JP3637589B2 - 表面欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプレス成形された自動車の車体パネルの表面における凹凸等の表面欠陥を検査するのに用いられる表面欠陥検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の表面欠陥検査装置としては、例えば特開平8−5573号公報に開示されたものがある。
【0003】
同公報に開示された装置は、被検査体の一方側斜め上方に位置して被検査体の表面に面状の照明光を照射する光源と、被検査体の他方側斜め上方に位置して被検査体の表面を撮像するエリアセンサカメラを備えており、カメラにより撮像した受光画像を画像処理して被検査体の表面に存在する凹凸等の表面欠陥を検出するものである。このとき、照明光の照射角度およびカメラによる撮像角度は、被検査体の表面を基準として10度以下の低角度であると共に、いずれもほぼ同一の角度になっている。したがって、カメラにより撮像した受光画像としては、照明光の正反射光を捕らえることになり、被検査体の表面欠陥を影すなわち明部中の暗点として撮像したものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような従来の表面欠陥検査装置にあっては、被検査体の被検査面が平坦である場合には良好な表面欠陥検出を行うことができるが、自動車の車体パネルのように被検査体の被検査面が曲面状を成している場合には、照明光の照射角度を一定にすると、とくに湾曲の大きい部分において照明光の照射エリアが照射ポイントよりも先の部分で落ち込み、照射エリアの限界ラインが照射ポイントに近付いて結果的に照射エリアが狭くなるため、表面欠陥を検出し得る領域が狭くなって欠陥検出の性能が低下する恐れがあるという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、被検査体の被検査面が曲面状を成すものであっても、その曲面の湾曲度に応じて照明光の照射角度および撮像角度を制御することで、平坦な被検査面と同様の照明光の照射エリアを確保することができ、良好な欠陥検出の性能を得ることができる表面欠陥検査装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる表面欠陥検出装置は、請求項1として、相対的に移動する被検査体の被検査面に対して一方側斜め上方から被検査面の法線を基準とする所定の照射角度で照明光を照射する照明手段と、被検査面の他方側斜め上方において被検査面の法線を基準とする照明光の照射角度よりも小さい撮像角度に配置されて被検査面からの反射光に基づいて受光画像を形成する撮像手段と、撮像手段からの受光画像に基づいて被検査面上の表面欠陥を検出する画像処理手段と、照明手段と被検査面の相対的な位置を検出する位置検出手段と、被検査面の種類データを出力する被検査面種出力手段と、被検査面種出力手段からの種類データに対応する曲面形状データを選定する曲面形状選定手段と、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて被検査面に対する照射角度および撮像角度が所定の値になるように照明手段の角度および高さならびに撮像手段の角度および高さを制御する照明/撮像制御手段を備え、照明/撮像制御手段が、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて照明手段および撮像手段の基本的な制御特性を決定する基本制御特性決定手段と、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出し、湾曲度に対応する照射角度の最適角度データに基づいて基本制御特性決定手段からの基本制御特性を補正する湾曲対応角度補正手段を備えた構成とし、請求項2として、照明/撮像制御手段における基本制御特性決定手段が、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて照明手段の基本的な照射制御特性を決定する基本照射制御特性決定手段と、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて撮像手段の基本的な撮像制御特性を決定する基本撮像制御特性決定手段を備えると共に、照明/撮像制御手段における湾曲対応角度補正手段が、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出する湾曲度算出手段と、湾曲度毎の照射角度の最適角度データを出力する最適角度出力手段と、湾曲度算出手段からの湾曲度および最適角度出力手段からの最適角度データに基づいて湾曲度に対応した照明光の照射角度を選定する湾曲対応照射角度選定手段と、湾曲対応照射角度選定手段からの湾曲対応照射角度に基づいて基本照射制御特性決定手段からの基本照射制御特性を補正する湾曲対応照射角度補正手段と、湾曲対応照射角度補正手段からの湾曲対応照射角度に基づいて基本撮像制御特性決定手段からの基本撮像制御特性を補正する湾曲対応撮像角度補正手段を備えた構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。なお、上記構成において、照明手段の照射角度は、被検査面に対する法線を基準にして80〜90度の範囲とするのが望ましく、撮像手段の撮像角度は、被検査面に対する法線を基準にして60〜80度の範囲とするのが望ましい。
【0007】
