JP3626984B2 - 多段積み装置及び長尺物品の多段積み方法 - Google Patents

多段積み装置及び長尺物品の多段積み方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物流設備の中において、搬送コンベヤにより搬送されてくる多数の物品を搬送しながら自動的に上下の多段積み状態にして箱詰め等し易くする多段積み装置及び長尺物品の多段積み方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、搬送コンベヤ等の搬送装置が配置される物流設備の中において、多数の物品を収納する物品ストッカが搬送コンベヤに沿って複数配置され、物品ストッカの下方側に設けられたピッキング装置によりピッキングされた種々の物品を搬送コンベヤで流し、段ボール箱等の箱に箱詰めする工程がある。例えば、タバコ、ビデオテープ、書籍(単行本)、CD(コンパクトディスク、音楽用のシングルCD等)、家庭用薬品類(例えば、風邪薬の入った箱や、栄養剤、滋養強壮剤が小型のビンに詰められこのビンが紙製容器に包装されたもの等)や化粧用品類(例えば、口紅が入った箱等)の物品が物品ストッカに重積積載され、この物品を一つ一つ搬送コンベヤ等にピッキングして、搬送コンベヤ上に流して、所定位置で段ボール箱等の箱に箱詰めする。
【0003】
箱詰めは、一部自動化されているところもあるが、通常は人手による箱詰めである。例えば、コンビニエンスストアや自動販売機を設置する小売業者等に個別にタバコを箱詰めして輸送する場合には、各店毎に販売個数は異なるが、ピッキング装置によりピッキングされて搬送コンベヤ上を搬送されてくるタバコを人手により箱詰めしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、搬送コンベヤ上を順次流れてくるタバコ等の物品を段ボール箱等の箱に自動的に箱詰めすることが箱詰め作業の効率化の点から望まれるが、箱詰めに際して、所定数予め上下の多段積みされていると、所定数一括して箱詰めすることができる。なお、手作業による箱詰めでも所定数予め上下の多段積みされていると、所定数一括して箱詰めすることができる。しかしながら、搬送コンベヤから順次搬送されてくる複数の物品をその搬送速度を落とすことなく揃えられた状態にして、しかも損傷させずに多段積みすることは容易なことではない。例えば、図13(a)(b)に示すように、タバコの1カートンの大形の箱やタバコが10個単位で一つに包装された包装紙(「パーセルタイプ」とも呼ばれ、平成11年12月から資源保護の観点から従来の紙製箱から包装紙に移行している。)のような長辺側と短辺側とを有する直方体形状の長尺物品Bがある。すなわち、このタバコが10個単位で一つに包装された包装タバコは、長辺側Bcと短辺側Ba,Bbを有する直方体形状の長尺物品Bであるが、この包装タバコを単に搬送コンベヤの端部から順次落下させて上下の多段積み状態にしようとすると、パーセルタイプのタバコの包装紙を損傷させてしまう問題を有する。なお、図12(a)(b)に示すように、パーセルタイプのタバコは、上下の5段積み状態で段ボール箱等の箱に箱詰めされることが多い。
【0005】
一方、上記のような長尺物品Bの場合、その長辺側Bcを前後に向けて搬送コンベヤにより順に搬送することが通常の搬送の仕方である(図13中の矢印Y1が搬送コンベヤの搬送方向)。従来のピッキング装置によりピッキングされた物品は、搬送コンベヤを使用して上記搬送の仕方で搬送されているが、上記「パーセルタイプ」のタバコ等の長辺側Bcと短辺側Ba,Bbとを有する直方体形状の長尺物品Bを搬送する場合、搬送コンベヤの流れ方向に直方体形状の長尺物品をその長辺側Bcを前後に向けて搬送される。そこで、この包装タバコを順に落下させると、搬送コンベヤの設置スペースの有効利用が図られないほか、装置が大型化する問題を有する。特に、長尺物品をその長辺側Bcを前後に向けて落下させて多段積みすると、長尺物品の長辺側Bcを前後にした前方側が箱詰め用の箱に落下させるストッパ制御部に強く衝突して、前方側が破損する度合いが高くなる問題や、搬送方向における詰りを生じさせる問題を有する。また、このような搬送方法を前提とした多段積みでは、自動化したとしても、高速化に限界があり(高速化すればする程、上記破損の程度は大きくなる。)、箱詰め作業の効率の向上が図られない。なお、長尺物品をその長辺側Bcを搬送コンベヤベルトの幅方向に揃えた搬送方向にして流すことは考えられるが、通常の流し方では、長尺物品をその長辺側Bcを前後に向けて流れてしまうために、その方向を常に維持して搬送させて多段積み状態にすることは極めて困難である。
【0006】
また、箱詰めの自動化を図るためには、多段積み状態に整然と揃えられなければ、箱詰めの際に自動的に押圧して段ボール箱等に収納させる動作において、段ボール箱Dの開口部D5の端部に衝突するなどの支障が生じる。したがって、その前提としての多段積み状態の過程においても、落下する物品の相互間隔を常に一定に保って段積みさせなければ、箱詰めの自動化を図ることは困難である。特に、箱詰めの自動化には高速化が望まれるために、搬送コンベヤの搬送速度を高く設定することが必要となるが、揃えられた多段積み状態に搬送コンベヤの搬送速度を落とすことなく行うことは容易なことではなかった。なお、手作業の場合にも揃え直さなければならないとすると意味がない。
【0007】
そこで本発明の目的は、タバコが包装されたような長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品を、搬送コンベヤの搬送速度を落とすこともなく、搬送方向の詰りを生じさせることもなく所定方向搬送方向に揃えた状態(コンベヤベルトの幅方向に揃えた状態)に自動多段積みが行え、しかも、積み崩れ(荷崩れ)や包装紙等の破損や包装された物品の損傷を発生させることがない多段積み装置及び長尺物品の多段積み方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の請求項1記載の多段積み装置は、タバコが10個単位で一つに包装されたような長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品をその長辺側を搬送方向と直交させて搬送させる搬送コンベヤと、搬送コンベヤから順次上記方向に搬送されてくる長尺物品を多段積み単位の物品群に一揃えにする中継コンベヤと、中継コンベヤに接続して設けられ中継コンベヤから長尺物品を受領し所定高さの投出位置にして長尺物品を投出させるピッチャコンベヤと、ピッチャコンベヤから投出される長尺物品を下降動作しながら受け止めるレシーバ装置と、中継コンベヤのレシーバ装置側に設けられ、上記中継コンベヤを停止させることなく中継コンベヤに順次搬送される物品を間欠的に強制停止させて複数の物品を貯留した後に開放する間欠貯留用シャッタ装置と、レシーバ装置によって受け止められた物品を適宜排出するプッシャ装置とを備え、上記中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャコンベヤのコンベヤベルトの駆動速度が相対的に大となるように設定され、上記レシーバ装置は、上下方向に循環駆動する一対の無端状チェーンと、一対の無端状チェーンに所定間隔を保って配設される複数対のエプロンを有し、一対の無端状チェーンを上から下に向けて同期駆動される複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に搬送コンベヤから順次投出される物品を各々多段積み状態にした後、上記プッシャ装置により所定の多段積み状態にされた長尺物品を適宜排出することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、搬送コンベヤから順次投出される物品は、下降動作しながら受け止めるレシーバ装置によって、一対の無端状チェーンを上から下に向けて同期駆動される複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に多段積み状態にされるが、複数対のエプロンを有するために、投出される位置(投出位置)より下の位置で最も近い一対のエプロンで下降動作しながら多段積み状態にするので、物品の落下する距離が短くなり、落下姿勢の傾きや落下による物品の損傷を少なくして多段積み状態にすることができる。