JP3626862B2 - ガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造に関し、パイロットコーン壁面に冷却用空気を流通させて冷却する構造において冷却効果を高めるような構造としたものである。
【0002】
【従来の技術】
図15はガスタービン燃焼器の一般的な構造とその冷却方式を示す図であり、(a),(b)は空気冷却方式を、(c)は蒸気冷却方式を採用した例である。これらの概要を要約して説明すると、図15(a)において100はパイロットノズルでパイロット燃料を噴射し、燃焼させるもの、101はメインノズルであり、アニュラーノズル方式と呼ばれ、パイロット内筒102の周囲に複数本配置され、メイン燃料を噴射し、パイロット内筒102でのパイロット燃料の燃焼によってメイン燃料が点火され、燃焼する。103はメイン内筒、104は接続筒、105は尾筒であり、これらはメイン燃料が燃焼して高温となった燃焼ガスをガスタービンの燃焼ガス通路に導くものである。106は空気バイパス弁であり、低負荷時において余分な圧縮機からの空気をバイパスダクトより尾筒105を通り、ガスタービン燃焼ガス通路に逃すためのものである。このような形式の燃焼器においては尾筒105の壁内部は図16により後述するように空気により冷却するための冷却構造が採用されている。
【0003】
図15(b)の燃焼器はマルチノズル方式と呼ばれ、107はパイロットノズルであり、その周囲には複数のメインノズル108が配置され、内筒109内へメインノズル108からメイン燃料が噴射され、パイロットノズル107からのパイロット燃料の燃焼によってメイン燃料が点火され、燃焼する。110は尾筒であり、106は空気バイパス弁である。このような構造の燃焼器においても尾筒110の壁内部が図16において後述するように空気により冷却される。
【0004】
図15(c)の燃焼器はマルチノズル方式の燃焼器に蒸気冷却方式を採用した例である。図において、111はパイロットノズル、112はその周囲に配列された複数のメインノズルであり、113はスワラーホルダである。114は内筒一体型の尾筒であり、スワラーホルダ113に接続され、高温の燃焼ガスをガスタービンの燃焼ガス通路へ導く。尾筒114には壁内部に冷却用の蒸気通路が多数設けられており、115は蒸気供給通路、116,117は蒸気回収通路である。冷却用の蒸気200は蒸気供給通路115より尾筒114の壁内の通路に供給され、壁内を流れて壁面を冷却し、それぞれ両端側に設けられた蒸気回収通路116,117より201,202として回収され、蒸気発生源に戻されて有効利用される。
【0005】
図16は前述の図15(a),(b)の燃焼器尾筒105,110の壁の一部を示す斜視図である。図において壁は二重構造となっており、外側板120と内側板123とが接合されて構成されている。外側板120は尾筒の外表面を構成し、多数の断面形状が一定の溝121がほぼ燃焼ガス流れ方向に向かって配列して穿設されており、溝121の開口側が内側板123の接合面で閉じられている。又、外側板120には各溝121に連通する空気吸込穴122がそれぞれ設けられ、この空気吸込穴122は1本の溝121に沿って所定の間隔をおいて設けられている。
【0006】
又、内側板123には空気吐出穴124が明けられている。この空気吐出穴124は、互いに接合する外側板120に穿設された溝121の開口部に連通するように配置され、溝121に沿って2個の空気吸込穴122の中間位置に配置されている。外側板120と内側板123とはハステロイX、トミロイ、SUS材等の耐熱材が用いられ、接合されている。この接合は加熱と加圧によって熱間圧接させる拡散溶接によってなされる。
【0007】
このような壁構造において尾筒の周囲から冷却用の空気300が多数の空気吸込穴122を通り、それぞれ溝121内へ流入し、溝121内を流れて壁面を冷却し、各溝121の空気吐出穴124より空気301fとして尾筒内に流出する。このような溝121、この溝121に連通する空気吸込穴122及び空気吐出穴124が尾筒の壁全周囲に多数配列して設けられ、外側周囲より空気を吸い込み、壁内部を流れて尾筒全周を冷却し、その空気はそれぞれ空気吐出穴124より尾筒内に流出し、燃焼ガスに混入される。
【0008】
図17は図15(b),(c)で説明した燃焼器のパイロットノズル先端に設けられたパイロットコーンの断面図でありその上半分の部分を示している。図において燃焼器内筒中心にはパイロットノズルが設けられ、その先端にはパイロットコーン130が取付けられている。パイロットコーン130は図示のようにラッパ状に開口しており、その周囲にはパイロットコーン130を支持するガイドリング131が設けられ、ガイドリング131は周囲に所定の間隔で接続部132でパイロットコーン130を溶接で固定して支持している。
【0009】