また、本発明に係わる表面欠陥検査装置は、請求項3として、照明/撮像制御手段が、被検査面の高さを検出する高さ検出手段と、高さ検出手段からの高さデータに基づいて照明手段および撮像手段を制御するためのデータを補正する高さ補正手段を備えた構成とし、請求項4として、照明/撮像制御手段における高さ補正手段が、曲面形状選定手段からの曲面形状データを補正する手段である構成とし、請求項5として、照明/撮像制御手段における高さ補正手段が、基本制御特性決定手段からの基本制御特性を補正する手段である構成とし、請求項6として、照明/撮像制御手段における最適角度出力手段が、被検査面上において照明光の光量が所定範囲となる照射エリアの最遠部に対する照射角度に基づいて最適角度データを算出して出力する手段である構成とし、請求項7として、照明/撮像制御手段における高さ検出手段が、相対的に移動する被検査体の被検査面に当接する接触子を有する接触式センサを備えている構成とし、請求項8として、照明/撮像制御手段における高さ検出手段が、相対的に移動する被検査体の被検査面との距離を非接触状態で測定する非接触式センサを備えている構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。なお、請求項7における接触式センサとしては、例えばローラ接触子やニードル接触子を有するセンサを用いることができ、請求項8における非接触式センサとしては、例えばレーザ式、超音波式、CCDカメラ式、および渦電流式などのセンサを用いることができる。
【0008】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる表面欠陥検査装置では、例えばベルトコンベアなどの搬送手段によって被検査体を一定速度で搬送すると共に、搬送手段の上位側の固定部位において、照明手段および撮像手段を角度調整可能に且つ高さ調整可能に配置し、照明手段により、相対的に移動する被検査体の被検査面に対してその移動方向一方側の斜め上方から被検査面の法線を基準とする所定の照射角度で照明光を照射すると共に、撮像手段により、移動する被検査面に対してその移動方向他方側の斜め上方から照明光の照射角度よりも小さい撮像角度で被検査面からの反射光を受光する。このとき、照明手段による照射角度は、被検査面に対する法線を基準にして80〜90度の範囲とし、撮像手段による撮像角度は、被検査面に対する法線を基準にして60〜80度の範囲とする。したがって、所定の照射角度で照射された照明光のうち、表面欠陥の無い部分に当たった光は、照射角度と同じ角度で正反射するので撮像手段に受光されず、表面欠陥に当たって照射角度よりも小さい角度で乱反射した光のみが撮像手段に受光される。これにより、撮像手段では、表面欠陥を高輝度で捕らえた受光画像が形成される。
【0009】
このようにして得られた受光画像は、画像処理手段に取り込まれ、画像処理手段において、エッジ抽出のための微分処理、ノイズ除去のための平滑化処理、および表面欠陥を孤立点として検出するための二値化処理などを行って表面欠陥を検出する。なお、表面欠陥の検出結果は、CRTやプリンタなどの表示手段に表示することが可能である。
【0010】
また、表面欠陥検査装置では、上記のように受光画像から被検査面上の表面欠陥を検出するに際し、湾曲状を成す被検査面に対して照明手段の照射角度および撮像手段の撮像角度が常に所定の値となるように制御を行う。
【0011】
すなわち、当該表面欠陥検査装置では、例えば搬送手段の固定部位に設けた位置検出手段によって被検査面の位置を検出する一方で、被検査面種出力手段によって被検査面の種類データを出力し、曲面形状選定手段によって種類データに対応する曲面形状データを選定する。このとき、被検査面種出力手段は、例えば被検査体が自動車の車体パネルである場合、フェンダパネル、ドアパネル、ルーフパネルおよびフードパネル等の部位別の車体パネルならびに車種別の車体パネルについて各々の諸寸法を種類データとして有するものであり、具体的には車体パネルの設計に用いたCADデータ等を利用することができる。曲面形状選定手段では、例えば被検査体が自動車の車体パネルである場合、これから検査を受ける車体パネルの種類データに対応した曲面形状データを選定する。
【0012】
そして、照明/撮像制御手段において、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて、被検査面に対する照射角度および撮像角度が常に所定の値に維持されるように照明手段の角度および高さならびに撮像手段の角度および高さを制御する。このとき、照明/撮像制御手段では、基本制御特性決定手段において、位置データおよび曲面形状データに基づいて照明手段および撮像手段の基本的な制御特性を決定し、湾曲対応角度補正手段において、位置データおよび曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出し、湾曲度に対応する照射角度の最適角度データに基づいて基本制御特性決定手段からの基本制御特性を補正する。なお、湾曲対応角度補正手段において、被検査面の湾曲度は、被検査面の移動方向に所定のピッチで設定した多数の部位を対象として、各部位での被検査面の移動方向の角度変化量であり、最適角度データは、予め実験的に求めたデータ等を用いることができる。
【0013】
ここで、位置データおよび曲面形状データに基づいて照明手段および撮像手段の基本制御特性を決定し、その基本制御特性だけで制御を行うと、湾曲状の被検査面に対する法線あるいは接線を基準にした照射角度および撮像角度を得る制御が行われるため、とくに湾曲の大きい部分では照明光の照射エリアが照射ポイントよりも先の部分で落ち込むことがあり、この場合照明光の照射エリアが狭くなる。そこで、当該表面欠陥検査装置では、位置データおよび曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出し、その湾曲度に対応する照射角度の最適角度データに基づいて上記の基本制御特性を補正することにより、照明手段の照射角度を被検査面の湾曲に対して最適なものにし、照明光の照射エリアを充分に確保すると共に、撮像手段の撮像角度も最適なものにする。
