JP3637973B2 - アザビシクロヘプタン誘導体 - Google Patents

アザビシクロヘプタン誘導体 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、非オピオイド性鎮痛作用を有する臨床上有用性の高い鎮痛剤、筋弛緩剤、抗低血圧剤、抗パーキンソン病剤、抗アルツハイマー病剤、抗潰瘍性大腸炎剤または抗タバコ依存症剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
モルヒネは優れた鎮痛作用を有する一方で、麻薬として取扱い上の制約があり、また癌性疼痛などの治療を行う場合、効果を長期間にわたって維持するには用量の漸増が必要であり、便秘を起こしやすい等の欠点を有している。そこで臨床上の有用性および安全性が高い、モルヒネとは作用点が異なる非オピオイド作動性鎮痛作用を有する、新たな鎮痛剤が期待されている。
【0003】
しかしながら、このような作用機序を有することが知られている化合物は数少ない。例えばDE-4101325号公報あるいは特公平5-866号公報等には、イソオキサゾールカルボン酸アミド誘導体が同作用を有することが開示されている。
【0004】
WO-9304675号公報には、フェニルシクロヘキサノール誘導体であるトラマドール(Tramadol)が非オピオイド性鎮痛剤として開示されている。
【0005】
さらにサイコファーマコロジー(Psychopharmacology),91(3),273-8,1987.には、テトラヒドロベンゾオキサゾシン誘導体であるネホパム(Nefopam)の非オピオイド性鎮痛作用が開示されている。
【0006】
【本発明が解決しようとする問題点】
前述のように、非オピオイド作動性鎮痛作用を有することが知られている化合物は数少なく、これらの化合物の中でも、実際に臨床で使用されているものはまだなかった。
【0007】
DE-4101325号公報あるいは特公平5-866号公報等に開示されているイソオキサゾールカルボン酸アミド誘導体の鎮痛作用は、特公平5-866号公報に記載されているようにアセチルサリチル酸(慣用名;アスピリン)とほぼ同等であり、強力かつ確実な効果は期待できない。
【0008】
WO-9304675号公報に開示されているトラマドールは、ドラッグ・ディベロップメント・リサーチ(Drug Dev.Res.),28(2),176-82,1993.に記載されているように、マウスへの脊髄硬膜内(i.t.)投与では若干の効果が認められたものの、より直接効果が認められるはずの脳室内(i.c.v.)投与では、毒性発現量を越えて投与しても無効であった。従って臨床での有効性を期待することは難しい。
【0009】
さらにサイコファーマコロジー(Psychopharmacology),91(3),273-8,1987.に開示されているネホパムは、目的とする非オピオイド性鎮痛作用以外にも、抗パーキンソン病作用、筋弛緩作用など多くの薬理活性を有していることから、ヒトでは副作用の発現が予測され、臨床での使用は難しいと言える。
【0010】
また従来、臨床上有用性の高い筋弛緩剤、抗低血圧剤、抗パーキンソン病剤、抗アルツハイマー病剤、抗潰瘍性大腸炎剤または抗タバコ依存症剤はなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、モルヒネのシャープな薬効を維持しつつ、習慣性・耽溺性等の麻薬性を有しない、臨床上の安全性・有用性が高い非オピオイド性鎮痛剤について、鋭意研究を重ねてきた。その結果、下記一般式を有する新規なアザビシクロヘプタン誘導体(I)またはその薬理学的に許容される塩が、優れた非オピオイド性鎮痛作用を有しており、かつ安全性にも優れており、前記課題を解決できることを見出し本発明を完成した。
【0012】
従って本発明の目的は、モルヒネが有する欠点を改善した、臨床上有用性の高い鎮痛剤であり、かつ新規な筋弛緩剤、抗低血圧剤、抗パーキンソン病剤、抗アルツハイマー病剤、抗潰瘍性大腸炎剤または抗タバコ依存症剤を提供するものである。
【0013】
【化2】
Figure 0003637973
【0014】
式中Rは水素原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基から選ばれた同一または相異なる基を、Yは>NH基、>CH2基、酸素原子または硫黄原子を、Zは無置換または置換されていてもよい、フェニル基、ピリジル基、N-オキシピリジル基、ピラジル基、N-オキシピラジル基、ピリミジル基、N-オキシピリミジル基、ピリダジル基、N-オキシピリダジル基、キノリル基、N-オキシキノリル基、イソキノリル基、N-オキシイソキノリル基、インドリル基、N-オキシインドリル基、フリル基、テトラヒドロフリル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニル基、チエニル基またはテトラヒドロチエニル基を、nは0または1〜5の整数を意味する。ただしZにおいて6−クロロ−3−ピリジル基は除く。
【0015】
ここで、Zの置換基としてさらに詳しくは、例えばハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、シアノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、窒素原子が置換されていてもよいアミノカルボニル基、低級脂肪族アシル基、芳香族アシル基、水酸基、ニトロ基または置換されていてもよいアミノ基から選ばれた1種以上を挙げることができる。
【0016】
またハロゲン原子としてさらに詳しくは塩素原子、フッ素原子、臭素原子またはヨウ素原子を挙げることができるが塩素原子がより好ましい。次に低級アルキル基としてさらに詳しくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基を、低級アルコキシ基としてさらに詳しくは前記低級アルキル基に酸素原子が結合した基を、アリール基としてさらに詳しくはフェニル基、トリル基、キシリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基等を、アリールオキシ基としてさらに詳しくは前記アリール基に酸素原子が結合した基を、アラルキル基としてさらに詳しくはベンジル基、メチルベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等を、アラルキルオキシ基としてさらに詳しくは前記アラルキル基に酸素原子が結合した基を挙げることができる。
【0017】
また低級アルコキシカルボニル基として具体的には例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等の前記低級アルコキシ基を分子内に有する基を、窒素原子が置換されていてもよいアミノカルボニル基とは具体的には例えば式−CONH2で表される基、式−CONHR'で表される基、式−CONHR'"で表される基を(R'、R"は同一または相異なる低級アルキル基を意味する。)、低級脂肪族アシル基とは具体的には例えばアセチル基等の式−COR'で表される基(R'は前記と同様の意味を有する。)を、芳香族アシル基とは具体的には例えばベンゾイル基等の式−COR'"で表される基(R'"はアリール基を意味する。)を、置換されていてもよいアミノ基とは具体的には例えばメチルアミノ基、ジメチルアミノ基等の式−NR'"で表される基(R'、R"は前記と同様の意味を有する。)を挙げることができる。
【0018】
なお本発明化合物にかかるビシクロ骨格の置換基には、立体的にエクソ(exo)配置とエンド(endo)配置があるが、本発明化合物は限定されずいずれの配置でもよいが、エクソ(exo)配置がより好ましい。また本発明化合物においては立体異性体が存在することもあるが、本発明は限定されずいずれか一方の立体異性体でもよく、混合物であってもよい。
【0019】
