JP3636034B2 - 歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置 - Google Patents

歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3636034B2
JP3636034B2 JP2000157143A JP2000157143A JP3636034B2 JP 3636034 B2 JP3636034 B2 JP 3636034B2 JP 2000157143 A JP2000157143 A JP 2000157143A JP 2000157143 A JP2000157143 A JP 2000157143A JP 3636034 B2 JP3636034 B2 JP 3636034B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dental
model
training
patient
desk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000157143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001337597A (ja
Inventor
和夫 西川
道明 岡野
順一 藤田
憲 中井
優盛 中島
嗣利 成田
茂樹 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
J Morita Manufaturing Corp
Original Assignee
J Morita Manufaturing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by J Morita Manufaturing Corp filed Critical J Morita Manufaturing Corp
Priority to JP2000157143A priority Critical patent/JP3636034B2/ja
Publication of JP2001337597A publication Critical patent/JP2001337597A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3636034B2 publication Critical patent/JP3636034B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置に関し、さらに詳細には、歯科大学や歯科衛生士学校等の歯科実習教育現場において使用される装置技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯科実習教育には、大別して、虫歯の疾患部位の切削治療など、天然歯を保存する態様で治療を行う保存治療の実習と、義歯の作成や装着後の噛合調整など、天然歯に代わる義歯を作成する補綴治療の実習とがある。
【0003】
一般に、保存治療や、小児歯科あるいは矯正歯科の実習を行う場合は、頭部をほぼ水平に保ったいわゆる仰臥位の頭部模型を用い、一方、補綴治療や、障害者歯科あるいは口腔外科の実習を行う場合は、頭部を直立位に保ったいわゆる立位の頭部模型を用いることが多い。
【0004】
また、保存治療の実習にはスリーウェイシリンジ、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、スケーラー等の用具を用い、補綴の実習には、技工用吸引器、技工用マイクロモータ等を用いるなど、保存治療の実習と補綴の実習とでは使用用具が異なり、実習机に装着すべき機器、用具が異なるので、これまでは、保存治療の診療を行う実習机と補綴の実習机もしくは作業机とはそれぞれ別個に設置され、実習場もしくは教習場もそれぞれ別個に設置され、実習用の患者模型や装置についても、仰臥位における実習と立位における実習とでは互いに別個独立したものが採用されるのが一般であった。
【0005】
また、近年、保存治療の実習と補綴治療の実習を1台の実習机で行ない、患者模型を立位にも仰臥位にも両方使用できるものが、例えば、特開平4−60685号公報、特開平3−189678号公報などで考えられるようになってきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以下に述べるように、上記のような従来の患者模型や装置では、歯科実習教育現場からの要請に十分に応えることができず更なる改良が要望されていた。
【0007】
上記の従来の患者模型を立位にも仰臥位にも両方使用できる歯科実習装置では、次のような問題があった。
【0008】
まず、特開平4−60685号公報は、本出願の発明であるが、患者模型が胴体模型と頭部模型からなるものの立位と仰臥位になるのは頭部模型だけで胴体模型は立位にはならず、また、患者模型は実習机と分離できなかった。
【0009】
次に、特開平3−189678号公報では、図19及び図20に示すように実習机の天板の下部スペースに患者模型を有するキャスター付きのキャビネットを移動自在に収納可能とする構成で、患者模型は、キャビネットに対して立位と仰臥位の両方の姿勢がとれるように構成されている。しかし、立位の姿勢をとった時には、キャビネットの前方が障害となり実習は行いにくかった。また、このキャビネットの収納上、実習机の天板は高くせざるを得ず作業がしにくくなっていた。また、仰臥位から立位に患者模型を切り替えると、頭部模型の口腔位置は実習者の方向に背を向けて位置することになるので、わざわざキャビネットごと向きを反対にしなければ使えなかった。以上簡単にまとめると、
【0010】
(1) 立位と仰臥位という互いに異なる姿勢を切り替えて使用することができ、しかもコンパクトな実習装置が求められていた。
【0011】
(2) 患者模型と実習机が分離できないため、各大学において必要とされる実習机の形状・大きさ・配置などの要求に柔軟に対応できなかった。
【0012】
(3) 患者模型と治療器材を置くトレーの配置は、臨床上重要な関係を有するが、それらの配置に柔軟に対応できる実習装置が無かった。
【0013】
(4) 今後実習上、パソコンを利用した学習が必要とされるが、その教育に対応した実習装置が無かった。
【0014】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、立位と仰臥位の2種類の診療姿勢を切替えてとることができるコンパクトな構造を備えた歯科実習用患者模型装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明のもう一つ他の目的とするところは、上記歯科実習用患者模型装置を備え、保存治療の実習と補綴の実習に共用することができるとともに、歯科実習教育現場ごとの要請に柔軟に対応することができる構造を備えた歯科実習装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の歯科実習用患者模型装置は、支持本体に、胴体模型と頭部模型からなる人体模型が姿勢切替え手段を介して支持されてなり、上記姿勢切替え手段は、上記人体模型を上記支持本体に対して垂直軸まわりに水平旋回可能とする水平旋回調節手段と、上記人体模型を上記支持本体に対して少なくとも仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動可能とする傾動調節手段とを備えてなり、上記水平旋回調節手段と傾動調節手段のいずれか一方または両方は駆動部を備えてなることを特徴とする。