【0014】
本発明の請求項2に係わる表面欠陥検査装置では、照明/撮像制御手段の基本制御特性決定手段において、照明手段および撮像手段の基本的な制御特性を決定するに際し、基本照射制御特性決定手段により、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて照明手段の基本的な照射制御特性を決定し、基本撮像制御特性決定手段により、同位置データおよび同曲面形状データに基づいて撮像手段の基本的な撮像制御特性を決定する。
【0015】
また、照明/撮像制御手段の湾曲対応角度補正手段において、基本制御特性決定手段からの基本制御特性を補正するに際し、湾曲度算出手段により、位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出し、最適角度出力手段により、湾曲度毎の照射角度の最適角度データを出力し、湾曲対応照射角度選定手段により、湾曲度および最適角度データに基づいて湾曲度に対応した照明光の照射角度を選定する。このとき、最適角度出力手段における最適角度データは、予め実験的に求めたデータを表あるいはグラフの形式にしたプログラムとしておくことができる。
【0016】
そして、湾曲対応照射角度補正手段により、湾曲対応照射角度選定手段からの湾曲対応照射角度に基づいて基本照射制御特性決定手段からの基本照射制御特性を補正し、湾曲対応撮像角度補正手段により、湾曲対応照射角度補正手段からの湾曲対応照射角度に基づいて基本撮像制御特性決定手段からの基本撮像制御特性を補正する。このとき、湾曲対応撮像角度補正手段は、照射角度の補正に用いる湾曲対応照射角度を撮像角度の補正に用いているので、撮像角度の補正に用いる専用のデータを別途選定する必要がなく、データ処理が容易なものとなる。
【0017】
本発明の請求項3に係わる表面欠陥検査装置では、照明/撮像制御手段において、高さ検出手段により、これから検査を受ける被検査面の高さを検出し、高さ補正手段により、高さ検出手段からの高さデータに基づいて照明手段および撮像手段を制御するためのデータ中の高さデータを補正する。つまり、実際に測定した被検査面の高さデータを制御データの補正に用いることで照明手段および撮像手段の制御がより正確なものとなる。
【0018】
本発明の請求項4に係わる表面欠陥検査装置では、照明/撮像制御手段の高さ補正手段において、曲面形状選定手段からの曲面形状データ中の高さデータを補正するので、基本制御特性決定手段(基本照明制御特性決定手段および基本撮像制御特性決定手段)や湾曲対応角度補正手段(湾曲度算出手段)に入力する曲面形状データが実際の被検査面に対応した正確なものとなる。
【0019】
本発明の請求項5に係わる表面欠陥検査装置では、照明/撮像制御手段の高さ補正手段において、基本制御特性決定手段からの基本制御特性中の高さデータを補正するので、湾曲対応角度補正手段(湾曲対応照射角度補正手段および湾曲対応撮像角度補正手段)に入力する基本制御特性が実際の被検査面に対応した正確なものとなる。
【0020】
本発明の請求項6に係わる表面欠陥検査装置では、照明/撮像制御手段の最適角度出力手段が、被検査面上において照明光の光量が所定範囲となる照射エリアの最遠部に対する照射角度に基づいて最適角度データを算出して出力する。つまり、最適角度出力手段は、湾曲度毎の照射角度の最適角度データを出力するのであるが、この最適角度データは単に湾曲度に対応したものではなく、湾曲度毎の照射ポイントでの照射角度を変化させ、照明光の照射エリアにおいて、表面欠陥を検出し得る最低の光量が確保できる照射エリアの最遠部に対する照射角度が所定の値(好ましくは87.5〜90度の範囲で、例えば87.5度)となるように照射ポイントに対する照射角度を算出して、これを最適角度データとする。これにより、湾曲の大きい部分に対しても充分な大きさの照射エリアが得られることとなる。
【0021】
本発明の請求項7に係わる表面欠陥検査装置では、照明/撮像制御手段における高さ検出手段が接触式センサであって、例えば被検査体を搬送する搬送手段の載置面を基準にして、相対的に移動する被検査体の被検査面に接触子を当接させて被検査面の高さを検出する。
【0022】
本発明の請求項8に係わる表面欠陥検査装置では、照明/撮像制御手段における高さ検出手段が非接触式センサであって、例えば被検査体を搬送する搬送手段の載置面を基準にして、相対的に移動する被検査体の被検査面との距離すなわち被検査面の高さを非接触状態で測定する。
【0023】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わる表面欠陥検査装置によれば、照明手段と、撮像手段と、画像処理手段と、位置検出手段と、被検査面種出力手段と、曲面形状選定手段と、照明/撮像制御手段を備えると共に、照明/撮像制御手段が、基本制御特性決定手段と、湾曲対応角度補正手段を備えた構成を採用したことにより、被検査体の被検査面が曲面状を成すものであっても、また湾曲が大きい場合であっても、その曲面の湾曲度に応じて照明光の照射角度および撮像角度の制御特性を補正することで、平坦な被検査面と同様の照明光の照射エリアを充分に確保することができるので、表面欠陥を検出し得る領域を充分に確保することができ、平坦な被検査面と同様の高精度な欠陥検出を行うことができる。
【0024】