本発明におけるアザビシクロヘプタン誘導体(I)の薬理学的に許容される塩とは、具体的には例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩などの無機酸の付加塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩などの有機酸の付加塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩などのスルホン酸の付加塩などを挙げることができる。
【0020】
アザビシクロヘプタン誘導体(I)の具体的な一例としては、下記の化合物を挙げることができるが、本発明におけるアザビシクロヘプタン誘導体(I)はこれらに限定されない。
(1) エクソ−2−(6−ブロモ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(2) エクソ−2−(6−ヨード−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(3) エクソ−2−(6−フルオロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(4) エクソ−2−(6−クロロ−2−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(5) エクソ−2−(6−ブロモ−2−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(6) エクソ−2−(6−ヨード−2−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(7) エクソ−2−(6−フルオロ−2−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(8) エクソ−2−(6−クロロ−4−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(9) エクソ−2−(5−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(10) エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(11) エクソ−2−(4−クロロフェニル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(12) エクソ−2−(2−ブロモフェニル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(13) エクソ−2−(4−クロロベンジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(14) エクソ−2−(4−フルオロフェネチル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(15) エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−1−メチル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(16) エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−1,4−ジメチル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(17) エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−3−メチル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(18) エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−5−メチル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(19) エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−5,6−ジメチル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(20) エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−3−メトキシ−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(21) エクソ−2−(6−ブロモ−3−ピリジル)−1,4−ジメトキシ−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(22) エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−5,6−ジメトキシ−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(23) エクソ−2−フェニル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(24) エクソ−2−トルイル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(25) エクソ−2−キシリル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(26) エクソ−2−(6−シアノ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(27) エクソ−2−(5−ピラジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(28) エクソ−2−(5−ピリミジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(29) エクソ−2−(5−ピリダジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(30) エクソ−2−(2−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(31) エクソ−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(32) エクソ−2−(4−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(33) エクソ−2−(2−ピリミジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(34) エクソ−2−(2−キノリル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(35) エクソ−2−(2−イソキノリル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(36) エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(37) エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(38) エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−チオビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(39) エクソ−2−(3−フリル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(40) エクソ−2−(3−テトラヒドロフリル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(41) エクソ−2−(3−チエニル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(42) エクソ−2−(3−テトラヒドロチエニル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
