JP3626881B2 - 時計の発光装飾装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば時計本体からせり出すステージと人形体のような装飾体を有する時計に関するものであり、特にその装飾体の照明及び演出効果を高める発光装飾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にからくり時計等の時計においては、その動作や音に趣向が凝らされており、光を発する装飾はほとんど用いられていなかった。近年になり、実用新案登録第2523311号公報に示されているような鐘の照明装置を備えたからくり時計が提案されているが、光を発する装飾を備えたからくり時計はごくわずかしか製品化されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、からくり時計等の時計に光を発する装飾があまり使用されていない理由の一つとして、光源となるLED等の発光素子の配置位置の選定が非常に難しいことがあげられる。即ち、からくり時計の場合、人形体等の可動部分がリアル且つごく自然に動作しているように見せることが必要であるため、可動部分を動作させるモーター等の駆動部や光源等はできる限り目に付かない部分に隠さなければ興ざめしてしまい、商品価値が著しく低下してしまう。しかしながら、光源のように光を発するものは非常に目に付き易く、その位置や形状がすぐにわかってしまうため、配置が極めて難しかった。
【0004】
また、光源を隠すため、例えば可動する装飾部分から遠ざけると、装飾部分を照明することができなくなったり、可動する装飾部分の演出効果を高めることができなくなるという課題もあった。
【0005】
更に、光源を装飾部分から遠ざけた場合、光度を高めなければ照明することができなくなり、消費電力が増大するという課題もあった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたもので、光源の位置や形状をわかりにくくすることにより、光源の配置の自由度を高めた時計の発光装飾装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の時計の発光装飾装置は、装飾体を有する時計において、導光性を有し、棒状をなし、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、該装飾部材の一端にある開口部に挿入固定された発光素子と、前記装飾部材の他端に取り付けられ、前記発光素子が発する光を前記装飾部材内方に反射拡散するキャップと、からなるものである。また、その装飾部材に貫通孔を設けずに、その端部に収納凹部を設け、その収納凹部に発光素子を挿入固定したものでもある。また、前記装飾部材の貫通孔に光拡散性及び透光性を有する拡散部材を挿入したものでもある。
【0008】
また、本発明の時計の発光装飾装置は、装飾体を有する時計において、導光性を有し、棒状をなし、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、該装飾部材の背後に配置された発光素子と、からなるものでもある。
【0009】
更に、本発明の時計の発光表示装置は、装飾体を有する時計において、導光性を有し、筒を中心軸に沿って切断してなる形状のように前方に凸状に彎曲した弓形状をなし、外周面又は内周面の周方向に沿って形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、該装飾部材の背後に配置された発光素子と、からなるものでもある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の時計の発光表示装置における装飾部材は、アクリル棒からなるものであり、導光性を有している。通常、アクリル棒に光を当てた場合、光はアクリル棒内を通って端面に導かれる。本発明においては、このようなアクリル棒からなる装飾部材の外面又は内面に複数の凸部又は凹部を設けて、内部を通る光を外方に拡散放射する構造を採用している。このため、光源としての発光素子を装飾部材の端部あるいは背後に配置して装飾部材に光を当てると、装飾部材の内部に入った光が拡散放射され、装飾部材全体が明るく光ることになる。
【0011】
上記のように、発光素子からの光が装飾部材により拡散放射されて、装飾部材全体が光ることにより、発光素子の位置や形状が判別できなくなる。このため、発光素子を装飾部材の端部に挿入したり、装飾部材の背後に配置してもその位置や形状が前方から判別できなくなり、装飾体の任意の位置に発光装飾装置を配置することが可能となる。