本発明の請求項2に係わる表面欠陥検査装置によれば、照明/撮像制御手段における基本制御特性決定手段が、基本照射制御特性決定手段と、基本撮像制御特性決定手段を備えると共に、照明/撮像制御手段における湾曲対応角度補正手段が、湾曲度算出手段と、最適角度出力手段と、湾曲対応照射角度選定手段と、湾曲対応照射角度補正手段と、湾曲対応撮像角度補正手段を備えた構成を採用したことにより、請求項1と同様に、被検査体の被検査面が曲面状を成すものであっても、また湾曲が大きい場合であっても、その曲面の湾曲度に応じて照明光の照射角度および撮像角度の制御特性を補正して、平坦な被検査面と同様の照明光の照射エリアを充分に確保することができるので、表面欠陥を検出し得る領域を充分に確保することができると共に、平坦な被検査面と同様の高精度な欠陥検出を行うことができ、とくに、照明手段の基本照射制御特性の補正に用いる湾曲対応照射角度を用いて撮像手段の基本撮像制御特性の補正をも行うことから、被検査面に対する法線を基準にして湾曲に対応した撮像角度を別途選定する必要がなく、湾曲対応照射角度に基づいて湾曲に対応した撮像角度が決定されるので、撮像角度を補正する際のデータ処理を容易に行うことができる。
【0025】
本発明の請求項3に係わる表面欠陥検査装置によれば、請求項1および2と同様の効果を得ることができるうえに、高さ検出手段および高さ補正手段を採用したことから、実際に測定した被検査面の高さデータを制御データの補正に用いることで照明手段および撮像手段の制御がより正確に行うことができる。
【0026】
本発明の請求項4に係わる表面欠陥検査装置によれば、請求項3と同様の効果を得ることができるうえに、とくに、曲面形状選定手段からの曲面形状データ中の高さデータを補正する高さ補正手段を採用したことにより、基本制御特性決定手段や湾曲対応角度補正手段に入力する曲面形状データを実際の被検査面に対応した正確なものにすることができ、湾曲度に対する照射角度および撮像角度の制御のさらなる高精度化、ならびに表面欠陥の検出精度の向上に貢献することができる。
【0027】
本発明の請求項5に係わる表面欠陥検査装置によれば、請求項3と同様の効果を得ることができるうえに、とくに、基本制御特性決定手段からの基本制御特性中の高さデータを補正する高さ補正手段を採用したことにより、湾曲対応角度補正手段に入力する基本制御特性が実際の被検査面に対応した正確なものにすることができ、湾曲度に対する照射角度および撮像角度の制御のさらなる高精度化、ならびに表面欠陥の検出精度の向上に貢献することができる。
【0028】
本発明の請求項6に係わる表面欠陥検査装置によれば、請求項2〜5と同様の効果を得ることができるうえに、照明/撮像制御手段の最適角度出力手段として、被検査面上において照明光の光量が所定範囲となる照射エリアの最遠部に対する照射角度に基づいて最適角度データを算出して出力する手段を採用したことにより、とくに湾曲の大きい部分に対しても充分な大きさの照射エリアを得ることができると共に、表面欠陥が検出可能な領域に充分に得ることができ、湾曲度に対する照射角度および撮像角度の制御のさらなる高精度化、表面欠陥の検出精度のさらなる向上に貢献することができる。
【0029】
本発明の請求項7に係わる表面欠陥検査装置によれば、請求項3〜6と同様の効果を得ることができるうえに、照明/撮像制御手段における高さ検出手段として接触式センサを採用したことにより、簡単で且つ比較的安価なセンサを用いて被検査面の高さを正確に検出することができる。
【0030】
本発明の請求項8に係わる表面欠陥検査装置によれば、請求項3〜6と同様の効果を得ることができるうえに、照明/撮像制御手段における高さ検出手段として非接触式センサを採用したことにより、被検査面に撓み等の影響を与える心配が皆無となり、被検査面の高さをより一層正確に検出することができる。
【0031】
【実施例】
図1〜図6は、本発明に係わる表面欠陥検査装置の一実施例を説明する図である。この実施例では、被検査体として自動車の車体パネルを例に挙げており、プレス成形された車体パネルの表面欠陥(プレス欠陥)を検出する場合について説明する。
【0032】
図1に示す表面欠陥検査装置は、被検査体Pを図中矢印Lで示す水平方向に一定速度で搬送するベルトコンベア等の搬送手段1と、被検査体Pの移動方向上流側において被検査面(搬送姿勢で上面)に対して斜め上方から所定の照射角度αで照明光を照射する照明手段2と、被検査体Pの移動方向下流側において照明光の照射角度αよりも小さい撮像角度βに配置されて被検査面からの反射光に基づいて受光画像を形成する撮像手段3と、撮像手段3からの受光画像に基づいて被検査面上の表面欠陥を検出する画像処理手段4と、移動する被検査体Pの位置を検出することにより照明手段2と被検査面の相対的な位置を検出する位置検出手段5と、被検査面の種類データを出力する被検査面種出力手段6と、被検査面種出力手段6からの種類データに対応する曲面形状データを選定する曲面形状選定手段7と、位置検出手段5からの位置データおよび曲面形状選定手段7からの曲面形状データに基づいて被検査面に対する照射角度αおよび撮像角度βが所定の値になるように照明手段2の角度および高さならびに撮像手段3の角度および高さを制御する照明/撮像制御手段8を備えている。
【0033】
照明手段2は、図示を省略したが、被検査面に対して線状の照明光を照射する光照射部、光照射部に光ファイバ等を介して光を送る光源、光照射部を昇降させるアクチュエータ、および光照射部を上下方向に揺動させるアクチュエータなどで構成してある。光源としては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプあるいはキセノンメタルハライドランプなどを使用することができる。他方、撮像手段3は、図示を省略したが、被検査面を撮像する撮像部、撮像部を昇降させるアクチュエータ、および撮像部を上下方向に揺動させるアクチュエータなどで構成してある。撮像部としては、例えばCCDカメラを用いることができる。なお、照明手段2および撮像手段3の各アクチュエータに、その駆動量から角度および高さを検出する手段を設け、これらの検出手段による検出信号を照明/撮像制御手段8にフィードバックするように構成することも可能である。