すなわち、複数対のエプロンの間隔を一定に保ち、無端状チェーンの駆動の同期が保たれれば、搬送コンベヤの高さをどのような高さに設定しても、落下による物品の損傷を少なくして多段積み状態にすることが可能になるため、一対の無端状チェーンを上下方向に長く設定することは任意である。また、複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に搬送コンベヤから順次投出される物品を各々多段積み状態にするために、搬送コンベヤによる物品の搬送速度を高速にしたとしても、複数対のエプロンがこれに対応して多段積み状態にする。プッシャ装置がレシーバ装置によって多段積み状態とされた物品群を適宜排出するので、多段積みの自動化が図られる。また、搬送コンベヤによりタバコが包装されたような長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品の長辺側を揃えて搬送するので、搬送コンベヤ上における長尺物品の向き(姿勢)を定めない場合、及び特に長尺物品の長辺側を搬送方向に揃えて搬送する場合に比較して、物品間の間隔を狭くすることができ、この状態で搬送することにより、物流設備の中において、搬送コンベヤの設置スペースの有効活用が図られる。また、投出させる物品を下降動作しながら受け止めるレシーバ装置により受け止める場合において、落下中に長尺物品の姿勢が傾く度合いを低くできるので、レシーバ装置にて受け止めるときの衝撃が狭い部分に集中することがなく、物品に損傷が生じる事態を少なくすることができる。また、投出位置から落下地点(エプロン)までの距離も短くすることができる。そして、中継コンベヤは、搬送コンベヤから順次搬送されてくる物品を多段積み単位の物品群に一揃えにするので、ピッチャコンベヤは、多段積みする物品群毎に投出動作し、レシーバ装置は、物品群毎に物品を受領する。また、中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャコンベヤのコンベヤベルトの駆動速度が相対的に大きく設定されていることにより、中継コンベヤ上に物品がとどまって搬送の流れが滞ることがない。また、間欠貯留用シャッタ装置を通過する物品群のうち、既にピッチャコンベヤに移行した物品と未だ中継コンベヤ側に残存している物品との間に所定の相互間隔が生じる。しかし、この物品間の相互間隔は、中継コンベヤとピッチャコンベヤのコンベヤベルトの速度差に基づくので均等になり、搬送コンベヤから順次搬送されてくる物品間の相互間隔が均等でなくとも、均等の相互間隔を保ってピッチャコンベヤから投出されることとなる。また、レシーバ装置により下降動作しながら同じ間隔で受け止められる。これにより、レシーバ装置の駆動速度を一定に保つことが許容される。なお、中継コンベヤにおいて複数の物品を物品群として一揃えにすることに要した時間は、中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャコンベヤのコンベヤベルトの駆動速度を相対的に大きく設定したことにより回復される。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
本発明の請求項2記載の多段積み装置は、前記中継コンベヤの間欠貯留用シャッタ装置は、中継コンベヤ上におけるピッチャコンベヤ側の端部に設けられ、中継コンベヤを停止させることなく搬送される物品の進行を一旦阻止するとともに、一旦阻止されることにより貯留された複数の物品を進行方向に開放するシャッタ板を有することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、搬送される物品がシャッタ板によって進行を阻止されると、その次に搬送されてくる物品を所定数互いに密着した状態(連結状態)の物品群としてピッチャコンベヤ側の端部に貯留させることとなる。ここで、間欠貯留用シャッタ装置が中継コンベヤ上において物品を互いに密着させた状態で貯留し得る所定数の最大個数は、物品の大きさによるほか、シャッタ板の位置から中継コンベヤの上流端までの距離によって決定される。したがって、貯留する1個目の物品が中継コンベヤのピッチャコンベヤ側の端部(下流端)となるようにシャッタ板の位置を設けることによって、中継コンベヤの上流端から下流端までの所要長を最小限に抑え、中継コンベヤ全体を小型化することができる。
【0016】
本発明の請求項3に記載の多段積み装置は、前記ピッチャコンベヤは、前記長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品における長辺側の両端付近のみと接触して同期駆動する一対のコンベヤベルトを有することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、ピッチャコンベヤは、長尺物品における長辺側の両端付近のみと接触して同期駆動する一対のコンベヤベルトを有するので、全面駆動ベルト(物品の下面全体を支持するコンベヤベルト)の場合と比較して、搬送方向に対する傾きを生じ難くして搬送することとなる。すなわち、物品はコンベヤベルトとの摩擦力以外に何らの拘束を受けることなく単にコンベヤベルトの上に載っているのみであるため、コンベヤベルトの途中のガイドローラ等によるコンベヤベルトの波打ちや機械振動等によって、物品の位置ズレを起こすことがあるが、長尺物品とコンベヤベルトを接触させる面積を狭くすることにより、長尺物品の位置ズレを生じ難くすることが可能となる。したがって、長尺物品の長辺側を揃えた状態で投出されるので、長尺物品に損傷が生じる事態を防ぐことができる。
【0018】
本発明の請求項4に記載の多段積み装置は、前記ピッチャコンベヤは、中継コンベヤ側を支点としてレシーバ装置側を揺動させることによって角度調節自在に構成されていることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、ピッチャコンベヤの角度を調節することによって、ピッチャコンベヤから投出される際の物品の投出方向をコントロールすることができる。これにより、様々な大きさや重さの物品に対応することが可能となり、また、損傷しやすい物品を多段積みする場合にも、対応することができる。
【0020】
本発明の請求項に記載の多段積み装置は、前記レシーバ装置順次投出される物品が衝突して、前記複数対のエプロンに落下させるストッパ板を有し、このストッパ板は、前記間欠貯留用シャッタ装置のシャッタ板と平行に配されていることが好ましい。
【0021】
この発明によれば、間欠貯留用シャッタ装置のシャッタ板によって貯留される物品群は、シャッタ板に沿って同じ姿勢で貯留される。そして、この姿勢を保ってピッチャコンベヤから投出され、ストッパ板に衝突するが、シャッタ板とストッパ板とを平行にすることによって、物品の衝撃を狭い部分に集中させることなく分散させられるため、投出される物品の損傷を少なくする。
【0022】
本発明の請求項5記載の多段積み装置において、前記プッシャ装置は、物品の両側において弾性変形によって物品の排出動作を許容するとともに、弾性回復によって排出した物品の倒壊を阻止する一方向性の一対の摺接部材を備えることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、摺接部材は、プッシャ装置に押されて排出される際に段積みされた物品に、その両側から摺接しながら物品を弾性的に拘束できるので、物品の排出動作を許容しながら物品の前倒れによる倒壊が阻止されるとともに、プッシャ装置の復帰後は、弾性回復した摺接部材がプッシャ装置に代わって段積みされた物品の背後側を支持するので、物品の後倒れによる倒壊が阻止される。また、両側から弾性的に摺接するので、物品の位置ズレを修正する役割、つまり中央に寄せる役割も有する。
【0024】