【0012】
【実施例】
図1は本発明の一実施例に係る時計の発光装飾装置を示す断面図であり、図2は図1に示す発光装飾装置の正面図、図3は図1に示す発光装飾装置の部分拡大断面図、図4及び図5は図1に示す発光装飾装置を時計に取り付けた状態を示す正面図及び断面図である。
【0013】
2はアクリルからなる棒状の装飾部材である。本実施例における装飾部材2は、筒状に形成され、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔2aが設けられている。この装飾部材2の外周面には、その周方向に沿って環状に形成された凸部2bが一定の間隔をあけて軸方向に複数形成されている。この凸部2bは、図3に示すように、その外周端が凸レンズのように凸形状の凸状曲面をなすものとなっている。尚、本実施例及び後述する変更例におけるこの凸部2bは装飾部材2の内周面に形成しても良いものであり、また、この凸部2bに代えて外周端が凹レンズのように凹形状の凹状曲面をなす環状の凹部を設けても良いものである。
【0014】
また、この装飾部材2の上部背面には、後述するからくり時計の装飾体に取り付けるための取付部2cが設けられている。この取付部2cは外周面から突出した円筒形をなすものであり、その先端の開口部2dにネジ等が螺合されることにより、装飾体のフレーム等に固定されるものである。
【0015】
4は装飾部材2の貫通孔2aの上方の開口部2eに嵌め込まれて固定されたLED等からなる発光素子である。
【0016】
6は装飾部材2の下方の端部に取り付けられたキャップである。このキャップ6は、装飾部材2の内部あるいは貫通孔2a内部あるいは貫通孔2a内を中心軸方向に通過する光を装飾部材2内に反射して外方に照射させるものである。
【0017】
上記構成からなる発光装飾装置1においては、発光素子4から照射された光が装飾部材2の内部を通って各凸部2bにて拡散されて外方へ照射される。また、装飾部材2の内部及び貫通孔2aを通過した光は、キャップ6にて装飾部材2内に反射され、この反射光も各凸部2bにて拡散され外方へ照射される。このため、発光素子4が装飾部材2の上端に取り付けられているにもかかわらず、FL管のように装飾部材2全体が明るくなる。このため、発光素子4の位置やその形状を明確に判別することはできなくなる。
【0018】
尚、上記発光装飾装置1のように装飾部材2にキャップ6を取り付けると、発光素子4から遠い装飾部材2の下端付近をキャップ6の反射光で照らすことができ、装飾部材2全体をほぼ均等に明るくするのに有効である。但し、装飾部材2の長さや発光素子4の光量によってはキャップ6を使用しなくても、装飾部材2全体を明るくすることができるため、この場合にはキャップ6を使用しなくても良い。
【0019】
上記のような発光装飾装置1は、図4及び図5に示すようなからくり時計等の時計10に取り付けることが可能である。即ち、この時計10の時計本体12の内部下方には、ステージと人形体を備えた装飾体14が上下に移動可能な状態で収納されている。この装飾体14は、毎正時に、メロディ音が発せられると下方に降下し人形体が動作するように構成されている。前述した発光装飾装置1は発光素子4が装飾部材2に取り付けられているため、装飾体14のフレーム14aにネジ等を用いて装飾部材2の取付部2cを固定することにより取り付けるだけで装飾体14に取り付けることができる。尚、発光装飾装置1の上端、即ち発光素子4のリード端子は少なくとも時計本体12内に隠れるように位置付けることが好ましい。
【0020】
このように可動する装飾体14が時計本体12の下方に設けられた時計10においては、設置場所により装飾体14が暗くなることもあるが、発光装飾装置1で照明することにより細かな動作まで明瞭に見えるようにすることができる。特に、メロディ音に合わせて発光装飾装置1を点滅させることにより、演出効果を高めることもできる。尚、このように発光装飾装置1が点灯するときには、前述したようにその装飾部材2全体が明るくなり、発光素子4の位置や形状はほとんど判別できない状態となっている。
【0021】
図6は図1に示す発光装飾装置1における発光素子4の取付位置を変更した実施例を示す断面図である。図6に示す発光素子4は、可動する装飾体14のフレーム14aに固着されており、装飾部材2はその背後に発光素子4が位置するようにフレーム14aに取り付けられている。このように、装飾部材2をその背後から発光素子4の光を照射すると、その光は、背面側の凸部2bで拡散されて装飾部材2の内部に入り、その後更に正面側の凸部2bで拡散されて外方に照射されることになる。このときに装飾部材2は導光性を有するため、光はその軸方向にも向かい、装飾部材2全体が明るくなる。この場合においても、発光素子4の位置や形状は判別しにくくなる。尚、このように装飾部材2の背後に発光素子4を配置した場合には、キャップ6を設けなくても良いし、また、装飾部材2の上下端の両方に取り付けても良い。