パイロットコーン130の中心部にはパイロットノズルから噴射される燃料が燃焼し、高温の燃焼ガス140となって流出しており、コーンのテーパ状の壁面に沿って流出し、その壁内面は高温の燃焼ガスに絶えずさらされている。更に、前述したようにパイロットコーン130の周囲には複数のメインノズルが配置されており、流出する燃料がパイロットコーン130から流出する燃焼ガスの炎140によって点火されて燃焼しており、従ってパイロットコーン130の外面及びガイドリング131も高温にさらされている。
【0010】
141は空気流であり、パイロットコーン130とガイドリング131の隙間を通って出口に流出している。この空気141は本来はパイロットコーン130の出口端部で炎が発生し、この炎が継続しないようにするために流出させるものであるが、この空気141はパイロットコーン130の裏面とガイドリング131との隙間を流れる過程において2次的にパイロットコーン130壁面を対流冷却することでパイロットコーン130の冷却を保持している。このように従来のガスタービン燃焼器においては、燃焼器の尾筒は二重構造により冷却用の溝を設けて空気又は蒸気を流して冷却され、パイロットコーン130はコーン壁面裏側を流れる空気141で冷却されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように従来のガスタービン燃焼器の冷却は、尾筒では壁内部に冷却用の溝を設けた二重構造として空気又は蒸気を流す冷却方式を、パイロットコーンはそのコーン壁面裏側を通る空気により冷却する方式を採用していたが、近年においてはガスタービンの入口ガス温度が高温化し、燃焼器の使用環境が年々過酷になってきている。特にマルチ予混合燃焼器においては、燃焼振動が問題となっており、燃焼振動の軽減策としてパイロット燃料の比率を上げることが有効であることが確認されているが、パイロット燃焼の比率を増加させるとパイロットコーン壁面の熱負荷の増大につながり、従来のままの構造では冷却が不足し、冷却効果を上げる必要があった。
【0012】
そこで本発明ではガスタービン燃焼器のパイロットコーンの冷却効果を高めるために、パイロットコーンの壁の冷却構造に尾筒の冷却構造と同様の冷却壁構造を採用したり、又、従来の空気冷却構造を改良し、空気冷却による効果を高めるようなパイロットコーンの冷却構造を提供することを課題としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の課題を解決するために次の(1)〜(8)の手段を提供する。
【0014】
(1)ガスタービン燃焼器パイロットコーンの壁内部周囲に冷却用空気の通路を燃焼ガス流れ方向に向って複数列設け、同各通路にはパイロットコーン裏側に開口する多数の空気吸込穴及び同空気吸込穴の両側に同パイロットコーン内側に開口し同空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴を順次所定の間隔で配列してそれぞれ連通させると共に、前記各通路の空気吸込穴と空気吐出穴との区間は、通路断面の幅が空気の流れ方向に向ってなめらかに変化し、且つ通路断面は前記空気吐出穴に近づくに従って断面形状が拡大すると共にその幅は空気吸込穴の位置で最小、空気吐出穴の位置で最大となっていることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0015】
(2)上記(1)において、前記通路の所定区間には複数のタービュレータを空気の流れ方向とほぼ直交するように設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0016】
(3)上記(1)において、前記通路の所定区間の壁面には空気の流れ方向とほぼ直交するように複数の凹形状の溝を設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0017】
(4)ガスタービン燃焼器パイロットコーンの壁内部周囲に冷却用空気の通路を燃焼ガス流れ方向に向って複数列設け、同各通路にはパイロットコーン裏側に開口する多数の空気吸込穴及び同空気吸込穴の両側に同パイロットコーン内側に開口し同空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴を順次所定の間隔で配列してそれぞれ連通させると共に、前記通路の空気吸込穴と空気吐出穴との区間は断面形状が不変の区間と同区間の断面積よりも流路が狭く形状不変の空気吸込穴の前後両側部分のオリフィスとを交互に連通させて、構成されていることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0018】
(5)上記(1)又は(4)において、前記空気吐出穴は、パイロットコーン内側へパイロット燃焼ガス流れ方向に向って空気が流出するように傾斜して設けられていることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0019】
(6)上記(1)又は(4)において、前記空気吐出穴の出口周辺には、空気がパイロット燃焼ガス流れ方向に向って流出するようにカバーが設けられていることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0020】