本発明の請求項6に記載の長尺物品の多段積み方法は、タバコが10個単位で一つに包装されたような長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品をその長辺側を搬送方向と直交させて搬送させる工程と、順次搬送されてくる長尺物品を間欠的かつ強制的に一旦停止させることによりこれらの長辺側を揃えて多段積み単位の物品群にした後所定間隔で投出させる工程と、この投出された長尺物品の長辺側をストッパ板に衝突させた後、上下方向に循環駆動する一対の無端状チェーンに所定間隔を保って配設され上から下に同期駆動する複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に各々多段積み状態にする工程を備え、前記長尺物品を間欠的かつ強制的に一旦停止させて多段積み単位の長尺物品群にこれらの長辺側を揃えた後所定間隔で投出させる工程において、物品を多段積み単位の物品群に一揃えにする中継コンベヤと、長尺物品群を受領して所定高さにして物品を投出させるコンベヤベルトを有するピッチャコンベヤを備え、中継コンベヤに順次搬送される物品を間欠的に強制停止させた後開放する間欠貯留用シャッタ装置が設けられるとともに、前記中継コンベヤの間欠貯留用シャッタ装置は、中継コンベヤ上におけるピッチャコンベヤ側の端部に設けられ、中継コンベヤを停止させることなく搬送される物品の進行を一旦阻止するとともに、一旦阻止されることにより貯留された複数の物品を進行方向に開放するシャッタ板を有し、上記中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャ コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度が相対的に大となるように設定されていることを特徴とする。
【0025】
長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品をその位置を意識的に揃えることなく搬送コンベヤにより順に搬送する搬送方法においては、長尺物品を多段積みするために落下させると、落下姿勢が回転や傾き等により維持されなくなる。この発明によれば、シャッタ板を有する間欠貯留用シャッタ装置により、順次搬送されてくる長尺物品を間欠的に強制停止させることによりこれらの長辺側を揃えて多段積み単位の物品群にするとともに、進行方向に開放した後は、投出される長尺物品の投出方向の長辺側をストッパ板で衝突させるというように、長尺物品の長辺側を逐一揃えることから、長尺物品の長辺側を搬送方向と直交する方向に常に揃えて多段積みされる。そして、上から下に向けて同期駆動される複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に多段積み状態にされるが、複数対のエプロンを有するために、投出される位置(投出位置)から下の位置で最も近い一対のエプロンで下降動作しながら多段積み状態にするので、物品の落下する距離が短くなり、落下姿勢の傾きや落下による物品の損傷を少なくして多段積み状態にすることができる。また、この発明によれば、中継コンベヤに順次搬送される物品を間欠的に強制停止させた後開放する間欠貯留用シャッタ装置が設けられるとともに、上記中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャコンベヤのコンベヤベルトの駆動速度が相対的に大となるように設定されていることにより、中継コンベヤ上に物品がとどまって搬送の流れが滞ることがない。また、間欠貯留用シャッタ装置を通過する物品群のうち、既にピッチャコンベヤに移行した物品と未だ中継コンベヤ側に残存している物品の間に所定の相互間隔が生じるが、この物品間の相互間隔は、中継コンベヤとピッチャコンベヤのコンベヤベルトの速度差に基づくので均等である。このため、搬送コンベヤから順次搬送されてくる物品間の相互間隔が均等でなくとも、均等の相互間隔を保ってピッチャコンベヤから投出され一対のエプロン毎に長尺物品が多段積みされる。
【0026】
【0027】
【0028】
本発明の請求項7記載の長尺物品の多段積み方法は、前記投出された長尺物品の長辺側をストッパ板に衝突させた後、上下方向に循環駆動する一対の無端状チェーンに所定間隔を保って配設され上から下に同期駆動する複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に各々多段積み状態にする工程において、一対のエプロンを上から下に向けて駆動させる際に一対のガイド板により複数の長尺物品の短辺側の両側面を揃えることを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、複数対のエプロンのうちの多段積みされた一対のエプロンの下降に際しては、多段積みの長尺物品の短辺側の両側面に面して配された一対のガイド板により除々に間隔が狭められるので、多段積みの長尺物品の短辺側の両側面が各々揃えられる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0031】
本実施の形態の多段積み装置100は、物流設備の中において、搬送コンベヤにより搬送されてくる多数の物品を搬送しながら自動的に箱詰めする自動梱包ラインにおける移送システムに組み込まれている。すなわち、物品を搬送する第1の搬送コンベヤA1と、多段積み状態にした物品を搬送する第2の搬送コンベヤA2との間に設置され(図1)、ピッチャコンベヤ30と間欠貯留用シャッタ装置20と中継コンベヤ10等からなる第1の装置101と、ピッチャコンベヤ30から投出された長尺物品Bを受け止めるレシーバ装置40等からなる第2の装置102とから構成されている。
【0032】
(多段積みする物品又は物品群)本実施の形態の多段積み装置100により多段積みされる物品Bは、「パーセルタイプ」とも呼ばれる、タバコが10個単位で一つに包装された長尺物品Bである。この長尺物品Bは、図12(a)の状態では、上下の5段の多段積み状態でこれを5列(5×5)の25個を段ボール箱Dの底側と入り口側に合計50個箱詰めする。しかし、同じ銘柄のタバコでも、例えば36個箱詰めさせる場合は、段ボール箱Dの底側では5×5の25個収納し、入り口側では11個収納させる(図12(b))。また、例えば、同じ日本製のタバコでもCASTER(商標名)とCABIN(商標名)では大きさが、CABINが一回り大きいが、このような大きさが異なるものが混在するような場合は、上下5段の多段積み状態を一つの単位として箱詰めする。図13では、CASTER(商標名)と、これよりも一回り大きく長辺側Bcにも長いCABIN(商標名)と、同じCABINでも、一回り大きい100mmサイズ(100sとも表記される。)のCABINを各々示している。また、これら長尺物品Bの短辺側の上面を符号Ba、短辺側の下面を符号Bbとし、長辺側を符号Bcとして説明する。また、第1の搬送コンベヤA1により搬送されてくる順に符号B1,B2,B3,B4,B5とする。なお、パーセルタイプの包装タバコB1…B5は、第1の搬送コンベヤA1にコンベヤベルトを横断する向きに並べて積載させ、所定の相互間隔D1を保って所定の駆動速度V1で順次に供給される(図13中の矢印Y2が搬送コンベヤの搬送方向)。
【0033】
(多段積み装置の構成)多段積み装置100は、順次搬送されてくる長尺物品Bを所定高さまで上昇させる第1の搬送コンベヤA1と、第1の搬送コンベヤA1から順次に長尺物品B1…B5を受領する中継コンベヤ10と、中継コンベヤ10上を流れる長尺物品B1…B5を間欠的に強制停止させる間欠貯留用シャッタ装置20と、中継コンベヤ10に接続するピッチャコンベヤ30と、ピッチャコンベヤ30から投出される長尺物品B1…B5を受け止める多段積みにするレシーバ装置40と、レシーバ装置40が受け取った長尺物品B1…B5を第2の搬送コンベヤA2に向けて押し出すプッシャ装置50とを組み合わせてなる。第2の搬送コンベヤA2に沿ってチャッキング装置1が配設されている。チャッキング装置1は、多段積み状態の長尺物品Bを挟持して段ボール箱D等の箱が配置され箱詰めされる位置まで移送するもので、搬送コンベヤA2に沿って配設される第1のレールR1と、第1のレールR1に沿って移動するベース板7と、ベース板7を第1のレールR1を介して所定位置まで往復動作させる第1の駆動手段M1と、ベース板7上において搬送コンベヤA2と直交する方向に配される第2のレールR2と、第2のレールR2に沿って移動して搬送コンベヤA2上を搬送されてくる物品Bを挟持する一対の挟持板6A,6Bと、一対の挟持板6A,6Bを第2のレールR2を介して往復動作させる第2の駆動手段M2とを備える(図2、図3)。