【0034】
ここで、照明手段2による照射角度αおよび撮像手段3による撮像角度βは、被検査面に対する法線を基準とする値であり、具体的には、照射角度αは80〜90度の範囲であると共に、撮像角度βは60〜80度の範囲である。したがって、所定の照射角度α(入射角度θs)で照射された照明光のうち、表面欠陥の無い部分に当たった光は、照射角度αと同じ角度で正反射するので撮像手段3に受光されず、凹凸等の表面欠陥に当たって照射角度αよりも小さい角度(入射角度θsよりも大きい反射角度θc)で乱反射した光のみが撮像手段3に受光される。これにより、撮像手段3は、被検査面上の表面欠陥を高輝度で捕らえた受光画像を形成する。
【0035】
画像処理手段4は、撮像手段3からの受光画像を取り込んだのち、エッジ抽出のための微分処理、ノイズ除去のための平滑化処理、および表面欠陥を孤立点として検出するための二値化処理などを行って表面欠陥を検出する。また、表面欠陥の検出結果は、表面欠陥の有無に応じて被検査体Pを仕分ける手段に入力することが可能であると共に、CRTやプリンタなどの表示手段9に入力されて検査員による認識を可能にする。
【0036】
被検査面種出力手段6は、この実施例では被検査体Pが自動車の車体パネルであるから、フェンダパネル、ドアパネル、ルーフパネルおよびフードパネルなどの部位別の車体パネルならびに車種別の車体パネルについて各々の諸寸法を種類データとして有するものであり、具体的には車体パネルの設計に用いたCADデータを利用することができる。曲面形状選定手段7は、これから検査を受ける車体パネルの種類データを被検査面種出力手段6から取り込んで、その種類データに対応した被検査面全体の曲面形状データを選定する。なお、曲面形状選定手段7や照明/撮像制御手段8は、ホストコンピュータに組み込むことができる。
【0037】
照明/撮像制御手段8は、位置検出手段5からの位置データおよび曲面形状選定手段7からの曲面形状データに基づいて照明手段2および撮像手段3の基本的な制御特性を決定する基本制御特性決定手段10と、位置検出手段5からの位置データおよび曲面形状選定手段7からの曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出し、湾曲度に対応する照射角度の最適角度データに基づいて基本制御特性決定手段10からの基本制御特性を補正する湾曲対応角度補正手段11を備えている。
【0038】
さらに、後に詳述するが、照明/撮像制御手段8は、基本制御特性決定手段10において、基本照射制御特性決定手段12と、基本撮像制御特性決定手段13を備えていると共に、湾曲対応角度補正手段11において、湾曲度算出手段14と、最適角度出力手段15と、湾曲対応照射角度選定手段16と、湾曲対応照射角度補正手段17と、湾曲対応撮像角度補正手段18を備えており、また、湾曲対応照射制御特性決定手段19と、湾曲対応撮像制御特性決定手段20と、駆動手段21を備えていると共に、被検査面の高さを検出する高さ検出手段22と、高さ検出手段22からの高さデータに基づいて照明手段2および撮像手段3を制御するためのデータを補正する高さ補正手段23を備えている。
【0039】
なお、この実施例における高さ検出手段22は、搬送手段1の載置面を基準にして被検査面との間の距離を測定する非接触式センサであって、要求される測定精度や使用環境等に応じてレーザ式、超音波式、CCDカメラ式あるいは渦電流式などから選択して用いることができる。このように、高さ検出手段22に非接触式センサを採用すれば、被検査体Pに何ら影響を与えることなく、被検査面の高さが正確に検出される。また、この実施例における高さ補正手段23は、曲面形状選定手段7からの曲面形状データを補正するものとなっている。
【0040】
次に、上記構成を備えた表面欠陥検査装置の作用とともに照明/撮像制御手段8における処理手順を詳細に説明する。
【0041】
表面欠陥検査装置は、搬送手段1により被検査体Pを一定速度で搬送し、検査位置よりも上流側において高さ検出手段22により被検査面の高さを検出し、被検査面種出力手段6からの種類データに基づいて曲面形状選定手段7により被検査面の曲面形状を選定する。また、位置検出手段5で被検査面の位置を検出し、被検査体Pが所定の検査位置に到達した時点で、照明手段2による照明光の照射および撮像手段3による被検査面の撮像を開始する。
【0042】
そして、撮像手段3からの受光画像を画像処理手段4で処理して表面欠陥を検出し、その表面欠陥を表示手段9で表示する一方で、照明/撮像制御手段8において、移動する被検査面に対する照射角度αおよび撮像角度βが常に所定の値となるように照明手段2および撮像手段3を制御する。
【0043】
すなわち、照明/撮像制御手段8では、高さ補正手段23において、高さ検出手段22で測定した実際の高さデータに基づいて曲面形状選定手段7からの曲面形状データを補正し、補正した曲面形状データと位置検出手段5からの位置データを基本照射制御特性決定手段12、基本撮像制御特性決定手段13、および湾曲度算出手段14に入力する。
【0044】
基本照射制御特性決定手段12では、上記の曲面形状データおよび位置データに基づいて、被検査面の搬送方向全体に対して、照明手段2の角度や高さを段階的あるいは連続的に変化させる基本的な照射制御特性を決定する。また、基本撮像制御特性決定手段13では、同じく上記の曲面形状データおよび位置データに基づいて、被検査面の搬送方向全体に対して、撮像手段3の角度や高さを段階的あるいは連続的に変化させる基本的な撮像制御特性を決定する。
【0045】