【0022】
図7は図1に示す発光装飾装置1における装飾部材2の内部を変更した実施例を示す断面図である。前述した実施例における装飾部材2は、その内部に貫通孔2aが形成されていたが、このように貫通孔2aを形成せずに、発光素子4が収まる収納凹部を装飾部材2の上部に設けるように構成しても良い。また、図7に示すように、装飾部材2に設けた貫通孔2aに光拡散性及び透光性を有する拡散部材16を挿入しても良い。この拡散部材16としては表面に凹凸を有する棒材や、金属粉やガラスビーズ等を混入した樹脂等が好ましく、それらを着色することで発光色を変えることも可能となる。
【0023】
図8は図1に示す発光装飾装置1における装飾部材2の形状を変更すると共に発光素子4の位置を変更した実施例を示す平面図である。図8に示す装飾部材2は、図1に示すものを中心軸に沿って切断したような、前方に凸状に彎曲した弓形状をなすものとなっている。この装飾部材2においては、その正面側の外周面だけでなく背面側の内周面にも複数の凸部2bを容易に形成することができる。また、発光素子4は、この装飾部材2の背後に配置されている。このように板を彎曲させたような形状に装飾部材2を変更することにより、金型を簡素化することができ、材料費も低減することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、装飾部材の導光性と表面又は内面の凸部又は凹部により、その上部又は背後に配置された発光素子からの光により装飾部材全体が明るく光り、発光素子の位置や形状が正面から見てわからないようにすることができる。このため、からくり時計等の時計に取り付ける場合、光源の位置や形状が明確にならない状態で装飾体を近くから照明することができ、その動作を引き立たせ演出効果を高めることができる。
【0025】
また、装飾部材に発光素子を固定するものにおいては、装飾部材を時計に取り付けるだけで発光素子も取り付けることができ、組立時の作業性を向上することができる。
【0026】
更に、可動する装飾体に直接取り付けることができると共に可動部分の近くに取り付けることができるので、光量や発光素子の数が少なくても十分有効な照明を行うことができ、消費電力を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る時計の発光装飾装置の断面図である。
【図2】図1に示す発光装飾装置の正面図である。
【図3】図1の部分拡大断面図である。
【図4】図1に示す発光装飾装置を取り付けた時計を示す正面図である。
【図5】図4に示す時計の断面図である。
【図6】図1に示す発光装飾装置における発光素子の取付位置を変更した実施例を示す断面図である。
【図7】図1に示す発光装飾装置における装飾部材の内部を変更した実施例を示す断面図である。
【図8】図1に示す発光装飾装置における装飾部材の形状を変更すると共に発光素子の位置を変更した実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 発光装飾装置
2 装飾部材
4 発光素子
6 キャップ
10 時計
12 振動棒
14 装飾体
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば時計本体からせり出すステージと人形体のような装飾体を有する時計に関するものであり、特にその装飾体の照明及び演出効果を高める発光装飾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にからくり時計等の時計においては、その動作や音に趣向が凝らされており、光を発する装飾はほとんど用いられていなかった。近年になり、実用新案登録第2523311号公報に示されているような鐘の照明装置を備えたからくり時計が提案されているが、光を発する装飾を備えたからくり時計はごくわずかしか製品化されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、からくり時計等の時計に光を発する装飾があまり使用されていない理由の一つとして、光源となるLED等の発光素子の配置位置の選定が非常に難しいことがあげられる。即ち、からくり時計の場合、人形体等の可動部分がリアル且つごく自然に動作しているように見せることが必要であるため、可動部分を動作させるモーター等の駆動部や光源等はできる限り目に付かない部分に隠さなければ興ざめしてしまい、商品価値が著しく低下してしまう。しかしながら、光源のように光を発するものは非常に目に付き易く、その位置や形状がすぐにわかってしまうため、配置が極めて難しかった。
