JP3631478B2 - 濃度計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、懸濁物質の濃度、例えば汚泥濃度、その他液体中の種々の懸濁、または溶解物質の濃度の測定を、マイクロ波または超音波または光または放射線を応用して行なう濃度計に係り、特に配管の内部に発生したエア溜まりや汚泥の堆積を一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力できるようにした濃度計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マイクロ波を、濃度の基準となるゼロ水(例えば、濃度0%とみなせる水道水)へ入射すると、その受信波は、送信波に比べて位相遅れ(θ)が生じる。
【0003】
また、マイクロ波を、汚泥等の懸濁液へ入射すると、同様にその受信波は、送信波に比べて位相遅れ(θ)が生じる。
【0004】
これら位相遅れの差(位相差Δθ=θ−θ)は、懸濁物質濃度と液体に溶解している物質濃度との和に比例する。
【0005】
そして、この現象を数式で表わすと、次のようになる。
【0006】
Figure 0003631478
ここで、C:補正係数
a:感度係数
θ:基準となるゼロ水にマイクロ波を入射した場合の位相遅れ
θ:懸濁液へマイクロ波を入射した場合の位相遅れ
以上のような原理に基づいたマイクロ波式濃度計としては、例えば“特開平4−238246号公報”、“特開平5−322801号公報”により報告されている。
【0007】
このマイクロ波式濃度計は、光学式や超音波式の濃度計と比較して、懸濁物質の付着や液体中の気泡の影響を受け難い等、優れた特徴を有している。
【0008】
図12は、この種のマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図である。
【0009】
図12において、内部を流体である液体が通過する配管1の管外壁に、マイクロ波を送信するマイクロ波送信子2とマイクロ波を受信するマイクロ波受信子3が対向配置されている。
【0010】
マイクロ波発信器4から発射されたマイクロ波は、マイクロ波送信子2→管内流体→マイクロ波受信子3という経路(経路1)を経て、位相測定回路5に入力される。
【0011】
一方、マイクロ波送信子2を介さずにマイクロ波が位相測定回路5に入力される経路(経路2)を設けている。
【0012】
そして、これら2つの経路を通過したマイクロ波の位相差を求めることにより、配管1の内部を通過する液体の濃度を求めるようになっている。
【0013】
ところで、このようなマイクロ波式濃度計の場合、超音波式濃度計等と同様に安定測定を行なうためには、その配管1内部が測定対象となる液体で充満されている(満水状態である)必要がある。
【0014】
すなわち、上記図7に示した経路1が、測定中は常に満水状態となる必要がある。
【0015】
しかしながら、実際の汚泥処理プロセスでは、濃度計の上流側での気泡混入状況によっては、例えば図13に示すように、混入した気泡がつながってできたエア溜まりが、濃度計の配管1の内部の半分程度まで生じる場合もある。
【0016】
そして、このような状況では、マイクロ波送信子2、マイクロ波受信子3の付近に液面があり、マイクロ波は正常な測定状態(満水状態)の伝播経路ではなく、エア溜まり中を伝播するマイクロ波や液面での反射波の影響を受けるため、測定値も不安定で、満水状態で測定した場合と比較して測定値が異常に高くなったり、低くなったり、急激に変化する等、測定値に誤差が生じて乱れたものとなる。
【0017】
また、流体の流速が低い場合(例えば0.6m/s以下)、流体中の土砂等の固形物が配管1の下側へ沈降し、堆積することがある。
【0018】
そして、堆積物が増えていくと、配管1の内部の濃度分布にむらができるため、正しい測定ができない場合がある。
【0019】
かかる点に関して、より詳細に説明すると、上述した濃度測定方法は、配管1中に測定対象の汚泥が満たされた状態で、しかも濃度も均一になっているという前提での濃度測定であるが、エアを多く含む汚泥の場合には、エアが配管1内に蓄積して配管1上部にエア溜まりができ、マイクロ波送信子2、マイクロ波受信子3が対向配置されている中心線付近まで溜まってきて測定に支障をきたす。
【0020】
また、汚泥の流速が遅い場合には、砂分等の汚泥中の重い成分が配管1下部に徐々に堆積して、中心線付近まで堆積して測定に支障をきたす場合がある。
【0021】
しかしながら、このように、配管1中にエア溜まりや汚泥の堆積が起って、配管1中が汚泥で満たされた状態でなくなりつつあることや、濃度の均一性がなくなりつつあることを自動的に前もって検知することができず、測定値が異常になった時点で初めて気づき、その異常値の原因が何であるかも容易に判らず、汚泥の流れを停止して配管1内を見るための窓部等を開けてみて、初めてエア溜まりや汚泥の堆積が判るというような不都合な問題がある。
【0022】
なお、このような問題は、マイクロ波式濃度計の場合に限らず、超音波式濃度計、光学式濃度計、放射線式濃度計の場合についても、同様に言えることである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の濃度計においては、配管の内部に大量のエア溜まりが生じた場合、エア溜まり中を伝播するマイクロ波や液面での反射波の影響によって、測定値も不安定で乱れたものになるという問題があった。
【0024】
また、流体の流速が低い場合、流体中の土砂等の固形物が配管の下側へ沈降し、堆積することがあり、堆積物が増えていくと配管内部の濃度分布にむらができるため、正しい測定ができないという問題があった。
【0025】
さらに、配管の内部にエア溜まりや汚泥の堆積が生じた場合にも、その状態を早期に検知することができず、またその原因を確認するために窓部等を開けて配管1内を見なければならず、煩わしいという問題があった。
【0026】
本発明の目的は、配管の内部に発生したエア溜まりや汚泥の堆積を一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力することが可能な濃度計を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、
まず、請求項1に対応する発明では、内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を配管の内部へ送信し、配管の他方の管外壁に送信子と対向して設置された受信子でマイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、上記送信子および受信子として、配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置すると共に、送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を少なくとも1個設置し、中心線および上方線での主受信子および上部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管内部のエア溜まりの発生を警報信号として出力するようにしている。
【0028】
従って、請求項1に対応する発明の濃度計においては、配管内部にエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管の上側にできることから、送信子および主受信子の他に、送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を設置して、主受信子および上部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管の内部のエア溜まりの発生を自動的に検知して警報として報知することができる。
【0029】
これにより、配管の内部に発生したエア溜まりを一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力することができる。
【0030】
