JP3636263B2 - ロッカアーム本体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁機構に使用されるロッカアームの製造方法に関し、さらに詳しくは、バルブに当接する爪が中心線を挟む両側に形成され、中心線上にカムに当接するローラを収容するローラ取付穴が形成されたロッカアーム本体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロッカアームは、内燃機関における動弁機構、すなわちクランク軸に連動して回転するカムの回転運動をこの内燃機関の吸気弁あるいは排気弁の弁軸の往復運動に変換する部分を構成する部材である。
従来、このようなロッカアームは、その一端部が高速回転するカム軸に対して揺動するため、この部分を耐摩耗性のすぐれた高合金鋼性のチップ形状として成形されたものや、アルミニウムまたは低合金鋼で成形したロッカアーム本体とを一体化して製造していた。しかし、近年、エンジンの高出力化、小型化にともない、上記チップの代わりにローラを装着したロッカアームが主流となっている。
【0003】
例えば、図2に示す、ローラ形式で、2つのバルブを同時に開閉できるタイプのロッカアームがある。このロッカアームは、ロッカアーム本体1とローラ2で構成され、ロッカアーム本体1の略中央部にローラ取付穴13が形成され、その内部にローラ2が収容される。ロッカアーム本体1は略中央部で分離し、その両側にはバルブに当接する弁押圧部(爪)14が形成され、平面形状は略U字型ないし略Y字型となっている。
【0004】
このようなロッカアームは、形状が複雑であることから、従来、金属粉末を焼結する焼結法によって製造されていた。しかし、焼結法は寸法精度はよいが生産能率が低く、コストを著しく増大させてしまうため、近年、これに代わる製造法として能率のよい精密鋳造法や型鍛造法などが試みられている。
精密鋳造法や型鍛造法などの製造法は、能率的ではあるが、高温工程を含む加工方法であって熱収縮を避けることができないため寸法精度が低く、バルブと接触する爪の間隔や、ローラの取り付けられるローラ取付穴内側面の間隔がばらついたり、これらの面が粗いなどの新たな問題点がある。
【0005】
これらの問題点を解消するため、例えば、特開平3-110040号公報には、ローラ取付穴内に矯正ブロックを挿入して外側から押圧し、ロッカアーム全体をわずかに塑性変形させて矯正するロッカアーム本体の製造方法が提案されている。
この方法は、図3に示すように、製造の中間段階である精密鋳造されたロッカアーム本体1を、ローラ取付穴13の内側面13a 、13a が水平方向を向くように受け台5上に載置し、このローラ取付穴13に矯正ブロック8を挿入し、押し金具7を下降させ、ロッカアーム本体1を押圧する。
【0006】
ここで、中間段階におけるローラ取付穴13の内側面13a 、13a の間隔は仕上がり寸法より若干広めに形成され、また、この中間段階のロッカアーム本体の爪間の距離は、最終寸法より若干大きく形成されている。
また、矯正ブロック8の上下面(平行面)8a、8aの間隔は、ローラ取付穴13の仕上がり寸法とし、受け台5および押し金具7は、中間段階のロッカアーム本体1の外側面12a 、12a と当接する部分と、爪14と当接する部分14a 、14a( 爪矯正部という)とを備えたものであり、これら受け台および押し金具の爪矯正部の深さは、押圧してローラ取付穴の内側面間の距離が所定の距離となった場合に爪間隔が適切な距離となるように形成されている。
【0007】
ローラ取付穴13の部分を上方から押し金具7で押圧すると、中間の矯正ブロック8を介して受け台5と押し金具7でロッカアーム本体1のローラ取付穴13付近の外側面12a 、12a を内側に押して塑性変形させることにより、ローラ取付穴13の内側面13a 、13a の間隔が所定の精度に修正されると同時に、この面の平滑度も向上する。また、爪間の距離も、受け台5と押し金具7の爪矯正部14a 、14a により押し縮じめられ同時に、最終寸法となるように矯正される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この特開平3-110040号公報に記載の方法では、受け台、押し金具の寸法形状をロッカアーム本体の形状に合わせて精度よく作製する必要があるという問題点がある。
