JP3635243B2 - 支承構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋桁等を支持する支持側(例えば橋脚等)と、橋桁等の支点部との間に介装される支承の支承構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、橋桁等を支持する支持側(例えば橋脚等)と、橋桁等の支点部との間には、橋桁等の支点部における回転変位を吸収するための支承が介装されている。図5に、支承構造の一例を示す。
【0003】
この支承構造は、橋桁101の支点部102を載置するすべり板103と、すべり板103をずれないように保持する中間プレート104と、中間プレート104を載置するゴムプレート105と、中間プレート104及びゴムプレート105を固定する下沓106とから構成され、下沓106は支持側107に取り付けられる。
【0004】
下沓106は鋼製とされ、その上面側の中央付近に形成された円形の下沓凹部108には、ゴムプレート105と、その上面側の中間プレート104とが積層配置されている。このうち、ゴムプレート105は、耐摩耗性や耐クリープ性を改善するためのカーボンが混入されたクロロプレンゴムからなる。また、下沓凹部108を取り囲むように形成されたリング状溝109には、ゴム製のシールリング110が嵌め込まれ、その上面が橋桁101の支点部102の下面に当接して、下沓凹部108への浸水を防止している。
【0005】
中間プレート104は鋼製の略円盤状とされ、その下側のゴムプレート105が変形することによって揺動自在とされており、橋桁101のたわみによる支点部102の回転変位を阻害しないようにされている。また、ゴムプレート105の上面側周縁部には、りん青銅製の補強リング111が嵌め込まれ、ゴムプレート105の周縁部を補強している。
【0006】
また、中間プレート104の上面側に中間プレート凹部112が形成され、この中間プレート凹部112にすべり板103が嵌め込まれている。このすべり板103は、耐摩耗性や耐クリープ性を改善するためのカーボンが混入された四フッ化エチレン樹脂からなり、その結晶層と非結晶層とが上下に交互に積層されたバンド構造を有している。このすべり板103と支点部102の下面側とが互いにすべることによって、橋桁101のたわみや温度変化による水平方向の移動が吸収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、長年にわたる列車や自動車の通行により、橋桁が繰り返し変位したとき、シールリングが弾性低下を伴って経年変化することがある。この場合、シールリングのシール機能が不完全となるため、下沓凹部への水分や塩分の侵入による中間プレートの腐食が懸念される。
【0008】
また、りん青銅製の補強リングと、この補強リングに接触している鋼製の中間プレートとは、互いに異種金属であるため、水分及び塩分が侵入して下沓凹部に雨水、海水、海塩粒子等の電解質が溜まることにより、局部電池が形成されて電位差腐食が発生する恐れがある。
【0009】
支承構造では、鉛直荷重や水平変位の繰り返しによって、すべり板の摩耗が進行する。この摩耗の進行によって、すべり板の摩擦係数が上昇するとき、そのバンド構造が層に沿って水平にずれるように変化したり、摩耗の進行がより促進されて支点部の下面側と中間プレートとが直接接触し、すべり板がその機能を発揮できなくなることがある。
【0010】
また、ゴムプレートやすべり板が摩耗劣化するとき、この摩耗劣化に伴って含有しているカーボンの黒粉が生成される。この黒粉と侵入した水分とが混ざり合ってできる黒汁が、外部に流れ出すことにより、支承構造の周りや橋脚などが汚されて、その美観が損なわれる恐れがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明は、下沓と中間プレートとゴム状弾性プレートとを備えた支承構造を前提として、その構造及び材料に検討を加え、その耐久性を向上させた支承構造を提供するものである。ここで、支承構造のうち、下沓は、支持側(主桁に対する橋脚や橋台、縦桁に対する横桁等)に取り付けられる部分であり、中間プレートは、橋桁等の支点部を支持する部分であり、ゴム状弾性プレートは、下沓と中間プレートとの間に介在されて、橋桁等の支点部における回転変位を吸収する部分である。