【0018】
好適な実施態様として、例えば、上記頭部模型が、上記胴体模型に対して第2の傾動調節手段により傾動調節可能とされたり、上記支持本体が、上記人体模型を昇降調整する構造を備える。また、上記頭部模型が、着脱可能な顎模型を備えるとともに、上記胴体模型に対して着脱可能に取り付けられる。
【0019】
また、本発明の歯科実習装置は、上記歯科実習用患者模型装置と、歯科実習用机とが、所定の空間をあけた分離、隣接または一体的に配置されてなることを特徴とする。
【0020】
好適な実施態様として、例えば、上記歯科実習用机は、保存治療の実習に必要な各種用具、補綴の実習に必要な各種用具など、実習の種類に柔軟に対応した構成を採用可能であり、また、上記歯科実習用患者模型装置と歯科実習用机は互いに分離可能な構造をとることができる。
【0021】
本発明の歯科実習用患者模型装置においては、支持本体に、胴体模型と頭部模型からなる人体模型が、水平旋回調節手段と傾動調節手段を備える姿勢切替え手段を介して支持されてなり、上記人体模型を、上記支持本体に対して水平旋回したり、仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動することで、立位と仰臥位の2種類の診療姿勢を同一方向からとることが可能である。
【0022】
また、この歯科実習用患者模型装置を備える本発明の歯科実習装置においては、歯科実習用患者模型装置の具体的構成や、歯科実習用机の具体的構成を適宜変えることで、保存治療の実習と補綴の実習に共用することができるとともに、歯科実習教育現場ごとの要請に柔軟に対応することが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面全体にわたって同一の符号は同一の構成部材または要素を示している。
【0024】
実施形態1
本発明に係る歯科実習装置が図1に示されており、この歯科実習装置は、具体的には、一般に歯科大学や歯科衛生士学校等の歯科実習教育現場に多数台並行して配設されて使用されるもので、そのような配設構成に柔軟に適合する歯科実習用患者模型装置1と歯科実習用机2が横方向に配置されてなる。以下、実習用患者模型装置1と実習用机2のそれぞれの具体的構造について順次説明する。
【0025】
なお、これら実習用患者模型装置1と実習用机2の配置構造については、具体的には図示しないが、両者1,2が互いに完全に別個独立した構造とされて、単に横方向に並んで隣接配置されるだけの完全分離型構造、両者1,2が完全に一体化されて、横方向に一体的に配置される完全一体型構造、および両者1,2が接続手段または支持手段を介して横方向に一体的に配置されるが、互いに分離可能とされた半一体型構造、前後または左右に所定の空間すなわち術者を挟んで前後又は左右に分離して配置される完全分離構造など、設置現場に応じた配置構造が適宜選択可能である。
【0026】
また、上記の完全一体型構造および半一体型構造においては、実習用患者模型装置1の支持本体5が、実習用机2の側面または背面に、接続手段または支持手段により、接続または一体的に支持される構造も採用可能である。
【0027】
図示の実施形態においては、実習用患者模型装置1と実習用机2が互いに完全に別個独立した構造とされて、単に横方向に並んで隣接配置されるだけの完全分離型構造の完全一体型構造とされている。
【0028】
実習用患者模型装置1は、その具体的構造が図2〜図8に示されており、支持本体5に、人体の上半身胴体を模した胴体模型6と頭部を模した頭部模型7からなる人体模型8が姿勢切替え手段9を介して支持されてなり、この姿勢切替え手段9は、図3および図4に示すように、水平旋回調節手段10と傾動調節手段11とを備えてなる。
【0029】
上記支持本体5は、図2に示すように、人体模型8を支える部分で、略直方体形状の外観を呈するカバーハウジング5aを備えるとともに、カバーハウジング5aの内部に、上記人体模型8を昇降調整する昇降調節手段15を備える。
【0030】
この昇降調節手段15は、図3および図4に示すように、上記人体模型8の下端に設けられた上記姿勢切替え手段9の支持ロッド16を手動で複数段階に昇降調整可能な構造を備える。
【0031】
具体的には、昇降調節手段15は、上記支持ロッド16を昇降可能に支持するロッド保持台17と、このロッド保持台17に設けられた位置決めプランジャ機構18とからなる。
【0032】
上記ロッド保持台17の中心部には、上記支持ロッド16を上下方向へ昇降可能に軸支するロッド保持部17aが設けられている。また、位置決めプランジャ機構18は、掛止ピン18aと、この掛止ピン18aを常時ロッド保持台17の内側方向つまり掛止方向へ弾発付勢する弾発スプリング18bを備えてなる。これに対応して、上記支持ロッド16には、掛止ピン18aが突入掛止可能な掛止穴16a,16a,…が上下方向へ所定間隔をもって設けられている。
【0033】
そして、術者は、位置決めプランジャ機構18の掛止ピン18aを外側へ引いた状態で、人体模型8を昇降させた後、適当な高さ位置で、掛止ピン18aを支持ロッド16の掛止穴16a、16a、…のうちの対応する掛止穴16aに突入掛止させることで、人体模型8の高さ調節が複数段階にできる。
【0034】
これに関連して、具体的には図示しないが、ロッド保持台17のロッド保持部17aには、支持ロッド16を常時上方へ弾発付勢する弾発スプリング又は、ガスシリンダーが設けられており、これにより、人体模型8の重量バランスがとられて、手動操作の容易性が確保されている。
【0035】
水平旋回調節手段10は、人体模型8を上記支持本体5に対して垂直軸まわりに水平旋回可能とするもので、図3および図4に示すように、旋回軸部20と旋回位置決め部21とから構成されている。
【0036】
旋回軸部20は、人体模型8を上記支持本体5に対して垂直軸まわりに水平旋回可能に軸支する部分で、具体的には、人体模型8の胴体模型6の下端部に一体固定された旋回軸20aと、姿勢切替え手段9側に設けられて、上記旋回軸20aを水平回転可能に軸支する軸受部20bとからなる。
【0037】
また、旋回位置決め部21は、旋回軸部20を旋回方向に位置決め調節する部分で、具体的には、上記旋回軸部20の軸受部20bに設けられた位置決めプランジャ機構の形態とされている。この位置決めプランジャ機構21は、掛止ピン21aと、この掛止ピン21aを常時軸受部20bの内側方向つまり掛止方向へ弾発付勢する弾発スプリング21bを備えてなる。これに対応して、上記旋回軸部20の旋回軸20aには、掛止ピン21aが突入掛止可能な掛止穴22が周方向の所定位置に例えば180°の角度をなして設けられている。本実施形態においては、掛止穴22は、術者の診療位置に対して、人体模型8の胴体模型6の前後側面がそれぞれ対向位置になるように、この胴体模型6の対向姿勢に対応した旋回軸20aの一直径線上の2箇所にそれぞれ設けられている。尚、この他90°や45°の位置に設けても良い。
