JP3634432B2 - レーザ振動計 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、配管、機器、及び構造物等の振動を非接触で測定するレーザ振動計に係り、特にプラントなどに実際に使用するレーザ振動計に関する。
【0002】
【従来の技術】
振動物体に対してレーザ光の送受波を行い、受信光に含まれるドプラシフト成分を光ヘテロダイン検波して振動速度を計測する技術については、文献や過去に製品化されたレーザ振動計のカタログ等により既に広く公知となっている。
【0003】
ところが実際に計測を行う場合、レーザ振動計自身が振動してしまうために、その影響を除去し、測定対象の振動を精度良く計測できる方法が考えられている。例えば、既に特開平5−288760号公報には、レーザ振動計自身の振動(以下自己振動と呼ぶ)の計測値から換算した計測誤差相当値を、レーザ振動計の出力信号から差し引く方法が提案されている。
【0004】
また、レーザ振動計を自由に持ち運びする関係上、レーザ振動計を小型・軽量化することが望まれるが、例えばその方法として光源に半導体レーザを用いる方法が提案されている。
【0005】
更に、振動物体上の複数点の振動を測定する場合や広域の振動分布を測定する場合には、レーザ光を1軸または2軸のガルバノスキャナミラーなどで走査する方法が用いられている。この方法は、特定点の1回の走査時に、その対象点の振動による連続的な移動速度を計測し、その最大値から振動の振幅を求めるものである。
【0006】
他方、配管や回転機器の振動を計測しこれらの機器の診断をする際には、回転軸の垂直及び水平方向の振動の軌跡(リサージュ)を計測記録して機器の異常を判定している。従来技術では、このリサージュ波形の測定は、振動する物体の回転軸に対して垂直及び水平方向に加速度計を取付けこれらを同期させて計測していた。
【0007】
最後に、非接触の振動計測によって測定対象の状態を把握したり、その測定データをその場で確認する方法としては、一般にレーザ振動計の出力信号をオシロスコープやスペクトルアナライザで観測する方法が採られている。また、接触式の方法としては聴診棒が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のレーザ振動計は、振動計自身は振動しておらず、振動計内の光学素子は静止しているという前提で測定対象の振動速度を計測するものである。
【0009】
しかしながら、例えはレーザ振動計をロボットなどの移動機構に搭載し、測定点を順次巡回して振動計測を行う場合など、支持部を介して移動機構側の振動が伝播し、振動計自身が振動してしまう。また、レーザ振動計を三脚などで床面に固定した場合でも、床面の振動によってレーザ振動計が振動してしまうことが考えられる。このような状態で振動計測を行うと、振動計内の個々の光学素子の振動によってレーザ光がドプラシフトし、出力信号に振動物体の振動信号と同等に混入して計測誤差になってしまうという問題点があった。
【0010】
また、この計測誤差を除去する方法として、自己振動の計測値から換算した計測誤差相当値を、レーザ振動計の出力信号から差し引く方法が考えられるが、この方法は簡便ではあるものの、測定した自己振動がレーザ振動計の出力信号に混入する過程で位相差が生じる場合には、かえって大きな計測誤差の原因となる可能性がある。
【0011】
また、装置を小型化するためには、光源に半導体レーザを用いることなどが考えられる。しかしながらこの方法は、半導体レーザ自身の可干渉距離が、例えばHe−Neレーザなどに比べて著しく短いため、測定距離が長く取れないという問題点がある。
【0012】
更に、振動分布計測を行う場合に、特定点の1回の走査時にその点の連続的な移動速度を計測する方法では、走査時の各点の計測時間によって計測可能な振動周波数が限定されてしまう。例えば、走査時に各点を10msec計測するとすると、100Hz以下の周波数の振動は計測した速度から正しい振幅を計算することはできない。従って低周波の振動を測定する場合には、非常に定速でレーザ光を走査する必要があり、測定時間が長くなってしまうという問題点がある。
【0013】
また、リサージュを計測する場合には測定対象物に水平及び垂直方向に複数個の加速度計を取付ける必要があり、これらの計測器を同期させて計測する必要があった。このような方法では、狭隘な場所に配置されたり放射線等で汚染された機器の振動を計測するのが困難であった。また遠隔計測するにしても、遠隔計測用のレーザ振動計を複数台配置し、これらを同期させて計測する必要があり、設備を配置する手間やコストを考えると、現実的とはいえない。
【0014】
更に、振動計測によって測定対象の状態を把握したり、その測定データをその場で確認するという従来技術には、以下のような問題点がある。まず、レーザ振動計の出力信号をオシロスコープやスペクトルアナライザで観測するのは、既に実用化されている方法ではあるが、装置全体の物量が多くなるし、更に信号波形から測定対象の状態を把握するのに、多くの経験や知識が要求される。次に聴診棒による方法については、持ち運びが便利で測定データの確認が容易という長所があるものの、可聴音域以外は測定が不可能であり、また記録性も乏しい。