【0012】
中間プレートを耐食性かつ非導電性の材料から形成すれば、水分や塩分の侵入による腐食を防止すると共に、周囲に電解質が溜まったときにおいても、導電性材料である鋼製の下沓との間における電位差腐食を防ぐことができる。また、ゴム状弾性プレートの周縁部に設けられた補強リングを非導電性材料から形成することによっても、電位差腐食を防ぐことができる。すなわち、下沓と中間プレートあるいは補強リングとは、一方を導電性材料、他方を非導電性材料とする組み合わせにすれば、電位差腐食を防止することができる。この場合、少なくとも両者の接触する部位が導電性、非導電性の関係を有していればよいので、非導電性材料とは、各部材の表面に上記の特性を有する材料をコーティングしたものも含む。
【0013】
中間プレートを形成する耐食性かつ非導電性の材料としては、エンジニアリングプラスチック、例えば熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂、エポキシ樹脂を用いれば好適である。特に、フェノール樹脂は、ガラス繊維等で補強して積層材を構成することによって、従来の多くの中間プレートに用いられている鋼材(SS400)よりもその材料強度を大きくすることができるため、支承構造としても十分な強度を確保することができる。
【0014】
ところで、このフェノール樹脂積層材を支承構造に適用したときの疲労強度については、あまり知られていなかったが、後述する疲労試験を行ったところ、問題がないことを確認することができた。その結果、中間プレートにフェノール樹脂積層材を使用することができ、中間プレートの耐久性の向上と共に、軽量化を図ることができた。なお、中間プレート等を導電性の金属、エンジニアリングプラスチックとし、下沓を非導電性の金属、エンジニアリングプラスチックとしてもよい。
【0015】
可動側の支承構造では、中間プレートの上面側にすべり層を積層する。この場合、積層とは、すべり層を中間プレートに一体成形した構成、あるいは別体のすべり層を中間プレートに載置した構成をいう。中間プレートの上面と同じ大きさのすべり層とすれば、中間プレートに凹部を形成してすべり板を嵌め込む従来構造と比較して、その受圧面積を大きくすることができるため、その摩耗の進行を遅くすることができる。また、すべり板の面積が大きくなることによって、水平力によるせん断応力度が小さくなり、すべり板のバンド構造の層に沿う水平方向のずれが防止される。
【0016】
また、従来構造のすべり板に、摩擦による水平力が作用するとき、すべり板の外周面の下側部分が凹部の内周面に圧接されて水平力に抵抗するため、その圧接部付近に応力が集中し、すべり板のバンド構造が層に沿って水平にずれやすくなる。これに対して、中間プレートとすべり層とを一体成形することにより、応力を分散してバンド構造の変化を防ぐことができる。
【0017】
ゴム状弾性プレートは、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)等の各種ゴムや熱可塑性樹脂エラストマーを使用できる。いずれの材料を使用する場合であってもカーボンを含まない材料の選定が好適である。
【0018】
例えば、カーボンを含まないクロロプレンゴムでゴムプレートを形成し、あるいはカーボンを含まない四フッ化エチレン樹脂(PTFE)ですべり層を形成すれば、ゴム状弾性プレートやすべり板が摩耗劣化しても、生成される粉体の色が薄いため、黒汁の発生を防止することができる。
【0019】
カーボンを含まない場合であっても、後述する疲労試験により、その耐摩耗性や耐クリープ性についての問題はないことを確認した。また、すべり層は、その全体をPTFEで構成する場合に限らず、少なくとも表面側をPTFEで構成した積層材等の複合材料を使用してもよい。
【0020】
