JP3630707B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動変速機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動変速機の制御装置として、トヨタA341E型オートマチックトランスミッション説明書に示されるものがある。これは、変速機の入力軸回転速度を制御することにより、適切な変速特性を得るようにしたものである。すなわち、入力軸回転速度をセンサによって検出し、これによって検出される実際の入力軸回転速度があらかじめ設定された最適入力回転軸回転速度の目標値と一致するよりクラッチの油圧を微調整する。クラッチの油圧の調整は、電磁比例弁によってアキュムレータの油圧を制御することにより行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動変速機の制御装置では、入力軸回転速度の実際値がコンピュータに記憶された目標値と一致するようにフィードバック制御を行うものであるため、目標値を記憶させておく記憶装置として非常に容量の大きいものを必要とする。また、変速の度に短い周期で膨大な演算を行う必要があり、演算装置の負荷も増大し、さらに油圧制御の高い応答性が必要となるため高価な比例電磁弁も必要となる。結局、制御装置として、複雑かつ高価なものが必要となる。本発明は、このような課題を解決することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、変速の進行状態を示す変速状態値から実際の変速の開始又は終了を検出し、これに基づいて制御指令を行うことにより、上記課題を解決する。すなわち、本発明による自動変速機の制御装置は、図1に示すように、1の摩擦締結要素を解放し、同時に他の摩擦締結要素を締結してアップシフトを行う自動変速機であって、前記1の摩擦締結要素に油圧を供給する油路に設けたアキュムレータを有し、該アキュムレータの背圧を調節する自動変速機の制御装置において、
前記アップシフトが行われる際に、前記変速機の所定の軸回転速度からトルクフェーズが終了したことを示す変速状態値を演算する変速状態値演算手段を有し、
変速判断後、前記1の摩擦締結要素のアキュムレータの背圧低下を開始させるとともに、前記他の摩擦締結要素の圧力を上昇させることによりトルクフェーズを進行させ、前記変速状態値演算手段により演算された演算値からトルクフェーズが終了したことを検出した直後に、前記1の摩擦締結要素のアキュムレータの背圧を前記1の摩擦締結要素が解放される圧力まで低下させて前記1の摩擦締結要素を解放させることを特徴とする。
また、本発明による自動変速機の制御装置は、1の摩擦締結要素を解放し、同時に他の摩擦締結要素を締結してダウンシフトを行う自動変速機であって、前記他の摩擦締結要素に油圧を供給する油路に設けたアキュムレータを有し、該アキュムレータの背圧を調節する自動変速機の制御装置において、
前記ダウンシフトが行われる際に、前記変速機の所定の軸回転速度からイナーシャフェーズが終了したことを示す変速状態値を演算する変速状態値演算手段を有し、
変速判断後、前記1の摩擦締結要素の油圧を低下させることによりイナーシャフェーズを進行させ、前記変速状態値演算手段により演算された演算値からイナーシャフェーズが終了したことを検出した直後に、前記他の摩擦締結要素のアキュムレータの背圧を前記他の摩擦締結要素が締結される圧力まで上昇させて前記他の摩擦締結要素を締結させることを特徴とする。
【0005】
【作用】
演算された変速状態値が所定の値まで達すると、実際の変速の開始又は終了が検出される。変速の開始時点又は終了時点に背圧制御手段が摩擦締結要素のアキュムレータ背圧を低下又は上昇させる。これにより、所定どおりのタイミングで変速が行われる。
【0006】
【実施例】
本発明の制御装置が適用されるのは、例えば2つのクラッチを切換えることによって変速が行われる自動変速機であり、第1クラッチの解放と第2クラッチの締結とによってアップシフトが行われ、また第1クラッチの締結と第2クラッチの解放とによってダウンシフトが行われるものである。この場合、第1クラッチの油圧のみを制御する。そのための油圧回路を図2に示す。この油圧回路は、シフトソレノイド10、シフトバルブ12、アキュムレータ14、アキュムレータ背圧コントロールバルブ16及びデューティソレノイド18を有している。シフトソレノイド10は、与えられる変速信号に応じて油路20のパイロット圧をオン・オフさせる。シフトバルブ12は、油路20の油圧によって切換わり、ライン圧が供給された油路22を第1クラッチと接続された油路24に連通可能である。油路24は、アキュムレータ14の大受圧面積側である油圧作用室26と接続されている。アキュムレータ14の小受圧面積側である背圧室28は、油路30を介してアキュムレータ背圧コントロールバルブ16と接続されている。アキュムレータ背圧コントロールバルブ16は、油路32から供給されるライン圧を用い、油路34からのデューティ圧に応じて調圧作用を行い、油路30に出力する。デューティソレノイド18は、油路34のデューティ圧を与えられる油圧制御信号に応じて調整可能である。なお、デューティソレノイド18及びアキュムレータ背圧コントロールバルブ16が背圧制御手段を構成する。
低速段の状態では油路22と油路24とが連通し、第1クラッチには油圧が供給されている。この状態からアップシフトを行う場合には、シフトソレノイド10によってシフトバルブ12を切換え、油路24の油圧をドレーンさせる。この場合、油路24にアキュムレータ14の油圧作用室26が接続されているため、アキュムレータ14の背圧を制御することによって第1クラッチの油圧の低下を制御することができる。アキュムレータ14の背圧は、デューティソレノイド18及びアキュムレータ背圧コントロールバルブ16によって調整可能であるので、第1クラッチの油圧低下状態はデューティソレノイド18に与える油圧制御信号に応じて調整可能である。
同様に、ダウンシフトの場合には、第1クラッチに油圧が供給されるが、この場合にもアキュムレータ14によって油圧の立ち上がり状態を制御可能である。
【0007】
