JP3630644B2 - 物体運搬装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付ける物体運搬装置に関し、特に、軽量な運搬物体を所定の位置に取り付ける物体運搬装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクの製造は、記録情報、ファイル構造、フォーマット仕様等のディスク仕様をガラス基板上に記録したマスターディスクを作成し、そのマスターディスクをプラスチック基板に複製することによって行われることが一般的である。
【0003】
一般に、このプラスチック基板への複製は、プラスチック基板形状からなる成形金型に、プラスチック材料を一定量射出し、そのまま冷却凝固させる射出成形によって行われる。ここで、情報記録面のピット形状の複製には、マスターディスクの情報記録面に電気メッキを行うことによって情報記録面のピット形状を写し取ったスタンパーが用いられる。このスタンパーは、上述の射出成形時、ピット形状複製面を成形金型の内側に向けた状態でこの成形金型内部に取り付けられ、この状態で射出成形を行うことにより、所望のピット形状を有する光ディスクが作成される。
【0004】
この光ディスクの複製工程に用いられるスタンパーは、作成する光ディスクの種類ごとに保管され、プラスチック基板の複製時、複製する光ディスクの種類が変わるたびに交換される。ここで、このスタンパー交換時におけるスタンパーの取り付けは、スタンパー取り付け用のスタンパー取り付け装置によって行われることが一般的であり、このスタンパー取り付け装置によるスタンパーの取り付けは、スタンパーを成形金型の所定の位置に調芯しつつ行われる。
【0005】
スタンパー取り付け時におけるスタンパーの取り付けは、スタンパーを保持したスタンパー取り付け装置のヘッド部分が、スタンパーを成形金型内部に押しつけられることによって行われ、ここでのスタンパーの調芯は、このスタンパーの押しつけ時、スタンパー取り付け装置のヘッド部分に設けられた調芯用の基準ピンが、成形金型内部に設けられた基準ピンの受け穴である金型凹部に沿って誘導挿入されることにより行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のスタンパー取り付け装置では、位置変動に対するヘッド部分のフレキシブル性が乏しい。そのため、このヘッド部分に設けられた基準ピンを、成形金型内部に設けられた金型凹部に沿って誘導させる際、この基準ピンと金型凹部との接点部分に大きな力が加わってしまい、基準ピン或いは金型凹部を変形させたり、傷をつけてしまう場合があるという問題点がある。
【0007】
また、この調芯時、ヘッド部分のスタンパー保持面が、成形金型のスタンパー取り付け面に対して傾いてしまった場合、ヘッド部分に保持されているスタンパーが、成形金型のスタンパー取り付け面に対して傾いた状態でこのスタンパー取り付け面に押しつけられ、これにより、スタンパーが変形したり、傷ついてしまう場合があるという問題点もある。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、基準ピンや成形金型を変形させたり、傷つけたりすることなく、スタンパー等の運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付けることが可能な物体運搬装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の他の目的は、スタンパー等の運搬物体を変形させたり、傷つけたりすることなく、この運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付けることが可能な物体運搬装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付ける物体運搬装置において、前記運搬物体移動のための動力が与えられる支持部と、前記支持部に保持された第1の弾性体と、内輪或いは外輪の一方が前記第1の弾性体に保持された調芯ベアリングと、前記調芯ベアリングの前記内輪及び前記外輪のうち、前記第1の弾性体に保持されていない側の一端に保持され、前記運搬物体を保持する運搬物体保持機構とを有することを特徴とする物体運搬装置が提供される。
【0011】
ここで、第1の弾性体及び調芯ベアリングは、運搬物体保持機構に、位置変動及び角度変動に対するフレキシブル性を持たせ、調芯時における運搬物体の位置ずれや傾きを補正する。
【0012】
また、運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付ける物体運搬装置において、前記運搬物体移動のための動力が与えられる支持部と、前記支持部に保持された第1の弾性体と、内輪或いは外輪の一方が前記第1の弾性体に保持された調芯ベアリングと、前記調芯ベアリングの前記内輪及び前記外輪のうち、前記第1の弾性体に保持されていない側の一端に保持されたコモンプレートと、前記コモンプレートによって保持された第2の弾性体と、前記コモンプレートによって保持された第3の弾性体と、前記第3の弾性体によって保持され、前記運搬物体の外周部分を保持するトレイと、前記第2の弾性体によって保持され、前記トレイによる前記運搬物体の保持面よりも、前記運搬物体方向に突起した位置において、前記運搬物体の内周部分を保持する運搬物体吸着ブロックと、前記運搬物体吸着ブロックによって保持された第4の弾性体と、前記第4の弾性体によって保持され、前記運搬物体の前記運搬物体吸着ブロックに対する位置決めを行うセンターガイドと、前記センターガイドに保持された基準ピンと、を有することを特徴とする物体運搬装置が提供される。