湾曲度算出手段14では、被検査面の移動方向に所定のピッチで設定した多数の部位を対象とし、曲面形状データの角度データおよび位置データに基づいて、被検査面の移動方向前後の角度変化量から各部位での所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出する。なお、被検査面上に設定するピッチは、細かいほど湾曲度の分解能が高まるが、実際には、搬送手段1の搬送速度、位置や高さの検出速度および計算速度に応じて決定される。
【0046】
ここで、最適角度出力手段15は、湾曲度毎の照射角度の最適角度データとして、予め実験的に求た最適角度データを表あるいは図2中の実験値(太線)として示すグラフの形式にしたプログラムを備えている。このプログラムを設定する要領については後述する。そして、湾曲対応照射角度選定手段16において、湾曲度算出手段14で算出した湾曲度および最適角度出力手段15からの湾曲度毎の最適角度データに基づいて、算出した湾曲度に対応する照明光の湾曲対応照射角度を選定する。
【0047】
次に、湾曲対応照射角度補正手段17では、先の基本照射制御特性決定手段12からの基本照射制御特性を上記の湾曲対応照射角度で補正し、さらに、湾曲対応撮像角度補正手段18では、先の基本撮像制御特性決定手段13からの基本撮像制御特性を同じく上記の湾曲対応照射角度で補正する。ここで、湾曲対応撮像角度補正手段18では、予め被検査面の湾曲に対応した撮像角度を選定しておくのではなく、湾曲に対応した照射角度に基づいて補正を行う。つまり、撮像角度の補正は、被検査面に対する法線を基準にして行うのではなく、湾曲対応照射角度と一定照射角度との差に基づいて行うようにしている。これにより、撮像角度の補正に用いる専用のデータを別途選定する必要がなく、データ処理を容易なものにしている。
【0048】
そして、湾曲対応照射制御特性決定手段19において、照明手段2の最終的な照射制御特性を決定し、湾曲対応撮像制御特性決定手段20において、撮像手段3の最終的な撮像制御特性を決定し、これらの制御特性を駆動手段21に入力する。駆動手段21では、照射制御特性および撮像制御特性に基づいて、照明手段2の各アクチュエータに対して角度LAや高さLHの駆動信号を出力し、撮像手段3各アクチュエータに対して角度CAや高さCHの駆動信号を出力する。これにより、被検査面に対する照射角度αおよび撮像角度βが所定の値となるように照明手段2および撮像手段3の各々の角度や高さが制御される。
【0049】
ここで、最適角度出力手段15における最適データは、図2に示す湾曲度(Δθ)と最適な照射角度との関係(太線の実験値)に基づくものである。最適な照射角度は、被検査体Pが水平に搬送される場合、湾曲度毎に表面欠陥の検出が可能な下限角度と、物理的に照射可能な上限角度(90度)との間の範囲であり、このほか、制御のし易さや制御速度の限界値および制御範囲等を考慮して決定される。
【0050】
また、湾曲度毎の最適照射角度は、基本的には湾曲度の増大に伴って減少する傾向にあるが、とくに湾曲度が大きい部分では、照射ポイントに対して最適な照射角度を設定すると、照射ポイントよりも先の部分で照射光が落ち込むので、結果的に照射エリアが狭くなる。つまり、位置データおよび曲面形状データに基づいて照明手段2および撮像手段3の基本制御特性を決定し、その基本制御特性だけで制御を行うと、湾曲状の被検査面に対する法線あるいは接線を基準にした照射角度αおよび撮像角度βを得るように制御が行われるため、とくに湾曲の大きい部分では照明光の照射エリアが照射ポイントよりも先の部分で落ち込むことになり、図5に示すように照明光の照射エリアが狭くなる。
【0051】
そこで、当該表面欠陥検査装置では、湾曲度が大きい部分に対しては、照射ポイントよりも先の部分で最適な照射角度が得られるように、すなわち照射角度が小さくなるように補正を行う。このときの照射角度は、最も遠くを照射し得る角度を実験的に求めれば良いのであるが、照明光の光量は遠いほど減衰することから、表面欠陥を検出し得る最低の光量を確保することができる範囲を照射エリアとするのが良い。したがって、様々な条件を考慮すると、上限角度は、表面欠陥を検出し得る最低の光量を確保することができる範囲の最遠部に対して80度とするのが望ましい。他方、下限角度は、90度が物理的に照射が可能な限界値である。なお、下限角度は、被検査体Pと照明手段2との干渉や周辺機器類などの都合により、89〜89.5度の範囲の余裕をもたせることがより望ましい。そして、実際の照射角度は、図3に示すように検出感度が高い87.5〜90度の範囲が好ましく、被検査体Pとの干渉等を考慮すれば角度はより小さくするのが良いため、87.5度付近で制御するのがより望ましい。
【0052】
また、撮像角度については、図4に示すように75度のときが最も検出感度が高くなるが、被検査体Pと撮像手段3との干渉や視野の長大化による焦点距離のぼけ等を考慮して70度付近で制御するのがより望ましい。
【0053】
つまり、当該表面欠陥検査装置では、位置データおよび曲面形状データに基づいて被検査面の湾曲度を算出し、その湾曲度に対応する照射角度の最適角度データに基づいて上記の基本制御特性を補正することにより、一定の照射角度で照明光を照射した場合の図5に対して図6に示すように、照明手段2の照射角度αを被検査面の湾曲に対応して最適なものにし、照明光の照射エリアを充分に確保すると共に、撮像手段3の撮像角度も最適なものにする。
【0054】
このようにして、上記実施例の表面欠陥検査装置では、被検査体Pの被検査面が曲面状を成すものであっても、また湾曲が大きい場合であっても、被検査面の高さを実際に測定してその高さデータで照射角度αおよび撮像角度βの制御データを補正すると共に、被検査面の曲面に対応して照明光の照射角度αおよび撮像角度βの制御特性を補正することで、平坦な被検査面と同様の照明光の照射エリアを充分に確保することができ、表面欠陥を検出し得る領域を充分に確保して高精度な欠陥検出が行われることとなる。
