JP3625950B2 - 目付量測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行中の不織布の目付量を、連続的に測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート状物、例えば不織布や紙、フィルム、若しくは合成樹脂シート等の密度むらや厚さむら、透過度むら等をこれらの製造段階でその品質を確認するために連続的に測定することが行われている。例えば不織布については、下記の方式が採用されている。
【0003】
▲1▼X線を使用した方式
X線により走行する不織布の目付量を測定する装置が発表されている。しかしながら、測定面積が狭いため、透過してきたX線を検出するセンサを機械的に走査して測定するものである。
【0004】
▲2▼エリアCCDカメラを使用した方式
不織布に透過照明をあて、エリアCCDカメラで読み取った透過度の濃度斑から地合指数を測定するものである。
【0005】
▲3▼ラインCCDカメラを使用した方式
この方式については、特開平06−50873号公報で発表されている。これは、ラインCCDカメラで読み取った画像データから、複数の区画毎の合計値を密度データとし、良品サンプルから得た密度データと比較し、そのレベル差を測定するものである。
【0006】
本公報で開示されたシート状物の密度ムラを検出する方法を詳しく説明する。図9に本方式の1例の構成ブロック図を示す。図において、密度ムラが検出される布51をP方向に移動し、照明器54a,54bから照射され、反射板52から反射された光をラインCCDイメージセンサ53で受光し、HPF55に出力する。HPF55でDC成分を除去して、イメージセンサ53の各素子の感度差を補正するAGC回路56を通して、A/D変換器57でアナログ信号からデジタル信号に変換し、幅ブロック分割回路59でイメージセンサ53からの読出信号を幅方向に複数に分割し、ブロック加算回路60でブロック分割した範囲毎にイメージセンサ53の各画素を加算し、マスタ平均化回路61で加算したブロックを長尺方向に所定長分加算してその平均値を得る。この平均値をマスタメモリ63に記録する。密度比較回路62ではマスタメモリのマスタ平均値とブロック加算回路60の出力値とを比較して差をとり、制御回路58でその差が所定範囲に有るかどうかを判定して、その差が大きいときには布の密度にムラがあると判定し、その差が小さいときには密度ムラがないと判断する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の▲1▼▲2▼は、センサの測定範囲が狭いため、センサを機械的に横方向に走査して、間欠的に測定することは可能であるが、不織布の全幅を同時に読み取り、測定することはできない。
【0008】
また、従来技術▲3▼は、ラインCCDカメラを使用して、不織布の全幅を同時に読み取り測定することはできるが、良品との差を測定するものであり、目付量(g/m2 )を測定するものではない。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、走行中の不織布の目付量を、連続的に測定することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、走行する検査対象物を設定される走査周期で繰り返し走査することで連続して読み取るラインCCDカメラと、前記ラインCCDカメラでの読み取りでその各画素につき得られる画像データを記録する画像メモリと、前記画像メモリに記録された画像データから前記検査対象物の走行方向についての所定範囲の領域の各画素の画像データの第1の平均値を求める手段と、前記検査対象物につき得られた前記画像データの第1の平均値と前記検査対象物がないときに得られた前記画像データの第1の平均値とから、前記検査対象物の前記所定範囲の領域の前記各画素毎の第1の平均透過率を求める手段と、前記検査対象物の走行方向を横切る幅方向についての所定範囲の領域の前記第1の平均透過率の平均としての第2の平均透過率を求める手段と、前記第2の平均透過率を目付量に変換するための近似式から、又は前記第2の平均透過率と目付量との変換テーブルから、目付量を求める手段と、前記画像メモリに記録された画像データから予め設定された有効範囲の領域の前記画像データの第2の平均値を求め、該画像データの第2の平均値が予め指定された範囲内となるように、前記走査周期を設定する手段と、を備えていることを特徴とする目付量測定装置にある。
【0011】