【0013】
ここで、トレイによって運搬物体の外周部分を保持し、運搬物体吸着ブロックによって、トレイによる運搬物体の保持面よりも、運搬物体方向に突起した位置において運搬物体の内周部分を保持することにより、運搬物体を、その内周部をその外周部よりも外部に突起させた状態で保持し、第1の弾性体及び調芯ベアリングは、運搬物体吸着ブロック及びトレイに、位置変動及び角度変動に対するフレキシブル性を持たせ、調芯時における運搬物体の位置ずれや傾きを補正する。
【0014】
また、本発明の物体運搬装置において、好ましくは、第1の弾性体の弾性力は、第4の弾性体の弾性力よりも弱く、第4の弾性体の弾性力は、第2の弾性体の弾性力よりも弱い。
【0015】
また、本発明の物体運搬装置において、好ましくは、運搬物体吸着ブロックは、トレイによる運搬物体の保持面よりも、運搬物体方向に、0.8mm以上、1.3mm以下の範囲で突起した位置において、運搬物体の内周部分を保持する。
【0016】
また、本発明の物体運搬装置において、好ましくは、運搬物体吸着ブロックは、トレイによる運搬物体の保持面よりも、運搬物体方向に、1.0mm以上、1.1mm以下の範囲で突起した位置において、運搬物体の内周部分を保持する。
【0017】
また、本発明の物体運搬装置は、好ましくは、コモンプレートの垂れ下がりを抑制する第5の弾性体を有する。
また、本発明の物体運搬装置において、好ましくは、第5の弾性体は、支持部に保持され、コモンプレートの下部を保持する。
【0018】
また、本発明の物体運搬装置において、好ましくは、運搬物体は、光ディスク基板のピット成形に使用するスタンパーである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、本発明における第1の実施の形態について説明する。
【0020】
図1は、本形態における物体運搬装置1の構成を例示した断面図である。
なお、本形態では、運搬物体として光ディスクの成形に用いるスタンパー20を例にとることとし、物体運搬装置1は、そのスタンパー20を成形金型に装着する装置であるものとする。
【0021】
図1に例示するように、物体運搬装置1は、例えば、運搬物体移動のための動力が与えられる支持部であるヘッド支持部2及びケース3、支持部に保持された第1の弾性体であるコイルバネ4、内輪或いは外輪の一方が第1の弾性体に保持された調芯ベアリング5a、調芯ベアリング5aを保持するベアリング受け5b、調芯ベアリング5aの内輪及び外輪のうち、第1の弾性体に保持されていない側の一端に保持されたコモンプレート6、コモンプレート6によって保持された第2の弾性体であるコイルバネ7、コモンプレート6によって保持された第3の弾性体であるコイルバネ8、第3の弾性体によって保持され、運搬物体の外周部分を保持する運搬物体保持機構であるトレイ9、第2の弾性体によって保持され、トレイ9による運搬物体の保持面よりも、運搬物体方向に突起した位置において、運搬物体の内周部分を保持する運搬物体保持機構である運搬物体吸着ブロック10、運搬物体吸着ブロック10によって保持された第4の弾性体であるコイルバネ11、第4の弾性体によって保持され、運搬物体の運搬物体吸着ブロック10に対する位置決めを行うセンターガイド12、センターガイド12に保持された基準ピン13、磁力によって運搬物体を保持する磁石14a〜14c、吸着によって運搬物体を保持する吸着パッド15a、吸着チューブ取り付け機構15b、及び吸着チューブ15cを有している。
【0022】
図1に例示するように、ヘッド支持部2は、例えば、円柱、角柱等の柱状の構造体であり、図示していないモータ等の動力によって運搬物体であるスタンパー20移動のための動力が与えられる。ヘッド支持部2を構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0023】
図1に例示するように、ケース3は、例えば、略円筒状の構造体における一つの開放面を閉じ、開放面側における側面エッジ部分を内側に折り返したような形状を有している。ケース3を構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0024】
図1に例示するように、コイルバネ4、7、8、11は、例えば、つる巻状のバネである。なお、ここで、例えば、コイルバネ4の弾性力は、コイルバネ11の弾性力よりも弱く、コイルバネ11の弾性力は、コイルバネ7の弾性力よりも弱い。また、コイルバネ8は、他のコイルバネ4、7、11と連動せずに伸縮するため、コイルバネ8の弾性力については、特に制限はない。具体的には、例えば、コイルバネ4の弾性力を0.7Kgf程度、コイルバネ7の弾性力を3.0Kgf程度、コイルバネ8の弾性力を1.3Kgf程度、コイルバネ11の弾性力の弾性力を0.8Kgf程度とすることが望ましい。このようにコイルバネ4、7、11の弾性力を設定することにより、スタンパー20を適切に調芯しながら成形金型に取り付けることが可能となる。この詳細については後述する。なお、本形態では、弾性体としてコイルバネを用いる構成としたが、弾性体として板バネ等その他のバネを用いる構成としてもよい。