【0015】
以上のような問題点を解決するためには、以下の事項を満足するレーザ振動計が要求される。
・計器自身が振動してしまう場合でも、その影響を除去し、測定対象の振動を精度良く測定できること
・小型・軽量で、持ち運びに便利なこと
・広域の振動を短時間で正確に測定できること
・配管や回転軸の水平、垂直方向の振動の相関(リサージュ波形)が観測できること
・測定対象の状態や測定データをその場で容易に確認できること
本発明は、以上のような機能を実現するために、振動計自身が振動している状態でも精度の良い計測を行うことができ、また小型化可能であり、広域の振動を短時間で正確に測定でき、配管や回転軸の水平、垂直方向の振動の相関(リサージュ波形)を観測することが可能であり、しかも測定と同時にデータを容易に確認することができるレーザ振動計を得ることを目的とするものである。
【0016】
本発明に係る請求項1記載のレーザ振動計は、振動物体にレーザ光を照射し、その振動物体からの反射光に含まれる振動情報から前記振動物体の振動を測定するものであって、レーザ振動計又はその支持部に、そのレーザ振動計又は支持部自身の所定の方向の振動を測定するために設けられた振動検出手段と、振動検出手段からの出力信号を増幅する振動信号処理手段と、振動物体から得られた振動情報及び振動信号処理手段の出力信号をそれぞれアナログ信号からディジタル信号に変換する第1及び第2のアナログ・ディジタル変換器、第1及び第2のアナログ・ディジタル変換器からの出力信号を、それぞれの相関成分が最少となるように調整する適応フィルタ、適応フィルタの出力信号をディジタル信号からアナログ信号に変換するディジタル・アナログ変換器を備えた信号補正手段とを具備したことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る請求項2記載のレーザ振動計は、請求項1に記載の信号補正手段の前段に、振動情報と振動信号処理手段の出力信号とのレベルを調整するゲイン調整手段を更に設けたことを特徴とする。
【0019】
本発明に係る請求項3記載のレーザ振動計は、請求項1に記載の信号補正手段が、予めレーザ振動計又は支持部自身の振動に含まれる全周波数帯域の伝達特性と同定されているものであることを特徴とする。
【0020】
本発明に係る請求項4記載のレーザ振動計は、請求項1〜3のいずれかに記載の信号補正手段からの出力信号から注目する周波数帯域を選択するバンドパスフィルターと、選択された周波数帯域信号を可聴音の周波数領域に変換する周波数変換手段と、変換された信号を再生する音響発生手段とを更に具備したことを特徴とする。
【0021】
本発明に係る請求項5記載のレーザ振動計は、請求項1〜4のいずれかに記載の信号補正手段で補正された出力信号を記録・再生する記録手段と、信号補正手段で補正された出力信号と既に記録されている補正された出力信号の波形またはその周波数スペクトルとを各々あるいは同時に表示する同時表示手段とを更に具備したことを特徴とする。
【0028】
【作用】
請求項1記載のレーザ振動計は、信号補正手段において、伝達経路の特性を同定し、信号補正するための適応フィルタを用いたものである。
【0031】
これによって、伝達特性を自動的に同定でき、レーザ振動計自身の振動の影響を除去することが可能となる。
【0032】
請求項2記載のレーザ振動計は、請求項1に記載の信号補正手段の前段に、レーザ振動計の振動情報の信号レベルと振動信号処理手段の出力信号レベルを比較し、そのバランスを調整するためのゲイン調整手段を更に設けたものである。
【0033】
これによって、このように両者の信号レベルのバランスを取るため自己振動のみを有効に除去することが可能となる。
【0034】
請求項3記載のレーザ振動計は、請求項1記載の信号補正手段がレーザ振動計の測定信号に混入する経路の伝達特性と予め同定しておくものである。
【0035】
これによって、予め伝達特性を同定しておくため、より簡単な処理で自己振動のみを有効に除去することが可能となる。
【0036】
請求項4記載のレーザ振動計は、請求項1〜3いずれかの信号補正手段からの出力信号からバンドパスフィルターによって注目する周波数帯域のみを取り出し、それを可聴音域に変換してスピーカから再生するものである。
【0037】
これによって、測定データをその場で確認できるばかりでなく、聴診棒などでは従来観測できなかった超音波域の振動も観測することが可能となる。
【0038】
また、請求項5記載のレーザ振動計は、請求項1〜4いずれかの信号補正手段からの出力信号を記録手段によって記録/再生し、その出力信号と、既に記録されている補正された出力信号の波形または周波数スペクトルとを各々あるいは同時に表示しするようにしたものである。
