取付部94には、その側面から上記長穴96の長手方向にねじ穴100がその長穴96まで貫通して設けられている。
【0021】
図5は、上記取付部94に取り付けられる当接部材92を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。また、図6は、前記棒材切断装置10を図1および図4において矢印VIで示す方向から見た側面図である。これらの図に示すように、かかる当接部材92は、前記棒材54の切断に際してその棒材54に当接させられる当接平面102を備えた部分円板状部材であり、第1ねじ穴104と、その第1ねじ穴104に比べて上記当接平面102に近い第2ねじ穴106とがその厚み方向に貫通して設けられている。また、その厚み方向中程には、上記取付部94に取り付けた際に、前記チップソー14の回転を阻害しない為に、そのチップソー14の厚み寸法に比べて十分な寸法を備えた溝108が形成されている。また、上記当接平面102と垂直を成す側面から穴部110が掘設されている。
【0022】
以上のように構成された当接部材92は、前記長穴96に貫通させられた第1ボルト112が上記第1ねじ穴104に、前記貫通穴98に貫通させられた第2ボルト114が上記第2ねじ穴106にそれぞれ螺合されることにより、前記取り付け部94に固定される。また、前記ねじ穴100には一端部につまみを備えた調節ねじ116が前記長穴96内に突出可能に螺合させられる。かかる当接部材92は、上記第1ボルト112および第2ボルト114を弛めた状態で、前記長穴98と第1ボルト112との相対位置を変化させることにより、上記第2ボルト114すなわち前記貫通穴98を支点として回動可能とされる。そのように前記当接部材92が貫通穴98を支点として回動させられると、前記チップソー14の回転軸心を通り前記当接平面102と平行を成す平面とその当接平面102との距離が変化し、前記棒材54の切断に際して、前記当接平面102に当接させられるその棒材54と前記チップソー14との相対位置が一義的に定められる。ここで、上記調節ねじ116を前記長穴96内に突出させて上記第1ボルト112に当接させることにより、より精密な位置変更が可能となる。なお、前記保護プレート48における当接部材92に対応する部分は切り欠かれており、その保護プレート48および当接部材92の面52側の表面は略面一とされている。
【0023】
図7は、前記棒材54の径寸法に応じて前記当接部材92を好適に回動させた際の前記チップソー14と棒材54との相対位置を示す図である。前記棒材54の切断においては、切断開始時において、その棒材54の外周面における前記当接部材92との接触部分の法線と、前記外周刃58との接触部分の法線との成す角が80〜100°の範囲内、より好適には、85〜95°の範囲内、最も好適には、略垂直とされるのが好ましい。その成す角が80°未満となる場合、あるいは100°を上回る場合には、前記外周刃58が棒材54に不適切に食い込むなどして好適な切断がおこなわれなかったり、前記チップソー14が痛んだりといった不具合を発生させる可能性がある。
【0024】
図7(a)は、前記ボルト112が長穴96におけるチップソー14側の端部に配設された様子を示し、この状態においては、比較的大径の棒材54aに関して上述の成す角が垂直とされる。図7(b)は、前記ボルト112が長穴96における長手方向の中程に配設された様子を示し、この状態においては、中程度の径寸法を備えた棒材54bに関して上述の成す角が垂直とされる。図7(c)は、前記ボルト112が長穴96におけるチップソー14側とは逆の端部に配設された様子を示し、この状態においては、比較的小径の棒材54cに関して上述の成す角が垂直とされる。この図7からわかるように、前記棒材54の切断開始時において、前記当接平面102と前記チップソー14の回転軸心を通りその当接平面102と平行を成す平面との距離が、前記棒材54の半径と略等しくなるように切断開始時の前記棒材54の相対位置を定めることにより、上述の成す角を一義的に略垂直とすることができる。
【0025】
また、前記当接部材92には目盛118が刻まれており、前記取付部94にはその当接部材92が取り付けられた際にその目盛118を指し示す位置に指針120が設けられている。かかる構成によれば、前記当接部材92が貫通穴98を支点として回動させられると、上記指針120が所定の目盛118を指し示し、その当接部材92と前記チップソー14との相対位置が簡単に確認できる。
【0026】
また、前記回転駆動軸16に固定された傘歯車46の外周面には回止穴122が形成されるとともに、前記ハウジング24内には、その回止穴122に嵌め入れられる押しピン124がその傘歯車46の外周面に対して接近離隔可能に設けられるとともにスプリング126によりその押しピン124が前記傘歯車46の外周面に対して離隔する方向へ付勢されており、その押しピン124が押し込み操作されて回止穴122内に嵌め入れられることにより、前記回転駆動軸16の相対回転が阻止された状態で、前記チップソー14が容易に且つ安全に着脱されるようになっている。
【0027】
また、前記回転駆動軸16の先端部には、その径方向に貫通穴128が形成されるとともに、前記取付部材74の外周には、その貫通穴128に嵌め入れられてその取付部材74側へ突き出されるピン130が係合させられる為の回止溝132が前記回転駆動軸16の回転軸心方向に形成されている。そのように、上記ピン130がその回止溝132に係合させられることにより、前記回転駆動軸16と取付部材74との相対回転が好適に防止されるようになっている。
【0028】