【0025】
図1に例示するように、調芯ベアリング5aは、例えば、内壁が凹面状に形成された略円筒形状の構造体である外輪5aa、外輪5aaよりも径が小さく、外壁が凹面状に形成された略円筒形状の構造体である内輪5ac、外輪5aaの内壁と内輪5acの外壁との間に配置された複数の軸受け玉5abを有しており、内輪5ac及び外輪5aaは、例えば、内輪5acと外輪5aaとが、相互にそれらの中心軸間がなす角度を変位させるような略回転運動(略立体回転運動)が可能なように構成される。なお、調芯ベアリング5aは、この略立体回転運動において、例えば、立体角が5°程度回転するように構成されることが望ましい。
【0026】
図1に例示するように、ベアリング受け5bは、例えば、内壁に段差部を有する略円筒状の構造体であり、この段差部によってコイルバネ4及び調芯ベアリング5aを保持する。ベアリング受け5bを構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0027】
図1に例示するように、コモンプレート6は、例えば、略円盤状の構造体の一面側中心付近に略柱状の取り付け軸6aが設けられ、他面側に略円筒状のコモンプレート円筒部6bが設けられた構造体である。また、例えば、コモンプレート円筒部6bの内壁及び外壁は段差状に形成される。コモンプレート6を構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0028】
図1に例示するように、トレイ9は、例えば、略環状に形成された構造体であり、その外周部の一部を一方向に折り返したような形状を有している。また、例えば、トレイ9の片面側には、一端が内側に折り返された略円筒状の構造体であるトレイ円筒部9aが固着される。トレイ9を構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0029】
図1に例示するように、運搬物体吸着ブロック10は、例えば、略円筒状の構造体における一つの開放面を閉じ、開放面側における側面エッジ部分を内側に折り返したような形状の構造体と、略円筒状の構造体における一つの開放面を閉じ、開放面側における側面エッジ部分を外側に折り返したような形状の構造体とを、それらの開放面が相互に反対方向を向くように固着させたような形状を有している。運搬物体吸着ブロック10を構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0030】
図1に例示するように、センターガイド12は、例えば、略円筒状の構造体における一つの開放面を閉じ、開放面側における側面エッジ部分を外側に折り返したような形状を有している。センターガイド12を構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0031】
図1に例示するように、基準ピン13は、例えば、先端部に丸みを持たせた略円柱状の構造体である。基準ピン13を構成する材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0032】
磁石14a〜14cは、例えば、永久磁石が望ましく、その磁力によってスタンパー20を保持する。なお、磁石14a〜14cの少なくとも一部を、電流が供給されることによって磁力を発生させる電磁石とすることとしてもよい。
【0033】
吸着パッド15aは、例えば、先端部分に気密を高める機構を施した円筒状の構造体であり、その内部にスタンパー20等の運搬物体の吸着状態を検知するバキュームセンサを有している。
【0034】
例えば、ヘッド支持部2の一端は、モータ等の駆動源を有する図示していないヘッド支持部駆動装置に対し、その駆動源の動力が伝達されるように取り付けられる。また、図1に例示するように、例えば、ヘッド支持部2の他端側の側面には、ケース3における閉じられた一面の外側が固着され、そのケース3の内面側にはコイルバネ4の一端が保持される。コイルバネ4の他端側は、例えば、ベアリング受け5bの内壁段差部分に保持され、このベアリング受け5bは、その内壁段差部分の別の一部によって調芯ベアリング5aの外輪5aaを保持する。これにより、調芯ベアリング5aの外輪5aaが、ベアリング受け5bを介し、コイルバネ4に保持されることとなる。
【0035】
図1に例示するように、調芯ベアリング5aの内輪5acは、例えば、コモンプレート6の取り付け軸6aを保持し、コモンプレート6は、例えば、その略円盤状の構造体部分がケース3内に収納されるように配置される。この際、コモンプレート6は、例えば、コイルバネ4によって加圧され、ケース3の開放面側における内側への折り返し部分が、この加圧に対するストッパーとなるように配置される。また、コモンプレート6は、コモンプレート円筒部6bの内側部分でコイルバネ7の一端を保持し、コモンプレート円筒部6bの先端部分でコイルバネ8の一端を保持する。
【0036】
また、図1に例示するように、コイルバネ8は、例えば、その弾性力によってトレイ9を加圧し、トレイ9は、トレイ円筒部9aにおける内側に折り返された部分が、コモンプレート円筒部6bの外壁段差部分にはめ込まれることにより、このはめ込み部分がコイルバネ8からの加圧に対するストッパーとして機能するように配置される。これにより、トレイ9は、コモンプレート6及びコイルバネ8を介し、調芯ベアリング5aの内輪5acに保持されることとなる。
