JP3634774B2 - Icカード用アンテナコイル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ICカード用アンテナコイルに関し、特にICカードに用いるアンテナコイルで回路パターン層がアルミニウム箔から形成されたICカード用アンテナコイルに関するものである。なお、ここでアルミニウム箔とは、純アルミニウム箔に限定されるものではなく、アルミニウム合金箔も含む。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
近年、ICカードは、めざましい発展を遂げ、テレフォンカード、クレジットカード、プリペイドカード、キャッシュカード、IDカード、カードキー等に使用され始めている。これらの従来のICカードの基材としては、ポリイミドフィルム、汎用ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の樹脂フィルムが用いられてきた。この樹脂フィルムの両面に銅箔または高純度アルミニウム箔を積層した後、エッチング処理を施すことにより、銅またはアルミニウムからなる回路パターン層を基材の表面上に形成することにより、ICカード用のアンテナコイルが構成されていた。
【0003】
しかしながら、回路パターン層を形成するための銅箔のエッチング処理は時間がかかる。そのため、生産効率が悪いという問題がある。また、銅箔のエッチング処理後においては、銅箔の表面に酸化反応が起こりやすく、回路パターン層の表面の抵抗値が不安定になるという問題もあった。
【0004】
一方、回路パターン層を形成する材料として高純度アルミニウム箔(純度99.8質量%以上)を用いると、耐酸化性の点では優れているが、エッチング処理に時間がかかるため、生産効率が悪かった。また、高純度アルミニウム箔を用いて回路パターン層を形成したICカードは、最終製品に施される刻字等のエンボス加工によって、回路が断線するおそれがあり、信頼性が低いという問題があった。
【0005】
そこで、この発明の目的は、生産効率を高めることができ、加工性に優れたICカード用アンテナコイルを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に従ったICカード用アンテナコイルは、樹脂を含み、厚みが15μm以上70μm以下の基材と、この基材の表面の上に形成された、鉄を0.7質量%以上1.8質量%以下、シリコンを0.03質量%以上0.5質量%以下、銅を0.3質量%以下含み、マンガンの含有量が0.1質量%以下であるアルミニウム箔からなり、かつ厚みが7μm以上60μm以下の回路パターン層とを備える。
【0007】
この発明に従ったICカード用アンテナコイルにおいては、回路パターン層を構成するアルミニウム箔が限定された含有量で鉄を含むので、加工性に優れた強度と伸びを有する。そのため、ICカード用アンテナコイルの製造工程中や最終製品のエンボス加工時にアルミニウム箔の破断、回路の断線等のおそれを防止することができる。また、回路パターン層を形成するためのエッチング速度を高めることができるので、生産効率を向上させることができる。
【0008】
好ましくは、アルミニウム箔は、マグネシウム、亜鉛、ガリウムおよびチタンの含有量がそれぞれ0.1質量%以下である。
【0009】
好ましくは、アルミニウム箔は、軟質箔または半硬質箔であって、引張強度が70MPa〜120MPa、伸びが4%以上である。
【0010】
好ましくは、この発明のICカード用アンテナコイルの基材として用いられる樹脂は、低収縮性ポリエチレンテレフタレート(PET)および低収縮性ポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選ばれた少なくとも1種である。
【0011】
また、好ましくは、この発明のICカード用アンテナコイルにおいて、回路パターン層は、基材の一方表面の上に形成された第1の回路パターン層と、基材の他方表面の上に形成された第2の回路パターン層とを含む。この場合、第1の回路パターン層の少なくとも一部が基材を貫通して第2の回路パターン層の少なくとも一部に接触しているのが好ましい。これにより、第1と第2の回路パターン層の電気的導通を図ることができる。第1と第2の回路パターン層の接触は、クリンピング加工によって容易に行なうことができる。
【0012】
好ましくは、この発明のICカード用アンテナコイルは、回路パターン層と基材との間に介在して両者を接合する接着層をさらに備える。
【0013】
この発明のICカード用アンテナコイルは、回路パターン層と基材との間に介在し、基材の表面上に形成された下地被覆層をさらに備えるのが好ましい。この場合、基材の表面上に下地被覆層が形成されているので、アンテナコイルが重ねられても、回路パターン層が形成された基材同士は、下地被覆層を介して重なり合うので密着することがない。このため、ICカードの製造ラインが停止するというトラブルを未然に防止することができる。また、この場合、ICカード用アンテナコイルは、下地被覆層と基材との間に介在して両者を接合する接着層をさらに備えるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の1つの実施の形態に従ったICカード用アンテナコイルの平面図、図2は図1のII−II線の方向から見た部分断面図である。