【0038】
そして、術者は、位置決めプランジャ機構21の掛止ピン21aを外側へ引いた状態で、人体模型8を回転させて、胴体模型6の前後側面のいずれかが術者の診療位置に対向位置させた後、掛止ピン21aを旋回軸20aの対応する掛止穴22に突入掛止させることで、人体模型8の回転方向位置の調節を行うことができる。
【0039】
傾動調節手段11は、人体模型8を上記支持本体5に対して少なくとも仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動可能とするもので、図3および図4に示すように、傾動位置決め部25を主要部として備えてなる。
【0040】
すなわち、昇降調節手段15の支持ロッド16の上端に固設されたコ字形状またはU字形状の支持ブラケット26に、上記旋回軸部20の軸受部20bが、水平支軸27を介して両持ち状にかつ水平支軸27の軸線まわりに回転可能に軸支されている。上記水平支軸27は、軸受部20bと一体固定されるとともに、その一端部27aが支持ブラケット26の外側へ突出されている。この突出した水平支軸27の一端部27aには、位置決め円板28が一体的に取り付けられるとともに、この位置決め円板28に、上記傾動位置決め部25が設けられている。
【0041】
この傾動位置決め部25は、具体的には、上記位置決め円板28に設けられた位置決めプランジャ機構の形態とされている。この位置決めプランジャ機構25は、掛止ピン25aと、この掛止ピン25aを常時支持ブラケット26側方向つまり掛止方向へ弾発付勢する弾発スプリング(図示省略)を備えてなる。これに対応して、上記支持ブラケット26には、掛止ピン25aが突入掛止可能な掛止穴(図示省略)が周方向の所定位置に設けられている。本実施形態においては、この掛止穴は、人体模型8が立位姿勢と仰臥姿勢をとることができるように、この両姿勢に対応した2箇所にそれぞれ設けられている。また、傾動角度を様々な角度に設定できるように数箇所に設けておいても良い。
【0042】
そして、術者は、位置決めプランジャ機構25の掛止ピン25aを外側へ引いた状態で、人体模型8を傾動させて立位姿勢または仰臥姿勢に位置させた後、掛止ピン25aを支持ブラケット26の対応する掛止穴に突入掛止させることで、人体模型8の傾動方向位置の調節を行うことができる。
【0043】
また、人体模型8は、頭部模型7が胴体模型6に対して第2の傾動調節手段29により手動で傾動調節可能とされている。
【0044】
この第2の傾動調節手段29は、図5に示すように、胴体模型6と接続固定された第一アーム30と、頭部模型7に接続固定された第二アーム31とが、傾動調節機構32により接続されてなる。
【0045】
具体的には、上記第一アーム30と一体結合された支持台33に、支軸34がその軸方向へ移動可能に支承されている。この支軸34は、大径部34aと小径部34bを有し、大径部34aには、第二アーム31と結合された回転軸受35が回動可能に挿通される一方、小径部34bには、爪車36が軸方向へ移動可能に挿通されている。回転軸受35と爪車36の対向端面には、それぞれ放射列状の台形爪歯37a、37bがそれぞれ設けられており、これら両爪歯37a、37bは、爪車36と支持台33との間に介装された圧縮スプリング38の弾発作用により、常時係合方向に押圧されている。なお、回転軸受35は、スライド防止カラー39によりその軸方向移動が防止されている。また、爪車36は、回転防止ピン40によりその回転止めがなされている。支軸34の小径部34bの先端部は、支持台33を貫通して外側に突出し、その突出端に抜け止めナット41が螺合されて、支軸34が図の左方向へ抜け出るのを防止している。
【0046】
そして、術者は、上記支軸34を右方向へ押圧することで、上記両爪歯37a、37bの係合状態を解除させて、頭部模型7を胴体模型6に対して傾動調節することができ、所望の傾き位置で、支軸34の押圧力を解除させると、支軸34が圧縮スプリング38の弾発作用により左方向へスライド復帰して、上記両爪歯37a、37bが再び係合し、これにより頭部模型7と胴体模型6の傾動がロックされる。
【0047】
さらに、頭部模型7は、図6に示すように、上記胴体模型6に対して着脱可能に取り付けられている。
【0048】
すなわち、上記第2の傾動調節手段29の第二アーム31は、中空パイプの形態とされ、この第二アーム31の穴部31aに、頭部模型7と取付子45aをもって結合固定された接続アーム45が、抜き差し自在にかつ摺動調節自在に挿通されるとともに、締付け具46により両者45、31が締付け固定可能な構造とされている。
【0049】
頭部模型7の具体的構造が図7および図8に示されている。この頭部模型7は、着脱可能な顎模型50を頭部顔面模型51の内部に備えてなる。頭部顔面模型51の頭部51aの内面には、この内面に固設された取付けベース52を介して取付部材53が設けられている。この取付部材53は、レバー52aの操作により取付ベース52に着脱自在に装着されるもので、顎模型50の取付板54を着脱可能に挟持する保持部55と、接続アーム45に固設される取付子45aとよりなる。保持部55と取付子45aとは枢軸56を介して互いに枢動可能とされ、これにより、頭部模型7が接続アーム45に対して首振り可能となる。頭部51aは、FRP等により人間の鼻下部分に模して製作されたものである。顔面部51bは、ビスあるいはホック等の止め具を介して、頭部51aの下切端縁に装着される。顔面部51bの口相当部は開口56され、開口56の内部に上記顎模型50が配置されることになる。
【0050】
しかして、以上のように構成された歯科実習用患者模型装置1においては、支持本体5に、胴体模型6と頭部模型7からなる人体模型8が、水平旋回調節手段10と傾動調節手段11を備える姿勢切替え手段9を介して支持されてなり、上記人体模型8を、上記支持本体5に対して水平旋回したり、仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動することで、立位(図1、図2および図4において実線で示される姿勢)と仰臥位(図1、図2および図4において二点鎖線で示される姿勢)の2種類の診療姿勢を同一方向からとることが可能である。
【0051】
実習用机2は、前述したように、実習用患者模型装置1と別個独立した構造とされ、図1に示すように、脚部60と天板61を主要部として構成されてなる自立型のものである。
【0052】
実習用机2の天板61は、歯科実習用患者模型装置1に近接する部位が平面略凹円弧状の術者用凹部62とされている。これにより、術者はこの術者用凹部62の位置で9時から10時の診療が可能となる。
【0053】