【0021】
次に、本発明の実施にあたり必要な出発物質を製造するための製造例を、実施例に先立って掲げる。なお本発明における出発原料は、オーガノメタリックス・イン・ケミカル・シンセシス(Organometal.Chem.Syn.),1,145,1970.に記載された方法により製造したトシルアセチレン等を、アンゲバンテ・ケミー・インターナショナル・エディション・イングリッシュ(Angew.Chem.Int.Ed.Engl.),21,778,1982. に記載された方法により、N-保護ピロール、シクロペンタジエン、フラン、チオフェン等と反応させることにより得られる。
【0022】
製造例 2−トシル−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]−1,4−ヘプタジエンの合成
【0023】
【化3】
Figure 0003637973
【0024】
前記オーガノメタリックス・イン・ケミカル・シンセシス(Organometal.Chem.Syn.),1,145,1970. に記載された方法により合成したトシルアセチレン 41.0g(0.226mol)と、1−エトキシカルボニルピロール 15.7g(0.113mol)を、窒素気流下 100℃で4時間加熱した。冷却後、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン系)で精製して無色油状の標題化合物 27gを得た。(収率;75%)
【0025】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ 1.0-1.2(3H,m)、2.4(3H,s)、3.7-4.0(1H,m)、5.2(1H,s)、5.4(1H,s)、6.9(1H,s)、7.0(1H,s)、7.4(2H,s)、7.6(1H,s)、7.8(2H,s)
【0026】
続いて本発明を具体的に説明するために、以下に実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定されないことは言うまでもない。
【実施例】
実施例1 2−トシル−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]−4−ヘプテンの合成
【0027】
【化4】
Figure 0003637973
【0028】
[式中 Ts はトシル基(p-トルエンスルホニル基)を表す。]
2−トシル−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]−1,4−ヘプタジエン 34.0g(0.106mol)をエタノール(300ml)に溶解し、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム 4.0g(0.105mol)を加えて1時間反応させた。反応液にアセトンを加えた後、水中に注ぎ、エチルエーテルで抽出し標題化合物の粗生成物を得た(エクソ体:エンド体=約4:3の混合物)。
本粗生成物は精製せずとも次反応に十分な純度を有する。
【0029】
1H-NMR(400MHz,CDCl3);
エクソ体 δ(ppm) 1.1-1.3(3H,br-t)、1.6(1H,br-s)、2.4(3H,br-s)、3.0(1H,br-s)、4.1(2H,br-q)、4.8(1H,br-s)、5.1(1H,br-s)、6.3(1H,br-s)、6.4(1H,br-s)、7.4(2H,d,J=8.2Hz)、7.8(2H,br-d)
エンド体 δ(ppm) 1.2(3H,t,J=7.1Hz)、1.7(1H,m)、2.2(1H,m)、2.4(3H,s)、3.7(1H,m)、4.0(2H,q,J=7.1Hz)、4.8(2H,m)、6.4(1H,m)、6.5(1H,m)、7.4(2H,d,J=8.2Hz)、7.8(2H,d,J=8.2Hz)
【0030】
実施例2 7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]−4−ヘプテンの合成
【0031】
【化5】
Figure 0003637973
【0032】
2−トシル−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]−4−ヘプテン 10.0g(0.0311mol)とリン酸水素ナトリウム(Na2HPO4) 17.6g(0.124mol)をメタノール(100ml)に溶解し、0℃に冷却する。撹拌下ここに 5%-ナトリウムアマルガム 200.0g(0.894mol)を加え、そのまま3時間反応させた。反応液を水中に注ぎ、エチルエーテルで抽出後、水洗、乾燥して標題化合物の粗生成物を得た。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン系)で精製して標題化合物 2.0gを得た。(収率; 38%)
【0033】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.1(2H,d,J=8.8Hz)、1.2(3H,t,J=7.1Hz)、1.8(2H,d,J=8.8Hz)、4.0(2H,q,J=7.1Hz)、4.7(2H,s)、6.2(2H,s)
【0034】
実施例3 エクソ−2−(3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0035】
【化6】
Figure 0003637973
【0036】
7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]−4−ヘプテン 4.0g(23.8mmol)、3−臭化ピリジン 3.76g(23.8mmol)、塩化テトラn-ブチルアンモニウム 6.62g(23.8mmol)、ギ酸カリウム 6.0g(71.4mmol)と酢酸第二パラジウム 280mg(1.25mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)に溶解し、60℃で24時間反応させた。反応液を冷却後、水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。乾燥後、濃縮して標題化合物の粗生成物を得た。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル系)で精製して標題化合物 3.1gを得た。(収率; 53%)
【0037】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.2(3H,m)、1.6(2H,m)、1.8(3H,m)、2.0(1H,m)、2.9(1H,m)、4.1(2H,q,J=7.3Hz)、4.3(1H,s)、4.5(1H,s)、7.2(1H,m)、7.6(1H,d,J=7.9Hz)、8.5(2H,m)
【0038】
実施例3と同様にして、以下の化合物を得た。(すべて油状物質)
実施例4 エクソ−2−フェニル−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0039】
【化7】
Figure 0003637973
【0040】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.05-1.25(3H,br-s)、1.30-2.02(6H,m)、2.93(1H,dd,J=5.2,8.8Hz)、4.03-4.18(2H,br-s)、4.21-4.33(1H,br-s)、4.35-4.48(1H,br)、7.17-7.42(5H,m)
【0041】
実施例5 エクソ−2−(2−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0042】
【化8】
Figure 0003637973