また、請求項2に対応する発明では、内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を配管の内部へ送信し、配管の他方の管外壁に送信子と対向して設置された受信子でマイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、上記送信子および受信子として、配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置すると共に、送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を少なくとも1個設置し、中心線および下方線での主受信子および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管内部の汚泥の堆積の発生を自動的に検知して警報信号として出力するようにしている。
【0031】
従って、請求項2に対応する発明の濃度計においては、配管内部に汚泥の堆積が生じた場合、この汚泥の堆積は配管の下側にできることから、送信子および主受信子の他に、送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を設置して、主受信子および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管の内部の汚泥の堆積の発生を警報として報知することができる。
【0032】
これにより、配管の内部に発生した汚泥の堆積を一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力することができる。
【0033】
さらに、請求項3に対応する発明では、内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を配管の内部へ送信し、配管の他方の管外壁に送信子と対向して設置された受信子でマイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、上記送信子および受信子として、配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置し、かつ送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を少なくとも1個設置すると共に、送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を少なくとも1個設置し、中心線、上方線、および下方線での主受信子、上部受信子、および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管内部のエア溜まりの発生、および汚泥の堆積の発生を自動的に検知して警報信号として出力するようにしている。
【0034】
従って、請求項3に対応する発明の濃度計においては、配管内部にエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管の上側にでき、また配管内部に汚泥の堆積が生じた場合、この汚泥の堆積は配管の下側にできることから、送信子および主受信子の他に、送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を設置し、また送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を設置して、主受信子、上部受信子、および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管の内部のエア溜まり、および汚泥の堆積の発生を警報として報知することができる。
【0035】
これにより、配管の内部に発生したエア溜まりや汚泥の堆積を一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力することができる。
【0036】
一方、請求項4に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、警報信号が出力されていない場合に、各々の線での各受信子によるそれぞれの濃度測定値の平均値を濃度信号として出力するようにしている。
【0037】
従って、請求項4に対応する発明の濃度計においては、警報が出力されていない場合に、各受信子による濃度測定値の平均値を濃度信号として出力することにより、通常時は配管内部の上部、中心部、下部の測定が行なえるため、配管内部の全体的濃度の平均値を測定することができる。
【0038】
また、請求項5に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、警報信号が出力されていない場合に、各々の線での各受信子によるそれぞれの濃度測定値をそれぞれ個別に濃度信号として出力するようにしている。
【0039】
従って、請求項5に対応する発明の濃度計においては、警報信号が出力されていない場合に、各受信子による濃度測定値をそれぞれ個別に濃度信号として出力することにより、配管内部の上部、中心部、下部の濃度分布を把握することができる。
【0040】
一方、請求項6に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線よりも下側にずらして設置するようにしている。
【0041】
従って、請求項6に対応する発明の濃度計においては、配管内部に大量のエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管の上側にできることから、送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線から下側にずらして設置することにより、配管の内部に生じるエア溜まりの影響を受け難くすることができる。
【0042】
これにより、配管の内部に大量のエア溜まりが生じた場合でも、満水状態で測定した場合と同程度な濃度測定を行なうことができる。
【0043】
また、請求項7に対応する発明では、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線よりも上側にずらして設置するようにしている。
【0044】
従って、請求項7に対応する発明の濃度計においては、流体の流速が低い場合、流体中の土砂等の堆積物は配管の下側に堆積することがあることから、送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線から上側にずらして設置することにより、これら堆積物の影響を避けることができる。
【0045】
これにより、流体の流速が低い場合でも、正しい濃度測定を行なうことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0047】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図12および図13と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0048】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図1に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管外壁に、水平方向に対向してマイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3を一対だけ設置している。
【0049】
また、これら一対のマイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3は、配管1の水平方向の中心線からずらして(本例では、下側にずらして)設置している。
【0050】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計においては、配管1内部に大量のエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管1の上側にできる。
【0051】