【0055】
なお、上記実施例では、最適角度出力手段15が、湾曲度毎の照射角度の最適角度データとして予め実験的に求た最適角度データを有し、その最適角度データを出力する手段としたが、被検査面上において照明光の光量が所定範囲となる照射エリアの最遠部に対する照射角度に基づいて最適角度データを算出して出力する手段とすることもできる。
【0056】
この場合、最適角度出力手段15は、湾曲度毎の照射角度の最適角度データを出力するのであるが、最適角度データは単に湾曲度に対応したものではなく、湾曲度毎の照射ポイントでの照射角度を変化させ、照明光の照射エリアにおいて、表面欠陥を検出し得る最低の光量が確保できる照射エリアの最遠部に対する照射角度が所定の値(好ましくは87.5〜90度の範囲で、例えば87.5度)となるように照射ポイントに対する照射角度を算出して、これを最適角度データとする。
【0057】
例えば、上記照射エリアの最遠部が照射ポイントから120mmである場合、湾曲度に対する最適な照射角度は、図2中の算出値(細線)として示すように先の実施例の実験値(太線)に近い値となる。また、最遠部までの距離は、照明手段2自体の光量によって異なり、その光量に応じて決定される。具体的には、例えば照明手段2にハロゲンランプを用いた場合、照射ポイントから最遠部までの距離を約50mmとすると、照明手段2にハロゲンランプよりも強力なメタルハライドランプを用いた場合では、照射ポイントから最遠部までの距離が2〜3倍の約100〜150mmとなる。そして、最適角度出力手段15では、上記の如く距離が異なる最遠部に対する照射角度が所定の値となるように照射ポイントに対する照射角度を算出する。なお、最適な照射角度は、湾曲度によって変化するため、最遠部までの距離が0mmであるとして照射ポイントのみでの湾曲度から最適な値を求めることもあり得る。
【0058】
このように、被検査面上において照明光の光量が所定範囲となる照射エリアの最遠部に対する照射角度に基づいて最適角度データを算出して出力する最適角度出力手段5を用いても、上記実施例と同様に、湾曲の大きい部分に対しても充分な大きさの照射エリアを得ることができる。
【0059】
図7は本発明に係わる表面欠陥検査装置の他の実施例を説明する図である。
【0060】
この実施例の表面欠陥検査装置は、基本的な構成は図1に示す実施例と同様であるが、照明/撮像制御手段8における高さ検出手段32が、被検査面に当接するローラ式あるいはニードル式の接触子32aを備えた接触式センサである。この実施例の場合には、先の実施例と同様の作用および効果を得ることができるうえに、構造が簡単で且つ比較的安価な高さ検出手段32によって被検査面の高さを正確に検出することができる。
【0061】
図8は本発明に係わる表面欠陥検査装置のさらに他の実施例を説明する図である。
【0062】
この実施例の表面欠陥検査装置は、基本的な構成は図1に示す実施例と同様であるが、照明/撮像制御手段8における高さ補正手段23が、基本制御特性決定手段10からの基本制御特性における高さデータ、すなわち基本照射制御特性決定手段12からの基本照射制御特性における高さデータ、および基本撮像制御特性決定手段13からの基本撮像制御特性における高さデータを補正する手段である。
【0063】
したがって、この実施例の場合には、先の実施例と同様の作用および効果を得ることができるうえに、湾曲対応角度補正手段11に入力する基本制御特性、すなわち湾曲対応照射角度補正手段17に入力する基本照射制御特性、および湾曲対応撮像角度補正手段18に入力する基本撮像制御特性が実際の被検査面に対応した正確なものとなる。
【0064】
図9は本発明に係わる表面欠陥検査装置のさらに他の実施例を説明する図である。
【0065】
この実施例の表面欠陥検査装置は、基本的な構成は図8に示す実施例と同様であるが、照明/撮像制御手段8における高さ検出手段32が、被検査面に当接するローラ式あるいはニードル式の接触子32aを備えた接触式センサであると共に、高さ補正手段23が、基本制御特性決定手段10からの基本制御特性における高さデータ、すなわち基本照射制御特性決定手段12からの基本照射制御特性における高さデータ、および基本撮像制御特性決定手段13からの基本撮像制御特性における高さデータを補正する手段である。
【0066】
したがって、この実施例の場合には、先の実施例と同様の作用および効果を得ることができるうえに、構造が簡単で且つ比較的安価な高さ検出手段32によって被検査面の高さを正確に検出することができ、しかも、湾曲対応角度補正手段11に入力する基本制御特性、すなわち湾曲対応照射角度補正手段17に入力する基本照射制御特性、および湾曲対応撮像角度補正手段18に入力する基本撮像制御特性が実際の被検査面に対応した正確なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる表面欠陥検査装置の一実施例を説明するブロック図である。
【図2】被検査面の湾曲度に対する最適な照射角度の変化を示すグラフである。
【図3】照明手段の照射角度に対する検出レベルの変化を示すグラフである。
【図4】撮像手段の撮像角度に対する検出レベルの変化を示すグラフである。
【図5】被検査面に対して一定の照射角度で照明光を照射した場合の照射エリアを示す説明図である。
【図6】被検査面に対して補正した照射角度で照明光を照射した場合の照射エリアを示す説明図である。
【図7】本発明に係わる表面欠陥検査装置の一実施例を説明するブロック図である。