(7)上記(1)又は(4)において、前記各通路の空気吸込穴及び空気吐出穴の配列は、通路を流れる空気の流れ方向が隣接する通路の空気の流れ方向と互に逆方向となるように構成されていることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0021】
(8)上記(1)又は(4)において、前記各通路の壁接続部における終端部は、同各終端部に対応してパイロットコーンの壁裏側から内側へ貫通する穴の途中にそれぞれ連通し、同各穴には裏側又は内側のいずれかから蓋が挿入されて閉じられていることを特徴とすることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
【0022】
従来のパイロットコーンの冷却構造はパイロットコーンの裏側へ空気を流通させることにより行う構造であり、パイロット燃料の比率を増大させるような場合には冷却不足の状態となっていた。本発明の(1)においてはパイロットコーンの壁内部に冷却通路を設け、パイロットコーンの裏側より多数の空気吸込穴から通路内に冷却空気を流し、壁内部を冷却した後、空気吸込穴の両側に同パイロットコーン内側に開口し同空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴よりパイロットコーン内側へ流出させる構造としている。更に、通路断面の幅が空気の流れ方向に向ってなめらかに変化し、且つ通路断面は前記空気吐出穴に近づくに従って断面形状が拡大すると共にその幅は空気吸込穴の位置で最小、空気吐出穴の位置で最大となっているので、温度分布の異なる壁面の場所により流速を変化させ、且つ、空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴に近づくに従って速度を抑え、これにより圧力損失も低下させることができ、パイロットコーンの冷却条件に合わせて流速、圧力損失、熱伝達率が調整可能となり、これにより最適条件での冷却通路の設計が可能となり温度分布を改善して熱応力を軽減させ、割れ、等の発生を防止することができ、燃焼器の信頼性が向上する。
【0023】
又、(2)や(3)においてはタービュレータや凹みの作用により、冷却空気の流れを攪拌して熱伝達率を一層向上させることができる。
(4)では通路の流路をオリフィス効果により絞ったり、流路を拡大して流速を調整することができる。
即ち、冷却用空気はパイロットコーン裏側周囲より空気吸込穴を通り、溝へ流入し、両側に分かれて溝へ入り、それぞれ空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴に向かって流れ、壁を冷却しながら加熱されて膨張するが、溝の幅は空気吐出穴の近くで拡大し、断面積が増すのでその流速の増大が抑えられ、圧損の上昇が防止され、上記本発明の(1)と同様の効果が得られる。
【0024】
又、(5)においては、空気を空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴より流出させる際に、パイロットコーン内壁面に沿って燃焼ガス流れ方向に流出させ、吐出穴近辺を有効に冷却しながらパイロットコーン内に流出させることができる。又、(6)では(5)と同様の効果をカバーを設けることにより実現可能としている。又、(7)では隣接する通路では空気の流れが互いに逆方向となっているので、パイロットコーン壁面の冷却のアンバランスが解消される。又、パイロットコーンの壁は溶接による接続により構成される場合には、この接続部では通路が途中で終端となり、冷却空気が流れずに滞溜する部分が生ずる場合があるが、(8)においては、この場合には通路終端部に貫通穴を設け、蓋で外側又は内側を塞ぐことにより、空気を外側から吸い込んだり、又はパイロットコーン内に吐出させたりすることができ、接続部においても効果的な冷却を可能としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実施の第1形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造を示す断面図であり、パイロットコーンの上半分を示しており、図15の従来例で説明した(b),(c)の燃焼器のパイロットコーンの壁として適用される。図において30は本発明の冷却構造を適用したパイロットコーンの壁、131は従来と同じガイドリングであり支持部132でパイロットコーンの壁30を支持している。300は後述する冷却空気であり、パイロットコーンの壁30の裏面をパイロット燃焼ガス流れ方向Gへ流れ壁内側に301のように流出し、壁を冷却する構造である。
【0026】
図2は図1に示すパイロットコーンの壁30の平面図であり、コーンの裏側から見た図であり、図3は図2におけるA−A断面図であり、(a)は内部溝の断面形状が一定のもの、(b),(c)はその変形例で内部溝の断面形状を変化させたものをそれぞれ示す。
【0027】