また、歯科実習用机2の歯科実習用患者模型装置1に近い側において、天板61の下側に、天板下面に取りつけた図示しない前後スライドレールによりトレーテーブル63が前後方向へ移動可能に設けられている。トレーテーブル63は、材料や器具を置くためのテーブルであって、図示の実施形態のトレーテーブル63には、インスツルメントやハンドピースを掛止するインスツルメントホルダ64が取り付けられている。
【0054】
なお、以上のように構成された歯科実習装置においては、歯科実習用患者模型装置1の具体的構成や、歯科実習用机2の具体的構成を適宜変えることで、保存治療の実習と補綴の実習に共用することができるとともに、歯科実習教育現場ごとの要請に柔軟に対応することが可能である。歯科実習用患者模型装置1の具体的構成や、歯科実習用机2の具体的構成の改変例については、以下の実施形態においてさらに説明する。
【0055】
実施形態2
本実施形態は図9および図10に示されており、実施形態1の歯科実習用患者模型装置1における姿勢切替え手段9の一部構造が改変されたもので、具体的には、傾動調節手段11が自動化されている。
【0056】
すなわち、本実施形態の傾動調節手段11は、実施形態1の手動式の傾動位置決め部25に代えて、人体模型8を支持本体5に対して傾動方向に駆動位置決めする傾動駆動部(傾動調節手段の駆動部)70を備えてなる。
【0057】
この傾動駆動部70は、具体的には、シリンダ装置71とラック・ピニオン機構72とが組み合わされてなる。
【0058】
シリンダ装置71としては、油圧シリンダが用いられており、そのシリンダ71aが、支持ブラケット73を介して、支持ロッド16に支持固定されるとともに、ピストンロッド71bの先端に、上記ラック・ピニオン機構72のラック72aが一体固定されている。一方、ラック・ピニオン機構72のピニオン72bは、旋回軸部20の軸受部20bの水平支軸27に一体的に取り付けられるとともに、上記ラック72aに噛合している。
【0059】
そして、図示しない操作スイッチをオンすると、シリンダ装置71のピストンロッド71bが突出退入することにより、ラック・ピニオン機構72が作動して、人体模型8の傾動方向位置が駆動調節される。この場合の人体模型8つまり胴体模型6の傾斜角度の検出は、上記水平支軸27部位に設けられたポテンショメータ(図示省略)等により行われる。
その他の構成および作用は、実施形態1と同様である。
【0060】
実施形態3
本実施形態は図11〜図13に示されており、実施形態1の歯科実習用患者模型装置1における手動操作部がすべて自動化されたものである。
【0061】
すなわち、本実施形態においては、例えば、実施形態1における姿勢切替え手段9(水平旋回調節手段10+傾動調節手段11)と、支持本体5の昇降調節手段15と、頭部模型7を胴体模型6に対して傾動調節する第2の傾動調節手段29とが自動で行われる構造とされている。
【0062】
姿勢切替え手段9の水平旋回調節手段10は、人体模型8を支持本体5に対して垂直軸まわりに水平旋回可能に軸支する旋回駆動部(水平旋回調節手段の駆動部)80を備えてなる。
【0063】
この旋回駆動部80は、具体的には、人体模型8の胴体模型6の下端部に一体固定された旋回軸20aを旋回するヘリカルギア等を含む減速歯車列等からなる歯車機構81と、この歯車機構81を回転駆動する駆動モータ82等から構成されている。
【0064】
駆動モータ82は、支持ロッド16の支持ブラケット26に、水平支軸27を介して軸支された軸受部20bに取付支持されている。一方、上記旋回軸20aは、支軸83により上記軸受部20bに回転可能に軸承されるとともに、上記歯車機構81を介して駆動モータ82に駆動連結されている。
【0065】
そして、後述するフートコントローラ110により操作すると、駆動モータ82が回転駆動することにより、歯車機構81を介して旋回軸20aに一体結合された人体模型8の胴体模型6が水平旋回して、その前後側面のいずれかが術者の診療位置に対向位置される。なお、この場合の胴体模型6の位置決め停止は、図示しないリミットスイッチにより行われる。
【0066】
姿勢切替え手段9の傾動調節手段11は、実施形態2と同様、人体模型8を支持本体5に対して傾動方向に駆動位置決めする傾動駆動部(傾動駆動手段の駆動部)90を備えてなる。
【0067】
この傾動駆動部90は、具体的には、駆動モータ91とウォームギアを含む減速歯車列等からなる歯車機構92とが組み合わされてなる。
具体的には、モータとギアの組み合わせであるが、これに代えて、油圧シリンダとリンク機構の組み合わせでもよいし、モータとベルトやチェーンの組合せなど公知の伝達機構が採用できる。また、ガスシリンダー等を使用し傾動重量とバランスさせると傾動がスムーズにより簡単な機構で行える。
【0068】
駆動モータ91は、支持ブラケット93を介して、支持ロッド16に支持固定されるとともに、その駆動軸91aに歯車機構92のウォームギア92aが一体固定されている。一方、このウォームギア92aと噛合する歯車92bは、上記軸受部20bの水平支軸27に一体的に取り付けられている。
【0069】
そして、上記フートコントローラ110により操作すると、駆動モータ91が回転駆動することにより、歯車機構92を介して、人体模型8の傾動方向位置が駆動調節される。この場合の人体模型8つまり胴体模型6の傾斜角度の検出は、上記水平支軸27部位に設けられたポテンショメータ(図示省略)等により行われる。
【0070】
なお、図示しないが、上記駆動モータ91と歯車機構92の組み合わせ構造に代えて、油圧シリンダ等のシリンダ装置とリンク機構の組み合わせ構造でもよい。
【0071】
上記支持本体5の昇降調節手段15は、図13に示すように、姿勢切替え手段9の支持ロッド16の内部に設けられた送りねじ機構100と、この送りねじ機構100を回転駆動する駆動モータ101を備えてなる。
【0072】
駆動モータ101は、ロッド保持台17の内部に直立上向きで支持固定されるとともに、その駆動軸に送りねじ機構100の送りねじ100aが同軸状に一体固定されている。一方、この送りねじ100aと螺進退可能に螺合するナット部材100bが上記支持ロッド16の中空内部に同軸状に一体固定されている。
【0073】
そして、上記フートコントローラ110により操作すると、駆動モータ101が回転駆動することにより、送りねじ機構100を介して人体模型8が昇降し、人体模型8の高さ調節が無段階にできる。
【0074】
また、頭部模型7を胴体模型6に対して傾動調節する第2の傾動調節手段29も、具体的には図示しないが、図5に示される手動構造が駆動モータ又は油圧シリンダー(図示省略)等により胴体模型6に対して駆動する構造とされている。この場合の駆動制御もフートコントローラ110により行われる。
【0075】
このフートコントローラ110は、術者が足先で操作する操作スイッチを備えており、本実施形態においては、前述したように、姿勢切替え手段9(水平旋回調節手段10+傾動調節手段11)、支持本体5の昇降調節手段15および第2の傾動調節手段29等が操作されるほか、ハンドピースの回転速度なども操作される。
その他の構成および作用は実施形態と同様である。
【0076】
実施形態4
本実施形態は図14に示されており、実施形態1における歯科実習用患者模型装置1に、歯科実習教育の種類に対応した構成が追加され、ないしは改変されたものである。