この点、本実施形態では、マイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3を、配管1の水平方向の中心線よりも下側に設置していることにより、配管1内部に生じるエア溜まりの影響を受け難くすることができる。
【0052】
これにより、配管内部に大量のエア溜まりが生じた場合でも、満水状態で測定した場合と同程度な濃度測定を行なうことができる。
【0053】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、マイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3を、配管1の水平方向の中心線から下側にずらして、水平方向に互いに対向して一対だけ設置するようにしたものである。
【0054】
従って、配管1内部に生じるエア溜まりの影響を受け難くすることができるため、配管1内部に大量のエア溜まりが生じた場合でも、満水状態で測定した場合と同程度な濃度測定を行なうことが可能となる。
【0055】
すなわち、配管1内部に大量のエア溜まりが生じた場合に、エア溜まり中を伝播するマイクロ波や液面での反射波の影響によって、測定値も不安定で乱れたものになるという従来の問題点を解消することが可能となる。
【0056】
(第2の実施形態)
図2は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図12および図13と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0057】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図2に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管外壁に、水平方向に対向してマイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3を一対だけ設置している。
【0058】
また、これら一対のマイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3は、配管1の水平方向の中心線からずらして(本例では、上側にずらして)設置している。
【0059】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計においては、流体の流速が低い場合(例えば0.6m/s以下)、流体中の土砂等の堆積物は配管1の下側へ沈降し、堆積することがある。
【0060】
この点、本実施形態では、マイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3を、配管1の水平方向の中心線よりも上側に設置していることにより、これら堆積物の影響を避けることができる。
【0061】
これにより、流体の流速が低い場合でも、正しい濃度測定を行なうことができる。
【0062】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、マイクロ波送信子2およびマイクロ波受信子3を、配管1の水平方向の中心線から上側にずらして、水平方向に互いに対向して一対だけ設置するようにしたものである。
【0063】
従って、配管1内部に堆積する堆積物の影響を避けることができるため、液体の流速が低い場合でも、正しい濃度測定を行なうことが可能となる。
【0064】
すなわち、流体の流速が低い場合(例えば0.6m/s以下)、流体中の土砂等の固形物が配管1の下側へ沈降し、堆積することがある。そして、堆積物が増えていくと、配管1の内部の濃度分布にむらができるため、正しい測定ができないという従来の問題点を解消することが可能となる。
【0065】
(第3の実施形態)
図3は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図12および図13と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0066】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図3に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管外壁に、水平方向に対向してマイクロ波送信子12,22およびマイクロ波受信子13,23を複数対(本例では2対)だけ設置している。
【0067】
なお、以下の説明では便宜上、マイクロ波送信子12およびマイクロ波受信子13の対を第1対、マイクロ波送信子22およびマイクロ波受信子23の対を第2対と称する。
【0068】
一方、切換回路6と、記憶手段であるメモリ7と、信号処理回路(CPU)8と、出力回路9とを備えている。
【0069】
ここで、切換回路6は、濃度測定を行なう場合に、マイクロ波送信子12,22およびマイクロ波受信子13,23を、対毎にある時間間隔(例えば数秒間隔)で切り換えるものである。
【0070】
また、メモリ7は、配管1の内部の空気層と、濃度測定値との間にある関係をあらかじめ求めて記憶しておくものである。
【0071】
さらに、信号処理回路8は、位相測定回路5からの位相差測定信号を入力し、メモリ7にあらかじめ記憶されている配管の内部の空気層と、濃度測定値との間にある関係から、配管1の内部を通過する液体の濃度、または配管1の内部を通過する液体の液面位置(液位)を求めるものである。
【0072】
さらにまた、出力回路9は、信号処理回路8により求められた液体の濃度、または液面位置(液位)に相当する信号を外部に出力するものである。
【0073】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計の作用について説明する。
【0074】
まず、本濃度計で、実際の汚泥等の測定対象物の測定を行なう前にあらかじめ、配管1の上部から液面までの距離、すなわちエア溜まりの量(d)、真の濃度(C)、およびマイクロ波式濃度計測定値(M)との間の関係式を、第1対、第2対のそれぞれについて独立して求めておく。
【0075】
この関係式は、一般的に次のような式で表わすことができる。
【0076】
=C+F(d) (1)
ただし、n: 対の番号
F(d):配管1の形状、各マイクロ波送信子・マイクロ波受信子対の取付位置等で決まる関数。
【0077】
上記関係式の例を図4に示す。
【0078】
図4(a)は、Cが一定で、dを変化させた時に、第1対のみを使用してマイクロ波式濃度計により測定した場合の測定値Mを示し、図4(b)は同様に、第2対のみを使用してマイクロ波式濃度計により測定した場合の測定値Mを示している。
【0079】
図4のd、dは、それぞれ第1対のみ、あるいは第2対のみを使用した場合で、濃度測定値に影響を与えないエア溜まり量の限界値である。
【0080】
これらの関係式 M=C+F(d)、M2 =C+F(d) を、メモリ7にあらかじめ記憶しておく。
【0081】
このメモリ7にあらかじめ記憶されている第1対および第2対による各関係式は、説明の簡単のため、1次式でそれぞれ次のような(2)、(3)式で表わされるものとする。
【0082】
=C+a・d (2)
=C+b・d (3)
ただし、
a:第1対のみを使用して、濃度を一定にした状態でdを変化させた場合の濃度計測定値変化率であり、あらかじめ実験等により求めて記憶しておく係数。
【0083】
図4の例では、
0≦d≦dの場合 a=0
d>dの場合 a≠0
b:第2対のみを使用して、濃度を一定にした状態でdを変化させた場合の濃度計測定値変化率であり、あらかじめ実験等により求めて記憶しておく係数。
【0084】
図4の例では、
0≦d≦dの場合 b=0
d>dの場合 b≠0
すなわち、
0≦d≦dの場合 a=b=0
<d≦dの場合 a≠0、b=0
d>dの場合 a≠0、b≠0
である。
【0085】
上記(2)、(3)式から、濃度C、エア溜まり量dを求めると、
C=(M・a−M・b)/(a−b) (4)
d=(M−M)/(a−b) (5)
となる。
【0086】
なお、0≦d≦dの場合には、a=b=0となり、(4)式、(5)式でC、dは求められないが、エア溜まりによる濃度測定への影響がないため、M=Mとなるため、