図2において、1は外側板であり、パイロットコーンの壁30外表面を構成している。2は外側板1内部に設けられた溝であり、その断面形状は幅がテーパ状に変化している。このテーパ形状は直線状、あるいはなめらかな曲線で構成される。外側板1には空気吸込穴3が明けられており、内部に設けられた溝2に連通している。4は内側板であり、空気吐出穴5が貫通して明けられており、外側板1下面に接してこれと接合している。これら外側板1、内側板4の材料は従来と同様にハステロイX、トミロイ、SUS材等の耐熱材料からなる。
【0028】
内側板4の空気吐出穴5は外側板1の溝2の開口上に沿って、かつ外側板1の空気吸込穴3の両側に所定のピッチで配置され、溝2に連通するように配置される。溝2の幅は空気吸込穴3から空気吐出穴5へ向かって直線状に拡大しており、空気吸込穴3の位置で最小の幅、空気吐出穴5の位置で最大の幅となっており、この溝2はそれぞれ両穴3,5に連通している。これらの溝2はそれぞれパイロットコーンの前流側から出口側端部まで伸び、かつパイロットコーンの周囲壁内部に所定のピッチで配置される。
【0029】
図3(a)は図2のA−A断面図であり、外側板1と内側板4との接合部には溝2が一定の高さhで形成されており、深さは一定であるが図2に示すように幅方向には直線状に拡大している。空気吸込穴3は外側板1に明けられ、空気吐出穴5は内側板4に明けられ、これら両穴3,5は溝2に連通して設けられている。又、空気吐出穴5の径は空気吸込穴3の径よりも大きくなっており、溝2の拡大する体積分の流出量を確保するようになっている。
【0030】
図3(b)は(a)の変形例であり、溝2aの高さを空気吸込穴3から空気吐出穴5へ向かって直線状に狭め、かつ、幅方向には図2に示すようにテーパ状に拡大した例である。又、(c)は(b)の形状とは逆に溝2bの高さを空気吸込穴3で狭くテーパ状に変化させて拡大させ、空気吐出穴5において広くし、かつ図2に示すように幅方向にもテーパ状に拡大した例である。なお、このテーパ状の深さ方向の変化も直線状でも、又なめらかな曲線でも良いものである。
【0031】
このような(b),(c)の例では溝2の形状を3次元的に変化させた例であり、テーパの形状を適切に設定し、溝2内を流れる冷却空気の流速、圧力損失を場所によって調整可能とし、パイロットコーンの温度分布や熱応力の分布状況により、流速や圧力損失を適切な値となるように設定し、設計することができる。これらの溝2,2a,2bの加工はミーリング加工ではむずかしいので放電加工や電解加工で行なわれる。
【0032】
図2,図3に示すように冷却空気300はパイロットコーン裏側周囲の多数の空気吸込穴3より溝2,2a又は2b内に流入し、両側に分かれて流れて壁を冷却し、それぞれ等しい間隔で配置された空気吐出穴5よりパイロットコーン内に301aのように流出する。空気吸込穴3に流入する空気の温度は350°C〜400°Cであり、壁面を冷却する過程で加熱され、約600°C程度に上昇してパイロットコーン内に流出する。
【0033】
空気吸込穴3より吸い込まれた空気は溝2,2a,2b内を流れる過程において加熱されて膨張し、体積が増加し、従来の尾筒のような溝形状一定の断面では空気吐出穴で流速が増し、空気の圧損が増加してしまうが、本実施の第1形態のように空気吐出穴5に近づくに従って溝2の断面形状が2次元的又は3次元的に拡大しているので速度を抑え、圧損を少くすることができる。
【0034】
図4は本発明の実施の第2形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造を示し、図2と同じく二重構造のパイロットコーン30で溝内部が異なるものである。即ち、(a)は溝内にタービュレータを設けた例、(b)は凹みを設けた例である。両図において、符号1乃至5は図2,図3に示す実施の第1形態のものと同じであり、本実施の第2形態においては図4(a)では溝2の内周面に凸形状のタービュレータ6を設け、流れ方向に直交するように多数配列し、冷却空気の流れを攪拌することにより熱伝達率を向上させるものである。又、図4(b)はタービュレータ6の代わりに凹形状の凹み7を多数設けたものであり、(a)と同様に冷却空気の流れを攪拌し、熱伝達率を向上させる効果を有する。なお、これらタービュレータ6や凹み7は溝2の全長でも良く、又部分的に所定区間必要に応じて設けても良い。
【0035】
図5は図4における溝の断面形状を示し、図5(a)は図4(a)におけるB−B断面図、図5(b)は図4(b)におけるC−C断面図である。図5(a)のように溝2の周囲には凸形状のタービュレータ6が形成されており、又図4(b)においては溝2の全周の壁面に凹み7を設けており、このようなタービュレータ6や凹み7を流れ方向と直交するように設けることにより冷却空気の流れが乱流となって熱伝達率が向上する。
【0036】
図2,図3に示す実施の第1形態では空気吸込穴3から空気吐出穴5へ向かって溝2の断面形状が徐々に拡大し、冷却空気の熱膨張による流速の増大を抑え、圧損を小さくするようにしているが、その反面、冷却性能は空気吐出穴5近辺では低下することになる。本実施の第2形態においてはタービュレータ6や凹み7を設けることにより熱伝達率を向上させ、この分の冷却性能の低下分を補うことができる。