本発明においては、前記走査周期を設定する手段は、先ず可能な最小走査周期を設定し、求められた前記画像データの第2の平均値が前記予め指定された範囲の下限より小さい場合には前記走査周期を調整倍率を乗じたものに変更し、求められた前記画像データの第2の平均値が前記予め指定された範囲の上限より大きい場合にはエラー処理を行うものであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の構成は、走行移動するシート状の検査対象物の下部に照明手段を設け、検査対象物を透過してきた光線を上部に設けた2つのラインCCDイメージセンサのカメラで検査対象物の幅方向に走査して読取り、読み取られた画像信号を信号処理して、検査対象物の透過量を測定し、その透過量から、検査対象物の目付量を測定するものである。
【0014】
ここで、走行する検査対象を読み取るラインCCDカメラは、画像を読み取るMOS型光電変換センサでもよく、蛍光灯やランプ等の照明手段で透過照明されている検査対象物を、予め設定された走査周期(S0 )で読み取る。
【0015】
蛍光灯等の照明手段は、安定した明るさで検査対象物を照明するために、光量制御機能を有している。CCDカメラの感度が赤外線領域で最高感度を有する場合には照明手段は赤外線波長を発光するものが好ましい。また、光量制御機能はCCDカメラの画像センサの光量感度に対応し、検査対象物の透過光量が画像センサのダイナミックレンジの中心となる照射光量と成るように光量を制御する。光量の制御には、光量を一定とするように、供給電流を測定しつつフィードバック構成とする例等が用いられる。
【0016】
画像メモリは、前記ラインCCDカメラの出力を、A/D変換して、ディジタル画像データ(Dij:i=1〜CCDカメラの素子数、j=1〜指定した領域のスキャン数)として記録する。
【0017】
前記画像メモリ内で、ラインCCDカメラのスキャン方向に各画素の画像データの平均値(即ち第1の平均値)を求める手段は、次式の通りである。
【0018】
【数1】
但し、Di :ラインCCDカメラの素子No.iの平均値
Dij :座標(i,j)の画像データ
L :測定領域のスキャン数
j :スキャン方向の座標
i :素子方向の座標
この数式によれば、検査対象物の幅方向のある素子の点iで検査対象物の走行速度による走行方向の範囲j=1からj=Lまでを読取り、その範囲の平均値をラインCCDカメラの点iにおける平均値とするものである。
【0019】
前記検査対象物を読み取ったときの前記平均値(第1の平均値)Diと、予め、検査対象物がないときに読み取った前記平均値(第1の平均値)D0iから、検査対象物の各画素毎の平均透過率(即ち第1の平均透過率)Tiを求める手段は、次式の通りである。
【0020】
【数2】
但し、Ti :素子No.iの平均透過率(0〜1)
Y0 :A/D変換時のノイズを含めた平均黒レベル
S :検査対象物測定時の走査周期(ms)
S0 :基準となる補正データ入力時の走査周期(ms)
D0i :素子No.iの基準となる平均値の補正データ
即ち、平均透過率(0〜1)は、検査対象物の幅方向の点iにおけるCCDカメラの素子出力の平均値から平均黒レベルとの差を取って実質的な透過光量値を検出し、検査対象物の走行方向の速度である走査周期で割って、CCDカメラの素子の光量蓄積時間当たりの透過光量値を得るのに対し、検査対象物のない場合の直接照明手段からCCDカメラに入射する光量値によって割ることにより、得ることができる。
【0021】
さらに、画像メモリ内で予め指定した数に分割した領域の平均透過率(即ち第2の平均透過率)Tnを求める手段は、次式の通りである。
【0022】
【数3】
但し、 Tn :測定領域n番目の平均透過率
s :測定領域nの始点座標
e :測定領域nの終点座標
m :測定領域nの素子方向の画素数(e−s+1)
CCDカメラの画素素子i=sからi=eまでを測定領域nとして、平均透過率(0〜1)Tiの測定領域n全体の平均値を得て、平均透過率Tn とするものである。
【0023】
つぎに、前記平均透過率Tn を目付量に変換するための近似式から、目付量Mn に変換する手段は、次式の通りである。
【0024】
【数4】
但し、Mn :測定領域nの目付量(g/m2 )
Ck :定数(0〜P)
ここで、目付量Mn の単位は検査対象物の透過量に相当する単位面積当たりの重さで表せる[g/m2 ]となる。この目付量Mn を示す数式は、検査対象物の平均透過率Tn との相関により割り出されている。
【0025】
定数Ck は、検査対象物の品種(素材、色など)により異なるため、目付量Mn と(−Log(透過率))から予め作成するデータの検量線を作成後に、多項式近似により求める。pの値は、通常3〜5で、実用精度が得られる。なお、対数は、自然対数、常用対数のいずれでもよい。
【0026】