【0043】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.02-1.29(3H,br-s)、1.50-2.22(6H,m)、3.16(1H,dd,J=5.2,8.8Hz)、3.92-4.27(2H,br-s)、4.32-4.52(2H,br-s)、7.11(1H,ddd,J=7.6,4.8,1.2Hz)、7.26-7.38(1H,m)、7.61(1H,td,J=7.6,1.2Hz)、8.49(1H,dd,J=4.8,1.2Hz)
【0044】
実施例6 エクソ−2−(5−ピリミジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0045】
【化9】
Figure 0003637973
【0046】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.23(3H,t,J=7.2Hz)、1.55-1.94(5H,m)、2.06(1H,dd,J=12.4,8.8Hz)、2.89(1H,dd,J=8.8,4.8Hz)、4.12(2H,q,J=7.2Hz)、4.28(1H,br-d)、4.49(1H,br-t)、8.66(2H,s)、9.08(1H,s)
【0047】
実施例7 エクソ−2−(3−キノニル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0048】
【化10】
Figure 0003637973
【0049】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.00-1.33(3H,br-s)、1.57-2.13(6H,m)、3.12(1H,dd,J=8.4,7.2Hz)、3.99-4.18(2H,br-s)、4.31-4.45(1H,br-s)、4.48-4.57(1H,br-s)、7.53(1H,t,J=8.4Hz)、7.67(1H,td,J=8.0,1.2Hz)、7.78(1H,d,J=8.0Hz)、7.99-8.05(1H,br-s)、8.06(1H,J=8.4Hz)、8.82(1H,d,J=1.2Hz)
【0050】
実施例8 エクソ−2−(2−ピコリル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0051】
【化11】
Figure 0003637973
【0052】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.28(3H,t,J=7.2Hz)、1.35-1.82(5H,m)、2.24-2.33(1H,m)、2.63(1H,dd,J=13.6,8.4Hz)、2.82(1H,dd,J=13.6,8.4Hz)、3.98-4.08(1H,br-s)、4.15(2H,q,J=7.2Hz)、4.27-4.357.09-7.23(2H,m)、7.60(1H,td,J=7.2,1.2Hz)、8.54(1H,dd,J=5.2,1.2Hz)
【0053】
実施例9 エクソ−2−(4−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0054】
【化12】
Figure 0003637973
【0055】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.15-1.28(3H,br-s)、1.51-2.05(6H,m)、2.87(1H,dd,J=8.4,7.2Hz)、4.11(2H,br-q)、4.27-2.35(1H,br-s)、4.42-4.49(1H,br-s)、7.18(2H,dd,J=6.0,1.2Hz)、8.49(2H,dd,J=6.0,1.2Hz)
【0056】
実施例10 エクソ−2−(3−フリル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0057】
【化13】
Figure 0003637973
【0058】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.10-1.28(3H,br-s)、1.40-1.93(6H,m)、2.81(1H,dd,J=8.4,7.2Hz)、3.96-4.14(2H,br-s)、4.16-4.25(1H,br-s)、4.37-4.42(1H,br-s)、6.29(1H,m)、7.22(1H,m)、7.33(1H,t,J=1.6Hz)
【0059】
実施例11 エクソ−2−(3−N−オキシピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0060】
【化14】
Figure 0003637973
【0061】
エクソ−2−(3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 5.82g(23.6mmol)を塩化メチレン(50ml)に溶解し、氷冷下、80% m-クロロ過安息香酸 7.64g(35.4mmol)を加えて、そのまま24時間反応させた。反応液を室温に戻し、そのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:エタノール系)で精製して標題化合物 4.8gを得た。(収率; 77%)
【0062】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.2(3H,t,J=7.1Hz)、1.6(2H,m)、1.8(3H,m)、2.0(1H,m)、2.8(1H,m)、4.1(2H,m)、4.3(1H,s)、4.5(1H,s)、7.2(1H,m)、7.4(1H,m)、8.2(1H,d,J=7.9Hz)、8.3(1H,s)
【0063】
実施例12 エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0064】
【化15】
Figure 0003637973
【0065】
エクソ−2−(3−N−オキシピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 4.8g(18.3mmol)をオキシ塩化リン 10.0ml(108mmol)に溶解し、80℃に加熱して1時間反応させた。反応液を冷却後、氷水中に注ぎ中和した。pHを弱塩基性に調整し、酢酸エチルで抽出した。乾燥後、濃縮して標題化合物の粗生成物を得た。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n-ヘキサン系)で精製して標題化合物 1.5gを得た。(収率; 29%)
【0066】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.2(3H,t,J=7.2Hz)、1.6(3H,m)、1.8(3H,m)、2.0(1H,m)、2.9(1H,q,J=5.2Hz)、4.1(1H,q,J=7.2Hz)、4.2(1H,s)、4.4(1H,s)、7.2(1H,s)、7.6(1H,d,J=8.4Hz)、8.2(1H,s)
FAB−MS; m/e 283(37Cl)/281(35Cl), (M+H+)
【0067】
実施例13 エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびエクソ−2−(4−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0068】
【化16】
Figure 0003637973
【0069】
【化17】
Figure 0003637973
【0070】
実施例12の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する際に、副生成物として標記の2化合物を得た。
【0071】
(1) エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(収率; 28%)