【0037】
図6は本発明の実施の第3形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁の一部を示す平面図である。図において壁は同じく二重構造の壁30であり、外側板1には空気吸込穴3が明けられている。内部には溝12が加工されているが、この溝12は断面形状が一定の溝であり、空気吸込穴3の前後両側部分には所定の長さだけ幅を狭くしたオリフィス12aとしている。内側板4には空気吐出穴5が明けられている。
【0038】
このような構造の実施の第3形態においては、冷却用空気はパイロットコーン裏側周囲より空気吸込穴3を通り、溝12aへ流入し、両側に分かれて溝12へ入り、それぞれ空気吐出穴5に向かって流れ、壁を冷却しながら加熱されて膨張するが、溝12の幅は空気吐出穴5の近くで拡大し、断面積が増すのでその流速の増大が抑えられ、圧損の上昇が防止され、実施の第1形態と同様の効果が得られる。
【0039】
なお、図6における実施の第3形態においては溝12の断面形状が一定として説明したが溝12の深さ方向を空気吐出穴5に向かって徐々に拡大させるようにして2次元的に変化させても良く、又、溝12の部分にタービュレータや凹みを設けるようにすればより熱伝達率が向上し、冷却性能を良くすることができる。
【0040】
図7は本発明の実施の第4形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁の断面図であり、壁は同じく二重構造の壁30で、(a)は空気吐出穴を斜めに設けた例、(b)は空気吐出穴出口部にカバーを設けた例である。図7(a)では図2,図3に示す実施の第1,第2形態、図6に示す実施の第3形態と異なる部分は空気吐出穴を燃焼ガス流れ方向Gの方向に傾斜させた空気吐出穴15とした構造であり、その他の部分は図2,図3,図6と同じである。
【0041】
このような構造により、冷却空気300はパイロットコーン裏側周囲より空気吸込穴3から溝2又は12内に流入し壁を冷却して空気吐出穴15より斜め方向に301bのようにパイロットコーン内に流出するが、内側板4に沿って燃焼ガス流れ方向Gに流出するので空気吐出穴15近辺の壁面を冷却しながら流出し、冷却効果を増大させる。
【0042】
図7(b)は空気吐出穴15のような傾斜した穴の代わりに、空気吐出穴は図2,図3,図6のように空気吐出穴5のままとし、出口部にカバー8を設けたものである。その他の構造は図2,図3,図6に示すものと同じである。このような構造においても空気吐出穴5から尾筒内に流出する空気は内側板4に沿って燃焼ガス流れ方向Gに流出するので図7(a)と同様の効果が得られ、冷却効果が増す。
【0043】
図8は本発明の実施の第5形態に係るガスタービン燃焼器の冷却構造の壁の一部を示す平面図、図9はその斜視図である。両図において、壁は二重構造の壁30であり、外側板1には空気吸込穴3が明けられ、その内部に溝9が加工されている。又、内側板4には空気吐出穴5又は15が開けられている。溝9は図示のようにS字状に蛇行して波形に設けられており、空気吸込穴3と空気吐出穴5又は15とがそれぞれ連通し、空気吸込穴3の両側にそれぞれ空気吐出穴5又は15が等間隔に配置されている。
【0044】
上記構成の実施の第5形態においては、パイロットコーンの裏側周囲より冷却用空気が空気吸込穴を通って溝9内に流入し、S字状に蛇行して流れて壁を冷却し、空気吐出穴5又は15よりパイロットコーン内に301cのように流出するが、溝9が波形であるので、特に短い区間等ではその流路長が直線形状の溝よりも長くなり、冷却流路長を長くすることができる。これにより最小限の冷却空気で必要な冷却効果を得るような設計が可能となり、温度分布、冷却流路長に合わせて冷却空気の流速、圧力損失、熱伝達率の調整を行い、熱応力を軽減して割れ等を防ぎ、信頼性を向上することができる。
【0045】
なお、図8,図9に示す溝9には図4に示すタービュレータ6や凹み7を設けることもでき、又、図6に示すオリフィスを空気吸込口の両側の所定区間に設けたり、あるいは必要に応じて図2に示すような2次元的、又は3次元的な断面形状の変化を設けることも可能である。
【0046】
図10は本発明の実施の第6形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁の一部を示す平面図で、壁は同じく二重構造の壁30であり、(a)は直線状の溝の例、(b)は波形の溝の例をそれぞれ示す。図10(a)は図2に示す構造において、空気吸込穴3と空気吐出穴5とを互いに隣接する溝2間で配置を互いに前後逆にして溝2内を流れる冷却空気300の流れ方向が互いに隣接する溝2において逆になるようにしたものである。
【0047】
又、図10(b)においても空気吸込穴3と空気吐出穴5とを隣接する溝9間で互いに前後逆に配置して隣接する溝9において冷却空気の流れ方向が互いに逆となるようにしている。なお、図示省略しているが、図6に示す構造においても同様に冷却空気を流すことができる。又、図3に示すタービュレータ6や凹み7を設けても良く、又空気吐出穴は図7に示すような空気吐出穴15やカバー8を適用することができる。