また、下沓の上面側に凹部を形成して、この凹部にゴム状弾性プレートを嵌め込んで、その上に中間プレートを積層した支承構造の場合、水分や塩分が侵入したときに、これらが凹部に溜まりやすい。これに対して、上記の構成を採用すれば中間プレートが腐食しないため、下沓の上面側に凹部を有する支承構造に、上記構成を採用すれば好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る支承構造の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の支承構造の断面図、図2はそのA−A断面図、図3は下沓の平面図である。この支承構造は、支持側1に取り付けられる下沓2と、橋桁3の支点部4が載置される中間プレート5と、下沓2及び中間プレート5間に介在されたゴムプレート(ゴム状弾性プレート)6とを備えており、可動側の支承構造として用いられる。なお、支持側1は、橋桁3が主桁であるときの橋脚や橋台、橋桁3が縦桁であるときの横桁等であり、これら以外のどのようなものであってもよい。
【0022】
下沓2は鋼製とされ、略円形の中央部7及びその両側の略長方形の両側部8からなる上下方向の厚さが略一定の下沓本体9と、橋桁3の支点部4の変位を制御するサイドブロック10と、支持側1上に載置されるベースプレート11とから構成され、これらが溶接によって一体化されている。下沓本体9の中央部7には、その上面側に円形の凹部12が形成され、この凹部12に中間プレート5及びゴムプレート6が配置されている。
【0023】
中間プレート5は、略円板状とされ、上面にすべり層13が一体に設けられている。中間プレート5の外径は凹部12の内径よりもわずかに小さくされている。この中間プレート5は、ゴムプレート6の上面側に配置された状態において、そのすべり層13が下沓2の上面よりも突出する板厚に設定され、すべり層13の上面に橋桁3の支点部4が載置される。なお、橋桁3の支点部4とすべり層13との摩擦による水平力は、中間プレート5の外周面が凹部12の内周面に当接することによって下沓2に伝達される。
【0024】
ここで、中間プレート5は、フェノール樹脂をガラス繊維で補強してなる積層樹脂材(例えば、スターライト工業株式会社のSLB−200)から形成され、すべり層13は、カーボンを含まない、あるいはその含有量が少ない四フッ化エチレン樹脂から形成されている。すべり層13を接着剤によって中間プレート5に接着して熱圧着することにより、一体成形される。
【0025】
また、中間プレート5は、凹部12内で傾くことができるように、上面側の周縁部に環状の切欠14が形成されて、その周縁部の板厚が薄くされている。そして、中間プレート5が傾くことよって、橋桁3のたわみに伴う支点部4の回転変位が阻害されないようになっている。なお、凹部12及び中間プレート5の周縁部を覆う、例えばシリコン系のシール材15が切欠14に入り込んで、凹部12内への浸水を防止している。このシール材15は、橋桁3に接触していないため、橋桁3のたわみの影響を受けにくく、劣化しにくい。
【0026】
また、ゴムプレート6は、カーボンを含まない、あるいはその含有量が少ないクロロプレンゴムから略円板状に形成されている。その上面側に支持される中間プレート5は、ゴムプレート6が変形することによって、下沓に対して傾動自在とされ、橋桁3の支点部4における回転変位を吸収する。
【0027】
ゴムプレート6の外径は、凹部12に嵌め込んだとき密着するような大きさとされ、その上面側の周縁部には補強リング16が設けられている。この補強リング16は、フェノール樹脂をガラス繊維で補強してなる積層樹脂材から断面長方形のリング状に形成され、ゴムプレート6に嵌合されたとき、面一とされる。ゴムプレート6が中間プレート5を介して圧縮されたときに、補強リング16により中間プレート5と凹部12の内周面との隙間にゴムプレート6のゴムが入り込まないように補強している。
【0028】
中間プレート5の上面に載置される橋桁3は、上フランジ17と腹板18と下フランジ19とから断面I形に構成されている。この橋桁3の支点部4は、腹板18に垂直補剛材20が配され、下フランジ19の下面側にソールプレート21が配された構造とされ、ソールプレート21が中間プレート5のすべり層13の上面に載置される。
【0029】
下沓本体9の両側部8の上面側には、略直方体のサイドブロック10が、ソールプレート21を左右に挟むように配置され、橋桁3の左右方向の変位を規制している。このサイドブロック10の上面側には、ボルト孔22が形成されており、ボルト23を用いてサイドブロック10の上面側に鋼製のピンチプレート24が接合されている。
【0030】