【0039】
これによって、過去と現在の状況を容易に比較できるように測定データを記録しておくことが可能になる。
【0052】
【実施例】
以下に本発明に係るレーザ振動計の実施例について説明する。
【0053】
まず、第1実施例の動作の原理を以下に説明する。
【0054】
測定者がレーザ振動計を自分の手に持って振動物体を測定する場合を考える。ここでは説明を簡単にするため、振動物体が一定レベルの振幅V0 、単一周波数ω0 で下式に従って振動していたとする。
v=VO sin(ωO t) …(1)
レーザ光の送受波が正確に行われていれば、レーザ振動計からは(1)式に対応した測定信号vが出力されるはずである。しかし、レーザ振動計を手で支持した場合には手ぶれが発生し、それが測定信号vに影響を及ぼす。
【0055】
ここでこの手ぶれによる振動vが、説明を簡単にするために、1方向に一定レベルの振幅V1 、単一周波数ω1 で発生するとする。
v=V1 sin(ω1 t) …(2)
本実施例では、(2)式で示した振動を検出するため、例えばレーザ振動計を支持するケーシング内にその振動を検出する振動検出手段と、その振動検出手段からの出力信号を処理する振動信号処理手段とを設ける。
【0056】
ここで(2)式の手ぶれによる振動には、ケーシング、光学素子支持部、光学素子、その他の部材の経路の伝達特性による振動の振幅レベルの減衰/増大や、位相の遅れ/進みが含まれている。即ち、レーザ振動計が入力する測定信号の中には(2)式のみでは表せず、以下のような振動が含まれることになる。
v=αV1 sin(ω1 t+φ) …(3)
ここでαは経路の伝達特性による振幅レベルの減衰/増大を表す比例係数であり、φは経路の伝達特性による位相の遅れ/進みを表す角度である。従って、上述した振動信号処理手段を用いただけでレーザ振動計が入力する測定データから手ぶれによる信号の影響を除去することはできない。
【0057】
そこで、レーザ振動計の測定信号と(2)式で示される振動とを比較してαとφを同定すれば、振動信号処理手段の出力信号と伝達特性α、φを用いて、レーザ振動計の測定信号から手ぶれの振動の影響を除去することができるようになる。
【0058】
レーザ振動計の自己振動が、3方向に発生する場合には、3方向の自己振動を各々測定し、上記と同様の処理を順次行えばよい。またこの場合でも、最も影響の大きい1方向を予め測定しておき、その方向のみ補正してもよい。
【0059】
このような動作を実現したものが第1実施例であり、そのブロック図を図1に示す。
【0060】
図1において、振動物体(図示せず)にレーザ光を照射し、その反射光に含まれるドプラシフト量を検出して振動物体の振動速度を測定するレーザ振動計主装置1から、測定信号SLが出力される。レーザ振動計主装置1の自己振動は例えば図2に示すように、レーザ振動計主装置1内部又はその支持部(図示せず)に設置されたレーザ振動計センサヘッド5により計測される。レーザ振動計センサヘッド5には、例えばX,Y,Zの3方向に設置された各加速度計2X,2Y,2Zによって測定される。各加速度計2X,2Y,2Zの出力信号は、それぞれ各方向毎に設けられた積分増幅器3X,3Y,3Zに入力され、各々適切な自己振動信号NX,NY,NZに変換される。レーザ振動計主装置1の測定信号SLは、まずX方向の自己振動信号NXと共にX方向の信号補正装置4Xに入力され、そこで上述したX方向経路の伝達特性による振幅レベル差α及び位相差φ等が補正される。次に補正された信号補正装置4Xからの出力信号が、Y方向の自己振動信号NYと共にY方向の信号補正装置4Yに入力され、そこで上述したY方向経路の伝達特性による振幅レベル差α及び位相差φ等が補正される。最後に、信号補正装置4Yからの出力信号がZ方向の信号補正装置4Zに入力され、上述したZ方向経路の伝達特性による振幅レベル差α及び位相差φ等が補正される。最終的にZ方向の信号補正装置4Zから出力信号は3方向の自己振動が除去されたものとなる。
【0061】
また、図3のブロック図に示すような実施例によっても3方向の自己振動を除去しうる。
【0062】
図示するように、レーザ振動計主装置1からの測定信号SLを同時に信号補正装置4X,4Y,4Zに入力させて、各自己振動信号NX,NY,NZを除去する。各信号補正装置4X,4Y,4Zの出力信号は、信号切換器8に入力され、最も適切に補正されている出力信号を選択することができる。
【0063】
これによって、ある1方向の自己振動が特に大きく測定に影響する場合にその方向の自己振動成分を除去することが可能になり有効である。また、3方向の自己振動の中で特に影響の大きいものがある時は、その方向成分の振動だけを補正することも勿論可能である。
【0064】
本発明に係るレーザ振動計の第2実施例を図4を基に説明をする。
【0065】
第2実施例は、自己振動を除去するための信号補正装置として、振動経路の伝達特性を同定する適応フィルタを用いたものである。
【0066】