これまでの説明では、ラインCCDカメラの走査周期は、予め設定した値としているが、検査対象物の画像データが、指定した範囲になるように走査周期を自動設定することも可能である。この走査周期は、基準となる検査対象物のないときの補正データの設定時、および、検査対象物の走行中の測定時の前に、設定又は自動的に設定する。
【0027】
図3はCCDカメラの走査周期の自動設定方法を示すフローチャートである。ラインCCDカメラの走査周期を、最初最小走査周期に設定した後(S1)、1スキャン分の画像を入力する(S2)。その後、画像データの中の予め設定した有効範囲について、次式により画像データの平均値(即ち第2の平均値)Dを算出する(S3)。なお画像の入力行数は、1行でも、処理時間の問題がない場合は複数にしてもよい。
【0028】
【数5】
但し、D :画像データの平均値
Di :座標(i)の画像データ
i :有効範囲(s〜e)
s :有効範囲の始点
e :有効範囲の終点
m :有効範囲の画素数(e−s+1)
次に、前記平均値Dの範囲チェックを行う(S4)。指定範囲より小の場合は、予め設定した走査周期に走査周期調整倍率をかけた値を計算し(S5)、再度、画像入力を行い、走査周期が所定の走査周期の範囲内か否かをチェックする(S6)。こうして、前記平均値Dが設定した範囲になるまで実施する。最大走査周期でも、前記平均値Dが指定範囲より小の場合で且つ走査周期が所定範囲外の場合には、エラー表示(照明光量不足)を行う(S7)。また、最小走査周期でも、前記平均値Dが指定範囲より大の場合は、エラー表示(照明光量オーバー)を行う(S8)。CCDカメラの所定の有効範囲の平均値Dが規定の範囲内の場合には、CCDカメラの光量感度に相当する光量が入力しているとして、走査周期が正常と判断され、以後その走査周期で目付量が測定される。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0030】
図1は本発明の装置構成の一例を示すブロック図である。図において、11,12はイメージセンサの1例としてのラインCCDカメラであり、検査対象物の画像を読み取る。ラインCCDカメラ11,12は、各光電変換素子の素子数は2048、クロックは2.5MHz、走査周期は0.84〜12.8msの範囲で可変である。CCDカメラ11,12の検査対象物側に設けたレンズは、焦点距離28mmを使用し、被写体間距離1,640mmで、CCDカメラ11,12の視野は1,500mm(分解能は約0.73mm/素子)である。
【0031】
また、21,22は画像入力ボードであり、ラインCCDカメラ11,12の画像信号を、それぞれ8ビットでA/D変換した後、そのデジタル画像データを内蔵の画像メモリに記録する。この画像メモリのメモリ容量は4MBであり、1ラインの2048素子×2048スキャン分のデジタル画像データを記録できる。
【0032】
さらに、31,32は照明手段である蛍光灯であり、110Wの高周波点灯蛍光灯を使用した。照明手段には検査対象物によって適宜選択され、光ファイバ照明などのライン照明であってもよい。蛍光灯31,32の光量は、光量制御装置4により、周辺温度が0〜40℃で変化しても、一定出力になるように制御している。
【0033】
対象物の目付量検査は、例えば不織布の1巻単位で行う。この1巻単位の取り替えタイミングで、ターレット切替え信号が、シーケンサ5に入力される。
【0034】
ホストコンピュータ6は、それまでの不織布の目付量検査を終了し、次の1巻の検査を開始する。
【0035】
画像メモリを有する画像入力ボード21,22への画像入力タイミングは、ロータリーエンコーダ7で不織布の走行方向の長さを計測してその長さに応じて画像読出開始を行い、画像入力ボード21,22の画像メモリに入力した画像データをホストコンピュータ6で測定する。ホストコンピュータ6は目付量測定の全体を制御し、測定データを出力する。
【0036】
目付量測定値Mn は、ディスプレイ8に、疑似カラーでデータマップとして表示する。また、レコーダ9にも出力する。なお、目付量測定値Mn が予め設定された範囲外になったときは、シーケンサ5を介して警報信号を出力する。
【0037】
基準となる補正データは、不織布を除去した状態で、補正スイッチを押すことにより設定される。補正スイッチを押すことにより、ラインCCDカメラ11,12の出力を画像メモリに記憶する。補正データは画像メモリに記憶した画像データを用いて数式2で計算する。この場合、安定した測定精度を得るために、通常、1週間以内には補正データを入力し直して使用することが望ましい。また、装置の状態が変化したときにも使用する。例えば、ラインCCDカメラ11,12、蛍光灯31,32の位置がずれたとき、蛍光ランプを交換したときなどである。
【0038】