このピンチプレート24は、橋桁3の下フランジ19の上方に延設され、橋桁3の浮き上がりを規制する。なお、橋桁3の前後方向の変位は、左右に延設されたソールプレート21の切欠にサイドブロック10を位置させて、その切欠の前後方向の大きさを所定の値に設定することによって制御される。
【0031】
下沓2の下面側には、支持側1上に載置されるベースプレート11が配置されている。このベースプレート11は、四隅にボルト孔25が形成された略長方形板とされ、ボルト26を用いて支持側1に固定される。
【0032】
次に、中間プレート5、ゴムプレート6、すべり層13及び補強リング16の材料特性について説明する。まず、中間プレート5及び補強リング16を形成するフェノール樹脂積層材の静的強度を測定したところ、表1及び表2に示す結果が得られた。表1はフェノール樹脂積層材の引張り強度試験結果を示し、表2は圧縮強度試験結果を示す。これらの表に示すように、フェノール樹脂積層材の引張り強度は499MPaであり、圧縮強度は520MPaであった。これらの値は、従来品に使用されている鋼材(SS400)の強度である400MPa(降伏点応力:235MPa)を上回るものであり、十分な強度を有するものであることを確認することができた。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
また、この支承構造の疲労試験を行い、その強度、耐摩耗性及び耐クリープ性について検討した。具体的には、図4に示すように、次の2つのパターンの荷重負荷方法によって試験を行った。なお、試験環境としては、両パターン共にドライの環境とした。
パターン1 死荷重に相当する荷重(147KN)を平均荷重とし、これに活荷重に相当する荷重である25tトラックの後輪荷重(98KN)を片振幅の大きさとして負荷。繰り返し回数は、空荷車輌等を考慮した実質の大型車交通量として1日100台を想定し、365,000回(10年分)とする。
パターン2 死荷重に相当する荷重(147KN)を静的荷重とし、これに温度変化に相当する水平変位(±20mm)を負荷。繰り返し回数は、10年分の温度変化の3,650回とする。
【0036】
中間プレート5(すべり層13を含む)及びゴムプレート6(補強リング16を含む)の上下方向の厚さを測定した結果を表3及び表4に示す。ここで、ゴムプレート6の測定は、下沓2の上面からの寸法を測定しており、パターン1では、実験後の方が大きな値を示している。なお、ゴムプレート6自体の厚さは約13mmである。また、中間プレート5の測定は、中間プレート5自体の厚さを測定している。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
試験の結果、パターン1において、ゴムプレート6の厚さが0.48mm薄くなっているが、それ以外はほとんど変化がなかった。パターン1におけるゴムプレート6の厚さの変化は、変動荷重による初期変位に相当し、疲労によるものではないものと考えられる。また、各部品に破損はなく、十分な疲労強度を有していることが確認できた。
【0040】
以上のように、静的強度のみならず疲労強度についても十分な強度を有すると共に、ゴムプレート6及びすべり層13がカーボンを含まない場合でも、十分な耐摩耗性及び耐クリープ性を有することが確認できた。
【0041】
上記構成によれば、中間プレート5及びゴムプレート6の補強リング16がフェノール樹脂積層材から形成されているため、過酷な腐食環境下においても腐食することはない。そして、中間プレート5の材料強度は、従来の支承構造に多く用いられているSS400クラスの鋼材よりも大きいため、支承構造全体としての強度を確保することができる。したがって、同等の強度を有しながら軽量化を図れ、取扱が容易となる。例えば、従来構造の支承を本構造の支承に交換する場合に、交換作業が楽になる。
【0042】
また、すべり層13及びゴムプレート6がカーボンを含まない、あるいはその含有量が少ないため、これらが摩耗劣化するときに生成される粉体の色を薄くすることができ、黒汁の発生を防止することができる。
【0043】
さらに、すべり層13が中間プレート5と一体成形されるため、支点部4の浮き上がりによってすべり層13がずれることはない。また、すべり層13の面積を中間プレート本体15と同じ大きさにすることができるため、すべり層13の摩耗が遅くなると共に、すべり層13自体の強度も大きくなる。また、下沓2を従来の支承構造と同一の構成とすることにより、既設の支承構造の下沓を再利用して、中間プレート5及びゴムプレート6だけを交換することができる。