適応フィルタは、B.Widrow他著「Adaptive Signal Processing」(Prentice−Hall )などに詳しいが、2つの入力信号に対して、その両者に相関のある成分のみを最小とするものである。
【0067】
図4において、フィルタ部10は、A/D変換器(アナログ・デジタル変換器)10A,10Bと適応フィルタ10Fと、D/A変換器(デジタル・アナログ変換器)とを有する。
【0068】
レーザ振動計主装置1からの測定信号SLはA/D変換器(アナログ・デジタル変換器)10Aに、加速度計2からの自己振動信号Nは積分増幅器3を介してA/D変換器(アナログ・デジタル変換器)10Bにそれぞれ入力されディジタル信号に変換される。2つのA/D変換器10A,10Bからのディジタル出力信号は適応フィルタ10Fに入力され、ここで、上述したように自己振動成分が除去される。適応フィルタ10Fからの出力信号は再びD/A変換器(デジタル・アナログ変換器)10Cによってアナログ信号に変換され、補正された出力信号SOが生成されることになる。
【0069】
これによって、上記の伝達特性による振幅レベル差α、伝達特性による位相差φなどに代表される伝達特性を自動的に同定し、レーザ振動計の出力信号に含まれる自己振動の相関成分を除去することが可能となる。
【0070】
本発明に係るレーザ振動計の第3実施例の説明をする。
【0071】
第3実施例は、第1実施例又は第2実施例の信号補正装置の前段にレーザ振動計の計測信号レベルとの自己振動信号Nのレベルとを比較し、そのバランスを調整するゲイン調整手段を設けたものである。
【0072】
以下、ゲイン調整手段の動作を説明する。
【0073】
図5のようにレーザ振動計主装置1の出力信号Sと自己振動信号Nの周波数がごく近い場合で、レーザ振動計主装置1の出力信号Nのレベルと自己振動信号Sのレベルのバランスが悪ければ、信号補正装置の適応フィルタ内で各信号を補正しても自己振動成分とともに振動物体からの信号のレベルも落ちてしまう(図6参照)。しかし、図7に示すようにレーザ振動計主装置1の出力信号Nと自己振動信号Sのレベルのバランスが取れていれば、自己振動信号Nのみを有効に除去することが可能となる(図8参照)。そこで両者の信号レベルを調整するためにゲイン調整手段を設けたのである。
【0074】
このように、計測信号と自己振動信号の周波数のバランスがとれている場合には、両者の信号をディジタル信号に変換し、それらの信号をフィルタに通すことにより、自己振動信号の成分を除去することが可能になる。
【0075】
本発明に係るレーザ振動計の第4実施例の説明をする。
【0076】
第4実施例は、図9のブロック図に示すように、各方向毎に補正するようにしてあり、予めレーザ振動計の測定信号に混入する経路の伝達特性と同定されている各方向成分毎にA/D変換器10BX,10BY,10BZを有するフィルタ部10が備えられている。
【0077】
各方向毎の自己振動信号NX,NY,NZはそれぞれA/D変換器10BX,10BY,10BZに入力され、ディジタル信号に変換される。各A/D変換器10BX,10BY,10BZからの出力信号は、A/D変換器10Aでディジタル信号に変換された測定信号SLと共に適応フィルタ10Fに入力され、ここで測定信号SLから自己振動成分が取り除かれ、その信号がD/A変換器10Cによってアナログ信号に変換されて、補正信号SOが生成される。
【0078】
これによって、測定の毎に各信号を同定する必要がなくなり、より簡単な処理で自己振動のみを有効に除去することが可能となる。
【0079】
本発明に係るレーザ振動計の第5実施例を図10のブロック図に示す。
【0080】
図示するように、第5実施例は、図4に示した第2実施例と同様にレーザ振動計の測定信号SLが処理され、補正信号SOが出力される。補正信号SOは、増幅器42によって適切なレベルに増幅され、更に必要な周波数帯域のみを通すバンドパスフィルター43を通して、必要な情報のみが選択される。こうして、選択された信号は、周波数変換器44によって人間が聞くことのできる10Hzから20kHzの範囲の周波数帯域に変換した上で、スピーカ15を通して再生される。
【0081】
これによって測定した補正信号を音として聴くことが可能になる。
【0082】
本発明に係るレーザ振動計の第6実施例を図10のブロック図に示す。
【0083】
図示するように、補正信号SOは必要に応じて計算機手段38で周波数スペクトルに変換され、表示装置39によって別に記憶している標準スペクトル値と比較され表示される。更に、周波数スペクトルは記録装置40によって、必要に応じて生の補正信号または周波数スペクトルデータが保存される。
【0084】
これによって補正信号を記録しておくことが可能になる。
【0085】
本発明に係るレーザ振動計の第7実施例を図11のブロック図に示す。
【0086】