C=M(=M
d=0
とする。
【0087】
このようにすることにより、配管1内部にエア溜まりがあっても、濃度を求めることができる。
【0088】
また、エア溜まりの量d、言い換えれば配管1内部の液面位置を求めることもできる。
【0089】
以上のような演算を信号処理回路8において行ない、その演算結果である配管1の内部を通過する液体の濃度、または液体の液面位置(液位)が、出力回路9により外部へ出力されることになる。
【0090】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、マイクロ波送信子12,22およびマイクロ波受信子13,23を、水平方向に互いに対向して2対だけ設置し、さらにマイクロ波送信子12,22およびマイクロ波受信子13,23を対毎に切り換える切換回路6と、配管1の内部の空気層と、濃度測定値との間にある関係をあらかじめ求めて記憶しておくメモリ7と、メモリ7にあらかじめ記憶されている配管1の内部の空気層と、濃度測定値との間にある関係から、配管1の内部を通過する液体の濃度、または配管1の内部を通過する液体の液面位置(液位)を求める信号処理回路8と、信号処理回路8の演算結果である配管1の内部を通過する液体の濃度、または液体の液面位置(液位)を外部へ出力する出力回路9とを備えるようにしたものである。
【0091】
従って、配管1内部に生じるエア溜まりの影響を受け難くすることができるため、配管1内部に大量のエア溜まりが生じた場合でも、満水状態で測定した場合と同程度な濃度測定を行なうことが可能となる。
【0092】
(第4の実施形態)
図5は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図12および図13と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0093】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図5に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管外壁に、水平方向に対向してマイクロ波送信子12,22,32およびマイクロ波受信子13,23,33を複数対(本例では3対)だけ設置している。
【0094】
なお、以下の説明では便宜上、マイクロ波送信子12およびマイクロ波受信子13の対を第1対、マイクロ波送信子22およびマイクロ波受信子23の対を第2対、マイクロ波送信子32およびマイクロ波受信子33の対を第3対と称する。
【0095】
一方、切換回路6と、信号処理回路(CPU)8と、出力回路9とを備えている。
【0096】
ここで、切換回路6は、濃度測定を行なう場合に、マイクロ波送信子12,22,32およびマイクロ波受信子13,23,33を、対毎にある時間間隔(例えば数秒間隔)で切り換えるものである。
【0097】
また、信号処理回路8は、位相測定回路5からの位相差測定信号を入力し、配管1の内部を通過する液体の濃度を求めるものである。
【0098】
さらにまた、出力回路9は、信号処理回路8により求められた液体の濃度に相当する信号を外部に出力するものである。
【0099】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計の作用について説明する。
【0100】
切換回路6では、濃度測定を行なう場合に、マイクロ波送信子12,22,32およびマイクロ波受信子13,23,33を、対毎に切り換える。
【0101】
すなわち、測定に使用するマイクロ波送信子とマイクロ波受信子との組み合わせ例としては、マイクロ波送信子12とマイクロ波受信子13→マイクロ波送信子22とマイクロ波受信子32→マイクロ波送信子32とマイクロ波受信子33→マイクロ波送信子12とマイクロ波受信子13→……というように、順次切り換える。
【0102】
配管1内部が満水状態の場合には、上記3対のマイクロ波送信子12,22,32およびマイクロ波受信子13,23,33は、配管1内部のエア溜まりの影響を受けないため、どの対を用いても同じ測定値を得ることができる。
【0103】
一方、例えば図6に示すように、配管1内部にエア溜まりが生じた場合には、マイクロ波送信子12およびマイクロ波受信子13の第1対を用いた測定は、配管1内部のエア溜まりの影響を受けるために、その他の対による測定値とは異なった値を示す。
【0104】
よって、このような場合には、配管1の下側に設置された対(図6の場合には、マイクロ波送信子22とマイクロ波受信子23の第2対、マイクロ波送信子32とマイクロ波受信子33の第3対)から求めた測定値を採用し、マイクロ波送信子12とマイクロ波受信子13の第1対から求めた測定値は無視する。
【0105】
そして、これらの測定値の多数決をとることにより、正しい測定値を求めることができる。
【0106】
また、液体の流速が低く、配管1内部に堆積物が堆積した場合には、マイクロ波送信子32およびマイクロ波受信子33の第3対を用いた測定は、配管1内部の堆積物の影響を受けるために、その他の対による測定値とは異なった値を示す。
【0107】
よって、このような場合には、配管1の上側に設置された対(図6の場合には、マイクロ波送信子12とマイクロ波受信子13の第1対、マイクロ波送信子22とマイクロ波受信子23の第2対)から求めた測定値を採用し、マイクロ波送信子32とマイクロ波受信子33の第3対から求めた測定値は無視する。
【0108】
そして、これらの測定値の多数決をとることにより、正しい測定値を求めることができる。
【0109】
以上のような演算を信号処理回路8において行ない、その演算結果である配管1の内部を通過する液体の濃度が、出力回路9により外部へ出力されることになる。
【0110】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、マイクロ波送信子12,22,32およびマイクロ波受信子13,23,33を水平方向に対向して3対だけ設置し、さらに濃度測定を行なう場合に、マイクロ波送信子12,22,32およびマイクロ波受信子13,23,33を、対毎にある時間間隔(例えば数秒間隔)で切り換える切換回路6と、位相測定回路5からの位相差測定信号を入力し、配管1の内部を通過する液体の濃度を求める信号処理回路8と、信号処理回路8により求められた液体の濃度に相当する信号を外部に出力する出力回路9とを備えるようにしたものである。
【0111】
従って、配管1内部に生じるエア溜まりの影響を受け難くすることができ、また配管内部の堆積物の影響を避けることができる。
【0112】
これにより、配管1内部に大量のエア溜まりが生じた場合でも、満水状態で測定した場合と同程度な濃度測定を行なうことができ、また液体の流速が低い場合でも正しい濃度測定を行なうことが可能となる。
【0113】
(第5の実施形態)
図7は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図12および図13と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0114】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図7に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、水平方向に対向して一対の電極41,42を設置している。
【0115】
また、これら一対の電極41,42は、配管1の管壁の最頂部近傍位置に設置している。
【0116】
さらに、インピーダンス測定回路43、エア溜まり判定回路44、および出力回路45からなるエア溜まり検知手段を備えている。
【0117】
ここで、インピーダンス測定回路43は、一対の電極41,42間のインピーダンスを測定するものである。
【0118】
また、エア溜まり判定回路44は、インピーダンス測定回路43により測定された測定値が所定値以上である場合に、配管1内部にエア溜まりが発生していることを判定するものである。
【0119】
さらに、出力回路45は、エア溜まり判定回路44による判定結果を例えば表示出力するものである。