【0037】
図1に例示するように、トレイ9の外周部分には、例えば、磁石14c及び吸着パッド15aが取り付けられ、吸着パッド15aには、吸着チューブ取り付け機構15bを介し、吸引を行う吸引装置に接続された吸着チューブ15cが接続される。
【0038】
図1に例示するように、コイルバネ7の他端は、例えば、運搬物体吸着ブロック10を保持し、コイルバネ8の他端は、例えば、トレイ9を保持する。この際、例えば、コイルバネ7は、その弾性力によって運搬物体吸着ブロック10を加圧し、運搬物体吸着ブロック10は、その開放面において外側に折り返された部分が、コモンプレート円筒部6bが有する内壁段差部分にはめ込まれることにより、このはめ込み部分がコイルバネ7からの加圧に対するストッパーとして機能するように配置される。これにより、運搬物体吸着ブロック10は、コモンプレート6及びコイルバネ7を介し、調芯ベアリング5aの内輪5acに保持されることとなる。
【0039】
図1に例示するように、運搬物体吸着ブロック10の開放面における内側折り返し部分には、例えば、磁石14a、14bが取り付けられ、運搬物体吸着ブロック10の閉じられた面の内側部分は、コイルバネ11の一端を保持する。コイルバネ11の他端は、例えば、センターガイド12を保持し、コイルバネ11は、その弾性力によってセンターガイド12を加圧する。また、センターガイド12は、開放面において外側に折り返された部分が、運搬物体吸着ブロック10の開放面において内側に折り返された部分にはめ込まれることにより、このはめ込み部分がコイルバネ11からの加圧に対するストッパーとして機能するように配置される。センターガイド12の閉じられた面の外側中心部分には、例えば、基準ピン13が固着される。
【0040】
また、運搬物体吸着ブロック10における環状形状の先端部分である保持面10aは、トレイ9におけるスタンパー20の保持部分(環状形状を有する)である保持面9bよりも、突起した位置に配置される。この突起幅は、例えば、0.8mm以上、1.3mm以下の範囲であることが望ましく、また、1.0mm以上、1.1mm以下の範囲であることが、より望ましい。
【0041】
運搬物体であるスタンパー20は、磁石14a〜14cによる磁力及び吸着パッド15aによる吸着によってトレイ9及び運搬物体吸着ブロック10に保持される。ここで、例えば、スタンパー20は中心穴を有する略環状の円盤であり、このように保持されたスタンパー20は、その中心穴にセンターガイド12が挿入されることにより、トレイ9及び運搬物体吸着ブロック10に対する位置決めが行われる。なお、ここで、センターガイド12の外径、及びスタンパー20の中心穴の内径は、例えば、スタンパー20の中心穴にセンターガイド12を挿入した際、1〜2μm程度の隙間ができるような寸法に構成されることが望ましい。また、上述のように運搬物体吸着ブロック10の保持面10aを、トレイ9の保持面9bよりも、突起した位置に配置することにより、トレイ9はスタンパー20の外周部分を保持し、運搬物体吸着ブロック10は、トレイ9によるスタンパー20の保持面よりも、スタンパー20方向に、好ましくは、0.8mm以上、1.3mm以下の範囲で、より好ましくは、1.0mm以上、1.1mm以下の範囲で突起した位置において、スタンパー20の内周部分を保持する。このよに保持されたスタンパー20は、運搬物体吸着ブロック10に保持された内周部分が外部方向(運搬物体吸着ブロック10からコモンプレート6に向かう方向と反対方向)に凸状態となり、トレイ9に保持された外周部分が、内周部分に比べ、内部方向(運搬物体吸着ブロック10からコモンプレート6に向かう方向)に反ったように配置されることとなる。
【0042】
次に、本形態における物体運搬装置1によるスタンパー20の成形金型への取り付け動作について説明する。
図2から図4は、本形態における物体運搬装置1によるスタンパー20の成形金型30への取り付け動作を例示する物体運搬装置1の断面図である。
【0043】
図2に例示するように、スタンパー20を成形金型30に装着する場合、例えば、まず、装着するスタンパー20を物体運搬装置1に上述のように保持させる。次に、例えば、図示していないヘッド支持部駆動装置によってヘッド支持部2を駆動させ、スタンパー20を成形金型30の取り付け位置にまで搬送する(図2)。
【0044】
図2に例示するように、スタンパー20が取り付けられる成形金型30は、例えば、位置決めのために物体運搬装置1の基準ピン13が挿入される穴である金型凹部31を有している。上述のようにスタンパー20を成形金型30の取り付け位置にまで搬送した場合、ヘッド支持部駆動装置の駆動制御誤差等により、この物体運搬装置1は、その基準ピン13の位置が中心軸(金型凹部31の同軸方向)からずれた位置に配置されることが一般的である(図2)。本形態における物体運搬装置1は、この中心軸からの位置ずれを調芯しつつ、保持しているスタンパー20を成形金型30に取り付ける。
【0045】