まず、半導体レーザ光源19から発振したレーザ光20aは第1のビームスプリッタ21Aによって物体光20bと参照光20cとに分岐される。物体光20bは第2のビームスプリッタ21Bと集光用光学系装置22を経て、振動物体23に照射される。振動物体23の表面で散乱した散乱光20dは集光用光学系装置22を経てビームスプリッタ21Bまで戻り、ここで反射して光検出器24へと導かれる。
【0087】
一方、参照光20cは第1の光学系装置25Aによってファイバ26に導かれ、ファイバ26を介して第2の光学系装置25Bによってコリメートされ、再び空間伝播する参照光20eとなる。参照光20eは第1のミラーM1で屈折し、ドライバ27によって駆動される音響光学素子28によって変調を受け、第2のミラーM2で屈折し、第2のビームスプリッタ21Bを通過して光検出器24に入射する。光検出器24は散乱光20dと第2のミラーM2からの参照光20eの干渉信号を検出し、信号処理装置29によって振動情報が検出される。
【0088】
ここで、ファイバ26の長さを最適化することによって、参照光20eの光路長を長くして、参照光20eと物体光20bとの伝播距離の差を小さくすることを考える。これは、一般にレーザ光の干渉性は干渉する2つの光路長の差に依存するため、物体光と参照光の伝播距離の差を小さくすれば、物体光の伝播距離すなわち測定距離を長く取ることができるためである。
【0089】
そこでまず、物体光20bの光路長を干渉系内と干渉系外に分けて考える。
【0090】
まず干渉系内の物体光20bの光路長Lcは、第1のビームスプリッタ21A→第2のビームスプリッタ21B→集光用光学系装置22→第2のビームスプリッタ21B→光検出器24までの長さである。
【0091】
他方、干渉系外の物体光20bの光路長Lsは,集光用光学系装置22→振動物体23→集光用光学系装置22までの経路の長さであり、測定距離Lの倍の長さとなる。
【0092】
すなわち、このレーザ振動計の限界測定距離の範囲をLmからLMとすると、
2Lm<Ls<2LM (4)
である。
【0093】
一方、参照光20eの光路長をファイバ26の長さxlと、それ以外の長さylとに分けて考える。図11においてylに相当するのは、第1のビームスプリッタ21A→第1の光学系装置25Aまでの長さと第2の光学系装置25B→第1のミラーM1→音響光学素子28→第2のミラーM2→第2のビームスプリッタ21B→光検出器24までの長さとの和である。
【0094】
いまファイバ26の屈折率をnとすると、ファイバ26の光学的な長さはxl×nとなるが、一般に、
Lc+Ls>(xl×n)+yl …(5)
の関係が成立していると考えられる。固定焦点すなわち測定距離が一定のレーザ振動計を考えると、物体光20bと参照光20eの光路長が等しい場合、すなわち
Lc+Ls=(xl×n)+yl …(6)
の時が最も干渉性が優れていることから、ファイバ26の長さxlは、
xl=(Lc+Ls−yl)/n …(7)
とするのが良いことがわかる。
【0095】
一方、可変焦点すなわち測定距離を測定環境に応じて変化させる場合を考えると、ファイバの長さxlは、測定距離の最大値LMと最小値Lmの中間にある場合が最も短い可干渉距離で全ての測定範囲をカバーできるため、ファイバ26の長さは、
xl={Lm+LM+(Lc−yl)}/n …(8)
のように決めればよい。
【0096】
このようにすれば、可干渉距離の短い半導体レーザを用いても、性能を低下させることなく装置を小型化することができる。
【0097】
本発明に係るレーザ振動計の第8実施例を図12のブロック図を基に説明する。
【0098】
本実施例では、レーザビームを振動物体23に対して、例えば水平、垂直両方向に±15°の範囲で操作するものである。
【0099】
図示するように、図11に示した集光用光学系装置22の先に水平軸走査用ポリゴンミラー32及び垂直軸走査用ポリゴンミラー31が接続され、信号処理装置29には、水平軸走査用ポリゴンミラー32及び垂直軸走査用ポリゴンミラー31をそれぞれ制御する走査制御装置34を介して、水平軸走査用ポリゴンミラー32及び垂直軸走査用ポリゴンミラー31からの測定データを処理する振動計算機33が接続されている。
【0100】
振動物体23に対して、水平方向にレーザ光を走査するための水平軸走査用ポリゴンミラー32は、例えば左15°から右15°までの図12のSC方向に1周期で2msecで、連続的に100回分振動物体23を反復走査し、101回目の走査は水平方向に4msec毎間隔で0.125°ずつ走査する。そのため、101回目の走査は1周期で3960msecかかることになる。
【0101】
他方、振動物体23に対して垂直方向にレーザ光を走査するための垂直軸走査用ポリゴンミラー31は、水平軸走査用ポリゴンミラー32の101回目の反復走査動作と同様に、上15°から下15°までを、0.125°の間隔で101回の走査を離散的に行う。このように、垂直方向の動作は水平方向に比べてかなり遅いので、ガルバノミラーを使用してもよい。
【0102】