【0004】
また、光源を隠すため、例えば可動する装飾部分から遠ざけると、装飾部分を照明することができなくなったり、可動する装飾部分の演出効果を高めることができなくなるという課題もあった。
【0005】
更に、光源を装飾部分から遠ざけた場合、光度を高めなければ照明することができなくなり、消費電力が増大するという課題もあった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたもので、光源の位置や形状をわかりにくくすることにより、光源の配置の自由度を高めた時計の発光装飾装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の時計の発光装飾装置は、装飾体を有する時計において、導光性を有し、棒状をなし、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、該装飾部材の一端にある開口部に挿入固定された発光素子と、前記装飾部材の他端に取り付けられ、前記発光素子が発する光を前記装飾部材内方に反射拡散するキャップと、からなるものである。また、その装飾部材に貫通孔を設けずに、その端部に収納凹部を設け、その収納凹部に発光素子を挿入固定したものでもある。また、前記装飾部材の貫通孔に光拡散性及び透光性を有する拡散部材を挿入したものでもある。
【0008】
また、本発明の時計の発光装飾装置は、装飾体を有する時計において、導光性を有し、棒状をなし、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、該装飾部材の背後に配置された発光素子と、からなるものでもある。
【0009】
更に、本発明の時計の発光表示装置は、装飾体を有する時計において、導光性を有し、筒を中心軸に沿って切断してなる形状のように前方に凸状に彎曲した弓形状をなし、外周面又は内周面の周方向に沿って形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、該装飾部材の背後に配置された発光素子と、からなるものでもある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の時計の発光表示装置における装飾部材は、アクリル棒からなるものであり、導光性を有している。通常、アクリル棒に光を当てた場合、光はアクリル棒内を通って端面に導かれる。本発明においては、このようなアクリル棒からなる装飾部材の外面又は内面に複数の凸部又は凹部を設けて、内部を通る光を外方に拡散放射する構造を採用している。このため、光源としての発光素子を装飾部材の端部あるいは背後に配置して装飾部材に光を当てると、装飾部材の内部に入った光が拡散放射され、装飾部材全体が明るく光ることになる。
【0011】
上記のように、発光素子からの光が装飾部材により拡散放射されて、装飾部材全体が光ることにより、発光素子の位置や形状が判別できなくなる。このため、発光素子を装飾部材の端部に挿入したり、装飾部材の背後に配置してもその位置や形状が前方から判別できなくなり、装飾体の任意の位置に発光装飾装置を配置することが可能となる。
【0012】
【実施例】
図1は本発明の一実施例に係る時計の発光装飾装置を示す断面図であり、図2は図1に示す発光装飾装置の正面図、図3は図1に示す発光装飾装置の部分拡大断面図、図4及び図5は図1に示す発光装飾装置を時計に取り付けた状態を示す正面図及び断面図である。
【0013】
2はアクリルからなる棒状の装飾部材である。本実施例における装飾部材2は、筒状に形成され、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔2aが設けられている。この装飾部材2の外周面には、その周方向に沿って環状に形成された凸部2bが一定の間隔をあけて軸方向に複数形成されている。この凸部2bは、図3に示すように、その外周端が凸レンズのように凸形状の凸状曲面をなすものとなっている。尚、本実施例及び後述する変更例におけるこの凸部2bは装飾部材2の内周面に形成しても良いものであり、また、この凸部2bに代えて外周端が凹レンズのように凹形状の凹状曲面をなす環状の凹部を設けても良いものである。