【0015】
図1と図2に示すように、ICカード用アンテナコイル1は、樹脂フィルム基材11と、樹脂フィルム基材11の両面に形成された接着剤層12と、接着剤層12の表面上に所定のパターンに従って形成されたアルミニウム箔からなる回路パターン層13とから構成されている。回路パターン層13は、図1に示すように基材の表面上に渦巻状のパターンで形成されている。この回路パターン層13の端部には、ICチップを搭載するための領域13cと13dが形成されている。図1において点線で示される回路パターン層は、基材11の裏面に配置される。基材11の表面に形成された回路パターン層13は、基材11の裏面に形成された回路パターン層13に、圧着部13aと13bのそれぞれで互いに電気的に導通するように接触している。この接触はクリンピング加工によって基材11と接着剤層12を部分的に破壊することにより達成されている。
【0016】
上記の1つの実施の形態において回路パターン層13に使用されるアルミニウム箔は、厚みが7μm以上60μm以下で、かつ鉄(Fe)の含有量が0.7〜1.8質量%である。アルミニウム箔において、好ましくは鉄の含有量が0.7〜1.8質量%、シリコン(Si)の含有量が0.03〜0.5質量%であり、さらに好ましくは鉄の含有量が0.7〜1.8質量%、シリコンの含有量が0.03〜0.5質量%、銅(Cu)の含有量が0.3質量%以下である。
【0017】
アルミニウム箔の厚みが7μm未満の場合には、ピンホールが多く発生するとともに製造工程において破断するおそれがある。一方、アルミニウム箔の厚みが60μmを超える場合には、回路パターン層13を形成するためのエッチング処理に時間がかかるとともに、材料コストの上昇を招く。
【0018】
鉄の含有量は、エッチング速度、アルミニウム箔の強度や伸び等の点で0.7〜1.8質量%の範囲が好ましく、0.8〜1.4質量%の範囲がより好ましい。鉄の含有量が0.7質量%未満の場合には、アルミニウム箔の強度や伸びが低下し、製造工程中や最終製品のエンボス加工時にアルミニウム箔の破断、回路の断線等のおそれがあるとともに、エッチング速度が極端に遅くなり、生産効率が悪くなる。一方、鉄の含有量が1.8質量%を超えると、粗大な鉄系化合物が生じ、アルミニウム箔の伸びやアルミニウム箔製造時の圧延性が低下する。
【0019】
シリコンの含有量は0.03〜0.5質量%の範囲が好ましく、0.05〜0.3質量%の範囲がより好ましい。シリコンの含有量が0.5質量%を超えると、結晶粒径が大きくなる傾向があり、アルミニウム箔の強度や伸びが低下するおそれがある。一方、シリコンの含有量が0.03質量%未満になると、結晶粒の微細化効果が飽和し、製造コストが高くなる。
【0020】
銅の含有量は0.3質量%以下が好ましい。銅の含有量が0.3質量%を超えると、アルミニウム箔の耐食性が著しく低下し、過剰エッチングの原因になり、ICカードの寿命低下につながる。銅の含有量の下限は特に規定されるものではないが、0.005質量%程度であればよく、0.005質量%未満にしても耐食性に変化はないが、製造コストが高くなる。
【0021】
アルミニウム箔において、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)という主要な不純物の各元素の含有量は、それぞれ0.1質量%以下、合計で0.3質量%とすればよい。上記不純物元素の含有量がこれらの値を超えると、回路パターン層の電気抵抗値が高くなり、回路としての性能が悪くなり、伸び、エンボス加工性、圧延性等の機械的性質が悪くなるおそれがある。ここで列挙した元素以外の不可避的不純物元素や微量のホウ素(B)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、塩素(Cl)、カルシウム(Ca)等の不純物元素であっても、本発明の効果が得られる限り、アルミニウムマトリックスに含んでいてもよい。
【0022】
また、アルミニウム箔の引張り強度は70MPa〜120MPa、伸びは4%以上が好ましい。アルミニウム箔の引張り強度と伸びがこれらの範囲内にあれば、製造工程中や使用中に撓みや皺の発生、破断や断線のおそれがなく信頼性の高いICカードを提供することができる。用いられるアルミニウム箔は、軟質箔または半硬質箔が好ましく、箔に圧延した後に250〜550℃程度の温度で焼鈍したものが好ましい。引張り強度が120MPaを超える硬質のアルミニウム箔を用いると、圧延油の残りや柔軟性(巻取り性)・加工性の点で問題があり好ましくない。
【0023】