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.2(3H,br-t)、1.6-2.2(6H,m)、3.3(1H,br-s)、4.1(2H,br-q)、4.4(1H,br-s)、7.2(1H,dd,J=7.9, 4.8Hz)、7.8(1H,br-s)、8.2(1H,dd,J=4.8, 1.8Hz)
FAB−MS; m/e 283(37Cl)/281(35Cl), (M+H+)
【0072】
(2) エクソ−2−(4−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(収率; 10%)
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.2(3H,t,J=7.2Hz)、1.6-2.0(5H,m)、2.1(1H,dd,J=12.2, 9.7Hz)、3.3(1H,dd,J=9.7, 4.8Hz)、4.1(2H,q,J=7.2Hz)、4.4-4.5(2H,m)、7.3(1H,d,J=5.4Hz)、8.4(1H,d,J=5.4Hz)、8.6(1H,br-s)
FAB−MS; m/e 283(37Cl)/281(35Cl), (M+H+)
【0073】
実施例14 エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0074】
【化18】
Figure 0003637973
【0075】
エクソ−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 820mg(2.91mmol)を 5N-塩酸(5ml)に加え、24時間加熱還流した。反応液を冷却後、減圧濃縮して標題化合物 780mgを得た。(収率; 95%)
【0076】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.7-2.1(5H,m)、2.3(1H,dd,J=13.6, 9.6Hz)、3.3(1H,dd,J=9.6, 6.0Hz)、4.2(1H,t,J=4.4Hz)、4.4(1H,d,J=4.4Hz)、7.3(1H,d,J=8.4Hz)、7.7(1H,dd,J=8.4, 2.8Hz)、8.2(1H,d,J=2.8Hz)
FAB−MS; m/e 211(37Cl)/209(35Cl), (M+H+)
【0077】
実施例15 エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0078】
【化19】
Figure 0003637973
【0079】
実施例14と同様にして、エクソ−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 82mg(0.29mmol)から標題化合物 78mgを得た。(収率; 95%)
【0080】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.7-2.0(5H,m)、2.4(1H,dd,J=13.6, 9.2Hz)、3.5(1H,dd,J=9.2, 6.0Hz)、4.2(1H,t,J=4.4Hz)、4.4(1H,d,J=4.4Hz)、7.3(1H,dd,J=8.0, 4.8Hz)、7.8(1H,dd,J=8.0Hz, 1.6Hz)、8.1(1H,dd,J=4.8, 1.6Hz)
MS; m/e 208(M+H
FAB−MS; m/e 211(37Cl)/209(35Cl), (M+H+)
【0081】
実施例16 エクソ−2−(4−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0082】
【化20】
Figure 0003637973
【0083】
実施例14と同様にして、エクソ−2−(4−クロロ−3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 82mg(0.29mmol)から標題化合物 76mgを得た。(収率; 93%)
【0084】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.5-1.8(5H,m)、2.0(1H,dd,J=13.5, 9.0Hz)、3.0(1H,s)、3.2(1H,m)、3.8(1H,m)、3.9(1H,m)、7.3(1H,m)、8.3(1H,m)、8.8(1H,s)
MS; m/e 208(M+H
FAB−MS; m/e 211(37Cl)/209(35Cl), (M+H+)
【0085】
実施例17 エクソ−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0086】
【化21】
Figure 0003637973
【0087】
実施例14と同様にして、エクソ−2−(3−ピリジル)−7−エトキシカルボニルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 96mg(0.39mmol)から標題化合物 78mgを得た。(収率; 81%)
【0088】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.7-2.1(5H,m)、2.4(1H,dd,J=14.0, 10.0Hz)、3.6(1H,dd,J=10.0, 6.0Hz)、4.3(1H,t,J=4.4Hz)、4.6(1H,d,J=4.4Hz)、7.9(1H,dd,J=8.4, 5.6Hz)、8.4(1H,d,J=8.4Hz)、8.6(1H,d,J=5.6)、8.7(1H,s)
FAB−MS; m/e 174(M+H+)
【0089】
実施例18 3−(3−ピリジル)−4−アセタミド−2−シクロヘキセン−1−オンの合成
【0090】
【化22】
Figure 0003637973
【0091】
[式中 Ac はアセチル基を意味する。]
3−アセタミドアセチルピリジン 2.1g(11.8mmol)のエタノール(20ml)溶液に、0℃でナトリウムエチラート 0.8g(1.88mmol)を加え5分間撹拌した後、メチルビニルケトン 1ml(12mmol)を0℃で30分かけて滴下した。そのまま1時間撹拌した後、減圧濃縮し、残渣に水を加え塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮し、残渣をエタノール−エーテルから再結晶して標題化合物の淡褐色結晶 0.464gを得た。また再結晶回収母液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製し、標題化合物の結晶をさらに
0.28g回収した。(合計収率; 28%)
【0092】
融点; 185-187℃
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.93(3H,s)、2.17-2.26(1H,m)、2.30-2.40(1H,m)、2.50-2.66(2H,m)、5.44(1H,ddd,J=8.8, 4.4, 4.4Hz)、6.36(1H,d,J=1.2Hz)、6.50(1H,d,J=9.2Hz)、7.35(1H,dd,J=8.0, 4.8Hz)、7.80(1H,ddd,J=8.0, 1.8, 1.8Hz)、8.55-8.60(2H,m)
【0093】
実施例19 3−(3−ピリジル)−4−アセタミド−2−シクロヘキサン−1−オールの合成
【0094】
【化23】
Figure 0003637973
【0095】
3−(3−ピリジル)−4−アセタミド−2−シクロヘキセン−1−オン 0.52g(2.26mmol)をメタノール(30ml)に溶解し、酸化白金触媒の存在下に室温・常圧で4時間接触還元した。触媒を濾別後、減圧濃縮し、標題化合物の油状粗生成物を得た。この粗生成物は精製せずとも、次反応に用いるには十分な純度を有する。
【0096】
実施例20 3−(3−ピリジル)−4−アミノシクロヘキサン−1−オールの合成
【0097】