【0034】
中継コンベヤ10ないしプッシャ装置50は、支柱部材f1と水平部材f2との組合わせからなる骨組み構造のフレーム1F,2F,3F,4Fを利用して組み立てられている。これらのフレーム1F…は、いずれも四方にT溝を備え、角棒状に形成したアルミニウム合金の引抜き部材を主要部材とし、要所に専用部材を組み付けてなる。フレーム1Fとフレーム2Fは、一体のものとして組み立てられ、中継コンベヤ10を一定の高さ位置に水平に支持するとともに、間欠貯留用シャッタ装置20とピッチャコンベヤ30を取り付けるための部材となっている。一方、フレーム3Fとタワー状のフレーム4Fとは、一体のものとして組み立てられ、プッシャ装置50とレシーバ装置40およびストッパ制御部60の組み付け部材となる。フレーム1F,2Fと、フレーム3F,4Fとは、独立のものとして組み立てたものを連結部材を介して分離可能に一体化した構造となっている。したがって、取扱う長尺物品Bのサイズによってピッチャコンベヤ30とレシーバ装置40との間隔を調整することができる。なお、フレーム2F内には、中継コンベヤ10の駆動部を収納したボックス18が収められ、フレーム3Fには、レシーバ装置40とプッシャ装置50の共通の駆動部を構成する駆動モータMT3等が収納されている。
【0035】
中継コンベヤ10は、第1の搬送コンベヤA1から順次搬送されてくる長尺物品Bを多段積み単位の長尺物品群B1…B5に一揃えにする装置であり、そのコンベヤベルト11の上面が水平面として構成され、第1の搬送コンベヤA1からの搬送されてくる長尺物品B1…B5を水平姿勢に移行させる。中継コンベヤ10は、一般的な高摩擦材料からなるコンベヤベルトを有するコンベヤとは異なり、平滑度が高い低摩擦のフィルム状材料からなるコンベヤベルト11を有する特殊なコンベヤである(図4)。コンベヤフレーム16の上流端側(搬送コンベヤA1側)10Bと下流端側(ピッチャコンベヤ30側)10Fとには、小径のコンベヤロール12,12が各々横設され、コンベヤフレーム16の下方のボックス18内には、駆動ロール15を取り付けた駆動モータMT1が配置されている。駆動ロール15の斜め上方には、テンションロール13Rを備える一対のテンショナ13,13が配置されている。
【0036】
中継コンベヤ10のコンベヤベルト11は、前後のコンベヤロール12,12を経由して駆動ロール15に至るループを形成するように巻き掛けられ、一対のテンショナ13,13は、テンションロール13R,13Rを介して駆動ロール15とコンベヤベルト11の接触面積を増大させるように、駆動ロール15の直近位置において両側からコンベヤベルト11を絞り込んでいる。これによって、駆動モータMT1は、駆動ロール15を介して低摩擦のコンベヤベルト11の滑りを防止する。
【0037】
中継コンベヤ10には、コンベヤベルト11の両側に沿って一対のガイドバー17,17が設けられている(図1,図5)。各ガイドバー17は、表面に微細な梨地加工を施すことによって滑りを良くしたアルミニウム合金のパイプ部材からなり、一定間隔でコンベヤフレーム16に配置する支持金具17b,17b…によって、コンベヤベルト11から浮かせた状態で固定されている(図5)。一対のガイドバー17,17は、中継コンベヤ10の上流端側10Bから下流端側10Fに向かって間隔を狭めるように曲げ加工され、先端部はピッチャコンベヤ30の両側に及んでいる。なお、一対のガイドバー17,17は、図示しないが、長尺物品Bを所定高さまで上昇させる第1の搬送コンベヤA1の両側にも設けられている。
【0038】
間欠貯留用シャッタ装置20は、順次搬送される長尺物品群Bを間欠的に強制停止させた後開放するもので、断面L字状のシャッタ板21を備え、中継コンベヤ10の下流端側10Fに配置されている(図1、図4、図5)。下流端側10Fのコンベヤフレーム16,16には、軸受けを設けた一対のブラケット22,22が立設され、ブラケット22,22間には、一対のすり割りブロック22c,22cを取り付けた軸22bが横設されている。シャッタ板21は、すり割りブロック22c,22cにねじ止めされている。軸22bの一端側には、アーム23が取り付けられるとともに、フレーム1Fの支柱部材f1の側面に足場となるブラケット25bが突設されている(図4)。シャッタ板21は、エアシリンダ25によって起倒動作可能(回転動作可能)となり、エアシリンダ25は、アーム23とブラケット25bとの間に介装されている。エアシリンダ25は複動シリンダであり、ロッドの往復双方向に強制駆動することができる。シャッタ板21は、構造強度を付与するために断面L字形に曲げ加工され、下向きで長尺物品Bを遮断し、下向きから搬送方向に回転して(図1中では、反時計回りに回転)する。
【0039】
このような間欠貯留用シャッタ装置20としては、所定高さまで上昇させる搬送コンベヤA1の搬送方向端部に設けることも可能である。また、本実施の形態のエアシリンダ25は、片側の1個であるが、両側に2個配置させて同期駆動させることも可能である。
【0040】
ピッチャコンベヤ30は、中継コンベヤ10から長尺物品Bを受領し所定高さにして物品を投出させるもので、中継コンベヤ10のコンベヤベルト11の幅方向に間隔を保つ一対のコンベヤベルト31,31を備え、中継コンベヤ10の下流端側(レシーバ装置側)10Fに接続するようにして長尺物品B1…B5の移行が可能に配置されている(図4、図5)。このピッチャコンベヤ30のコンベヤベルト31,31には、中継コンベヤ10とは逆にゴム系の素材からなる摩擦係数の大きいものが採用されている。
【0041】
中継コンベヤ10の下流端側10Fの左右に位置するフレーム1Fの支柱部材f1,f1には、一対の軸受け36,36が配設され、一対の軸受け36,36間には、中継コンベヤ10の下流端側10Fのコンベヤロール12に沿って駆動軸37が横設されるとともに、駆動軸37の斜め下側には、モータブラケットf3を介して駆動モータMT2が配置されている。駆動軸37と駆動モータMT2の出力軸38には、それぞれ、タイミングプーリが取り付けられ、2個のタイミングプーリ間にタイミングベルトVTが掛けられている。
【0042】
ピッチャコンベヤ30は、連結フレーム33によって一体化した一対のコンベヤフレーム35,35を備え(図4、図5)、各コンベヤフレーム35の両端部には、一対のコンベヤロール32,32が取り付けられている。左右一対のコンベヤベルト31,31は、それぞれ、左右一対のコンベヤフレーム35,35の前後一対のコンベヤロール32,32間に掛けられ、一対のコンベヤフレーム35,35の上流端側30Bのコンベヤロール32,32が駆動軸37に固定されている。したがって、駆動モータMT2によって駆動軸37を駆動することによって一対のコンベヤベルト31,31を同期駆動し、物品が長尺物品Bの場合は長辺側Bcの左右両側(長尺物品における長辺側の両端側)のみと接触して同期駆動する。
【0043】
各コンベヤフレーム35の中間部には、円弧状の長孔35cを形成した円弧状の支持アーム35aが垂設されており(図4)、支持アーム35aの下端側は、長孔35cを貫通してフレーム1Fの固定部材に螺着する固定ボルトb1によって固定されている。つまり、各コンベヤフレーム35は、支持アーム35aによって中間部を下側から支持することによって一定の姿勢を保つようにされている。したがって、ピッチャコンベヤ30は、長孔35cの範囲内において、上流端側(中継コンベヤ側)30Bを中心に下流端側(レシーバ装置側)30Fを揺動させることで、所定高さの投出し位置30sに角度調節可能である。また、各コンベヤフレーム35の下流端側30Fのコンベヤロール32を支持する軸35bは、コンベヤフレーム35の長辺方向に位置調節可能に取り付けられており、軸35bを介して下流端側30Fのコンベヤロール32を移動させることによって、各コンベヤベルト31の張力を調節している。
【0044】