垂直軸及び水平軸走査用ポリゴンミラー31,32の動作は,それぞれ走査制御装置34によって制御され、各ポリゴンミラー31,32で計測された計測速度が記憶される。このレーザビームによる走査の方式を図13に示す。まず水平走査動作について説明する。水平走査動作が終了するまで、水平方向で0.125°間隔で計測した各速度値を記憶する。従来より高速で走査する100回までの走査である1つの点の速度観測値は、2msec毎に100回得られる。この速度観測値を、V1 ,V2 ,…V100 とする。
【0103】
振動物体23の実際の振動及び最初の100回までの走査である走査点について得られる速度観測値の例を図14の(a)及び(b)に示す。図14の(a)は、振動物体の振動を、図14の(b)はこのような高速走査により得られる測定データを示している。
【0104】
走査制御装置34を介して測定データを入力する振動計算機33は、これらの測定データを、3次式により隣接する4点ずつのデータを内挿して2次微分した連続的な波形を作成する。また、これら100個の速度値の列に高速フーリエ変換を適用することにより、4msec以上200msec以下の周期、即ち、5〜250Hzの振動成分の振幅および位相を得る。また、反復水平走査動作の最後の101回目は、低速の走査であるため従来と同じ方式で250Hz以上の高い周波数の振動データを得る。
【0105】
垂直走査動作については、低速の走査であるため従来と同じ方式で250Hz以上の高い周波数の振動データを得る。
【0106】
このように本実施例は、水平、垂直両軸について各々240点、合計57600点にわたる5〜250Hzの低周波の振動を2×100×240/1000=48sec で、また、250Hz以上の高い周波数の振動を960×240/1000=230.4sec で、合計278.4sec で計測する。従来の走査方法によるレーザ振動計では、5Hzの振動を計測するには各点の振動を200msec以上計測する必要があり、57600点の計測には11520sec を要することになる。
【0107】
このように、観測したい振動物体の振動周波数が、5Hz以上の領域であれば、本実施例のレーザ振動計は非常に効率的に振動計測を行なうことができる。
【0108】
本発明に係る第9実施例を図15のブロック図を基に説明する。
【0109】
図14に示すように、本実施例は第8実施例の振動計算機33に、計測した振動物体の振幅を実時間で表示するための振動分布画像表示装置35を更に接続したものである。
【0110】
上述したように本実施例の垂直及び水平走査軸走査用ポリゴンミラー31,32それぞれ振動物体23に対して垂直及び水平方向に±15°の範囲で走査する。
【0111】
水平走査軸走査用ポリゴンミラー32は、水平方向に1msec周期で100回レーザビームを左15°から右15°まで連続的に高速に走査するが、第実施例のように101回目に低速の走査は行わない。垂直走査軸走査用ポリゴンミラー31は、上15°から下15°まで、0.125°の間隔で垂直方向に100回走査を離散的に行なう。振動計算機33は各走査軸走査用ポリゴンミラー31,32を制御する走査制御装置34を介して反復水平走査動作が終了するまで、水平方向0.125°間隔で計測した速度値を記憶する。各100回の反復水平走査動作である1つの点の速度観測値は、2msec毎に100回得られる。この速度観測値をV1 ,V2 ,…,V100 とする。
【0112】
振動計算機33は、これらの値から最大値、最小値を選びその差によって振幅を計算する。反復水平走査で得られる240個の走査点に対して並列にこの計算を行なう。ある走査点の水平角度をA°、垂直方向角度をB°とし、水平、垂直とも正面を0°、左及び上方向を負の角度とする。表示装置35の表示画面は、水平方向に左から右へ0から959までの、又垂直方向に上から下へ0から959までそれぞれの座標の格子点の画素表示が可能とする。ここで、
x=4(A+15)/0.125
y=4(B+15)/0.125
として、表示装置は前記走査点の対応する以下の画素である
(x,y),(x+1,y),(x+2,y),(X+3,y),
(x,y+1),(x+1,y+1),(x+2,y+1),(X+3,y+1),
(x,y+2),(x+1,y+2),(x+2,y+2),(X+3,y+2),
(x,y+3),(x+1,y+3),(x+2,y+3),(X+3,y+3)
の16個の格子点上に、振動計算機33が求めた振幅に対応する輝度を表示する。本実施例のレーザ振動計は、水平、垂直両軸について240点、すなわち、57600点の5〜500Hzの振動を1×100×240/1000=24sec で計測する。従来の走査式レーザ振動計では、5Hzの振動を計測するには各点の振動を200msec以上計測する必要があり、57600点の計測には11520sec を要することになる。
【0113】
このように、実時間で5〜500Hzの周波数の振動の振幅を表示画面上に表示することができるため、観測したい振動周波数が5Hz以上の領域であれば、効率的な振動表示を行なうことができる。