【化24】
Figure 0003637973
【0098】
実施例19で得た3−(3−ピリジル)−4−アセタミド−2−シクロヘキサン−1−オールの粗生成物に 20%-水酸化ナトリウム水溶液(50ml)を加え、10時間加熱還流した。反応液を冷却後、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮して、標題化合物の油状粗生成物 0.357gを得た。この粗生成物は精製せずとも、次反応に用いるには十分な純度を有する。
【0099】
実施例21 3−(3−ピリジル)−4−ベンゾキシカルバミドシクロヘキサン−1−オールの合成
【0100】
【化25】
Figure 0003637973
【0101】
実施例20で得た3−(3−ピリジル)−4−アミノシクロヘキサン−1−オールの粗生成物 0.357g を塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下、1N-水酸化ナトリウム水溶液(12ml)と塩化カルボベンゾキシ 1.0ml(7.0mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応液から塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮して、標題化合物の油状粗生成物を得た。この粗生成物は精製せずとも、次反応に用いるには十分な純度を有する。
【0102】
実施例22 1−メタンスルホニルオキシ−3−(3−ピリジル)−4−ベンゾキシカルバミドシクロヘキサンの合成
【0103】
【化26】
Figure 0003637973
【0104】
[式中 Ms はメタンスルホニル基を意味する。]
実施例21で得た3−(3−ピリジル)−4−ベンゾキシカルバミドシクロヘキサン−1−オールをピリジン(30ml)に溶解し、室温で塩化メタンスルホニル 0.7ml(9.0mmol)を加え、そのまま17時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し標題化合物 0.11mgを得た。(収率;3−(3−ピリジル)−4−アセタミド−2−シクロヘキセン−1−オンから 12.0%)
【0105】
実施例23 1−メタンスルホニルオキシ−3−(3−ピリジル)−4−アミノシクロヘキサンの合成
【0106】
【化27】
Figure 0003637973
【0107】
実施例22で得た1−メタンスルホニルオキシ−3−(3−ピリジル)−4−ベンゾキシカルバミドシクロヘキサン 0.31g(0.77mmol)をメタノール(40ml)に溶解し、10%-パラジウム炭素触媒の存在下、室温・常圧で8時間接触還元した。触媒を濾別後、減圧濃縮し、標題化合物の粗生成物を得た。この粗生成物は精製せずとも、次反応に用いるには十分な純度を有する。
【0108】
実施例24 エンド−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびエクソ−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0109】
【化28】
Figure 0003637973
【0110】
【化29】
Figure 0003637973
【0111】
実施例23で得た1−メタンスルホニルオキシ−3−(3−ピリジル)−4−アミノシクロヘキサンを 80%-エタノール水(20ml)に溶解し、1N-水酸化ナトリウム水溶液(0.8ml)を加えて、15時間 50〜55℃で加熱撹拌した。反応液を冷却後、減圧濃縮し、水を加えて塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール:アンモニア水系)で精製し、エンド−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを 45mg(収率; 34%)と、エクソ−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを 2mg(収率; 1.5%)得た。
【0112】
1H-NMR(400MHz,CDCl3);
(1) エンド−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンδ(ppm) 1.40-1.74(5H,m)、2.10-2.19(1H,m)、3.35-3.44(1H,m)、3.82(2H,t,J=4.8Hz)、7.25(1H,dd,J=7.6, 4.8Hz)、7.51(1H,d,J=8.0Hz)、8.46(1H,dd,J=4.8, 1.6Hz)、8.49(1H,d,J=2.4Hz)
【0113】
(2) エクソ−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンδ(ppm) 1.50-2.05(5H,m)、2.20-2.32(1H,m)、2.85(1H,dd,J=8.8, 5.2Hz)、3.64(1H,d,J=4.0Hz)、3.84(1H,t,J=3.8Hz)、7.22(1H,dd,J=8.0, 4.8Hz)、7.73(1H,dt,J=8.0, 1.6Hz)、8.43(1H,dd,J=4.8, 1.6Hz)、8.51(1H,d,J=2.4Hz)
【0114】
実施例25 エンド−2−(3−ピリジル)−7−アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0115】
【化30】
Figure 0003637973
【0116】
実施例24で得たエンド−2−(3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 45mg(0.26mmol)をピリジン(5ml) に溶解し、無水酢酸 0.05ml(0.5mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール:アンモニア水系)で精製し、油状の標題化合物 0.056gを得た。(収率; 100%)
【0117】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.43-1.93(5H,m)、2.10(3H,s)、2.13(3H,s)、2.10-2.22(1H,m)、2.28-2.38(1H,m)、3.46-3.55(1H,m)、4.26(1H,t,J=5.20Hz)、4.28(1H,t,J=5.20Hz)、4.77(1H,t,J=5.20, 4.80Hz)、4.83(1H,t,J=5.20, 4.80Hz)、7.25-7.34(1H,m)、7.51-7.57(1H,m)、8.52(1H,br-s)
【0118】
実施例26 エンド−2−(3−ピリジル)−7−アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン N−オキシドの合成
【0119】
【化31】
Figure 0003637973
【0120】
実施例25で得たエンド−2−(3−ピリジル)−7−アセチルアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 0.135g(0.62mmol)を塩化メチレン(7ml) に溶解し、 80%-メタクロロ過安息香酸 0.15g(0.69mmol)とリン酸水素二ナトリウム・12水和物(Na2HPO4・12H2O) 0.125g(0.35mmol)を加え、室温にて19時間撹拌した。不溶物を濾別後、減圧濃縮し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製し、標題化合物 0.132gを得た。(収率; 91%)
【0121】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.40-1.70(1H,m)、1.82-1.95(1H,m)、2.09(3H,s)、2.11(3H,s)、2.25-2.38(1H,m)、3.40-3.49(1H,m)、4.27(1H,t,J=5.20, 3.60Hz)、4.28(1H,t,J=5.20, 3.60Hz)、4.77(1H,t,J=4.80Hz)、4.83(1H,t,J=4.80Hz)、7.16(1H,d,J=8.0Hz)、7.25-7.33(1H,m)、8.12-8.20(2H,m)