アップシフト時の第1クラッチの油圧制御に関しては、図3に示す制御フローに従って行われる。まず、アップシフト変速判断が行われたかどうかを判断し(ステップ102)、判断が行われた場合にはアキュムレータ背圧を所定値まで低下させる(同104)。このアキュムレータ背圧の所定値は、第1クラッチが完全に抜けきることを防止して、エンジンの空吹きを生じない程度の油圧としてある。次いで、変速の進行状態を示す変速状態値であるギア比を入力軸回転速度及び出力軸回転速度から演算する(同106)。次いで、このギア比が所定値まで低下したかどうかを判断する(同108)。このギア比の所定値としては、トルクフェーズの終了時点のギア比が設定されている。すなわち、ギア比がここまで変化したときに実際の変速が開始される。ギア比が所定値まで低下した場合にはアキュムレータ背圧を0まで低下させ、第1クラッチを解放する(同110)。なお、ステップ106がギア比演算手段を構成し、ステップ108が実際変速判断手段を構成する。
次に、ダウンしフト時には、図4に示す制御フローに従って制御が行われる。この場合も、ギア比の変化から実際の変速終了を判断し、第1クラッチの油圧を上昇させる。
アップシフト及びダウンシフトの場合のギア比、油圧などの変化をそれぞれ図5及び図6に示す。
【0008】
上述のように、実際の変速の開始又は終了を検出することによって変速タイミングを調整するので、クラッチのクリアランスの経時変化などによる締結遅れや制御タイミングのずれが発生することはなく、変速ショックが悪化することはない。また、油圧制御が不可能となった故障時でも、アキュムレータ作動終了と同時にトルク容量を確保することができるため、クラッチの焼損などの発生を防止することができる。
なお、上述の実施例では変速の進行状態を示す変速状態値としてギア比を用いたが、これに限らず、例えばエンジン回転数、トルクコンバータのスリップ比、変速に関わる部材の回転数等を用いてもよい。
【0009】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によると、容量の大きい記憶装置や高度な演算装置、高価な比例電磁弁などを必要とすることなく、すなわち簡単かつ安価な制御装置によって、変速タイミングを所定どおり制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成要素間の関係を示す。
【図2】油圧回路を示す図である。
【図3】アップシフト時の制御フローを示す図である。
【図4】ダウンシフト時の制御フローを示す図である。
【図5】アップシフト時のギア比、油圧などの変化を示す図である。
【図6】ダウンシフト時のギア比、油圧などの変化を示す図である。
【符号の説明】
14 アキュムレータ
16 アキュムレータ背圧コントロールバルブ
18 デューティソレノイド
Claims (2)
- 1の摩擦締結要素を解放し、同時に他の摩擦締結要素を締結してアップシフトを行う自動変速機であって、前記1の摩擦締結要素に油圧を供給する油路に設けたアキュムレータを有し、該アキュムレータの背圧を調節する自動変速機の制御装置において、
前記アップシフトが行われる際に、前記変速機の所定の軸回転速度からトルクフェーズが終了したことを示す変速状態値を演算する変速状態値演算手段を有し、
変速判断後、前記1の摩擦締結要素のアキュムレータの背圧低下を開始させるとともに、前記他の摩擦締結要素の圧力を上昇させることによりトルクフェーズを進行させ、前記変速状態値演算手段により演算された演算値からトルクフェーズが終了したことを検出した直後に、前記1の摩擦締結要素のアキュムレータの背圧を前記1の摩擦締結要素が解放される圧力まで低下させて前記1の摩擦締結要素を解放させることを特徴とする自動変速機の制御装置。 - 1の摩擦締結要素を解放し、同時に他の摩擦締結要素を締結してダウンシフトを行う自動変速機であって、前記他の摩擦締結要素に油圧を供給する油路に設けたアキュムレータを有し、該アキュムレータの背圧を調節する自動変速機の制御装置において、
前記ダウンシフトが行われる際に、前記変速機の所定の軸回転速度からイナーシャフェーズが終了したことを示す変速状態値を演算する変速状態値演算手段を有し、
変速判断後、前記1の摩擦締結要素の油圧を低下させることによりイナーシャフェーズを進行させ、前記変速状態値演算手段により演算された演算値からイナーシャフェーズが終了したことを検出した直後に、前記他の摩擦締結要素のアキュムレータの背圧を前記他の摩擦締結要素が締結される圧力まで上昇させて前記他の摩擦締結要素を締結させることを特徴とする自動変速機の制御装置。
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JP22056293A JP3630707B2 (ja) | 1993-08-12 | 1993-08-12 | 自動変速機の制御装置 |
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JPH0754991A JPH0754991A (ja) | 1995-02-28 |
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Family
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JP22056293A Expired - Fee Related JP3630707B2 (ja) | 1993-08-12 | 1993-08-12 | 自動変速機の制御装置 |
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JP (1) | JP3630707B2 (ja) |
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1993
- 1993-08-12 JP JP22056293A patent/JP3630707B2/ja not_active Expired - Fee Related
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