【0048】
上記構成の実施の第6形態においては、冷却空気300が壁内部で互いに隣接する溝において互いに逆方向に流れるので壁全体において均一な冷却が可能となり、パイロットコーンの冷却による温度分布を均一化し、熱応力の発生のアンバランスが解消される。
【0049】
図11は本発明の実施の第7形態に係るガスタービン燃焼器の冷却構造の壁の一部を示す平面図で、(a)は壁の接続部に空気吐出穴を構成した例、(b)は壁の接続部に空気吸込穴を構成した例である。これらの接続部の冷却構造は前述の実施の第1〜第6形態の冷却構造における壁の溶接接続部のすべてに適用できるものであり、パイロットコーンの壁30を分割構造として各分割片を溶接してコーンを形成する場合に適用される。
【0050】
図11(a)において、20は接続部であり、パイロットコーンを構成する壁の接続部となり、溶接接続されてパイロットコーンを形成する。外側板1は溝2が形成され、溝2に沿って空気吸込穴3が所定のピッチで設けられ、又外側板1に接する内側板4には空気吐出穴5が空気吸込穴3の両側に所定の間隔で配置されている。従って接続部20においては必ずしもこれら穴3,5の配置が端部に所定の寸法で配置されるとは限らない。
【0051】
上記状況より、図11(a)に示すように壁の接続部20の端部で溝2に連通し、かつ外側板1と内側板4とを貫通する貫通穴10を穿設する。貫通穴10には空気吸込穴3より冷却用空気が流入するので、この空気をパイロットコーン内に流出させるために外側板1の外側より貫通穴10へ蓋11を挿入し、外側を閉じて空気は反対側の内側板4側へ流出させ、端部において空気をパイロットコーン内へ流出させる。
【0052】
図12(a)は図11(a)におけるD−D断面図の一部を示し、外側板1及び内側板4には貫通穴10が突設されており、この貫通穴10の外側板1には蓋11が挿入され、溝2内を流れてきた冷却用空気は内側板4側、即ち、パイロットコーン内部へ301dとして流出するようにしている。
【0053】
図11(b)においては接続部20端部には同様に貫通穴10が設けられている。これら貫通穴10は溝2に連通しており、貫通穴10の上流側は空気吐出穴5となっており、空気をこの上流側の空気吐出穴5からパイロットコーン内に流出するように流す必要がある。従って貫通穴10には内側板4側から蓋11が挿入され、端部においては貫通穴10を通り、外側板1のパイロットコーン外周より空気が溝2内へ流入し、上流側の空気吐出穴5からパイロットコーン内に流出させることができる。
【0054】
図12(b)は図11(b)におけるE−E断面図であり、外側板1と内側板4とには貫通穴10が穿設され、貫通穴10には内側板4側から蓋11が挿入され、貫通穴10へはパイロットコーン裏側より空気300が流入し、溝2内へ流れるようにしている。
【0055】
上記に説明の実施の第7形態の接続部の構造をガスタービン燃焼器パイロットコーンの空気冷却構造に採用することにより、パイロットコーンの壁の接続部において端部の溝内すべてに冷却空気を流し、接続部20の壁を均一に冷却することができる。
【0056】
図13は本発明の実施の第8形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造を示し(a)は断面図であり、パイロットコーンの上半分を示し、(b)は拡大断面図である。図13(a)において、31はパイロットコーンであり、その外周囲は従来と同じくガイドリング131で支持されている。パイロットコーン31の壁には内側に向って円錐状に突起しているディンプル13が複数個配列して形成されており、ディンプル13には燃焼ガスの流れ方向に向って空気301eが流出するように円錐部の壁面から傾斜した穴14が開けられている。
【0057】
図13(b)はその拡大断面図であり空気300はパイロットコーン31の裏側を流れて従来と同様に壁を冷却しながら先端部に流出するが、その過程において、ディンプル13の穴14からパイロットコーン31の内側に流入し、壁面に冷却空気のフィルム層を作り、フィルム冷却を行うことにより壁面の冷却効果を高めることができる。
【0058】
図14は本発明の実施の第9形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンを示し、(a)は断面図、(b)は(a)におけるF−F断面図である。両図において、32はパイロットコーン、131はガイドリングであり従来と同じものである。本実施の第9形態においては、パイロットコーン32の裏側に多数のフィン17をパイロットコーン32の前後方向に配列して突設し、ガイドリング131はそのフィン17の外周囲を支持する構成としたものである。
【0059】
このような構造の実施の第9形態の冷却構造によれば、冷却空気300はパイロットコーン32の裏側でガイドリング131と多数のフィン17で形成される空間を流れて端部へ流出するが、フィン17が形成する凹凸により空気への放熱面積が大きくなり、従来よりも一層積極的に壁面の冷却がなされ、壁面を冷却した空気はパイロットコーン出口部での保炎防止に使用される。