【0122】
実施例27 エンド−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびエンド−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0123】
【化32】
Figure 0003637973
【0124】
【化33】
Figure 0003637973
【0125】
実施例26で得たエンド−2−(3−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン N−オキシド 0.07g(0.3mmol)にオキシ塩化リン(3ml)を加え、80℃で10分間撹拌した。冷却後、反応液を氷水中にあけ、5N-水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とし、塩化メチレンで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール系)で精製し、標題化合物の混合物 4mgを得た。
【0126】
実施例28 エンド−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびエンド−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0127】
【化34】
Figure 0003637973
【0128】
【化35】
Figure 0003637973
【0129】
実施例27で得たエンド−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンとエンド−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−アセトキシアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物 4mgに5N-塩酸(3ml) を加えて3時間加熱還流した。反応液を冷却後、減圧濃縮し、残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール:アンモニア水系)で精製し、エンド−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを 0.6mg(収率; 18%)と、エンド−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを 0.4mg(収率; 12%)得た。
【0130】
1H-NMR(400MHz,CDCl3);
(1) エンド−2−(6−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
δ(ppm) 1.50-2.48(6H,m)、3.64-3.71(1H,m)、4.09(2H,t,J=4.8Hz)、7.33(1H,d,J=8.4Hz)、7.49(1H,dd,J=8.2, 2.4Hz)、8.27(1H,d,J=2.4Hz)
IR(neat): 3400,2924,1461,1105 cm-1
FAB−MS; m/e 211(37Cl)/209(35Cl):(MH+)
【0131】
(2) エンド−2−(2−クロロ−3−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
δ(ppm) 1.62-2.27(6H,m)、3.79-3.86(1H,m)、3.96(1H,t,J=4.8Hz)、4.15(1H,t,J=4.8Hz)、7.26(1H,dd,J=7.8, 4.8Hz)、7.64(1H,dd,J=7.8, 1.6Hz)、8.30(1H,dd,J=4.8, 1.6Hz)
IR(neat): 3400,3200,2961,1406,1074 cm-1
FAB−MS; m/e 211(37Cl)/209(35Cl):(MH+)
【0132】
実施例29 エクソ−2−(3−ピリジル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0133】
【化36】
Figure 0003637973
【0134】
ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.),50,4340-4345,1985.に記載された方法により合成した7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 538mg(5,60mmol)、3−ブロモピリジン 885mg、塩化テトラn-ブチルアンモニウム 1.56 g、酢酸パラジウム(II) 31mgとギ酸カリウム 1.41gのN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)の懸濁液をアルゴンガス気流下、60℃で24時間撹拌した。反応液から酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル系)で精製し、標題化合物 6.0mgを得た。(収率; 0.61%)
【0135】
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.47-1.67(5H,m)、2.11(1H,dd,J=12.8, 9.2Hz)、3.18(1H,dd,J=9.2, 4.4Hz)、4.45(1H,d,J=3.6Hz)、4.71(1H,t,J=3.6Hz)、7.81(1H,dd,J=8.0, 6.0Hz)、8.36(1H,dt,J=8.4, 1.6Hz)、8.44(1H,d,J=6.0Hz)、8.50(1H,d,J=1.6Hz)
FAB−MS; m/e 176 (MH+)
【0136】
実施例30 エクソ−2−(3−ピリジル)−7−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成
【0137】
【化37】
Figure 0003637973
【0138】
ノルボルニレン 1.0g(10.6mmol)、3−ブロモピリジン 1.67g、塩化テトラn-ブチルアンモニウム 2.95g、酢酸パラジウム(II) 60mgとギ酸カリウム 2.67gのN,N-ジメチルホルムアミド(15ml)の懸濁液をアルゴンガス気流下、60℃で10時間撹拌した。反応液から酢酸エチルで抽出し、水洗、乾燥後、減圧濃縮した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル系)で精製し、標題化合物を 763mgを得た。(収率; 42%)
【0139】
融点; 122-124℃
1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 1.08-1.17(2H,m)、1.20-1.30(2H,m)、1.36-1.52(3H,m)、1.74(1H,td,J=9.2,2.0Hz)、2.24(1H,br-t)、2.28(1H,d,J=3.6Hz)、2.84(1H,dd,J=9.2, 5.2Hz)、7.78(1H,dd,J=8.0, 5.6Hz)、8.32(1H,d,J=8.4Hz)、8.38(1H,d,J=5.6Hz)、8.46(1H,s)
FAB−MS; m/e 174(MH+)
【0140】
実施例12と同様にして、以下の化合物を得た。
実施例31 エクソ−2−フェニル−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・塩酸塩の合成
【0141】
【化38】
Figure 0003637973