レシーバ装置40は、タワー状のフレーム4Fに組み込まれ、ピッチャコンベヤ30の下流端側30Fの前方に位置決めされている。レシーバ装置40の駆動部は、フレーム3Fに組み込まれ、ピッチャコンベヤ30の下方に位置に配されている(図1、図5)。
【0045】
フレーム4Fは、ベース板f5に8本の支柱部材f1,f1…を立設し、支柱部材f1,f1…上端に天板を取り付けた構造であり(図6、図7)、ピッチャコンベヤ30側からの視線において左右対称構造となっている(図6)。支柱部材f1,f1…間には、図示しない多数の連結桟が横設されるとともに、要所には水平部材f2,f2が配設されている。
【0046】
レシーバ装置40は、中継コンベヤ10のコンベヤベルト11の幅方向に一定の所定間隔を保って対称配置された左右一対の無端状チェーン42,42をフレーム4F内で上下方向に循環駆動させ、一対の無端状チェーン42,42の同一水平位置にある左右一対のエプロン41,41によって下降動作しながら長尺物品B1…B5の両端部を支持する装置である(図6、図7)。左右一対の無端状チェーン42,42に、各々5個のエプロン41,41…を有し、互いに対向する位置に取り付けられている。各エプロン41は、断面L字状の基端側41bと先端側41aを形成し、先端側41aが羽を水平に広げたような形状を呈して(図8)、この羽を水平に広げた先端側41aで長尺物品Bを載置させるように構成されている。
【0047】
フレーム4Fの内側に位置する2対の支柱部材f1,f1・・・には、上下2対のピロ軸受け43,43・・・が取り付けられ、水平方向に対応する各一対のピロ軸受け43,43間には、各々ダブルチェーン用のスプロケットS1を取り付けた回転軸43b,43b…が横設されている。上下に対応する各一対のスプロケットS1,S1間には、ダブルチェーンによって構成された無端状チェーン42,42が巻き掛けられている。各エプロン41は、各無端状チェーン42に取付け用のリンクプレートを介して直立姿勢で固定されている。各無端状チェーン42の5個のエプロン41,41…は、同じ均等なコマ数間隔(すべて約380mm間隔で配置されている。)を保って振分け配置され、一対の無端状チェーン42,42の対応する位置のエプロン41,41は、同一水平位置に位置している。各無端状チェーン42の上側の回転軸43bを支持するピロ軸受け43は、アジャスタ43jを介して支柱部材f1に固定され(図6)、アジャスタ43jを操作することによって無端状チェーン42の張力を調整するようになっている。
【0048】
一対の無端状チェーン42,42は、駆動モータMT3によって、エプロン41,41が上昇動作するとともに、スプロケットS1,S1により反転して下降動作する方向に1対1の回転数比で同期駆動される。各エプロン41は、裏向き姿勢で上昇動作し、表向き姿勢で下降動作する向きに取り付けられている。
【0049】
すなわち、フレーム4Fの下部に配置された一対の回転軸43b,43bには、無端状チェーン42用のスプロケットS1の他に、駆動用のスプロケットS2、S4が各々取り付けられとともに、フレーム4Fの下部中央位置には、互いに噛合する歯車G1,G1を備える一対の駆動軸45,45が並設されている(図6,図7)。一方の駆動軸45には、一方の回転軸43bのスプロケットS2に対応するスプロケットS3が取り付けられ、他方の駆動軸45には、他方の回転軸43bのスプロケットS4に対応するスプロケットS5が取り付けられている。対応するスプロケットS2とスプロケットS3間と、スプロケットS4とスプロケットS5間とには、動力伝達用のチェーンT1,T1が各々巻き掛けられている。駆動モータMT3は、一方の駆動軸45のスラスト方向に配置され、駆動モータMT3の出力軸は、カップリング46を介してその駆動軸45に連結されている(図7)。したがって、駆動モータMT3を起動することによって一対の無端状チェーン42,42が同期駆動されることとなる。また、駆動モータMT3に連結される回転軸45には、さらにプッシャ装置50を駆動するためのスプロケットS6も取り付けられている。
【0050】
ストッパ制御部60は、フレーム4Fの内側の支柱部材f1,f1間にピッチャコンベヤ30の前方を遮るようにして直立姿勢で取り付けられるストッパ板61と、落下する長尺物品Bが中央に寄せられるように、ストッパ板61の左右の側面を形成し、フレーム4Fの下方に向かって相互間隔を狭めるように設けられるガイド板62,62とからなる(図1、図6)。ストッパ板61は、板金加工した金属の薄板からなる。本実施の形態の左右のガイド板62,62の間隔は、間隔の大きな上方では350mmであり、間隔の狭い下方では、310mmに設定されている。左右のガイド板62,62には、無端状チェーン42,42に取り付けたエプロン41,41…の基端側41bが通過するための上下方向のスリット62cが形成されている(図7、図8)。ストッパ板61は、プッシャ装置50に対面する位置にまでは至っておらず、プッシャ装置50に対面する部分は、排出開口H1となっている(図6)。ストッパ板61は、前記間欠貯留用シャッタ装置20のシャッタ板21と正しく平行となるように位置決めされ、長尺物品Bの投出される側の長辺側Bcを揃えて落下させる。なお、ストッパ板61に対向する前方板63(図11(b)参照)に、長尺物品B1…B5の搬送方向とは反対側の長辺側Bdを揃えるためガイド板を設け、下降する際の位置ズレを修正するようにすることも可能である。
【0051】
排出開口H1の下側には、フレーム4Fの水平部材f2を利用して水平方向の水平載置板65が取り付けられている(図6、図8)。水平載置板65は、表面に磨き加工を施した金属板からなり、エプロン41,41…の通過を許容するために各エプロン41と干渉しない中間部分のみに設けられている。つまり、水平載置板65は、上面から視認すると、凸状を呈して、左右の空隙部をエプロン41,41が各々通過する。凸状の水平載置板65の先端部は、第2の搬送コンベヤA2と部分的にオーバラップしている(図1、図6)。第2の搬送コンベヤA2の物品の搭載位置側E1に、第2の搬送コンベヤA2上に順次搬送されてくる多段積み物品の流れを一時的に静止させた後開放する開閉ゲートG1,G2が開閉機構を有して設けられている(図2)。開閉ゲートG1,G2の開閉機構は、駆動手段により回転される歯車33と、歯車33の上下に歯車33と歯合して搬送コンベヤA2の幅方向の左右に移動させる上側ラック34Aと下側ラック34Bと、これら上側ラック34Aと下側ラック34Bに各々垂下される静止板35を備え、多段積みされた物品群Bを一時的に静止板35で静止させた後、開閉ゲートG1,G2を開放すると、第2の搬送コンベヤA2の流れに沿って搬送され、チャッキング装置1による挟持位置に移行する。
【0052】
プッシャ装置50は、水平載置板65に移載された長尺物品B1…B5を第2の搬送コンベヤA2に移送させるもので、プッシャ装置排出開口H1の奥位置、つまり、排出開口H1のピッチャコンベヤ30側に直立姿勢で待機するプッシャ板51を備える(図1、図8)。プッシャ装置50の駆動には、レシーバ装置40の一対の無端状チェーン42,42を駆動している駆動モータMT3の出力を分岐利用するようになっている。したがって、一対の無端状チェーン42,42とプッシャ装置50とは同期駆動して、いわゆる駆動滑り(スリップ状態)が生じないようになっている。
【0053】
プッシャ板51の背後には、フレーム3Fに固定するサブフレームf6が設けられるとともに、サブフレームf6の後方には、排出開口H1の略中心に対応する位置に支柱部材f1が立設されている(図8、図9)。サブフレームf6と支柱部材f1との間には、両端部をサブフレームf6と支柱部材f1を固定する上下2本のスライド軸R2,R2が横設されている。スライド軸R2,R2には、摺動自在のスライダ52が組み付けられ、スライダ52には、スライド軸R2,R2と平行に上下2本のプッシュロッドR1,R1が取り付けられている。2本のプッシュロッドR1,R1の先端部は、サブフレームf6に設ける一対の滑り軸受けを貫通してプッシャ板51側に抜け、応力を分散させるためのブラケット51aを介してプッシャ板51に固定されている。なお、一方のスライド軸R2には、プッシャ板51側に摺動したスライダ52を押し返すための圧縮ばね52sが嵌め込まれている。
【0054】