スタンパー20が成形金型30の取り付け位置にまで搬送されると、例えば、次に、図示していないヘッド支持部駆動装置によって、ヘッド支持部2を図2に示すA方向に移動させる。ヘッド支持部2をA方向に移動させていくと、図3に例示するように、まず、基準ピン13の先端部分が金型凹部31の縁部分に接触する。そして、その後もヘッド支持部2をA方向に移動させていった場合、例えば、基準ピン13の先端部分に接触している金型凹部31の縁部分からの加圧により、コイルバネ4、7、11のうち弾性力が最も小さいコイルバネ4が縮む。これにより、このコイルバネ4によって保持されていたベアリング受け5b、調芯ベアリング5a、コモンプレート6等が図3に示すB方向に移動し、ケース3の開放面における内側折り返し部分に接触していたコモンプレート6がケース3から離れ、コモンプレート6の調軸運動(ケース3内における運動)が可能となる。
【0046】
この状態でヘッド支持部2をA方向に移動させていった場合、金型凹部31の縁部分に接触した基準ピン13には、図3に示すC方向の力が加えられることとなる。これは、基準ピン13の先端部分が丸みを帯びたように形成されているためであり、このように基準ピン13にC方向の力が加えられた場合、その力は、例えば、センターガイド12、コイルバネ7、11、運搬物体吸着ブロック10を介してコモンプレート6に伝達される。このような力が伝達されたコモンプレート6は、例えば、コイルバネ4の撓みによるベアリング受け5bの図3に示すD方向への略回転運動、及び調芯ベアリング5aの内輪5acと外輪5aaとの中心軸間がなす角度が変位するような図3に示すE方向への略回転運動(立体回転運動)の組み合わせにより、図3に示すF方向に、成形金型30の表面と略平行に移動する。このようにコモンプレート6がF方向に、成形金型30の表面と略平行移動した場合、そのコモンプレート6に保持されているコイルバネ7、8、11、トレイ9、運搬物体吸着ブロック10、センターガイド12、基準ピン13も図3に示すF方向に、成形金型30の表面と略平行に移動する。これにより、基準ピン13は、中心軸方向に誘導されつつ金型凹部31内に挿入されることとなり、スタンパー20は、成形金型30の適切な位置へ、成形金型30の表面と略平行に誘導されることとなる。なお、このようにスタンパー20が成形金型30の表面と略平行に、成形金型30の適切な位置に誘導されることにより、スタンパー20が傾いた状態で成形金型30の表面に接し、そのまま加圧されることによってスタンパー20が変形してしまうことを抑制することができる。
【0047】
基準ピン13が金型凹部31内に挿入され、センターガイド12が成形金型30の表面に接し、さらに、ヘッド支持部2をA方向に移動させていくと、例えば次に、コイルバネ4の次に弾性力が弱いコイルバネ11が縮み、このコイルバネ11に保持されているセンターガイド12が図3に示すG方向に移動する。このセンターガイド12の移動は、例えば、図4に例示するようにセンターガイド12の表面がスタンパー20の表面と同一になるまで行われる。
【0048】
センターガイド12の表面がスタンパー20の表面と同一になった後、さらに継続してヘッド支持部2をA方向に移動させていくと、例えば、次に、コイルバネ11の次に弾性力が弱いコイルバネ7が縮む。コイルバネ7が縮むと、例えば、その弾性力によって、このコイルバネ7に保持されている運搬物体吸着ブロック10がスタンパー20の内周部分を図4に示すH方向に加圧し、スタンパー20の内周部分を成形金型30に押しつける。ここで、スタンパー20の内周部分が最初に成形金型30に押しつけられるのは、前述のように、スタンパー20が、運搬物体吸着ブロック10に保持された内周部分が外部方向に凸状態となり、トレイ9に保持された外周部分が、内周部分に比べ、内部方向に反った状態で、物体運搬装置1に保持されているからである。
【0049】
さらに継続してヘッド支持部2をA方向に移動させていくと、例えば、次に、最も弾性力が強いコイルバネ8が縮む。コイルバネ8が縮むと、例えば、その弾性力によって、このコイルバネ8に保持されているトレイ9がスタンパー20の外周部分を図4に示すI方向に加圧し、スタンパー20の外周部分を成形金型30に押しつける。
【0050】
このように、まず、凸状態となったスタンパー20の内周部分を成形金型30に押しつけ、その後、スタンパー20の外周部分を成形金型30に押しつけることにより、このスタンパー20を、基準ピン13が金型凹部31に挿入されることによって位置決めされた中心軸を基準に、センターリングしながら成形金型30に配置することが可能となる。
【0051】
また、まず、コイルバネ7の弾性力によってスタンパー20の内周部分を成形金型30に押しつけた後、コイルバネ8の弾性力によってスタンパー20の外周部分を成形金型30に押しつけることとしたため、スタンパー20に撓みが生じていた場合であっても、その撓みをスタンパー20の外側に逃がしながら補正し、スタンパー20の成形金型30への取り付けを行うことが可能となる。
【0052】
さらに、このようにスタンパー20の内周部分及び外周部分が成形金型30に押しつけられることにより、このスタンパー20には、スタンパー20を成形金型30の表面と平行にするような力が加えられることとなる。このように加えられた力は、コイルバネ4の撓み及び調芯ベアリング5aの立体回転によって吸収され、これにより、加えられた力によってスタンパー20を変形させることなく、スタンパー20を成形金型30の表面に対し、平行にすることができる。
【0053】