【0142】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.67-2.01(5H,m)、2.24(1H,dd,J=14.0, 10.0Hz)、 3.27(1H,dd,J=9.6, 5.6Hz)、4.19(1H,t,J=4.4Hz)、4.35(1H,d,J=4.4Hz)、7.15(1H,t,J=7.6Hz)、7.16(2H,d,J=7.6Hz)、7.26(2H,td,J=7.6, 1.2Hz)
FAB−MS; m/e 174(MH+)
【0143】
実施例32 エクソ−2−(4−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0144】
【化39】
Figure 0003637973
【0145】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.74-2.04(5H,m)、2.46(1H,dd,J=13.6, 10.0Hz)、3.62(1H,dd,J=10.0, 6.0Hz)、4.26(1H,t,J=4.4Hz)、4.65(1H,d,J=4.4Hz)、7.86(2H,d,J=7.2Hz)、8.58(2H,d,J=7.2Hz)
FAB-MS; m/e 175(MH+)
【0146】
実施例33 エクソ−2−(2−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0147】
【化40】
Figure 0003637973
【0148】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.76-2.16(5H,m)、2.45(1H,dd,J=13.6, 9.6Hz)、3.72(1H,dd,J=10.0, 6.0Hz)、4.31(1H,t,J=4.4Hz)、4.63(1H,d,J=4.4Hz)、7.79(1H,t,J=7.2Hz)、7.90(1H,d,J=8.0Hz)、8.41(1H,td,J=8.0, 1.6Hz)、8.57(1H,dd,J=5.6, 1.6Hz)
FAB−MS; m/e 175(MH+)
【0149】
実施例34 エクソ−2−(3−キノリル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0150】
【化41】
Figure 0003637973
【0151】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.76-2.06(5H,m)、2.49(1H,dd,J=13.6, 9.6Hz)、3.70(1H,dd,J=9.6, 6.0Hz)、4.32(1H,t,J=4.4Hz)、4.64(1H,d,J=4.4Hz)、7.81(1H,t,J=8.0Hz)、7.98(1H,t,J=7.2Hz)、8.05(1H,d,J=8.4Hz)、8.11(1H,d,J=8.0Hz)、8.96(1H,s)、8.98(1H,s)
FAB−MS; m/e 221(MH+)
【0152】
実施例35 エクソ−2−(5−ピリミジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0153】
【化42】
Figure 0003637973
【0154】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.70-2.06(5H,m)、2.36(1H,dd,J=13.6, 9.6Hz)、3.43(1H,dd,J=9.6, 6.0Hz)、4.25(1H,t,J=4.4Hz)、4.51(1H,d,J=4.4Hz)、8.69(1H,s)、8.93(1H,s)
FAB−MS; m/e 176(MH+)
【0155】
実施例36 エクソ−2−(3−ピコリル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・2塩酸塩の合成
【0156】
【化43】
Figure 0003637973
【0157】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.49-1.64(3H,m)、1.78-1.84(2H,m)、1.93(1H,dd,J=13.6, 9.2Hz)、2.46(1H,m)、2.94(1H,dd,J=15.2, 8.4Hz)、3.12(1H,dd,J=15.2, 8.0Hz)、3.97(1H,d,J=4.0Hz)、4.16(1H,t,J=4.0Hz)、7.76(1H,td,J=6.0, 1.2Hz)、7.80(1H,d,J=7.6Hz)、8.38(1H,td,J=8.4, 2.0Hz)、8.52(1H,d,J=6.0Hz)
FAB−MS; m/e 189(MH+)
【0158】
実施例37 エクソ−2−(3−フリル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・塩酸塩の合成
【0159】
【化44】
Figure 0003637973
【0160】
1H-NMR(400MHz,D2O); δ(ppm) 1.60-1.89(6H,m)、2.09(1H,dd,J=13.2, 3.6Hz)、3.05(1H,dd,J=8.8, 3.6Hz)、4.09-4.17(2H,m)、6.27(1H,br-s)、7.24(1H,br-s)、7.32(1H,br-s)
FAB−MS; m/e 164(MH+)
【0161】
次に本発明化合物の優れた非オピオイド性鎮痛作用を示すために、発明の効果として実験例を掲げる。
【発明の効果】
本発明化合物の代表例として下記の化合物を、また活性対照薬としてモルヒネを選んだ。
(1) エクソ−2−(2−ピリジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(2) エクソ−2−(5−ピリミジル)−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(3) モルヒネ
【0162】
方法
各群8匹ずつのマウスを用い、尾に熱刺激を与えた際に尾を振ってよけるまでの時間延長を測る、テイル−フリック(tail-flick)法により鎮痛作用を評価した。
【0163】
結果
各化合物を評価した結果を表1に示す。
【0164】
【表1】
Figure 0003637973
【0165】
表1から本発明にかかる化合物は、モルヒネより少ない用量で鎮痛作用を発現することが明らかであり、本発明化合物が有する優れた非オピオイド性鎮痛作用が示された。

Claims (3)

  1. 下記一般式を有するアザビシクロヘプタン誘導体(I)またはその薬理学的に許容される塩。
    Figure 0003637973
    [式中Rは水素原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基から選ばれた同一または相異なる基を、Yは>NH基、>CH基、酸素原子または硫黄原子を、Zは無置換またはハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、シアノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキル基で置換されてもよいアミノカルボニル基、低級脂肪族アシル基、芳香族アシル基、水酸基、ニトロ基もしくは低級アルキル基で置換されてもよいアミノ基で置換されてもよい、キノリル基またはN−オキシキノリル基を、nは0または1〜5の整数を意味する。]
  2. アザビシクロヘプタン誘導体(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする鎮痛剤。
  3. アザビシクロヘプタン誘導体(I)またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする筋弛緩剤、抗低血圧剤、抗パーキンソン病剤、抗アルツハイマー病剤、抗潰瘍性大腸炎剤または抗タバコ依存症剤。
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