【0114】
本発明に係る第10実施例について図16のブロック図を基に説明する。
【0115】
図示するように、第10実施例は、レーザ光の光軸X方向に対してその表面の垂直面と角度θをなして振動している振動物体23に対して(図面上では点a,b)レーザ光を放射するレーザ光源19と、振動物体23からの反射光を検出する反射光検知部30と、その反射光から振動物体23の振動速度vを計測する振動測定部33aと(図面上では速度va,vb)、前述した放射されたレーザ光毎にそのレーザの光軸とそのレーザ光が反射する振動物体の表面との角度θを検知する角度検知部40(図面上では角度θa,θb)と、振動測定部33aの振動速度v及びそれに対応する角度検知部40の角度θからXY方向の速度成分を計算する直交成分計算部33bと、そのXY方向の速度成分を表示する2次元軌跡表示装置35aとを有する。
【0116】
以下に、詳細な動作説明を行う。
【0117】
一般に、レーザ振動計を用いてXY方向に立体的な振動をしている物体の振動を計測する場合、レーザ光がx軸方向から対象物の面と垂直にあたる場合にはその対象物のXY方向の振動速度は容易に計測できる。
【0118】
ここで、図17に示すようにレーザ光の光軸X方向と、振動物体23表面の垂直面とが角度θを有しており、振動物体23が座標(x0,y0)を中心に振動物体23そのものが(x1(t),y1(t))で振動している場合を考える。この時、レーザ光を照射した点(x(t),y(t))の座標は
y(t)=yr … (10)
のように振動することになる。なお、レーザ光を照射した点のY座標yrは時間に依存せずに一定の値である。
【0119】
ここで角度θの時間変化が小さい場合には測定される点の速度v(t)は上式を時間微分することにより
dx(t)/dt=dx1(t)/dt+tanθ・dy1(t)/dt…(11)
で求められる。すなわち、測定される振動は振動物体23のX方向成分とY方向成分を含んだ振動が測定されることになる。したがって、図18に示すように傾きの異なる振動物体23上の表面上の2点a,bについて振動を測定することにより、つぎのように振動物体23上の表面上の2点a,b上の速度va,vbが得られる。
va(t)=v(t)x+v(t)y×tanθa …(12)
vb(t)=v(t)x+v(t)y×tanθb …(13)
ただし、v(t)=dx(t)/dtで、v(t)x、及びv(t)yは速度v(t)のX方向成分及びY方向成分である。
【0120】
これよりX方向およびY方向の速度成分は次式によって求められる。
すなわち、傾きの異なる面でレーザー光を用いて計測した振動とその面の傾きとを測定することにより、照射レーザー光に対して垂直の振動成分と水平の振動成分を求めることができ、立体振動を計算することができる。上記例ではa点での速度va(t)と点bでの速度vb(t)は時刻tにおいて同時に計測できるとしたが、これは必ずしも同時でなくともよい。例えば、点aにおいて、t1 ,t3 ,t5 ,t7 ,…で計測し、点bにおいてt2 ,t4 ,t6 …で計測した場合においては以下のような、補間関数fを使用して補間すればよい。ただし、t1 <t2 <t3 <t4 <t5 <t6 ,…とする。
【0121】
図19は図18の点aと点bに於ける振動速度の計測データを示した2次元軌跡表示装置35a上の表示画面であり、図20はこの計測データから立体振動をプロットした2次元軌跡表示装置35a上の表示画面である。
【0122】
これによって、レーザ光に対して異なる傾きをもつ振動物体の振動を計測することができるとともに、その計測結果を2次元の軌跡結果として表示できる。
【0123】
次に本発明に係るレーザ振動計の第11実施例を図21を用いて説明する。
【0124】
図21は第11実施例に含まれる角度検出部40を示すブロック図である。
【0125】
本実施例の角度検出部40は、レーザ距離計の機能を有するものであって、レーザの連続波を放射するレーザ光源19aと、この連続波と発振回路52からの発振信号とを振幅変調させる振幅変調回路51と、この発振回路52からの発振信号とミラーMを介して振動物体23からの反射光との位相差を検出しこれを距離情報に直し、計測対象点の面の傾きを求める位相差検出回路53とを備えている。
【0126】
また、3次元CAD等の3次元の形状モデルを用いることにより、これを計測あるいは計測した画像の位置合わせをすることにより、この計測点の傾きを3次元形状モデルから知ることもできる。
【0127】
これにより、レーザ光と振動物体の表面との角度を求めることができる。
【0128】
本発明に係る第12実施例は、第11実施例のようにレーザ振動計内部に角度検出器を設けずに、レーザ振動計の位置にレーザ距離計を外付で備えたものである。
【0129】
図22はレーザ振動計で計測した配管の振動分布を等高線表示した画面に、3次元CADを重ね合わせて位置合わせを行なった画面を示している。
【0130】