このようにスタンパー20が成形金型30に押しつけられると、例えば、次に、吸着パッド15aや磁石14a〜14cによるスタンパー20の保持が解除される。これにより、スタンパー20が物体運搬装置1からリリースされ、スタンパー20の成形金型30への取り付けが終了する。なお、ここで、スタンパー20保持時における吸着パッド15aによる吸引力を、その吸引力のみでスタンパー20を保持できる程度に強化し、磁石14a〜14cの磁力を、吸着パッド15aによるスタンパー20の保持を、補助できる程度の強度としておくことにより、吸引装置のオン・オフのみで、スタンパー20の脱着を行うことが可能となる。
【0054】
このように、本形態では、物体運搬装置1に、ケース3に保持されたコイルバネ4と、外輪5aaがコイルバネ4に保持された調芯ベアリング5aと、調芯ベアリング5aの内輪5acに保持され、スタンパー20を保持するトレイ9及び運搬物体吸着ブロック10とを設けることとしたため、位置変動に対するトレイ9、及び運搬物体吸着ブロック10のフレキシブル性を高めることができ、スタンパー20の成形金型30への取り付け時における基準ピン13の金型凹部31への誘導時、この基準ピン13と金型凹部31との接点部分に必要以上に大きな力が加わってしまうことを抑制することができる。これにより、基準ピン13や金型凹部31を変形させたり、傷つけたりすることなく、スタンパー20を調芯しながら所定の位置に取り付けることが可能となる。
【0055】
また、物体運搬装置1に、ケース3に保持されたコイルバネ4と、外輪5aaがコイルバネ4に保持された調芯ベアリング5aと、調芯ベアリング5aの内輪5acに保持され、スタンパー20を保持するトレイ9と、運搬物体吸着ブロック10とを設けることとしたため、スタンパー20の成形金型30への取り付け時、スタンパー20の成形金型30表面に対する傾きをコイルバネ4と調芯ベアリング5aとによって吸収することが可能となる。これにより、スタンパー20が傾いた状態で成形金型30に押しつけられることによって生じるスタンパー20の変形、破損等を抑制することが可能となる。
【0056】
さらに、本形態では、コイルバネ7によって運搬物体吸着ブロック10を保持し、コイルバネ8によってトレイ9を保持することとしたため、スタンパー20の成形金型30への取り付け時、スタンパー20が成形金型30の表面に対して傾いて当たった際の衝撃をコイルバネ7、8によって吸収することが可能となり、スタンパー20が傾いた状態で成形金型30に当たることによって生じるスタンパー20の変形、破損等を抑制することが可能となる。
【0057】
また、本形態では、コイルバネ4の弾性力をコイルバネ11の弾性力よりも弱くすることとしたため、成形金型30の金型凹部31縁部分に基準ピン13が押しつけられた際、その加圧によって、コイルバネ11が縮む前にコイルバネ4が縮む。そのため、コイルバネ11が縮むことによってセンターガイド12が押し下げられる前に、コイルバネ4が縮むことによってコモンプレート6が押し下げられ、コモンプレート6がケース3から開放される。これにより、センターガイド12が押し下げられることによってスタンパー20がトレイ9及び運搬物体吸着ブロック10に対して位置ずれしてしまう前に、基準ピン13の調芯を行い、スタンパー20を成形金型30の適切な位置に取り付けることが可能となる。
【0058】
さらに、本形態では、運搬物体吸着ブロック10の保持面10aを、トレイ9の保持面9bよりも、突起した位置に配置することとしたため、スタンパー20の内周部分を外部方向に凸状態とし、外周部分を、内周部分に比べ、内部方向に反ったように配置することが可能となる。これにより、まず、凸状態となったスタンパー20の内周部分を成形金型30に押しつけた後、スタンパー20の外周部分を成形金型30に押しつけることが可能となる。結果、このスタンパー20を、基準ピン13が金型凹部31に挿入されることによって位置決めされた中心軸を基準に、センターリングしながら成形金型30に配置することが可能となる。
【0059】
また、本形態では、運搬物体吸着ブロック10の保持面10aを、トレイ9の保持面9bよりも、突起した位置に配置することとしたため、スタンパー20の内周部分を外部方向に凸状態とし、外周部分を、内周部分に比べ、内部方向に反ったように配置することが可能となる。これにより、まず、凸状態となったスタンパー20の内周部分を成形金型30に押しつけた後、スタンパー20の外周部分を成形金型30に押しつけることが可能となる。結果、スタンパー20に撓みが生じていた場合であっても、その撓みをスタンパー20の外側に逃がしながら補正し、スタンパー20の成形金型30への取り付けを行うことが可能となる。
【0060】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、本形態では、調芯ベアリング5aの外輪5aaがベアリング受け5bを介してコイルバネ4によって保持され、調芯ベアリング5aの内輪5acによってコモンプレート6を保持する構成としたが、調芯ベアリング5aの内輪5acがコイルバネ4によって保持され、調芯ベアリング5aの外輪5aaによってコモンプレート6を保持する構成としてもよい。この場合、トレイ9及び運搬物体吸着ブロック10は、コモンプレート6及びコイルバネ7、8を介し、調芯ベアリング5aの外輪5aaに保持されることとなる。
【0061】