基材として用いられる樹脂フィルムにアルミニウム箔を接着する前に、アルミニウム箔の少なくとも一部、好ましくは一面にプライマーコート処理を施し、下地被覆層としてプライマーコート層を形成することが好ましい。
【0024】
プライマーコート層の材料としては、エポキシ系プライマー、アクリル系プライマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系プライマー等から選ばれる少なくとも1種以上を採用することができる。プライマーコート層の厚みは、0.1μm以上5.0μm以下が好ましい。プライマーコート層の厚みが0.1μm未満では、ブロッキングが生じやすくなる。一方、プライマーコート層の厚みが5μmを超えると、アンテナコイルの電気抵抗が大きくなり、他の部品や配線との導通が不充分となり、発熱や動作不良の原因となる。
【0025】
プライマーコート層の形成方法は、特に限定されるものではないが、刷毛塗り、ディッピング、ロールコーター、バーコーター、ドクターブレード、吹き付け、印刷等によって実施できるが、特にグラビア印刷によるのが好ましい。プライマーコート層を形成した後は、充分に硬化させるために50〜250℃程度の温度で5〜300秒間程度、乾燥・硬化処理を施すのが好ましい。
【0026】
本発明のICカード用アンテナコイルの基材として用いられる樹脂フィルムは、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン、塩化ビニル、低収縮性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムおよび低収縮性ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム等から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、これらの中でも低収縮性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムおよび低収縮性ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムから選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。この樹脂フィルムの厚みは15〜70μmの範囲内であるのが好ましく、より好ましくは20〜50μmの範囲内である。基材の厚みが15μm未満では、回路パターン層を形成するアルミニウム箔との積層体の剛性が不足するため、各製造工程での作業性に問題が生じる。一方、基材の厚みが70μmを超える場合には、後述するクリンピング処理を確実に行なうことができないおそれがある。
【0027】
基材に用いられる樹脂フィルムの熱収縮率は、温度150℃で30分間保持したときに0.3%以下であることが好ましい。この熱収縮率が0.3%を超える場合には、基材の上に形成される回路パターン層の寸法精度が劣化するという問題がある。
【0028】
なお、この発明で用いられる熱収縮率とは、線収縮率のことであり、次の式によって算出されるものである。
【0029】
【数1】
【0030】
上記の式においてLは温度150℃で30分間保持したときの樹脂フィルムの長さ、L0は樹脂フィルムの元の長さである。
【0031】
回路パターン層を形成するためのアルミニウム箔と、基材としての樹脂フィルムとの間の接着は、エポキシ樹脂を含有するポリウレタン(PU)系接着剤を用いたドライラミネーションによるのが好ましい。通常のエポキシ樹脂を含有しないポリウレタン系接着剤を用いた場合には、回路パターン層を形成するためのエッチング処理中や、ICチップを実装するときにデラミネーション(剥離)が生じやすくなる。これは、エポキシ樹脂を含有しないポリウレタン系接着剤が耐薬品性や耐熱性に劣るからである。
【0032】
基材としての樹脂フィルムの上に回路パターン層を形成するためのアルミニウム箔を接着させるためには、エポキシ樹脂を含有するポリウレタン系接着剤を乾燥後において重量で1〜15g/m2程度塗布するのが好ましい。この塗布量が1g/m2未満では、アルミニウム箔の接着力が不足し、15g/m2を超える場合には、後述するクリンピング加工を阻害するとともに、製造コストの上昇を招く。
【0033】
次に、この発明のICカード用アンテナコイルの製造方法の1つの実施の形態について説明する。図3〜図6はこの発明に従ったICカード用アンテナコイルの製造工程を示す部分断面図である。なお、図3〜図6は、図1のII−II線の方向から見た部分断面を示している。
【0034】
図3に示すように、樹脂フィルム基材11の両面に接着剤層12を形成し、この接着剤層12によって樹脂フィルム基材11の両面にアルミニウム箔130を固着する。このようにして、アルミニウム箔130と樹脂フィルム基材11との積層体を準備する。
【0035】
図4に示すように、アンテナコイルの仕様に従った所定の渦巻状パターンを有するようにレジストインク層14をアルミニウム箔130の表面上に印刷する。印刷後、レジストインク層14の硬化処理を行なう。