これにより振動分布の計測データと計測点の面の傾きがわかり、上記の方法により機器の立体振動を2次元的に表示計測できる。
【0131】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、自己振動の影響を除去しうるレーザ振動計を提供できる。
【0133】
請求項2の発明によれば、計測信号と自己振動信号の周波数のバランスがとれている場合には、両者の信号をディジタル信号に変換し、それらの信号をフィルタに通すことにより、自己振動信号の成分を除去することが可能になる。
【0134】
請求項3の発明によれば、測定の毎に各信号を同定する必要がなくなり、より簡単な処理で自己振動のみを有効に除去することが可能となる。
【0135】
請求項4の発明によれば、補正信号を測定者が音として聴くことが可能になる。
【0136】
請求項5の発明によれば、補正信号を記録しておくことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ振動計の第1実施例を示すブロック図。
【図2】第1実施例のセンサヘッドを示す斜視図。
【図3】本発明に係るレーザ振動計の第1実施例の変形例を示すブロック図。
【図4】本発明に係るレーザ振動計の第2実施例を示すブロック図。
【図5】本発明に係るレーザ振動計の第3実施例を説明するためのグラフ。
【図6】本発明に係るレーザ振動計の第3実施例を説明するためのグラフ。
【図7】本発明に係るレーザ振動計の第3実施例を説明するためのグラフ。
【図8】本発明に係るレーザ振動計の第3実施例を説明するためのグラフ。
【図9】本発明に係るレーザ振動計の第4実施例を示すブロック図。
【図10】本発明に係るレーザ振動計の第5及び6実施例を示すブロック図。
【図11】本発明に係るレーザ振動計の第7実施例を示すブロック図。
【図12】本発明に係るレーザ振動計の第8実施例を示すブロック図。
【図13】第8実施例を説明するための図。
【図14】第8実施例を説明するための図。
【図15】本発明に係るレーザ振動計の第9実施例を示すブロック図。
【図16】本発明に係るレーザ振動計の第10実施例を示すブロック図。
【図17】第10実施例を説明するためのブロック図。
【図18】第10実施例を説明するためのブロック図。
【図19】各点毎の振動速度を示す画面。
【図20】各点毎の振動速度を示す画面。
【図21】本発明に係るレーザ振動計の第11実施例を示すブロック図。
【図22】本発明に係るレーザ振動計の第12実施例の表示画面に表示される画面。
【符号の説明】
1 レーザ振動計主装置
2 加速度計
3 積分増幅器
4 信号補正装置
5 レーザ振動計センサヘッド
SL 測定信号
SO 補正信号
Claims (5)
- 振動物体にレーザ光を照射し、その振動物体からの反射光に含まれる振動情報から前記振動物体の振動を測定するレーザ振動計であって、
前記レーザ振動計又はその支持部に、そのレーザ振動計又は支持部自身の所定の方向の振動を測定するために設けられた振動検出手段と、
前記振動検出手段からの出力信号を増幅する振動信号処理手段と、
前記振動物体から得られた振動情報及び前記振動信号処理手段の出力信号をそれぞれアナログ信号からディジタル信号に変換する第1及び第2のアナログ・ディジタル変換器、前記第1及び第2のアナログ・ディジタル変換器からの出力信号を、それぞれの相関成分が最少となるように調整する適応フィルタ、前記適応フィルタの出力信号をディジタル信号からアナログ信号に変換するディジタル・アナログ変換器を備えた信号補正手段と、
を具備したことを特徴とするレーザ振動計。 - 前記信号補正手段の前段に、前記振動情報と前記振動信号処理手段の出力信号とのレベルを調整するゲイン調整手段を更に設けたことを特徴とする請求項1に記載のレーザ振動計。
- 前記信号補正手段は、予め前記レーザ振動計又は支持部自身の振動に含まれる全周波数帯域の伝達特性と同定されているものであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ振動計。
- 前記信号補正手段からの出力信号から注目する周波数帯域を選択するバンドパスフィルターと、選択された周波数帯域信号を可聴音の周波数領域に変換する周波数変換手段と、変換された信号を再生する音響発生手段と
を更に具備したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ振動計。 - 前記信号補正手段で補正された出力信号を記録・再生する記録手段と、前記信号補正手段で補正された出力信号と既に記録されている補正された出力信号の波形またはその周波数スペクトルとを各々あるいは同時に表示する同時表示手段と
を更に具備したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ振動計。
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