【0120】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計においては、配管1内部にエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管1の上側にできる。
【0121】
この点、本実施形態では、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、水平方向に対向して一対の電極41,42を設置し、この一対の電極41,42間のインピーダンスをエア溜まり検知手段で測定していることにより、配管1の内部に発生したエア溜まりを検知することができる。
【0122】
例えば、一対の電極41,42間のインピーダンスが∞であれば、少なくとも一対の電極41,42が設置されている高さ位置までは、エア溜まりが存在することを検知することができる。
【0123】
これにより、配管1の内部にエア溜まりが発生した場合に、その状態(非満水状態)を容易に検知することができる。
【0124】
また、配管1の管壁の最頂部近傍位置に、一対の電極41,42を設置していることにより、配管1の内部にかなり大量のエア溜まりが生じた場合に、このエア溜まりが濃度測定の限界であることを検知することができる。
【0125】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、水平方向に対向して一対の電極41,42を設置して、この一対の電極41,42間のインピーダンスを、インピーダンス測定回路43、エア溜まり判定回路44、および出力回路45からなるエア溜まり検知手段で測定することにより、配管1の内部に発生したエア溜まりを検知するようにしたものである。
【0126】
従って、配管1の内部にエア溜まりが発生した場合に、その状態(非満水状態)を、配管1に設けられた窓部等を開けてみることなく、容易に検知することが可能となる。
【0127】
また、マイクロ波式濃度計において、測定値誤差や測定値のふらつきが発生した場合に、その原因がエア溜まりによるものであることを明確に判断することが可能となる。
【0128】
さらに、配管1の内部にかなり大量のエア溜まりが生じた場合に、このエア溜まりが濃度測定の限界であることを検知することが可能となる。
【0129】
(第6の実施形態)
図8は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図7と同一要素には同一符号を付して示している。
【0130】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図8に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1方向に対向して一対の電極41,42を設置している。
【0131】
また、これら一対の電極41,42は、配管1の管壁の最頂部近傍位置に設置している。
【0132】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計においては、配管1内部にエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管1の上側にできる。
【0133】
この点、本実施形態では、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1方向に対向して一対の電極41,42を設置し、この一対の電極41,42間のインピーダンスをエア溜まり検知手段で測定していることにより、配管1の内部に発生した連なり続く長いエア溜まりを検知することができる。
【0134】
これにより、配管1の内部に連なり続く長いエア溜まりが発生した場合に、その状態(非満水状態)を容易に検知することができる。
【0135】
また、配管1の管壁の最頂部近傍位置に、一対の電極41,42を設置していることにより、配管1の内部にかなり大量のエア溜まりが生じた場合に、このエア溜まりが濃度測定の限界であることを検知することができる。
【0136】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1方向に対向して一対の電極41,42を設置して、この一対の電極41,42間のインピーダンスを、インピーダンス測定回路43、エア溜まり判定回路44、および出力回路45からなるエア溜まり検知手段で測定することにより、配管1の内部に発生したエア溜まりを検知するようにしたものである。
【0137】
従って、配管1の内部に連なり続く長いエア溜まりが発生した場合に、その状態(非満水状態)を、配管1に設けられた窓部等を開けてみることなく、容易に検知することが可能となる。
【0138】
また、マイクロ波式濃度計において、測定値誤差や測定値のふらつきが発生した場合に、その原因がエア溜まりによるものであることを明確に判断することが可能となる。
【0139】
さらに、配管1の内部にかなり大量のエア溜まりが生じた場合に、このエア溜まりが濃度測定の限界であることを検知することが可能となる。
【0140】
(第7の実施形態)
図9は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図7と同一要素には同一符号を付して示している。
【0141】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図9に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1方向に沿ってかつ水平方向に対向して複数対(図では3対)の電極41,42を設置している。
【0142】
また、これら一対の電極41,42は、配管1の管壁の最頂部近傍位置に設置している。
【0143】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計においては、配管1内部にエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管1の上側にできる。
【0144】
この点、本実施形態では、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1方向に沿ってかつ水平方向に対向して3対の電極41,42を設置し、この各対の電極41,42間のそれぞれのインピーダンスをエア溜まり検知手段で測定していることにより、配管1の内部の所々に発生したエア溜まりを検知することができる。
【0145】
これにより、配管1の内部の所々にエア溜まりが発生した場合に、その状態 (非満水状態)を容易に検知することができる。
【0146】
また、配管1の管壁の最頂部近傍位置に、各対の電極41,42を設置していることにより、配管1の内部にかなり大量のエア溜まりが生じた場合に、このエア溜まりが濃度測定の限界であることを検知することができる。
【0147】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1方向に沿ってかつ水平方向に対向して3対の電極を設置して、各対の電極41,42間のインピーダンスを、インピーダンス測定回路43、エア溜まり判定回路44、および出力回路45からなるエア溜まり検知手段で測定することにより、配管1の内部に発生したエア溜まりを検知するようにしたものである。
【0148】
従って、配管1の内部の所々にエア溜まりが発生した場合に、その状態(非満水状態)を、配管1に設けられた窓部等を開けてみることなく、容易に検知することが可能となる。
【0149】
また、マイクロ波式濃度計において、測定値誤差や測定値のふらつきが発生した場合に、その原因がエア溜まりによるものであることを明確に判断することが可能となる。
【0150】
さらに、配管1の内部にかなり大量のエア溜まりが生じた場合に、このエア溜まりが濃度測定の限界であることを検知することが可能となる。
【0151】
(第8の実施形態)
図10は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図7と同一要素には同一符号を付して示している。