【0036】
図5に示すように、レジストインク層14をマスクとして用いてアルミニウム箔130をエッチングすることにより、回路パターン層13を形成する。
【0037】
その後、図6に示すように、レジストインク層14を剥離する。
最後に、回路パターン層13の所定領域に凹凸のある金属板と金属突起を用いてクリンピング加工を施すことにより、図2に示すように回路パターン層の接触部または圧着部13aを形成する。このようにして本発明のICカード用アンテナコイル1が完成する。
【0038】
この発明の製造方法において用いられるレジストインクは特に限定されないが、分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するアクリルモノマーとアルカリ可溶性樹脂とを主成分とする紫外線硬化型レジストインクを用いるのが好ましい。このレジストインクは、グラビア印刷が可能であり、耐酸性を有し、かつアルカリによって容易に剥離除去することが可能であるので、連続大量生産に適している。このレジストインクを用いてアルミニウム箔に所定の回路パターンでグラビア印刷を施し、紫外線を照射して硬化させた後、通常の方法に従って、たとえば塩化第二鉄等によるアルミニウム箔の酸エッチング、水酸化ナトリウム等のアルカリによるレジストインク層の剥離除去を行なうことによって、回路パターン層を形成することができる。
【0039】
分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するアクリルモノマーとしては、たとえば、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸等が挙げられ、これらのうち、単独のアクリルモノマー、またはいくつかのアクリルモノマーを混合したものを使用することができる。上記のアルカリ可溶性樹脂としては、たとえば、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ロジン−マレイン酸樹脂等が挙げられる。
【0040】
レジストインクには、上記の成分の他に、アルカリ剥離性を阻害しない程度に通常の単官能アクリルモノマー、多官能アクリルモノマー、プレポリマーを添加することができ、光重合開始剤、顔料、添加剤、溶剤等を適宜添加して作製することができる。光重合開始剤としては、ベンゾフェノンおよびその誘導体、ベンジル、ベンゾイン、およびそのアルキルエーテル、チオキサントンおよびその誘導体、ルシリンPTO、チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア、フラッテリ・ランベルティ製エサキュア等が挙げられる。顔料としては、パターンが見やすいように着色顔料を添加する他、シリカ、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の体質顔料を併用することができる。特にシリカは、紫外線硬化型レジストインクを付けたまま、アルミニウム箔を巻き取る場合には、ブロッキング(密着)防止に効果がある。添加剤としては、2−ターシャリーブチルハイドロキノン等の重合禁止剤、シリコン、フッ素化合物、アクリル重合物等の消泡剤、レベリング剤があり、必要に応じて適宜添加する。溶剤としては酢酸エチル、エタノール、変性アルコール、イソプロピルアルコール、トルエン、MEK等が挙げられ、これらのうち、溶剤を単独、または混合して用いることができる。溶剤は、グラビア印刷の後、熱風乾燥等でレジストインク層から蒸発させることが好ましい。
【0041】
回路パターン層を形成した後に、所定の位置に常温でクリンピング加工を施し、表側と裏側のアルミニウム箔の一部を電気的に接触させてアンテナコイルを形成することができる。ここで、クリンピング加工とは、たとえば、ドリル、ヤスリ、超音波等により基材としての樹脂フィルムと接着剤層を破壊し、回路パターン層を形成するアルミニウム箔の一部同士を物理的に接触させることをいう。具体的には、凹凸のある金属板上に樹脂フィルムとアルミニウム箔とからなる積層体を接触させ、金属突起を押し当てることにより、基材としての樹脂フィルムと接着剤層とが部分的に破壊し、アルミニウム箔の表面同士が接触可能となり、電気的導通を得ることができる。実際にクリンピング加工を施した樹脂フィルムとアルミニウム箔の積層体の部分断面の拡大写真を図7と図8に示す。図7は倍率48倍の顕微鏡写真、図8は倍率160倍の顕微鏡写真である。また、図9と図10は、それぞれ図7と図8の写真に対応してその断面構造を模式的に示す図である。図9と図10に示すように、樹脂フィルム基材11と接着剤層12の両側に延在する回路パターン層13を形成するアルミニウム箔の一部表面同士が圧着部13aにおいて互いに接触している。
【0042】