【図8】本発明に係わる表面欠陥検査装置の他の実施例を説明するブロック図である。
【図9】本発明に係わる表面欠陥検査装置のさらに他の実施例を説明するブロック図である。
【符号の説明】
P 被検査体
2 照明手段
α 照射角度
3 撮像手段
β 撮像角度
4 画像処理手段
5 位置検出手段
6 被検査面種出力手段
7 曲面形状選定手段
8 照明/撮像制御手段
10 基本制御特性決定手段
11 湾曲対応角度補正手段
12 基本照射制御特性決定手段
13 基本撮像制御特性決定手段
14 湾曲度算出手段
15 最適角度出力手段
16 湾曲対応照射角度選定手段
17 湾曲対応照射角度補正手段
18 湾曲対応撮像角度補正手段
22 高さ検出手段(非接触式センサ)
23 高さ補正手段
32 高さ検出手段(接触式センサ)
32a 接触子

Claims (8)

  1. 相対的に移動する被検査体の被検査面に対して一方側斜め上方から被検査面の法線を基準とする所定の照射角度で照明光を照射する照明手段と、
    被検査面の他方側斜め上方において被検査面の法線を基準とする照明光の照射角度よりも小さい撮像角度に配置されて被検査面からの反射光に基づいて受光画像を形成する撮像手段と、
    撮像手段からの受光画像に基づいて被検査面上の表面欠陥を検出する画像処理手段と、
    照明手段と被検査面の相対的な位置を検出する位置検出手段と、
    被検査面の種類データを出力する被検査面種出力手段と、
    被検査面種出力手段からの種類データに対応する曲面形状データを選定する曲面形状選定手段と、
    位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて被検査面に対する照射角度および撮像角度が所定の値になるように照明手段の角度および高さならびに撮像手段の角度および高さを制御する照明/撮像制御手段を備え、
    照明/撮像制御手段が、
    位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて照明手段および撮像手段の基本的な制御特性を決定する基本制御特性決定手段と、
    位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出し、湾曲度に対応する照射角度の最適角度データに基づいて基本制御特性決定手段からの基本制御特性を補正する湾曲対応角度補正手段を備えたことを特徴とする表面欠陥検査装置。
  2. 照明/撮像制御手段における基本制御特性決定手段が、
    位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて照明手段の基本的な照射制御特性を決定する基本照射制御特性決定手段と、
    位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて撮像手段の基本的な撮像制御特性を決定する基本撮像制御特性決定手段を備えると共に、
    照明/撮像制御手段における湾曲対応角度補正手段が、
    位置検出手段からの位置データおよび曲面形状選定手段からの曲面形状データに基づいて被検査面の所定の位置変化に対する面の角度変化量として湾曲度を算出する湾曲度算出手段と、
    湾曲度毎の照射角度の最適角度データを出力する最適角度出力手段と、
    湾曲度算出手段からの湾曲度および最適角度出力手段からの最適角度データに基づいて湾曲度に対応した照明光の照射角度を選定する湾曲対応照射角度選定手段と、
    湾曲対応照射角度選定手段からの湾曲対応照射角度に基づいて基本照射制御特性決定手段からの基本照射制御特性を補正する湾曲対応照射角度補正手段と、
    湾曲対応照射角度補正手段からの湾曲対応照射角度に基づいて基本撮像制御特性決定手段からの基本撮像制御特性を補正する湾曲対応撮像角度補正手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の表面欠陥検査装置。
  3. 照明/撮像制御手段が、被検査面の高さを検出する高さ検出手段と、高さ検出手段からの高さデータに基づいて照明手段および撮像手段を制御するためのデータを補正する高さ補正手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の表面欠陥検査装置。
  4. 照明/撮像制御手段における高さ補正手段が、曲面形状選定手段からの曲面形状データを補正する手段であることを特徴とする請求項3に記載の表面欠陥検査装置。
  5. 照明/撮像制御手段における高さ補正手段が、基本制御特性決定手段からの基本制御特性を補正する手段であることを特徴とする請求項3に記載の表面欠陥検査装置。
  6. 照明/撮像制御手段における最適角度出力手段が、被検査面上において照明光の光量が所定範囲となる照射エリアの最遠部に対する照射角度に基づいて最適角度データを算出して出力する手段であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の表面欠陥検査装置。
  7. 照明/撮像制御手段における高さ検出手段が、相対的に移動する被検査体の被検査面に当接する接触子を有する接触式センサを備えていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の表面欠陥検査装置。
  8. 照明/撮像制御手段における高さ検出手段が、相対的に移動する被検査体の被検査面との距離を非接触状態で測定する非接触式センサを備えていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の表面欠陥検査装置。
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