【0077】
すなわち、本実施形態においては、胴体模型6の上面部に、開閉可能な収納部120が設けられている。この収納部120は、各種の表示を行う表示装置またはノート型パソコン121が収納可能とされている。これに関連して、収納部120の適宜個所に、コンピュータまたは電源と電気的に接続された接続ジャックが設けられ、この接続ジャックに、上記表示装置またはノート型パソコン121が電気的に接続可能にされるように構成されている。また、この接続ジャックは、胴体模型6や支持本体5又は頭部模型7のいずれに設けても良い。
【0078】
また、この接続ジャックは、大学や学校内のLAN(ローカルエリアネットワーク)と接続されているケーブルへの接続ジャックであっても良い。
【0079】
また、この接続ジャックは電線に限らず光ファイバケーブルであっても良いし、光ファイバケーブルも含むものである。
【0080】
さらに、歯科実習用患者模型装置1の支持本体5に、先端に無影灯122aを備えるライトポール122が設けられている。このライトポール122には、歯科診療用インスツルメントホルダ64を備えるトレーテーブル63が、可動アーム125を介して取り付けられるとともに、表示装置またはフィルムビュアー123が取り付けられている。
【0081】
また、胴体模型6の肩部側面部位には、歯科診療用インスツルメント65がインスツルメントホルダ64に設けられるとともに、胴体模型6の内部に、歯科診療用インスツルメントチューブの繰出し繰込み手段(図示省略)が設けられている。
【0082】
また、上記胴体模型6の肩部側面部位には、図示のごとく、胴体模型6の傾斜角度を検出する傾斜角度検出器や、胴体模型6の高さを検出する高さ検出器の検出値を表示する位置表示装置124が設けられている。なお、この位置表示装置124は見やすい所であれば、他の場所に設けられてもよい。この位置表示装置124は実習者が最も治療し易い位置、姿勢を再現する際のホームポジションのデータとなる。
【0083】
実施形態5〜10
これらの実施形態は、図15(a) 〜(f) にそれぞれ示されており、歯科実習用患者模型装置1の改変例に係るものである。なお、これら実施形態において、特に説明されるものを除き、その構成および作用は実施形態1と同様である。
【0084】
すなわち、実施形態5は、図15(a) に示すように、支持本体5に、歯科診療用インスツルメントホルダ64を備えるトレーテーブル63が、可動アーム125を介して取り付けられている。また、胴体模型6の肩部側面部位には、歯科診療用インスツルメントホルダ64が設けられるとともに、胴体模型6の内部に、歯科診療用インスツルメントチューブの繰出し繰込み手段(図示省略)が設けられている。インスツルメントホルダ64にはインスツルメント65が係止されるようになっている。
【0085】
実施形態6は、図15(b) に示すように、支持本体5に、歯科診療用インスツルメントホルダ64を備えるトレーテーブル63が設けられている。図示のものにおいては、支持本体5に、先端に無影灯122aを備えるライトポール122が設けられるとともに、このライトポール122に、可動アーム125を介して上記トレーテーブル63が設けられている。インスツルメントホルダ64にはインスツルメント65が係止されるようになっている。
【0086】
実施形態7は、図15(c) に示すように、胴体模型6の肩部側面部位に、歯科診療用インスツルメントホルダ64が設けられるとともに、上記胴体模型6の内部に、歯科診療用インスツルメントチューブの繰出し繰込み手段(図示省略)が設けられている。また、可動キャビネット130が設けられ、この可動キャビネット130に、歯科診療用インスツルメントホルダ64を備えるトレーテーブル63が設けられている。
【0087】
実施形態8は、図15(d) に示すように、支持本体5に、インスツルメントホルダ64を備えるトレーテーブル63が可動アーム125を介して取り付けられている。
【0088】
実施形態9は、図15(e) に示すように、支持本体5に、インスツルメントホルダ64を備えるトレーテーブル63が設けられている。図示のものにおいては、支持本体5に、先端に無影灯122aを備えるライトポール122が設けられ、このライトポール122に、可動アーム125を介して上記トレーテーブル63が設けられている。
【0089】
実施形態10は、図15(f) に示すように、可動キャビネット130が設けられ、この可動キャビネット130に、インスツルメントホルダ64を備えるトレーテーブル63が設けられている。
【0090】
実施形態11〜13
これらの実施形態は、図16(a) 〜(c) にそれぞれ示されており、実習装置(歯科実習用患者模型装置1+歯科実習用机2)の改変例に係るものである。なお、これら実施形態において、特に説明されるものを除き、その構成および作用は実施形態1と同様である。
【0091】
すなわち、実施形態11は、図16(a) に示すように、歯科実習用机2の歯科実習用患者模型装置1に近い側に、トレーテーブル63が前後方向へ移動可能に設けられている。トレーテーブル63には、インスツルメントホルダ64が取り付けられている。また、特に図示しないが、上記トレーテーブル63に、フィルムビュアー123または表示装置が設けられてもよい。さらに、胴体模型6の肩部側面部位に、インスツルメントホルダ64が設けられるとともに、胴体模型6の内部に、ハンドピースの繰出し繰込み手段(図示省略)が設けられている。
【0092】
実施形態12は、図16(b) に示すように、歯科実習用机2に、先端に無影灯122aを備えるライトポール122が設けられ、このライトポール122に、可動アーム125を介してトレーテーブル63が設けられている。トレーテーブル63には、インスツルメントホルダ64が取り付けられている。
【0093】
実施形態13は、図16(c) に示すように、実習用机2の天板61の下部スペースに、可動キャビネット130が収納されている。底面にキャスターを備えたこの可動キャビネット130には、歯科診療用インスツルメントホルダ64およびトレーテーブル63が設けられている。上記胴体模型6の肩部側面部位には、歯科診療用インスツルメントホルダ64が設けられるとともに、上記胴体模型6の内部に、歯科診療用インスツルメントチューブまたはハンドピースの繰出し繰込み手段(図示省略)が設けられている。
【0094】
実施形態14〜16
これらの実施形態は、図17(a) 〜(c) にそれぞれ示されており、図16(a) 〜(c) に示されたものと同様、実習装置(歯科実習用患者模型装置1+歯科実習用机2)の改変例に係るものである。なお、これら実施形態において、特に説明されるものを除き、その構成および作用は実施形態1と同様である。
【0095】
実施形態14は、図17(a) に示すように、実習用机2の天板61の下方に取付けられた可動アーム125の先端にインスツルメント65を有するトレーテーブル63が備えられている。
【0096】
実施形態15は、図17(b) に示すように、実習用机2に、歯科診療用インスツルメントを有するユニットテーブル126が可動アーム125を介して設けられている。