本発明に従ったICカード用アンテナコイルの構成と製造方法について説明したが、ICカードとして製品化するには次のような工程がさらに行なわれる。図1に示されるICカード用アンテナコイル1においてICチップが回路パターン層13の領域13cと13dにICチップを実装する。さらに、アルミニウム箔と樹脂フィルムとの積層体の表面に白色PET等の隠蔽層をホットメルト法等により積層することができる。この隠蔽層は、白色に制限されることはなく、公知の色顔料や体質顔料、アルミニウムフレーク等の金属顔料および公知の樹脂、ワニス、ビヒクル等を使用することができる。もちろん、印刷層、磁気記録層、磁気遮蔽層、オーバーコート層、蒸着層等の公知のICカードに採用されている構成要素を必要に応じて積層させることもできる。
【0043】
【実施例】
厚み50μmの低収縮性ポリエチレンナフタレートからなる基材の両面に、回路パターン層を形成するために表1に示す化学組成(質量%)のアルミニウム箔(基材の一方表面には厚み30μm、他方表面には厚み20μmのアルミニウム箔)を、エポキシ含有ポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーション法により接着して積層体を作製した。
【0044】
【表1】
【0045】
なお、表1において、「tr.」は0.01質量%未満であることを示す。
予備的評価のために、このようにして得られた積層体の機械的性質を引張試験により評価した。この結果を表2に示す。なお、表2において、引張強度と耐力の単位は、N/15mm幅である。
【0046】
【表2】
【0047】
また、予備的なエンボス加工性の評価として圧力を加えることによって破裂強さを評価した。破裂強さの測定は、JIS P8112に準じた方法で行なった。この結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
表1〜表3から、鉄の含有量が高いほど、引張強度、伸び、破裂強さが高いことがわかる。したがって、鉄の含有量が高いアルミニウム箔を接着した積層体(試料AおよびB)では、鉄の含有量の低いもの(試料C)に比べて、ICカードの製造工程中にエンボス加工等が施されても、またICカードの使用中において変形応力が加えられても、破断や回路の断線のおそれが少ない。
【0050】
次に、積層体の両面に、以下に示す組成のレジストインクとヘリオクリッショグラビア版を用いて図1に示すような印刷パターンを印刷した。印刷後、照射線量が480W/cmの紫外線ランプで15秒間照射し、レジストインクを硬化させることによりレジストインク層を形成した。
【0051】
インクの組成は以下のとおりである。
ベッカサイトJ−896(大日本インキ化学工業社製ロジン−マレイン酸樹脂):21重量部
2−アクリロイロヘキシエチルヘキサヒドロフタル酸:25重量部
ユニディックV−5510(大日本インキ化学工業社製プレポリマー、モノマーの混合物):8重量部
イルガキュア184:3重量部
酢酸エチル:28重量部
変性アルコール:12重量部
フタロシアニンブルー:1重量部
シリカ:2重量部
上記のようにしてレジストインク層が形成された積層体を表4に示すエッチング条件(温度、時間)で、塩酸試薬1に対し、純水3の体積割合で希釈した塩酸水溶液に浸漬することにより、アルミニウム箔のエッチングを行ない、所定のパターンに従った回路パターン層を形成した。その後、その積層体を1%の水酸化ナトリウム水溶液に温度20℃で10秒間浸漬することにより、レジストインク層を剥離した。そして、温度70℃の温風で積層体を乾燥することにより、図6に示すような積層体を作製した。
【0052】
このようにして得られた積層体の所定の位置に、凹凸のある金属板と金属突起を用いてクリンピング加工を施すことにより、図2に示されるようなICカード用アンテナコイルを作製した。
【0053】
上記のアルミニウム箔のエッチング工程において、試料A、BおよびCについてエッチング特性を評価した。
【0054】
表4は、各エッチング条件で得られた各試料のアルミニウムの線幅を示す。
【0055】
【表4】
【0056】
表4から、エッチング温度(液温)を45℃とした場合、目標とする線幅(0.40mm)までに要するエッチング時間は、試料C(比較例)では約124秒、試料AおよびBでは約70秒である。このことから、本発明の範囲内で鉄を含むアルミニウム箔を用いた試料AおよびBでは、ICカード用アンテナコイルを効率よく生産できることがわかる。また、試料Aでは、エッチング時間52秒で線幅0.45mmまでエッチング可能であった。
【0057】
一方、エッチング時間を124秒と一定にして、エッチング温度の影響を調べた。試料AおよびBでは、エッチング温度が低下しても良好にエッチング可能であるが、試料Cでは、線幅が太くなり、温度が低下するとエッチング量が不十分となることがわかる。
【0058】
図11〜図14は、それぞれ、温度35℃で124秒間エッチングした試料AとC、温度45℃で52秒間エッチングした試料AとCの表面を観察した約35倍の顕微鏡写真である。図11〜図13では、ざらざらした感じで黒白の混ざった模様に見えるのがアルミニウム箔で形成された線状の回路パターン層であり、灰色に見えるのがアルミニウム箔のエッチングによって露出した樹脂フィルム基材である。図14では、黒く見えるのがレジストインク層を除去した跡が残るアルミニウム箔の表面を示し、灰色に見えるのがエッチングされずに残ったアルミニウム箔の表面を示している。