【0152】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図10に示すように、内部を流体である液体が通過する配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1の同一断面上に垂直方向に沿ってかつ水平方向に対向して複数対の電極(図では2対)の電極41,42を設置している。
【0153】
すなわち、これら2対の電極41,42のうち、一方の対の電極41,42は、配管1の管壁の最頂部近傍位置に設置し、また他方の対の電極41,42は、配管1の管壁の最頂部近傍位置から配管1の周方向に所定距離だけずらした位置に設置している。
【0154】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計においては、配管1内部にエア溜まりが生じた場合、このエア溜まりは配管1の上側にできる。
【0155】
この点、本実施形態では、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1の同一断面上に垂直方向に沿ってかつ水平方向に対向して2対の電極41,42を設置し、この各対の電極41,42間のそれぞれのインピーダンスをエア溜まり検知手段で測定していることにより、配管1の内部に発生したエア溜まりを段階的に検知することができる。
【0156】
これにより、配管1の内部にエア溜まりが発生した場合に、その状態(非満水状態)を段階的に容易に検知することができる。
【0157】
すなわち、配管1内の測定対象の液位が配管1上部からある値を超えると、測定値のふらつきを生ずる。
【0158】
そこで、図10に示すように、配管1上部からそのある値(濃度測定の限界値であることを知らせる)のところに一対の電極41,42を設置し、さらこれら一対の電極41,42よりも上部にもう一対の電極41,42を設けて(もうすぐ濃度測定の限界値に近いことを知らせる)、エア溜まりの検知を2段階に分けて行なうことができる。
【0159】
なお、配管1の同一断面上に3対以上の複数対の電極41,42を設けて、エア溜まりの検知を3段階以上の複数段階に分けて行なうようにしてもよい。
【0160】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、配管1の管壁の水平方向の中心線よりも上側に、配管1の同一断面上に垂直方向に沿ってかつ水平方向に対向して2対の電極41,42を設置して、各対の電極41,42間のインピーダンスを、インピーダンス測定回路43、エア溜まり判定回路44、および出力回路45からなるエア溜まり検知手段で測定することにより、配管1の内部に発生したエア溜まりを検知するようにしたものである。
【0161】
従って、配管1の内部の所々にエア溜まりが発生した場合に、その状態(非満水状態)を、配管1に設けられた窓部等を開けてみることなく、容易に検知することが可能となる。
【0162】
また、マイクロ波式濃度計において、測定値誤差や測定値のふらつきが発生した場合に、その原因がエア溜まりによるものであることを明確に判断することが可能となる。
【0163】
さらに、配管1の内部にエア溜まりが生じた場合に、その状態(非満水状態)を、もうすぐ濃度測定の限界値に近いこと、濃度測定の限界値であることというように、を段階的に容易に検知することが可能となる。
【0164】
(第9の実施形態)
図11は、本実施形態によるマイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図であり、図12および図13と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0165】
すなわち、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、図11に示すように、マイクロ波送信子およびマイクロ波受信子として、内部を流体である液体が通過する配管1の水平方向の中心線A上で対向する位置に、マイクロ波送信子2およびマイクロ波主受信子3aを設置し、またマイクロ波送信子2から中心線Aより上方側へ向う上方線B上で対向する位置(配管1の中心線Aより上側で、できるだけ最頂部に近い位置)に、マイクロ波上部受信子3bを1個設置し、さらにマイクロ波送信子2から中心線Aより下方側へ向う下方線C上で対向する位置(配管1の中心線より下側で、できるだけ最下部に近い位置)に、マイクロ波下部受信子3cを1個設置している。
【0166】
さらに、濃度演算回路50を備えている。この濃度演算回路50は、中心線A、上方線B、および下方線Cでのマイクロ波主受信子3a、マイクロ波上部受信子3b、およびマイクロ波下部受信子3cで受信されるマイクロ波信号の位相遅れを順次測定して得られるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管1内部のエア溜まりの発生、および汚泥の堆積の発生を自動的に検知して警報信号として出力する機能と、この警報信号が出力されていない場合に、各々の線での各受信子3a,3b,3cによるそれぞれの濃度測定値の平均値を濃度信号として出力する機能とを有している。
【0167】
なお、マイクロ波送信子2としては、従来のものよりも指向性が強くなく、配管1の上部および下部へもマイクロ波が広がって行くものを使用することが好ましい。
【0168】
次に、以上のように構成した本実施形態のマイクロ波式濃度計の作用について説明する。
【0169】
図11において、マイクロ波発信器4からマイクロ波送信子2に送られたマイクロ波は、マイクロ波送信子2から配管1中の汚泥中に入射され、中心線A、上方線B、下方線Cをそれぞれ中心とする伝播経路を通って、マイクロ波受信子3a、3b、3cで受信され、これらの信号を位相測定回路5に送る。
【0170】
位相測定回路5では、リファレンス信号に対する、各マイクロ波受信子3a、3b、3cで受信された信号の位相遅れを順次測定して、その測定値を濃度演算回路50に送る。
【0171】
次に、濃度測定の作用について述べる。
【0172】
まず、配管1の内部を濃度ゼロである水を満たして、各マイクロ波受信子3a、3b、3cの受信信号の位相遅れθ1a、θ1b、θ1cを順次測定して、それらの値を濃度演算回路50の中のメモリに記憶させておく。
【0173】
次に、配管1の内部に、測定対象となる汚泥を流して、各受信信号の位相遅れθ2a、θ2b、θ2cを測定して、θとθとのそれぞれの差Δθを求める。
【0174】
Δθ=θ2a−θ1a、Δθ=θ2b−θ1b、Δθ=θ2c−θ1c
汚泥濃度とΔθとの関係、Δθとの関係、Δθとの関係をあらかじめ求めて、中心線Aの検量線、上方線Bの検量線、下方線Cの検量線として、濃度演算回路50のメモリに記憶させておき、測定された時々刻々のθ2a、θ2b、θ2cの値から、上記検量線を用いて以下のような濃度演算を行ない、中心線A、上方線B、下方線Cでのそれぞれ濃度測定値X、X、Xを求めることができる。
【0175】
=KΔθ、X=KΔθ、X=KΔθ
ここで、XとXとの差、およびXとXとの差が、ある所定の値以下である場合には、濃度出力信号はX、X、Xの平均値とし、上記いずれか一方の差が、ある所定の値以上となった場合には、濃度出力信号はXと差が所定の値以下であるXまたはXとの平均値とし、上記両方の差が、ある所定値以上となった場合には、濃度出力信号はXとする。
【0176】
一方、XとXとの差が、ある所定の値以上となった場合には、「エア溜まりの旨の警報信号」を出力する。また、XとXとの差が、ある所定の値以上となった場合には「汚泥堆積の旨の警報信号」を出力する。
【0177】
上述したように、本実施形態のマイクロ波式濃度計は、配管1の水平方向の中心線A上で対向する位置に、マイクロ波送信子2およびマイクロ波主受信子3aを設置し、またマイクロ波送信子2から中心線Aより上方側へ向う上方線B上で対向する位置にマイクロ波上部受信子3bを設置し、さらにマイクロ波送信子2から中心線Aより下方側へ向う下方線C上で対向する位置にマイクロ波下部受信子3cを設置して、マイクロ波主受信子3a、マイクロ波上部受信子3b、およびマイクロ波下部受信子3cによるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管1の内部のエア溜まりおよび汚泥堆積の発生を警報信号として出力するようにしたものである。