フレーム3Fのベース板f5には、基端部53aを支点にして上端部53cを振るようにしたスイングアーム53が立設されている。スイングアーム53の基端部53aは、ベース板f5に固定する軸ブラケット53bによって支持され、スイングアーム53の上端部53cは、ナックルジョイント52jを介してスライダ52が連結されている。スイングアーム53の側面には、長さ中央部より下側にカムローラ53rが取り付けられるとともに、スイングアーム53と支柱部材f1との間には、引っ張りばね53sが介装されている(図9)。
【0055】
フレーム3Fのベース板f5上には、駆動モータMT3の斜め上位置に動力の伝達方向を90度変えるためのトランスファギヤG3が設置されている(図8)。トランスファギヤG3の入力軸には、駆動モータMT3に取り付けたスプロケットS6に対応するスプロケットS7が取り付けられ、両スプロケットS6,S7間には、チェーンT2が巻き掛けられている(図8)。一方、トランスファギヤG3の出力軸側には、板カム54を取り付けたカム軸55が一対の軸受け55b,55bを介して設置され、トランスファギヤG3の出力軸とカム軸55とは、カップリング56を介して連結されている。板カム54は、スイングアーム53のカムローラ53rと組み合わされている(図8、図9)。したがって、板カム54が回転駆動されるとスイングアーム53の上端部53cがスライダ52を駆動し、スライダ52のプッシュロッドR1,R1がプッシャ板51を水平方向に突き出し、第2の搬送コンベヤA2に移行させる。なお、スイングアーム53におけるカムローラ53rの位置は、板カム54の偏心量の3倍のストロークがプッシャ板51に現れるように設定されている。
【0056】
ただし、板カム54は、電磁クラッチ54jを介してカム軸55に取り付けられており、電磁クラッチ54jがオフ動作しているときには、カム軸55が駆動されていても板カム54は回転しないようになっている。板カム54には、カム軸55の回転数を検出するため、透光式のセンサと有孔円板とからなるカウンタ55sが並設されている(図8、図9)。板カム54の電磁クラッチ54jは、カウンタ55sを介してレシーバ装置40のエプロン41,41…相互間に挟まれた無端状チェーン42のコマ数をカム軸55の回転数から逆算的にカウントすることによって、エプロン41,41…の相互間隔に同期してオンオフ制御される。
【0057】
プッシャ装置50には、一対の摺接部材57,57が備えられている。摺接部材57は、排出開口H1の左右に位置する支柱部材f1,f1に間隔調節用のスペーサを介して取り付けられている。本実施の形態の一対の摺接部材57,57は、排出開口H1の上下に及ぶ幅を有する毛足の長いナイロンブラシであり、一対の摺接部材57,57の毛先の向きは、チャッキング装置1に向けて閉じる向きの傾斜姿勢に設定されている。また、一対の摺接部材57,57の間隔は、プッシャ装置50によって押し出される長尺物品Bが適度な反発力を受けながら左右の摺接部材57,57を押しのけて排出開口H1を通過し得る程度に調整される。
【0058】
ここで、ピッチャコンベヤ30と間欠貯留用シャッタ装置20と中継コンベヤ10等からなる第1の装置101と、レシーバ装置40等からなる第2の装置102とは、機構的に別の装置として構成され、同期駆動させるものではない。しかし、取扱う長尺物品Bのサイズによってピッチャコンベヤ30とレシーバ装置40との間隔を調整するとともに(図1)、長孔35cを介して中継コンベヤ10側を支点としてレシーバ装置40側を揺動させることによって角度調節自在に構成されているために、一対の無端状チェーン42,42に所定間隔を保って配設される複数対のエプロン41,41への落下状態を互いに同期をとるように設定配置することが可能である。
【0059】
(多段積み装置の動作と多段積み方法)次に、本実施の形態における多段積み装置の動作と多段積み方法について説明する(図10,図11)。ここでは、長尺物品B1…B5を5段積みする例で説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、コンベヤベルト11の駆動速度V2は、第1の搬送コンベヤA1のコンベヤベルトの駆動速度V1より小さく設定され、また、ピッチャコンベヤ30のコンベヤベルト31,31の駆動速度V3は、中継コンベヤ10の駆動速度V2より相対的に大きく設定されている(V1>V2<V3)。
【0060】
長尺物品B1…B5は、第1の搬送コンベヤA1により中継コンベヤ10の高さまで上昇させられ、第1の搬送コンベヤA1から中継コンベヤ10の上流端側10Bに順次供給され、中継コンベヤ10に引き継がれる(図10(a))。ここで、第1の搬送コンベヤA1の駆動速度V1および第1の搬送コンベヤA1上における長尺物品B1…B5の相互間隔D1は、長尺物品B1…B5等がその種類ごとに(図13参照)重積収納される物品ストッカからピッキング装置によりピッキングされ、搬送コンベヤA1に搬送されたときに付与される間隔であり、ピッキング装置により決定されている。したがって、ピッキング装置の処理能力を上げると、第1の搬送コンベヤA1の駆動速度V1を上げて多段積み装置100全体の能率を上げることが可能である。また、中継コンベヤ10のコンベヤベルト11の駆動速度V2は、第1の搬送コンベヤA1の駆動速度V1よりも幾分小さ目の初期設定とされている。ただし、駆動速度V1>V2の関係は、本発明の必要条件ではなく、好ましい設定に過ぎない。そして、第1の搬送コンベヤA1により長尺物品Bの長辺側Bcを搬送方向に揃えて搬送させるが、上昇させる傾斜角度と、引き継ぎに際しての搬送コンベヤA2と中継コンベヤ10との隙間10sにより、長尺物品Bの長辺側Bcを搬送方向に揃えた搬送に位置ずれが生じ得る。しかし、以下のようにして長尺物品Bの長辺側Bcが揃えられる。
【0061】
中継コンベヤ10に移行した時点では、第1の搬送コンベヤA1の駆動速度V1と中継コンベヤ10の駆動速度V2との速度差により、長尺物品B1…B5の相互間隔D2が第1の搬送コンベヤA1上における相互間隔D1より狭くなる(図10(b))。先頭位置の長尺物品B1が図示しないセンサによって検出されると、間欠貯留用シャッタ装置20のエアシリンダ25が作動し、シャッタ板21が長尺物品Bの進路を遮るように閉動作する。そして、先頭の長尺物品B1がシャッタ板21によって強制的に停止されると、後続の長尺物品B2…B5が順次に停止した先順位の長尺物品B1に衝突して相互間隔D2を失い、中継コンベヤ10の下流端側10Fから順次に貯留される。この際、長尺物品B1…B5相互の衝突による衝撃は、中継コンベヤ10の駆動速度V2が小さいほど小さくなる。また、長尺物品B1…B5の貯留個数の増加に伴いコンベヤベルト11の所要駆動力が大きくなるが、コンベヤベルト11の素材に低摩擦材料を用いることによって所要駆動力の増大を抑えることができるとともに、貯留されている長尺物品B1…B5に擦り傷等の欠陥が生じることを防止する。
【0062】
順次に停止した先順位の5個目の長尺物品B5が4個目の長尺物品B4に衝突すると同時に、つまり、5個の長尺物品B1…B5の貯留が完了した瞬間のタイミングで間欠貯留用シャッタ装置20のエアシリンダ25が作動し、シャッタ板21が反時計方向に開放動作する(図10(c))。開放動作すると、中継コンベヤ10の駆動速度V2に対してピッチャコンベヤ30の駆動速度V3を相対的に大きく設定した前提条件に基づき、貯留された5個の長尺物品B1…B5は、互いに接した状態でピッチャコンベヤ30側に移動し、ピッチャコンベヤ30に移行した瞬間に長尺物品B1…B5間に新たな相互間隔D3が付与される。つまり、この相互間隔D3は、中継コンベヤ10とピッチャコンベヤ30の速度差によって均等に生じさせる。したがって、搬送コンベヤA1の上昇等により、相互間隔D1がその相互間隔D1を失わされるが、再度、等間隔の相互間隔D3が付与され、投出動作やストッパ制御部材60による制御が正確になる。なお、ピッチャコンベヤ30の駆動速度V3は、独立の駆動モータMT2を備えることによって、取扱う長尺物品Bの性状によって最適に調整することができる。
【0063】