【0014】
また、この装飾部材2の上部背面には、後述するからくり時計の装飾体に取り付けるための取付部2cが設けられている。この取付部2cは外周面から突出した円筒形をなすものであり、その先端の開口部2dにネジ等が螺合されることにより、装飾体のフレーム等に固定されるものである。
【0015】
4は装飾部材2の貫通孔2aの上方の開口部2eに嵌め込まれて固定されたLED等からなる発光素子である。
【0016】
6は装飾部材2の下方の端部に取り付けられたキャップである。このキャップ6は、装飾部材2の内部あるいは貫通孔2a内部あるいは貫通孔2a内を中心軸方向に通過する光を装飾部材2内に反射して外方に照射させるものである。
【0017】
上記構成からなる発光装飾装置1においては、発光素子4から照射された光が装飾部材2の内部を通って各凸部2bにて拡散されて外方へ照射される。また、装飾部材2の内部及び貫通孔2aを通過した光は、キャップ6にて装飾部材2内に反射され、この反射光も各凸部2bにて拡散され外方へ照射される。このため、発光素子4が装飾部材2の上端に取り付けられているにもかかわらず、FL管のように装飾部材2全体が明るくなる。このため、発光素子4の位置やその形状を明確に判別することはできなくなる。
【0018】
尚、上記発光装飾装置1のように装飾部材2にキャップ6を取り付けると、発光素子4から遠い装飾部材2の下端付近をキャップ6の反射光で照らすことができ、装飾部材2全体をほぼ均等に明るくするのに有効である。但し、装飾部材2の長さや発光素子4の光量によってはキャップ6を使用しなくても、装飾部材2全体を明るくすることができるため、この場合にはキャップ6を使用しなくても良い。
【0019】
上記のような発光装飾装置1は、図4及び図5に示すようなからくり時計等の時計10に取り付けることが可能である。即ち、この時計10の時計本体12の内部下方には、ステージと人形体を備えた装飾体14が上下に移動可能な状態で収納されている。この装飾体14は、毎正時に、メロディ音が発せられると下方に降下し人形体が動作するように構成されている。前述した発光装飾装置1は発光素子4が装飾部材2に取り付けられているため、装飾体14のフレーム14aにネジ等を用いて装飾部材2の取付部2cを固定することにより取り付けるだけで装飾体14に取り付けることができる。尚、発光装飾装置1の上端、即ち発光素子4のリード端子は少なくとも時計本体12内に隠れるように位置付けることが好ましい。
【0020】
このように可動する装飾体14が時計本体12の下方に設けられた時計10においては、設置場所により装飾体14が暗くなることもあるが、発光装飾装置1で照明することにより細かな動作まで明瞭に見えるようにすることができる。特に、メロディ音に合わせて発光装飾装置1を点滅させることにより、演出効果を高めることもできる。尚、このように発光装飾装置1が点灯するときには、前述したようにその装飾部材2全体が明るくなり、発光素子4の位置や形状はほとんど判別できない状態となっている。
【0021】
図6は図1に示す発光装飾装置1における発光素子4の取付位置を変更した実施例を示す断面図である。図6に示す発光素子4は、可動する装飾体14のフレーム14aに固着されており、装飾部材2はその背後に発光素子4が位置するようにフレーム14aに取り付けられている。このように、装飾部材2をその背後から発光素子4の光を照射すると、その光は、背面側の凸部2bで拡散されて装飾部材2の内部に入り、その後更に正面側の凸部2bで拡散されて外方に照射されることになる。このときに装飾部材2は導光性を有するため、光はその軸方向にも向かい、装飾部材2全体が明るくなる。この場合においても、発光素子4の位置や形状は判別しにくくなる。尚、このように装飾部材2の背後に発光素子4を配置した場合には、キャップ6を設けなくても良いし、また、装飾部材2の上下端の両方に取り付けても良い。
【0022】
図7は図1に示す発光装飾装置1における装飾部材2の内部を変更した実施例を示す断面図である。前述した実施例における装飾部材2は、その内部に貫通孔2aが形成されていたが、このように貫通孔2aを形成せずに、発光素子4が収まる収納凹部を装飾部材2の上部に設けるように構成しても良い。また、図7に示すように、装飾部材2に設けた貫通孔2aに光拡散性及び透光性を有する拡散部材16を挿入しても良い。この拡散部材16としては表面に凹凸を有する棒材や、金属粉やガラスビーズ等を混入した樹脂等が好ましく、それらを着色することで発光色を変えることも可能となる。
【0023】