【0097】
実施形態16は、図17(c) に示すように、実習用机2の天板61の下部スペースに、可動キャビネット130が収納され、この可動キャビネット130に、歯科診療用インスツルメントホルダ64およびトレーテーブル63が設けられている。
【0098】
実施形態17〜19
これらの実施形態は、図18(a) 〜(c) にそれぞれ示されており、実習装置(歯科実習用患者模型装置1+歯科実習用机2)の改変例に係るものである。なお、これら実施形態において、特に説明されるものを除き、その構成および作用は実施形態1と同様である。
【0099】
すなわち、実施形態17は、図18(a) に示すように、歯科実習用机2の天板61上に、ガスコンセント、技工用モータの速度調整つまみおよび無影灯122aの点灯スイッチ等126が設けられている。また、歯科実習用机2の天板61の手前下側には、技工用インスツルメント127および吸引装置128が設けられている。さらに、実習用机2に、先端に無影灯122aを備えるライトポール122が設けられている。歯科実習用患者模型装置1と歯科実習用机2のそれぞれに、フートコントローラ110と技工用フートコントローラ111が設けられている。
【0100】
実施形態18は、図18(b) に示すように、歯科実習用机2の天板61上に、ガスコンセント、技工用モータの速度調整つまみおよび無影灯122aの点灯スイッチ等126が設けられている。また、歯科実習用机2に、技工用インスツルメントおよび吸引装置128が設けられている。さらに、天板61上には、ガスコンセント、技工用モータの速度調整つまみおよび無影灯122aの点灯スイッチ等126が設けられている。
【0101】
また、実習用机2に、先端に無影灯122aを備えるライトポール122が設けられていること、フートコントローラ110と技工用フートコントローラ111が設けられていることは。実施形態17と同様である。
【0102】
実施形態19は、図18(c) に示すように、歯科実習用机2に、技工用インスツルメント127および吸引装置128が設けられるとともに、天板61上には、開閉可能な収納部126が設けられ、この収納部126は、ガスコンセント、技工用モータの速度調整つまみおよび無影灯122aの点灯スイッチ等が収納可能とされている。
【0103】
上記実習用机2に、上記接続ジャックに電気的に接続された表示装置またはフィルムビュアー123が設けられている。
【0104】
また、上記水平旋回調節手段10の旋回駆動部、上記傾動調節手段11の傾動駆動部および上記支持本体5の昇降駆動手段15及び、診療用インスツルメントを駆動操作するフートコントローラ110と技工用マイクロモータを駆動操作する技工用フートコントローラ111が設けられている。
【0105】
なお、上述した実施形態1〜19は、あくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれら実施形態に限定されることなく、その範囲内で種々設計変形可能である。
【0106】
例えば、水平旋回調節手段、傾動調節手段、昇降駆動手段、第2の傾動調節手段は、いづれも手動でもまた油圧シリンダやモータ等公知の手段が幅広く採用できる。
【0107】
また、図示の実施形態においては、ヘッドレストが、頭部模型7と一体となった構造とされているが、ヘッドレストは必ずしも必須の構成ではなく、目的に応じて省略することも可能である。
【0108】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、支持本体に、胴体模型と頭部模型からなる人体模型が姿勢切替え手段を介して支持されてなり、上記姿勢切替え手段は、上記人体模型を上記支持本体に対して垂直軸まわりに水平旋回可能とする水平旋回調節手段と、上記人体模型を上記支持本体に対して少なくとも仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動可能とする傾動調節手段とを備えてなり、上記水平旋回調節手段と傾動調節手段のいずれか一方または両方は駆動部を備えてなるから、立位と仰臥位の2種類の診療姿勢を切替えてとることができるコンパクトな構造を備えた歯科実習用患者模型装置を提供することができ、この歯科実習用患者模型装置単独で、あるいはこの歯科実習用患者模型装置を備えた歯科実習装置により、以下に列挙するような優れた効果が得られる。
【0109】
(1) 立位と仰臥位の切り換えが容易で、これら2種類の診療実習をコンパクトに使い分けることができ、これにより、近年、大学での一貫教育という観点から要望されている複数の学科で共用可能な実習装置を提供することができる。
【0110】
(2) 従来2種類の実習装置、各々実習室等を使用していたが、複数の学科で共用できる実習装置を提供することにより一種類に統合でき、経済的効果・スペース的効果を得ることができる。
【0111】
(3) 実習装置は、教員・学生の背丈等の個人差を吸収する必要があるが、患者模型部の上下動・傾斜・回転などの機構を設けて、装置毎に各人で容易に、正確に調節・再現することができる。
【0112】
(4) 実際の患者に似せた、臨床的に近い実習装置を提供し、より高度でシステマチックな歯科教育に対応することがでる。
【0113】
(5) 患者模型と実習机が分離できる構造とすることで、各大学において必要とされる実習机の形状・大きさ・配置などの要求に柔軟に対応することができる。
【0114】
(6) 患者模型と治療器材を置くトレーの配置は、臨床上重要な関係を有するが、それらの配置に柔軟に対応できる実習装置を提供することができる。
【0115】
(7) 今後は、歯科教育実習上、パソコンを利用した学習が必要とされるが、そのような教育に対応できる実習装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る歯科実習装置を示す斜視図である。
【図2】同歯科実習装置の歯科実習用患者模型装置を示す斜視図である。
【図3】同歯科実習用患者模型装置の主要部である姿勢切替え手段の部位を拡大して示す斜視図である。
【図4】同じく同歯科実習用患者模型装置の姿勢切替え手段の部位を一部切開して示す側面図である。
【図5】同歯科実習用患者模型装置の第2の傾動調節手段を示す正面断面図である。
【図6】同歯科実習用患者模型装置における頭部模型と胴体模型の接続部の構造を示す概略量構成図である。
【図7】同歯科実習用患者模型装置における頭部模型を示す側面断面図である。
【図8】同じく同頭部模型を一部分解して示す正面図である。
【図9】本発明の実施形態2に係る歯科実習用患者模型装置の主要部である姿勢切替え手段の部位を拡大して示す斜視図である。
【図10】同じく同歯科実習用患者模型装置の姿勢切替え手段の部位を一部切開して示す側面図である。
【図11】本発明の実施形態3に係る歯科実習装置を示す斜視図である。
【図12】同歯科実習装置の歯科実習用患者模型装置を示す斜視図である。
【図13】同歯科実習用患者模型装置の主要部である姿勢切替え手段の部位を拡大して示す斜視図である。