また、本形態では、運搬物体としてスタンパー20を例によって説明したが、光ディスク等その他の物体の運搬に本発明を適用する構成としてもよい。
次に、本発明における第2の実施の形態について説明する。
【0062】
本形態は第1の実施の形態の変形例であり、コモンプレート6の垂れ下がりを抑制するコイルバネが設けられる点が第1の実施の形態と相違する。以下では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明を行い、第1の実施の形態と共通する事項については、説明を省略する。
【0063】
図5は、本形態における物体運搬装置40の構成を例示した断面図であり、図6は、図5におけるJ−J断面図である。
なお、図5及び図6において第1の実施の形態と共通する部分については、図1と同一の番号を付した。
【0064】
図5に例示するように、物体運搬装置40は、例えば、ヘッド支持部2、ケース3、調芯ベアリング5a、ベアリング受け5b、コモンプレート6、コイルバネ4、7、8、11、運搬物体吸着ブロック10、センターガイド12、基準ピン13、トレイ9、磁石14a〜14c、吸着パッド15a、吸着チューブ取り付け機構15b、及び吸着チューブ15cの他、コモンプレート6の垂れ下がりを抑制する第5の弾性体であるコイルバネ41a〜41c、及びコイルバネ41a〜41cを保持するバネガイドボルト42a〜42cを有している。
【0065】
コイルバネ41a〜41cは、例えば、第1の実施の形態と同様なつる巻バネである。なお、本形態では、弾性体としてコイルバネを用いる構成としたが、弾性体として板バネ等その他のバネを用いる構成としてもよい。
【0066】
図6に例示するように、バネガイドボルト42a〜42cは、例えば、外径が異なる円柱を同軸上で組み合わせたような形状を有するボルトであり、この外径の違いにより段差部42aa、42ba、42caが形成されている。例えば、バネガイドボルト42aの場合、最も外径が小さな円柱形状部である先端部42abの一端に、次に外径が小さな円柱形状部である中間部42acが位置し、この中間部42acの他端側に最も外径が大きな略6角柱形状部である後方部42adが位置している。例えば、先端部42ab、中間部42ac及び後方部42adは、それぞれ、同軸上に配置されており、先端部42abの外径と中間部の外径との違いにより段差部42aaが形成されている。このような構成は、先端部42bb、42cb、中間部42bc、42cc、後方部42bd、42cdを有するバネガイドボルト42b、42cについても同様である。先端部42ab、42bb、42cbの長さは、図6に例示するように、バネガイドボルト42aがケース3に取り付けられた際、先端部42ab、42bb、42cbの先端がコモンプレート6の底面に達しない程度に構成されることが望ましい。また、バネガイドボルト42a〜42cを構成する材質としては、ある程度の強度を有するものであれば、ステンレス等、特に制限なく使用することができる。
【0067】
図6に例示するように、例えば、コモンプレート6の底面側には、コイルバネ41a〜41cの一端が装着されるバネ保持穴6ca〜6ccが形成される。バネ保持穴6ca〜6ccの形状は、コイルバネ41a〜41cの一端が挿入できる形状であれば円柱状の形状等、特に制限なく、どのようなものでもよい。
【0068】
図6に例示するように、バネガイドボルト42a〜42cは、例えば、ケース3の底面側に対し、ほぼ等間隔で挿入される。例えば、バネガイドボルト42a〜42cの先端部42ab、42bb、42cbは、コイルバネ41a〜41cの一端に挿入され、先端部42ab、42bb、42cbが挿入されたコイルバネ41a〜41cの一端は、段差部42aa、42ba、42caによって保持される。コイルバネ41a〜41cの他端は、例えば、それぞれバネ保持穴6ca、6cb、6cc内に挿入され、保持される。
【0069】
次に、本形態における物体運搬装置40の動作について説明する。
物体運搬装置40の動作も、基本的には、第1の実施の形態における物体運搬装置1の動作と同様である。第1の実施の形態との相違点は、例えば、コイルバネ4が縮み、コモンプレート6がケース3から開放された際、コモンプレート6の下部をコイルバネ41a〜41cによって保持する点である。図6に例示するように、ここでのコモンプレート6の下部の保持はコイルバネ41a〜41cのみによって行われ、バネガイドボルト42a〜42cによってはコモンプレート6の下部は保持されない。これにより、バネガイドボルト42a〜42cによってコモンプレート6が固定されてしまうことを防止し、コモンプレート6のフレキシビリティを確保する。
【0070】
このようにコイルバネ41a〜41cによってコモンプレート6の下部を保持することにより、コイルバネ4が縮み、コモンプレート6がフリー状態となった場合におけるコモンプレート6の垂れ下がりを、コモンプレート6のフレキシビリティを確保しつつ、抑制することが可能となる。
【0071】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、本形態では、コイルバネ41a〜41cによってコモンプレート6の下部を保持し、このコモンプレート6の垂れ下がりを抑制する構成としたが、コイルバネの一端をケース3内側側面(ヘッド支持部2とケース3との接続部側)に固着させ、他端をコモンプレート6の側面(取り付け軸6aが設けられている面)に固着させることにより、コモンプレート6を側面側から保持し、コモンプレート6の垂れ下がりを抑制する構成としてもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の物体運搬装置では、運搬物体移動のための動力が与えられる支持部と、支持部に保持された第1の弾性体と、内輪或いは外輪の一方が第1の弾性体に保持された調芯ベアリングと、調芯ベアリングの内輪及び外輪のうち、第1の弾性体に保持されていない側の一端に保持され、運搬物体を保持する運搬物体保持機構とを有することとしたため、基準ピンや成形金型を変形させたり、傷つけたりすることなく、運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付けることが可能となる。
【0073】
また、本発明の物体運搬装置では、運搬物体移動のための動力が与えられる支持部と、支持部に保持された第1の弾性体と、内輪或いは外輪の一方が第1の弾性体に保持された調芯ベアリングと、調芯ベアリングの内輪及び外輪のうち、第1の弾性体に保持されていない側の一端に保持され、運搬物体を保持する運搬物体保持機構とを有することとしたため、運搬物体を変形させたり、傷つけたりすることなく、この運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】物体運搬装置の構成を例示した断面図である。
【図2】物体運搬装置によるスタンパーの成形金型への取り付け動作を例示する物体運搬装置の断面図である。
【図3】物体運搬装置によるスタンパーの成形金型への取り付け動作を例示する物体運搬装置の断面図である。
【図4】物体運搬装置によるスタンパーの成形金型への取り付け動作を例示する物体運搬装置の断面図である。
【図5】物体運搬装置の構成を例示した断面図である。
【図6】図5におけるJ−J断面図である。
【符号の説明】
1、40…物体運搬装置、2…ヘッド支持部、3…ケース、4、7、8、11、41a〜41c…コイルバネ、5a…調芯ベアリング、5aa…外輪、5ab…軸受け玉、5ac…内輪、6…コモンプレート、6ca、6cb、6cc…バネ保持穴、9…トレイ、9b…保持面、10…運搬物体吸着ブロック、10a…保持面、12…センターガイド、13…基準ピン、42a〜42c…バネガイドボルト
Claims (8)
- 運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付ける物体運搬装置において、
前記運搬物体移動のための動力が与えられる支持部と、
前記支持部に保持された第1の弾性体と、
内輪或いは外輪の一方が前記第1の弾性体に保持された調芯ベアリングと、
前記調芯ベアリングの前記内輪及び前記外輪のうち、前記第1の弾性体に保持されていない側の一端に保持され、前記運搬物体を保持する運搬物体保持機構と、
を有することを特徴とする物体運搬装置。 - 運搬物体を調芯しながら所定の位置に取り付ける物体運搬装置において、
前記運搬物体移動のための動力が与えられる支持部と、
前記支持部に保持された第1の弾性体と、
内輪或いは外輪の一方が前記第1の弾性体に保持された調芯ベアリングと、
前記調芯ベアリングの前記内輪及び前記外輪のうち、前記第1の弾性体に保持されていない側の一端に保持されたコモンプレートと、
前記コモンプレートによって保持された第2の弾性体と、
前記コモンプレートによって保持された第3の弾性体と、
前記第3の弾性体によって保持され、前記運搬物体の外周部分を保持するトレイと、
前記第2の弾性体によって保持され、前記トレイによる前記運搬物体の保持面よりも、前記運搬物体方向に突起した位置において、前記運搬物体の内周部分を保持する運搬物体吸着ブロックと、
前記運搬物体吸着ブロックによって保持された第4の弾性体と、
前記第4の弾性体によって保持され、前記運搬物体の前記運搬物体吸着ブロックに対する位置決めを行うセンターガイドと、
前記センターガイドに保持された基準ピンと、
を有することを特徴とする物体運搬装置。 - 前記第1の弾性体の弾性力は、
前記第4の弾性体の弾性力よりも弱く、
前記第4の弾性体の弾性力は、
前記第2の弾性体の弾性力よりも弱いことを特徴とする請求項2記載の物体運搬装置。 - 前記運搬物体吸着ブロックは、
前記トレイによる前記運搬物体の保持面よりも、前記運搬物体方向に、0.8mm以上、1.3mm以下の範囲で突起した位置において、前記運搬物体の内周部分を保持することを特徴とする請求項2記載の物体運搬装置。 - 前記運搬物体吸着ブロックは、
前記トレイによる前記運搬物体の保持面よりも、前記運搬物体方向に、1.0mm以上、1.1mm以下の範囲で突起した位置において、前記運搬物体の内周部分を保持することを特徴とする請求項2記載の物体運搬装置。 - 前記コモンプレートの垂れ下がりを抑制する第5の弾性体を有することを特徴とする請求項2記載の物体運搬装置。
- 前記第5の弾性体は、
前記支持部に保持され、前記コモンプレートの下部を保持することを特徴とする請求項6記載の物体運搬装置。 - 前記運搬物体は、
光ディスク基板のピット成形に使用するスタンパーであることを特徴とする請求項2記載の物体運搬装置。
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