本発明は、このような問題を解消し、生産性がよく、寸法精度や表面平滑度に優れるロッカアームが得られる、ロッカアーム本体の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、バルブに当接する爪が中心線を挟む両側に形成され、中心線上にカムに当接するローラを収容するローラ取付穴が形成されたロッカアーム本体の製造方法であって、所定の形状に成形された中間製品のローラ取付穴に挿入ブロックを挿入し、ついで、前記爪の部分に爪開き防止治具を当接し該爪間距離を固定したのち、ローラ取付穴の部分を外側から押圧し、前記ローラ取付穴の内側面を平滑に仕上げることを特徴とするロッカアーム本体の製造方法である。
【0010】
また、本発明では、前記装入ブロックの平行面は平行度が0.01以下で、面粗度が1S〜6S、硬さがHRC63以上とするのが好ましい。また、前記装入ブロックの平行面間隔は、前記ローラ取付穴の内側面間距離の仕上寸法とするのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、バルブに当接する爪が中心線を挟む両側に形成され、中心線上にカムに当接するローラを収容するローラ取付穴が形成されたロッカアーム本体において、中間製品を素材として、素材のローラ取付穴の両内側面間隔を所定の寸法に精度良く矯正し、かつ面粗度を平滑面に矯正してロッカアーム本体の製品とする。
【0012】
本発明で用いる中間製品(素材)は、金属粉末を焼結する焼結法、精密鋳造法等により製造された爪間距離の寸法精度の良いものが好ましい。
ロッカアーム中間製品(素材)のローラ取付穴の両内側面間に、互いに平行な面を有する挿入ブロックを、その平行な面と前記ローラ取付穴の両内側面とを対向させて、挿入する。
【0013】
挿入ブロックは互いな平行な面を有する直方体が好ましい。その寸法は、平行面の間隔がローラ取付穴の両内側面間の所定の仕上寸法とする。また、本発明では、挿入ブロックの平行面は平行度が0.01以下、面粗度が1S〜6S、硬さがHRC63以上の平滑な面とするのが好ましい。
ついで、爪の部分に爪開き防止治具を当接させ、爪間距離を中間製品のままの寸法に固定する。
【0014】
爪開き防止治具は上下の一対の治具からなり、両側の爪を上下から固定し、ローラ取付穴の矯正時の変形を防止し、ロッカアーム本体中心線の両側に形成された爪間距離を中間製品(鋳造製品)のままに保持する作用を有する。また、爪開き防止治具は、上下に独立して昇降可能とされる。本発明では、爪間距離は中間製品の寸法のままを保持できればよく、爪の部分の矯正を行う必要はない。
【0015】
ついで、ローラ収容部の両内側面と平行なロッカアーム本体の外側を押し金具7で押圧する。
本発明で使用する押し金具は、ローラ取付穴の部分のみを押圧できる治具とする。この押し金具でローラ取付け穴の部分をロッカアーム本体の外側から押圧し、挿入ブロックの平行面にローラ収容部の両内側面を押し当て、ローラ取付穴の両内側面間の距離を所定の仕上寸法に圧縮するとともに、ローラ取付穴の両内側面に挿入ブロックの平行面の粗さを転写するまで強く押圧する。この押圧によりローラ取付穴の両内側面は平滑面に仕上げられる。
【0016】
【実施例】
本発明の一実施例を図1により詳細に説明する。
図1に示すように、焼結法により製造された中間製品である、ロッカアーム本体1のローラ取付穴13が水平方向を向くように受け台5上に載置し、このローラ取付穴13に挿入ブロック8を挿入する。挿入ブロック8は平行面を有する直方体とし、平行面は平行度が0.01以下、面粗度が1S〜6S、硬さがHRC63以上とした平滑面とされ、挿入ブロック8の上下面8a、8aの間隔は、ローラ取付穴13の仕上寸法とした。また、受け台5はローラ取付穴13のみが押圧できる形状とした。
【0017】
ついで、爪開き防止治具9A、9Aを下降または上昇させ、爪の部分14a 、14a に当接させたのち、爪開き防止治具9A、9Aを固定する。これにより、爪間距離は中間製品のままに固定され、その後のローラ取付穴の矯正時の変形を防止する。