【図14】本発明の実施形態4に係る歯科実習用患者模型装置を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施形態5〜10に係る歯科実習用患者模型装置をそれぞれ示す斜視図で、図15(a) は実施形態5を、図15(b) は実施形態6を、図15(c) は実施形態7を、図15(d) は実施形態8を、図15(e) は実施形態9を、図15(f) は実施形態10を示す。
【図16】本発明の実施形態11〜13に係る歯科実習装置をそれぞれ示す斜視図で、図16(a) は実施形態11を、図16(b) は実施形態12を、図16(c) は実施形態13を示す。
【図17】本発明の実施形態14〜16に係る歯科実習装置をそれぞれ示す斜視図で、図17(a) は実施形態14を、図17(b) は実施形態15を、図17(c) は実施形態16を示す。
【図18】本発明の実施形態17〜19に係る歯科実習装置をそれぞれ示す斜視図で、図18(a) は実施形態17を、図18(b) は実施形態18を、図18(c) は実施形態19を示す。
【図19】従来の歯科実習装置を示す正面図である。
【図20】同じく同歯科実習装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 歯科実習用患者模型装置
2 歯科実習用机
6 胴体模型
7 頭部模型
8 人体模型
9 姿勢切替え手段
10 水平旋回調節手段
11 傾動調節手段
15 昇降調節手段
20 旋回軸部
21 位置決めプランジャ機構(旋回位置決め部)
25 傾動位置決め部
29 第2の傾動調節手段
32 傾動調節機構
64 インスツルメントホルダ
65 シリンジホルダ
70 傾動駆動部
80 旋回駆動部
90 傾動駆動部
110 フートコントローラ
123 表示装置またはフィルムビュアー
124 位置表示装置

Claims (26)

  1. 支持本体に、胴体模型と頭部模型からなる人体模型が姿勢切替え手段を介して支持されてなり、
    前記姿勢切替え手段は、前記人体模型を前記支持本体に対して垂直軸まわりに水平旋回可能とする水平旋回調節手段と、前記人体模型を前記支持本体に対して少なくとも仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動可能とする傾動調節手段とを備えてなり、
    前記水平旋回調節手段と傾動調節手段のいずれか一方または両方は駆動部を備えてなる
    ことを特徴とする歯科実習用患者模型装置。
  2. 前記水平旋回調節手段は、前記人体模型を前記支持本体に対して垂直軸まわりに水平旋回可能に軸支する旋回軸部と、この旋回軸部を旋回方向に位置決め調節する旋回位置決め部とを備えてなり、
    前記傾動調節手段は、前記人体模型を前記支持本体に対して傾動方向に位置決め調節する傾動位置決め部を備えてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の歯科実習用患者模型装置。
  3. 前記頭部模型は、前記胴体模型に対して第2の傾動調節手段により傾動調節可能とされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の歯科実習用患者模型装置。
  4. 前記水平旋回調節手段の駆動部および前記傾動調節手段の駆動部を駆動操作するフートコントローラが設けられている
    ことを特徴とする請求項3に記載の歯科実習用患者模型装置。
  5. 前記頭部模型は、前記胴体模型に対して傾動調節手段により傾動調節可能とされている
    ことを特徴とする請求項4に記載の歯科実習用患者模型装置。
  6. 前記支持本体は、前記人体模型を昇降調整する昇降駆動手段を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の歯科実習用患者模型装置。
  7. 前記水平旋回調節手段の駆動部、前記傾動調節手段の駆動部および前記支持本体の昇降駆動手段を駆動操作するフートコントローラが設けられている
    ことを特徴とする請求項6に記載の歯科実習用患者模型装置。
  8. 前記頭部模型は、着脱可能な顎模型を備えるとともに、前記胴体模型に対して着脱可能に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置。
  9. 前記胴体模型の上面部に開閉可能な収納部が設けられ、
    この収納部は、各種の表示を行う表示装置またはノート型パソコンが収納可能とされている
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置。
  10. 前記歯科実習用患者模型装置には、コンピュータまたは電源と電気的に接続された接続ジャックが設けられ、この接続ジャックに、表示装置またはノート型パソコンが電気的に接続可能にされていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置。
  11. 前記支持本体には、先端に無影灯を備えるライトポールが設けられている ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置。
  12. 前記支持本体には、歯科診療用インスツルメントホルダを備えるトレーテーブルが設けられていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置。
  13. 前記胴体模型の肩部側面部位に、歯科診療用インスツルメントホルダが設けられるとともに、前記胴体模型の内部に、歯科診療用インスツルメントチューブの繰出し繰込み手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置。
  14. 胴体模型の傾斜角度を検出する傾斜角度検出器と、胴体模型の高さを検出する高さ検出器と、これら2つの検出検器の検出値を表示する位置表示装置とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置。
  15. 請求項1から14のいずれか一つに記載の歯科実習用患者模型装置と、歯科実習用机とが、所定の空間をあけた分離、隣接または一体的に配置されてなることを特徴とする歯科実習装置。
  16. 前記歯科実習用机に、技工用インスツルメントおよび吸引装置が設けられていることを特徴とする請求項15に記載の歯科実習装置。
  17. 前記歯科実習用机の上面部に開閉可能な収納部が設けられ、
    この収納部は、ガスコンセント、技工用モータの速度調整つまみおよび無影灯の点灯スイッチが収納可能とされている
    ことを特徴とする請求項16に記載の歯科実習装置。
  18. 前記歯科実習用机の歯科実習用患者模型装置に近い側に、術者用凹部が設けられている
    ことを特徴とする請求項15から17のいずれか一つに記載の歯科実習装置。
  19. 前記実習用机に、歯科診療用インスツルメントを有するユニットテーブルが可動アームを介して設けられている
    ことを特徴とする請求項15から18のいずれか一つに記載の歯科実習装置。