【0060】
【発明の効果】
本発明のガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造は、(1)ガスタービン燃焼器パイロットコーンの壁内部周囲に冷却用空気の通路を燃焼ガス流れ方向に向って複数列設け、同各通路にはパイロットコーン裏側に開口する多数の空気吸込穴及び同空気吸込穴の両側に同パイロットコーン内側に開口し同空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴を順次所定の間隔で配列してそれぞれ連通させると共に、前記各通路の空気吸込穴と空気吐出穴との区間は、通路断面の幅が空気の流れ方向に向ってなめらかに変化し、且つ通路断面は前記空気吐出穴に近づくに従って断面形状が拡大すると共にその幅は空気吸込穴の位置で最小、空気吐出穴の位置で最大となっていることを特徴としている。このような構成によりパイロットコーンを壁内部から効果的に冷却することができ従来の裏側に空気を流す方式と比べ著しく冷却効果が増加する。更に冷却用空気の通路内での流速、圧力損失、熱伝達率を変化させて調整することができ、これにより最適条件での冷却通路の設計が可能となり壁面の場所により異なる温度分布を改善して熱応力を軽減させ、壁の割れ等の損傷を防止し、信頼性を著しく向上することができる。又、(2)や(3)においてはタービュレータや凹みの作用により、冷却空気の流れを攪拌して熱伝達率を一層向上させることができる。
【0061】
本発明の(4)は、ガスタービン燃焼器パイロットコーンの壁内部周囲に冷却用空気の通路を燃焼ガス流れ方向に向って複数列設け、同各通路にはパイロットコーン裏側に開口する多数の空気吸込穴及び同空気吸込穴の両側に同パイロットコーン内側に開口し同空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴を順次所定の間隔で配列してそれぞれ連通させると共に、前記通路の空気吸込穴と空気吐出穴との区間は断面形状が不変の区間と同区間の断面積よりも流路が狭く形状不変の空気吸込穴の前後両側部分のオリフィスとを交互に連通させることを特徴としている。このような構造により、上記(1)と同様の効果が得られると共に、通路の流路をオリフィス効果により絞ったり、流路を拡大して流速を調整することができる。
【0062】
又、(5)においては、空気を空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴より流出させる際に、壁面に沿って燃焼ガス流れ方向に流出させ、吐出穴近辺を有効に冷却しながら燃焼器内に流出させることができる。又、(6)では(5)と同様の効果をカバーを設けることにより実現可能としている。又、(7)では隣接する通路では空気の流れが互いに逆方向となっているので、冷却のアンバランスが解消される。又、燃焼器の壁は溶接による接続により構成されており、この接続部では通路が途中で終端となり、冷却空気が流れずに滞溜する部分が生ずる場合があるが、(8)においては、この場合には通路終端部に貫通穴を設け、蓋で外側又は内側を塞ぐことにより、空気を外側から吸い込んだり、又は燃焼器内に吐出させたりすることができ、接続部においても効果的な冷却を可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造を適用するパイロットコーンの断面図である。
【図2】図1におけるパイロットコーンの壁の平面図である。
【図3】図2におけるA−A断面図であり、(a)は溝断面の深さ一定、(b)は深さが空気吐出穴へ向かって減少、(c)は深さが空気吐出穴に向かって拡大した例をそれぞれ示す。
【図4】本発明の実施の第2形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁の一部を示す平面図で、(a)は溝内にタービュレータを設けた例、(b)は凹みを設けた例である。
【図5】図4における溝の断面形状を示し、(a)は図4(a)におけるB−B断面図、(b)は図4(b)におけるC−C断面図である。
【図6】本発明の実施の第3形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁の一部を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の第4形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の溝断面図を示し、(a)は空気吐出穴を斜めに設けた例、(b)は空気吐出穴出口にカバーを設けた例である。
【図8】本発明の実施の第5形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁の一部を示す平面図である。
【図9】図8に示す冷却構造の斜視図である。
【図10】本発明の実施の第6形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁の一部を示す平面図で、(a)は直線状の溝、(b)は波形状の溝をそれぞれ示す。