【0178】
従って、配管1の内部の上部にできるエア溜まりや下部にできる汚泥の堆積が、中心線A近くまで大きくなって中心線Aに影響を与えるようになり、濃度測定値が異常値となる前に、エア溜まりや汚泥堆積を一早く自動的に検知して報知することが可能となる。
【0179】
これにより、濃度測定の異常値が発生する前に、エア抜きや堆積汚泥の洗浄除去等の適切な処置を行なうことができるようになる。
【0180】
また、通常時は、配管1内部の上部、中心部、下部の測定が行なえるため、配管1内部の全体的濃度の平均値を測定することが可能となる。
【0181】
尚、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、次のようにしても同様に実施することができるものである。
【0182】
(a)上記各実施形態では、マイクロ波の位相変化をとらえることにより流体の濃度を測定する場合について説明したが、これに限らず、マイクロ波の周波数変化をとらえることにより流体の濃度を測定するようにしてもよい。
【0183】
(b)上記第5乃至第8の各実施形態において、エア溜まりを報知する方法としては、例えば警報ランプを点灯させたり、警報接点を出力したり、測定を停止して測定値をホールドする等、濃度測定の異常を報知できる方法であれば何でもよい。
【0184】
(c)上記第5乃至第8の各実施形態において、エア溜まりの検知には、電極だけではなく、例えばリミットスイッチやフロート式等、配管1内部の液位の変化を捕らえられる手段であれば何でもよい。
【0185】
(d)上記第5乃至第7の各実施形態では、配管1の管壁の最頂部近傍位置に、一対の電極41,42、または複数対の電極41,42を設置する場合について説明したが、これに限らず、これら一対の電極41,42、または複数対の電極41,42を、配管1の管壁の最頂部から配管1の周方向に所定距離だけずらした位置に設置するようにしてもよい。
【0186】
この場合には、配管1の内部にある程度のエア溜まりが生じた場合に、このエア溜まりが濃度測定の限界に近付いていることを検知することが可能となる。
【0187】
(e)上記第9の実施形態では、マイクロ波主受信子3aの他に、マイクロ波上部受信子3b、およびマイクロ波下部受信子3cの双方を設置する場合について説明したが、これに限らず、本発明の濃度計を適用する対象となるプロセスの種類に応じて、マイクロ波主受信子3aの他に、マイクロ波上部受信子3b、またはマイクロ波下部受信子3cの一方のみを設置するようにしてもよい。
【0188】
この場合には、配管1の内部に発生したエア溜まり、または汚泥堆積のいずれかを検知することが可能となる。
【0189】
(f)上記第9の実施形態では、マイクロ波主受信子3aの他に、マイクロ波上部受信子3b、マイクロ波下部受信子3cを、それぞれ1個ずつ設置する場合について説明したが、これに限らず、マイクロ波主受信子3aの他に、複数個のマイクロ波上部受信子3b、複数個のマイクロ波下部受信子3cを、それぞれ設置するようにしてもよい。
【0190】
この場合には、配管1の内部におけるエア溜まり、汚泥堆積の発生を、段階的に検知することが可能となる。
【0191】
(g)上記第9の実施形態では、中心線A、上方線B、下方線Cの各線での濃度測定値X、X、Xの平均値を濃度信号として出力する場合について説明したが、これに限らず、中心線A、上方線B、下方線Cの各線での濃度測定値 X、X、Xをそれぞれ個別に出力するようにしてもよい。
【0192】
この場合には、配管1内部の上部、中心部、下部の濃度分布を把握することが可能となる。
【0193】
(h)上記第5乃至第9の各実施形態では、本発明をマイクロ波式濃度計に適用する場合について説明したが、これに限らず、光学式濃度計、または超音波式濃度計、または放射線式濃度計等、波動を用いて測定を行なう濃度計のいずれについても、本発明を同様に適用することができるものである。
【0194】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に対応する発明によれば、内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を配管の内部へ送信し、配管の他方の管外壁に送信子と対向して設置された受信子でマイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、上記送信子および受信子として、配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置すると共に、送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を少なくとも1個設置し、中心線および上方線での主受信子および上部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管内部のエア溜まりの発生を警報信号として出力するようにしたので、配管の内部に発生したエア溜まりを一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力することが可能な濃度計が提供できる。
【0195】
また、請求項2に対応する発明によれば、内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を配管の内部へ送信し、配管の他方の管外壁に送信子と対向して設置された受信子でマイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、上記送信子および受信子として、配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置すると共に、送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を少なくとも1個設置し、中心線および下方線での主受信子および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管内部の汚泥の堆積の発生を自動的に検知して警報信号として出力するようにしたので、配管の内部に発生した汚泥の堆積を一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力することが可能な濃度計が提供できる。
【0196】
さらに、請求項3に対応する発明によれば、内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を配管の内部へ送信し、配管の他方の管外壁に送信子と対向して設置された受信子でマイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、上記送信子および受信子として、配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置し、かつ送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を少なくとも1個設置すると共に、送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を少なくとも1個設置し、中心線、上方線、および下方線での主受信子、上部受信子、および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、配管内部のエア溜まりの発生、および汚泥の堆積の発生を自動的に検知して警報信号として出力するようにしたので、配管の内部に発生したエア溜まりおよび汚泥の堆積を一早く検知して、濃度測定値が異常となる前に警報信号を自動的に出力することが可能な濃度計が提供できる。
【0197】
一方、請求項4に対応する発明によれば、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、警報信号が出力されていない場合に、各々の線での各受信子によるそれぞれの濃度測定値の平均値を濃度信号として出力するようにしたので、配管内部の上部、中心部、下部の全体的濃度の平均値を測定することが可能な濃度計が提供できる。