  20. 前記歯科実習用机の歯科実習用患者模型装置に近い側に、トレーテーブルが前後方向へ移動可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項15から19のいずれか一つに記載の歯科実習装置。
  21. 前記歯科実習用机に設けられた前記ユニットテーブルまたはトレーテーブルに、フィルムビュアーまたは表示装置が設けられている
    ことを特徴とする請求項19または20に記載の歯科実習装置。
  22. 前記実習用机に、表示装置をコンピュータまたは電源と電気的に接続するための接続ジャックが設けられている
    ことを特徴とする請求項15から21のいずれか一つに記載の歯科実習装置。
  23. 前記実習用机に、前記接続ジャックに電気的に接続された表示装置が設けられている
    ことを特徴とする請求項22に記載の歯科実習装置。
  24. 前記実習用机に、先端に無影灯を備えるライトポールが設けられている
    ことを特徴とする請求項15から23のいずれか一つに記載の歯科実習装置。
  25. 前記実習用机の側面または背面に、前記歯科実習用患者模型装置の支持本体が接続または一体的に支持されていることを特徴とする請求項15から24のいずれか一つに記載の歯科実習装置。
  26. 前記実習用机の天板の下部スペースに、可動キャビネットが収納され、
    この可動キャビネットに、歯科診療用インスツルメントホルダおよびトレーテーブルが設けられている
    ことを特徴とする請求項15から18および22から25のいずれか一つに記載の歯科実習装置。
JP2000157143A 2000-05-26 2000-05-26 歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置 Expired - Fee Related JP3636034B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000157143A JP3636034B2 (ja) 2000-05-26 2000-05-26 歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000157143A JP3636034B2 (ja) 2000-05-26 2000-05-26 歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001337597A JP2001337597A (ja) 2001-12-07
JP3636034B2 true JP3636034B2 (ja) 2005-04-06

Family

ID=18661827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000157143A Expired - Fee Related JP3636034B2 (ja) 2000-05-26 2000-05-26 歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3636034B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210153987A1 (en) * 2019-08-14 2021-05-27 Sdc U.S. Smilepay Spv Dental model holding system

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6242041B2 (ja) * 2012-08-02 2017-12-06 株式会社モリタ 診療シミュレーション装置
JP2017215608A (ja) * 2017-08-04 2017-12-07 株式会社モリタ 診断シミュレーション装置
CN112562472B (zh) * 2020-12-10 2022-09-23 河北中医学院 一种多功能洗胃模型和洗胃训练方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210153987A1 (en) * 2019-08-14 2021-05-27 Sdc U.S. Smilepay Spv Dental model holding system
US11883251B2 (en) * 2019-08-14 2024-01-30 Sdc U.S. Smilepay Spv Dental model holding system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001337597A (ja) 2001-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4854301A (en) Endoscope apparatus having a chair with a switch
EP2303128B1 (en) Dental care and imaging apparatus
US4311461A (en) Dental treatment chair system
US7195219B2 (en) Modular dental chair equipment mounting system
CA2586138A1 (en) Prone positioning therapeutic bed
JP5871869B2 (ja) 統合歯科治療装置
CN108992296B (zh) 一种皮肤科用治疗床
CA3117691A1 (en) Integrated patient support and equipment for medical procedures
JP5420316B2 (ja) 歯科診療装置
JP3636034B2 (ja) 歯科実習用患者模型装置および歯科実習装置
US9218751B2 (en) Clinical simulation device
US5766017A (en) Clinical simulation workstation
CN110916924A (zh) 外科护理支撑装置
US20220383775A1 (en) Dental simulator system
JP2806605B2 (ja) 歯科実習机
JP2004290429A (ja) 歯科用診療台
JP3499323B2 (ja) 歯科実習机
CN215273007U (zh) 一种医用外科手术拉钩
KR200496357Y1 (ko) 멀티 포지셔닝 이동식 x레이 장치
JP3244216U (ja) 歯科診療椅子用衛生シールド及び歯科診療装置
CN210144992U (zh) 一种眼科手术用支撑装置
JP3533303B2 (ja) 歯科診療装置
JP3583069B2 (ja) 歯科治療椅子
JPH09149877A (ja) 内視鏡保持装置
JP3194706B2 (ja) 歯科診療装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3636034

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees