JP3627103B2 - 大画面表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大画面表示装装置係り、特に、原画像を複数個に分割して得られた画像を複数の投射型ディスプレイでスクリーン上に投射してスクリーン上に複数の画像を並べて表示するに好適な大画面表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の投射型ディスプレイを用いた大画面表示装置として、例えば、特開平11−98439号公報に記載されているものが知られている。この種の大画面表示装置においては、スクリーン上に複数の画像を並べて表示するに際して、各画像の継ぎ目をスムースに表示するために、各画像間にオーバーラップ領域を設け、オーバーラップ領域における輝度を、各画像とオーバーラップ領域との境界を示す重なり開始点から各画像の端部を示す重なり終了点に向かって徐々に暗くするエッジブレンド方式が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術においては、エッジブレンド方式を採用するに際して、スクリーン上の画像を1台のカメラで撮影し、このカメラの撮影によって得られた映像信号にしたがってオーバーラップ領域における輝度を調整する方式が採用されているが、各投射型ディスプレイ間の明るさの差に基づく輝度を補正することについては配慮されておらず、各投射型ディスプレイ(プロジェクタ)間に輝度の差があるときには、各画像の継ぎ目をスムースに表示することができない。
【0004】
本発明の課題は、投射型ディスプレイ間に輝度の差が生じても、各画像の継ぎ目をスムースに表示することができる大画面表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の大画面表示装置は、原画像を複数に分割してなり、相隣接する画像間にオーバーラップ領域を有してなる複数の画像の画像信号を生成する画像信号生成手段と、該画像信号生成手段から出力される前記複数の画像信号に基づいて前記複数の画像をスクリーンに連続的に並べて投射する複数の投射型ディスプレイとを備えてなる大画面表示装置において、前記各投射型ディスプレイに入力される前記複数の画像信号を前記各投射型ディスプレイにそれぞれ対応させて設定された入力輝度と出力輝度の関係を規定する輝度変換関数に従って変換して出力する輝度変換手段と、前記複数の投射型ディスプレイによって前記スクリーンに表示される前記オーバーラップ領域の画像の輝度を画像の重なり開始点から終了点に向かって徐々に下げるように前記輝度変換関数を補正する輝度変換関数補正手段と、前記輝度変換関数を予め定めた基準輝度変換関数に設定して前記各投射型ディスプレイ単独でそれぞれスクリーン上に投射された共通画像を撮影するカメラと、前記各投射型ディスプレイ単独で前記共通画像をそれぞれスクリーン上に投射して前記カメラにより撮影されたそれぞれの映像信号を基に相互間の輝度差を求め、該輝度差を低減するように前記各投射型ディスプレイに対応する前記輝度変換関数を算出して前記輝度変換手段に設定する輝度変換関数算出手段とを備えてなることを特徴とする。
【0006】
前記大画面表示装置を構成するに際しては、単一のカメラの代わりに、カメラを複数備え、輝度変換関数算出手段は、同一の投射型ディスプレイによりそれぞれ投射された共通画像を撮影した各カメラの映像信号の輝度感度差を求め、前記共通画像の相互間の輝度差を求めるにあたって、その輝度差を撮影したカメラの輝度感度差で補正するようにすることができる。
【0007】
また、共通画像は、輝度変換手段により輝度が0から最大値まで時間的に変化する画像を用いることができる。
【0008】
また、上記の輝度変換関数補正手段として、前記オーバーラップ領域に対応する画像部分の前記輝度変換関数に、オーバーラップ領域の重なり開始点から各画像の端部を示す重なり終了点に向かって1〜0まで順次下げていく倍率を掛けて補正する手段を用いることができる。
【0012】
本発明によれば、スクリーン上に複数の画像を連続的に並べて表示するに先立って、各輝度変換手段の輝度変換関数として基準輝度変換関数を用い、且つ各投射型ディスプレイによりそれぞれ投射された前記基準輝度変換関数に基づいた共通画像をカメラでそれぞれ撮影したときの映像信号を基に、共通画像の相互の輝度差を求めて、各投射型ディスプレイに対応させて輝度の補正値をそれぞれ算出し、各算出された輝度補正値にしたがって各輝度変換手段固有の輝度変換関数を算出して設定するようにしているため、投射型ディスプレイ間に輝度の差が生じても、各画像の継ぎ目をスムースに表示することができる。
【0013】
また、複数のカメラを設けた場合、輝度変換関数算出手段は、同一の投射型ディスプレイにより投射された共通画像を撮影した各カメラの映像信号の輝度感度差に基づいて、各投射型ディスプレイにより投射された共通画像の相互間の輝度差を求め、この輝度差を低減するように各投射型ディスプレイに対応する輝度変換関数を算出して設定しているから、複数のカメラ間に、カメラを構成する撮像素子などの固体差によって輝度に差が生じても、カメラ間の固体差を吸収し、カメラ間の感度を適正な値に補正することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態を示す大画面表示装置の全体構成図である。図1において、大画面表示装置はパーソナルコンピュータ(PC)10を備えており、パーソナルコンピュータは、CPU、メモリなどを有する計算処理部12、グラフィックスボードG1、G2、G3、エッジブレンドボードE1、E2、E3から構成され、各部がシステムバス14を介して接続されている。
【0015】
グラフィックスボードG1、G2、G3は、原画像を三分割して得られた画像であって、相隣接する画像間にオーバーラップ領域を有する複数の画像に関する情報として、各画像を構成する画素の輝度と座標を含むディジタルの画像信号を画像ごとにエッジブレンドボードE1、E2、E3に出力する画像信号生成手段として構成されている。
【0016】
エッジブレンドボードE1、E2、E3はそれぞれグラフィックスボードG1、G2、G3からディジタルの画像信号を受け、この画像信号の輝度を各画像に対応した輝度変換関数にしたがって変換し、輝度の変換された画像信号をそれぞれプロジェクタP1、P2、P3に出力する輝度変換手段として構成されている。
【0017】
具体的には、エッジブレンドボードE1、E2、E3は、図2に示すように、ディジタル入力インタフェイス20、アドレス変換器22、輝度変換関数メモリ(RAM)24、ディジタル出力インタフェイス26、システムバスインタフェイス28を備えて構成されており、ディジタル入力インタフェイス20は各グラフィックスボードG1、G2、G3に接続され、ディジタル出力インタフェイス26はそれぞれプロジェクタP1、P2、P3に接続され、システムバスインタフェイス28はシステムバス14を介して計算処理部12に接続されている。 ディジタル入力インタフェイス20はディジタルの画像信号を取り込み、この入力したディジタルの画像信号に含まれる情報のうち現在の座標と輝度をデコードし、デコードされたディジタルの信号をアドレス変換器22に出力するようになっている。アドレス変換器22は、各画素の位置を示す座標をメモリのアドレスに変換し、変換されたアドレスに従って輝度に関するデータを輝度変換関数メモリ24に格納するようになっている。
【0018】
この輝度変換関数メモリ24は、例えば、(画面画素数)×(入力信号の階調数)のRAMで構成されており、入力画素数が横640ドット、縦480ドットで、入力信号の階調数が256、出力信号のビット数が8ビットのときには、640×480×256バイトの大きさを有するRAMである。輝度変換関数メモリ24には、輝度変換関数にしたがって輝度の変換された画像信号に関するデータが格納されるようになっており、格納されたデータのうち各画像のオーバーラップ領域に属する画像の輝度に関するデータは、大画面表示時には、システムバスインタフェイス28を介してメモリ24をアクセスする計算処理部12によって補正されるようになっている。さらに輝度変換関数メモリ24に対しては、計算処理部12からシステムバスインタフェイス28を介して基準輝度変換関数や大画面表示時における輝度変換関数が設定されるようになっている。
【0019】
各プロジェクタP1、P2、P3は、投射型ディスプレイの一要素として、各エッジブレンドボードE1、E2、E3に接続されているとともに、システムバス14を介して計算処理部12に接続されている。各プロジェクタP1、P2、P3は各エッジブレンドボードE1、E2、E3からディジタルの画像信号を受け、各画像信号にしたがった画像をスクリーンSに向けて投射して各画像をスクリーンS上に連続的に並べて表示するようになっている。この場合、プロジェクタP1、P2の投射による画像間にはオーバーラップ領域O1に対応した画像が表示され、プロジェクタP2、P3の投射による画像間にはオーバーラップ領域O2に対応した画像が表示される。
【0020】
スクリーンS上に表示された各画像は2台のカメラC1、C2で撮影され、各カメラC1、C2の撮影によって生成された映像信号はシステムバス14を介して計算処理部12に転送されるようになっている。各カメラC1、C2は、例えば撮像素子を用いて構成されており、各カメラC1、C2からはスクリーンS上の画像の輝度に応じた映像信号が出力されるようになっている。
【0021】
計算処理部12は、各カメラC1、C2の生成による映像信号を基に各エッジブレンドボードE1、E2、E3固有の輝度変換関数を算出する輝度変換関数算出手段として構成されているとともに、算出された輝度変換関数のうち各画像のオーバーラップ領域に属する画像の輝度を補正し、補正された輝度変換関数を大画面表示時における輝度変換関数としてエッジブレンドボードE1、E2、E3に設定する輝度変換関数補正手段として構成されている。
【0022】
輝度変換関数としては、例えば、図3(a)に示すように、入力輝度と出力輝度とが曲線状に変化する輝度変換関数Fを設定したり、図3(b)に示すように、入力輝度n1と出力輝度n0とが同じ値になる恒等変換関数などを設定するようになっている。
【0023】
以下、パーソナルコンピュータ10の機能を図4のフローチャートにしたがって説明する。パーソナルコンピュータ10はスクリーンS上に大画面を表示するに先だって、カメラC1、C2間の感度を補正するための処理を行い(ステップ31)、次に、各エッジブレンドボードE1、E2、E3に関する輝度変換関数を算出する処理を行い(ステップ32)、算出された輝度変換関数のうちオーバーラップ領域(エッジブレンド部)に関する輝度を補正するための処理を行うようになっており(ステップ33)、以下、ステップ31における具体的な処理内容を図5および図6にしたがって説明する。
【0024】
まず、各エッジブレンドボードE1〜E3の輝度値を初期化し、各エッジブレンドボードE1〜E3に、入力輝度と出力輝度が同じになる恒等変換関数を設定し(ステップ101)、計算処理部12に、輝度感度特性配列c1[n](n=0〜255の整数、サイズは各1バイト)、輝度感度特性配列c2[n](n=0〜255の整数、サイズは各1バイト)を用意し(ステップ102)、変数nを0に初期化する(ステップ103)。
【0025】
次に、カメラC1、C2で各カメラ共通の共通画像を撮影し、各共通画像に関する輝度の変化を各カメラC1、C2で検出する。この場合、プロジェクタP2からの画像を撮影するとともに、エッジブレンドボードE2の入力輝度を恒等変換関数にしたがって順次変更し、プロジェクタP2により、恒等変換関数にしたがった輝度nの画像をスクリーンS上に投射する(ステップ104)。このときカメラC1で撮影して得られた輝度をc1[n]とし(ステップ105)、カメラC2で撮影して得られた輝度をc2[n]とし(ステップ106)、入力輝度を順次増加し(ステップ107)、入力輝度が0〜255の256階調変化するまで同じ処理を行い(ステップ108)、カメラC1の測定輝度として、図5(a)に示すような特性を求め、カメラC2の測定として、図5(b)に示すような特性を求める。
【0026】
図5(a)はプロジェクタP2の輝度入力nに対するカメラC1出力との関係を示し、図5(b)はプロジェクタP2の入力輝度nに対するカメラC2出力との関係を示す。
【0027】
図5(a)、(b)に示す特性は、横軸は共にプロジェクタP2の輝度入力nで、縦軸は各カメラC1、C2の測定値を示しているため、入力輝度nを0から最大値(255)まで変化させることで、各カメラ間の感度の差を零に補正するための感度補正関数を算出することができる。
【0028】
例えば、入力輝度n=Nとしたとき、図5(a)に示す特性からN=c1となり、図5(b)に示す特性からN=c2となる。ここで、両者を等しくするための関係式を導くと、(c)に示すように、各カメラ間の感度の差を零に補正するための感度補正関数c2=e21(c1)を求めることができる。この感度補正関数は同一輝度のときのカメラC1とカメラC2の相対感度を示している。
【0029】
感度補正関数を求めるに際しては、図7(a)に示すように、カメラC1の測定値c1[n]を横軸に、カメラC2の測定値c2[n]を縦軸として、nを0〜255まで変化させてプロットすると、図7(a)に示す測定値は離散値になる。
【0030】
この測定値を線形補間すると、図7(b)に示すような特性の感度補正関数c2=e21(c1)を求めることができる。なお、図7(b)に示す測定値は横軸をカメラC1の測定値c1、縦軸カメラC2の測定値c2として再設定した値を示している。
【0031】
次に、各エッジブレンドボードE1〜E3の輝度変換関数を算出するための処理としてステップ32(図4)を実行する。この場合、本実施形態においては、プロジェクタP1の輝度を基準輝度特性として、他のプロジェクタP2、P3の輝度をエッジブレンドボードE2、E3で輝度変換する方法を採用しているため、エッジブレンドボードE1の輝度変換関数として、例えば、入力輝度と出力輝度が等しい恒等変換関数(基準輝度変換関数)をエッジブレンドボードE1に設定する。そしてプロジェクタP1以外のプロジェクタP2、P3による投射を停止し、グラフィックスボードG1の出力による輝度をn、プロジェクタP1のみの投射による画像をカメラC1で測定し、この測定値をc1とし、nを0から最大値(255)まで変化させて、図8に示すように、プロジェクタP1とカメラC1の輝度感度特性c1=R11(n)を求める。
【0032】
同様にして、エッジブレンドボードE2の輝度変換関数として恒等変換関数を設定し、プロジェクタP2のみを投射させて、グラフィックスボードG2の出力による輝度をnとし、プロジェクタP2の投射による画像をカメラC1で測定し、この測定値をc2とし、nを0から最大値(255)まで変化させて、図8に示すように、プロジェクタP2とカメラC1の輝度感度特性c1=R12(n)をエッジブレンドボードE2固有の輝度変換関数F2として求める。
【0033】
すなわち、カメラC1で撮影したときの映像信号を基にプロジェクタP1、P2間の輝度の差を零に補正するための輝度感度特性を算出する。
【0034】
以下、具体的な内容について説明する。
【0035】
まず、プロジェクタP1とカメラC1の輝度感度特性を測定するに際しては、図9に示すように、エッジブレンドボードE1の輝度値を初期化し(ステップ121)、エッジブレンドボードE1に対して、入力輝度と出力輝度が同じになる輝度変換関数として恒等変換関数を設定するとともに、輝度感度特性配列R11[n](n=0〜255の整数、サイズは各1バイト)を用意する(ステップ122)。このあと変数nを初期化し(ステップ123)、グラフィックスボードG1の出力による画像信号の輝度をnとし、輝度nの画像信号をエッジブレンドボードE1を介してプロジェクタP1に出力し、カメラC1でプロジェクタP1の投射による画像を検出する(ステップ124、125)。この場合、エッジブレンドボードE1に設定された輝度変換関数は恒等変換関数であるため、エッジブレンドボードE1の出力輝度とプロジェクタP1の入力輝度は同じnとなる。そしてプロジェクタP1の投射による画像をカメラC1で測定し、カメラC1の測定による輝度感度特性配列R11[n]を格納する。このあとnに1を加え、同じ処理を継続し、nが255を超えるまでカメラC1の測定値を求める(ステップ126、127)。
【0036】
このときの測定結果を図10(a)に示す。図10(a)に示す測定値は、nを横軸、R11[n]を縦軸として、nを0〜255まで変化させてプロットしたときの値であって、離散値になる。この測定値を線形補間すると、図10(b)に示すように、プロジェクタ1とカメラC1の輝度感度特性c1=R11(n)を求めることができる。
【0037】
次に、プロジェクタP2とカメラC1の輝度感度特性を求めるに際しては、プロジェクタP1とカメラC1の輝度感度特性を求めたときと同様に、エッジブレンドボードE2を初期化した後、図11に示すように、計算処理部11に輝度感度特性配列R12[n](n=0〜255の整数、サイズは各1バイト)を用意し(ステップ141)、変数n1を0に初期化し(ステップ142)、エッジブレンドボードE2から輝度n1に関する画像信号をプロジェクタP2に出力し、プロジェクタP2の投射による画像をカメラC1で測定し、その測定値を輝度感度特性配列R12[n1]として格納する。この場合、グラフィックスボードG2の出力値n1を、エッジブレンドボードE2を用いて基準輝度特性に変換するためには、グラフィックスボードG2の出力n=n1のとき、カメラC1の測定値がc1になるようにすればよいことになる。すなわち、c1=R11(n1)、c1=R12(n)となり、R11(n1)=R12(n2)となる。この結果n2=R12 −1(R11[n])となる。
【0038】
このあと、n1を0から最大値(255)まで変化させて、n1とn2の関係を順次算出し(ステップ144、145)、プロジェクタP2とカメラC1の輝度感度特性をエッジブレンドボードE2固有の輝度変換関数F2として求めることができる。
【0039】
次に、エッジブレンドボードE3固有の輝度変換関数F3を算出するに際しては、プロジェクタP3とカメラC2を使い、プロジェクタP3とカメラC2の輝度感度特性c2=R23(n)を生成する。すなわち、エッジブレンドボードE3の入力をn1、基準輝度特性(基準輝度変換関数)に変換されたエッジブレンドボードE3の出力をn3とすると、基準輝度特性から、c1=R11(n1)が求められるとともに、カメラC1とカメラC2の感度補正関数c2=e21(c1)、プロジェクタP3とカメラC2の輝度感度特性c2=R23(n3)から、e21(R11[n])=R23(n3)が得られ、n3=R23 −1(e21[R11(n1)])となる。
【0040】
エッジブレンドボードE3の輝度変換関数F3を求めるに際しては、図13に示すように、R23[n]を用意し(ステップ151)、グラフィックスボードG3の出力値n1を0とし(ステップ152)、プロジェクタP3の撮像による画像をカメラC2で測定し、この測定値をR23 −1(e21[R11(n1)])を格納し、輝度n1を1ずつ順次増加させ、n1が255を超えるまで同じ処理を行い(ステップ153、154、155)、エッジブレンドボードE3の輝度変換関数F3を算出する。
【0041】
このあとステップ33(図4)の処理として、各画像のオーバーラップ領域に属する画像の輝度を各画像とオーバーラップ領域との境界を示す重なり開始点から各画像の端部を示す重なり終了点に向かって徐々に輝度を暗くする補正し、オーバーラップ領域(エッジブレンド部)に該当する画素(ドット)の輝度変換関数を修正する。
【0042】
具体的には、図14に示すように、各プロジェクタP1、P2、P3の投射による画像のうち各画像が重なっているオーバーラップ領域に対して、輝度変換関数で設定される理想特性の倍率を重なり開始点から重なり終了点に向かうにしたがって1〜0まで順次下げていく。 ここで、m1、m2、m3が理想特性の倍率を示し、x1、x2、x3は各画像のx座標を示す。
【0043】
各エッジブレンドボードE1〜E3の画像のうちオーバーラップ領域(エッジブレンド部)に該当するドット(画素)に対して、そのx座標で規定されている倍率を理想特性に掛け、この掛け算によって補正され理想特性を基に各エッジブレンドボードE1〜E3の輝度変換関数を補正し、大画面表示時における輝度変換関数として各エッジブレンドボードE1〜E3に設定する。
【0044】
スクリーンS上に各画像並べて表示するに際しては、図15に示すように、原画像G0を三分割して画像1、画像2、画像3を切り出し、各画像1〜3に関する画像信号をグラフィックスボードG1〜G3からエッジブレンドボードE1〜E3に出力すると、各画像信号は各エッジブレンドボードE1〜E3固有の輝度変換関数にしたがって補正され、補正された画像信号がプロジェクタP1〜P3に出力され、各プロジェクタP1〜P3の投射による画像がスクリーンS上に並んで表示される。
【0045】
この場合、本実施形態においては、各プロジェクタP1〜P3間の輝度の差を補正しているため、プロジェクタ間に明るさに差があっても、各画像の継ぎ目をスムースに表示することができる。さらに、カメラ間の固体差を感度補正関数に従って補正しているため、カメラC1、C2間に固体差があっても各画像の継ぎ目をスムースに表示することができる。
【0046】
次に、本発明の第2実施形態を図16にしたがって説明する。本実施形態は、スクリーンSを横に広くするとともに、カメラ1台増やし(カメラC3)、グラフィックスボードG4、エッジブレンドボードE4、プロジェクタP4を追加したものであり、他の構成は図1のものと同様である。
【0047】
本実施形態においては、カメラC2とカメラC3の感度補正関数c3=e32(c2)と、プロジェクタP4とカメラC3の輝度感度特性c3=R34(n4)を求め、このとき、e32(e21[R11(n1)])=R34(n4)として求めることで、n4=R34 −1(e32[e21(R11〔n1〕)])の関係が成り立つ。この関係からエッジブレンドボードE4の輝度変換関数を算出することができる。
【0048】
このように、本実施形態によれば、前記実施形態と同様に、各プロジェクタP1〜P4間の輝度の差を補正しているため、プロジェクタ間に明るさに差があっても、各画像の継ぎ目をスムースに表示することができる。さらに、カメラ間の固体差を感度補正関数に従って補正しているため、カメラC1、C2、C3間に固体差があっても各画像の継ぎ目をスムースに表示することができる。
【0049】
また、本発明は、複数のカメラを用いて画像に関する補正を行っているため、球状のスクリーンなどの自由形状のスクリーンや巨大なスクリーンなどの多様なスクリーンに複数の画像を並べて表示する場合でも、各画像の継ぎ目をスムースに表示することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、投射型ディスプレイ間に輝度の差が生じても、各画像の継ぎ目をスムースに表示することができ、表示画像の品質の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す大画面表示装置の全体構成図である。
【図2】エッジブレンドボードのブロック構成図である。
【図3】(a)、(b)はエッジブレンドボードの輝度変換関数を説明するための説明図である。
【図4】図1に示す装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図5】(a)、(b)、(c)はカメラC1とカメラC2の感度特性を説明するための図である。
【図6】カメラC1とカメラC2の感度特性算出方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】(a)、(b)は感度補正関数の算出方法を説明するための図である。
【図8】エッジブレンドボードE1とエッジブレンドボードE2の輝度変換関数を算出する方法を説明するための図である。
【図9】プロジェクタP1とカメラC1の輝度感度特性の測定方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】(a)、(b)は輝度感度特性配列から輝度感度特性を生成する方法を説明するための図である。
【図11】エッジブレンドボードE2の輝度変換関数の算出方法を説明するための図である。
【図12】エッジブレンドボードE3の輝度変換関数の算出方法を説明するための図である。
【図13】エッジブレンドボードE3の輝度変換関数の算出方法を説明するためのフローチャートである。
【図14】エッジブレンドボードのエッジブレンド部に該当するドットの輝度変換関数の修正方法を説明するための図である。
【図15】原画像を複数の画像に分割する方法を説明するための図である。
【図16】本発明に係る大画面表示装置の第2実施形態を示す全体構成図である。
【符号の説明】
10 パーソナルコンピュータ
12 計算処理部
14 システムバス
G1〜G3 グラフィックスボード
E1〜E3 エッジブレンドボード
P1〜P3 プロジェクタ
S スクリーン
C1、C2 カメラ
Claims (4)
- 原画像を複数に分割してなり、相隣接する画像間にオーバーラップ領域を有してなる複数の画像の画像信号を生成する画像信号生成手段と、該画像信号生成手段から出力される前記複数の画像信号に基づいて前記複数の画像をスクリーンに連続的に並べて投射する複数の投射型ディスプレイとを備えてなる大画面表示装置において、
前記各投射型ディスプレイに入力される前記複数の画像信号を前記各投射型ディスプレイにそれぞれ対応させて設定された入力輝度と出力輝度の関係を規定する輝度変換関数に従って変換して出力する輝度変換手段と、前記複数の投射型ディスプレイによって前記スクリーンに表示される前記オーバーラップ領域の画像の輝度を画像の重なり開始点から終了点に向かって徐々に下げるように前記輝度変換関数を補正する輝度変換関数補正手段と、前記輝度変換関数を予め定めた基準輝度変換関数に設定して前記各投射型ディスプレイ単独でそれぞれスクリーン上に投射された共通画像を撮影するカメラと、前記各投射型ディスプレイ単独で前記共通画像をそれぞれスクリーン上に投射して前記カメラにより撮影されたそれぞれの映像信号を基に相互間の輝度差を求め、該輝度差を低減するように前記各投射型ディスプレイに対応する前記輝度変換関数を算出して前記輝度変換手段に設定する輝度変換関数算出手段とを備えてなることを特徴とする大画面表示装置。 - 前記共通画像は、前記輝度変換手段により輝度が0から最大値まで変化する画像であることを特徴とする請求項1に記載の大画面表示装置。
- 前記輝度変換関数補正手段は、前記オーバーラップ領域に対応する画像部分の前記輝度変換関数に、前記オーバーラップ領域の重なり開始点から前記各画像の端部を示す重なり終了点に向かって1〜0まで順次下げていく倍率を掛けて補正することを特徴とする請求項1または2に記載の大画面表示装置。
- 前記カメラを複数備え、
前記輝度変換関数算出手段は、同一の前記投射型ディスプレイによりそれぞれ投射された前記共通画像を撮影した前記各カメラの映像信号の輝度感度差を求め、前記共通画像の相互間の輝度差を求めるにあたって、該輝度差を撮影したカメラの前記輝度感度差で補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の大画面表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001032080A JP3627103B2 (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 大画面表示装置 |
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