【0198】
また、請求項5に対応する発明によれば、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、警報信号が出力されていない場合に、各々の線での各受信子によるそれぞれの濃度測定値をそれぞれ個別に濃度信号として出力するようにしたので、配管内部の上部、中心部、下部の濃度分布を把握することが可能な濃度計が提供できる。
【0199】
一方、請求項6に対応する発明によれば、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線から下側にずらして設置するようにしたので、配管内部に大量のエア溜まりが生じた場合でも満水状態で測定した場合と同程度な濃度測定を行なうことが可能な濃度計が提供できる。
【0200】
また、請求項7に対応する発明によれば、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する発明の濃度計において、送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線から上側にずらして設置するようにしたので、流体の流速が低い場合でも正しい濃度測定を行なうことが可能な濃度計が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマイクロ波式濃度計の第1の実施形態を示す概要図。
【図2】本発明によるマイクロ波式濃度計の第2の実施形態を示す概要図。
【図3】本発明によるマイクロ波式濃度計の第3の実施形態を示す概要図。
【図4】同第3の実施形態のマイクロ波式濃度計における作用を説明するための関係図。
【図5】本発明によるマイクロ波式濃度計の第4の実施形態を示す概要図。
【図6】同第4の実施形態のマイクロ波式濃度計における作用を説明するための概要図。
【図7】本発明によるマイクロ波式濃度計の第5の実施形態を示す概要図。
【図8】本発明によるマイクロ波式濃度計の第6の実施形態を示す概要図。
【図9】本発明によるマイクロ波式濃度計の第7の実施形態を示す概要図。
【図10】本発明によるマイクロ波式濃度計の第8の実施形態を示す概要図。
【図11】本発明によるマイクロ波式濃度計の第9の実施形態を示す概要図。
【図12】マイクロ波式濃度計の構成例を示す概要図。
【図13】従来のマイクロ波式濃度計における問題点(エア溜まりの発生)を説明するための図。
【符号の説明】
1…配管、
2…マイクロ波送信子、
3…マイクロ波受信子、
4…マイクロ波発信器、
5…位相測定回路、
6…切換回路、
7…メモリ、
8…信号処理回路(CPU)、
9…出力回路、
12…第1のマイクロ波送信子、
13…第1のマイクロ波受信子、
22…第2のマイクロ波送信子、
23…第2のマイクロ波受信子、
32…第3のマイクロ波送信子、
33…第3のマイクロ波受信子、
41…電極、
42…電極、
43…インダクタンス測定回路、
44…エア溜まり判定回路、
45…出力回路、
3a…マイクロ波主受信子、
3b…マイクロ波上部受信子、
3c…マイクロ波下部受信子、
50…濃度演算回路、
…第1対のみ使用したマイクロ波式濃度計測定値、
…第2対のみ使用したマイクロ波式濃度計測定値、
C…濃度、
d…エア溜まり量。

Claims (7)

  1. 内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を前記配管の内部へ送信し、前記配管の他方の管外壁に前記送信子と対向して設置された受信子で前記マイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から前記配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、
    前記送信子および受信子として、前記配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置すると共に、前記送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を少なくとも1個設置し、
    前記中心線および上方線での主受信子および上部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、前記配管内部のエア溜まりの発生を警報信号として出力するようにしたことを特徴とする濃度計。
  2. 内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を前記配管の内部へ送信し、前記配管の他方の管外壁に前記送信子と対向して設置された受信子で前記マイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から前記配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、
    前記送信子および受信子として、前記配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置すると共に、前記送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を少なくとも1個設置し、
    前記中心線および下方線での主受信子および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、前記配管内部の汚泥の堆積の発生を警報信号として出力するようにしたことを特徴とする濃度計。
  3. 内部を流体が通過する配管の一方の管外壁に設置された送信子からマイクロ波または超音波または光または放射線を前記配管の内部へ送信し、前記配管の他方の管外壁に前記送信子と対向して設置された受信子で前記マイクロ波または超音波または光または放射線を受信し、これらのマイクロ波または超音波または光または放射線の特性から前記配管の内部を通過する流体の濃度を求める濃度計において、
    前記送信子および受信子として、前記配管の水平方向の中心線上で対向する位置に送信子および主受信子を設置し、かつ前記送信子から中心線より上方側へ向う上方線上で対向する位置に上部受信子を少なくとも1個設置すると共に、前記送信子から中心線より下方側へ向う下方線上で対向する位置に下部受信子を少なくとも1個設置し、
    前記中心線、上方線、および下方線での主受信子、上部受信子、および下部受信子によるそれぞれの濃度測定値を比較することにより、前記配管内部のエア溜まりの発生、および汚泥の堆積の発生を警報信号として出力するようにしたことを特徴とする濃度計。
  4. 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の濃度計において、
    前記警報信号が出力されていない場合に、前記各々の線での各受信子によるそれぞれの濃度測定値の平均値を濃度信号として出力するようにしたことを特徴とする濃度計。
  5. 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の濃度計において、
    前記警報信号が出力されていない場合に、前記各々の線での各受信子によるそれぞれの濃度測定値をそれぞれ個別に濃度信号として出力するようにしたことを特徴とする濃度計。
  6. 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の濃度計において、前記一対の送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線よりも下側にずらして設置するようにしたことを特徴とする濃度計。
  7. 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の濃度計において、前記一対の送信子および受信子を、配管の水平方向の中心線よりも上側にずらして設置するようにしたことを特徴とする濃度計。
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