図8は図1に示す発光装飾装置1における装飾部材2の形状を変更すると共に発光素子4の位置を変更した実施例を示す平面図である。図8に示す装飾部材2は、図1に示すものを中心軸に沿って切断したような、前方に凸状に彎曲した弓形状をなすものとなっている。この装飾部材2においては、その正面側の外周面だけでなく背面側の内周面にも複数の凸部2bを容易に形成することができる。また、発光素子4は、この装飾部材2の背後に配置されている。このように板を彎曲させたような形状に装飾部材2を変更することにより、金型を簡素化することができ、材料費も低減することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、装飾部材の導光性と表面又は内面の凸部又は凹部により、その上部又は背後に配置された発光素子からの光により装飾部材全体が明るく光り、発光素子の位置や形状が正面から見てわからないようにすることができる。このため、からくり時計等の時計に取り付ける場合、光源の位置や形状が明確にならない状態で装飾体を近くから照明することができ、その動作を引き立たせ演出効果を高めることができる。
【0025】
また、装飾部材に発光素子を固定するものにおいては、装飾部材を時計に取り付けるだけで発光素子も取り付けることができ、組立時の作業性を向上することができる。
【0026】
更に、可動する装飾体に直接取り付けることができると共に可動部分の近くに取り付けることができるので、光量や発光素子の数が少なくても十分有効な照明を行うことができ、消費電力を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る時計の発光装飾装置の断面図である。
【図2】図1に示す発光装飾装置の正面図である。
【図3】図1の部分拡大断面図である。
【図4】図1に示す発光装飾装置を取り付けた時計を示す正面図である。
【図5】図4に示す時計の断面図である。
【図6】図1に示す発光装飾装置における発光素子の取付位置を変更した実施例を示す断面図である。
【図7】図1に示す発光装飾装置における装飾部材の内部を変更した実施例を示す断面図である。
【図8】図1に示す発光装飾装置における装飾部材の形状を変更すると共に発光素子の位置を変更した実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 発光装飾装置
2 装飾部材
4 発光素子
6 キャップ
10 時計
12 振動棒
14 装飾体
Claims (5)
- 装飾体を有する時計において、
導光性を有し、棒状をなし、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、
該装飾部材の一端にある開口部に挿入固定された発光素子と、
前記装飾部材の他端に取り付けられ、前記発光素子が発する光を前記装飾部材内方に反射拡散するキャップと、
からなることを特徴とする時計の発光装飾装置。 - 装飾体を有する時計において、
導光性を有し、棒状をなし、その端部に収納凹部が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、
該装飾部材の収納凹部に挿入固定された発光素子と、
からなることを特徴とする時計の発光装飾装置。 - 装飾体を有する時計において、
導光性を有し、棒状をなし、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、
該装飾部材の一端にある開口部に挿入固定された発光素子と、
光拡散性及び透光性を有し、前記装飾部材の貫通孔に挿入された拡散部材と、
からなることを特徴とする時計の発光装飾装置。 - 装飾体を有する時計において、
導光性を有し、棒状をなし、その内部に中心軸方向に貫通する貫通孔が設けられ、外周面又は内周面の周方向に沿って環状に形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、
該装飾部材の背後に配置された発光素子と、
からなることを特徴とする時計の発光装飾装置。 - 装飾体を有する時計において、
導光性を有し、筒を中心軸に沿って切断してなる形状のように前方に凸状に彎曲した弓形状をなし、外周面又は内周面の周方向に沿って形成された凸状曲面又は凹状曲面を有する複数の凸部又は凹部が設けられ、前記装飾体に取り付けられる装飾部材と、
該装飾部材の背後に配置された発光素子と、
からなることを特徴とする時計の発光装飾装置。
Priority Applications (1)
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