【図11】本発明の実施の第7形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造の壁接続部の一部を示す平面図で、(a)は空気吐出穴を設けた例、(b)は空気吸込穴を設けた例をそれぞれ示す。
【図12】図11における断面図であり、(a)は図11(a)におけるD−D断面図、(b)は図11(b)におけるE−E断面図である。
【図13】本発明の実施の第8形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造を示し、(a)はパイロットコーンの断面図、(b)は壁の拡大断面図である。
【図14】本発明の実施の第9形態に係るガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造を示し、(a)はパイロットコーンの断面図、(b)は(a)におけるF−F矢視図である。
【図15】ガスタービン燃焼器の一般的な構成図であり、(a),(b)は空気冷却方式を、(c)は蒸気冷却方式を採用した例をそれぞれ示す。
【図16】従来の空気冷却方式のガスタービン燃焼器の壁構造の斜視図である。
【図17】従来のガスタービン燃焼器のパイロットコーンの側面図である。
【符号の説明】
1 外側板
2,2a,2b,9,12 溝
3 空気吸込穴
4 内側板
5,15 空気吐出穴
6 タービュレータ
7 凹み
8 カバー
10 貫通穴
11 蓋
12a オリフィス
13 ディンプル
14 穴
17 フィン
30,31,32 パイロットコーン
Claims (8)
- ガスタービン燃焼器パイロットコーンの壁内部周囲に冷却用空気の通路を燃焼ガス流れ方向に向って複数列設け、同各通路にはパイロットコーン裏側に開口する多数の空気吸込穴及び同空気吸込穴の両側に同パイロットコーン内側に開口し同空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴を順次所定の間隔で配列してそれぞれ連通させると共に、前記各通路の空気吸込穴と空気吐出穴との区間は、通路断面の幅が空気の流れ方向に向ってなめらかに変化し、且つ通路断面は前記空気吐出穴に近づくに従って断面形状が拡大すると共にその幅は空気吸込穴の位置で最小、空気吐出穴の位置で最大となっていることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
- 前記通路の所定区間には複数のタービュレータを空気の流れ方向とほぼ直交するように設けたことを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
- 前記通路の所定区間の壁面には空気の流れ方向とほぼ直交するように複数の凹形状の溝を設けたことを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
- ガスタービン燃焼器パイロットコーンの壁内部周囲に冷却用空気の通路を燃焼ガス流れ方向に向って複数列設け、同各通路にはパイロットコーン裏側に開口する多数の空気吸込穴及び同空気吸込穴の両側に同パイロットコーン内側に開口し同空気吸込穴よりも径の大きい空気吐出穴を順次所定の間隔で配列してそれぞれ連通させると共に、前記通路の空気吸込穴と空気吐出穴との区間は断面形状が不変の区間と同区間の断面積よりも流路が狭く形状不変の空気吸込穴の前後両側部分のオリフィスとを交互に連通させて、構成されていることを特徴とするガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
- 前記空気吐出穴は、パイロットコーン内側へパイロット燃焼ガス流れ方向に向って空気が流出するように傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1又は4に記載のガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
- 前記空気吐出穴の出口周辺には、空気がパイロット燃焼ガス流れ方向に向って流出するようにカバーが設けられていることを特徴とする請求項1又は4に記載のガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
- 前記各通路の空気吸込穴及び空気吐出穴の配列は、通路を流れる空気の流れ方向が隣接する通路の空気の流れ方向と互に逆方向となるように構成されていることを特徴とする請求項1又は4に記載のガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
- 前記各通路の壁接続部における終端部は、同各終端部に対応してパイロットコーンの壁裏側から内側へ貫通する穴の途中にそれぞれ連通し、同各穴には裏側又は内側のいずれかから蓋が挿入されて閉じられていることを特徴とする請求項1又は4に記載のガスタービン燃焼器パイロットコーンの冷却構造。
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