図2は本発明の処理手順の一例を示すタイミングチャートである。シーケンサ5に接続したスイッチを「開始」に切替えたときをAとして、検査開始待ち状態となる。次に、ターレット切替信号がBで入力されたとき、1巻の不織布の目付量検査を開始する。
【0039】
まず、検査の初期設定Cを行い、次に、ロータリーエンコーダ7で不織布の走行方向の長さを測定し、走行方向の長さからブロック分割し、予め設定し、各ブロック毎に不織布の走行方向に一定間隔L(m)で、画像入力ボード21,22に、画像入力Eを行う。次に測定Fを行う。測定後、測定値をディスプレイ8に表示する。なお、測定値が許容範囲外の場合は、警報出力Hを行う。
【0040】
また、レコーダ9への出力Kは、予め設定した一定間隔T(sec)毎のJで行う。ここで、ディスプレイ8への検査結果の表示とレコーダ9への検査結果のデータ記憶操作は特に同期を取る必要がないように、データ記憶部を適宜設けておく。
【0041】
図5は、目付量測定時のディスプレイの内容を示す図である。図において、11はタイトル(目付量測定装置)表示である。12は検査開始時の年月日である。また、13は検査条件の登録名である。検査条件を予め設定しておき、登録名T1を指定することで、全ての条件が設定できる。14は目標目付量であり、この場合30.0[g/m2]を目標目付量としている。15は疑似カラー表示する場合の1色当たりの目付量で、表示MAPで色の度合いで目付量の程度を視覚的に認識できるように設定してある。また、レコーダ出力単位として、1目盛り当たりの目付量を設定できる。
【0042】
また、16はNG判定条件であり、測定値が例えば目標目付量の20%の範囲から外れた場合、シーケンサ5を介して警報出力を行う。17は検査範囲の始点と終点である。始点は0.00mmから、終点は3mとしている。18は目付量を測定するブロック領域の素子方向の間隔で、不織布の最長幅3mとしてブロック横間隔を375.00mmとすると、幅方向を8ブロックに分けて測定していることが解る。つぎに、19は目付量を測定する領域の走行方向であるスキャン方向の間隔で、不織布の走行方向の1mごとに目付量を測定している。
【0043】
さらに、20はレコーダ出力間隔で、10秒毎にレコーダに出力して記録を取っている。21は目付量を予め設定した値で分割し、例えば、不織布の幅方向を8分割し、表示上の横方向と一致させ、不織布の走行方向と表示上の縦方向とを一致させた表示例を示し、一見して目付量を観測できるように、先に指定した疑似カラーで表示する。また、上方にスクロール表示する。22は疑似カラー表示の配色見本であり、この色差度合いを参照しつつ表示例21を観測する。
【0044】
図4は、目付量測定時の測定領域の内容を示す概念図である。図において、ラインCCDカメラ11 ,12 は、2台使用しており、検査視野の幅は例えば3mである。このうち、検査範囲の始点31〜終点32を測定範囲としている。また、測定領域は、網点で示した範囲であり、幅方向に8つに分割している。
【0045】
また、ブロック横間隔33は50cm、測定されるブロック横幅34は20cmである。また、走行方向は、画像入力ボード21,22に入力する間隔であるブロック縦間隔35は50cm、画像入力ボードに入力する範囲であるブロック縦幅36は20cmとしている。なお、蛍光灯の長さの関係で、ラインCCDカメラ11 ,12 の読み取り位置は、走行方向37に20cm分ずれている。なお、上記数値は例示であり、これに限定されるものではなく、全領域を測定範囲としても良く、目付量にある程度の一定性が保証できるものであれば、もっと粗いパターンで目付量を測定してもよい。
【0046】
図6は、不織布の目付量と透過率の関係の1例を示す図である。目付量が10〜90g/m2 までの透過率を測定した。透過率は、この例で最低で0.025まで低下する。目付量と透過率の関係は、リニアではない。また、この透過率は特定の不織布の特定光線の透過率であり、この不織布の材料と照明手段の照射光線波長と、この照射光線を受光するイメージセンサの特性によって、目付量と透過率との関係が変化する。したがって、これらのパラメータに従って、透過率から割り出される目付量の該当数式を変更する必要がある。
【0047】
図7は、不織布の透過率から目付量を測定するための近似曲線の1例を示す図である。横軸は、−Log(透過率)、縦軸は目付量を示している。また、近似曲線は、多項式近似を行っている。図7は5次式であり、図6のデータにより求めた定数は、数式4に当てはめる場合、下記の通りである。
【0048】
C5 = 1.8322
C4 =−15.3401
C3 = 46.3930
C2 =−57.8741
C1 = 38.6639
定数の値、および、適正な次数については、検査対象の素材、色、密度などの影響を受けるため、実験により予め比較基準となる検量線を作成した後、求める。
【0049】