【0044】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、固定側の支承においては、すべり層13を設ける必要はなく、中間プレート5の上面に直接橋桁3の支持部5を載置すればよい。
【0045】
また、中間プレート5は、耐食性かつ非導電性材料から形成すればよく、フェノール樹脂積層材以外にもエポキシ樹脂積層材等、他の材料から形成してもよく、さらに鋼材等の金属板の表面にフェノール樹脂等のエンジニアリングプラスチックでコーティングを施したものであってもよい。そして、すべり層を中間プレートに一体成形する代わりに、別個に成形して中間プレートに載置してもよい。この場合、すべり層のずれを防ぐために、両者の表面を凹凸にしておけばよい。また、ゴムプレート6の補強リング16は、非導電性の材料から形成すればよく、フェノール樹脂積層材以外にも鋼材に樹脂でコーティングを施したものであってもよい。
【0046】
また、ゴムプレート6は、下沓2の上面側に形成された凹部12内に配置されたものだけでなく、ゴムプレートを積層ゴムとして、凹部12が形成されていない下沓の上面側に配置してもよい。また、すべり層13の上面側にソールプレート21を直接載置するだけでなく、上沓を介して橋桁3を載置してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、中間プレートを耐食性かつ非導電性材料から形成し、補強リングを非導電性材料から形成して、これらの腐食を防止している。また、すべり板を中間プレートと一体成形することによって、その摩耗の進行を遅くすると共に、その変形を防止している。そのため、支承構造の耐久性を向上させてその寿命を長くし、維持管理コストを縮減することができる。
【0048】
また、下沓を従来の支承構造の下沓と同一の構成としているため、支承を取り替えるときには、中間プレート及びゴムプレートだけを交換して、既設の下沓を再利用することができ、そのコストを削減することができる。
【0049】
また、すべり板及びゴムプレートの含有カーボン量を少なくすることにより、黒汁の発生を防止することにより、その美観性を損なわないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の支承構造の断面図
【図2】そのA−A断面図
【図3】下沓の平面図
【図4】疲労試験の荷重パターン
【図5】従来の支承構造の断面図
【符号の説明】
1 支持側
2 下沓
5 中間プレート
6 ゴムプレート
12 凹部
13 すべり層
16 補強リング
Claims (5)
- 支持側に取り付けられる下沓の上面側に凹部が形成され、該凹部に、橋桁等の支点部における回転変位を吸収するゴム状弾性プレートと、橋桁等の支点部を支持する中間プレートと、すべり層とが順次積層され、積層状態で前記すべり層が下沓の上面よりも突出するよう前記中間プレートの板厚が設定され、
前記中間プレートは、エンジニアリングプラスチックから形成され、前記すべり層は、四フッ化エチレン樹脂から形成され、
中間プレートとすべり層とが同じ大きさに形成されると共に、接着剤によって接着され、かつ熱圧着されたことを特徴とする支承構造。 - 前記ゴム状弾性プレートの周縁部に補強リングがゴム状弾性プレートの上面と面一状態に設けられ、前記補強リングは、非導電性材料から形成されたことを特徴とする請求項1に記載の支承構造。
- 前記中間プレートは、フェノール樹脂製とされたことを特徴とする請求項1又は2に記載の支承構造。
- 前記すべり層は、少なくともその表面がカーボンを含まない四フッ化エチレン樹脂から形成されたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の支承構造。
- 前記ゴム状弾性プレートは、カーボンを含まないゴム状弾性体から構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の支承構造。
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