新たに相互間隔D3を一定に付与された長尺物品B1…B5は、ピッチャコンベヤ30の下流端側30Fから駆動速度V3で投出され、ピッチャコンベヤ30の前方に設けられたストッパ制御部60のストッパ板61に衝突する。一方、レシーバ装置40の一対の無端状チェーン42,42は、このタイミングにおいて、投出された長尺物品Bの下側に、所定間隔を一定に保って配設される複数対のエプロン左右一対のエプロン41,41を下降させるように駆動されている(図10)。上記投出された長尺物品Bの下面とエプロン41との上下間隙d1は、所定の安全度を確保できる最小限に設定される(図10(c))。ここで、ピッチャコンベヤ30のコンベヤベルト31,31の駆動速度V3は、中継コンベヤ10の駆動速度V2より相対的に大きく設定されていることから、長尺物品Bは勢い良く飛び出し、その姿勢を変化させることなく、ストッパ制御部60のストッパ板61に衝突する。すなわち、ピッチャコンベヤ30による飛び出し速度が低いと、投出される長尺物品Bが回転したり傾斜する可能性が高いが、このようなことは生じることがなく、仮に生じても、ピッチャコンベヤ30の一対のコンベヤベルト31,31は、角度調節可能であるので、飛び出す姿勢を制御することができる。なお、長尺物品Bの長辺側Bcの飛び出し側がストッパ板61に衝突するために、衝突の際の衝撃が長尺物品Bの全体に分散させることができ、物品の損傷は少ない。また、間欠貯留用シャッタ装置20のシャッタ板21は、5個目の長尺物品B5がピッチャコンベヤ30に移行完了した時点で閉動作に復帰し、中継コンベヤ10上において新たに貯留動作を開始する。
【0064】
投出された多段積み単位の物品群(長尺物品Bが5個)は、下降動作している一対のエプロン41,41に受け止められる(図11(a))。レシーバ装置40の無端状チェーン42,42は、受け取った最初の長尺物品B1と次にピッチャコンベヤ30から投出された2個目の長尺物品B2間の相互間隔が失われた時点において、受け取った最初の長尺物品B1と次の長尺物品B2間の上下間隙d2が、所定の安全度を確保できる最小限となる速度で連続運転される。したがって、後続の長尺物品B1…B5は、順次に先順位の長尺物品Bの直近上方を飛来してストッパ板61に衝突し、先順位の長尺物品B1上に落下するようにして段積みされる。つまり、順次に投出された長尺物品B1…B5は、先後を問わず常に同じ高さ位置で受け止められる。一対の無端状チェーン42,42には、所定間隔を保って配設される5対のエプロン41,41を有し、上から下に向けて駆動されるので一対のエプロン41,41毎に5個多段積みされる。このとき、長尺物品B1…B5は相互間隔D3が一定に付与されているので、各一対のエプロン41,41や上下のエプロン41間において長尺物品B1…B5の詰り(箱詰まり)が生じることがない。
【0065】
レシーバ装置40は、5個の長尺物品B1…B5を搭載した一対のエプロン41,41を排出開口H1に下降させ、プッシャ装置50は、このエプロン41,41が排出開口H1の水平載置板65のレベルに到達すると同時のタイミングにおいて、プッシャ板51を突き出すように作動する(図11(b))。エプロン41,41の位置は、プッシャ装置50のカム軸55に取り付けたカウンタ55sによって検出されており、このカウンタ55sがプッシャ板51を駆動する板カム54の電磁クラッチ54jをオンオフ動作することによって、プッシャ装置50とレシーバ装置40とが同期しているからである。複数対のエプロン41,41のうちの多段積みされた一対のエプロン41,41の下降に際しては、左右のガイド板62,62に除々に間隔が狭められるので、5段多段積みの長尺物品Bの短辺側の上面Baも下面Bbも上下に揃えられて、水平載置板65のレベルに到達し、水平載置板65に移載される。すなわち、移載する側の一対のエプロン41,41は、凸状の水平載置板65の左右の空隙部を各々通過すると同時に水平載置板65に移載させ、移載した一対のエプロン41,41は、空になり、スプロケットS1の位置で反転した後上昇して行く。このように、長尺物品Bをその長辺側Bcを搬送方向として搬送させる工程と、順次搬送されてくる長尺物品Bを間欠的に一旦停止させて多段積み単位の物品群にこれらの長辺側を揃えた後所定間隔で投出させる工程と、この投出された多段積み単位の長尺物品群Bを一対の無端状チェーン42,42に所定間隔を保って配設される複数対のエプロン41,41…のうちの一対のエプロン41,41毎に各々多段積み状態にする工程により、投出される高さ位置から近い一対のエプロン41,41で多段積み状態にするので、物品の落下する距離が短くなり、落下姿勢の傾きや落下による物品の損傷を少なくすることができる。
【0066】
水平載置板65に移載された5段の多段積みの長尺物品B1…B5は、プッシャ板51が所定のコマ送りで同期しているので、プッシャ板51に背後を押されながら水平載置板65上を滑走して、第2の搬送コンベヤA2上に押し出され、待機していた開閉ゲートG1によって前方側から支持される。なお、図示しないが、所定の多段積みを確認する近接センサが開閉ゲートG1の前に備えられている。
【0067】
ここで、排出される長尺物品B1…B5が開閉ゲートG1に到達するまでの間は、長尺物品B1…B5の前方側を支持する部材は存在しないが、この間長尺物品B1…B5は、排出開口H1の左右に設けた一対の摺接部材57,57によって挟まれているので、前倒れを起こすことがなく、また、長尺物品B1…B5が開閉ゲートG1に到達し、プッシャ板51が復帰した時点では、一対の摺接部材57,57が弾性回復力によって長尺物品B1…B5の背後に回り込んで長尺物品B1…B5の後ろ倒れを阻止する。また、一対の摺接部材57,57が長尺物品Bの両側から短辺側の上面Baと下面Bbを押圧して、その中央に揃える(位置ズレを修正する)。多段積み装置100は、このような動作の反復によって極めて高速度で段積み動作を継続する。搬送コンベヤA2においては、チャッキング装置1の一対の挟持板6A,6Bが多段積み状態の長尺物品B1…B5を所定列揃えて挟持して箱詰め位置へと一気に移送する(図2、図3)。
【0068】
本実施の形態においては、レシーバ装置40とプッシャ装置50とをカウンタ55sによってカム軸55の回転数をカウントすることによって間接的に同期させているが、例えば、排出開口H1の水平載置板65の近傍にエプロン41を検出する近接センサを設けておき、この近接センサによって直接エプロン41を検出して板カム54の電磁クラッチ54jをオンオフ制御させるようにしてもよい。また、板カム54をカム55軸に電磁クラッチ54jを介在させることなく直結し、レシーバ装置40とプッシャ装置50とをトランスファギヤG3のギヤ比率等の調整によって機械的に同期させてもよい。この場合には、カウンタ55sを省略することができる。
【0069】
以上、本実施の形態の多段積み装置では、ピッチャコンベヤ30等を有する中継コンベヤ10から投出された長尺物品Bをレシーバ装置40の上方により受け止めるものであるが、レシーバ装置40の上下方向の中途部から一対の無端状チェーン42,42の一対のエプロン41,41を介して受け止めることが可能である。複数対のエプロン41,41の間隔を一定に保たせれば、上記中継コンベヤ10の高さ位置にかかわらず、落下による物品の損傷等を少なくして多段積み可能である。なお、本実施の形態の多段積み装置100は、パーセルタイプのタバコを物品の例に説明したが、これに限らず所定形状の物品を種々搬送させることが可能である。
【0070】
【発明の効果】
本発明の多段積み装置及び長尺物品の多段積み方法によれば、順次搬送されてくる物品を搬送コンベヤを利用して所定高さまで上昇させた上、搬送コンベヤから投出される物品をレシーバ装置の一対の無端状チェーンを介して上下方向に循環駆動される複数対のエプロンの下降動作している各一対によって至近距離において受け止めるので、レシーバ装置を停止させることなく順次に多段積み状態にするとともに、多段積み状態とした物品群は、プッシャ装置によって物品群毎に順次にレシーバ装置から排出することができるので、大きな落差による物品の積み崩れ(荷崩れ)や包装紙等の損傷を発生させることなく自動的に多段積みすることが可能になる。
【0071】