以上の処理により、不織布の目付量を、高精度で測定することが可能となった。
【0050】
以上、各領域の平均透過率を目付量に変換するための近似式から目付量を求める場合について説明してきたが、各領域の平均透過率と目付量との変換テーブルから目付量を求めることもできる。
【0051】
表1は不織布の目付量と透過率の関係を示す実施例であり、目付量が10.56〜87.96g/m2までの透過率が測定されている。透過率は、最低で0.0266まで低下している。
【0052】
【表1】
また、図8は、表1の透過率をy軸とし、目付量をx軸とした関係をプロットしたものであり、この曲線は下記の近似式で表すことができる。
【0053】
このようにして求められる各種近似式において、xの次数や定数は、検査対象の素材、色、密度などの影響を受けるため、実験により検量線を作成した後に決定される。上記の近似式から求めた平均透過率と目付量との変換テーブルは表2の通りである。
【0054】
【表2】
ここで、表2は、目付量が2(g/m2)毎の変換テーブルとなっているが、精度が要求される場合は、1(g/m2)毎の変換テーブルとすることもできる。この変換テーブルを利用すれば、透過率の測定値から直ちに目付量を求めることができる。
【0055】
なお、上記実施例では、イメージセンサをラインCCDカメラとし、且つ2つのカメラを設けた例を示したが、2次元イメージセンサを用いることもできる。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、走行中の不織布の目付量を連続的に測定することが可能であり、目付量測定装置としての効果は大きい。本発明は、例えば板厚、布厚、その班、及びシートに含まれる着色材などの濃度等を測定する場合に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明による処理手順の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明によるCCDカメラの走査周期の自動設定方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明による目付量測定時の測定領域の内容を示す図である。
【図5】本発明による目付量測定時のディスプレイの内容を示す図である。
【図6】本発明による不織布の目付量と透過率の関係を示す図である。
【図7】本発明による不織布の透過率から目付量を測定するための近似曲線の1例を示す図である。
【図8】本発明による目付量と透過率との関係を示すグラフである。
【図9】先行技術に記載されているシート状物の密度ムラ検査方法を示す構成図である。
【符号の説明】
11 ,12 ラインCCDカメラ
21 ,22 画像入力ボード
31 ,32 蛍光灯
4 光量制御回路
5 シーケンサ
6 ホストコンピュータ
7 ロータリーエンコーダ
8 ディスプレイ
9 レコーダ
Claims (2)
- 走行する検査対象物を設定される走査周期で繰り返し走査することで連続して読み取るラインCCDカメラと、
前記ラインCCDカメラでの読み取りでその各画素につき得られる画像データを記録する画像メモリと、
前記画像メモリに記録された画像データから前記検査対象物の走行方向についての所定範囲の領域の各画素の画像データの第1の平均値を求める手段と、
前記検査対象物につき得られた前記画像データの第1の平均値と前記検査対象物がないときに得られた前記画像データの第1の平均値とから、前記検査対象物の前記所定範囲の領域の前記各画素毎の第1の平均透過率を求める手段と、
前記検査対象物の走行方向を横切る幅方向についての所定範囲の領域の前記第1の平均透過率の平均としての第2の平均透過率を求める手段と、
前記第2の平均透過率を目付量に変換するための近似式から、又は前記第2の平均透過率と目付量との変換テーブルから、目付量を求める手段と、
前記画像メモリに記録された画像データから予め設定された有効範囲の領域の前記画像データの第2の平均値を求め、該画像データの第2の平均値が予め指定された範囲内となるように、前記走査周期を設定する手段と、
を備えていることを特徴とする目付量測定装置。 - 前記走査周期を設定する手段は、先ず可能な最小走査周期を設定し、求められた前記画像データの第2の平均値が前記予め指定された範囲の下限より小さい場合には前記走査周期を調整倍率を乗じたものに変更し、求められた前記画像データの第2の平均値が前記予め指定された範囲の上限より大きい場合にはエラー処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の目付量測定装置。
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