このように、本実施例によれば、前記棒材切断装置10による棒材54の切断に際して、円板状回転切断工具である前記チップソー14とその棒材54との相対位置を定める為にその棒材54に当接させられる当接部材92が、そのチップソー14に対して相対移動可能且つ固定位置変更可能に設けられている為、前記棒材54の径寸法に応じて前記当接部材92とチップソー14との相対位置を適宜変更して固定することにより、その当接部材92に当接させられる棒材54と前記チップソー14との相対位置が好適に定められ、何ら不具合を発生させることなくその棒材54の切断がおこなわれる。すなわち、比較的小径の棒材54であっても好適に切断し得る棒材切断装置10を提供することができる。
【0029】
また、本実施例では、前記当接部材92は、前記棒材54の切断開始時において、その棒材54の外周面における前記当接部材92との接触部分の法線と、前記外周刃58との接触部分の法線との成す角が80〜100°の範囲内となるように、より好適には、85〜95°の範囲内となるように、最も好適には、略垂直となるように切断開始時の前記棒材54の相対位置を定めるものである為、前記当接部材92に当接させられる棒材54と前記チップソー14との相対位置が好適に定められるという利点がある。
【0030】
また、本実施例では、前記当接部材92は、前記棒材54に当接させられる当接平面102を備えたものであり、前記棒材54の切断開始時において、その当接平面102と前記チップソー14の回転軸心を通りその当接平面102と平行を成す平面との距離が、前記棒材54の半径と略等しくなるように切断開始時の前記棒材54の相対位置を定めるものである為、前記棒材54の切断開始時において、その棒材54の外周面における前記当接部材92との接触部分の法線と、前記外周刃58との接触部分の法線との成す角が略垂直となるという利点がある。
【0031】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに別の態様においても実施される。
【0032】
たとえば、前記当接部材92は、前記貫通穴98を支点として回動させられるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば比較的長い長穴がその厚み方向に貫通して設けられた取付部に、たとえば2本のボルトによってその長穴を介して平行移動可能に取り付けられた当接部材であっても構わない。そのような構成によれば、かかる当接部材が前記チップソー14に対して上記長穴の長手方向に相対移動可能且つ固定位置変更可能とされる為、本発明の効果を十分に示す。
【0033】
また、前記当接部材92は、当接平面102を備えたものであったが、かかる当接部材92における棒材54との当接面は必ずしも平面である必要はなく、たとえば僅かに湾曲した面などであっても構わない。
【0034】
また、前述の棒材切断装置10には、調節ねじ116が設けられていたが、前記当接部材92にそれほど精密な位置変更が求められない場合には、かかる調節ねじ116は必ずしも設けられる必要はない。また、前記目盛118あるいは指針120などについても同様に、必要に応じて設けられるものであることは言うまでもない。
【0035】
また、前述の棒材切断装置10は、前記棒材54を把持するクランプ装置と、そのクランプ装置に対して直線的な相対移動あるいは相対回動可能に連結するスライド装置あるいはスイング装置とを備えたものであってもよい。
【0036】
なお、前述の切断作業の説明においては、棒材54が施工されて立設されていたが、前記棒材切断装置10は、未だ施工されていない棒材54の切断に利用されても構わない。
【0037】
その他一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である棒材切断装置を示す正面図である。
【図2】図1の棒材切断装置の側面図である。
【図3】図1の棒材切断装置の変速機および保護カバー内の断面構造を説明する展開図、すなわち出力軸、第1軸、第2軸、第3軸の回転軸心を通る切断線により切断して示す断面図である。
【図4】図1の棒材切断装置の要部を詳しく示す正面図である。
【図5】図1の棒材切断装置に取り付けられる当接部材を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図6】図1の棒材切断装置を矢印VIの示す方向から見た側面図である。
【図7】様々に異なる棒材の径寸法に応じて当接部材を好適に回動させた際のチップソーと棒材との相対位置を示す図であって、(a)は比較的大径の棒材を切断する場合、(b)は中程度の径寸法を備えた棒材を切断する場合、(c)は比較的小径の棒材を切断する場合を示している。
【符号の説明】
10:棒材切断装置
14:チップソー(円板状回転切断工具)
16:回転駆動軸
54、54a、54b、54c:棒材
58:外周刃
60:取付穴
92:当接部材
102:当接平面
Claims (1)
- 外周刃と中央部に設けられた取付穴とを有する円板状回転切断工具が該取付穴によって回転駆動軸の先端部に取り付けられ、径が異なる複数種類の断面円形の棒材を切断するための棒材切断装置であって、
該棒材切断装置による前記棒材の切断開始時において、前記円板状回転切断工具と該棒材との相対位置を定める為に該棒材に当接させられる当接平面を有する当接部材が、該棒材の径に拘わらず該棒材の該当接部材との接触部分の該棒材の外周面に対する法線と該棒材の前記外周刃との接触部分の該棒材の外周面に対する法線との成す角が80〜100度の範囲内となるように、該円板状回転切断工具に対する固定位置が変更可能に設けられていることを特徴とする棒材切断装置。
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