また、搬送コンベヤに次いで、さらに、搬送コンベヤから順次搬送されてくる物品を多段積み単位の物品群に一揃えにする中継コンベヤと、中継コンベヤに接続して設けられ中継コンベヤから物品を受領し所定高さにして物品を投出させるピッチャコンベヤとを備え、しかも、中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャコンベヤのコンベヤベルトの駆動速度が相対的に大となるように設定されているので、物品群の一揃えに要した時間をピッチャコンベヤの高速化によって回復しながら、物品群をレシーバ装置の複数対のエプロンを対応させて連続運転するとともに、レシーバ装置により物品群を受け止める際における詰りを生じさせることも防止される。
【0072】
また、順次搬送されてくる長尺物品を間欠的に強制停止させて多段積み単位の物品群にこれらの長辺側を揃えるとともに、ピッチャコンベヤから順次投出される長尺物品の投出方向の長辺側をストッパで衝突させるというように、タバコが包装されたような長尺物品の長辺側を搬送コンベヤ等のベルトの幅方向に逐一揃え搬送することから、長尺物品の長辺側を搬送方向と直交させて搬送させながら常に揃えた多段積みが可能になる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の多段積み装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】上記多段積みシステムに接続される移送システムを示す側面図である。
【図3】上記移送システムのチャッキング装置の斜視図である。
【図4】上記一実施の形態の多段積み装置の中継コンベヤとピッチャコンベヤと間欠貯留用シャッタ装置を示す側面図である。
【図5】上記図4における平面図である。
【図6】上記図1のK1矢視図である。
【図7】上記一実施の形態におけるレシーバ装置とプッシャ装置を示す平面図である。
【図8】上記一実施の形態におけるレシーバ装置とプッシャ装置を示す平面図である。
【図9】上記図8のK2矢視図である。
【図10】上記実施の形態における動作説明図である。
【図11】上記実施の形態における動作説明図である。
【図12】複数の長尺物品を箱詰めした状態を説明する斜視図である。
【図13】パーセルタイプのタバコの種類と包装状態を説明する斜視図である。
【符号の説明】
A1 第1の搬送コンベヤ、A2 第2の搬送コンベヤ、
B 物品、物品群、長尺物品(パーセルタイプのタバコ)、
Ba 短辺側の上面、Bb 下面、Bc 長辺側、
D1,D2,D3 物品の相互間隔、
10 中継コンベヤ、
10F 下流端側(搬送コンベヤ側)、
11 コンベヤベルト、
20 間欠貯留用シャッタ装置、
21 シャッタ板、
30 ピッチャコンベヤ、
30B 上流端側(中継コンベヤ側)、
30F 下流端側(レシーバ装置側)、
30s 投出し位置、
31 コンベヤベルト、
35c 長孔、
40 レシーバ装置、
41 エプロン、
42 無端状チェーン、
50 プッシャ装置、
57 摺接部材、
60 ストッパ制御部材、
61 ストッパ板、
62 左右のガイド板、
100 多段積み装置、
V1 第1の搬送コンベヤの駆動速度、
V2 中継コンベヤの駆動速度、
V3 ピッチャコンベヤの駆動速度、

Claims (7)

  1. タバコが10個単位で一つに包装されたような長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品をその長辺側を搬送方向と直交させて搬送させる搬送コンベヤと、搬送コンベヤから順次上記方向に搬送されてくる長尺物品を多段積み単位の物品群に一揃えにする中継コンベヤと、中継コンベヤに接続して設けられ中継コンベヤから長尺物品を受領し所定高さの投出位置にして長尺物品を上記方向に向けて投出させるコンベヤベルトを有するピッチャコンベヤと、ピッチャコンベヤから投出される長尺物品を下降動作しながら受け止めるレシーバ装置と、中継コンベヤのレシーバ装置側に設けられ、上記中継コンベヤを停止させることなく中継コンベヤに順次搬送される長尺物品を間欠的に強制停止させて複数の長尺物品を貯留した後に開放する間欠貯留用シャッタ装置と、レシーバ装置によって受け止められた長尺物品を適宜排出するプッシャ装置とを備え、
    上記中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャコンベヤのコンベヤベルトの駆動速度が相対的に大となるように設定され、
    上記レシーバ装置は、上下方向に循環駆動する一対の無端状チェーンと、一対の無端状チェーンに所定間隔を保って配設される複数対のエプロンを有し、一対の無端状チェーンを上から下に向けて同期駆動される複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に搬送コンベヤから順次投出される物品を各々多段積み状態にした後、上記プッシャ装置により適宜排出することを特徴とする多段積み装置。
  2. 前記中継コンベヤの間欠貯留用シャッタ装置は、中継コンベヤ上におけるピッチャコンベヤ側の端部に設けられ、中継コンベヤを停止させることなく搬送される物品の進行を一旦阻止するとともに、一旦阻止されることにより貯留された複数の物品を進行方向に開放するシャッタ板を有することを特徴とする請求項1記載の多段積み装置。
  3. 前記ピッチャコンベヤは、前記長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品における長辺側の両端付近のみと接触して同期駆動する一対のコンベヤベルトを有することを特徴とする請求項1記載の多段積み装置。
  4. 前記ピッチャコンベヤは、中継コンベヤ側を支点としてレシーバ装置側を揺動させることによって角度調節自在に構成されていることを特徴とする請求項1記載の多段積み装置。
  5. 前記プッシャ装置は、物品の両側において弾性変形によって物品の排出動作を許容するとともに、弾性回復によって排出した物品の倒壊を阻止する一方向性の一対の摺接部材を備えることを特徴とする請求項1記載の多段積み装置。
  6. タバコが10個単位で一つに包装されたような長辺側と短辺側を有する直方体形状の長尺物品をその長辺側を搬送方向と直交させて搬送させる工程と、順次搬送されてくる長尺物品を間欠的かつ強制的に一旦停止させることによりこれらの長辺側を揃えて多段積み単位の物品群にした後所定間隔で投出させる工程と、この投出された長尺物品の長辺側をストッパ板に衝突させた後、上下方向に循環駆動する一対の無端状チェーンに所定間隔を保って配設され上から下に同期駆動する複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に各々多段積み状態にする工程を備え、
    前記長尺物品を間欠的かつ強制的に一旦停止させて多段積み単位の長尺物品群にこれらの長辺側を揃えた後所定間隔で投出させる工程において、物品を多段積み単位の物品群に一揃えにする中継コンベヤと、長尺物品群を受領して所定高さにして物品を投出させるコンベヤベルトを有するピッチャコンベヤを備え、中継コンベヤに順次搬送される物品を間欠的に強制停止させた後開放する間欠貯留用シャッタ装置が設けられるとともに、前記中継コンベヤの間欠貯留用シャッタ装置は、中継コンベヤ上におけるピッチャコンベヤ側の端部に設けられ、中継コンベヤを停止させることなく搬送される物品の進行を一旦阻止するとともに、一旦阻止されることにより貯留された複数の物品を進行方向に開放するシャッタ板を有し、上記中継コンベヤのコンベヤベルトの駆動速度に対してピッチャコンベヤのコンベヤベルトの駆動速度が相対的に大となるように設定されていることを特徴とす る長尺物品の多段積み方法
  7. 前記投出された長尺物品の長辺側をストッパ板に衝突させた後、上下方向に循環駆動する一対の無端状チェーンに所定間隔を保って配設され上から下に同期駆動する複数対のエプロンのうちの一対のエプロン毎に各々多段積み状態にする工程において、一対のエプロンを上から下に向けて駆動させる際に一対のガイド板により複数の長尺物品の短辺側の両側面を揃えることを特徴とする請求項6記載の長尺物品の多段積み方法。
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