【0059】
以上に開示された実施の形態や実施例はすべての点で例示的に示されるものであり、制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態や実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変更を含むものである。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、この発明のICカード用アンテナコイルは、効率よく大量に生産するのに適し、優れた加工性、寸法精度、実用強度を兼ね備えているので、信頼性が高く、長期間安定した性能を発揮することが可能なICカード用の部品として提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1つの実施の形態に従ったICカード用アンテナコイルを示す平面図である。
【図2】図1のII−II線の方向から見た部分断面図である。
【図3】この発明の1つの実施の形態に従ったICカード用アンテナコイルの第1の製造工程を示す部分断面図である。
【図4】この発明の1つの実施の形態に従ったICカード用アンテナコイルの第2の製造工程を示す部分断面図である。
【図5】この発明の1つの実施の形態に従ったICカード用アンテナコイルの第3の製造工程を示す部分断面図である。
【図6】この発明の1つの実施の形態に従ったICカード用アンテナコイルの第4の製造工程を示す部分断面図である。
【図7】この発明のICカード用アンテナコイルにおいて基材としての樹脂フィルムの両側に配置されたアルミニウム箔の一部分同士が接触している様子を示す断面の顕微鏡写真である。
【図8】図7に示す断面の一部をさらに拡大して示す顕微鏡写真である。
【図9】図7に対応して示す断面の模式図である。
【図10】図8に対応して示す断面の模式図である。
【図11】温度35℃で124秒間エッチングした試料Aの表面を観察した顕微鏡写真である。
【図12】温度35℃で124秒間エッチングした試料Cの表面を観察した顕微鏡写真である。
【図13】温度45℃で52秒間エッチングした試料Aの表面を観察した顕微鏡写真である。
【図14】温度45℃で52秒間エッチングした試料Cの表面を観察した顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1:ICカード用アンテナコイル、11:樹脂フィルム基材、12:接着剤層、13:回路パターン層、14:レジストインク層、130:アルミニウム箔。
Claims (9)
- 樹脂を含み、厚みが15μm以上70μm以下の基材と、
前記基材の表面の上に形成された、鉄を0.7質量%以上1.8質量%以下、シリコンを0.03質量%以上0.5質量%以下、銅を0.3質量%以下含み、マンガンの含有量が0.1質量%以下であるアルミニウム箔からなり、かつ厚みが7μm以上60μm以下の回路パターン層とを備えた、ICカード用アンテナコイル。 - 前記アルミニウム箔は、マグネシウム、亜鉛、ガリウムおよびチタンの含有量がそれぞれ0.1質量%以下である、請求項1に記載のICカード用アンテナコイル。
- 前記アルミニウム箔は、軟質箔または半硬質箔であって、引張強度が70MPa〜120MPa、伸びが4%以上である、請求項1または2に記載のICカード用アンテナコイル。
- 前記樹脂は、低収縮性ポリエチレンテレフタレートおよび低収縮性ポリエチレンナフタレートからなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のICカード用アンテナコイル。
- 前記回路パターン層は、前記基材の一方表面の上に形成された第1の回路パターン層と、前記基材の他方表面の上に形成された第2の回路パターン層とを含む、請求項1から請求項4までのいずれかに記載のICカード用アンテナコイル。
- 前記第1の回路パターン層の少なくとも一部が前記基材を貫通して前記第2の回路パターン層の少なくとも一部に接触している、請求項5に記載のICカード用アンテナコイル。
- 前記回路パターン層と前記基材との間に介在して両者を接合する接着層をさらに備える、請求項1から請求項6までのいずれかに記載のICカード用アンテナコイル。
- 前記回路パターン層と前記基材との間に介在し、前記基材の表面上に形成された下地被覆層をさらに備える、請求項1から請求項6までのいずれかに記載のICカード用アンテナコイル。
- 前記下地被覆層と前記基材との間に介在して両者を接合する接着層をさらに備える、請求項8に記載のICカード用アンテナコイル。
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