ついで、ローラ取付穴13の外側面12a を上方から押し金具7で押圧する。図1(a)のA−A矢視図である図 1(b)に示すように、中間の矯正ブロック8を介して受け台5と押し金具7でロッカアーム本体1のローラ取付穴13付近の外側面12a 、12a を内側に押して塑性変形させる。さらに、ローラ取付穴13の内側面13a 、13a を挿入ブロック8の平行面8a、8aに押圧し、ローラ取付穴13の内側面13a 、13a 間隔を挿入ブロック8の平行面8a、8aの間隔とするとともに、ローラ取付穴13の内側面に挿入ブロック8の面粗さを転写しローラ取付穴13の内側面を平滑面とする。
【0018】
その後、押し金具7を上昇させ、ついで爪間隔固定治具9A、9Aを昇降させ、爪の部分の固定を解除したのち、装入ブロック8を抜き取りロッカアーム本体1を受け台5から押し出す。
これにより、中間製品ではローラ取付穴の内側面間距離の仕上がり寸法に対するばらつきが± 0.3mmであったのが、本発明の方法の適用により±0.05mmとなった。また、ローラ取付穴の内側面も面粗度:10S〜13Sの平滑面となった。また、爪間距離は中間製品と同じ寸法精度のままでとくに変化はなかった。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、受け台、押し金具をロッカアーム本体に合わせて作製する必要がなく、作業性がよく、ローラ取付穴の寸法ばらつきや内側面の平滑度を矯正し、品質のすぐれたロッカアームを低いコストで製造することができるという、すぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す(a)正面図と、(b)(a)のA−A矢視図である。
【図2】ロッカアームの1例を示す(a)正面図と(b)平面図である。
【図3】従来の技術の一例を示す(a)正面図と(b)平面図である。
【符号の説明】
1 ロッカアーム本体
2 ローラ
5 受け台
7 押し金具
8 挿入ブロック
8a 挿入ブロック平行面
9A 爪開き防止治具
12a 外側面
13 ローラ取付穴
13a 内側面
14 弁押圧部(爪)
14a 爪外側面
Claims (3)
- バルブに当接する爪が中心線を挟む両側に形成され、中心線上にカムに当接するローラを収容するローラ取付穴が形成されたロッカアーム本体の製造方法であって、
所定の形状に成形された中間製品のローラ取付穴に挿入ブロックを挿入し、ついで、前記爪の部分に爪開き防止治具を当接し該爪間距離を固定したのち、ローラ取付穴の部分を外側から押圧し、前記ローラ取付穴の内側面を平滑に仕上げることを特徴とするロッカアーム本体の製造方法。 - 前記装入ブロックの平行面は平行度が0.01以下で、面粗度が1S〜6Sの範囲に設定され、かつ硬さがHRC63以上であることを特徴とする請求項1記載のロッカアーム本体の製造方法。
- 前記装入ブロックの平行面間隔を、前記ローラ取付穴の内側面間距離の仕上寸法とすることを特徴とする請求項1または2記載のロッカアーム本体の製造方法。
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JP05278197A JP3636263B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | ロッカアーム本体の製造方法 |
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JPH10249478A JPH10249478A (ja) | 1998-09-22 |
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1997
- 1997-03-07 JP JP05278197A patent/JP3636263B2/ja not_active Expired - Fee Related
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